JP2008291248A - 樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)、(B)、(C)の合計を100重量部として、(A)ポリアミドイミド樹脂89〜10重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89重量部、(C)ポリアミド樹脂1〜10重量部を配合してなる樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
(1)(A)、(B)、(C)の合計を100重量部として、(A)ポリアミドイミド樹脂89〜10重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89重量部、(C)ポリアミド樹脂1〜10重量部を配合してなる樹脂組成物、
(2)(C)ポリアミド樹脂が、(C1)融点が150℃以上のポリアミド樹脂であることを特徴とする(1)記載の樹脂組成物、
(3)(C)ポリアミド樹脂がポリアミド6および/またはポリアミド610であることを特徴とする(2)記載の樹脂組成物、
(4)(C)ポリアミド樹脂がポリアミド6および/またはポリアミド610を含む共重合ポリアミドであることを特徴とする(1)または(2)に記載の樹脂組成物、
(5)(C)ポリアミド樹脂が芳香族ポリアミド樹脂を含む共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする(1)、(2)または(4)に記載の樹脂組成物、
(6)(D)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂、およびアイオノマー樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを配合してなる(1)〜(5)いずれかに記載の樹脂組成物、
(7)(A)ポリアミドイミド樹脂が(A1)イミド閉環率が50〜90%であるポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする(1)〜(6)いずれかに記載の樹脂組成物、
(8)(A1)イミド閉環率が50〜90%であるポリアミドイミド樹脂が芳香族ジアミンと芳香族トリカルボン酸無水物を重合して得られたものであることを特徴とする(5)記載の樹脂組成物、
(9)(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂が(B1)MFRが1000以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂であることを特徴とする(1)〜(8)いずれかに記載の樹脂組成物、
(10)さらに(E)フィラーを配合してなることを特徴とする(1)〜(9)いずれかに記載の樹脂組成物、
(11)(1)〜(10)のいずれか1項記載の樹脂組成物からなる成形品である。
本発明で用いる(A)成分として使用するポリアミドイミド樹脂(以下PAI樹脂と略記する場合がある)は、下記構造単位で表されるユニットからなるポリマが挙げられる。
なかでも上記式中、(i)、(iv)、(vi)であることが好ましく、Rが(i)の基であり、R1が−Hである場合が特に好ましい。
本発明で用いる(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂と略記する場合がある)とは、下記構造式で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
本発明で用いる(C)ポリアミド樹脂(以下、ナイロン樹脂とする場合がある)とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミド樹脂のことである。その主要構成成分の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、p−アミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明では、前記(A)ポリアミドイミド樹脂10〜89重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜90重量部(C)ポリアミド樹脂1〜10重量部(ただし、前記(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂および(C)ポリアミド樹脂の合計を100重量部とする)の配合比率で配合することが必要である。
本発明では、さらに(D)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂、およびアイオノマー樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを配合することで、さらに耐衝撃性および引張試験における破断伸びなどの機械強度を向上させることができる。
