JP2008291685A - 排気管構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両、特にディーゼルエンジン搭載車両において、DPF装置を装着した排気管から排出される排ガス温度を効果的に低減可能な排気管構造を、簡単な構造で低コストで提供することを課題とする。
【解決手段】車両のディーゼルエンジン1に接続された排気管33の終端部45の開口縁形状を長尺寸法aと短尺寸法bとを有する楕円の偏平状に形成するとともに、長尺方向を路面と沿う方向に配設し、該長尺寸法の路面側壁面を、路面と平行な水平カットラインdによって削除した形状からなることを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】車両のディーゼルエンジン1に接続された排気管33の終端部45の開口縁形状を長尺寸法aと短尺寸法bとを有する楕円の偏平状に形成するとともに、長尺方向を路面と沿う方向に配設し、該長尺寸法の路面側壁面を、路面と平行な水平カットラインdによって削除した形状からなることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、排気管構造に関するものであり、特に車両に搭載される内燃機関の排気管の終端部の形状に関するものである。
近年、バス、トラック等に搭載されるディーゼルエンジンからの排出ガス規制が厳しくなるなかで、排出ガスに含まれる、HC、CO、NOx等のほかに、粒子状物質(PM、パティキュレートマター)を捕捉して外部熱源によって焼却除去するディーゼル・パティキュレートフィルタ(DPF)が知られている。
また、この外部熱源を用いる代わりに、酸化触媒をDPFの上流側に設置して、該酸化触媒の作用によってPMの未燃燃料分やオイル分を燃焼させてDPFを高温化させることによってDPFに捕捉したスス分を自動的に連続燃焼除去するようにしたシステムも知られている。
また、この外部熱源を用いる代わりに、酸化触媒をDPFの上流側に設置して、該酸化触媒の作用によってPMの未燃燃料分やオイル分を燃焼させてDPFを高温化させることによってDPFに捕捉したスス分を自動的に連続燃焼除去するようにしたシステムも知られている。
しかし、このような外部熱源による強制的な再生においては、DPFに捕捉されたスス分や未燃燃料分が急激に燃焼するため、排気管の終端から大気中に排出される排ガスが通常よりも高温になる問題を有し、また、酸化触媒を前段側に設置して連続再生を行うシステムにおいては、酸化触媒の活性化のために内燃機関から高温の排ガスが供給されるように内燃機関の燃焼が制御され、さらに酸化触媒の作用で排ガスが一層高温化されることで、排気管の端末から大気中に排出される排ガスが、DPFを装着していない通常の内燃機関の排ガス温度よりも高温になる問題を有している。
そのため、排気管の終端部が路面方向を向いている場合には、道路の路面を熱により軟化させるおそれもあり、さらに排気管の排出口後方を通過する歩行者や作業者等への排ガス熱による悪影響があるため、排ガス温度を低減させる必要がある。
そのため、排気管の終端部が路面方向を向いている場合には、道路の路面を熱により軟化させるおそれもあり、さらに排気管の排出口後方を通過する歩行者や作業者等への排ガス熱による悪影響があるため、排ガス温度を低減させる必要がある。
そこで、排気管の終端から排出される排ガス温度を低下させることが種々提案されており、排気管の後端を末広がりの形状にしているものが、例えば、特許文献1(特開2006−207423号公報)に示されている。
この特許文献1には、図8に示すように、テールパイプ01は、円筒状の円管部02と扁平した終端部03とから構成され、終端部03の終端の開口縁が楕円形となるように扁平加工されている。そして、終端開口縁の長尺寸法aと短尺寸法bとのアスペクト比a/bが1.5〜5.0の範囲となり、且つ、前記長尺寸法側の拡開角度(テーパ角θ)がテールパイプ01の軸線に対してそれぞれ10°〜40°となるよう扁平にさせた構成が示されている。
また、排気騒音を低減することを目的に、排気管の終端部を拡径して、横断面形状を略楕円形状の扁平としたものが特許文献2(特開2003−41934号公報)に示されているように知られている。
