JP2008291336A - アルミニウム合金板の連続処理方法 - Google Patents

アルミニウム合金板の連続処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理されたアルミニウム合金板の材料特性、表面特性及び耐食性に優れ、更に処理効率の良好な連続処理方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法であって、溶体化処理後にアルミニウム合金板を40〜130℃に冷却する工程と、冷却したアルミニウム合金板をアルカリ溶液で処理することによって、10mg/m以上のエッチング量でアルカリエッチングを施す工程と、アルカリエッチングを施したアルミニウム合金板を酸溶液で処理することによって、10mg/m以上のエッチング量で酸エッチングを施す工程と、酸エッチングを施したアルミニウム合金板を50℃以上で熱処理する工程と、を含むアルミニウム合金板の連続処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法であって、溶体化処理を含む冷却処理、アルカリエッチング処理と酸エッチング処理からなる表面処理、ならびに、熱処理を含む連続処理方法に関する。例えば、防錆潤滑油を塗油後に成形され、次いで接着剤によって接合組立てられる際の材料特性や接着性、ならびに、耐食性に優れた6000系アルミニウム合金板に関する。
近年、地球温暖化等の環境問題で自動車等の排ガス規制が強化され、軽量化による燃費の向上が避けられない。このため、従来から使用されていた鋼板に加え、アルミニウム合金板材が自動車のフード、フェンダー、ドア等に使用され始めている。特に最近では、自動車用材として2000系合金、3000系合金、5000系合金、6000系合金等が使用されるようになった。
通常、自動車用材は、基材に成形油を塗油して成形し、次いで接着及びスポット溶接等で接合して組立て、更にアルカリ脱脂、化成処理、塗装工程を経て製造される。自動車用材に要求される材料特性としては、成形加工時のリューダースマーク、リジングマークの発生が無く、成形性(深絞り性、形状凍結性、ヘム加工性等)が良好で、塗装焼付け後にも十分な強度を保持していることである。更に、脱脂性、化成処理性、塗膜密着性、接着性といった表面特性、ならびに、耐糸錆性、耐ブリスター性等の耐食性も要求される。このような材料特性、表面特性及び耐食性をアルミニウム材に付与するために熱処理及び表面処理が施される。
6000系合金はアルミニウム基材に添加したMgやSi等の添加元素のアルミニウム中への固溶、ならびに、晶出や析出等と称される成分元素の析出により強度や伸びといった材料特性が付与される。更に、百数十〜二百数十℃の温度での加熱処理によって、材料強度の向上、所謂ベークハード性といった材料特性も付与される。
このような材料特性を得るためには、連続焼鈍炉等で400℃以上の温度にアルミニウム材を加熱し、Mg或いはSiといった成分元素をアルミニウム金属の組織中に固溶してこれを溶体化処理し、その後50℃以上で一定時間保持することにより析出物を制御する処理が一般的に行なわれるようになった。50℃以上に保持することにより、その後の熱処理による強度上昇への寄与の大きな析出物を形成させることができる。
特許文献1には、溶体化処理後50〜130℃に冷却し、そのまま保持する熱処理方法が提案されている。特許文献2には、溶体化処理後できるだけ短時間の室温時効を経て、その後50〜150℃に昇温、保持する熱処理方法が提案されている。さらに、特許文献3には、溶体化処理後の保持処理又は再加熱処理によって、室温での経時変化を抑制する方法が提案されている。これらの方法を実行するに当たっては、溶体化処理後の最終巻き取り工程において、アルミニウム材の温度が室温を越えた温度、好ましくは50℃以上に保つことが求められる。
:特許第2613466号公報 :特許第3207413号公報 :特開平6−272000号公報
ところで、6000系アルミニウム材の表面にはMg酸化物やMg水酸化物を含有するアルミニウム酸化皮膜が通常形成される。このようなアルミニウム酸化皮膜には、防錆油が吸着され易い。したがって、自動車製造ラインでの脱脂処理において、6000系アルミニウム材表面に防錆油が残留し易く、水ハジキや化成皮膜斑、電着塗装斑といった表面欠陥が発生する。また、このアルミニウム酸化皮膜は脆いため、接着部位に力が加わった際にクラック等を生じて剥離の原因となる。
そこで、Mgを含有するアルミニウム酸化皮膜を除去するために各種の表面処理が提案されている。中でもアルカリ洗浄や酸洗浄等の化学的処理が行なわれるようになってきた。特許文献4には、MgOリッチなアルミニウム酸化皮膜を化学的に溶解して、アルミニウム酸化皮膜厚さを45Å以下、表面層におけるMg/Al比を0.5以下に制限することが提案されている。特許文献5には、pH5〜8で不純物元素の総含有量が100ppm以下の水にアルミニウム合金を浸漬又はこれを噴霧することによって、表面のMg含有水溶性物質を除去する方法等が提案されている。特許文献6には、溶体化処理後に空冷又は水冷したアルミニウム合金材表面における100Å以下のアルミニウム酸化皮膜の平行偏光を用いたFT−IR分析により、3500cm−1の吸収ピーク高さが0.007以下となるように水酸基を抑制する方法が提案されている。
