JP2008104584A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者に有利な特別遊技に移行するか否かの抽選確率を、高確率状態から低確率状態に変更可能な遊技機において、遊技者の救済に繋がる確率状態の報知機会を多様に設定することを可能とする。
【解決手段】遊技者に有利な特別遊技終了後、付帯ゲームを含む可変表示ゲームが前記高確率状態で実行されている場合に、低確率状態へ変更するか否かの変更抽選を行う確率変更抽選手段と、遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数との差球数を演算する差球数演算手段と、前記特別遊技に移行されるまでに実行された前記可変表示ゲームの回数及び前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段と、を備える構成とした。
【選択図】図8

Description

本発明は、遊技機に関し、詳しくは遊技盤上に遊技球を転動させて遊技を行うパチンコ遊技機に関する。
従来、代表的な遊技機としてパチンコ遊技機がある。近年のパチンコ遊技機は、入賞口や遊技釘が設けられた遊技盤と、この遊技盤に遊技球を発射する遊技球発射手段と、画像などを表示する表示手段と、遊技盤に発射された遊技球が特定入賞口(所謂「始動口」)に入賞したことを契機に、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段とを備え、前記特別遊技抽選手段による抽選結果に基づいて、前記表示手段上で識別情報を変動表示及び停止表示する、所謂「可変表示ゲーム」を実行可能とした構成が一般的となっている。すなわち、この種のパチンコ遊技機では、前記特別遊技抽選手段による1回の抽選処理に対して1回の「可変表示ゲーム」が行われることになる。
遊技者が賞球を獲得する機会が増加する前記特別遊技が実行される遊技者に有利な状態である特別遊技状態に対して、「可変表示ゲーム」が行われる遊技状態を通常遊技状態と呼ぶとすると、この通常遊技状態には、前記特別遊技抽選手段による抽選処理を、相対的に当選確率が低い低確率で行う第1通常遊技状態と、相対的に当選確率が高い高確率で行う第2通常遊技状態、所謂「確変遊技状態」との2つの通常遊技状態がある。
そして、2つの通常遊技状態が互いに変更されるのは、前記特別遊技抽選手段による抽選に当選した場合、あるいは、特別遊技抽選手段とは別に設けられた確率変更抽選手段による変更抽選に当選した場合である。この確率変更抽選手段とは、当選確率が高確率である第2通常遊技状態(確変遊技状態)から低確率である第1通常遊技状態に変更するか否かの変更抽選を行うもので、この変更抽選に当選すると、第2通常遊技状態(高確率)から第1通常遊技状態(低確率)に変更される(所謂「転落」)。
また、特別遊技抽選手段による抽選は、前記低確率であれ、高確率であれ平等に行われるものの、遊技者によってはかなりの回数の「可変表示ゲーム」を消化したにもかかわらず特別遊技に移行することがなく、遊技を全く楽しむことのできない状態が続く場合がある。これが所謂「ハマリ状態」であり、遊技者にとって最も敬遠したい状態である。
そこで、特別遊技抽選手段による抽選に一度も当選することなく「可変表示ゲーム」が所定回数連続した場合、強制的に当選確率を高く引き上げ、遊技者の救済を図るようにした遊技機が提案された(例えば、特許文献1を参照。)。
一方、近年のパチンコ遊技機では、特別遊技状態が終了した後、所定の有利な遊技条件下で「可変表示ゲーム」が行われる付帯ゲームを所定回数実行する機種が一般的になってきている。かかる付帯ゲームというのは、通常遊技状態において、特別遊技抽選手段の作動契機となる前記始動口へ遊技球が入賞しやすい状態にして、「可変表示ゲーム」を相対的に数多く実行可能としたもので、その具体的なゲーム態様としては、始動口に付設されて遊技球を始動口へ案内する可動片の開放確率を向上させて、遊技球が始動口に入賞しやすいようにしている。
特開2005−40487号公報
しかし、前記付帯ゲームは、ゲーム実行回数で規定されているため、前記確率変更抽選手段による変更抽選に当選し、当選確率が高確率の第2通常遊技状態(確変遊技状態)から低確率である第1通常遊技状態に変更された(「転落」した)としても、付帯ゲームが続いている限り、遊技者は第2通常遊技状態(確変遊技状態)にあるものと勘違いしやすい。
また、機種によっては、前記付帯ゲームの継続回数を、ハマリの救済にもなるように、特別遊技への当選が第1通常遊技状態(低確率)の場合は、第2通常遊技状態(確変遊技状態)の場合よりも長く設定したものもあるが、付帯ゲームの終了するタイミングを遊技者が認識できなければ、結局のところ、付帯ゲームが続いている限り、遊技者は第2通常遊技状態(確変遊技状態)にあるものと勘違いしやすいことには変わりがない。
よって、付帯ゲームが行われている際に高確率状態から低確率状態に変更された(転落した)場合、単にそれを報知するだけでも遊技者の救済には繋がるものの、それではあまりにも安直すぎて、遊技を楽しむ観点からすれば興趣を損なうおそれがある。本発明は、上記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明では、特定入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域を有する遊技盤と、前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段と、この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段と、この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、前記特別遊技抽選手段による抽選結果が当選の場合、前記識別情報の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした可変表示ゲームを実行する通常遊技から、遊技者に有利な特別遊技に移行させるとともに、当該特別遊技終了後、所定の有利な遊技条件下で前記可変表示ゲームが行われる付帯ゲームを所定回数実行する遊技進行制御手段と、前記付帯ゲームの実行回数を、前記特別遊技抽選手段による抽選処理が前記高確率状態で行われた場合よりも前記低確率状態で行われた場合の方を多く設定する付帯ゲーム回数設定手段と、前記特別遊技終了後、前記付帯ゲームを含む前記可変表示ゲームが前記高確率状態で実行されている場合、当該高確率状態から前記低確率状態へ変更するか否かの変更抽選を行う確率変更抽選手段と、前記遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数との差球数を演算する差球数演算手段と、前記特別遊技に移行されるまでに実行された前記通常遊技における前記可変表示ゲームの回数及び前記特別遊技終了後の前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機とした。
請求項2記載の本発明では、請求項1記載の遊技機において、前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出された値が予め決定された数値以下の場合に報知することを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載の遊技機において、前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出された値が予め決定された数値を上回る場合には報知しないことを特徴とする。
本発明によれば、遊技者に有利な高確率状態から遊技者に不利な低確率状態に変更されたことの報知を、特別遊技に移行されるまでに実行された通常遊技における可変表示ゲームの回数及び特別遊技終了後の付帯ゲーム実行中における差球数演算手段による演算結果に応じて決定するため、遊技者の救済に繋がる確率状態の報知機会を多様に設定することが可能となり、遊技の単調化を防止することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、特定入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域を有する遊技盤と、前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段と、この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段と、この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、前記特別遊技抽選手段による抽選結果が当選の場合、前記識別情報の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした可変表示ゲームを実行する通常遊技から、遊技者に有利な特別遊技に移行させるとともに、当該特別遊技終了後、所定の有利な遊技条件下で前記可変表示ゲームが行われる付帯ゲームを所定回数実行する遊技進行制御手段と、前記付帯ゲームの実行回数を、前記特別遊技抽選手段による抽選処理が前記高確率状態で行われた場合よりも前記低確率状態で行われた場合の方を多く設定する付帯ゲーム回数設定手段と、前記特別遊技終了後、前記付帯ゲームを含む前記可変表示ゲームが前記高確率状態で実行されている場合、当該高確率状態から前記低確率状態へ変更するか否かの変更抽選を行う確率変更抽選手段と、前記遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数との差球数を演算する差球数演算手段と、前記特別遊技に移行されるまでに実行された前記通常遊技における前記可変表示ゲームの回数及び前記特別遊技終了後の前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段とを備えるものである。
すなわち、本実施形態に係る遊技機を、例えばパチンコ遊技機とした場合、特定入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域を備える遊技盤と、例えば液晶表示装置などからなる表示手段とを外観的構成として備えている。
そして、遊技球を遊技領域に向けて発射する遊技球発射手段が設けられるとともに、遊技領域に設けられた複数の入賞口のうちの特定入賞口が特別遊技抽選手段による抽選開始の契機となる始動口として定められており、遊技球発射手段によって発射された遊技球がこの始動口に入賞したことを条件として特別遊技抽選処理が行われ、この特別遊技抽選処理の結果に基づいて可変表示ゲームが行われる。
また、遊技の進行を制御する電気的構成として、遊技者に有利な特別遊技に移行させるか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、特別遊技終了後に付帯ゲームを所定回数実行する遊技進行制御手段と、この付帯ゲームの実行回数を設定する付帯ゲーム回数設定手段と、前記特別遊技抽選手段の当選確率を、高確率状態から前記低確率状態へ変更するか否かの変更抽選を行う確率変更抽選手段と、前記遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数との差球数を演算する差球数演算手段と、特別遊技に移行されるまでに実行された通常遊技における可変表示ゲームの回数及び特別遊技の終了後、変更抽選に当選するまでに実行された前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段とを備えている。
これらの各手段は、CPUからなる演算処理装置と、ROMやRAMなどからなる記憶装置と、その他必要に応じて設定される回路などを備えた制御回路により構成される。すなわち、前記ROMに記憶された遊技プログラムをCPUが実行することによって、前記遊技進行制御手段、特別遊技抽選手段、付帯ゲーム回数設定手段、確率変更抽選手段、差球数演算手段及び報知実行決定手段としての機能が実現される。なお、前記ROMには、前記各手段を実現させつつ、遊技プログラムを実行して遊技を進行させるに必要な各種データなども予め記憶されている。
かかる構成の遊技機によれば、遊技球を発射させて通常遊技における可変表示ゲームを消化していき、特別遊技抽選手段による抽選に当選すれば、遊技者に有利な特別遊技(「大当たり遊技」とも呼ぶ)が実現し、遊技者は賞球をより多く獲得可能となる。しかし、この特別遊技が実現するまでの通常遊技状態における特別遊技抽選手段に設定された当選確率の高低によって、遊技者の得る利益には大きな差が生じる場合がある。
すなわち、特別遊技が実現するかしないかは、あくまでも抽選により行われるため、場合によっては、長い間特別遊技が生じないことも生じる。これが所謂「ハマリ状態」であるが、特に、抽選処理の際の当選確率が低確率の場合は、「ハマリ状態」が著しく長くなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、特別遊技抽選手段による抽選に当選した際の抽選確率が低確率であるか高確率であるかによって、付帯ゲーム回数設定手段により特別遊技終了後におこなわれる付帯ゲームの実行回数に差をつけ、高確率の抽選で特別遊技に当選した場合よりも低確率で当選した場合の方を多く設定するようにしている。
ここで、所定の有利な遊技条件下で可変表示ゲームが行われる付帯ゲームというのは、通常遊技状態において、特別遊技抽選を実行する契機となる始動口へ遊技球を入賞させやすい状態にして、可変表示ゲームを相対的に数多く実行可能としたものである。
したがって、付帯ゲームの実行回数が多ければ多いほど、再度特別遊技に当選する可能性は高くなるため、通常遊技が低確率状態の場合であって、特別遊技に当選するまでの期間が長かった遊技者にもそれなりの恩恵が与えられることになる。