本発明ではさらに耐熱性、機械強度等の特性を向上させるために(E)フィラーを添加することができる。添加する(E)フィラーの具体例としては、繊維状もしくは、板状、鱗片状、粒状、不定形状、破砕品など非繊維状の充填剤が挙げられ、具体的には例えば、ガラス繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、アルミナ水和物(ウィスカー・板状)、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、タルク、カオリン、シリカ(破砕状・球状)、石英、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、破砕状・不定形状ガラス、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、マイカ、酸化アルミニウム(破砕状)、酸化チタン(破砕状)、酸化亜鉛などの金属酸化物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、窒化アルミニウム、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属酸化物などが挙げられる。金属粉、金属フレーク、金属リボンの金属種の具体例としては銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロム、錫などが例示できる。また、カーボン粉末、黒鉛、カーボンフレーク、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブ、PAN系やピッチ系の炭素繊維などが挙げられる。ガラス繊維あるいは炭素繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。
本発明における樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば熱可塑性樹脂(ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリアミドエラストマ、ポリエステルエラストマ等)、耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、着色用カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー、ポリエーテルエーテルケトン等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、燐酸エステル、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体を添加することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、通常公知の方法で製造される。例えば、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)ポリアミド樹脂を予備混合して、またはせずに押出機などに供給して十分溶融混練することにより調製される。また、(D)エラストマー、(E)フィラーを添加する場合、特に繊維状フィラーの繊維の折損を抑制するために好ましくは、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(C)ポリアミド樹脂、(D)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂、もしくはアイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを押出機の元から投入し、(E)フィラーをサイドフィーダーを用いて、押出機へ供給することにより調製される。
(PAI−1の製造)
N,N−ジメチルアセトアミドを重合溶媒とする酸クロリド法低温溶液重合法を用いて合成した。以下に詳細を示す。N,N−ジメチルアセトアミド65リットルにジアミノジフェニルエーテル12kgおよびメタフェニレンジアミン2.0kgを溶解し、氷浴で冷却しながら、粉末状の無水トリメリット酸モノクロリド16kgを内温が30℃を超えないような速度で添加した。無水トリメリット酸モノクロリドを全て添加した後、30℃で2時間撹拌保持した。粘調となった重合液をカッターミキサーに張った100リットルの水中に投入し、高速撹拌することにより、スラリー状にポリマを析出させた。得られたスラリーを遠心分離機で脱水処理した。脱水後のケークを80℃の水200リットルを用いて洗浄し、再度遠心分離機で脱水処理した。得られたケークを220℃で熱風乾燥し、イミド閉環率80%のポリマを得た。同様の操作を繰り返し、以下に記載の実施例に供した。
N−メチル−2−ピロリドン3リットルに無水トリメリット酸0.555kg(50モル%)、2,4−トリレンジイソシアネート0.503kg(50モル%)を添加した。攪拌しながら室温から内温を90℃に昇温し50分保持した後、115℃に昇温し8時間保持した。重合終了した重合液をN−メチル−2−ピロリドンの2倍容量のメタノール中に投入し高速攪拌することによりポリマを析出させた。析出したポリマを濾別し、さらにメタノールで洗浄濾別し、200℃で熱風乾燥を行い、イミド閉環率97%のポリマを得た。
(PPS−1の製造)