特開2006−207423号公報
特開2003−41934号公報
しかし、特許文献1に示された排気管の終端部構造では、断面が水平方向に扁平に広がった形状であるため、排ガスの水平方向への広がりは促進されて、大気との混合による温度低下は得られるものの、周囲の空気との混合による排ガス温度低下は十分ではなくさらなる改良が望まれている。
また、特許文献2に示されている排気管構造は、終端部を楕円形状の変形とする構成は示されているが、排気騒音を低減することを目的としたものであり、排ガス温度の低減を目的とするものではない。
また、特許文献2に示されている排気管構造は、終端部を楕円形状の変形とする構成は示されているが、排気騒音を低減することを目的としたものであり、排ガス温度の低減を目的とするものではない。
そこで、本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、車両、特にディーゼルエンジン搭載車両において、DPF装置を装着した排気管から排出される排ガス温度を効果的に低減可能な排気管構造を、簡単な構造で低コストで提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、車両の内燃機関に接続された排気管の終端部の開口縁形状を長尺寸法と短尺寸法とを有する偏平状に形成するとともに、長尺方向を路面と沿う方向に配設し、該長尺側の路面側壁面を削除した形状からなることを特徴とする。
かかる発明によれば、扁平形状を有する開口縁形状の長尺側の路面側側壁を削除したため、排気管から排出される排ガスの路面に対する角度が大きくなり、排ガスの路面側への拡散が拡大する。その結果、周囲の大気と混合し易くなり、排ガス流の中心部の温度の低下が促進されるとともに、上方への排ガスの拡散も少なくなるため、高温部が広範囲に広がることが抑えられて、排気管の排出口後方を通過する歩行者や作業者等への排ガス熱による悪影響を低減できるとともに、道路の路面を熱により軟化させるおそれも低減することができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記削除のカットラインが、前記排気管が車両に配設された状態において車両側面視方向で略水平に削除されていることを特徴とする。
かかる発明によれば、削除のカットラインが略水平方向に伸びているため、路面に対して略平行にカットされ、路面側側壁の削除面積が最も大きくなる。このため、排ガスの路面側への拡散が効果的なされて、排ガス流の中心部の温度の低下をより一層促進することができて、高温部が広範囲に広がることが抑えられる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記削除のカットラインが、前記排気管が車両に配設された状態において車両側面視方向で略デパーチャー角に傾斜して削除されていることを特徴とする。
かかる発明によれば、削除のカットラインが略車両のデパーチャー角に傾斜しているため、デパーチャー角度を設定するリヤバンパーの後端下部と後輪の路面設置点とを結ぶラインのところまで排気管を後方に位置できるため、デパーチャー角度に影響を与えない範囲で排気管の長さを極力長くして、排ガス温度をできる限り低下してから排出することができる。
また、デパーチャー角を排気管の終端部の位置に影響を受けずに最大に設定できるようになる。
また、デパーチャー角を排気管の終端部の位置に影響を受けずに最大に設定できるようになる。
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記排気管にはディーゼルエンジンの排ガス浄化装置としてのディーゼル・パティキュレートフィルタ(DPF)および該DPFの再生装置が設置されていることを特徴とする。
かかる発明によれば、排気管にディーゼルエンジンの排ガス浄化装置としてのDPFおよび該DPFの再生装置が設置されている場合において、外部熱源による強制的な再生によって、DPFに捕捉されたスス分や未燃燃料分を急激に燃焼するために排気管の終端から排出される排ガスが高温になる場合や、酸化触媒を前段側に設置して連続再生によって、DPFに捕捉されたスス分や未燃燃料分を急激に燃焼するために排気管の終端から排出される排ガスが高温になる場合においても、排気管からの排ガスが周囲の大気と混合し易くなり、排ガス流の中心部の温度の低下が促進されるとともに、上方への排ガスの拡散も少なくなるため、高温部が広範囲に広がることが抑えられて、排気管の排出口後方を通過する歩行者や作業者等への排ガス熱による悪影響を低減できるとともに、道路の路面を熱により軟化させるおそれも低減することができる。