また、本実施形態に係る遊技機は、特別遊技終了後の通常遊技状態が、たとえ高確率状態であっても、抽選によって低確率状態に変更する変更抽選機能、所謂「転落抽選」機能(確率変更抽選手段)が備えられており、変更抽選に当選して確率状態が低確率状態に変更されたとしてもそれに気付かず、高確率状態が継続していると勘違いしてしまうおそれもある。
そこで、本実施形態においては、前記特別遊技に移行されるまでに実行された前記通常遊技における前記可変表示ゲームの回数及び前記特別遊技終了後の前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段を設け、高確率状態から低確率状態に変更された(転落した)ことを報知できるようにして、さらに、特別遊技に移行されるまでに実行された通常遊技における可変表示ゲームの回数(所謂、「ハマリ状態」)により、報知機会を多様に設定可能とすることで遊技の単調化を防止可能としている。転落したことが報知されると、遊技者は、遊技を継続するか、あるいは止めてしまうかの決断を迫られることになり、新たな遊技の醍醐味が得られる。
ここで、差球数演算手段による演算結果は差玉数となるが、例えば、付帯下ゲームが開始された時点からの使用遊技球数が所定数(例えば300球)になった時点での賞球合計数との差玉数を演算し、この差玉数が所定の数に達しているか否かによって、報知実行決定手段は確率状態が高確率状態から低確率状態に変更された(「転落」した)ことを報知するか否かを決定することができる。なお、この決定時点で実際に転落しているか否かは関係がない。転落していない場合であって報知すると決定した場合は、その後転落した場合に報知すればよいし、報知しないと決定した場合は、その後転落しても報知しなければよいのである。
また、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことを報知する手段、方法としては特に限定するものではないが、低確率状態というのは、遊技者に不利な遊技状態であり、好ましいものではないことには変わりがないし、また、単に液晶表示装置などに「転落」などと直接的に表示するのも面白みがない。
そこで、高確率状態から低確率状態に変更された場合、この低確率状態であっても十分に遊技を楽しむことができ、もはや一概には不利な状態とは云えない遊技状態を提供することで、現在の確率状態が低確率状態であることを間接的に報知することが考えられる。
例えば、遊技盤を、第1の遊技領域と第2の遊技領域との2つの遊技領域を備えた構成とし、第2の遊技領域を、第1の遊技領域よりも、入賞口を増加させるなどして入賞機会が増す構成とするとともに、これら2つの遊技領域を開閉自在に連通する誘導路開閉手段を設けた構成とするのである。
そして、この誘導路開閉手段を、例えば遊技進行制御手段により制御させて、確率状態が低確率状態に変更された場合、前記遊技進行制御手段により、当選確率が変更された後の所定期間中、前記誘導路開閉手段を動作させて遊技球誘導路を開通し、遊技球を前記第1の遊技領域から、この第1の遊技領域よりも多数の入賞口を具備する第2の遊技領域へと導く制御を実行することで、転落したことの報知(転落報知)とすることができる。なお、この場合、遊技機に電源が投入された初期状態では、遊技球は第1の遊技領域に発射されるように構成しておくものとする。
かかる構成とすれば、遊技者は、現在の確率状態が低確率状態である可能性が高いことを察知できることになり、しかも、第2の遊技領域は第1の遊技領域よりも入賞機会が多いために、低確率状態になったとしても、第2の遊技領域でのパチンコ遊技では入賞機会が増加して賞球獲得の増加が見込める。したがって、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことが報知されたとしても、遊技者が大きな失望感を抱くことを防止することが可能となる。
なお、誘導路開閉手段が作動する条件としては、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたときのみに限定する必要はない。確かに、誘導路開閉手段は確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたときには作動するが、高確率状態が維持されている場合であっても作動してもよいのである。その場合は、かかる転落報知が、所謂「ガセ」となるが、遊技者は、確率状態を、誘導路開閉手段の作動頻度などから推定する必要が生じるため、従来にない遊技興趣が得られる。
また、上述してきた構成において、前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出された値が予め決定された数値以下の場合に報知するように構成することができる。
ここで、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出される数値の算出方法について一例を説明する。
まず、前記特別遊技の終了後の前記付帯ゲーム実行中の遊技状態において、前記確率変更抽選手段による変更抽選(転落抽選)に当選したことを契機として、前記遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数とを決定する。なお、使用遊技球数と賞球合計数とは、付帯ゲームが開始された時点からカウントされてRAMなどに記憶された数である。
そして、決定した「使用遊技球数」と「賞球合計数」から「差玉数」を算出する(「差玉数」=|「使用遊技球数」−「賞球合計数」|)。すなわち、「差玉数」とは使用遊技球数」と「賞球合計数」との差の絶対値である。そして、次に、算出した差玉数より所謂「出玉率」(所定期間内の遊技球の消費の割合)を算出する。この「出玉率」を算出する計算式は、[「出玉率」=「使用遊技球数」−「差玉数」/「使用遊技球数」×100]であり、「賞球合計数」/「使用遊技球数」×100でも表される。例えば、使用遊技球数を100個、賞球合計数を80個とすると、前記計算式により「出玉率」は「80」と算出される。つまり、この「出玉率」が大きい程遊技者は遊技球の消費が少ないことになり、遊技者に有利な遊技状態といえる。一方、「出玉率」が小さい程、遊技球の消費が多いことになり、遊技者に不利な遊技状態といえる。また、「出玉率」が「100」を超える場合は、前記使用遊技球数より前記賞球合計数が多い遊技状態となり、遊技者が遊技球を獲得できる遊技状態である。つまり、本実施形態における前記特別遊技は、「出玉率」が「100」を大きく超える最も遊技者に有利な遊技状態である。
すなわち、前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果が予め決定された数値(例えば出玉率)が80以下の場合(言い換えると、遊技者にとって遊技球の消費が多い不利な遊技状態の場合)には、誘導路開閉手段を作動させ、通常用いられる第1の遊技領域から、この第1の遊技領域の背部に設けられた第2の遊技領域に遊技球を導くことで、遊技者に対して、前記変更抽選に当選したこと(つまり、一般遊技状態が高確率から低確率へ変更されたこと)を報知するのである。
つまり、転落報知は、現在の遊技状態が遊技者にとって不利な遊技状態であることを報知することになるので、あまりにも早く、「出玉率」の低い遊技状態(所謂、遊技者が不利な遊技状態)のままで、低確率状態へ転落した場合は、その救済処置となるように必ず報知するのである。このとき、本実施形態における報知を行う方法として、上述したように、遊技意欲を削ぐことのない新たな遊技状態を提供することで間接的な転落報知とするのである。高確率状態から低確率状態へ変更されたことの報知をこのような態様とすることで、あまりにも早く低確率状態へ転落した場合であっても、遊技者は新たな意欲を持って遊技を継続することができる。
また、上述してきた構成において、前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出された値が予め決定された数値を上回る場合には報知しないようにしてもよい。
すなわち、前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果が予め決定された数値(例えば80)より多い場合(言い換えると、遊技者にとって遊技球の消費が少ない有利な遊技状態の場合)には、前記誘導路開閉手段を作動させないようにするのである。
この場合、遊技者は、遊技球の消費の少ない遊技状態(所謂、遊技者に有利な遊技状態)の下で遊技できたことになる。その状態で前記誘導路開閉手段を作動させると、必要以上に遊技者に特別遊技を提供し、遊技機の出玉のバランスを崩すおそれがある。そのため、前記差球数演算手段による演算結果が予め決定された数値(例えば80)より多い場合(言い換えると、遊技者にとって遊技球の消費が少ない有利な遊技状態の場合)には報知しないように、例えば前記誘導路開閉手段は作動しないように制御するのである。
以下、本発明に係る遊技機の好適な一実施形態を、図面に基づいてより具体的に説明する。なお、以下では遊技機をパチンコ遊技機としている。
[遊技機の構成]
遊技機の概観について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32と、遊技者側に位置する第1の遊技盤14aとその背後に重合状態に位置する第2の遊技盤14b等が配設されている。なお、第1、第2の遊技盤14a,14b、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
重合配置された第1の遊技盤14a及び第2の遊技盤14bは、その全部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、第1の遊技盤14aの前面側には、発射された遊技球が転動可能な第1の遊技領域15aが形成されている。この第1の遊技領域15aは、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。そして、第1の遊技盤14aの背部に重合状態に配設された第2の遊技盤14bの前面側にも、発射された遊技球が転動可能な第2の遊技領域15bが形成されている。この第2の遊技領域15bは前記第1の遊技盤14aと同様に、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。
また、詳しくは後述するが、第1の遊技領域15aには、遊技球を第2の遊技盤14b側に誘導する遊技球誘導路29を貫通状態に形成している(図5参照)。また、図2に示すように、第1の遊技領域15a及び第2の遊技領域15bには、複数の遊技釘13がそれぞれ異なったパターンで打ちこまれており、しかも、前記第1の遊技領域15a及び第2の遊技領域15bに打ち込まれた遊技釘13の数は、相対的に第2の遊技領域15bに打ち込まれた遊技釘13及び障害物等の遊技部材が数多く配設される構成としている。
表示手段の一例である液晶表示装置32は、第1、第2の遊技盤14a,14bの背後に設けられている。すなわち、液晶表示装置32は、第2の遊技盤14bの透光性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、画像を表示する領域である表示領域32aを有している。そして、この表示領域32aは、第1、第2の遊技盤14a,14bの全部又は一部に背面側から重なるように配設され、予告演出用の演出画像、装飾用の装飾画像等を含む各種の画像が表示される。
つまり、本実施形態においては、第1、第2の遊技盤14a,14bにおける透光性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けることにより、例えば、遊技釘13の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能となっている。
第1の遊技盤14aの外側となる扉11の所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、この扉11には、透光性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14aの前面に対面するように配設されている。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46L,46Rが左右に配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときに、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が、発射ハンドル26の回転角度に応じた発射強度で第1の遊技盤14aに順次発射され。すなわち、本実施形態では、通常、第1の遊技領域15aにてパチンコ遊技が進められることになる。
次に、図3〜6を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。図3は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図である。なお、この図3においては、第1の遊技領域15aのみが示されている。図4は第1の遊技盤14aの背部に重合状態に設けられた第2の遊技盤14bの第2の遊技領域15bを示す説明図である。図5は第1の遊技盤14a及び第2の遊技盤14bの縦断面視による説明図であり、第1の遊技領域15aに発射された遊技球を、当該第1の遊技領域15aから第2の遊技領域15bへ遊技球誘導路29を通過して導出させる状態を示している。また、図6はパチンコ遊技機10の上皿20の上部に設けられた電飾ユニット53の拡大図である。なお、図3〜6を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図1及び図2を用いた説明と重複する部分を省略することがある。
