JP2008288502A - パターン形成方法、デバイス製造方法及び描画方法 - Google Patents

パターン形成方法、デバイス製造方法及び描画方法 Download PDF

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昌彦 奥貫
Yasuko Motoi
泰子 元井
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Abstract

【課題】イオンビームの照射部をマスクとして基板の加工を行う際に、パターンエッジ部での良好な加工形状を得ることができ、寸法精度の高いマスクの形成が可能となるパターン形成方法等を提供する。
【解決手段】基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するパターン形成方法であって、
前記パターンがマスク機能を果たすために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量を求める工程と、
前記工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つ前記パターンの外側部1をパターンの内側部2よりも低ドーズ量によって、前記パターンを形成する工程と、を有する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イオンビームを用いた基板へのパターン形成方法、パターン形成方法を用いたデバイス製造方法及び描画方法に関する。
近年、半導体集積回路の高集積化に伴い非常に微細なパターンを形成することが重要な課題となっている。
通常、微細構造の形成には、フォトリソグラフィー工程を用いる。
すなわち、基板上にレジスト等の感光剤を塗布してレジスト膜を形成後、紫外光等の光源からフォトマスクを介してレジスト上に露光し、現像する。
これにより前記レジスト膜にパターンを転写し、これをマスクとして前記基板をエッチングするという手法がとられている。基板の加工完了後は、前記レジスト膜を剥離する。
このフォトリソグラフィー工程では、解像力が光源の波長に依存する。
光源に水銀ランプを用いた場合は波長365nm、KrFエキシマレーザーを用いた場合は波長248nmである。
これらを使用して線幅が100nm以下のパターンを形成するのは困難である。
そこで、線幅が100nm以下の微細パターン形成には、紫外光に替えて、20〜200kVに加速した電子ビームあるいはイオンビームが使用されている。
これらはそれぞれ電子ビームリソグラフィーおよびイオンビームリソグラフィーと呼ばれている。
これらの電子ビームリソグラフィーならびにイオンビームリソグラフィーでは、フォトマスクを使用せず、レジスト膜に電子ビームまたはイオンビームでパターンを直接描画することができる。
また、近年においては集束イオンビーム(FIB)が半導体製造工程に取り入れられた提案がなされている。
例えば、特許文献1では、図10、図11に示すような、段差パターン形成方法が提案されている。
この方法では、イオンビームの加速電圧、イオンの原子種、イオンの価数の少なくとも1つを変えてイオン注入し、被エッチング材の深さ方向にイオン濃度ピーク領域を形成後、ドライエッチングを行って、段差パターンを形成する。
また、特許文献2では、GaAs基板に表面酸化層や酸素分子照射のもとでGaイオンを打ち込む加工方法が提案されている。
一方、電子ビームリソグラフィーにおいて、数十μmの範囲を対象として所望のレジストパターン図形を得るため、パターン図形の内側部と輪郭部(外側部)とでドーズ量(単位面積当りの電荷量)を変える方法が提案されている。
例えば、特許文献3では、パターン図形に依存して、外側部のドーズ量を内側部より小さくする電子ビーム描画装置が提案されている。
また、特許文献4では、外側部のドーズ量を内側部より大きくする描画方法が提案されている。
特許第3240159号公報 特開2003−051488号公報 特公平7−22116号公報 特公平6−22197号公報
しかしながら、上記従来例の特許文献1あるいは特許文献2のように、イオンビームの照射部をマスクとして基板の加工を行うものにおいては、つぎのような課題を有している。