:特公平7−116629号公報 :特開平10−195683号公報 :特開2000−239778号公報
ところで、これまではアルミニウム材の熱処理と表面処理は別個に行なわれていたために生産性の低下等の問題を生じていた。この二つの工程を連続して行うことにより生産性向上及び品質向上を図ることができる。
しかしながら、上述のような表面処理方法では、熱処理と表面処理の工程を別工程で行なうため表面処理浴に入るアルミニウム合金板の温度が室温程度まで低下することを前提としている。したがって、連続表面処理工程において要求されるようなアルミニウム合金板が高温のまま表面処理浴に入るための表面処理に対する要求を満たしていない。
特許文献7には、加熱後に冷却する連続熱処理工程と、アルカリ溶液又は酸溶液による表面酸化皮膜処理と、その後に低温加熱処理するアルミニウム合金板の連続処理方法が提案されている。しかしながら、この処理方法のように単に直列に処理装置を配列しただけでは表面処理性に支障を来たす。アルカリ溶液処理のみでは表面のMg化合物が十分除去されず、酸溶液処理のみでは溶体化処理により形成された酸化皮膜等を十分に除去しきれないため表面性能の低下を招く。更に、酸溶液処理装置に入るアルミニウム合金板の温度が高温であるため、瞬間的にせよ板表面が高温の液体と接触することになり表面が局部的に過度のエッチングを受け、斑を生じるなどの不都合を生じる。
:特開平9−195019号公報
本発明は、アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法であって、処理されたアルミニウム合金板の材料特性、表面特性及び耐食性に優れ、更に処理効率の良好な連続処理方法を提供するものである。
本発明は請求項1において、アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法であって、
溶体化処理したアルミニウム合金板を40〜130℃に冷却する工程と、
前記加熱したアルミニウム合金板をアルカリ溶液で処理することによって、10mg/m以上のエッチング量でアルカリエッチングを施す工程と、
前記アルカリエッチングを施したアルミニウム合金板を酸溶液で処理することによって、10mg/m以上のエッチング量で酸エッチングを施す工程と、
前記酸エッチングを施したアルミニウム合金板を50℃以上で熱処理する工程と、を備えるアルミニウム合金板の連続処理方法とした。
また、本発明は請求項2において、連続処理を施すアルミニウム合金板を6000系合金とした。
本発明は請求項3において、前記アルカリ溶液が、OH換算で0.0001モル/リットル以上の有効アルカリ量を含有し、
前記酸溶液が、H換算で0.002〜6モル/リットルの有効酸量を含有し、
前記アルカリエッチング工程が、アルミニウム合金板にアルカリエッチングを施した後にこれを水洗する工程を更に備え、
前記酸エッチング工程が、アルミニウム合金板に酸エッチングを施した後にこれを水洗する工程を更に備えるようにした。
本発明は請求項4において、アルゴンガス圧力600Pa、出力30W、モジュール650、フェーズ350、アノード径4mmφでのMg検出波長384nm、Mg感度750Vの測定条件下において、前記熱処理工程後のアルミニウム合金板表面の厚さ方向におけるグロー放電光学発光分光(GDOES)によるMg発光強度の最大値が1.0V以下となるようにした。更に、請求項5では、前記熱処理工程が、アルミニウム合金板を50℃以上で連続して巻き取る工程を含むようにした。
本発明に係る連続処理方法を施すことによって、成形性や強度等に優れた材料特性、塗膜密着性、脱脂後の水濡れ性、接着性、表面ムラ性等に優れた表面特性、ならびに、耐糸錆性や耐ブリスター性等に優れた耐食性を備えたアルミニウム合金板が得られる。更に、本発明に係る連続処理方法は、良好な処理効率を提供する。
本発明は、アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法であり、溶体化処理したアルミニウム合金板を冷却する工程と、これにアルカリエッチングを施す工程と、更に酸エッチングを施す工程と、最後に一定の温度以上で熱処理する工程とからなる。各工程について、以下に詳細に説明する。
A.アルミニウム合金板
用いるアルミニウム基材としては、Mgを含有する2000、3000、5000、6000、7000系のアルミニウム合金が用いられ、6000系アルミニウム合金が好適に用いられる。このようなアルミニウム基材を常法に従って鋳塊した後に、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延、又は、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延を順次行なって、最終板厚まで圧延したアルミニウム合金板が基材として用いられる。
B.溶体化処理工程
最終板厚まで圧延してアルミニウム合金板には、溶体化処理が施される。溶体化処理は、通常、400〜600℃の温度で1〜5分間熱処理することによって行われる。大気中で熱処理するとアルミニウム合金板中のMgが表面に拡散して酸素と結合し、アルミニウム合金板の表面に形成される酸化皮膜(以下、「酸化皮膜」と記す)にはMgOリッチな表面層が形成される。酸化皮膜にはこのMgOとAlとが混在し、酸化皮膜の表面層に濃化したMgOは空気中の水分を吸湿し易いためにアルミニウム合金板の表面特性を低下させる。