図3に示すように、第1の遊技盤14aには、2つのガイドレール30(30a及び30b)、遊技球誘導路29(図5参照)を開閉する誘導路開閉手段としての遊技球誘導部材27a,27b、遊技釘13、障害物57、通過ゲート54a、始動口25a、大入賞口39a、一般入賞口56a〜56dが設けられている。
遊技盤14aの左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15aを区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14a上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14aの上部に移動し、複数の遊技釘13、遊技盤14a上に設けられた障害物57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14aの下方に向かって流下する。
この第1の遊技盤14aの上部略中央位置には、当該第1の遊技盤14aを貫通して第2の遊技盤14b側に下り傾斜状とした2つの遊技球誘導路29が左右に並設されるとともに、各遊技球誘導路29の始端に対応して、2つの遊技球誘導部材27a,27bが設けられている。遊技球誘導部材27a,27bは、それぞれ左右開閉自在に構成された一対の可動片28a,28bを備え、詳細は後述するが、パチンコ遊技機10において所定の条件が成立すると、誘導部材ソレノイド119,120(図7参照)が駆動して可動片28a,28bが開放され、遊技球が入球可能な開口部を形成し、遊技球を受け入れ易い開放状態(図3の遊技球誘導部材27a,27bの位置に破線で示した状態)となる。そして、遊技球誘導部材27a,27bの開口部に入球した遊技球は、図5に示すように、遊技球誘導路29を通って、第1の遊技盤14aの背面に設置された第2の遊技盤14bの第2の遊技領域15b(図4参照)へ導出される。
第1の遊技盤14aの略中央に設けられた障害物57の下部には、入賞口の一つである始動口25aが設けられており、第1の遊技盤14aに設置された障害物57や遊技釘13との衝突しながら転動した遊技球がこの始動口25aへ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、始動口25aは、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる入賞口である。
また、図6に示すように、電飾ユニット53の中央に配置された表示器ケース37には、特別図柄表示器33が収容されており、この特別図柄表示器33は、7セグメントLED41で構成されている。この7セグメントLED41は、前記始動口25に遊技球が入賞した場合に、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLED41の点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が異なってくるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
そして、表示器ケース37の左右両側には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口25aへ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25aへの遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「特別図柄の保留球数」)を点灯によって表示する。変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。具体的に説明すると、特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示の実行が保留された回数に対応して左から順番に点灯され、特別図柄の変動表示が一旦停止表示され、次の保留されていた特別図柄の変動表示が開始されると、それに対応した特別図柄保留ランプは消灯される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として特別図柄の変動表示は保留される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、前述した始動口25aに遊技球が入賞した場合には、特別図柄の変動表示の開始にあわせて、演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が始動口25aへ入賞した場合には、変動表示中の演出用の装飾図柄が停止表示されるまで、始動口25aへの遊技球の入賞に基づく演出用の装飾図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出用の装飾図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。つまり、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる演出用の装飾図柄の変動表示と、特別図柄の変動表示とは、その変動開始及び変動停止は同じタイミングで行なわれることとなる。
本実施形態では、前記特別図柄及び装飾図柄は、共に識別情報として機能するものであり、特別図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした前記特別図柄ゲームと、特別図柄と同期して行われる装飾図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとしたゲームとを併せて、「可変表示ゲーム」としている。したがって、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記始動口25aに遊技球が入賞したことを契機として、可変表示ゲームが行われることになる。
また、第1の遊技盤14aの略中央の左側に設けられた通過ゲート54a(図3参照)を遊技球が通過すると、特別図柄表示器33の右側に設けられた普通図柄表示器35において、“○”、“×”等の記号で構成された2つの表示用ランプが、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
さらに、表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、前述した普通図柄の変動中に、前記通過ゲート54aを遊技球が通過した場合に、点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能な回数(所謂、「普通図柄の保留球数」)を表示する。つまり、普通図柄保留ランプ50a〜50dは、保留された普通図柄の変動表示の実行回数に対応して、左から順番に点灯され、変動が停止表示されると、次の保留されていた普通図柄の変動表示が開始され、それに対応した普通図柄保留ランプは消灯される。なお、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として保留される。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25aの左右の両側に設けられている羽根部材(所謂「普通電動役物」)23aが閉鎖状態から開放状態となり、始動口25aに遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23aを開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23aを閉鎖状態として、始動口25aに遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23aの開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
図3に示すように、始動口25aの下部には、大入賞口39aが設けられている。この大入賞口39aには、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40aが設けられている。このシャッタ40aは、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が特別遊技状態である大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39aは、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一方、シャッタ40aの背面側(後方)に設けられた大入賞口39aには、V・カウントセンサ101(図7参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ102(図7参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40aが開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39aへの所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40aは、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39aは、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
なお、大入賞口39aが遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から大入賞口39aが遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40aは、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40aは、開放状態において大入賞口39aに受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ101を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40aの開放状態において大入賞口39aに受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ101を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技状態を大当たり遊技状態という。すなわち、大当たり遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、前述した始動口25a、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39aにおける特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
続いて、図4〜6を用いて、前述した第1の遊技盤14aの第1の遊技領域15aに発射された遊技球が、遊技球誘導部材27a,27b(図3参照)により形成される開口部へ入賞し、入賞したこの遊技球が遊技球誘導路29(図5参照)を通過して、第1の遊技領域15aから第2の遊技盤14bの前面に形成された第2の遊技領域15bへ導出される場合について詳細に説明する。なお、以下に第2の遊技盤14bについて説明するが、前述した第1の遊技盤14aと重複する部分は省略する場合がある。
第2の遊技盤14bは、基本的には第1の遊技盤14aと同様な構成であって、図4に示すように、第2の遊技盤14bにも2つのガイドレール30(30a及び30b)、遊技釘13、障害物55、障害物57、通過ゲート54b、始動口25b、大入賞口39bが設けられているが、第1の遊技盤14aよりも入賞機会が増加するように、第1の遊技盤14aよりも配設個数を多くした一般入賞口58a〜58fが設けられている。
第2の遊技盤14bは、第1の遊技領域15aと同様に、外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成されたガイドレール30により区画(画定)された第2の遊技領域15bが形成されており、この第2の遊技領域15bに、第1の遊技盤14aに形成された第1の遊技領域15aから遊技球が導出される。
前述したように、第1の遊技領域15aに配設された遊技球誘導部材27a,27b(図3参照)の開放により形成される開口部に入賞した遊技球は、図5に示すように、遊技球誘導路29を通って、第2の遊技盤14bの第2の遊技領域15bの中央部におけるやや上方位置に配設された障害物55の上方(図4に示す点線円弧部分)に導出される。そして、第1の遊技領域15aに植設された遊技釘13よりも多数の遊技釘13や、前記障害物55の下方に配設された障害物57等との衝突により、その進行方向を幾度も変えながら第2の遊技盤14bの下方に向かって流下する。
また、第1の遊技領域15aと同様に、前記障害物57下部には、前述した可変表示ゲームの開始や大当たり抽選の契機となる始動口25bが設けられている。すなわち、この始動口25bへ遊技球が入賞しても、前述した特別図柄ゲーム及びこの特別図柄ゲームと同期して表示領域32a上で装飾図柄が変動表示及び停止表示される可変表示ゲームが実行されることになる。なお、始動口25bに付設された羽根部材23bの動作(つまり、開閉タイミング)は、前述した第1の遊技領域15aの始動口25aに付設された羽根部材23aと同様である。