すなわち、ドーズ量を増加させるとイオンの表面付近での散乱が増加し、パターンエッジ部の良好な加工形状を得ることが困難となる。
また、マスク寸法と描画寸法とが異なるため、寸法精度の高いマスクを得ることが困難となる。
一方、上記従来例の特許文献1あるいは特許文献2において、パターン図形の内側部と輪郭部(外側部)とでドーズ量(単位面積当りの電荷量)を変える方法が提案されている。
しかしながら、これらは電子ビームリソグラフィーにおいて、数十μmの範囲を対象とするものであり、数十nmの範囲を対象とするイオンビームリソグラフィーに、そのまま適用し得るものではない。
本発明は、上記課題に鑑み、イオンビームの照射部をマスクとして基板の加工を行う際に、パターンエッジ部での良好な加工形状を得ることができ、
また、寸法精度の高いマスクの形成が可能となるパターン形成方法、該パターン形成方法を用いたデバイス製造方法及び描画方法の提供を目的とする。
本発明は、次のようなパターン形成方法、該パターン形成方法を用いたデバイス製造方法及び描画方法を提供するものである。
本発明のパターン形成方法は、基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するパターン形成方法であって、 前記パターンがマスク機能を果たすために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量を求める工程と、
前記工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つ前記パターンの外側部をパターンの内側部よりも低ドーズ量によって、前記パターンを形成する工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明のパターン形成方法は、前記イオンビームの照射に際し、ビームエネルギーを一定とすることを特徴とする。
また、本発明のパターン形成方法は、ビームの基板内での照射方向と垂直の方向へのビーム拡がりの標準偏差<ΔX>を予測する工程を含み、
前記パターンの内側部のビーム照射条件下でのビーム拡がりの標準偏差予測値を<ΔX>としたとき、
前記パターンの内側部における領域が前記パターンの外側部におけるパターンエッジから、3<ΔX>以上離れていることを特徴とする。
また、本発明のパターン形成方法は、前記パターンを前記最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で形成するに際し、ドーズ量に依存して、前記パターンの寸法を増減させる工程を含むことを特徴とする。
また、本発明のパターン形成方法は、前記パターンの寸法を増減させるに際し、ビームの基板内での横方向へのビーム拡がりの標準偏差<ΔX>を予測する工程を含み、該パターンの寸法の増減を<ΔX>をベースとした値で行なうことを特徴とする。
また、本発明のパターン形成方法は、パターンの寸法を増減させる条件は、前記マスクを形成するために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量をDminとするとき、次の(1)から(4)の各場合における条件に従うことを特徴とする。
(1)Dose=Dminの場合
前記パターンの形状から、端面でΔS=α<ΔX>(ここで、1≦α≦3)だけ該パターンによる描画領域を増やす。
(2)Dmin<Dose<2×Dminの場合
前記パターンの形状から、端面でΔS(<α<ΔX>)だけ該パターンによる描画領域を増やす。
(3)Dose=2×Dminの場合
前記パターンの形状と該パターンによる描画領域とを一致させる。
(4)Dose>2×Dminの場合
前記パターンの形状から、ΔS(<α<ΔX>だけ該パターンによる描画領域を減らす。
また、本発明のパターン形成方法は、基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するパターン形成方法であって、
前記パターンがマスク機能を果たすために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量を求める工程と、
前記工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つパターンの外側部を内側部よりも低いビームエネルギーによって、前記パターンを形成する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明のパターン形成方法は、前記イオンビームの照射に際し、ドーズ量を一定とすることを特徴とする。