攪拌機付きオートクレーブに47%水硫化ナトリウム水溶液2.98kg(25モル)、48%水酸化ナトリウム2.17kg(26モル)、酢酸ナトリウム0.656kg(8モル)ならびにNMP5kgを仕込み、徐々に205℃まで昇温し、水2.7kgを含む抽出水2.8リットルを除去した。残留混合物に1,4−ジクロロベンゼン3.75kg(25.5モル)ならびにNMP2.5kgを加えて、270℃で1時間加熱した。反応生成物を温水で2回洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥後、230℃で16時間加熱処理して、MFR125g/10分のPPS−1を得た。同様の操作を繰り返し、以下の実施例に供した。
攪拌機付きオートクレーブに硫化ナトリウム9水塩6.005kg(25モル)、酢酸ナトリウム0.656kg(8モル)およびNMP5kgを仕込み、窒素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リットルを留出した。次に反応容器を180℃に冷却後、1,4−ジクロロベンゼン3.756kg(25.55モル)ならびにNMP2.4kgを加えて、窒素下に密閉し、270℃まで昇温後、270℃で2.5時間反応した。次に100℃に加熱されたNMP10kg中に投入して、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、さらに80℃の熱水で30分の洗浄を3回繰り返した。これを90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥し、未架橋かつ直鎖状で、MFR300g/10分のPPS−2を得た。同様の操作を繰り返し、以下の実施例に供した。
攪拌機付きオートクレーブに硫化ナトリウム9水塩6.005kg(25モル)、酢酸ナトリウム0.205kg(2.5モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)5kgを仕込み、窒素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リットルを留出した。次に反応容器を180℃に冷却後、1,4−ジクロロベンゼン3.719kg(25.3モル)ならびにNMP3.7kgを加えて、窒素下に密閉し、270℃まで昇温後、270℃で2.5時間反応した。冷却後、反応生成物を40〜60℃温水で5回洗浄した。次に100℃に加熱されたNMP10kg中に投入して、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、さらに60〜80℃の熱湯で3回洗浄した。これを90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥して、未架橋かつ直鎖状で、MFR600g/10分のPPS−3を得た。
攪拌機付きオートクレーブに47%水硫化ナトリウム水溶液2.98kg(25モル)、48%水酸化ナトリウム2.17kg(26モル)、酢酸ナトリウム0.656kg(8モル)ならびにNMP5kgを仕込み、徐々に205℃まで昇温し、水2.7kgを含む抽出水2.8リットルを除去した。残留混合物に1,4−ジクロロベンゼン3.75kg(25.5モル)ならびにNMP2.5kgを加えて、270℃で1時間加熱した。反応生成物を温水で2回洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥して、MFR700g/10分のPPS−4を得た。同様の操作を繰り返し、以下の実施例に供した。
攪拌機付きオートクレーブに硫化ナトリウム9水塩6.005kg(25モル)、およびNMP3.7kgを仕込み、窒素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リットルを留出した。次に反応容器を180℃に冷却後、1,4−ジクロロベンゼン3.763kg(25.6モル)ならびにNMP3.7kgを加えて、窒素下に密閉し、274℃まで昇温後、274℃で0.8時間反応した。オートクレーブ下部に設けた抜き出しバルブを常温常圧下で開放して、内容物を抜き出し、50〜70℃の熱水で洗浄した。これを濾過し、pH4の酢酸水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水で洗浄後、窒素下に密閉し、192℃まで昇温後、約1時間攪拌し続けた後、冷却後濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥し、MFR2000(g/10min)のPPS−5を得た。同様の操作を繰り返し、以下の実施例に供した。
ポリアミド樹脂の濃硫酸相対粘度はJIS−K6810に従って、98%硫酸中、試料0.01g/ml濃度、25℃でオストワルド式粘度計を用いて測定を行った。
参考例1のPAI樹脂、参考例1のPPS樹脂、添加剤をリボンブレンダーで表1に示す量でブレンドした後、重量式フィーダで押出機に供給した。また、参考例3のポリアミド樹脂は個別の重量式フィーダで押出機に供給した。押出機は4ホールストランドダイヘッド付きTEX−44(φ44mm2軸押出機;(株)日本製鋼所製)、300〜340℃で溶融混練を行い、ペレットを得た。ついで130℃の熱風オーブンで4時間乾燥した後、以下に示す評価を行った。結果を表1に示す。なお、比較例6および7として市販されている材料を用いた。
(比較例5)非強化PAI樹脂。東レ(株)製:TI−5013。
(比較例6)非強化PPS樹脂。東レ(株)製:トレリナA900B1。