また、第2の遊技盤14bの略中央の左側には、遊技球が通過することで前述した普通図柄ゲーム開始の契機となる通過ゲート54bが設けられている。すなわち、この通過ゲート54bを遊技球が通過すると、前述した第1の遊技領域15aに設けられた通過ゲート54aを遊技球が通過した場合と同じように普通図柄ゲームが開始される。
また、図4に示すように、始動口25bの下部には、大入賞口39bが設けられ、この大入賞口39bには、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40bが設けられているが、かかる大入賞口39b、また、シャッタ40bの動作についても、前述した第1の遊技領域15aに設けられた大入賞口39a及びシャッタ40aと同一であるため、ここでの説明は省略する。
そして、この第2の遊技領域15bにおける前記始動口25b、大入賞口39b、一般入賞口58a〜58fに遊技球が入賞又は通過したときにも、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
上述してきたように、本実施形態においては、遊技部材や遊技釘13の構成数が互いに異なる第1の遊技領域15aと、その背面に重合状態に配設した第2の遊技領域15bとを備える遊技盤構成とすることにより、遊技球を第1の遊技領域15aから第2の遊技領域15bへ導出させることができ、二種類の遊技領域15a,15bを用いた異なる興趣の遊技を楽しむことのできるパチンコ遊技機とすることができる。しかも、第1の遊技領域15aと第2の遊技領域15bとは、それぞれ透光性を有するため、いずれの遊技領域でパチンコ遊技が行われても遊技者が演出表示等を楽しむことを妨げることがない。
本実施形態における第1の遊技領域15aと第2の遊技領域15bとを比較すると、共に透光性を有することは共通する一方、図2〜4に示すように、第2の遊技領域15bの方が、遊技部材である遊技釘13、障害物55、一般入賞口58a〜58fが数多く配設されている。
そのため、第1の遊技領域15aから第2の遊技領域15bへ導出された遊技球は、多数配設された遊技部材と衝突を繰り返しながら転動し流下するので、第2の遊技領域15bに導出された遊技球が遊技領域内に滞留する時間は、第1の遊技領域15aを流下する場合と比較して長時間となる。つまり、遊技者にとって、第1の遊技領域15aから第2の遊技領域15bへ遊技球が導出された場合は、第2の遊技領域15bを流下する遊技球の転動を、長く楽しむことができることとなる。
しかも、第1の遊技領域15aに比べ、第2の遊技領域15bには、より多くの一般入賞口58a〜58fが存在するため、遊技球の転動時間が長くなることとあいまって、入賞機会は第2の遊技領域15bの方が第1の遊技領域よりも増加し、獲得可能な賞球の増加も見込め、より有利な遊技を楽しめる構成となっている。また、例えば多数配設された遊技釘13の配列を大入賞口39bに導き易いようにしておくなどすれば、第2の遊技領域15bでの遊技中に大当たり遊技状態となった場合に遊技球の消費を抑えることも可能である。
なお、図2〜図4において示した第1の遊技領域15aと第2の遊技領域15bとの入賞口の配設個数や配置を含む各遊技部材のレイアウトは一例に過ぎず、第2の遊技領域15bの方が第1の遊技領域15aよりも遊技球の入賞機会が増加する構成であれば如何なる構成であってもよい。また、遊技釘13の植設態様は、第1の遊技領域15aと第2の遊技領域15bとの間における遊技釘13の数の差異を強調して表しているものであって、実際の数が示されているものではない。
また、本実施形態では、大当たり遊技状態の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)を15ラウンドとしているが、大当たり遊技状態の実行中における最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図7参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数とすることができる。
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、本実施形態においては、液晶表示装置32とは別に特別図柄表示器33及び普通図柄表示器35を備えるように構成したが、これに限らず、液晶表示装置32に特別図柄及び普通図柄を変動表示させるように構成してもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図7を用いて説明する。図7は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技進行制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御等)を行うものである。
主制御回路60は、図7に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備え、メインCPU66にメインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
このメインCPU66は、本実施形態においては、始動口25a、25bへの遊技球の入賞を契機に、大当たり抽選を行ない、この大当たり抽選に当選した場合に、パチンコ遊技機10における遊技状態を、大当たり遊技状態へ移行させる遊技進行制御手段として機能するなど、後述する特別遊技抽選手段、付帯ゲーム回数設定手段、確率変更抽選手段、差玉数演算手段及び報知実行決定手段など、各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、主制御回路60が乱数抽選によって大当たり判定をする前記特別遊技抽選手段として機能する際に参照される大当たり抽選テーブル(図16参照)や、後述の転落抽選を行う前記確率変更抽選手段として機能する際に参照される抽選テーブル(図示せず)、後述の時短回数を設定する前記付帯ゲーム回数設定手段として機能する際に参照される時短回数決定テーブル(図17参照)、本実施形態における遊技球誘導部材27の開放時間を決定する際に参照される誘導部材開放時間決定テーブル(図18参照)、遊技球誘導部材27を開放する遊技球誘導期間を決定する際に参照される遊技球誘導期間決定テーブル(図19参照)、遊技球誘導部材27の開放頻度及び開放角度を決定する際に参照される誘導部材開放頻度及び角度決定テーブル(図20参照)、出玉率による誘導部材開放決定テーブル(図21参照)等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には各種の装置が接続されており、例えば、図7に示すように、V・カウントセンサ101、カウントセンサ102、一般入賞球センサ103,104,105、106、107、108、109、110、111、112、通過球センサ113、114、始動入賞球センサ115、116、普通電動役物ソレノイド117、118、誘導部材ソレノイド119,120、大入賞口ソレノイド121、シーソーソレノイド122、アウト玉センサ123、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
V・カウントセンサ101は、第1の遊技領域15a(図3参照)に設けられた大入賞口39a、及び第2の遊技領域15b(図4参照)に設けられた大入賞口39bにおける特定領域にそれぞれ設けられている。このV・カウントセンサ101は、大入賞口39a、39bにおける特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ102は、前記大入賞口39a、39bにおける特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ102は、大入賞口39a、39bにおける一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ103,104,105,106は、第1の遊技領域15aに配設されている一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ103,104,105,106は、各一般入賞口56a〜56dへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。また、同じく一般入賞球センサ107,108,109、110,111,112は、第2の遊技領域15bに配設されている一般入賞口58a〜58fにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ107,108,109、110,111,112は、各一般入賞口58a〜58fへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、第1の遊技領域15aに配設されている通過ゲート54aに設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54aを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。同じく通過球センサ113は、第2の遊技領域15bに配設されている通過ゲート54bに設けられている。この通過球センサ113は、通過ゲート54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、第1の遊技領域15aに配設されている始動口25aに設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25aに遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。また、同じく遊技球検出手段である始動入賞球センサ115は、第2の遊技領域である遊技領域15bに配設されている始動口25bに設けられている。始動入賞球センサ115は、始動口25bに遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、第1の遊技領域15aに配設されている羽根部材23aに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23aを開放状態又は閉鎖状態とする。同じく、普通電動役物ソレノイド117は、第2の遊技領域15bに配設されている羽根部材23bに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23bを開放状態又は閉鎖状態とする。
誘導部材ソレノイド119、120は、第1の遊技領域15aに配設されている遊技球誘導部材27a、27bの可動片28a、28b(図22参照)にそれぞれ接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、遊技球誘導部材27a、27bを開放状態又は閉鎖状態とする。また、遊技球誘導部材27a、27bの開放状態には、図22に示すように、その開放状態に応じた小開放状態(図22(a))と大開放状態(図22(b))の2種類の異なる開放角度による開放状態があり、それぞれパチンコ遊技機10の遊技状態に応じて可動片28a、28b(図22参照)の開放角度が決定されることとなる。
大入賞口ソレノイド121は、第1の遊技領域15aに配設されているシャッタ40a及び第2の遊技領域15bに配設されているシャッタ40bに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40a、40bを駆動させ、大入賞口39a、39bを開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状であり、前記シャッタ40a、40b内部に設けられているシーソー(図示せず)にそれぞれ接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
アウト玉センサ123は、パチンコ遊技機10の背面下部の遊技球排出路300(図23参照)に設けられている。アウト玉センサ123は、遊技球排出路300を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
ここで、本実施形態における、パチンコ遊技機10に対する遊技球の補給及び排出を、図23を用いて説明する。図23はパチンコ遊技機10における遊技球の補給路及び排出路の説明図である。
図示するように、パチンコ遊技機10の背面上部には、遊技球貯留部304が設けられ、遊技領域15a(15b)に発射された遊技球が、入賞口56a〜56d(58a〜58f)、始動口25a(25b)又は大入賞口39a(39b)等に入賞すると、遊技球貯留部304に貯留されていた遊技球が、それぞれの入賞口に対応した所定数の遊技球が賞球として、上皿20又は下皿22へ払い出される。そして遊技球貯留部304に貯留された遊技球が、所定の個数以下になると遊技球補給路302より遊技球導入路303を経由して、遊技球貯留部304に補給される。つまり、遊技球貯留部304には常時一定数の遊技球が貯留されている。
また、図23に示すように、パチンコ遊技機10の背面下部には、遊技球排出路300が設けられ、遊技領域15a(15b)に発射された遊技球は、前記遊技領域15a(15b)に配設された複数の入賞口に入賞した場合、あるいは入賞しなかった場合も、前記遊技球排出路300を経由して、パチンコ遊技機10の外に排出される。このとき、排出される遊技球はアウト玉センサ123によりアウト球としてカウントされる。そして、これらアウト球は、遊技球回収部301により回収され、パチンコ遊技機10が複数設置されている所謂遊技島(図示せず)単位で循環して、再び遊技球補給路302に供給されることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行なう払出装置128、遊技球の発射を行なう発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行なう。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14aに順次発射される。