また、本発明のデバイスの製造方法は、上記したいずれかに記載のパターン形成方法を用いたことを特徴とする。
また、本発明の描画方法は、上記したいずれかに記載のパターン形成方法を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、イオンビームの照射部をマスクとして基板の加工を行う際に、パターンエッジ部での良好な加工形状を得ることができ、
また、寸法精度の高いマスクの形成が可能となるパターン形成方法、該パターン形成方法を用いたデバイス製造方法及び描画方法を実現することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明をする。
基板に、イオンビームを打込むと、ドーズ量がある値以上では、イオンの打込部分が、その後のエッチングにおいて、マスクとして機能する。
その際、基板にSi基板を用い、またイオンビームにGaイオンを用い、Si基板をSF6及びC48ガスを用いて反応性イオンエッチングする構成を採ることが好ましい。
以下、これらについての実施形態を、図を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
[実施形態1]
実施形態1においては、本発明を適用したパターンの形成方法について説明する。
本実施形態のパターンの形成方法は、基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するに際し、つぎの第1の工程と第2の工程を備えるようにする。
まず、第1の工程として、前記マスク機能を果たすために最小限必要とされるイオンビームにおけるドーズ量を求める工程を備えるようにする。
これを更に説明すると、基板に照射したイオンで、マスク効果を得るためには、あるドーズ量以上でなければならないという、閾値が存在する。
例えば、実験によれば、30keV、Ga+、Si基板で、5×1015ions/cm2ではエッチングに対するマスク効果が得られたが、2×1014ions/cm2では得られなかった。
この場合には、閾値は2×1014〜5×1015ions/cm2の間に存在する。
プロセス条件の経時変化等に起因するプロセス誤差も考慮して、Dminを実験により決定することが望ましい。
次に、第2工程として、第1工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つ前記パターンの外側部をパターンの内側部よりも低ドーズ量によって、前記パターンを形成する工程を備えるようにする。
その際、前記イオンビームの照射に際し、ビームエネルギーを一定とすることができる。
図1に、本実施形態における上記第2工程によりパターンの形成方法を説明する図を示す。
図1(a)は、本実施形態におけるマスクパターン図形の形成方法を示した図である。
図1(b)は、図1(a)のA−A’断面におけるドーズ量を示した図である。
図1において、1はパターンの外側部(低ドーズによるパターン形成領域)、2はパターンの内側部(高ドーズによるパターン形成領域)である。
3は高ドーズ部のドーズ量分布、4は低ドーズ部のドーズ量分布、5は高ドーズ部と低ドーズ部とを足し合わせたドーズ量分布である。
図1(a)においては、矩形の描画パターン1の形状を残して、基板をエッチングしたい場合に、基板上に描画すべきマスクパターン図形が示されている。
同図において、パターンの内側部2を高ドーズで、パターンの外側部(輪郭部)を低ドーズでイオンを照射する。
図1(b)において、打込むイオンビームの、基板内での深さ方向に垂直な方向への拡がりの標準偏差を、高ドーズ領域2においては<ΔX>、低ドーズ領域1においては<Δx>として示している。
図1(b)において、3は高ドーズ部2に照射したイオン由来のドーズ量分布を、4は低ドーズ部1に照射したイオン由来のドーズ量分布を、5は3と4とを足し合わせたドーズ量分布を示している。
注入されたイオンが静止する確率分布は、注入方向と横方向とで独立的にガウス分布であると近似できる。
