JP2008289597A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の始動口を設けることで、新たな遊技形態による興趣の向上が図られる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技球が転動する遊技領域と、開閉可能な可変遊技部材により囲繞されて設けられた特別入賞領域を有し、前記特別入賞領域外の前記遊技領域に、遊技球の通過が特別遊技抽選手段による抽選処理を互いに異なる抽選条件で実行する契機となる第1の特定入賞領域及び第2の特定入賞領域を有し、報知制御手段は、前記第2の特定入賞領域へ遊技球が通過したことを契機として実行される特別遊技抽選に当選し、その当選結果が所定の条件を満たした場合、報知手段により遊技モードの認識度を変化させる遊技機とした。
【選択図】図21

Description

本発明は、遊技球を用いる遊技機に関する。
この種の遊技機の代表的なものとして、遊技者による発射ハンドルの操作で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させ、遊技領域に植設された多数の遊技釘との衝突を繰り返しながら遊技球を転動流下させつつ、当該遊技領域に設けられた入賞口に遊技球を入賞させることで賞球を獲得するようにしたパチンコ遊技機が知られている。
従来、一般的なパチンコ遊技機には、複数種の入賞口と、所定の演出表示を行うディスプレイとが設けられており、入賞口の一である特定入賞口(所謂「始動口」)に遊技球が入ると、通常遊技から当該通常遊技よりも遊技者にとって有利な特別遊技(所謂「大当たり遊技」)に移行するか否かを決定する大当たり抽選(特別遊技抽選)が行われる。
また、かかるパチンコ遊技機においては、前記通常遊技を実行する遊技モードとして、大当り抽選の当選確率が相対的に低い低確率モードと相対的に高い高確率モードとのいずれかが設定されるようになっており、通常は低確率モードに設定されているが、大当りに当選した場合、この当選により実行される特別遊技終了後の通常遊技は、高確率モード(所謂「確変モード」)に変更される場合がある。すなわち、遊技モードは、特別遊技の種類に応じて定められるようになっており、特別遊技には、特別遊技終了後、前記高確率モードの通常遊技となる確変大当たり遊技と、特別遊技終了後、低確率モードの通常遊技となる通常大当たり遊技とが設定されている。
なお、近年では、確変大当たり遊技にも、相対的に遊技の実行期間が長い大当たり遊技と、相対的に遊技の実行期間が短い特定の大当たり遊技(所謂「突確」)とが設定されている場合がある。そして、この特定の大当たり遊技(所謂「突確」)は、大当たり抽選に当選したのかどうかも分かり難く、しかも、近年のパチンコ遊技機は、高確率モードで通常遊技が実行されていても、突然、低確率モードに変更される、所謂「確変転落」が行われる場合もある。
このように、近年のパチンコ遊技機は、現在の遊技モードが高確率モードなのか低確率モードなのかが非常に認識しづらいものとなっている。
しかし、遊技モードが認識できないと、遊技を終了したり、台を移動したりするタイミングがつかめなくなり、獲得賞球数にも影響してしまう。
このため、現在の遊技モードを知ることは、遊技者にとって非常に重要であるが、一方では、遊技者の射幸心を押える必要性から、遊技モードを認識し難くさせることも必要である。
また、大当り抽選の機会増加の狙いもあって、大当たり抽選を実行する契機となる特定入賞口を複数個設けたパチンコ遊技機が提案されている(特許文献1、特許文献2を参照。)。
特開2006−26042号公報 特開2006−181354号公報
しかし、これらのパチンコ遊技機は、いずれの特定入賞口に遊技球が入球したところで、大当り抽選の条件は各々同じである。
そこで、折角複数の特定入賞口が設けるのであれば、大当り抽選の機会増加に加え、これら複数の特定入賞口を用いた新しい遊技形態を楽しませることができ、また、前述した遊技モードが高確率モードであるか、低確率モードであるかの報知についても、単なる報知ではなく、報知する場合は、前記特定入賞口に絡む所定の条件を満たさなければならないという遊技性が付与されたパチンコ遊技機の提供が望まれるところである。
本発明は、上述した課題を解決することのできる遊技機の提供を目的としている。
(1)本発明では、遊技球が転動する遊技領域と、当該遊技領域に、開閉可能な可変遊技部材により囲繞されて設けられた遊技者に有利な入賞領域であって、前記可変遊技部材の開放時に入球可能であり、前記可変遊技部材の閉鎖状態では入球不可となる特別入賞領域とを有する遊技盤と、通常遊技の実行と、前記通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技の実行とをそれぞれ制御する遊技実行制御手段と、前記通常遊技から前記特別遊技に移行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、前記通常遊技を実行する遊技モードとして、前記特別遊技抽選手段による当選確率が相対的に低い低確率モードと相対的に高い高確率モードとのいずれかのモードに設定する遊技モード設定手段と、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定されたことを報知する報知手段と、この報知手段による報知実行を制御する報知制御手段と、を備え、前記遊技盤は、前記特別入賞領域外の前記遊技領域に、遊技球の通過が前記特別遊技抽選手段による抽選処理を互いに異なる抽選条件で実行する契機となる第1の特定入賞領域及び第2の特定入賞領域を有し、前記特別遊技は、相対的に遊技の実行期間が長い第1の特別遊技と、相対的に遊技の実行期間が短く、当該特別遊技実行後の前記通常遊技では、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定される第2の特別遊技とを含み、前記報知制御手段は、前記第2の特別遊技が抽選に当選した場合、当該抽選の契機となった特定入賞領域に応じて、前記報知手段による報知態様を、遊技者がより認識しやすい態様に変化させる遊技機とした。
(2)本発明は、上記(1)の遊技機において、前記報知態様の変化は、報知時間の変化であることを特徴とする。
(3)本発明は、上記(1)又は(2)の遊技機において、前記報知態様の変化は、報知の表示に用いる画像の種類の変化を含むことを特徴とする。
(4)本発明は、上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、前記報知態様の変化は、報知に用いる前記報知手段の種類の変化を含むことを特徴とする。
本発明によれば、複数の特定入賞領域を用いた新しい遊技形態を十分楽しむことができるとともに、特別遊技に移行する確率が高確率モードであるか、あるいは低確率モードであるかの報知が、特定入賞領域に絡む所定の条件を満たしてはじめてなされるという、これまでにない報知形態を実現した斬新な遊技機の提供が可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、遊技球が転動する遊技領域と、当該遊技領域に、開閉可能な可変遊技部材により囲繞されて設けられた遊技者に有利な入賞領域であって、前記可変遊技部材の開放時に入球可能であり、前記可変遊技部材の閉鎖状態では入球不可となる特別入賞領域とを有する遊技盤と、通常遊技の実行と、前記通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技の実行とをそれぞれ制御する遊技実行制御手段と、前記通常遊技から前記特別遊技に移行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、前記通常遊技を実行する遊技モードとして、前記特別遊技抽選手段による当選確率が相対的に低い低確率モードと相対的に高い高確率モードとのいずれかのモードに設定する遊技モード設定手段と、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定されたことを報知する報知手段と、この報知手段による報知実行を制御する報知制御手段と、を備え、前記遊技盤は、前記特別入賞領域外の前記遊技領域に、遊技球の通過が前記特別遊技抽選手段による抽選処理を互いに異なる抽選条件で実行する契機となる第1の特定入賞領域及び第2の特定入賞領域を有し、前記特別遊技は、相対的に遊技の実行期間が長い第1の特別遊技と、相対的に遊技の実行期間が短く、当該特別遊技実行後の前記通常遊技では、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定される第2の特別遊技とを含み、前記報知制御手段は、前記第2の特別遊技が抽選に当選した場合、当該抽選の契機となった特定入賞領域に応じて、前記報知手段による報知態様を、遊技者がより認識しやすい態様に変化させる遊技機である。
すなわち、本実施形態に係る遊技機は、遊技盤上に設けられた遊技領域に第2種電動役物が設置されているものであり、この第2種電動役物は、通常は、開閉可能な可変遊技部材を閉鎖しておくことにより、内部に構成された特別入賞領域が入球不可状態に囲繞されて遊技球は入球不可状態とされているが、前記可変遊技部材を開放させる契機となる特定の入賞領域(所謂「第2種始動口」と呼ばれる特定の入賞口の一)を遊技球が通過(入賞)すると、前記可変遊技部材が開放して、前記特別入賞領域に遊技球を入球可能とする構成となっている。
さらに、本実施形態に係る遊技機は、前記第2種始動口とは別の第1の特定入賞領域及び第2の特定入賞領域(所謂「第1種始動口」と呼ばれる特定の入賞口の一)を備えるとともに、この第1の特定入賞領域及び第2の特定入賞領域を遊技球が通過(入賞)すると、特別遊技抽選手段を制御して、通常遊技から遊技者に有利な特別遊技(所謂「大当たり遊技」)へ所定の抽選確率で移行させる遊技実行制御手段を備えている。また、この遊技機は、前記通常遊技における遊技モードとして、前記特別遊技への当選確率が高い高確率モードと、前記高確率モードと比較して相対的に当選確率の低い低確率モードを設定する遊技モード設定手段を備えている。
また、本実施形態に係る遊技機は、通常遊技における遊技モードが、前述した高確率モード又は低確率モードであるのかを、液晶表示装置、スピーカ、装飾ランプ等で構成された報知手段を用いて遊技者に所定の報知確率で知らせる報知制御手段を備えている。
さらに、本実施形態における前記特別遊技(大当たり遊技)は、相対的に遊技の実行期間が長い第1の特別遊技(大当たり遊技)と、相対的に遊技の実行期間が短く、当該特別遊技実行後の前記通常遊技では、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定される第2の特別遊技(大当たり遊技)とで構成されるのである。
このように、通常遊技状態における遊技モードが高確率モード又は低確率モードであるのかの報知を、所定の確率でするようにして、必ず報知されるものとは限らないようにした上記構成の遊技機において、前記報知制御手段は、前記第2の特別遊技が抽選に当選した場合、当該抽選の契機となった特定入賞領域に応じて、前記報知手段による報知態様を、遊技者がより認識しやすい態様に変化させるのである。
上述してきた遊技機の構成をより具体的に説明すると、本実施形態に係る遊技機の遊技盤に形成された遊技球が転動する遊技領域には、一般に「羽根物」と呼ばれる前記第2種電動役物と、この第2種電動役物に付設された左右一対の羽根体から構成された可変遊技部材を開放する契機となる前記第2種始動口が設置され、さらに、通常遊技から遊技者に有利な大当たり遊技の抽選の契機となる第1種始動口も同時に設置されている。このような構成の遊技機は、一般に「確変デジパチ」と呼ばれている。
なお、前記大当たり遊技を実行するための特別な入賞口としては、例えば大入賞口と呼ばれる専用の入賞口を設けることが望ましいが、前記第2種電動役物を代用することもできる。すなわち、前記可変遊技部材を所定回数開閉動作させて、遊技球が入賞しやすい状態となる期間を、所定回数出現させるのである。
「確変デジパチ」と呼ばれる遊技機では、所定の条件により、大当たり遊技終了後に、当該大当たり遊技への当選確率が、相対的に低確率モードと比較すると遊技者に有利な高確率である高確率モードへの遊技モードの切り替え、言い換えると「大当たり抽選確率の確率変動(所謂、確変)」が実行されるが、本実施形態においては、前記高確率モードが一旦設定されたとしても、その後の通常遊技において、所定の確率で低確率モードへの切換抽選(所謂、転落抽選)が実行される場合がある。つまり、遊技者に有利な遊技モードである高確率モードは、無条件で継続するものではないのである。
しかも、低確率モードへの切換抽選(転落抽選)に当選して遊技モードが高確率モードから低確率モードに変更されたことは、遊技者に報知されないため、遊技者は、現在の遊技モードが高確率モードなのか低確率モードなのか不明のまま遊技の続行することになる。これは、遊技者にとって、高確率モードが継続しているかもしれない、という期待感を持続させる効果があるものの、実際は低確率モードに転落しているにもかかわらず、遊技者に遊技の続行を強いる、つまり、止め時の判断を誤らせるという遊技者にとって酷な状況を発生させることにもつながり、遊技者は安心して遊技を続行できない恐れがある。
そこで、本実施形態においては、前記報知制御手段は、前記第2の特別遊技(大当たり遊技)が抽選に当選した場合、当該抽選の契機となった特定入賞領域が前記第1の特定領域又は前記第2の特定領域であるかに応じて、前記報知手段による報知態様を、遊技者がより認識しやすい態様に変化させるようにするのである。
このように、遊技者の関心の高い遊技モードについて、現状のモードが高確率であることを報知するようにするとともに、単に報知するのではなく、遊技者に報知する為の所定の条件を設けることにより、遊技者は、遊技盤に設置された2個の第1種始動口への遊技球の入球状況を監視しながら遊技モードの報知の発生を期待するというこれまでにない、新たな興趣のある遊技機を提供することができる。
また、上述してきた構成の遊技機において、前記第2種電動役物内に設けられた特別入賞領域にも、特定通過領域と通常通過領域とを設けることにより、第2種電動役物へ入球した遊技球が特定通過領域へ入賞した場合は、前述した大当たり遊技を発生させることもできる。
これにより、大当たり遊技の獲得を期待して、第2種電動役物への遊技球の入賞を狙う遊技を楽しむことができる。
但し、第2種電動役物内の特定通過領域への入賞による大当り遊技は、前述した第1種始動口への遊技球の入賞により発生する大当たり遊技とは遊技条件を異ならせることが望ましい。例えば、大当たり遊技により遊技者が獲得できる遊技球の個数を少なくするのである。こうすることで、一概に遊技者に有利となったりまた遊技場が有利になったりすることないバランスの取れた遊技機とすることができる。
なお、本実施形態における可変遊技部材は、ソレノイドなどの作動手段を用いて変動させることができる。また、特別遊技抽選手段、特別遊技抽選手段、遊技実行制御手段、遊技モード設定手段、報知制御手段等の各制御手段は、中央演算装置であるCPUや遊技プログラムなどを記憶したROM、作業領域用の一時記憶手段として利用されるRAM等で構成される制御装置などにその機能を担わせるとよい。
また、上述してきた遊技機の一実施形態として、前記遊技モードの報知態様の変化は、報知時間の変化であってもよい。
すなわち、前記第2の特別遊技(大当たり遊技)に当選した後の通常遊技において、第2の特別遊技(大当たり遊技)への当選の契機となった特定領域は、前記抽選条件の異なる第1の特定領域と第2の特定領域との何れかの特定領域であったかに応じて、報知手段(液晶表示装置32)における遊技モードの報知時間を変化させるのである。
ここで、前記第1の大当たり遊技は、遊技の実行期間が長くそれに応じて獲得できる賞球数が多いため、遊技者に有利な大当たり遊技といえる。一方、前記第2の大当たり遊技は、遊技の実行期間が短くそれに応じて獲得できる賞球数も前記第1の特別遊技と比較して相対的に少ないため、遊技者に不利な大当たり遊技といえる。
そのため、前記第2の大当たり遊技の終了後は、通常遊技における遊技モードを高確率モードに設定することにより、遊技者に有利な条件を付加する構成としている。
前記構成の遊技機において、遊技者に不利な第2の大当たり遊技に当選した後の通常遊技において、前記抽選条件が遊技者に不利である第1の特定領域と第2の特定領域との何れかの特定領域が、前記第2の大当たり遊技への当選の契機であった場合は、報知手段における遊技モードの報知時間を長くするのである。
これにより、遊技者にとって抽選条件の不利な第1の特定領域又は第2の特定領域の何れかの特定領域を契機とした前記第2の大当たり遊技が当選した場合でも、遊技者にとって関心の高い遊技モードの報知が、報知手段に長時間表示されることになるので、遊技者による遊技モードの認識度を高くすることができる。
また、上記構成を備えた遊技機の他の実施形態として、前記報知態様の変化は、報知の表示に用いる画像の種類を変化させることもできる。