さらに、主制御回路60には、ランプ制御回路76が接続されており、このランプ制御回路76は、メインCPU66からの指示に従い、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器33(7セグメントLED41)、普通図柄表示器35(表示用ランプ)等を制御する。
一方、シリアル通信用IC72には副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(46L,46R)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208及びワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどのランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連して実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の予告演出パターンを構成する複数種類の演出画像データ、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の予告演出パターンを構成する複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46から音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。
なお、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成してもかまわない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技状態について簡潔に説明する。本実施形態では、遊技状態は大別して一般遊技状態(大当たりの抽選を行いながら遊技球を消費する、所謂遊技者に不利な状態)と大当たり遊技状態(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な特別遊技状態)に分かれる。
また、前記一般遊技状態においても、通常モードと時短モード(付帯ゲームが行われるモードを指し、大当たり抽選に基づく可変表示ゲームを所定回数実行するまで継続する。以下、本実施形態では、付帯ゲームが実行される遊技モードを時短モードとする)の異なる遊技状態があり、さらに、この一般遊技状態には、大当たり抽選を行なうときの抽選確率が異なる高確率状態(例えば、大当たりの抽選確率が1/200)と低確率状態(例えば、大当たりの抽選確率が1/300)とがある。
なお、時短モードとは、通常モードと比べて特別図柄及び普通図柄の変動時間が短く設定されている。したがって、可変表示ゲームの実行時間も短い。さらに、時短モードでは普通図柄が当たった場合の始動口25a(25b)に付設された羽根部材23a(23b)の開放時間が通常モードよりも長く設定されているため、羽根部材23a(23b)の誘導により、始動口25a(25b)に遊技球が入賞する機会が増加することとなる。つまり、時短モードの場合、単位時間における特別図柄の抽選回数が通常モードに比べて増加し、かつ始動口25a(25b)への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく、遊技者にとって有利な状態といえる。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図8〜図15に示す。
[メイン処理]
最初に、図8に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図10を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、詳しくは、図12を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。さらに、大当たり遊技終了後の通常遊技状態において、変更抽選によって確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されたことを報知する転落報知処理を実行する(ステップS14)。詳しくは、図14を用いて後述するが、本実施形態においては、遊技球誘導期間、遊技球誘導部材27a、27bの開放時間、開放頻度及び開放角度を制御する遊技球誘導部材制御処理を実行することによって、遊技者への転落報知処理としている。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12〜ステップS14の処理を繰り返し実行することとなる。
また、この転落報知処理を行うか否かは、報知実行決定手段として機能する主制御回路60のメインCPU66により、大当たり遊技の終了後、前記変更抽選に当選するまでの遊技球の消費の割合である出玉率に応じて決定される。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図9を用いて説明する。
最初に、図9に示すように、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値、時短回数決定用抽選値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、始動口25等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。さらに、この入力検知処理において、メインCPU66は、パチンコ遊技機10の背面下部に設けられている遊技球排出路300(図23)に付設されているアウト玉サンサからの入力を検知すると、遊技球排出路300からパチンコ遊技機10の外へ排出された遊技球の数をカウントして、メインRAM70の所定領域に記憶する。ここでカウントされてメインRAM70の所定領域に記憶された遊技球の合計数は、後述の各処理において、使用遊技球数として参照されることとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。
ステップS24においては、出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(つまり、パチンコ遊技機10の遊技状態に応じた制御により、その形態を変化させる遊技盤14a(14b)に配設されている遊技部材)に対する信号出力要求が、メインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、始動口25a(25b)に付設されている羽根部材23a(23b)を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118(117)、大入賞口39a(39b)に付設されているシャッタ40a(40b)を開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド121、遊技球誘導部材27a(27b)に付設されている可動片28a、28bを開放又は閉鎖するための誘導部材ソレノイド119(120)などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す装飾図柄指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。さらに、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球数を、メインRAM70の所定領域に加算して記憶する。ここで記憶された賞球数は、この後の各処理において、賞球合計数として参照されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図8のステップS12において実行される特別図柄制御処理について図10を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理(図11参照)を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36で特別図柄の停止処理を行うとともに、メインRAM70に記憶されている特別図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。さらに、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか判断し、時短モードの場合はメインRAM70に記憶されている時短回数を“1”減少するように記憶更新し、そして、時短回数が“0”(つまり時短モードの終了)になった場合は、一般遊技状態を通常モードにセットして、時短モードを終了させる。
次に、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39において、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して処理を終了する。また、特別図柄が大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず大入賞口39a(39b)の開放をセット(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40a(40b)による大入賞口ソレノイド120の開放指示を記憶する)し、次に、大入賞口開放タイマに大入賞口39a(39b)の開放時間(例えば、30秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS50に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、大入賞口39a(39b)へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、大入賞口39a(39b)へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、大入賞口39a(39b)へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40a(40b)による大入賞口ソレノイド120の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(例えば、15回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合は、ステップS49において、特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットして処理を終了する。また、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47で、大入賞口39a(39b)へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過したか否かを判断し、大入賞口39a(39b)へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過しなかった場合(V・カウントセンサ101が遊技球の通過を検出しなかった場合)は、ステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットして処理を終了する。一方、メインCPU66は、大入賞口39a(39b)へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過した(つまり、V・カウントセンサ101が遊技球の通過を検出した)場合は、ステップS48へ処理を移す。
ステップS48においては、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに、再度、大入賞口39a(39b)の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS50においては、時短回数決定処理を行なう。この時短回数決定処理では、メインCPU66は、時短モードにおける特別図柄の変動回数(所謂「時短回数」)を決定するために、メインRAM70の所定の領域に記憶されている今回の大当たり間スタート回数(前回の大当たりから今回の大当たり発生までの大当たり抽選回数)と、時短回数決定用抽選値を読み出し、図17の時短回数決定テーブルを参照して時短回数を決定する。そして、決定された時短回数はメインRAM70の所定の領域に記憶される。
そして、メインCPU66は、一般遊技状態を時短モードとしてメインRAM70の所定の領域に記憶する。なお、ここで読み出された今回の大当たり間スタート回数は、時短回数決定処理が終了すると、メインRAM70の別の領域に記憶されている前回の大当たり間スタート回数として記憶更新され、そして、今回の大当たり間スタート回数はクリア(つまり“0”)される。