例えば、低ドーズ領域においては、横方向の散乱イオンは、イオンの照射点を中心にして、6<Δx>の範囲内に99%、4<Δx>の範囲内に95%、2<Δx>の範囲内に67%が確率的に存在する。
パターンエッジ部では、ドーズ量は散乱ビームの拡がり程度の範囲で変化するが、図1(b)ではこの値を、説明のために6<Δx>として図示している。
一般に<ΔX>><Δx>であり、したがって高ドーズでのイオンはより大きく散乱され、四角形1の部分を全て高ドーズで描画した場合よりも、パターンの外側部を低ドーズ量で打込んだ場合の方が、エッチング後のパターンエッジ形状が良好となる。
また、エッチング装置の経時変化等により、エッチング性能が変化してもマスクの効果が維持できる様に、パターンエッジから内側に入った大きな面積部で、輪郭部よりも大きいドーズで描画する方法が有効である。
ビームの拡がり標準偏差<Δx>(<ΔX>)は、基板とイオン種、イオンエネルギー、ドーズ量(電流量、描画時間)が決まれば、シミュレーションにより計算可能である。
例えば、Zielgerが開発したSRIM(The Stopping and Range of Ions in Matter)プログラムを使えば、ある材料中でのイオンの散乱過程シミュレーションが可能である。
これにより、ビームの基板内での照射方向と垂直の方向へのビーム拡がりの標準偏差<ΔX>を予測することができる。
計算例として、Ga+をSi基板に打込んだ場合、エネルギー30keV、イオン量 5.0E+22atoms/cm3で、ビームの拡がりの標準偏差<Δx>は、7.2nmと計算される。
ここで、基板にイオンビームを照射してパターンを描画するマスクを得るために必要な閾値であるドーズ量を、Dminとした場合、パターンの外側部(低ドーズ部によるパターン形成領域)1のドーズ量は、Dmin以上とすることが必要がある。
また、パターンの内側部(高ドーズによるパターン形成領域)2は、パターンエッジ部分に影響を及ぼさない様にすることが望ましい。
すなわち、前記パターンの内側部のビーム照射条件下でのビーム拡がりの標準偏差予測値を<ΔX>としたとき、パターンの外側部(低ドーズ部によるパターン形成領域)1のパターンエッジから内側に3<ΔX>以上離れていることが望ましい。
次に、パターンの寸法の増減を<ΔX>をベースとした値で行なうマスクパターン寸法の制御方法について説明する。
図2に、本実施形態におけるマスクパターン寸法の制御方法を説明する図を示す。
図2(a)は、パターン図形6の領域に、あるドーズ量Dでイオンを打込んだ場合を示す図である。
図2(b)は図2(a)のA−A’断面におけるドーズ量分布を示す図である。
図2において、6は所望のパターン形状である。
マスクパターン寸法は、外側部の低ドーズ領域の寸法で決まるので、マスクパターン寸法制御は、低ドーズ部のパターン寸法制御となる。
パターンエッジにおいては、基板内でのビームの拡がりの標準偏差を、図2(c)で示す様に<ΔX>とした場合、
ドーズ量Dが確保されるのは、パターンによる描画領域6のエッジから3<ΔX>だけ内側に入った領域以内であり、パターンエッジ部でのドーズ量はD/2である(非特許文献5参照)。
なお、非特許文献5には、マスク窓の幅を2Waとした場合の、注入されたイオンの横方向濃度分布(ドーズ量分布)例が示されている(図12参照)。
従って、ある所望のマスクパターンを得たい場合、低ドーズ部でのパターンでマスク寸法が決定されるので、この部分の描画パターンを、ドーズ量Dによって、次の(1)〜(4)に示す場合のように変化させれば、寸法を精密に制御できる。
(1)D=Dminの場合
D=Dminのドーズ量でマスクパターンを描画するには、図3(a)7に示す様に、所望のマスクパターン形状より、端面でα<ΔX>(ここで1≦α≦3)だけ大きなパターンによる描画領域を形成する。
この時、所望のパターン6のエッジ部でのドーズ量はDminとなり、所望のパターン6の寸法でのマスクが得られる(図3(b))。
αの値については、典型的には3であるが、プロセス条件を決定した後に、実験結果に合わせて1≦α≦3の範囲で変更することも可能である。
(2)Dmin<D<2×Dminの場合
Dmin<D<2×Dminのドーズ量で描画する場合には、図4(a)7に示す様に、所望のパターンより端面でΔS(<α<ΔX>)だけパターンによる描画領域を大きくする。
ΔSは、同図(b)で示される様に、所望のパターンエッジのドーズ量がDminとなる様に計算から決定される。