C.冷却処理工程
溶体化処理したアルミニウム合金板は、Mg等の晶出による飽和固溶体を形成すべく、焼入れによる冷却が施される。冷却には、非加熱大気空冷、常温ミスト冷却、常温水冷などが通常用いられる。常温水冷に代えて40〜95℃の温水を用いた温水処理を用いてもよい。
アルミニウム合金板は、この冷却処理によって40〜130℃まで冷却される。このような温度設定としたのは、アルカリエッチング工程及びその後の工程においてアルミニウム合金板を室温以上の温度で処理するために、アルカリエッチングされるアルミニウム合金板の温度を、後続の高温処理に対応できるように高めておく必要があるからである。後述するように、この冷却工程で冷却されたアルミニウム合金板の温度はアルカリ溶液の温度以上とするのが好ましく、アルミニウム合金板の温度とアルカリ溶液の温度との差を少なくすることによりエッチングムラが防止される。冷却温度が40℃未満では、後続の熱処理工程に至るまでに多量の加熱を必要とし、後続の操作が煩雑になる。一方、130℃を超えたのでは、後続のアルカリエッチング工程において、アルカリ溶液との温度差が大きくなってエッチングムラを生じることになる。
D.アルカリエッチング工程
溶体化処理して冷却した後における酸化皮膜の表面層にはMgO等のMg酸化物が多く含有され、表層から内部に向かって金属Mgの割合が増加する。Mg酸化物を含有する酸化皮膜は、防錆油や成形油を多量に吸着するため、プレス成形後の脱脂処理工程において脱脂不良を起こし易い。その結果、脱脂処理工程に続く化成処理工程において化成皮膜の形成が不均一になり、耐食性の低下や外観不良(斑の発生)といった不都合が生じ易くなる。
そこで、冷却処理に続いて、酸化皮膜の表面層に存在するMgO等のMg酸化物を除去する必要がある。Mg等のアルカリ土類金属の酸化物は、通常、酸によって除去される。本発明者らは、MgO等のMg酸化物ではなくこれを水和化して水酸化物とした方が、酸による除去効率が増大することを見出した。そこで、アルカリエッチングによって酸化皮膜をエッチングすると共に、除去し切れないMg酸化物、金属Mgを水和化して水酸化物に変えて、後続の酸エッチングによってこれを十分に除去することとした。
アルカリエッチング工程では、アルミニウム合金板の表面を10mg/m以上エッチングする必要である。エッチング量が10mg/m未満であると、圧延時に形成された圧延油等の汚れを含有する酸化皮膜が多く残留してしまう。この場合、アルカリ溶液によって酸化皮膜におけるMg酸化物を水酸化物化してもその量が多量であるために、後続の酸エッチング処理によっても十分に除去し切れない。その結果、Mg化合物がスポット状に残留する等の不良を誘発することになる。エッチング量の上限は特に限定されるものではないが、エッチング量がある程度以上に達するとエッチング効果が飽和するために不経済となり、アルカリ溶液の汚染等の不都合も発生する。具体的には200mg/m以下とすることが望ましい。
アルカリエッチング工程で用いるアルカリ溶液のアルカリ量は特に限定するものではないが、OH換算で0.0001モル/リットル以上の有効アルカリ量を有するものが好適に用いられる。0.0001モル/リットル未満では、酸化皮膜の表面層に存在するMg酸化物の水酸化物化が十分に進行せず、後続の酸エッチングによってもMg化合物の残留量を十分に低減できない。また、10mg/m以上のエッチング量を達成するのに長時間を要する等の不都合が生じるからである。
一方、有効アルカリ量の上限は特に限定されるものではないが、有効アルカリ量が多過ぎると、必要以上にアルミニウム合金板表面のエッチングが進行してしまいスラッジの生成によるアルカリ溶液の汚染、ならびに、アルカリ成分を多量に必要とすることによる処理コストの増大等の不都合を生じる。上記のようにエッチング量を200mg/m以下とすることや、製造ラインの特性、要求品質等から、有効アルカリ量の上限を適宜設定すればよいが、0.6モル/リットル以下とすることが好ましい。
ここで、有効アルカリ量はフリーアルカリ量からアルカリ溶液中のアルミニウムイオン濃度に基づくアルカリ量数値を差し引くことにより求められる。フリーアルカリ量はアルカリ溶液にpH=8.3となるまで一定濃度の酸を滴下することにより測定することができる。アルミニウムイオン濃度についてはICP等の機器分析により直接求めることができる。有効アルカリ量は、以下の式から求められる。
Y1=a1・X1/b1−1/27Z1
式中、Y1は有効アルカリ量(モル/リットル)、a1は定量に用いた酸液中の水素イオン濃度(モル/リットル)、X1は酸の滴定量(ミリリットル)、Z1はアルカリ溶液中のアルミニウムイオン量(g/リットル)、b1は定量に用いたアルカリ溶液量(ミリリットル)である。
アルカリ溶液の溶質には、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;リン酸三ナトリウム、リン酸一水素二ナトリウムなどのリン酸塩;ピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウムなどの縮合リン酸塩;ホウ酸ナトリムなどのホウ酸塩;オルソケイ酸ナトリウムなどのアルカリケイ酸塩;炭酸ナトリウムや炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;ならびに、これら物質の二種以上の混合物が用いられる。また、アルカリ溶液の溶媒には、水を用いるのが好ましい。