本実施形態における時短回数は、図17の時短回数決定テーブルに示すように、50回、100回、500回の3種類の異なる回数が設けられている。そして、大当たり間スタート回数に応じてそれぞれ異なる抽選値が設定されている。この抽選値は1から100までの乱数を振り分けることで、それぞれの時短回数に応じて異なる抽選確率になるように構成されている。具体的に説明すると、大当たり間スタート回数、すなわち、前回の大当たり遊技状態が終了して今回の大当たり遊技が実行されるまでに行われた可変表示ゲームが“30回”の場合は、時短回数50回が選択される確率は70%、時短回数100回が選択される確率は25%、時短回数500回が選択される確率は5%となる。つまり、大当たり間スタート回数が50回以内の場合は、時短回数は最小の50回が決定される確率が高い。一方、大当たり間スタート回数が500回の場合は、図17の時短回数決定テーブルに示すように、時短回数は500回しか決定されない。このように、大当たり間スタート回数が多い状態(所謂「ハマリ状態」)ほど長い時短回数を設定されることとなる。なお、時短回数決定テーブル(図17参照)で参照される時短回数決定用抽選値は、前述したシステムタイマ割込処理(図9参照)のステップS21の乱数更新処理において、1〜100の範囲で更新された乱数値を用いるものである。
最後に、メインCPU66は、ステップS51において大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、メインCPU66は、大当たりの抽選確率を、大当たり抽選確率が高い(例えば、1/200)高確率状態にセットして、メインRAM70の所定の領域に記憶する。さらに、メインCPU66は、本実施形態において、前述したシステムタイマ割込処理(図9参照)の入力検出処理(ステップS22)及び払出処理(ステップS26)で記憶更新される使用遊技球数及び賞球合計数を記憶しているメインRAM70の所定の領域をクリアする。つまり、後述の差玉数演算手段において出玉率の演算のために参照される使用遊技球数及び賞球合計数は、大当たり遊技が終了したことを契機として一旦リセットされ、この後、新しい数値が記憶更新されることとなる。そして、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図10のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図11を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、特別図柄保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS62に処理を移し、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するためのデータを、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理、確率変更抽選処理及び差玉数演算処理を実行する。最初に、メインCPU66は、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、現在の大当たり抽選の確率状態が低確率状態であるか、又は高確率状態であるかに基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図16参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、始動口25a(25b)へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たりを抽選する。そして、メインCPU66は、大当たりの抽選結果をメインRAM70の所定の領域に記憶するとともに、大当たりの抽選に当選した場合はステップS65へ処理を移す。
図16の大当たり抽選テーブルに示すように、本実施形態においては、大当たり抽選の抽選確率が、低確率状態では2/600(つまり、1/300)に設定されているのに対し、高確率状態では3/600(つまり、1/200)と設定されている。このように、大当たり抽選値の異なる大当たり抽選テーブルが選択されることによって、大当たり遊技状態に移行する確率が異なることとなる。つまり、大当たり抽選の抽選確率が高確率状態である場合には、大当たり遊技状態に移行する確率は、低確率状態よりも高くなるので、大当たり抽選における高確率状態は、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
また、このステップS64において、メインCPU66は、大当たりの抽選に外れた事を条件として、確率変更抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、現在の大当たり抽選確率が高確率状態か否か判断する。そして、高確率状態でない場合(つまり、低確率状態の場合)はステップS65へ処理を移し、高確率状態の場合には、抽選テーブル(図示せず)を参照し、所定の確率(例えば、1/100)で低確率状態への変更抽選(所謂「転落抽選」)を行なう。さらに、低確率状態への変更抽選に当選すると、大当たりの抽選確率を低確率状態に変更して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。このとき、メインCPU66は、大当たりの抽選確率の高確率状態から低確率状態に変更(所謂「転落」)したことを、メインRAM70の所定の領域に“抽選確率の転落”として記憶しておく。この“抽選確率の転落”は、後述の転落報知処理(図14参照)において参照される。
さらに、ステップS64において、メインCPU66は、大当たりの抽選確率の高確率状態から低確率状態に変更(所謂「転落」)されたことを条件として、差玉数演算処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、前回の大当たり遊技の終了から現在までの「出玉率」を演算するために、前述のシステムタイマ割込処理(図9参照)の入力検知処理(ステップS22)及び払出処理(ステップS26)において、メインRAM70の所定の領域に記憶された「使用遊技球数」及び「賞球合計数」を読み出す、そして、まず、読み出した「使用遊技球数」と「賞球合計数」から「差玉数」を算出(「差玉数」=|「使用遊技球数」−「賞球合計数」|)する。そして、次に、算出した差玉数より「出玉率」を算出(「出玉率」=「使用遊技球数」−「差玉数」/「使用遊技球数」×100)し、メインRAM70の所定の領域に記憶する。また、ここで算出された「出玉率」は、後述の転落報知処理(図14参照)において参照されることとなる。この処理が終了するとステップS65へ処理を移す。
つまり、本実施形態における大当たりの抽選確率は、大当たり遊技状態への当選後、当該大当たり遊技状態が終了すると、前述した特別図柄制御処理のステップS51で実行される大当たり終了処理(図10参照)において無条件で高確率状態に設定され、その後、本ステップS64における確率変更抽選処理において、大当たり抽選に外れたことを条件に、所定の確率(例えば、1/100)で行なわれる低確率状態への移行抽選に当選すると低確率状態に移行するのである。そして、この低確率状態は、次の大当たり遊技状態に当選するまで継続される。さらに、本ステップS64における差玉数演算処理において、低確率状態に移行したことを条件に、前記大当たり遊技状態が終了してから現在までの当該パチンコ遊技機10の「出玉率」が算出されることとなる。
ステップS65において、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果をメインRAM70の所定の領域より読み出し、抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりに対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、大当たりに対しては、特別図柄は“7”が決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、特別図柄表示器33に、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“7”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、特別図柄表示器33に、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。さらに、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている今回の大当たり間スタート回数を“1”加算して記憶更新する。つまり、大当たり抽選に外れる毎に、今回の大当たり間スタート回数は、“1”加算されることとなる。そして、ここで記憶更新された今回の大当たり間スタート回数は、前述した特別図柄制御処理(図10参照)の時短回数決定処理(ステップS50)及び後述の転落報知処理(図14参照)において参照されることとなる。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の一般遊技状態が、時短モードであるか否かを判断し、時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。また、現在の一般遊技状態が時短モードでない場合は、ステップS69において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば10秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば5秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、特別図柄表示器33(図3参照)に対して、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS72へ処理を移す。この処理によって、特別図柄表示器33においては、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)前記ステップS66及びステップS67で決定された“大当たり”又は“ハズレ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72では、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間を決定して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、ここで記憶された装飾図柄や演出時間は、図9のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に装飾図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、装飾図柄が液晶表示装置32の表示領域32aに導出表示されるとともに、装飾図柄の変動時間も決定される。つまり、特別図柄表示器33で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32に導出表示される装飾図柄の変動時間は、同期して行われることとなる。
[普通図柄制御処理]
次に、図8のステップS13において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップS103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図13を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器35に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器35において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電役開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物である始動口25a(25b)に付設された羽根部材23a(23b)の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物の羽根部材23a(23b)の開放時間(例えば、遊技状態が時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。羽根部材23a(23b)の開放時間は、ここでは、遊技状態が時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒としているが、これに限定されるものではない。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である始動口25a(25b)に付設された羽根部材23a(23b)を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図12のステップS103において実行されるサブルーチンについて図13を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54a(54b)を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54a(54b)を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、“○”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、“×”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。このように記憶された当り図柄、はずれ図柄は、普通図柄表示器35に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。これによって、普通図柄表示器35は、普通図柄の変動表示(例えば“○”、“×”図柄を交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか否かを判断し、一般遊技状態が時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技状態が時短モードでない(つまり通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。