すなわち、遊技者に不利な第2の大当たり遊技に当選した後の通常遊技において、前記抽選条件が遊技者に不利である第1の特定領域と第2の特定領域との何れかの特定領域が、前記第2の大当たり遊技への当選の契機であった場合は、報知手段における遊技モードの報知画像の種類を多くするのである。
具体的に説明すると、例えば、液晶表示装置等を用いた画像による遊技モードの報知を行う場合は、液晶表示装置に表示させる画像の種類を多くするのである。
また、上述してきた各実施形態における遊技機において、前記報知態様の変化は、報知に用いる前記報知手段の種類の変化を含むこともできる。
すなわち、遊技者に不利な第2の大当たり遊技に当選した後の通常遊技において、前記抽選条件が遊技者に不利である第1の特定領域と第2の特定領域との何れかの特定領域が、前記第2の大当たり遊技への当選の契機であった場合は、報知手段の種類を変化させるのである。
具体的に説明すると、例えば、液晶表示装置等を用いた画像表示による遊技モードの報知に加え、スピーカ等の音出力手段、遊技機周辺に設置されているLED等の装飾ランプを用いた報知を行う等の報知手段を変化させるのである。
上述してきた構成において、本実施形態においては、遊技者に不利な前記第2の大当たり遊技への当選が、第1の特定領域と第2の特定領域との2つの特定領域のうち、遊技者にとって抽選条件が不利な特定領域だった場合に、遊技モードの報知時間を長くしたり、報知画像の種類を多くしたり、或いは、報知手段の種類を変化させたりして、遊技者が不利な遊技状態においては、遊技者に遊技モードの報知が認識できる確率を高くするのである。
すなわち、本実施形態では、前記特別入賞領域外の前記遊技領域に、大当たり遊技の抽選の契機となる第1種始動口を2個設置して、一方の第1種始動口は第1抽選処理を実行する第1の特定入賞領域として規定し、他方の第1種始動口は第2抽選処理を実行する第2の特定入賞領域として規定している。
そして、前記第1抽選処理と第2抽選処理とでは、大当たり遊技の抽選条件を異なるようにしている。
すなわち、前記第1の特定入賞領域へ遊技球が入球したことを契機として実行される前記第1抽選処理と、前記第2の特定入賞領域へ遊技球が入球したことを契機として実行される前記第2抽選処理とでは、例えば、一方の抽選条件が遊技者に有利な抽選条件であるとすれば、他方の抽選条件は遊技者に不利な抽選条件となるようにして、同じ第1種始動口においても差別化を図るのである。
ここで、本実施形態における特別遊技(所謂「大当たり遊技」)は、前述したように大当たり遊技の実行期間異なる複数の大当たり遊技で構成されている。
例えば、大当たり遊技を実行する大入賞口の開放回数(所謂「ラウンド数」)が相対的に多い第1の特別遊技(大当たり遊技)と少ない第2の特別遊技(大当たり遊技)の異なる複数の大当たり遊技があり、前記第1種始動口への遊技球の入賞を契機として、大当たり遊技の抽選に当選した場合に、同時に所定の確率で前記ラウンド数の異なる大当たり遊技が決定されることになる。
このラウンド数の異なる大当たり遊技は、一般に、実行するラウンド数で呼称され、例えば、実行するラウンド数が15回と多い第1の大当たり遊技は「15R大当たり」、ラウンド数が2回と少ない第2の大当たり遊技は「2R大当たり」などと呼ばれる。
そして、実行するラウンド数の少ない大当たり遊技は、ラウンド数の多い大当たり遊技と比較すると、獲得できる遊技球(所謂、賞球数)が少ないため、遊技者にとっては大当たり遊技の中でも相対的に不利な、あまり喜ばしくない大当たり遊技といえる。
また、本実施形態では、前述したように、大当たり遊技の終了後の通常遊技において、大当たり遊技の当選確率の高い高確率モードが設定される場合があるが、前記「2R大当たり」の終了後の通常遊技は、高確率モードが設定されるようにしている。これは、前述したように、「2R大当たり」は遊技者に不利な大当たり遊技であるため、その終了後の通常遊技を高確率モードに設定することにより、遊技者に有利な「15R大当たり」との格差が広がらないようにするためである。
なお、大当たり遊技終了後の通常遊技において、必ず高確率モードが設定される大当たり遊技は、一般に、「確変大当たり」と称され、例えば、実行されるラウンド数と併せて、前記大当たり遊技の終了後の通常遊技が高確率モードに設定されることが決まっている場合は、「2R確変大当たり」、「15R確変大当たり」などと呼ばれることもある。
さらに、本実施形態においては、前述したように、大当たり遊技の抽選の契機となる第1種始動口を遊技盤上に2個設置しており、一方は前記「2R確変大当たり」への当選の確率の低い第1抽選処理が行なわれる契機となる第1の特定入賞領域に相当し、他方は「2R確変大当たり」への当選の確率の高い第2抽選処理が行なわれる契機となる第2の特定入賞領域に相当するものとしている。
以上説明してきたように、本実施形態においては、大当たり遊技終了後の通常遊技において、折角設定された高確率モードが、その後の通常遊技の実行中に、所定の条件に基づき、高確率モードから低確率モードに変更(所謂、確変の転落)される場合があり、しかも、その遊技モードの変更は遊技者には報知されない。そのため、現在の通常遊技における遊技モードは、高確率モードが継続しているのか、それとも低確率モードに転落したのかが、遊技者にとって当該遊技機で遊技を続行するために最も関心のあることである。
そこで、遊技者に不利な前記第2抽選処理により「2R確変大当たり」が当選した場合は、その後の通常遊技において、現在の通常遊技における遊技モードを遊技者に報知する場合に、遊技者が認識できる確率を高くして、遊技者に有利な第1抽選処理との有利不利度合いを少なくすることにより、遊技者に有利な第1抽選処理を実行する第1の特定入賞領域としての第1種始動口と、相対的に遊技者に不利な第2抽選処理を実行する第2の特定入賞領域としての第1種始動口とのいずれの第1種始動口へ遊技球が入賞した場合でも、興趣の尽きない遊技機とすることができる。
なお、本実施形態では、大当たり遊技の抽選の契機となる第1種始動口と、前記第2種電動役物に付設された可変遊技部材が開放する契機となる第2種始動口との両方の機能を兼ね備えた兼用始動口を備えており、この兼用始動口を、遊技者に有利な第1抽選処理を実行する第1の特定入賞領域として規定し、この兼用始動口に遊技球が入球した場合に前記遊技者に有利な第1抽選処理を実行するものとしている。すなわち、本実施形態では、兼用始動口が、前記第1の特定入賞領域として機能することになる。
そして、他の第1種始動口は、大当たり遊技の抽選のみを実行する専用の第1種始動口として、前記遊技者に不利な第2抽選処理を実行するものとしている。すなわち、本実施形態では、かかる専用の第1種始動口が、前記第2の特定入賞領域として機能することになる。
以下、本発明に係る遊技機の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下では遊技機をパチンコ遊技機としている。
[遊技機の構成]
遊技機について、図1〜図4を用いて説明する。図1は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は同パチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図3は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図、図4は電飾ユニット53の説明図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32と遊技盤14とスペーサ31等が配設されている。なお、遊技盤14、スペーサ31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
本実施形態に係る遊技盤14は、その全部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その正面(前面)側に、発射された遊技球が転動する遊技領域15を有している。この遊技領域15はガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域であり、ガイドレール30の外側には遊技領域外域16が形成されている。なお、遊技領域15には図2に示すように、複数の遊技釘13が打ちこまれている。なお、本実施形態では、遊技釘13は各種の遊技部材の一つに含まれるものとしている。また、図2においては複数の遊技釘13を一部省略して示している。
遊技に関する演出画像を表示する表示手段の一例である液晶表示装置32は、前記スペーサ31を挟んで遊技盤14の背後に設けられている。なお、本実施形態では、遊技盤14の全部が透光性を有する材料で形成されているが、透光性を有する材料が遊技盤14の一部に用いられていてもよく、その場合、液晶表示装置32は遊技盤14の透光性を有する部材の背後に配置されることになる。
この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有しており、この表示領域32aは、スペーサ31及び遊技領域15の全部又は一部、あるいは遊技領域外域16の全部又は一部を透して遊技者側から視認可能となっている。なお、表示領域32aに表示される遊技に関する画像とは、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像等の各種の画像を指す。
スペーサ31は、これも前述の透光性を有する部材で形成されているが、前記液晶表示装置32の視認性を向上させるために、少なくとも遊技盤14の遊技領域15に相当する大きさの孔部31aを形成している。
このように、本実施形態においては、遊技盤14における透光性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けており、例えば、遊技釘13の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくできるため、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能となっている。
遊技盤14の外側となる扉11の所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、この扉11には、ガラス板などからなる透光性を有する保護板19が取付けられている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46R,46Lが左右に配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。
そして、遊技者により発射ハンドル26が握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されると、タッチセンサにより遊技者により発射ハンドル26が握持されたことを検知して、その回動角度に応じた電力を発射ソレノイドに供給することにより、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射されて遊技が進められる。
次に、図3及び図4を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。なお、図3を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図1及び図2を用いた説明と重複する部分を省略することがある。なお、図3においては遊技釘13を省略している。
図3に示すように、遊技盤14には、2つのガイドレール30(30a及び30b)、通過ゲート54、可変遊技部材58R,58Lが付設されるとともに、内部に特別入賞領域として特定通過領域55a及び通常通過領域55bが設けられた第2種電動役物55、羽根部材23が付設された兼用始動口24、大当たり遊技の抽選の契機となる第1種始動口25、第2種電動役物に付設された可変遊技部材58R,58Lが開放する契機となる第2種始動口57a,57b、開閉自在のシャッタ40を備えた大入賞口39、一般入賞口56a,56bが設けられている。なお、兼用始動口24は、第1種始動口25と第2種始動口57a,57bとの両方の機能を兼ね備えたものである。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に移動し、遊技領域15上に設けられた複数の遊技釘13(図2参照)や第2種電動役物55等の遊技部材との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。
兼用始動口24は、大当たり遊技の抽選の契機となる第1の特定入賞領域に規定されており、遊技領域15の略中央に設けられた第2種電動役物55の直下方位置に設けられるとともに、ソレノイドなどで駆動する可変遊技部材としての左右一対の羽根部材23が付設されている。また、羽根部材23を持たず、兼用始動口24同様に大当たり遊技の抽選の契機となる第2の特定入賞領域に規定された第1種始動口25は、兼用始動口24の直下方で、かつ大入賞口39の直上方位置に設けられている。
そして、遊技球がこの兼用始動口24及び第1種始動口25へ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、兼用始動口24及び第1種始動口25は、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる特定の入賞口である。
さらに、前記兼用始動口24は、前述した特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる特定の入賞口として機能するだけではなく、詳細は後述するが、本実施形態における第2種電動役物55に付設された可変遊技部材58R,58Lを動作させる契機となる機能も兼備されている。
つまり、兼用始動口24に遊技球が入賞することにより、前述した特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が実行されるとともに、第2種電動役物55に付設された可変遊技部材58R,58Lが開放動作を行ない、第2種電動役物55への遊技球が入賞可能となるのである。
また、第1種始動口25の下部に設けられた大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、後に詳述する第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34(図4)において特別図柄として特定の数字図柄がそれぞれ停止表示され、停止表示態様が、遊技状態が特別遊技である大当たり遊技に移行することを示す態様であった場合に、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39の内部には、カウントセンサ104が設けられ、遊技球が所定個数(例えば10個)入賞するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームと呼び、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。本実施形態では、このラウンドゲームを実行する遊技を大当たり遊技という。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、大当たり遊技における1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40は、所定時間(例えば、1秒)経過後に再度開放状態に駆動される。
なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまで継続した遊技状態を大当たり遊技状態という。大当たり遊技状態は、多数の賞球を獲得可能であることから、遊技者にとって極めて有利な遊技状態である。
第2種始動口57a,57bは、第2種電動役物55に付設された可変遊技部材58R,58Lを開放動作させる契機となるものであり、これら第2種始動口57a,57bに遊技球が入賞することにより、第2種電動役物55に付設された可変遊技部材58R,58Lが開放動作を行ない、第2種電動役物55内部に設けられた特別入賞領域である特定通過領域55a又は通常通過領域55bへ遊技球が入賞可能となる。
なお、第2種始動口57a、57bに遊技球が入賞しても、前記兼用始動口24とは異なり、大当たり抽選等は実行されない。つまり、第2種始動口57a、57bは、第2種電動役物55に付設された可変遊技部材58R,58Lの開放動作の契機となる専用の始動口である。
ここで、図17、図18及び図19を用いて、本実施形態における第2種電動役物55について説明する。図17は、遊技盤14に設置された第2種電動役物55の開放動作と、遊技球の流れ及び兼用始動口24、第2種始動口57a、57bの位置関係を示す図である。図18は、第2種電動役物55を遊技盤14に設置する際の取付け図である。図19は、遊技盤14に設置された第2種電動役物55に入賞した遊技球の流れを示す断面図である。