シリンダー温度320℃、金型温度130℃にて、ASTM D638に準じた引張試験片(1/8インチ(3.2mm)厚み)を射出成形し、23℃の温度条件下で測定したものである。40MPa以上あれば実用上問題のない製品強度レベルといえるが、この値が高いほど剛性が優れ、好ましい。
シリンダー温度320℃、金型温度130℃にて、ASTM D256に準じた衝撃試験片(1/8インチ(3.2mm)幅、ノッチあり)を射出成形し、23℃温度条件下で測定したものである。20J/m以上あれば実用上問題のない製品強度レベルといえるが、この値が高いほど靭性が優れ、好ましい。
シリンダー温度320℃、金型温度130℃で、スパイラルフロー成形品(1mm厚み×10mm幅)を射出時間10秒、冷却時間10秒、射出圧力100MPaで射出成形した。10ショットの流動長を測定し、平均したものである。60mm以上であると実用できるレベルといえ、数値が高いほど流動性が優れている。
シリンダー温度320℃、金型温度130℃で80×80×3mm厚の角板を射出成形し、23℃,イオン交換水中に浸漬し吸水させ、成形後の絶乾時と168時間吸水処理時の重量から吸水重量増加量として、下記数式(I)により求めた。
吸水率(%)=(吸水時の重量−絶乾時の重量)/絶乾時の重量×100 (I)。
求めた吸水率が小さいほど吸水特性が良好である。
シリンダー温度320℃、金型温度130℃にて、ASTM D648に準じた試験片(1/8インチ(3.2mm)厚み)を射出成形し、ASTM D648に従い、1.82MPa荷重下の荷重たわみ温度を測定した。この値が高いほど耐熱性が優れ、好ましい。
溶融混練時に押出機吐出口から安定して樹脂ストランドが得ることができるかを目視判定した。安定吐出状態を○、ゲル化物や発泡等のストランド切れが発生した不安定状態を△、樹脂ストランドが得られない場合を吐出不可×と判定した。
参考例1のPAI樹脂、参考例2のPPS樹脂、添加剤をリボンブレンダーで表2に示す量でブレンドした後、重量式フィーダで押出機に供給し、参考例3のポリアミド樹脂、エラストマーは個別の重量式フィーダを用いて押出機に供給した。押出機は4ホールストランドダイヘッド付きTEX−44(φ44mm2軸押出機;(株)日本製鋼所製)、300〜340℃で溶融混練を行い、ペレットを得た。ついで130℃の熱風オーブンで4時間乾燥した後、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
参考例1のPAI樹脂、参考例2のPPS樹脂、添加剤をリボンブレンダーで表4に示す量でブレンドした後、重量式フィーダで押出機に供給し、参考例3のポリアミド樹脂、フィラーはそれぞれ個別の重量式フィーダを用いて押出機に供給した。押出機は4ホールストランドダイヘッド付きTEX−44(φ44mm2軸押出機;(株)日本製鋼所製)、300〜340℃で溶融混練を行い、ペレットを得た。ついで130℃の熱風オーブンで4時間乾燥した後、同様に評価を行った。結果を表4に示す。また、比較例7として市販されている材料を用いて同様に評価を行った。結果を表5に示す。
Claims (11)
- (A)、(B)、(C)の合計を100重量部として、(A)ポリアミドイミド樹脂89〜10重量部、(B)ポリフェニレンスルフィド樹脂10〜89重量部、(C)ポリアミド樹脂1〜10重量部を配合してなる樹脂組成物。
- (C)ポリアミド樹脂が、(C1)融点が150℃以上のポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
- (C)ポリアミド樹脂がポリアミド6および/またはポリアミド610であることを特徴とする請求項2記載の樹脂組成物。
- (C)ポリアミド樹脂がポリアミド6および/またはポリアミド610を含む共重合ポリアミドであることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- (C)ポリアミド樹脂が芳香族ポリアミド樹脂を含む共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1、2または4に記載の樹脂組成物。
- さらに(D)酸無水物基を含有するオレフィン系樹脂、およびアイオノマー樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエラストマーを配合してなる請求項1〜5いずれかに記載の樹脂組成物。
- (A)ポリアミドイミド樹脂が(A1)イミド閉環率が50〜90%であるポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の樹脂組成物。
- (A1)イミド閉環率が50〜90%であるポリアミドイミド樹脂が芳香族ジアミンと芳香族トリカルボン酸無水物を重合して得られたものであることを特徴とする請求項7記載の樹脂組成物。
- (B)ポリフェニレンスルフィド樹脂が(B1)MFRが1000以下のポリフェニレンスルフィド樹脂であることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の樹脂組成物。
- さらに(E)フィラーを配合してなることを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載の樹脂組成物からなる成形品。
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