アルカリ溶液には、キレート剤を含有させてもよい。エッチング効果に加えて、酸化皮膜に存在するMg成分をキレート化によっても除去する効果を得るためである。キレート剤としてはEDTAに代表されるようなアミン系物質やグルコン酸ナトリウムに代表されるような二塩基以上の酸の塩が用いられる。アルカリ溶液中のキレート剤濃度は、0.1〜2g/リットルとするのが好ましい。0.1g/リットル未満では、十分な量のMg成分がキレート化しないからであり、2g/リットルを超えたのではコスト増加となる。
アルカリ溶液には、更に界面活性剤を含有させてもよい。アルミニウム合金板表面における表面張力を低下させてアルカリ溶液の実質的な接触面積を増加させるためである。界面活性剤は特に限定されるものではないが、使い易さの点からノニオン系界面活性剤を用いるのが好ましい。具体的には、HLB=9〜12程度のポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレン鎖を有するソルビタン系界面活性剤が好適に用いられる。更に、エッチングの際における消泡性を増加するために、HLB=4〜6程度のソルビタン系界面活性剤等を適宜添加してもよい。アルカリ溶液中の界面活性剤濃度は、0.1〜3g/リットルとするのが好ましい。0.1g/リットル未満では、十分な界面活性効果が得られず、3g/リットルを超えたのでは、脱脂処理時の発泡、廃液処理のコスト増加となり好ましくない。
アルカリ溶液へのアルミニウム合金板の接触方法については特に限定されるものではなく、浸漬法又は噴霧法が通常用いられる。浸漬法では、アルミニウム合金板を浸漬したアルカリ溶液をポンプ等で流動攪拌するのが好ましい。噴霧法では、スプレーによる噴霧が好ましい。浸漬時間や噴霧時間は、アルカリ溶液のアルカリ成分の種類や濃度、溶液温度等から適宜設定すればよいが、浸漬法では5〜120秒程度、噴霧法では1〜60秒程度が好ましい。処理時間が短過ぎると10mg/m以上のエッチング量を確保することが困難となり、処理時間が長過ぎると処理ライン長を長くする必要から装置コストが増大する等の不都合を生じる。
アルカリエッチング工程では、アルカリエッチング後にアルミニウム合金板を水洗する工程を更に設けて、エッチング表面に残留するアルカリ成分を除去するのが好ましい。洗浄水としては工業用水又はイオン交換水等が用いられる。洗浄水の純度が低いと洗浄水中のカチオン成分が析出する等の不都合を生じるため、洗浄水の電導度を20mS/m以下とするのが好ましい。
水洗方法としては、アルカリ溶液をアルミニウム合金板に接触させるのと同様の浸漬法又は噴霧法が用いられる。水洗時間は、アルミニウム合金板表面に残留するアルカリ成分を除去できるものであれば特に限定するものではない。浸漬法では2〜120秒程度、噴霧法では1〜60秒程度である。水洗時間が短過ぎる、残留アルカリ分を十分に除去できない。水洗時間が長過ぎると、過剰洗浄となって洗浄効果が飽和して不経済となる。
洗浄水量は十分量であればよいが、洗浄水量が不足するとアルミニウム合金板の表面にアルカリ成分が残留するので好ましくない。特に、アルカリ溶液に界面活性剤等の有機物が含有される場合には、アルミニウム合金板表面に有機物が残留し易い。その結果、後続の酸エッチング工程において、この有機物によって酸溶液が弾かれて酸エッチング不良(Mgを含有する酸化皮膜の残留等)を生じるので好ましくない。スプレー噴霧法では、スプレー圧が0.2〜5kgf/cmの場合、1〜15リットル/m(アルミニウム合金板の面積)程度の水量とすることが好ましい。1リットル/m未満では十分な洗浄効果が得られず、15リットル/mを超えると洗浄効果が飽和して不経済となる。
アルカリエッチング処理の温度については、アルカリエッチング工程に入るアルミニウム合金板の温度とアルカリ溶液の温度との差が少ないのが好ましい。上述のように、アルカリエッチング工程に入るアルミニウム合金板の温度、すなわち、冷却工程で冷却された温度は40〜130℃であり、アルカリ溶液の温度TAKS(℃)は、冷却処理後のアルミニウム合金板の温度THAL(℃)との間で、−50≦THAL−TAKS≦40(式1)となるように設定するのが好ましい。TAKSをTHALより40℃を超える低温とすると、アルミニウム合金板の表面において、アルカリ溶液の温度が急激に上昇したり、気泡や乱流等が発生したりすることによって、局部的なエッチングが生起する。その結果、アルミニウム合金板の表面に、斑、筋模様等が生じ、製品としての商品性を著しく損なったり、ピット形成による肌荒れや成形不良を誘発し易くなる。一方、TAKSをTHALより50℃を超える高温とすると、アルミニウム合金板の表面温度の急激な上昇に伴う局部的なエッチングの生起によって斑、筋模様等が発生し、商品性を損なったり、ピット形成による肌荒れ等を誘発することになる。更に、アルカリ溶液温度が高温過ぎて作業の安全性が損なわれることにもなる。熱経済性、商品性、安全性等の点からTAKSをTHALの関係を、0≦THAL−TAKS≦40(式2)とするのが更に好ましい。
AKSは、THALとの上記関係式(1)又は(2)を満たす範囲において、用いる製造装置や材料が適宜設定される。特に、アルカリ溶液の温度をその沸点付近とするのは、ミスト発生による作業環境の悪化、処理装置の耐久力低下等を引き起こすので好ましくない。このような観点から、アルカリ溶液の温度は30〜90℃とするのが好ましい。