第2種電動役物55は、遊技領域15の略中央に配置され、図17に示すように、兼用始動口24の上部に設けられている。
第2種電動役物55は、兼用始動口24又は第2種始動口57a、57bに遊技球が入賞すると、左右に付設された可変遊技部材58R,58Lが所定時間(例えば、0.5秒)遊技領域15に広く開放し、開放した可変遊技部材58R,58L及びその周辺の遊技釘13に案内されて、遊技球は第2種電動役物55内へ入球可能となる。
そして、第2種電動役物55内に入球した遊技球は、第2種電動役物55の中央に傾斜して設置された斜板55cにより、その奥に流下して底面55eに落下する。
さらに、底面55eに落下した遊技球は、この底面55e上に設けられた複数の突起55dに衝突しながら、流下方向を不規則に変動して特別入賞領域を構成する特定通過領域55a又は通常通過領域55bへ入賞することとなる。
なお、底面55eは斜板55cとは逆に、第2種電動役物55の前面に遊技球を誘導するように傾斜して設置されている。つまり、第2種電動役物55に入球した遊技球は、斜板55cにより第2種電動役物55の奥に誘導されて底面55eに落下して、その後、底面55eにより第2種電動役物55の奥から前面に設置された特別入賞領域である特定通過領域55a又は通常通過領域55bへ誘導されることとなる。
また、第2種電動役物55内へ入球した遊技球は、上述したように斜板55cにより一旦第2種電動役物55奥へ誘導され、その後、底面55eにより前面の特定通過領域55a又は通常通過領域55bへ誘導される構成の為、第2種電動役物55は十分な奥行きが必要となる。
したがって、図18に示すように、第2種電動役物55を遊技盤14に取り付ける場合は、遊技盤14を第2種電動役物55の形状に合わせて繰り抜いて、遊技盤14の前面から埋設できるような構成としている。
そして、図19に示すように、遊技盤14に埋設した第2種電動役物55の特別入賞領域である特定通過領域55a又は通常通過領域55bに入賞した遊技球は、最終的に遊技球排出路55fを通してパチンコ遊技機10の外部へ排出される。
このように、遊技盤14に埋設された第2種電動役物55は、前述した遊技球の流下空間を確保するために、遊技盤14を貫通して設置しているため、遊技盤14の前面の他の遊技部材(例えば、遊技釘13等)と同程度の突出に抑えられている。
ここで、図3及び図4を参照した、パチンコ遊技機10の構成の説明に戻る。
前述した兼用始動口24、第1種始動口25、第2種始動口57a,57b、一般入賞口56a,56b、大入賞口39、第2種電動役物55の内部に設けられた特定通過領域55a又は通常通過領域55bに遊技球が入賞したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が遊技球貯留部である上皿20又は下皿22に賞球として払い出される。
また、扉11の下端部近傍には電飾ユニット53が設けられている。本実施形態に係る電飾ユニット53は、図4に示すように、その中央に配置された表示器ケース37に、兼用始動口24に対応した第1特別図柄表示器33と第1種始動口25に対応した第2特別図柄表示器34とを収容している。
第1特別図柄表示器33及び第2特別図柄表示器34は、7セグメントLEDで構成されており、この7セグメントLEDは、兼用始動口24又は第1種始動口25に遊技球が入賞した場合に、それぞれ対応した第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34の7セグメントLEDが点灯・消灯することによって、例えば、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が異なってくるゲームを、本実施形態では「特別図柄ゲーム」という。
なお、前記7セグメントLEDに表示される特別図柄は、前記数字図柄に限るものではなく、例えば、大文字や小文字による英字図柄やその他7セグメントLEDで表示できるものであれば、記号図柄等でも構わない。さらに、特別図柄の表示器は、前記7セグメントLEDに限定されるものではなく、例えば、複数のLEDの集合体等を設置して特定の表示形式を用いてもよい。
表示器ケース37の左右両側には、この表示器ケース37を挟んで兼用始動口24に対応した第1特別図柄保留ランプ33a〜33dと第1種始動口25に対応した第2特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。
この第1特別図柄保留ランプ33a〜33dは、第1特別図柄表示器33において、既に特別図柄の変動表示中に遊技球が前記兼用始動口24へ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、兼用始動口24への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「特別図柄の保留球数」)を点灯によって表示するものである。そして、変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
また、第1特別図柄保留ランプ33a〜33dと同様に、第2特別図柄保留ランプ34a〜34dは、第2特別図柄表示器34において、既に特別図柄の変動表示中に遊技球が第1種始動口25へ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、第1種始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「特別図柄の保留球数」)を点灯によって表示するものである。そして、変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
具体的に説明すると、第1特別図柄保留ランプ33a〜33d及び第2特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示の実行が保留された回数に対応して左から順番に点灯され、特別図柄の変動表示が一旦停止表示され、次の保留されていた特別図柄の変動表示が開始されると、それに対応した特別図柄保留ランプは消灯される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、前記兼用始動口24への遊技球の入賞に対して4回(個)、そして、前記第1種始動口25への遊技球の入賞に対して4回(個)、つまり、本実施形態においては最大8回(個)を上限として特別図柄の変動表示は保留される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、前述した兼用始動口24及び第1種始動口25に遊技球が入賞した場合には、特別図柄の変動表示の開始にあわせて、例えば数字などを含む演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が兼用始動口24及び第1種始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出用の装飾図柄が停止表示されるまで、兼用始動口24及び第1種始動口25への遊技球の入賞に基づく演出用の装飾図柄の変動表示の実行(開始)は保留される。その後、変動表示していた演出用の装飾図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。つまり、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる演出用の装飾図柄の変動表示と、特別図柄の変動表示とは同期しており、その変動開始及び変動停止は同じタイミングで行なわれることとなる。
本実施形態では、前記特別図柄及び装飾図柄は、共に識別情報として機能するものであり、特別図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした前記特別図柄ゲームと、特別図柄と同期して行われる装飾図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとしたゲームとを併せて、「可変表示ゲーム」としている。したがって、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記兼用始動口24及び第1種始動口25に遊技球が入賞したことを契機として、可変表示ゲームが行われることになる。そして、この可変表示ゲームを行う遊技を通常遊技と呼ぶ。
また、遊技領域15の略中央の左側に設けられた通過ゲート54(図3参照)を遊技球が通過すると、第2特別図柄表示器34の右側に設けられた普通図柄表示器35において、普通図柄を示す“○”、“×”等の記号で構成された2つの表示用ランプが、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって変動表示される。
さらに、表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ35a〜35dが設けられている。この普通図柄保留ランプ35a〜35dは、前述した普通図柄(本実施形態では“○”、“×”等の記号)の変動中に、前記通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能な回数(所謂、「普通図柄の保留球数」)を表示する。つまり、普通図柄保留ランプ35a〜35dは、保留された普通図柄の変動表示の実行回数に対応して、左から順番に点灯され、変動が停止表示されると、次の保留されていた普通図柄の変動表示が開始され、それに対応した普通図柄保留ランプは消灯される。なお、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として保留される。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、兼用始動口24の左右両側に可変遊技部材として設けられた羽根部材(所謂「普通電動役物」)23が閉鎖状態から開放状態に変動して、兼用始動口24に遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23を閉鎖状態として、兼用始動口24に遊技球が入りにくくなるようにする。
以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
以上説明してきたように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記兼用始動口24及び第1種始動口25へ遊技球が入賞したことを契機として、大当たり遊技へ移行するか否かの大当たり抽選処理が行なわれるとともに、その抽選結果に基づいて、前記第1特別図柄表示器33及び第2特別図柄表示器34において特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。
そして、液晶表示装置32の表示領域32aにおいては、停止表示される特別図柄に対応した複数の装飾図柄が、変動表示された後に所定の組み合わせで停止表示される可変表示ゲームが実行されるとともに、この可変表示ゲームに伴う演出画像などを用いた演出表示が行われる。そして、抽選結果が当選の場合、通常遊技から大当たり遊技に移行するのである。
かかる構成において、本実施形態では、兼用始動口24に入賞した場合と第1種始動口25に入賞した場合とで、異なる抽選処理を行うようにしている。
ここで、本実施形態においては、役物の一例として、大当たり遊技時に用いられる大入賞口39の役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられていてもよい。
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等、他の形態からなるものであってもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技全般の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御等)を行うものに位置付けられている。
主制御回路60は、図示するように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。そして、この主制御回路60は、パチンコ遊技機10の遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、大当たり遊技実行手段や大当たり抽選手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図6参照)等の各種データテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。
そして、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、シリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
さらに、主制御回路60には、電飾ユニット53(図4参照)の各種表示器、表示ランプを制御する表示器制御回路76を備えている。この表示器制御回路76はメインCPU66からの指示に従い、パチンコ遊技機10の遊技状態に応じて、第1特別図柄表示器33、第2特別図柄表示器34、普通図柄表示器35の変動の制御(例えば、変動の開始及び所定の図柄での表示停止)を行い、さらに、第1特別図柄保留ランプ33a〜33d、第2特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ35a〜35dの点灯及び消灯の制御を行うものである。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されている。例えば、図示するように、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106,107、第2種始動口入賞球センサ108,109、特定通過領域入賞球センサ110、通常通過領域入賞球センサ111、通過球センサ114、兼用始動口入賞球センサ116、第1種始動口入賞球センサ117、普通電動役物ソレノイド118、第2種電動役物ソレノイド119、大入賞口ソレノイド120が接続されている。
カウントセンサ104は、大入賞口39の内部に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106,107は、一般入賞口56a,56bにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106,107は、各一般入賞口56a,56bへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
第2種始動口入賞球センサ108,109は、第2種始動口57a、57bにそれぞれ設けられている。この第2種始動口入賞球センサ108,109は、第2種始動口57a,57bへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
特定通過領域入賞球センサ110は、第2種電動役物55の内部に設けられた特別入賞領域の一部を構成する特定通過領域55aに設けられている。この特定通過領域入賞球センサ110は、特定通過領域55aへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通常通過領域入賞球センサ111は、第2種電動役物55の内部に設けられた特別入賞領域の一部を構成する通常通過領域55bに設けられている。この通常通過領域入賞球センサ111は、通常通過領域55bへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、通過ゲート54に設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である兼用始動口入賞球センサ116は、兼用始動口24に設けられている。兼用始動口入賞球センサ116は、兼用始動口24に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である第1種始動口入賞球センサ117は、第1種始動口25に設けられている。第1種始動口入賞球センサ117は、第1種始動口25に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23を開放状態又は閉鎖状態とする。