[転落報知処理]
次に、図8のステップS14において実行されるサブルーチンである転落報知処理について図14を用いて説明する。この転落報知処理は、実質的に、遊技球誘導部材27a、27bの駆動を制御することでなされる。
最初に、メインCPU66は、ステップS130において、遊技球誘導部材27a、27bが既に開放中であるか否かを判断し、遊技球誘導部材27a、27bが開放中でない場合はステップS135へ処理を移す。また、遊技球誘導部材27a、27bが開放中の場合は、メインCPU66は、ステップS131において、誘導部材開放監視タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、誘導部材開放監視タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS132において、遊技球誘導部材27a、27bの閉鎖をセットして、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS133へ処理を移す。
ステップS133においては、メインCPU66は、遊技球誘導期間タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、遊技球誘導期間タイマがタイムアップしている場合は、メインCPU66は、ステップS134において、遊技球誘導期間の終了をセット(リセット)して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。その後、本サブルーチンを終了する。
ステップS135においては、メインCPU66は、遊技球誘導期間中か否かを判断し、遊技球誘導期間中の場合はステップS138へ処理を移す。また、遊技球誘導期間中でない場合は、メインCPU66は、ステップS136において、最初に、前回の大当たり間スタート回数をメインRAM70の所定の領域から読み出し、遊技球誘導期間決定テーブル(図19参照)と参照して、遊技球誘導期間を決定する。次に、メインCPU66は、今回の大当たり間スタート回数をメインRAM70の所定の領域から読み出し、遊技球誘導期間決定テーブル(図19参照)と参照して、遊技球誘導期間を決定する。そして、前回の大当たり間スタート回数により決定された遊技球誘導期間と、今回の大当たり間スタート回数により決定された遊技球誘導期間を合計して、遊技球誘導期間タイマにセットして、メインRAM70の所定の領域に記憶する。この後、ステップS137へ処理を移す。
このように、今回の大当たり間スタート回数だけではなく、前回の大当たり間スタート回数も含めて、遊技球誘導期間タイマを決定することにより、例えば、前回の大当たり間スタート回数が多かった場合(所謂「ハマリ状態」)は、より長い遊技球誘導期間が設定できるので、遊技者は、遊技球の転動、流下時間が長く、かつ入賞機会の多い第2の遊技盤14bによる遊技を行うことになる。したがって、長い遊技球誘導期間の設定は、遊技者に対しての救済処置とすることができる。
ステップS137においては、メインCPU66は、遊技球誘導期間を設定したことをメインRAM70の所定の領域に記憶して処理を終了する。ここで、本実施形態においては、遊技球誘導期間が設定されたことを条件として、遊技球誘導部材27a、27bの開放が行なわれる構成としている。つまり、遊技球誘導期間が設定されることで、後述の遊技球誘導部材27a、27bの開放時間、開放頻度及び開放角度を決定する処理が実行されることとなる。なお、本実施形態においては、遊技球誘導期間を時間で設定(図19参照)しているが、これに限定するものではなく、例えば、可変表示ゲームの実行回数で設定するようにしてもかまわない。
ステップS138においては、メインCPU66は、遊技球誘導部材27a、27bに対する誘導部材の開放要求があるか否かを判断し、開放要求があった場合はステップS144へ処理を移す。また、開放要求がなかった場合は、メインCPU66は、ステップS139において、前述した特別図柄記憶チェック処理(図11参照)の確率変更抽選処理(ステップS64)において記憶された、“抽選確率の転落”を参照し、大当たり抽選確率が高確率状態から低確率状態へ変更されたか否かを判断して、“抽選確率の転落”があった場合はステップS142へ処理を移す。また、“抽選確率の転落”がなかった場合は、ステップS140に処理を移す。
ステップS140においては、メインCPU66は、今回の大当たり間スタート回数をメインRAM70の所定の領域から読み出し、現在の大当たり抽選処理の確率状態(つまり、低確率状態又は高確率状態)にあわせて、図18に示す誘導部材開放時間決定テーブルを参照して遊技球誘導部材27a、27bの開放時間を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、メインCPU66は、ステップS141において、今回の大当たり間スタート回数をメインRAM70の所定の領域から読み出し、図20に示す誘導部材開放頻度及び角度決定テーブルを参照して、遊技球誘導部材27a、27bの開放頻度及び開放角度を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS143へ処理を移す。なお、この処理で決定された開放頻度は、遊技球誘導部材27a、27bの開放から次の開放までの開放間隔を決めるものであり、時間が短いほど開放頻度は高くなり、一方、長い時間が決定されると開放頻度は低くなる構成としている。そして、開放頻度(つまり、時間)は誘導部材開放待ちタイマにセットされ、後述のステップS144の処理において、誘導部材開放待ちタイマのタイムアップ(つまり“0”)を待つことで、遊技球誘導部材27a、27bの開放が実行されることとなる。
ステップS142においては、メインCPU66は、前述した特別図柄記憶チェック処理(図11参照)の差玉数演算処理(ステップS64)において記憶された、「出玉率」を読み出し、図21の出玉率による誘導部材開放決定テーブルと参照して、遊技球誘導部材27a、27bの開放時間、開放頻度及び開放角度を決定して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。この処理が終了するとステップS143へ処理を移す。
つまり、大当たり抽選確率が高確率状態から低確率状態へ変更された(転落した)場合は、それを契機として、遊技球誘導部材27a、27bの開放時間、開放頻度及び開放角度が設定されることとなる。これにより、遊技球誘導部材27a、27bの開放が実行されるので、遊技者は確率状態が高確率状態から低確率状態へ変更された(転落した)ことを察知することができ、結果的に、パチンコ遊技機10による“抽選確率の転落”を報知することが可能となる。
メインCPU66は、ステップS143において、遊技球誘導部材27a、27b開放要求をセットしてメインRAM70の所定の領域に記憶する。この処理が終了すると、本サブルーチンを終了する。
ステップS144においては、メインCPU66は、誘導部材開放待ちタイマ(つまり、遊技球誘導部材27a、27b開放間隔を監視するタイマ)がタイムアップ(つまり“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、タイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS145において、遊技球誘導部材27a、27bの開放時間を誘導部材開放監視タイマにセットして、さらに、可動片28a、28bの開放駆動要求及び開放角度をセットして、メインRAM70の所定の領域に記憶する。その後、本サブルーチンを終了する。なお、この転落報知処理でセットされた遊技球誘導部材27a、27bに付設された可動片28a、28bの開放駆動(転落報知となる)要求は、前述のシステムタイマ割込処理(図9参照)の出力処理(ステップS24)で実行されることとなる。
上述したように、本サブルーチンにおいては、前述した特別図柄記憶チェック処理(図11参照)の確率変更抽選処理(ステップS64)において“抽選確率の転落”が決定されたことを契機として、差玉数演算処理(ステップS64)において「出玉率」を算出して、その「出玉率」と出玉率による誘導部材決定テーブル(図21参照)とを参照して、遊技球誘導部材27a、27bに付設された可動片28a,28bの開放時間、開放頻度及び開放角度が決定されることとなる。本実施形態においては、出玉率による誘導部材決定テーブル(図21参照)に示すように、「出玉率」が“80”以下の場合は、遊技球誘導部材27a、27bの開放要求がセットされる。また、「出玉率」が“80”以下の場合でも「出玉率」が低い程遊技球誘導部材27a、27bの開放時間が長く、開放頻度は短く及び開放角度は大きくなる構成としている。つまり、前述したように「出玉率」が低い程遊技者にとっては不利な遊技状態であるため、遊技者が前回の大当たり遊技状態の終了後に獲得した大当たり抽選の高確率状態が、あまりに早く高確率状態から低確率状態へ抽選確率が変更され、さらに、「出玉率」が低かった場合は、救済処置として、遊技者に有利な第2の遊技領域へ導出される遊技球の個数を増加させるようにしている。
一方、本実施形態においては、出玉率による誘導部材決定テーブル(図21)に示すように、「出玉率」が“80”より大きい場合は、遊技球誘導部材27a、27bに付設された可動片28a,28bの開放時間が最小の“0秒” (つまり、遊技球誘導部材27a、27bは開放されない)が設定される。つまり、「出玉率」が“80”より大きい場合は、十分に遊技者に有利な状態で大当たり抽選が実行されているので、これ以上の遊技者への救済処置は行なわれないこととなる。そして、この場合は必然的に転落報知もなされないことになる。
さらに、本実施形態においては、前述した大当たり抽選確率の転落報知以外にも、大当たり間のスタート回数に基づき、遊技球誘導期間(図19参照)、遊技球誘導部材27a、27bの開放時間(図18参照)、遊技球誘導部材27a、27bの開放頻度及び開放角度(図20参照)が決定されることになる。つまり、大当たり間のスタート回数(「ハマリ状態」)に応じて、遊技者に有利な第2の遊技領域15bに遊技球を導出する期間を決定し、さらに、遊技球を第2の遊技領域15bに導出するための遊技球誘導部材27a、27bの開放時間、開放頻度及び開放角度を決定している。
すなわち、基本的に、大当たり間のスタート回数が多いほど遊技球誘導期間(遊技球誘導部材27a、27bの開放が行なわれる期間)は長く設定され、同じく遊技球誘導部材27a、27bの開放時間も長くなる。さらに、前記遊技球誘導期間内に遊技球誘導部材27a、27bが開放する開放頻度も多くなる。そして、遊技球誘導部材27a、27bに付設されている可動片28a、28b(図22参照)の開放角度においても、大当たり間のスタート回数が多いほど開放角度を大きくして、遊技者に有利な第2の遊技領域15bへ遊技球が導出され易くなる。
また、誘導部材開放頻度及び開放角度決定テーブル(図20参照)に示すように、大当たり抽選が高確率状態で、大当たり間スタート回数が少ない場合、つまり、遊技者に有利な状態においては、誘導部材開放頻度は長く設定され、誘導部材開放角度は小さく設定される構成としている。これにより、遊技球誘導部材27a、27bに付設されている可動片28a、28bを開放する間隔は長く(つまり、開放頻度が少なく)設定され、同時に誘導部材開放角度は小さく(図22(a)参照)なるため、遊技者に有利な第2の遊技領域15bへ遊技球が導出され難くなる。
ここで、遊技球誘導部材27a、27bの開放角度について、図22に基づいて説明する。図22に示すように、遊技球誘導部材27a、27bの開放状態には、可動片28a,28bの開放角度の異なる小開放状態(図22(a)参照)と大開放状態(図22(b)参照)の2種類があり、前述したステップS147の処理において、誘導部材開放頻度及び開放角度決定テーブル(図20参照)に基づいて決定される。すなわち、可動片28a,28bの開放角度が小開放状態(図22(a)参照)の場合は、大開放状態(図22(b)参照)と比較すると、多くの遊技球の入賞は望めない。つまり、可動片28a,28bの開放角度を異ならせることにより、遊技球誘導部材27a、27bによる遊技者に有利な第2の遊技領域15bに導出される遊技球の個数を制御することができる。
このように本実施形態においては、大当たり抽選確率が遊技者に不利な低確率状態へ変更された場合(所謂「抽選確率の転落」)や、大当たり間のスタート回数が多い場合(所謂「ハマリ状態」)に、そのときの遊技状態に合せて、第1の遊技領域15aから第2の遊技領域15bへ遊技球の導出を制御することにより、遊技者に有利な遊技状況を発生させる構成としている。したがって、本実施形態に係るパチンコ遊技機10は、遊技者に不利な遊技状態(所謂「抽選確率の転落」や「ハマリ状態」)になったとしても遊技者は遊技を楽しむことが可能となる。
なお、本実施形態では、第1の遊技領域15aよりも第2の遊技領域15bに一般入賞口58a〜58fを多く配設した構成としたが、例えば始動口25bの数を増やすようにして、遊技者に有利な構成とすることもできる。
[副制御回路メイン処理]
副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図15を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきたコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの装飾図柄指定コマンドを受信した場合に、その装飾図柄指定コマンドに応じた装飾図柄等の画像表示制御を、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行うこととなる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