なお、アルカリエッチング後に水洗を行なう場合には、洗浄水の温度は特に限定するものではないが、アルカリ溶液と同様の30〜90℃、好適には40〜90℃である。
E.酸エッチング工程
この工程では、アルカリエッチングによって生成したMg水酸化物を効率よく除去される。表面からMg成分が除去されアルミニウム合金板は、表面ムラ、脱脂後水濡れ性、接着性の表面特性を満足させることができる。
酸エッチング工程においても、アルミニウム合金板の表面を10mg/m以上エッチングする必要である。エッチング量が10mg/m未満であると、圧延時に形成された圧延油等の汚れを含有する酸化皮膜が多く残留してしまい、Mg化合物がスポット状に残留する等の不良を誘発することになる。エッチング量の上限は特に限定されるものではないが、エッチング量がある程度以上に達するとエッチング効果が飽和するために不経済となり、酸溶液の汚染等の不都合も発生する。具体的には150mg/m以下とすることが望ましい。
酸エッチング工程で用いる酸溶液の有効酸量は特に限定されるものではないが、H換算で0.002〜6モル/リットルの有効酸量とするのが好ましい。0.002モル/リットル未満ではエッチング速度が遅く、Mgを含む表面酸化皮膜を十分に除去し切れない。一方、6モル/リットルを超えるとエッチング速度が速過ぎて制御が困難となり、表面に白化(ピット形成による)を生じたりする。更に、酸ミストの飛散等が生じ易いために作業環境が悪化することや装置保守に手間がかかる等の不都合もある。
ここで、有効酸量はフリー酸量から酸溶液中のアルミニウムイオン濃度に基づく酸量数値を差し引くことにより求められる。フリー酸量は酸溶液にpH=8.3となるまで一定濃度のアルカリ液を滴下することにより測定することができる。アルミニウムイオン濃度についてはICP等の機器分析により直接求めることができる。
有効酸量は以下の式により求めることができる。
Y2=a2・X2/b2−1/9Z2
ここにY2は有効酸量(モル/リットル)、a2は定量に用いたアルカリ液中のOH濃度(モル/リットル)、X2はアルカリ溶液の滴定量(ミリリットル)、Z2は酸溶液中のアルミニウムイオン量(g/リットル)、b2は定量に用いた酸溶液量(ミリリットル)である。
酸溶液の溶質には、硫酸、硝酸、リン酸、塩酸等の鉱酸;酢酸、無水酢酸、蓚酸等の有機酸;これら物質の二種以上の混合物が用いられる。但し、硝酸からはNOx等の有害物が発生し易く環境負荷が大きく、リン酸は廃液処理性が劣りコストも高く、塩酸は揮発性が高く環境を損ない易い点で好ましくない。また、有機酸はBOD、CODが高いため廃液処理費用が嵩む点でこれまた好ましくない。比較的安価な硫酸が好適に用いられる。また、酸溶液の溶媒には水を用いるのが好ましい。
酸溶液によるアルミニウム合金板への接触方法についても、アルカリエッチングと同様の浸漬法又は噴霧法が通常用いられる。浸漬時間や噴霧時間は、設備の能力,要求特性に従って適宜設定すればよい。浸漬法では5〜120秒、噴霧法では1〜60秒程度が好ましい。処理時間が短過ぎると10mg/m以上のエッチング量を確保することが困難となり、処理時間が長過ぎると処理ライン長を長くする必要から装置コストが増大する等の不都合が生じる。
酸エッチング工程においても、酸エッチング後に水洗処理してエッチング表面に残留する酸成分を除去するのが好ましい。洗浄水としては、アルカリエッチング後の洗浄液と同様に工業用水又はイオン交換水等が用いられる。洗浄水の純度が低いと洗浄水中のカチオン成分が析出する等の不都合を生じるため、洗浄水の電導度を20mS/m以下とするのが好ましい。
水洗方法としては、アルカリエッチング後の水洗と同じ浸漬法又は噴霧法が用いられる。水洗時間は、アルミニウム合金板表面に残留する酸成分を除去できるものであれば特に限定するものではない。浸漬法では5〜120秒程度、噴霧法では1〜60秒程度である。水洗時間が短過ぎると、残留酸成分を十分に除去できない。水洗時間が長過ぎると、過剰洗浄となって洗浄効果が飽和して不経済となる。
洗浄水量もアルカリエッチング後の洗浄と同様に十分であればよいが、洗浄水量が不足するとアルミニウム合金板の表面に酸成分が残留するので好ましくない。スプレー噴霧法では、スプレー圧が0.2〜5kgf/cmの場合、1〜15リットル/m(アルミニウム合金板の面積)程度の水量とすることが好ましい。1リットル/m未満では十分な洗浄効果が得られず、15リットル/mを超えると洗浄効果が飽和して不経済となる。
酸エッチング処理の温度については、酸エッチング工程に入るアルミニウム合金板の温度と酸溶液の温度との差が少ないのが好ましい。ここで、酸エッチング工程に入るアルミニウム合金板の温度は、通常、酸溶液の温度以上とされる。酸溶液の温度TACS(℃)は、アルカリエッチング工程を出たアルミニウム合金板の温度TAAL(℃)との間で、0≦TAAL−TACS≦20となるように設定するのが好ましい。すなわち、TACSを、TAALと同温度とするか、或いは、20℃以内の範囲でTAALより低温とするものである。TACSがTAALより20℃を超えた低温とすると、酸エッチング工程に入るアルミニウム合金板の温度が高過ぎるために、酸エッチング工程中に局所的なエッチングを生じ易く製品の外観不良等の原因となる。ここで、アルカリエッチング工程を出たアルミニウム合金板の温度TAALとは、アルカリエッチング後に洗浄処理を施した場合には、この洗浄処理後におけるアルミニウム合金板の温度であり、洗浄処理を施さない場合には、アルカリエッチング後のアルミニウム合金板の温度である。酸溶液の温度TACSは、温度制御の容易さ、ならびに、設備や作業環境負荷を考慮すると40〜80℃とするのが好ましい。