第2種電動役物ソレノイド119は、リンク部材(図示せず)を介して可変遊技部材58R,58Lに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、可変遊技部材58R,58Lを開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、シャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行なう払出装置128、遊技球の発射を行なう発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行なう。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段等の各種制御手段として機能するサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240から構成されている。そして、副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種コマンド信号に従って、各種演出制御を行う。そして、サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、パチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連してサブCPU206により実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、演出表示期間を定めた時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。ここで、本実施形態におけるリーチとは、変動中の一の装飾図柄が、他の停止表示されている装飾図柄と同一図柄で停止表示されると、前述の大当たり遊技に移行する状態を指す。通常、変動中の装飾図柄が停止するまでの間、液晶表示装置32上では、このリーチ状態に応じた特別のリーチ演出表示がなされる。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。また、本実施形態においては、遊技者に対する遊技モード(例えば、高確率モード)を遊技者に報知するために、液晶表示装置32に報知画像を表示させる制御も行っている。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46R,46Lから音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。
なお、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成してもかまわない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技について簡潔に説明する。本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技は、大別して通常遊技(大当たり抽選を行いながら遊技球を消費する遊技であり、大当たり遊技に比べて遊技者には相対的に不利な遊技)と大当たり遊技(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な遊技)とに分かれる。
さらに、前記大当たり遊技においては、後述の特別図柄制御処理において抽選された、前記第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技、2R確変大当たり遊技(所謂「突確」と呼ばれる大当たり遊技)又は10R通常大当たり遊技の3種類の大当たり遊技が決定する。
そして、前記3種類の大当たり遊技(15R確変大当たり遊技、2R確変大当たり遊技又は10R通常大当たり遊技)は、後述の特別図柄記憶チェック処理(図10参照)において、大当たり抽選テーブル(図6参照)を参照し、通常遊技の低確率モード又は高確率モードに応じてそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。
このとき、大当たり遊技に当選すると、前記第1特別図柄表示器33及び第2特別図柄表示器34(図4参照)に停止表示される特別図柄は、例えば、15R確変大当たり遊技の場合は、“7”の特別図柄が表示され、2R確変大当たり遊技の場合は、“3”の特別図柄が表示される。また、10R通常大当たり遊技の場合は、“5”の特別図柄が表示される。
さらに、前記3種類の大当たり遊技のいずれか一つに当選した場合に、前記第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34(図4参照)に特別図柄が停止表示されるのと同じタイミングで、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、専用の装飾図柄(例えば、数字図柄の三つ揃い)によって、15R確変大当たり遊技の場合は、例えば、“777”などの奇数の三つ揃いの装飾図柄が表示され、2R確変大当たり遊技の場合は、例えば、“123”などの連続した組み合わせの装飾図柄が表示される。また、10R通常大当たり遊技の場合は、例えば、“444”などの偶数の三つ揃いの装飾図柄が表示される。
また、前記3種類の大当たり遊技のいずれかが実行されると、3種類の大当たり遊技にそれぞれ応じた所定の回数を上限として(2R確変大当たり遊技では2回、15R確変大当たり遊技では15回、10R通常大当たり遊技では10回)、大入賞口39に付設されたシャッタ40(図3参照)が、所定時間(例えば、30秒)の開放を繰り返すことにより、遊技領域15に発射された遊技球の大入賞口39への入賞が容易となり、遊技者は短時間で大量の賞球を獲得することが可能となる。かかる大当たり遊技の獲得(大当たり遊技への当選)は、一般の遊技者の最大の目的であり、パチンコ遊技の醍醐味ともいえる。
さらに、本実施形態においては、特別図柄制御処理において抽選された大当たり遊技だけでなく、詳細は後述の第2種電動役物制御処理で説明するが、第2種電動役物内部の特別入賞領域である特定通過領域55aへの遊技球の入賞を契機として大当たり遊技が実行されるようにしている。
但し、第2種電動役物内部の特定通過領域55aへの遊技球の入賞を契機とする大当たり遊技は、2R確変大当たり遊技(所謂「突確」と呼ばれる大当たり遊技)又は10R通常大当たり遊技の2種類の大当たり遊技に限定されている。
なお、本実施形態では、大当たり遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド、10ラウンド、2ラウンドとしているが、大当たり遊技の最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図5参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であって構わない。但し、ラウンド数を任意に設定する場合であっても、第2種電動役物内部の特定通過領域55aへの遊技球の入賞を契機とする大当たり遊技は相対的に少ないラウンド数の大当たり遊技に限定することが望ましい。
他方、本実施形態における通常遊技は、低確率モード、高確率モード、時短モード(特別遊技モード)の3種類の遊技モードの下で実行される。ここで、前記3種類の通常遊技(低確率モード、高確率モード、時短モード)のモードの移行及びそれぞれの特徴を、以下に簡単に説明する。
低確率モードは、パチンコ遊技機10における基本モードであり、パチンコ遊技機10に電源を投入すると、この低確率モードから遊技が開始される。
なお、この低確率モードは、前記高確率モードにおける大当たりの抽選確率よりも大当たりの抽選確率が低確率に設定される。
高確率モードは、通常遊技において、前記3種類の大当たり遊技のうち15R確変大当たり遊技又は2R確変大当たりに当選すると、当該大当たり遊技の終了後に移行する特別高確率遊技状態であり、この高確率モードの特徴は、前記低確率モードにおける大当たりの抽選確率よりも高確率モードにおける大当たりの抽選確率の方が高確率に設定される。
具体的にいうと、本実施形態においては、低確率モードにおける大当たりの抽選確率は「1/300」であるのに対して、高確率モードにおける大当たりの抽選確率は「1/30」と10倍の抽選確率が設定(図6、大当たり抽選テーブル参照)されている。
つまり、高確率モードでは低確率モードと比較して、10倍の頻度で大当たり遊技が発生することになるので、遊技者にとって有利な遊技状態であり、特に、15R確変大当たり遊技は、ラウンドゲームが最大15ラウンド継続されるため、最も有利な遊技といえる。
一方、2R確変大当たりは、ラウンドゲームが2ラウンドしかなく、大当たり遊技の継続時間が大当たり遊技の中では相対的に最も短い遊技となっているため、当たり遊技終了後の通常遊技が高確率モードになるとはいえ、遊技者にとっては、15R確変大当たり遊技と比べると、好ましい大当たり遊技であるとは言えない。
なお、本実施形態における高確率モード(特別高確率遊技状態)は、詳細は後述するが、兼用始動口24に遊技球が入賞したことを条件として、確変切換抽選により低確率モード(通常低確率状態)へ移行(所謂、「確変の転落」)する場合がある。
最後に、時短モード(特別遊技モード)は、前記3種類の大当たり遊技のいずれに当選した場合でも、当該大当たり遊技の終了後に設定される遊技モードである。
この通常遊技における時短モードとは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、低確率モード及び高確率モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器35(図4参照)において、表示用ランプが“○”で停止表示された場合)、兼用始動口24に付設された羽根部材23の開放時間が低確率モード及び高確率モードよりも長く設定される。なお、かかる制御を、本実施形態では、「電チューサポート」と呼ぶ場合がある。
このように、「電チューサポート」が実行されると、兼用始動口24に遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が低確率モード及び高確率モードに比べて著しく増加し、かつ兼用始動口24への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく(所謂「球持ち」がよい状態となる)、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、この時短モードは、前記3種類の大当たり遊技に対応して、継続期間が定められる。大当たり遊技が10R通常大当たり遊技の場合は、当該大当たり遊技終了後に、特別図柄の変動回数(例えば、50回又は100回)が継続期間として設定される。
一方、大当たり遊技が15R確変大当たり遊技又は2R確変大当たり遊技の場合の継続期間は、当該大当たり遊技終了後、実質的に次回の大当たり遊技への当選が期待できる特別図柄の変動回数(例えば、10000回)に設定される。
但し、本実施形態においては、詳細は後述するが、所定の条件に基づき、モード切換手段(つまり、所定の確率による時短モードの終了抽選であり、「時短モード転落抽選」と呼ぶ場合がある。)を実行することにより、前記時短モードの継続期間中であっても強制的に時短モードを終了させる場合がある。
以上説明したように、本実施形態においては、「低確率モード」、「高確率モード」、「低確率モード+時短モード」及び「高確率モード+時短モード」の4つの遊技モードの下で通常遊技が行われることになり、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化(つまり、前記3種類の大当たり遊技の発生、前記モード切換手段の実行等)に応じて遊技状態が推移してゆくことになる。
また、本実施形態においては、詳細は後述するが、前記兼用始動口24又は第1種始動口25へ遊技球が入賞したことを契機として、大当たり遊技へ移行するか否かの大当たり抽選処理を行なう場合、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合は、遊技の実行期間が2Rである大当たり遊技(第2の特別遊技)が当選する確率の低い第1の抽選処理を実行し、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合は、2Rである大当たり遊技(第2の特別遊技)が当選する確率の高い第2の抽選処理を実行する。そして、前記第1の抽選処理と第2の抽選処理とでは、大当たり遊技への抽選条件を異ならせている。具体的には、本実施形態では、第1の抽選処理では、相対的に遊技の実行期間が短く、当該特別遊技実行後の通常遊技では、遊技モードが高確率モードに設定される2R大当たり遊技に当選する確率が低くなり、第2の抽選処理では、前記2R大当たり遊技に当選する確率が高くなるのである。
このように、前述した複数の大当たり遊技(15R確変大当たり遊技、2R確変大当たり遊技、10R通常大当たり遊技)への当選の確率を異ならせることにより、兼用始動口24と第1種始動口25との差別化を狙っている。そのために、本実施形態では、兼用始動口24又は第1種始動口25に遊技球が入賞した場合に、それぞれの始動口(兼用始動口24及び第1種始動口25)に対応して参照される大当たり抽選テーブル(図6参照)を設けている。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図16、及び図25に示す。
[メイン処理]
図7に示すように、最初に、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行を制御する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、詳しくは、図12を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行を制御する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。そして、詳しくは、図14を用いて後述するが、第2種電動役物55の動作を制御する第2種電動役物制御処理を実行する(ステップS14)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS14の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて実行されるシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
図8に示すように、最初に、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、兼用始動口24、第1種始動口25及び第2種始動口57a,57b等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したこと検知するとともに、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。
さらに、本実施形態においては、メインCPU66は、兼用始動口24又は第1種始動口25への遊技球の入球を検知すると、メインRAM70の所定領域に割り当てられた兼用始動口入球数カウンタ又は第1種始動口入球数カウンタをそれぞれ「+1」記憶更新する処理を実行する。
そして、詳細は後述するが、ここでカウントされた兼用始動口24又は第1種始動口25への遊技球の入球数は、後述の遊技モード報知決定処理(図25参照)において、遊技モードを遊技者へ報知するか否かの決定処理において参照されることになる。
さらに、この入力検出処理(ステップS22)において、メインCPU66は、兼用始動口24又は第1種始動口25への遊技球の入賞を検出すると、前記乱数更新処理(ステップS21)において更新された乱数値を読み出して、兼用始動口24又は第1種始動口25毎に、最大4個を保留個数の上限として、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、ここでメインRAM70の所定の領域に記憶された兼用始動口24又は第1種始動口25への遊技球の入賞と乱数値は、後述の特別図柄記憶チェック処理(図10参照)の大当たり抽選処理(ステップS64)において参照されることとなる。この処理が終了するとステップS23へ処理を移す。
ステップS23においては、タイマ更新処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たり遊技が発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求がメインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、兼用始動口24に付設されている羽根部材23を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、第2種電動役物55に付設されている可変遊技部材58R,58Lを開放又は閉鎖するための第2種電動役物ソレノイド119、大入賞口39に付設されているシャッタ40を開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド120などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。