(3)D=2×Dminの場合
この場合には、図5(a)に示される様に、所望のパターン形状と実際の描画パターン形状とが一致する。
これは同図(b)に示した様に、D=2×Dminの時には、描画したパターンエッジのドーズ量がDminとなるからである。
(4)D>2×Dminの場合
この場合には、図6(a)に示した様に実際の描画パターン形状7は所望のパターン形状よりもΔS(<α<ΔX>)だけ小さくする。
これは、同図(b)に示した様に、所望のパターンエッジでのドーズ量をDminとするためである。
次に、以上述べた、本実施形態のイオンビームを用いたパターン形成方法を使用した場合の、デバイス製造におけるリソグラフィー工程について図8を用いて説明する。
基板は、通常であれば図8(a)に示された様に、リソグラフィー工程ににおいては、1レジスト塗布、2プレベーク、3マスク合せ、4露光、5現像、6ポストベーク、7エッチング、8レジスト除去からなる加工が加えられる。
しかしながら<本実施形態のイオンビームを用いたパターン形成法を用いれば、図8(b)に示す様に、レジスト及びマスクに関連した工程が不必要となり、工程数を極端に減らすことが可能となる。
このことはデバイスを安価で製造することが可能となり、又歩留まりも向上する。
更に、レジストのパターニングが介在せずに、散乱範囲が小さいイオンビームでの直接パターニングになる為、微小寸法のパターニングが可能となる。
次に、本実施形態のイオンビームを用いたパターン形成方法を使用した場合の、イオンビーム描画装置について、図9を用いて説明する。
同図において、イオン源21からでたイオンビーム22は、引出/加速電極によって加速され、収束レンズ24によって収束され、有効ビームを制限するアパーチャを通る。
更に、ビームをON/OFFするブランキング電極26を通り、ビームを走査するための偏向電極27を通った後、対物レンズ28で絞られてステージ30上の試料(基板)29に照射される。
イオンビームは、31〜37で示される各制御系で制御される。
所望のマスクパターンデータは図9に示されるパターンデータ41として、又Dminのプロセス実験データやビーム電流、ビームエネルギー、ドーズ量、イオン種、基板材料などの描画データは実験/描画データ43として、それぞれ計算機42に入力される。
計算機42においては入力されたデータに基づいて、次の(i)〜(iv)の計算/処理を行う。
(i)高ドーズ部、低ドーズ部の図形処理と各部のドーズ量を決定する。
(ii)<ΔX>を決定する。
(iii)パターンエッジ部において、所望のマスクパターン形状を得る為に必要な、実際の描画形状寸法を決定する。
(iv)上記(i)〜(iii)の結果に基づいて決定された制御用データの、各制御系への設定をする。
各制御系は、計算機42によって設定された制御用データによって、イオンビームを制御して、試料(基板)29へのイオン照射を実行する。
ここでは、所望のマスクパターンデータは図9に示されるパターンデータ41として計算機42に入力されるとしたが、予め装置で処理できるパターンデータフォーマットに変換しておいて、計算機に入力する方式とすることも可能である。
以上の説明で、基板はSi、イオンはGa+としたが、これに限るものではなく、エッチングプロセスもドライに限るものではない。
照射したイオンにより、次のエッチングプロセスのマスクとして作用するものであれば良く、例えば、イオン種としては、As、In、Au、Si、P等が、基板としてはGaAs等も使用できる。
[実施形態2]
実施形態2として上記実施形態1とは異なる形態のパターンの形成方法について説明する。
本実施形態のパターンの形成方法は、基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するに際し、つぎの第1の工程と第2の工程を備えるようにする。
まず、第1の工程として、実施形態1と同様に、前記マスク機能を果たすために最小限必要とされるイオンビームにおけるドーズ量を求める工程を備えるようにする。この点は実施形態1と基本的に同じであるので、詳細な説明は省略する。
次に、第2工程として、第1工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つパターンの外側部を内側部よりも低いビームエネルギーによって、前記パターンを形成する工程を備えるようにする。