なお、酸エッチング後に水洗を行なう場合には、洗浄水の温度は特に限定されるものではないが、酸溶液と同様の40〜80℃とするのが好ましい。後続の連続巻取り処理のための前加熱の役割を果たすために、かつ、温度変動を少なくするために、50〜80℃の温度での高温洗浄が好ましい。
F.熱処理工程
溶体化処理後にアルミニウム合金板を一定温度以上で保持するとベークハード性等の材料特性が良好であることが判明した。このような温度は、室温より高温であることが重要であり、本発明においては50℃以上とすることにより良好な材料特性をアルミニウム合金板に付与できることが判明した。
上記知見のもとに、酸エッチング工程或いはそれに続く水洗に引き続き、アルミニウム合金板は50℃以上の温度で熱処理される。ここで、酸エッチング工程或いはそれに続く水洗工程が十分高温で行われればわざわざ加熱する必要はないが、アルミニウム合金板の温度が50℃未満に低下してしまった場合には加熱する必要がある。熱処理温度が50℃未満では、ベークハード性等の材料特性の向上が十分に得られない。熱処理温度の上限は、Mg酸化物の形成が生じる温度(約300℃程度)以下であれば特に限定されるものではない。一般的な設備能力を有する装置を用いる場合には、200℃以下とするのが好ましい。また、熱処理時間は、熱処理温度等によっても変わるが、通常1〜24時間とするのが好ましい。
なお、この熱処理工程においてアルミニウム合金板を50℃以上で連続して巻き取る工程を設けるのが好ましい。例えば、まず、アルミニウム合金板を50℃以上の温度で連続して巻き取り、次いで、巻き取ったアルミニウム合金板を50℃以上の温度に所定時間保持するものである。
酸エッチング工程或いはそれに続く水洗工程から出たアルミニウム合金板を乾燥する工程を、熱処理工程とは別個にその前に設けてもよい。酸エッチング工程或いはそれに続く水洗工程でアルミニウム合金板の温度が50℃未満に低下した際における上述の加熱を、この乾燥工程によって行なってもよい。酸エッチング工程或いはそれに続く水洗工程から出たアルミニウム合金板に酸成分や水分が付着している場合には、この乾燥工程で50℃以上の熱風を吹き付ければ、わざわざ別途加熱をしなくても付着成分を除去してアルミニウム合金板を乾燥すると共にこれを50℃以上に昇温することができる。もちろん、上記加熱工程と乾燥工程を別個に設けてもよい。
酸エッチング工程或いはそれに続く水洗工程でアルミニウム合金板の温度が50℃未満に低下した際における加熱手段や、上記乾燥手段としては、通常、高温ドライヤー装置を用いたブロアーによる強風吹き付け方法が用いられる。高温ドライヤー装置としては、電気ヒーター等により加熱した大気、LNG等の燃焼ガスにより加熱した大気又は燃焼ガスそのものを用いて雰囲気のアルミニウム合金板を加熱する方式が用いられる。
高温ドライヤー装置の仕様は、要求されるアルミニウム合金板の温度、加温時間等から適宜設計すればよい。例えば、雰囲気加熱の場合では、雰囲気温度を、所望のアルミニウム合金板温度より250℃程度まで高くできる加熱能力を備え、1秒以上の通過時間を確保できる炉長を備えるものが用いられる。
上記加熱手段や乾燥手段による処理時間も特に限定されるものではないが、熱風式の場合はブロワ圧力、エア流量等により異なるものの、1〜数十秒が好適である。1秒以下では十分な材料特性の向上や乾燥効果が得られない。一方、数十秒を超えるような処理時間では、ドライヤーが長大化するなど設備投資費用が嵩むので好ましくない。
G.GDSによる表面のMg化合物濃度の測定
熱処理工程後のアルミニウム合金板は、GDS(グロー放電発光分光分析)によって表面のMg最大発光強度が測定される。GDS測定条件は、GDSのArガス圧を600Pa、出力30W、モジュール650、フェーズ350、アノード径4mmφでのMg検出波長384nm、Mg感度750Vである。本発明者らは、上記条件下で測定した最大発光強度が1.0V以下の範囲であれば接着性、防錆油の脱脂性等の表面性能が良好となり、1.0Vを超えるとこれらの表面性能が劣ることを見出した。
アルミニウム合金板の表面におけるMg化合物量はGDSにより深さ方向分析を行うことにより把握することができる。通常、Mg化合物は最表面に比べその直下に最も多く存在しピークを示した後バルクに向かって次第に減少する。Mg量は横軸を深さ又はGDSのスパッタリング時間とし、縦軸をMgの発光強度(Mgが発光した光を捉えるフォトマルチプレイヤーの信号強度)とした時、バルクのMg量以上を示す部分の面積又はピークを示す発光強度(最大発光強度)を電圧で表すことができる。多くの場合どちらを採用してもMg量を定量的に捉えることができるが、最大発光強度を測定する方法の方が簡便なので好ましい。図1に、横軸のスパッタリング時間(秒)に対するMgの発光強度(V)を縦軸にプロットしたグラフにおける、最大発光強度Vmaxを模式的に示す。
以下に本発明の実施例と比較例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜11及び比較例1〜4