さらに、この出力処理において、メインCPU66は、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている各種表示器類(兼用始動口24に対応した第1特別図柄表示器33、第1種始動口25に対応した第2特別図柄表示器34、普通図柄表示器35、兼用始動口24に対応した第1特別図柄保留ランプ33a〜33d、第1種始動口25に対応した第2特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ35a〜35d)のそれぞれに対応した図柄の変動要求又は停止要求、或いはランプの点灯要求又は消灯要求がメインRAM70の所定の領域に記憶されていた場合は、それに対応した電飾ユニット53(図4参照)に設置されている各種表示器類の、図柄の変動又は停止、或いはランプの点灯又は消灯を制御する。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンド信号を副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンド信号としては、例えば、液晶表示装置32に導出表示されるデモ表示コマンド、遊技モード報知コマンド、演出用の装飾図柄の種類を指定する導出図柄指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンド信号を払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンド信号を払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
ここで、本実施形態においては、前記乱数更新処理(ステップS21)において所定の範囲(例えば1〜30000)内で更新された乱数値を、前記兼用始動口24又は第1種始動口25へ遊技球が入賞したタイミングで読み出し、大当たり抽選にかかる乱数値として用いるようにしている。しかし、乱数値の取得手段は、本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、専用の乱数発生器等を主制御回路60に備え、そこで所定の範囲(例えば1〜30000)内でランダムに更新される乱数値を、前記兼用始動口24又は第1種始動口25へ遊技球が入賞したタイミングで読み出し、大当たり抽選にかかる乱数値として用いるようにしてもよい。
[特別図柄制御処理]
図7のステップS12において実行される特別図柄制御処理について、図9を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり遊技”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36へ処理を移す。
ステップS36においては、メインCPU66は、特別図柄停止処理を行なう。この特別図柄停止処理では、メインCPU66は、兼用始動口24と第1種始動口25とのそれぞれに対応して変動表示中の特別図柄の変動停止要求を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理でメインRAM70の所定の領域に記憶された特別図柄の変動停止要求は、前述したシステムタイマ割込処理の出力処理(図8、ステップS24)において電飾ユニット53(図4参照)へ出力され、兼用始動口24と第1種始動口25とのそれぞれに対応して変動表示中の特別図柄が変動停止される。この処理が終了するとステップS37へ処理を移す。
そして、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39に処理を移す。一方、大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして本サブルーチンを終了する。
ステップS39においては、メインCPU66は、切換抽選処理を実行する。このモード切換処理では、詳細は後述するが、メインCPU66は、現在の通常遊技が高確率モード又は時短モードの場合に、所定の条件に基づき所定の抽選確率で高確率モード又は時短モードの終了抽選を行い、終了抽選に当選すると高確率モード又は時短モードを強制終了させて本サブルーチンを終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず大入賞口39の開放をセット(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の開放指示を記憶する)し、次に大当たりの種類によって大入賞口開放タイマに大入賞口39の開放時間(例えば、大当たりが15R確変大当たり、又は10R通常大当たりの場合は30秒、2R確変大当たりの場合は1秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS49に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(10R通常大当たりでは10回、15R確変大当たりでは15回、2R確変大当たりでは2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS48で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。また、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47において、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに再度大入賞口39の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS49においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、通常遊技を「高確率モード+時短モード」とするとともに、時短モードの継続期間として、所定の特別図柄の変動回数(例えば、10000回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
一方、大当たり図柄が10R通常大当たりの場合には、通常遊技を「低確率モード+時短モード」とするとともに、今回の10R通常大当たりの発生契機が、兼用始動口24への入賞の場合は、所定の特別図柄の変動回数(例えば、100回)を、第1種始動口25の場合は、所定の特別図柄の変動回数(例えば、50回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
すなわち、本実施形態では、「10R通常大当たり」の発生契機が兼用始動口24への入賞の場合は、第1種始動口25への入賞の場合に比べて時短モードにおける特別図柄の変動回数が多く設定されるため、遊技者に有利となる。そして、最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図9のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図10を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合に保留された特別図柄の保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS62に処理を移し、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、メインCPU66は、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合に保留された特別図柄の保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS73に処理を移し、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS73においては、メインCPU66は、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンド信号を送る。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当たり抽選の契機となる遊技球の入賞が、兼用始動口24又は第1種始動口25のいずれの始動口への入賞であるかの判断と、パチンコ遊技機10の現在の遊技モード(低確率モード、高確率モード)とに基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図6参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、兼用始動口24又は第1種始動口25へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たりを抽選(15R確変大当たり、2R確変大当たり、10R通常大当たり又は“はずれ”のうちのいずれかを決定)する。すなわち、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合は第1の抽選処理を行い、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合は第2の抽選処理を行う。
ここで、本実施形態に係る大当たり抽選テーブルについて説明する。
図6に示すように、例えば、低確率モードにおける大当たり抽選テーブルと高確率モードにおける大当たり抽選テーブルでは、乱数値を1〜30000に設定した中で、大当たりの抽選値は、低確率モードでは「100/30000」に設定されているのに対し、高確率モードでは「1000/30000」と設定されている。
すなわち、10R通常大当たり、15R確変大当たり、ラウンドゲーム数が少なく、大当たり遊技の継続期間が短い大当たり遊技である2R確変大当たり(所謂「突確」)の大当たり抽選値の合計、つまり、大当たり遊技に当選する確率は、低確率モードでは1/300であるのに対し、高確率モードでは10/300(1/30)に設定されている。
つまり、遊技モード(低確率モードと高確率モード)によって、大当たり遊技に移行する確率が異なっており、通常遊技が高確率モードの下で行われている場合には、大当たり遊技に移行する確率は、低確率モードよりも10倍向上することとなるので、高確率モードは、遊技者にとって極めて有利な状態といえる。
かかる大当たり抽選テーブルについて、本実施形態においては、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合の第1抽選処理と、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合の第2抽選処理とでそれぞれ選択される大当たり抽選テーブルでは、大当たり遊技の継続期間が最も長い「15R確変大当たり」の抽選値を異ならせている。
すなわち、通常遊技の状態が低確率モードであるとき、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合の大当たり抽選では、「15R確変大当たり」の抽選値は29903〜29965の「62/30000」に設定され、大当たり当選全体に占める当選の割合としては、「62/100」、すなわち62%に設定されている。
これに対し、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合の大当たり抽選では、「15R確変大当たり」の抽選値は29916〜29965の「50/30000」に設定され、大当たり当選全体に占める当選の割合としては、「50/100」、すなわち50%に設定されている。
つまり、兼用始動口24と第1種始動口25とに遊技球が入賞した場合を比較すると、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合の方が「15R確変大当たり」に当選する確率が高く設定されている。
換言すれば、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合は、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合の1.24倍の確率で「15R確変大当たり」に当選することとなる。
また、「2R確変大当たり」の抽選値は、通常遊技の状態が低確率モードであるとき、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合のテーブルでは29901〜29903の「3/30000」であり、大当たり当選全体に占める「2R確変大当たり」の当選の割合は3%に設定され、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合のテーブルでは、抽選値は29901〜29915の「15/30000」であり、大当たり当選全体に占める「2R確変大当たり」の当選の割合は15%に設定されている。
すなわち、本実施形態では、兼用始動口24に入賞した場合は第1抽選処理が行われ、第1種始動口25に入賞した場合に比べ、遊技者に不利ともいえる「2R確変大当たり」に当選する確率は低く、遊技者に最も有利な「15R確変大当たり」に当選する確率が高くなっており、兼用始動口24の方が、第2抽選処理が行われる第1種始動口25よりも遊技条件が有利に設定されていることになる。
また、通常遊技の状態が高確率モードの場合においても、低確率モードと同様に、選択される大当たり抽選テーブルの「15R確変大当たり」の抽選値は、兼用始動口24に対応する第1抽選処理で用いるテーブルと第1種始動口25に対応する第2抽選処理で用いるテーブルとでは異なっており、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合のテーブルでは、抽選値は29031〜29650の「620/30000」に設定されているのに対し、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合のテーブルでは、抽選値は29151〜29650の「500/30000」に設定されている。
したがって、この場合も、兼用始動口24に遊技球が入賞して「15R確変大当たり」が実行される確率は、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合の1.24倍となっている。
以上のように、本実施形態においては、兼用始動口24に遊技球が入賞すると第1抽選処理を、第1種始動口25に遊技球が入賞すると第2の抽選処理を、それぞれ異なる大当たり抽選テーブルを用いて実行するようにして、遊技球が入賞する始動口によって、大当たり抽選によって遊技期間の最も長い「15R確変大当たり」が決定される割合を異ならせるようにして、兼用始動口24と第1種始動口25との間で、遊技者に対する有利度合いを異ならせている。
上述したように、本実施形態においては、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合と、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合とを比較すると、兼用始動口24に遊技球が入賞した方が、ラウンド数の多い「15R確変大当たり」の発生頻度が高くなり、なおかつラウンド数の少ない「2R確変大当たり」の発生頻度は低くなるように抽選値を設定しているため、兼用始動口24と第1種始動口25を比べると、兼用始動口24に遊技球が入賞した方が、遊技者に対してより有利な大当たり遊技への当選の機会が提供されることとなる。
なお、本実施形態で用いた大当たり抽選テーブルでは、上述したように、高確率モードにおいては、低確率モードと比較して、確変大当たり(「2R確変大当たり」及び「15R確変大当たり」)の抽選値は10倍(つまり、当選確率が10倍)に設定されているが、3種類の大当たり遊技の中において、確変大当たり(「2R確変大当たり」及び「15R確変大当たり」)と通常大当たり(10R通常大当たり)との発生比率は、高確率モードでも低確率モード及び時短モードでも、共に65:35と同一である。
図10に示す特別図柄記憶チェック処理の説明に戻る。
上述した大当たり抽選テーブルを用いたステップS64の大当たり抽選処理が終了すると、メインCPU66は処理をステップS65に移す。
ステップS65においては、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、「15R確変大当たり」に対しては、特別図柄は“7”が決定され、「2R確変大当たり」に対しては、特別図柄は“3”、「10R通常大当たり」に対しては、特別図柄は“5”というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されているそれぞれの始動口(兼用始動口24又は第1種始動口25)に対応した第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34において、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。