本発明によれば、車両、特にディーゼルエンジン搭載車両において、DPF装置を装着した排気管から排出される排ガス温度を効果的に低減可能な排気管構造を、簡単な構造で低コストで提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
参照する図面において、図1は車両に搭載された本発明に係る排気管構造および内燃機関の概要を示す説明図である。図2は本発明に係る排気管構造を示す説明図である。図3は図2のA部拡大図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のB矢視図である。図4は本発明に係る排気管構造による排ガス噴流のイメージおよび温度分布の傾向を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は後方視立面図である。図5は図4に対応し、路面側側壁を削除しない従来技術による排ガス噴流のイメージおよび温度分布の傾向を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は後方視立面図である。図6は本発明に係る排気管構造による、路面温度の測定結果を示す説明図である。図7は第2の実施形態を示す説明図である。
参照する図面において、図1は車両に搭載された本発明に係る排気管構造および内燃機関の概要を示す説明図である。図2は本発明に係る排気管構造を示す説明図である。図3は図2のA部拡大図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のB矢視図である。図4は本発明に係る排気管構造による排ガス噴流のイメージおよび温度分布の傾向を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は後方視立面図である。図5は図4に対応し、路面側側壁を削除しない従来技術による排ガス噴流のイメージおよび温度分布の傾向を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は後方視立面図である。図6は本発明に係る排気管構造による、路面温度の測定結果を示す説明図である。図7は第2の実施形態を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の排気管構造が適用されるコモンレール式直列4気筒のディーゼルエンジン1が設けられている。
当該エンジン1では、燃焼室3に臨んで電磁式の燃料噴射ノズル5が各気筒に設けられている。各気筒の燃料噴射ノズル5は高圧パイプ7によってコモンレール9に接続されている。コモンレール9には図示されない高圧ポンプによって一定圧力に加圧された高圧燃料が貯蓄されるように構成されている。
当該エンジン1では、燃焼室3に臨んで電磁式の燃料噴射ノズル5が各気筒に設けられている。各気筒の燃料噴射ノズル5は高圧パイプ7によってコモンレール9に接続されている。コモンレール9には図示されない高圧ポンプによって一定圧力に加圧された高圧燃料が貯蓄されるように構成されている。
燃焼室3には、吸気弁11を介して吸気通路13が接続され、また排気弁15を介して排気通路17が接続されている。
排気通路17には、排ガス浄化装置19が設置され、この排ガス浄化装置19は、セラミックフィルタからなるディーゼル・パティキュレートフィルタ(DPF)21と、その上流側に設置された前段酸化触媒23と、さらにDPF21の下流側に設置された後段酸化触媒25とから構成されている。
そして、前記DPF21とその上流側の前段酸化触媒23とは同一の筒形状のケーシング27内に収納されユニット化されて連続再生式DPF29を構成している。また後段酸化触媒25は、別の筒形状のケーシング31内に収納されている。