6022系のアルミニウム合金(0.6重量%のMgを含有)からなるアルミニウム合金材を、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延、熱間圧延、冷間圧延を順次行って、最終板厚1mmまで圧延した。このアルミニウム合金板を幅250mm×長さ320mmに切断してアルミニウム合金板基材試料とした。この基材を循環式電気炉で530℃の雰囲気に3分間暴露して溶体化処理を行なった。溶体化処理後に所定温度まで冷却し、アルカリエッチング処理、水洗処理、酸エッチング処理、水洗処理、高温ブロアーで乾燥処理して、所定温度の恒温槽で保持して熱処理を行った。
アルカリエッチング処理には、アルカリ溶液として市販のアルカリ脱脂剤 (日本ペイント社製:EC−371)を用いた。有効アルカリ量がOH換算で0.00005モル/リットル〜0.6モル/リットルのアルカリ溶液を用いて処理温度及び処理時間を変え、アルミニウム合金板試料をアルカリ溶液に浸漬して処理した。次いで、試料を70℃の温水でスプレー噴霧によって9秒間水洗処理した。酸エッチング処理は、有効酸量がH換算で1モル/リットルの硫酸を用いて、50℃で5秒間処理した。次いで、試料を23℃の水でスプレー噴霧によって13秒間水洗した(なお、比較例2では、酸エッチング処理とその後の水洗を行なわなかった。)。更に、試料を70℃の高温ブロアーで30秒間乾燥処理して、乾燥した試料を直ちに温度50℃~150℃の恒温槽に収容して4時間熱処理を行い、取り出し後室温まで冷却して試験片とした。なお、洗浄水の電導度は、いずれも50mS/mであった。
アルカリエッチングによるエッチング量は、アルカリエッチングする前後における試料の重量差により求めた。酸エッチングによるエッチング量は、アルカリエッチング及び酸エッチングによるエッチング量からアルカリエッチングによるエッチング量を差し引いて求めた。
アルカリエッチング工程に入る前の冷却工程において冷却されたアルミニウム合金板の温度(冷却工程の処理温度)、アルカリエッチング条件(有効アルカリ量、処理温度、処理時間、エッチング量)、酸エッチング量、熱処理工程での処理温度を表1に示す。
Figure 2008291336
上述のようにして作製した試料のGDOESによる表面Mg量に対応する最大発光強度、ならびに、表面特性(表面ムラの有無、脱脂後の水濡れ性、接着性)を以下のようにして評価した。これら評価結果も表1に併せて示す。
表面ムラ
試料表面の外観状態を目視して、ムラの発生の有無を観察した。ムラが発生していないものを○、発生しているものを×とした。○を合格、×を不合格とした。
脱脂後の水濡れ性
脱脂後の水濡れ性は、以下のようにして試験した。幅70mm×長さ150mmに切断した試料を、40℃でRH80%の雰囲気に7日間暴露した。次いで、この試料に防錆潤滑油(油研工業社製:RP-75N)を塗油し、30℃でRH60%の雰囲気に15日間暴露した。更に、この試料を、市販のアルカリ脱脂剤(日本パーカライジング社製:FC-L4460)にCOガスを吹き込んでpHを11に調整した後に防錆潤滑油を5000ppm添加した40℃の溶液に2分間浸漬し、次いで水道水で20秒間洗浄した。このようにして処理した試料を、垂直に30秒間保持して水濡れ面積を測定した。
測定した水濡れ面積を、以下の基準で評価した。水濡れ面積が全体面積の80%以上を◎、水濡れ面積が60%以上で80%未満を○、水濡れ面積が60%未満を×とした。◎及び○を合格とし、×を不合格とした。
接着性
接着性は、以下のようにして評価した。幅25mm×長さ100mmに切断した2枚の試料を、自動車のヘミング用構造接着剤(サンスター技研製)を用いて、接着剤厚さ0.15mmで接着した。次いで、この試料を170℃で20分保持の焼付け処理を施し、40℃の温水中に20日浸漬した後に直ちに引張り試験機によってせん断強さを測定した。
測定したせん断強さを、以下の基準で評価した。せん断強さが13MPa以上を◎、せん断強さが11MPa以上で13MPa未満を○、せん断強さが11MPa未満を×とした。◎及び○を合格とし、×を不合格とした。
表面におけるMg量
試料表面の最大Mg発光強度を、GDOES(グロー放電発光分光分析計:堀場製作所製JY5000RF)により測定した。測定条件は、アルゴンガスの置換後の圧力600Pa、出力30W、モジュール650、フェーズ350、アノード径4mmφ、Mg検出波長384nm、Mg感度750Vであった。
表1から、実施例1〜11では、表面ムラ、脱脂後水濡れ性及び接着性のいずれも満足している。
比較例1では、アルカリエッチング量及び酸エッチング量ともに少なかったので、表面Mg化合物が十分に除去できず、脱脂後の水濡れ性、接着性を満足しなかった。
比較例2では、酸エッチング工程を省いたため、表面Mg化合物が除去できず、脱脂後の水濡れ性及び接着性を満足しなかった。
比較例3では、アルカリエッチング量及び酸エッチング量ともに少なかったので、表面Mg化合物が十分に除去できず、脱脂後の水濡れ性及び接着性を満足しなかった。
比較例4では、アルカリエッチング工程に入る前の冷却工程での処理温度が、130℃を超えていたため、アルカリエッチング工程でエッチングムラが発生し、これが酸エッチング工程でも改善されずに表面ムラとして残ってしまった。
実施例12〜21及び比較例5〜7