さらに、本実施形態においては、このステップS66の処理で、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類(2R確変大当たり、15R確変大当たり、10R通常大当たり)と大当たりの発生回数とを、その抽選契機となる兼用始動口24と第1種始動口25毎に、メインRAM70の所定の領域に、「大当たり遊技の履歴」として記憶更新する。そして、この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“7”、“3”、“5”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されているそれぞれの始動口(兼用始動口24又は第1種始動口25)に対応した第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34において、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の通常遊技が、時短モードであるか否か判断し、時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。一方、現在の通常遊技が時短モードでないと判断した場合は、ステップS69において、低確率モード又は高確率モードの特別図柄変動時間(例えば10秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、時短モードの特別図柄変動時間(低確率モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば5秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、遊技球が入賞した兼用始動口24又は第1種始動口25に対応した第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34(図4参照)に対し、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶してステップS72へ処理を移す。
この処理によって、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、それぞれの始動口(兼用始動口24又は第1種始動口25)に対応した第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34において特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)、前記ステップS66及びステップS67で決定された“大当たり”又は“はずれ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72では、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS74へ処理を移す。
ステップS74では、詳細は図25を用いて後述するが、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、パチンコ遊技機10の遊技モードを遊技者に報知するか否かを決定する遊技モード報知決定処理を実行する。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
そして、ここで記憶された液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間は、図8のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、演出用の装飾図柄が液晶表示装置32の表示領域32aに導出表示されるとともに、装飾図柄の変動時間も決定される。つまり、電飾ユニット53(図4参照)において、それぞれの始動口(兼用始動口24又は第1種始動口25)に対応した第1特別図柄表示器33又は第2特別図柄表示器34で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32に導出表示される装飾図柄の変動時間は、同期して行われることとなる。
また、上述してきた特別図柄記憶チェック処理においては、兼用始動口24と第1種始動口25に遊技球が複数個入賞した場合、つまり、同時に兼用始動口24と第1種始動口25の保留個数が有る場合(換言すると、特別図柄の抽選要求がある場合)に、まず、兼用始動口24の保留個数を調べ、兼用始動口24の保留個数が無い場合に、続いて第1種始動口25の保留個数を調べるようにしている。
これは、本実施形態においては、前記兼用始動口24と第1種始動口25に遊技球が入賞した場合、前述したように、兼用始動口24に遊技球が入賞した方が、遊技者に有利な特別図柄の抽選条件(図6に示す大当たり抽選テーブル参照)を備えているため、兼用始動口24への遊技球の入賞による特別図柄の抽選処理を優先させるためである。
また、この兼用始動口24の優先により、後述する普通図柄制御処理(図12参照)で実行される兼用始動口24に付設される羽根部材23の開閉処理において、時短モードのように、前記羽根部材23の開放頻度が多く、かつ開放時間の長い遊技モードでは、兼用始動口24への遊技球の入賞機会が多くなるため、遊技者に有利な特別図柄の抽選条件に基づいて、特別図柄の抽選処理が実行されることが相対的に多くなる。
[切換抽選処理]
図9のステップS39において実行される切換抽選処理について図11を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS81において、現在の通常遊技が高確率モードか否かを判断し、高確率モードでない場合にはステップS86へ処理を移す。一方、高確率モードの場合には、ステップS82へ処理を移す。
ステップS82において、メインCPU66は、今回の特別図柄の変動の契機が兼用始動口24への入賞であるか否かを判断し、兼用始動口24への入賞でなかった場合には、ステップS86へ処理を移す。一方、兼用始動口24への入賞であった場合には、ステップS83へ処理を移す。
ステップS83において、確率切換抽選処理を実行する。
この確率切換抽選処理においては、メインCPU66は、所定の確率(例えば、1/200)において、高確率モードの終了抽選を行ない、抽選結果をメインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS84へ処理を移す。
ステップS84において、メインCPU66は、上述したステップS83における確率切換抽選処理の結果を判定し、その判定結果が当選(つまり、高確率モードの転落)の場合はステップS85へ処理を移す。一方、当選しなかった場合はステップS86へ処理を移す。
ステップS85において、メインCPU66は、遊技モードを高確率モードから低確率モードへ切換えて、ステップS86へ処理を移す。
ステップS86において、メインCPU66は、現在の通常遊技が時短モードか否かを判断し、時短モードでない場合にはステップS95へ処理を移す。一方、時短モードの場合には、ステップS87へ処理を移す。
ステップS87において、メインCPU66は、今回の特別図柄の変動の契機が兼用始動口24への入賞であるか否かを判断し、兼用始動口24への入賞でなかった場合には、ステップS92へ処理を移す。一方、兼用始動口24への入賞であった場合には、ステップS88へ処理を移す。
ステップS88において、メインCPU66は、現在の遊技モードが高確率モードか否かを判断し、高確率モードでない場合(つまり、低確率モードの場合)にはステップS90へ処理を移す。一方、高確率モードの場合には、ステップS89へ処理を移す。
ステップS89において、メインCPU66は、現在の高確率モードが所定期間(例えば、200回)継続したか否かを判断し、継続していない場合にはステップS92へ処理を移す。一方、所定期間継続した場合には、ステップS90へ処理を移す。
ステップS90において、メインCPU66は、所定の確率(例えば、1/100)において、時短モードの終了抽選を行ない、抽選結果をメインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS91へ処理を移す。
ステップS91において、メインCPU66は、上述したステップS90における時短モードの終了抽選の結果を判定し、その判定結果が当選(つまり、時短モードの転落)の場合はステップS94へ処理を移し、一方、当選しなかった場合はステップS92へ処理を移す。
ステップS92において、メインCPU66は、時短モードの継続期間としてメインRAM70の所定の領域に記憶されている特別図柄の変動回数を1減算して記憶更新する。
そして、ステップS93において、メインCPU66は、ステップS92の特別図柄の変動回数の減算処理により、特別図柄の変動回数が“0”(つまり、時短モードの終了)になったか否かを判断し、“0”の場合はステップS94へ処理を移す。一方、“0”でない場合は、ステップS95へ処理を移す。
ステップS94において、メインCPU66は、通常遊技における時短モードをリセット(つまり、時短モードの終了をセット)して、ステップS95へ処理を移す。
ステップS95において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり、特別図柄制御処理(図9参照)において特別図柄記憶チェック処理(図10参照)を要求する値“00”をセット)して本サブルーチンを終了する。
上述してきたように、本実施形態における切換抽選処理では、前述の「遊技機の動作」で説明したように、前記3種類の大当たり遊技のうち、「15R確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に当選して、当該大当たり遊技の終了後に高確率モードが設定されても、兼用始動口24への遊技球の入賞を契機として実行される確率切換抽選処理により、一旦設定された高確率モードを強制的に終了(所謂、高確率モードの転落)する場合がある。
また、前記高確率モードと同様に、3種類の大当たり遊技(「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「10R通常大当たり」)のいずれかに当選し、当該大当たり遊技の終了後に時短モードが設定されても、兼用始動口24への遊技球の入賞を契機として実行されるモード切換抽選処理により、この時短モードも強制的に終了(所謂、時短モードの転落)される場合がある。
なお、当然ではあるが、時短モードに関しては、前述のモード切換抽選処理以外にも、所定の継続期間が終了(つまり、継続期間として設定された特別図柄の変動回数が“0”)すると、時短モードはリセット(つまり、時短モードの終了をセット)される。
さらに、本実施形態においては、前記高確率モードが所定期間(つまり、特別図柄の変動回数(例えば、200回))継続した場合、言い換えると、所定期間高確率モードの転落抽選に当選しなかった場合に、前述の時短モードを強制的に終了(所謂、時短モードの転落)させるモード切換抽選処理を実行する構成としている。
このとき、時短モードが設定される契機となった大当たり遊技が、「15R確変大当たり」又は「2R確変大当たり」の場合は、当該大当たり遊技終了時に設定された遊技モードは「時短モード+高確率モード」であるが、前述した所定期間高確率モードが継続した場合は、通常遊技は時短モードのみ又は高確率モードのみで遊技が継続される可能性がある。
一方、時短モードが設定される契機となった大当たり遊技が、「10R通常大当たり」の場合は、当該大当たり遊技終了時に設定された時短モードが終了するため、パチンコ遊技機10の通常遊技における遊技モードは低確率モード(所謂、パチンコ遊技機10において最も滞在時間の長い、基本的な通常遊技)の下で遊技が継続されることになる。
[遊技モード報知決定処理]
図10のステップS74において実行されるサブルーチンについて図25を用いて説明する。
まず、ステップS220において、メインCPU66は、前述した特別図柄記憶チェック処理(図10参照)の大当たり抽選処理(ステップS64)において、大当たり遊技に当選したか否かを判断して、大当たり遊技に当選していた場合は、ステップS221において、メインCPU66は、兼用始動口入球数カウンタ及び第1種始動口入球数カウンタのリセット処理、つまり、割り当てられたメインRAM70の所定の領域をクリアして本サブルーチンを終了する。一方、大当たり遊技に当選していなかった場合は、ステップS222において、当該パチンコ遊技機10における大当たり遊技の遊技履歴から、前回の大当たり遊技が「2R確変大当たり」であったか否かを判断して、「2R確変大当たり」であった場合はステップS223へ処理を移す。また、「2R確変大当たり」でなかった場合はステップS224へ処理を移す。
なお、ステップS221においてリセットされる兼用始動口入球数カウンタ及び第1種始動口入球数カウンタは、前述したシステムタイマ割込処理(図8参照)の入力検出処理(ステップS22)において、兼用始動口24又は第1種始動口25への遊技球の入球を検知した場合に、メインRAM70の所定の領域に記憶更新される内部変数である。
ステップS223において、メインCPU66は、前回の「2R確変大当たり」への当選の契機となった入賞口が、第1種始動口25であったか否かを判断して、第1種始動口25であった場合はステップS225へ処理を移す。一方、第1種始動口25でなかった場合(つまり、兼用始動口24であった場合)はステップS224へ処理を移す。
ステップS224において、メインCPU66は、兼用始動口24への入球数(つまり、兼用始動口入球数カウンタ)に基づいて、現在の遊技モードを遊技者に報知するか否かの抽選を、低確率遊技モード報知抽選テーブル(図23参照)を参照して決定する。この処理が終了するとステップS226へ処理を移す。
ステップS225において、メインCPU66は、兼用始動口24への入球数(つまり、兼用始動口入球数カウンタ)に基づいて、現在の遊技モードを遊技者に報知するか否かの抽選を、高確率遊技モード報知抽選テーブル(図24参照)を参照して決定する。この処理が終了するとステップS226へ処理を移す。
ステップS226において、メインCPU66は、前記ステップS224又はステップS225における抽選結果を参照し、遊技モードの報知を実行するか否かを判断して、遊技モードの報知を実行しない場合は本サブルーチンを終了する。一方、遊技モードの報知を実行する場合は、メインCPU66は、ステップS227において、遊技モードの報知画像を決定する。そして、メインCPU66は、ステップS228において、遊技モードの報知要求を、メインRAM70の所定の領域に記憶して本サブルーチンを終了する。
上記遊技モード報知決定処理のステップS228において、メインRAM70の所定の領域に記憶された遊技モードの報知要求は、前述したシステムタイマ割込処理(図8参照)のコマンド出力処理(ステップS25)において、遊技モード報知コマンドとして主制御回路60から副制御回路200へ送信され、後述する副制御回路200のサブCPU206により液晶表示装置32の表示領域32aに、遊技モード報知画像(図21参照)として表示されことになる。
ここで、本サブルーチンおいて決定された遊技モードの報知画像の一例を、図21を用いて説明する。
本実施形態においては、前記遊技モード報知決定処理(図25参照)により遊技モードの報知が決定された場合でも画一的に表示するのではなく、例えば、図21(a)又は図21(b)に示すように、高確率モードであることをパーセンテージで表示するようにしている。
すなわち、図21(a)又は図21(b)に示すように、装飾図柄として数字図柄91が表示領域32aの中央左で回転表示されており、雲に乗った男の子の背景図柄93が表示領域32aの中央下部に、そして、その上部に文字図柄92が表示されている。
そして、文字図柄92は、図21(a)では「確変中? 10%」と表示しているに対して、図21(b)では「確変中? 90%」と表示している。
つまり、単純に現在のパチンコ遊技機10における遊技モードを報知するのではなく、そこに信頼度という概念を加えることにより、遊技者に現在の遊技モードを推測させる楽しみを提供できる構成としている。
ここで、図21(a)と図21(b)に示す報知画像に相違点を説明する。
本実施形態においては、図21(a)に示す報知画像は、その表示時間が相対的に図21(b)に示す報知画像よりも短く設定されている。
そして、図21(a)に示す報知画像と、図21(b)に示す報知画像を比較すると、図21(b)の報知画像の方が背景図柄93の種類(例えば、雲の数及び雷を示唆する画像)を多くしている。
さらに、図21(b)においては、報知画像を表示するだけではなく、スピーカ46R,46Lからも報知専用の出音がなされている様子を示している。