排気通路17には、排ガス浄化装置19が設置され、この排ガス浄化装置19は、セラミックフィルタからなるディーゼル・パティキュレートフィルタ(DPF)21と、その上流側に設置された前段酸化触媒23と、さらにDPF21の下流側に設置された後段酸化触媒25とから構成されている。
そして、前記DPF21とその上流側の前段酸化触媒23とは同一の筒形状のケーシング27内に収納されユニット化されて連続再生式DPF29を構成している。また後段酸化触媒25は、別の筒形状のケーシング31内に収納されている。
この連続再生式DPF29は、前段酸化触媒23の作用によって前段酸化触媒23でPMの未燃燃料分やオイル分を燃焼させて、その前段酸化触媒23の下流側に設置されたDPF21を高温化させ、DPFに捕捉されていたスス分を自動的に連続燃焼して除去させるように構成されている。
さらに、前段酸化触媒23を通過したHC、COを再度後段酸化触媒25で捕集して、そこでHC、COを浄化する。
さらに、前段酸化触媒23を通過したHC、COを再度後段酸化触媒25で捕集して、そこでHC、COを浄化する。
また、連続再生式DPF29では、DPF21や前段酸化触媒23の温度が低く、連続再生式DPF29が連続再生機能を果たせないような状況のときに、DPF21に堆積した粒子状物質(PM)を強制的に燃焼除去させるようになっている。
すなわち、停車・発進を繰り返す走行や渋滞の連続といった走行時には、排気温度が十分に上昇しないため、走行時に自動で連続再生が行なわれない場合がある。このような場合には、PM堆積量が一定量に達するとDPFインジケータランプ等が警報を発して運転者に知らしめることで、運転者が安全な場所に車両を停車して、DPFクリーニングスイッチ等の手動再生スイッチを操作することで、外部熱源での強制再生を実施する。
例えば、この強制再生は、燃料噴射ノズル5によって、主燃焼用の主噴射を行った後に、当該噴射ノズル5により、膨張行程あるいは排気行程において、燃料の追加噴射すなわち、ポスト噴射を行なって排気温度を上昇せしめるように燃料噴射制御が行われるようになっている。
このポスト噴射によって、排気温度が上昇して、前段酸化触媒23が活性化して酸化作用の熱によってDPF21を加熱して、DPF21上のススを高温状態として強制的に燃焼除去する。
なお、排ガスは図1に示すように、排ガス浄化装置19を通過後に排気管33から大気へ排出される。
このポスト噴射によって、排気温度が上昇して、前段酸化触媒23が活性化して酸化作用の熱によってDPF21を加熱して、DPF21上のススを高温状態として強制的に燃焼除去する。
なお、排ガスは図1に示すように、排ガス浄化装置19を通過後に排気管33から大気へ排出される。
後段酸化触媒25を経た排ガスは、排気管33を通って大気に排出されるが、この排気管33は、図2に示すように、後輪35のアクスル部37を跨いで車両前後方向に伸びて配置され、さらに排気管33の後方部分は車体前後方向に配置されるシャシフレーム39の下方に排気管支持ブラケット40、41によって取付けられている。
次に、本発明の第1の実施形態について、図2のA部拡大図の図3を参照して説明する。
図3に示すように、排気管33の後端の開口縁形状は長尺寸法aと短尺寸法bとを有する楕円形の偏平状に形成されている。つまり、排気管33の終端部分は、円筒形状の基部43と扁平状に潰された終端部45とから構成されている。
さらに、長尺寸法a方向を路面と沿う方向に配設し、該長尺寸法aの路面側壁面を削除した形状からなっている。
この削除部分cは、図3(b)に点線で示す部分であり、路面に対して略水平なカットラインdによって端面から切り落とされたように開口形状を形成している。
図3に示すように、排気管33の後端の開口縁形状は長尺寸法aと短尺寸法bとを有する楕円形の偏平状に形成されている。つまり、排気管33の終端部分は、円筒形状の基部43と扁平状に潰された終端部45とから構成されている。
さらに、長尺寸法a方向を路面と沿う方向に配設し、該長尺寸法aの路面側壁面を削除した形状からなっている。
この削除部分cは、図3(b)に点線で示す部分であり、路面に対して略水平なカットラインdによって端面から切り落とされたように開口形状を形成している。