上述してきたように、本実施形態におけるパチンコ遊技機10は、いずれも透光性のある部材で構成され、遊技者側に位置する第1の遊技領域15aを持つ第1の遊技盤14aと、その背後に重合状態に配設された第2の遊技領域15bを持つ第2の遊技盤14bとの二つの遊技盤を備える構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、透光性のある部材で構成された一つの遊技盤を用いて、表面に第1の遊技領域を、そして、裏面に第2の遊技領域を構成することもできる。
以下、一つの遊技盤を用いた本発明の他の実施形態を、図24、図25を用いて説明する。図24は他の実施形態に係るパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図25は遊技盤14の縦断面図であり、遊技球が、第1の遊技領域15から第2の遊技領域15Rへ遊技球誘導路29を通過して導出させる状態を示している。なお、本実施形態に係るパチンコ遊技機10の構成は、遊技盤14の構成以外は、先に説明した実施形態と同じであるので、ここでの説明は省略する。
本実施形態に係る遊技盤14は、図24に示すように、その全部が透光性を有し、所定厚みを有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。そして、遊技盤14の表裏面には、それぞれ、発射された遊技球が転動可能な第1の遊技領域15と第2の遊技領域15Rを有している。この第1の遊技領域15と第2の遊技領域15Rは、それぞれがガイドレール30に囲まれた遊技球の転動可能な領域である。
また、図24に示すように、遊技に関する演出画像を表示する液晶表示装置32は、スペーサー31を挟んで遊技盤14の背後に設けられている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透光性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有し、この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、スペーサー31を挟んで、背面側から重なるように配設されている。
スペーサー31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されるとともに、液晶表示装置32の前方(前面側)に配設される。つまり、スペーサー31は、遊技盤14と液晶表示装置32によって挟持される。そして、このスペーサー31の中央部31aは、遊技球が、遊技盤14の前面に構成された第1の遊技領域15から遊技盤14の背面に構成された第2の遊技領域15Rに導出された場合に、液晶表示装置32を保護するとともに、表示領域32aで演出される様々な画像表示を遊技者が視認することを妨げることのない透光性を有した材料で形成されている。
また、遊技盤14の前面に構成された第1の遊技領域15と、遊技盤14の背面に構成された第2の遊技領域15Rにおける遊技釘13及び入賞口などを含む遊技部材の構成は先述した実施形態と同様であるので説明は省略する。
また、図25に示すように、遊技盤14の上部には先述の実施形態同様に遊技球誘導路29が表側から裏側にかけてやや下り傾斜状態に穿設されており、この遊技球誘導路29の始端側をなす第1の遊技領域15に配設された技球誘導部材27aが、先述した実施形態と同じように所定の条件が成立することで開放され、遊技球誘導部材27aの開口部に入球した遊技球は、遊技球誘導路29を通って、遊技盤14の背面に形成された第2の遊技領域15Rへ導出されることになる。
以上の実施形態により、以下の遊技機が実現される。
遊技盤14a,14b上に設けた所定の入賞口(例えば始動口25a,25b)を含む複数の入賞口が設けられ、前記所定の入賞口(例えば始動口25a,25b)に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段(例えば、主制御回路60のメインCPU66)と、この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報(例えば、特別図柄及び装飾図柄)を変動表示及び停止表示する表示手段(例えば、特別図柄表示器33、液晶表示装置32)と、前記特別遊技抽選手段による抽選結果が当選の場合、前記識別情報の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした可変表示ゲームを実行する通常遊技から、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)に移行させるとともに、当該特別遊技終了後、所定の有利な遊技条件下で前記可変表示ゲームが行われる付帯ゲーム(例えば、時短モードにおける通常遊技)を所定回数実行する遊技進行制御手段(例えば、主制御回路60のメインCPU66)と、前記付帯ゲームの実行回数を、前記特別遊技抽選手段による抽選処理が前記高確率状態で行われた場合よりも前記低確率状態で行われた場合の方を多く設定する付帯ゲーム回数設定手段(例えば、主制御回路60のメインCPU66、特別図柄制御処理のステップS50の時短回数決定処理(図10参照))と、前記特別遊技終了後、前記付帯ゲームを含む前記可変表示ゲームが前記高確率状態で実行されている場合、当該高確率状態から前記低確率状態へ変更するか否かの変更抽選を行う確率変更抽選手段(例えば、主制御回路60のメインCPU66、特別図柄記憶チェック処理におけるステップS64の確率変更抽選処理)と、前記遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数との差球数を演算する差球数演算手段(例えば、主制御回路60のメインCPU66、特別図柄記憶チェック処理におけるステップS64の差玉数演算処理)と、前記特別遊技に移行されるまでに実行された前記通常遊技における前記可変表示ゲームの回数及び前記特別遊技終了後の前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段(例えば、主制御回路60のメインCPU66、転落報知処理(図14))とを備える遊技機。
前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果が予め決定された数値以下(例えば“80”、出玉率による誘導部材開放決定テーブル(図21))の場合に報知する遊技機。
前記報知実行決定手段は、前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果が予め決定された数値を上回る(例えば“80”、出玉率による誘導部材開放決定テーブル(図21))場合には報知しない遊技機。
ところで、上述してきた各実施形態では、第1の遊技領域15,15aと第2の遊技領域15b,15Rに設けられた駆動部材(始動口25a,25bに付設された羽根部材23a,23b、大入賞口39a,39bに付設されたシャッタ40a,40b)は、同時に駆動するようにしているが、それぞれを独立した駆動制御としてもよい。また、普通図柄ゲームや可変表示ゲーム(特別図柄ゲームを含む)についても、各遊技領域毎に独立制御することもできる。
以上、本発明について各実施形態を通して説明してきたが、実施形態の記載は具体例及びその効果を例示したに過ぎず、本発明を限定するものではない。例えば、遊技領域内における遊技釘や入賞口などを含む遊技部材などの配置パターンの具体的構成や、その他の遊技盤のデザインや構造などは、本実施形態のものに限定されることなく適宜設計変更が可能である。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第1の遊技領域の概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第2の遊技領域の概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における第1の遊技盤及び第2の遊技盤の縦断面視による説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される電飾ユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される抽選テーブルの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される抽選テーブルの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される決定テーブルの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される決定テーブルの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される決定テーブルの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される決定テーブルの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において駆動される技球誘導部材の開放角度を示す説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技球の排出を示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係るパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤の断面視による説明図である。
符号の説明
10 パチンコ遊技機
14a 第1の遊技盤
14b 第2の遊技盤
15,15a 第1の遊技領域
15b,15R 第2の遊技領域
27a,27b 遊技球誘導部材
28a,28b 可動片
29 遊技球誘導路
32 液晶表示装置
60 主制御回路
200 副制御回路
250 表示制御回路

Claims (3)

  1. 特定入賞口を含む複数の入賞口が設けられた遊技領域を有する遊技盤と、
    前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段と、
    この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、
    前記特定入賞口に遊技球が入賞したことを契機に、相対的に当選確率が低い低確率状態と、相対的に当選確率が高い高確率状態のいずれかの確率状態で抽選処理を実行する特別遊技抽選手段と、
    この特別遊技抽選手段による抽選結果に基づき、識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、
    前記特別遊技抽選手段による抽選結果が当選の場合、前記識別情報の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした可変表示ゲームを実行する通常遊技から、遊技者に有利な特別遊技に移行させるとともに、当該特別遊技終了後、所定の有利な遊技条件下で前記可変表示ゲームが行われる付帯ゲームを所定回数実行する遊技進行制御手段と、
    前記付帯ゲームの実行回数を、前記特別遊技抽選手段による抽選処理が前記高確率状態で行われた場合よりも前記低確率状態で行われた場合の方を多く設定する付帯ゲーム回数設定手段と、
    前記特別遊技終了後、前記付帯ゲームを含む前記可変表示ゲームが前記高確率状態で実行されている場合、当該高確率状態から前記低確率状態へ変更するか否かの変更抽選を行う確率変更抽選手段と、
    前記遊技領域に発射された使用遊技球数と、遊技球が前記入賞口へ入賞した対価として払い出された賞球合計数との差球数を演算する差球数演算手段と、
    前記特別遊技に移行されるまでに実行された前記通常遊技における前記可変表示ゲームの回数及び前記特別遊技終了後の前記付帯ゲーム実行中における前記差球数演算手段による演算結果に応じて、確率状態が高確率状態から低確率状態に変更されことを報知するか否かを決定する報知実行決定手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記報知実行決定手段は、
    前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出された値が予め決定された数値以下の場合に報知することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記報知実行決定手段は、
    前記特別遊技の終了後、前記差球数演算手段による演算結果に基づいて導出された値が予め決定された数値を上回る場合には報知しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013000153A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Maruhon Industry Co Ltd パチンコ機
JP2015226602A (ja) * 2014-05-30 2015-12-17 株式会社三洋物産 遊技機
JP2018158020A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 株式会社平和 遊技機

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