このように、本実施形態においては、遊技モードの報知時間を長くしたり、報知画像の種類を多くしたり、或いは、報知手段の種類を変化させたりして、遊技者が不利な遊技状態においては、遊技者が遊技モードの報知を、認識し易い表示形態(図21(b))と認識し難い表示形態(図21(a))が存在する。

なお、この遊技モードの報知画像の表示形態は、前述した、遊技モード報知決定処理(図25参照)において、ステップS224又はステップS225の処理において、参照される低確率遊技モード報知抽選テーブル(図23参照)又は高確率遊技モード報知抽選テーブル(図23参照)により、パチンコ遊技機10の遊技状態に応じて決定されるものである。
また、図22に示すように、前述した遊技モードの報知画像を表示しない場合は、一般の遊技機同様に、液晶表示装置32の表示領域32aにおいては、装飾図柄として数字図柄91と雲に乗った男の子を含む背景図柄93が表示される通常の演出が行なわれる。
ここで、遊技者に現在の遊技モードを報知するか否かの抽選(図25の遊技モード報知決定処理のステップ224及びステップS225を参照)を実行する場合に参照される抽選テーブルを、図23(低確率遊技モード報知抽選テーブル)及び図24(高確率遊技モード報知抽選テーブル)を用いて説明する。
本実施形態においては、遊技モードの報知抽選テーブルとして、低確率遊技モード報知抽選テーブルと高確率遊技モード報知抽選テーブルの二つの遊技モード報知抽選テーブルが用意されている。そして、パチンコ遊技機10の遊技状況に応じた遊技モード報知抽選テーブルが参照され、遊技モードの報知を実行するか否か、液晶表示装置32の表示領域32aへの表示時間、表示画像の種類及び他の報知手段(例えば、スピーカ46R,46Lからの出音)の併用等が決定されることとなる。
具体的に説明すると、例えば、前記二つの遊技モード報知抽選テーブルを参照する際の兼用始動口24への入球数が20個だった場合、低確率遊技モード報知抽選テーブル(図23)を参照した場合では、高確率モードが遊技者に報知される確率は10%、報知時間は0.4秒、そしてスピーカ46R,46Lからの出音もない(図21(a)参照)のに対して、高確率遊技モード報知抽選テーブル(図24)では、高確率モードが遊技者に報知される確率は60%と約3倍の確率で遊技者に報知され、報知時間は3秒、そしてスピーカ46R,46Lからの出音も併用される(図21(b)参照)ことになる。
さらに、参照する入球数の間隔も、低確率遊技モード報知抽選テーブル(図23)では、10個間隔(最大51個)で報知当選確率が上がってゆくが、高確率遊技モード報知抽選テーブル(図25)では、5個間隔(最大31個)で報知当選確率が上がってゆく構成としている。
つまり、高確率遊技モード報知抽選テーブル(図24)を参照した方が、低確率遊技モード報知抽選テーブル(図23)を参照した場合と比較すると、遊技者への遊技モードの報知が実行される確率が高くなり、なおかつ、報知時間も長く、報知画像の種類も多く、スピーカ46R,46Lから報知を示唆する出音も同時になされる構成にしているのである。
なお、本実施形態においては、低確率遊技モード報知抽選テーブル(図23)、高確率遊技モード報知抽選テーブル(図24)のどちらの抽選テーブルを参照する場合でも、参照する入球数が多くなるに従って、現在の遊技モードが遊技者に報知される確率が高くなるようにしている。
そのため、遊技者は通常遊技において、大当たり遊技への当選を待つだけでなく、現在の遊技モードを知るために、より多くの遊技球を兼用始動口24又は第1種始動口に入球させるという新たな楽しみのある遊技機とする事ができる。
ここで、本実施形態においては、大当たり遊技の抽選の契機となる兼用始動口24と第1種始動口25とでは、大当たりの抽選条件(大当たり抽選テーブル(図6参照))が兼用始動口24を契機とした方が遊技者に有利としている。
そのため、前記遊技モード報知決定処理(図25参照)において、当該パチンコ遊技機10における大当たり遊技の遊技履歴から、前回の大当たり遊技が「2R確変大当たり」で、さらに第1種始動口が抽選の契機の場合は、遊技モードの報知が実行される確率が高い構成(遊技モード報知決定処理(図25参照)のステップS225の処理)としている。
これは、前回の大当たり遊技が「2R確変大当たり」で、さらに第1種始動口が抽選の契機の場合は、かなり遊技者にとって不利な遊技状態といえるため、遊技者にとって有利な遊技モードの報知を実行する確率を高くすることにより、遊技者に不利な遊技状況を救えるようにしている。
さらに、本実施形態においては、遊技者への遊技モードの報知が実行される確率が高くなるだけではなく、さらに、報知時間も長く、報知画像の種類も多く、スピーカ46R,46Lから報知を示唆する出音も同時になされる構成にしているため、遊技者にとっての認識度も高くなるようにしているのである。
[普通図柄制御処理]
図7のステップS13において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップS103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図12を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器35に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器35において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電役物開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物である羽根部材23の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物(羽根部材23)の開放時間(例えば、遊技モードが時短モードの場合は3秒、高確率モード又は低確率モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図12のステップS103において実行されるサブルーチンについて図13を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、“○”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、“×”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。このように記憶された当り図柄、はずれ図柄は、電飾ユニット53(図4参照)において、普通図柄表示器35に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。これによって、普通図柄表示器35は、普通図柄の変動表示(例えば“○”、“×”図柄を交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、通常遊技が時短モードであるか否かを判断し、通常遊技が時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、低確率モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技モードが時短モードでない(つまり、高確率モード又は低確率モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。
[第2種電動役物制御処理]
図7のステップS14において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS149において、第2種役物制御フラグを読み出し、この処理が終了した場合には、ステップS150に処理を移す。
ステップS150において、メインCPU66は、現在大当たり遊技中か否か判断し、大当たり遊技中でない場合は、ステップS152へ処理を移す。
一方、大当たり遊技中の場合は、ステップS151において、メインCPU66は、第2種役物制御フラグ及び入賞個数カウンタをクリアして、本サブルーチンを終了する。
ここで、第2種役物制御フラグは本サブルーチンを実行するための内部変数であり、入賞個数カウンタは、本実施形態において、第2種電動役物内部の特別入賞領域の一部である通常通過領域55bに入賞した遊技球の数をカウントする記憶領域である。そして、第2種役物制御フラグ及び入賞個数カウンタともに、メインRAM70の所定の領域が割付けられて、記憶更新やリセット(つまり、クリア)が実行されることになる。
ステップS152において、メインCPU66は、第2種役物制御フラグが(00)であるか否か判断し、第2種役物制御フラグが(00)でない場合はステップS159へ処理を移す。また、第2種役物制御フラグが(00)の場合は、ステップS153において、メインCPU66は、兼用始動口24への遊技球の入賞を検知したか否かを判断し、検知しなかった場合はステップS155へ処理を移す。一方、検知した場合は、ステップS154において、可変遊技部材58R,58Lの開放時間(例えば、0.5秒)を可変遊技部材開放タイマにセットしてステップS157へ処理を移す。
ステップS155において、メインCPU66は、第2種始動口57a,57bへの遊技球の入賞を検知したか否かを判断し、検知しなかった場合は本サブルーチンを終了する。一方、検知した場合は、ステップS156において、可変遊技部材58R,58Lの開放時間(例えば、0.3秒)を可変遊技部材開放タイマにセットしてステップS157へ処理を移す。
ステップS157において、メインCPU66は、可変遊技部材58R,58Lの開放要求をメインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS158において、メインCPU66は、可変遊技部材開放タイマを監視要求する値(01)を第2種役物制御フラグにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶して、本サブルーチンを終了する。
ステップS159において、メインCPU66は、第2種役物制御フラグが(01)であるか否か判断し、第2種役物制御フラグが(01)でない場合はステップS165へ処理を移す。また、第2種役物制御フラグが(01)の場合は、ステップS160において、可変遊技部材開放タイマがタイムアップ(つまり、“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていなかった場合はステップS164へ処理を移す。一方、タイムアップしていた場合は、ステップS161において、メインCPU66は、遊技球流下待ちタイマに所定の時間(例えば、0.2秒)をセットして、ステップS162へ処理を移す。
ステップS162において、メインCPU66は、可変遊技部材58R,58Lの開放要求をメインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS163において、メインCPU66は、遊技球流下待ちタイマを監視する値(02)を第2種役物制御フラグにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。この処理が終了するとステップS164へ処理を移す。
ステップS164において、メインCPU66は、詳細は後述するが、第2種電動役物55へ入賞した遊技球が、特別入賞領域である特定通過領域55a又は通常通過領域55bに入賞したか否かを監視する遊技球入賞チェック処理を実行する。この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
ステップS165において、メインCPU66は、第2種役物制御フラグが(02)であるか否か判断し、第2種役物制御フラグが(02)でない場合は処理を終了する。また、第2種役物制御フラグが(02)の場合は、ステップS166において、遊技球流下待ちタイマがタイムアップ(つまり、“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていなかった場合はステップS168へ処理を移す。一方、タイムアップしていた場合は、ステップS167において、メインCPU66は、兼用始動口24又は第2種始動口57への遊技球の入賞を監視する値(02)を第2種役物制御フラグにセットして、ステップS168へ処理を移す。
ステップS168において、メインCPU66は、第2種電動役物へ入賞した遊技球が特別入賞領域である特定通過領域55a又は通常通過領域55bに入賞したか否かを監視する遊技球入賞チェック処理を実行する。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。なお、このステップS168における処理は、上述したステップS164の処理と同様の処理が行われる。
上述してきたように、本実施形態における第2種電動役物制御処理においては、兼用始動口24又は第2種始動口57a,57bへ遊技球が入賞したことを契機として、第2種電動役物55に付設された可変遊技部材58R,58Lを所定時間開放し、第2種電動役物55の内部に遊技球が入球可能とする制御を行っている。
なお、本サブルーチンでセットされた可変遊技部材58R,58Lの開放要求及び閉鎖要求は、前述したシステムタイマ割込処理(図8参照)の出力処理(ステップS24)において参照され、第2種電動役物ソレノイド119に対して、開放および閉鎖指示が出力されるものである。
さらに、本サブルーチンでセットされた可変遊技部材開放タイマ、遊技球流下待ちタイマなどの各種タイマは、前述したシステムタイマ割込処理(図8参照)のタイマ更新処理(ステップS23)において更新され、その結果が本サブルーチンで参照されるものである。
[遊技球入賞チェック処理]
図14のステップS164及びステップS168において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
ステップS180において、メインCPU66は、第2種電動役物55へ入賞した遊技球が、特別入賞領域である特定通過領域55aへの入賞を検知したか否かを判断し、検知しなかった場合は本サブルーチンを終了する。一方、検知した場合は、ステップS181において、メインCPU66は、大当たり遊技の選択処理を実行する。
すなわち、本実施形態においては、特定通過領域55aを遊技球が通過(特定通過領域55aへ入賞)すると、大当たり抽選処理を行うことなく大当たり遊技へ移行する。しかし、このときの大当たり遊技は、「2R確変大当たり」と「10R通常大当たり」しか発生せず、その選択割合は、例えば、「2R確変大当たり」が「8」、そして、「10R通常大当たり」が「2」の割合で選択されるようにしている。言い換えると、特定通過領域55aへの遊技球の入賞による大当たり遊技は、特定通過領域55aへ10回入賞したとすると、その内8回は「2R確変大当たり」が、そして、残りの2回が「10R通常大当たり」となるように振り分けられることとなる。この処理が終了するとステップS182へ処理を移す。
ステップS182において、メインCPU66は、大入賞口開放待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットする。そして、ステップS183において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットする。さらに、ステップS182において、メインCPU66は、第2種役物制御フラグ及び入賞個数カウンタをクリア(つまり、“0”をセット)して、本サブルーチンを終了する。
ここで、前記ステップS182及びステップS183でセットされる大入賞口開放待ちタイマと特別図柄制御フラグは、上述した特別図柄制御処理(図9参照)を実行するために参照される内部変数であり、メインRAM70の所定の領域に専用記憶領域として設定されている。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットすることにより、前記特別図柄制御処理(図9参照)において大当たり遊技が実行されることになる。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図16を用いて説明する。なお、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきた各種コマンド(例えば、導出図柄指定コマンド等)を解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、その導出図柄指定コマンドに応じた装飾図柄等の画像表示制御を、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行うこととなる。
なお、本実施形態においては、主制御回路60のメインCPU66からの遊技モード報知コマンドを受信した場合は、遊技モードを遊技者に報知する為の報知画像(図21参照)が液晶表示装置32の表示領域32aに表示されることとなる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46R,46Lから発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種の装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[兼用始動口24と第1種始動口25]