6022系のアルミニウム合金(0.6重量%のMgを含有)からなるアルミニウム合金材を、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延、熱間圧延、冷間圧延を順次行って、最終板厚1mmまで圧延した。このアルミニウム合金板を幅250mm×長さ320mmに切断してアルミニウム合金板基材試料とした。この基材を循環式電気炉で530℃の雰囲気に3分間暴露して溶体化処理を行なった。溶体化処理後に90℃まで冷却し、アルカリエッチング処理、水洗処理、酸エッチング処理、水洗処理、高温ブロアーで乾燥処理して、所定温度の恒温槽に保持して加熱処理を行った。
アルカリエッチング処理には、アルカリ溶液として市販のアルカリ脱脂剤 (日本ペイント社製:EC−371)を用いた。有効アルカリ量がOH換算で0.5モル/リットルのアルカリ溶液を用いて、処理温度を70℃、処理時間を10秒としてアルミニウム合金板試料をアルカリ溶液に浸漬して処理した。次いで、試料を40〜95℃の温水でスプレー噴霧によって9秒間水洗処理した。なお、比較例7では、アルカリエッチング処理とその後の水洗処理を行なわなかった。酸エッチング処理は、有効酸量がH換算で0.005〜6モル/リットルの硫酸を用いて、処理温度及び処理時間を変えて処理した。次いで、試料を23℃の水でスプレー噴霧によって13秒間洗浄した。更に、試料を70℃の高温ブロアーで30秒間乾燥処理した。次いで、乾燥した試料を直ちに所定温度の恒温槽で4時間の熱処理を行い、取り出し後室温まで冷却して試験片とした。なお、洗浄水の電導度は、いずれも50mS/mであった。
アルカリ溶液の有効アルカリ量、アルカリエッチング工程における水洗処理温度、酸エッチング条件(有効酸量、処理温度、処理時間、エッチング量)、熱処理工程での処理温度を表2に示す。上述のようにして作製した試料の表面特性、ならびに、GDOESの測定結果も表2に示す。試料の表面特性及びGDOES測定は、実施例1と同様にして行なった。また、アルカリエッチングによるエッチング量、ならびに、酸エッチングによるエッチング量も、実施例1と同様にして求めた。
Figure 2008291336
表2から、実施例12〜21では、表面ムラ、脱脂後水濡れ性及び接着性のいずれも満足している。
比較例5、6では、酸エッチング量が少なかったので、表面Mg化合物が十分に除去できず、脱脂後の水濡れ性及び接着性を満足しなかった。
比較例7では、アルカリエッチング工程を省いたため、表面Mg化合物が除去できず、脱脂後の水濡れ性及び接着性を満足せず、表面ムラも発生した。
本発明に係る、アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法によって、材料特性、表面特性及び耐食性に優れたアルミニウム合金板、ならびに、処理効率の良好な連続処理方法が提供される。本発明に係る連続処理方法によって処理されたアルミニウム合金板は、例えば自動車用ボディーシート材として有用である。
本発明に用いるGDOESのスパッタリング時間と発光強度との関係において、最大発光強度を示すグラフである。
符号の説明
Vmax:Mg発光強度の最大値

Claims (5)

  1. アルミニウム合金板に熱処理と表面処理とを含む一連の連続処理を施す方法であって、
    溶体化処理したアルミニウム合金板を40〜130℃に冷却する工程と、
    前記冷却したアルミニウム合金板をアルカリ溶液で処理することによって、10mg/m以上のエッチング量でアルカリエッチングを施す工程と、
    前記アルカリエッチングを施したアルミニウム合金板を酸溶液で処理することによって、10mg/m以上のエッチング量で酸エッチングを施す工程と、
    前記酸エッチングを施したアルミニウム合金板を50℃以上で熱処理する工程と、を備えるアルミニウム合金板の連続処理方法。
  2. 前記アルミニウム合金板が6000系合金である、請求項1に記載のアルミニウム合金板の連続処理方法。
  3. 前記アルカリ溶液が、OH換算で0.0001モル/リットル以上の有効アルカリ量を含有し、
    前記酸溶液が、H換算で0.002〜6モル/リットルの有効酸量を含有し、
    前記アルカリエッチング工程が、アルミニウム合金板にアルカリエッチングを施した後にこれを水洗する工程を更に備え、
    前記酸エッチング工程が、アルミニウム合金板に酸エッチングを施した後にこれを水洗する工程を更に備える、請求項1又は2に記載のアルミニウム合金板の処理方法。
  4. アルゴンガス圧力600Pa、出力30W、モジュール650、フェーズ350、アノード径4mmφでのMg検出波長384nm、Mg感度750Vの測定条件下において、前記熱処理工程後のアルミニウム合金板表面の厚さ方向におけるグロー放電光学発光分光(GDOES)によるMg発光強度の最大値を1.0V以下とした、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム合金板の処理方法。
  5. 前記熱処理工程が、アルミニウム合金板を50℃以上で連続して巻き取る工程を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミニウム合金板の処理方法。
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