このように、扁平形状を有する開口縁形状の長尺寸法a側の路面側側壁を削除したため、排気管33から排出される排ガスの路面に対する角度α(図3(b)参照)が、路面側側壁を削除しないものに比べて大きくなり、排ガスの路面側への流れが増大して拡散が拡大する。
その結果、長尺寸法a方向、すなわち左右方向に広がる排ガス流に加えて、削除部分cを通って、下方向に向かう排ガス流が増加するため、この下方向に向かう排ガス流によって、従来技術のような削除部分cがない終端部構造に比べて排ガスの拡散が増大して周囲の外気と混合し易くなり、排ガス流の中心部の温度低下が促進され、さらに、上方への排ガスの拡散も少なくなるため、高温部が広範囲に広がることが抑えられて、排気管の排出口後方を通過する歩行者や作業者等への排ガス熱による悪影響を低減できるとともに、道路の路面を熱により軟化させるおそれも低減することができる。
また、カットラインdは路面に略平行に水平ラインでカットされるため、路面方向に開口する開口面積を最も大きくとることができる。
このため、排ガスの路面側への拡散が効果的になされて、排ガス流の中心部の温度低下をより一層促進することができ、高温部が広範囲に広がることが抑えられる。
このため、排ガスの路面側への拡散が効果的になされて、排ガス流の中心部の温度低下をより一層促進することができ、高温部が広範囲に広がることが抑えられる。
次に、図4を参照して、排気管33の終端部45から排出される排ガス噴流のイメージを説明する。
終端部45に形成された削除部分cが形成されている本実施形態の排気管構造のものは、図4(a)、(b)に示すように排ガスの高温部分Tは排ガスの主流中心Pから下方に掛けて広がるように排出されるため、主流中心Pの高温域は左右方向へと広範囲に広がらない傾向がある。
終端部45に形成された削除部分cが形成されている本実施形態の排気管構造のものは、図4(a)、(b)に示すように排ガスの高温部分Tは排ガスの主流中心Pから下方に掛けて広がるように排出されるため、主流中心Pの高温域は左右方向へと広範囲に広がらない傾向がある。
一方、図5(a)、(b)に示すように、従来技術の排気管033の終端部045では、すなわち、本実施形態の削除部分cに相当する削除がなく塞がれている終端部(その他は同一形状もの)では、排ガスの高温部分Tは排ガスの主流中心Pから左右に掛けて広がっているため、主流中心Pの高温領域は本実施形態のように削除部分cが形成されたものよりも広範囲に広がる傾向がある。
以上のように終端部45の下面側が切り欠かれている構造では、排ガスが左右方向への広がりに加えて、下方方向に掛けて広がるため、周囲の大気と混合し易くなり、排ガス流の中心部の温度の低下が促進されて、さらに高温部が広範囲には広がることが抑えられる。
次に図6を参照して、中、小型トラック、バスを用いて、実際の排気温度を測定し、従来技術の終端部045と比較した結果を説明する。
排気温度の測定条件は、停車時にアイドル回転数を1600〜1800回転して、DPFを強制再生させて、強制再生の完了時点での路面から5mm上の排気温度を測定した。
排気管中心が路面と交差する位置、すなわち排気管33の後端から約820mmの位置における温度T0と、該排気管中心位置から100mm前方位置における温度T1と、100mm後方位置における温度T2とをそれぞれ測定した。そして従来技術の排気管構造のものと排気温度の比較をした。
その結果、従来技術の排気管構造に比べて本実施形態の場合にはT0で9℃の低下、T1で6℃の低下、T2で10℃の低下が確認された。
排気温度の測定条件は、停車時にアイドル回転数を1600〜1800回転して、DPFを強制再生させて、強制再生の完了時点での路面から5mm上の排気温度を測定した。
排気管中心が路面と交差する位置、すなわち排気管33の後端から約820mmの位置における温度T0と、該排気管中心位置から100mm前方位置における温度T1と、100mm後方位置における温度T2とをそれぞれ測定した。そして従来技術の排気管構造のものと排気温度の比較をした。
その結果、従来技術の排気管構造に比べて本実施形態の場合にはT0で9℃の低下、T1で6℃の低下、T2で10℃の低下が確認された。
次に、第2の実施形態について図7を参照して説明する。