ここで、本実施形態における兼用始動口24と第1種始動口25の構成を説明するとともに、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合の第1の抽選処理と、第1種始動口25に遊技球が入賞した場合の第2の抽選処理について、さらには、前述した普通図柄制御処理(図12参照)において制御される兼用始動口24に付設された羽根部材23の開閉動作による遊技球の流下の変化について説明する。図20は兼用始動口24に付設された羽根部材23の開閉動作による遊技球の流下の変化を示す説明図である。
遊技領域15の略中央部には羽根部材23が付設された兼用始動口24が第2種電動役物55の下方に適宜間隔をあけて設けられている。そして、その下方位置に第1種始動口25が設けられている(図3参照)。つまり、遊技盤14に発射された遊技球は、遊技領域15の上部に設けられた複数の遊技釘13及び第2種電動役物55との衝突により転動を繰返しながら兼用始動口24の上方、あるいは遊技領域15の下部へ流下してゆくことになる。
本実施形態のパチンコ遊技機10においては、前述の兼用始動口24及び第1種始動口25への遊技球の入賞が、遊技者にとっての最大の利益である「大当たり遊技」の契機となることから、遊技者は、通常、兼用始動口24及び第1種始動口25の周辺に遊技球が集中するように発射ハンドル26の発射強度を調整して遊技を行なうこととなる。
図20(a)に示すように遊技領域15に発射された遊技球は、遊技釘13との衝突により転動を繰り返して、その一部が兼用始動口24の上部へ流下するように導かれる。しかし、兼用始動口24に付設された羽根部材23が閉鎖された状態においては、遊技球が兼用始動口24へ入球することは少なく、兼用始動口24に入賞しなかった遊技球は、第1種始動口25への上部へと流下して行く。
なお、本実施形態では、兼用始動口24と第1種始動口25との間に所定の間隙(遊技球が十分通過する程度)をあけており、複数の遊技釘13を略逆ハの字状に植設している。したがって、兼用始動口24の上方から流下した遊技球が兼用始動口24へ入賞しなかった場合は、第1種始動口25へ入賞することが期待できる。
一方、図20(b)に示すように、兼用始動口24に付設された羽根部材23が開放された状態では、前述した遊技釘13との衝突により転動を繰り返して、兼用始動口24の上部へ流下するように導かれた遊技球は、その殆どが兼用始動口24に付設された羽根部材23の開放により受け止められ、兼用始動口24へと入賞することになる。
このとき、第1種始動口25への遊技球の入賞は、兼用始動口24に付設された羽根部材23の開放により、上部からの遊技球の流下が減少するため、羽根部材23が開放された状態においては、第1種始動口25への遊技球の入賞率が低下することとなる。すなわち、図示するように、第1種始動口25への入賞機会は、第1種始動口25周辺の下部にサイドから飛び込んだものに限られてしまうことになる。
つまり、本実施形態においては、通常遊技の遊技モードが「時短モード+低確率モード」あるいは「時短モード+高確率モード」の場合は、兼用始動口24に付設された羽根部材23の開放頻度が増し、そして開放時間も長く設定されるため、遊技モードが「低確率モード」又は「高確率モード」のみの場合と比較して、兼用始動口24への遊技球の入賞率が大きく変化することとなる。
さらに、本実施形態においては、兼用始動口24に遊技球が入賞した場合と、第1種始動口25へ遊技球が入賞した場合とでは、全ての「大当たり遊技」に移行する抽選確率(「2R確変大当たり」、「15R確変大当たり」、「10R通常大当たり」の抽選確率の合計)は同じであるものの、前記兼用始動口24へ遊技球が入賞した場合の方が、遊技者に有利な「15R確変大当たり」への当選の割合が高く設定され、同時に遊技者に不利な「2R確変大当たり」への当選の割合が低く設定されている(図6の大当たり抽選テーブルを参照)。
上述してきたように、本実施形態におけるパチンコ遊技機10においては、大当たり遊技の抽選にかかる特定の入賞口が、前記兼用始動口24と第1種始動口25と二種類設置され、そして、兼用始動口24又は第1種始動口25を比較すると、兼用始動口24には、本実施形態における時短モード実行中に、遊技球の入賞率が高くなる羽根部材23を付設して遊技者に有利としているものの、前記高確率モードや時短モード中は、兼用始動口24への遊技球の入賞率が高くなるため、本実施形態における兼用始動口24への遊技球の入賞を条件とした遊技者に有利な高確率モードや時短モードの転落抽選の抽選回数が増加して、高確率モードや時短モードが転落する可能性も高くなるため、一概に遊技者に有利とはいえない。
さらに、本実施形態においては、前述したモード切換処理は、所定期間以上前記高確率モードが継続されない限り実行されないため、遊技者は、前述した所定期間(特別図柄の変動回数、例えば、200回)において、高確率モードと時短モードを楽しめる構成としている。
以上説明してきたように、本実施形態においては、第2種電動役物55に設けた特定通過領域55a及び通常通過領域55bのそれぞれに異なる機能が割付けられた新しい遊技形態を提供して遊技者を十分楽しませることができるとともに、遊技者に有利な特別遊技に移行する確率が高確率モードであるか、あるいは低確率モードであるかを、遊技者の遊技力によって変化させながら推測可能として、これまでにない報知態様を有する斬新なパチンコ遊技機10の提供が可能となる。しかも、兼用始動口24への遊技球の入賞による遊技者の有利度合いが一方に偏らないようにすることにより、今までにない興趣にあふれたパチンコ遊技機となっている。
以上の実施形態により、以下の遊技機が実現される。
遊技球が転動する遊技領域(例えば、遊技領域15)と、当該遊技領域に、開閉可能な可変遊技部材(例えば、可変遊技部材58R,58L)により囲繞されて設けられた遊技者に有利な入賞領域であって、前記可変遊技部材の開放時に入球可能であり、前記可変遊技部材の閉鎖状態では入球不可となる特別入賞領域(例えば、特定通過領域55a、通常通過領域55b)とを有する遊技盤(例えば、遊技盤14)と、通常遊技の実行と、前記通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)の実行とをそれぞれ制御する遊技実行制御手段(例えば、主制御回路60、メインCPU66,特別図柄制御処理)と、前記通常遊技から前記特別遊技に移行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段(例えば、主制御回路60、メインCPU66,特別図柄記憶チェック処理、大当たり抽選テーブル(図6))と、前記通常遊技を実行する遊技モードとして、前記特別遊技抽選手段による当選確率が相対的に低い低確率モードと相対的に高い高確率モードとのいずれかのモードに設定する遊技モード設定手段(例えば、主制御回路60、メインCPU66,特別図柄記憶チェック処理)と、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定されたことを報知する報知手段(例えば、液晶表示装置32、スピーカ46R,46L)と、この報知手段による報知実行を制御する報知制御手段(例えば、主制御回路60、メインCPU66,遊技モード報知決定処理)と、を備え、前記遊技盤は、前記特別入賞領域外の前記遊技領域に、遊技球の通過が前記特別遊技抽選手段による抽選処理を互いに異なる抽選条件で実行する契機となる第1の特定入賞領域(例えば、兼用始動口24)及び第2の特定入賞領域(例えば、第1種始動口25)を有し、前記特別遊技は、相対的に遊技の実行期間が長い第1の特別遊技(例えば、15R確変大当たり遊技)と、相対的に遊技の実行期間が短く、当該特別遊技実行後の前記通常遊技では、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定される第2の特別遊技(例えば、2R確変大当たり遊技)とを含み、前記報知制御手段は、前記第2の特別遊技が抽選に当選した場合、当該抽選の契機となった特定入賞領域(例えば、第1種始動口25)に応じて、前記報知手段による報知態様を、遊技者がより認識しやすい態様(例えば、図21(b)、高確率遊技モード報知抽選テーブル(図24))に変化させる遊技機(パチンコ遊技機10)である。
前記報知態様の変化(図21(a)、図21(b)参照)は、報知時間の変化である遊技機(パチンコ遊技機10)。
前記報知態様の変化(図21(a)、図21(b)参照)は、報知の表示に用いる画像の種類の変化を含む遊技機(パチンコ遊技機10)。
前記報知態様の変化(図21(a)、図21(b)参照)は、報知に用いる前記報知手段の種類の変化を含む遊技機(パチンコ遊技機10)。
なお、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば、遊技盤14は必ずしも透光性を有する部材で形成したものである必要はない。
また、本実施形態においては、大当たり遊技の継続時間が相対的に短い特定大当たり遊技を「2R確変大当たり」とし、兼用始動口24に対応した第1の抽選処理と第1種始動口25に対応した第2の抽選処理とでそれぞれ参照する大当たり抽選テーブル(図6参照)の「2R確変大当たり」の抽選値を違える構成としたが、第2の抽選処理で「2R確変大当たり」が当選する確率を第2の抽選処理よりも低くしたり、あるいは当選する確率をゼロにしたりするのは、必ずしも抽選テーブルを用いる方式に限定する必要はなく、別の形態であってもよい。
さらに、遊技者に有利な時短モード(所謂、特別遊技モード)の実行回数を、兼用始動口24を契機として「10R通常大当たり」に当選した場合は「100回」を設定して、他方、第1種始動口25を契機として「10R通常大当たり」に当選した場合は「50回」を設定することにより、兼用始動口24の方が、遊技者に有利な遊技条件になるようにしているが、この時短モードの実行回数は本実施形態に限定されるものではない。例えば、「100回、80回、60回、40回」などの複数の時短モードの実行回数抽選テーブルを設けて、遊技者に有利な遊技条件としては、時短モードの実行回数抽選テーブルにおいて、回数の多い抽選値を高くすることもできる。また、この場合もテーブルを用いない制御処理を行うこともできる。
さらに、本実施形態においては、遊技者に有利な時短モード(所謂、特別遊技モード)を終了させるモード切換処理において、兼用始動口24への遊技球の入賞を条件として、所定の抽選確率で時短モードの終了を抽選するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当たり遊技に当選しない時間が長時間継続した場合(所謂“ハマリ”と呼ばれる遊技者に不利な遊技状態)を記憶しておき、それに応じて所定の抽選確率で時短モードの終了を抽選するようにしてもかまわない。
さらに、本実施形態においては、2R確変大当たり(2R継続)、15R確変大当たり(15R継続)、10R通常大当たり(10R継続)と、3種類の大当たり遊技の実行期間(所謂、継続ラウンド数)の異なる大当たり遊技で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、もっと詳細にラウンド数を設定した大当たり遊技を3種類以上設けることもできる。
なお、本実施形態においては、モード切換手段によるモード切換抽選の実行を、所定期間(例えば、特別図柄の変動回数が200回)、高確率モードが継続したことを条件にして、確率切換手段により、前記特別高確率状態から前記通常低確率状態への切り換えの抽選を実行するようにしたが、前記所定期間は特別図柄の変動回数以外にも、例えば高確率モードの継続時間等として規定しても構わない。
また、本実施形態では、羽根部材23を備えた構成の兼用始動口24に対し、第1種始動口25は羽根部材23を備えない構成として両者が異なるものとしたが、必ずしも羽根部材23の有無である必要はなく、入賞口の面積などが異なるなどであってもよい。また、兼用始動口24よりも下方位置に第1種始動口25を配設したが、兼用始動口24と第1種始動口25との位置関係は何ら限定されるものではない。
また、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における電飾ユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される大当たり抽選テーブルである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第2種電動役物と第2種始動口の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第2種電動役物の遊技盤14への取り付けを示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第2種電動役物内部での遊技球の流れを示す断面視による説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における兼用始動口と第1種始動口の構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における液晶表示装置に表示される遊技モードの報知画像を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における液晶表示装置に表示される演出画像を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される遊技モードの報知抽選テーブルである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される遊技モードの報知抽選テーブルである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
15 遊技領域
23 羽根部材
24 兼用始動口
25 第1種始動口
27a,27b 第2種始動口
32 液晶表示装置
55 第2種電動役物
58R,58L 可変遊技部材
60 主制御回路
200 副制御回路

Claims (4)

  1. 遊技球が転動する遊技領域と、当該遊技領域に、開閉可能な可変遊技部材により囲繞されて設けられた遊技者に有利な入賞領域であって、前記可変遊技部材の開放時に入球可能であり、前記可変遊技部材の閉鎖状態では入球不可となる特別入賞領域とを有する遊技盤と、
    通常遊技の実行と、前記通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技の実行とをそれぞれ制御する遊技実行制御手段と、
    前記通常遊技から前記特別遊技に移行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、
    前記通常遊技を実行する遊技モードとして、前記特別遊技抽選手段による当選確率が相対的に低い低確率モードと相対的に高い高確率モードとのいずれかのモードに設定する遊技モード設定手段と、
    前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定されたことを報知する報知手段と、
    この報知手段による報知実行を制御する報知制御手段と、
    を備え、
    前記遊技盤は、前記特別入賞領域外の前記遊技領域に、遊技球の通過が前記特別遊技抽選手段による抽選処理を互いに異なる抽選条件で実行する契機となる第1の特定入賞領域及び第2の特定入賞領域を有し、
    前記特別遊技は、相対的に遊技の実行期間が長い第1の特別遊技と、相対的に遊技の実行期間が短く、当該特別遊技実行後の前記通常遊技では、前記遊技モード設定手段により高確率モードが設定される第2の特別遊技とを含み、
    前記報知制御手段は、
    前記第2の特別遊技が抽選に当選した場合、当該抽選の契機となった特定入賞領域に応じて、前記報知手段による報知態様を、遊技者がより認識しやすい態様に変化させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記報知態様の変化は、報知時間の変化であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記報知態様の変化は、報知の表示に用いる画像の種類の変化を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記報知態様の変化は、報知に用いる前記報知手段の種類の変化を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機。
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