第2の実施形態は、排気管33の終端部45の削除部分cをカットするカットラインd'が、図7に示すように、車両のデパーチャーアングルθと略一致する傾斜角度に傾斜して形成されている。その他の構成については第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態は、排気管33の終端部45の削除部分cをカットするカットラインd'が、図7に示すように、車両のデパーチャーアングルθと略一致する傾斜角度に傾斜して形成されている。その他の構成については第1の実施形態と同様である。
デパーチャーアングルとは、リヤバンパーの後端下部と後輪の路面設置点とを結ぶラインが路面とのなす角度のことであり、図7においてシャシフレーム39の後端部に図示されないバンパーブラケットを介して固定されたリヤバンパー50の後端下部と、後輪35の路面設置点とを結ぶデパーチャーアングルラインLに略一致したラインでカットラインd'が構成されている。
デパーチャーアングルと略同一角度にカットラインd'を設定することによって、デパーチャーアングルを排気管33の終端部45の位置に影響されずに最大に設定可能となる。
また、排気管33をデパーチャーアングルの設定ラインの位置まで後方に位置できるため、デパーチャー角度に影響を与えない範囲で排気管33の長さを極力長くして、排ガス温度をできる限り低下してから排出するようにできる。
また、排気管33をデパーチャーアングルの設定ラインの位置まで後方に位置できるため、デパーチャー角度に影響を与えない範囲で排気管33の長さを極力長くして、排ガス温度をできる限り低下してから排出するようにできる。
以上のように、第2の実施形態によれば、デパーチャーアングルを最大に設定可能となるためリヤバンパーの配置や車両設計の自由度が増すとともに、終端部45の下面側の削除によって、第1実施形態と同様に、排ガス流の中心部の温度低下が促進されるとともに、上方への排ガスの拡散も少なくなって、高温部が広範囲に広がることが抑えられる。
本発明によれば、車両、特にディーゼルエンジン搭載車両において、DPF装置を装着した排気管から排出される排ガス温度を効果的に低減可能な排気管構造を、簡単な構造で低コストで提供することができるので、DPF装置を装着したディーゼルエンジン車への適用に際して有益である。
1 ディーゼルエンジン
17 排気通路
19 排ガス浄化装置
21 ディーゼル・パティキュレートフィルタ
23 前段酸化触媒
25 後段酸化触媒
33 排気管
43 基部
45 終端部
a 長尺寸法
b 短尺寸法
c 削除部分
d、d' カットライン
L デパーチャーアングルライン
α 排ガス流の路面に対する角度
θ デパーチャーアングル
17 排気通路
19 排ガス浄化装置
21 ディーゼル・パティキュレートフィルタ
23 前段酸化触媒
25 後段酸化触媒
33 排気管
43 基部
45 終端部
a 長尺寸法
b 短尺寸法
c 削除部分
d、d' カットライン
L デパーチャーアングルライン
α 排ガス流の路面に対する角度
θ デパーチャーアングル
Claims (4)
- 車両の内燃機関に接続された排気管の終端部の開口縁形状を長尺寸法と短尺寸法とを有する偏平状に形成するとともに、長尺方向を路面と沿う方向に配設し、該長尺側の路面側壁面を削除した形状からなることを特徴とする排気管構造。
- 前記削除のカットラインが、前記排気管が車両に配設された状態において車両側面視方向で略水平に削除されていることを特徴とする請求項1記載の排気管構造。
- 前記削除のカットラインが、前記排気管が車両に配設された状態において車両側面視方向で略デパーチャー角に傾斜して削除されていることを特徴とする請求項1記載の排気管構造。
- 前記排気管にはディーゼルエンジンの排ガス浄化装置としてのディーゼル・パティキュレートフィルタ(DPF)および該DPFの再生装置が設置されていることを特徴とする請求項1記載の排気管構造。
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JPWO2010119711A1 (ja) * | 2009-04-13 | 2012-10-22 | ボッシュ株式会社 | 車両用の排気浄化装置 |
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