その際、前記イオンビームの照射に際し、ドーズ量を一定とすることができる。
図7に、本実施形態におけるマスクパターン図形の形成方法を説明する図を示す。
図7(a)は、四角形の描画パターン11の形状を残して、基板をエッチングしたい場合に、基板上に描画すべきマスクパターン図形を示している。
図7(b)は、図7(a)のA−A’断面におけるドーズ量を示している。
図7(b)において、13は高エネルギー部12に照射したイオン由来のドーズ量分布を、14は低エネルギー部11に照射したイオン由来のドーズ量分布を、15は13と14とを足し合わせたドーズ量分布を示している。
図7(a)において、照射イオンを、パターンの内側部12を高エネルギーで、外側部(輪郭部)11を低エネルギーで打込む。
一般にΔX>Δxであり、したがって高エネルギーでのイオンはより大きく散乱され、矩形11の部分を全て高エネルギーで描画した場合よりも、パターンの外側部を低エネルギーでイオン照射した場合の方が、エッチング後のパターンエッジ形状が良好となる。
低エネルギー部11でのドーズ量は、Dmin以上に設定する。
図7においては、内側部の高エネルギー部12のドーズ量は、外側部の低エネルギー部11のドーズ量とは、略同一量とした。
しかし、内側部の高エネルギー部12のドーズ量を、外側部11のドーズ量より多くすると、本実施形態1で説明した様に、エッチングプロセスウインドウをより大きく取ることが可能となる。
以上の本実施形態の方法によれば、イオンビームの打込み部をマスクとして基板加工を行う際に、パターンエッジ部(パターン外側部)でのイオンの散乱が抑えられることによって、パターンエッジ部での良好な加工形状が得られる。
また、従来、3<ΔX>程度の加工寸法の誤差を持っていたが、本実施形態の方法によれば、より寸法加工精度の高いマスクを得ることが可能となる。
また、以上で説明したパターン形成方法は、デバイス製造方法及び描画方法に用いることができ、さらに半導体製造技術、センサーや微小構造体を作製するMEMS製造技術として利用することが可能である。
本発明の実施形態1におけるパターンの形成方法を説明する図であり、(a)は本実施の形態のマスクパターン図形の形成方法を示した図で(b)は図1(a)のA−A’断面におけるドーズ量を示した図である。 本発明の実施形態1におけるビームが照射されたパターン形状、ドーズ量及びビームの基板内での広がりの関係を示した図である。 本発明の実施形態1における実際の描画パターン形状を示す図(D=Dminの場合)である。 本発明の実施形態1における実際の描画パターン形状を示す図(Dmin<D<2Dminの場合)である。 本発明の実施形態1における実際の描画パターン形状を示す図(D=2Dminの場合)である。 本発明の実施形態1における実際の描画パターン形状を示す図(D>2Dminの場合)である。 本発明の実施形態2におけるマスクパターン図形の形成方法を説明する図である。 本発明の実施形態1におけるパターンの形成方法を適用したリソグラフィー工程を説明する図である。 本発明の実施形態1におけるパターンの形成方法を適用したイオンビーム描画装置を説明する図である。 従来例の特許文献1における薄膜加工の段差パターン形成工程を説明する図である。 従来例の特許文献1における薄膜加工の段差パターン形成工程を説明する図である。 非特許文献におけるマスク開口と基板内散乱イオンの分布とを示す図である。
符号の説明
1:パターンの外側部(低ドーズによるパターン形成領域)
2:パターンの内側部(高ドーズによるパターン形成領域)
3:高ドーズ部のドーズ量分布
4:低ドーズ部のドーズ量分布
5:高ドーズ部と低ドーズ部とを足し合わせたドーズ量分布
6:パターンによる描画領域
7:実際のパターンによる描画領域
11:低エネルギー部のパターン形状
12:高エネルギー部のパターン形状
13:高エネルギー部のドーズ量分布
14:低エネルギー部のドーズ量分布
15:高エネルギー部と低エネルギー部とを足し合わせたドーズ量分布
21:イオン源
22:イオンビーム
23:引出/加速電極
24:収束レンズ
25:アパーチャ
26:ブランキング電極
27:偏向電極
28:対物レンズ
29:試料
30:ステージ
31:イオン源制御系
32:引出/加速電極制御系
33:収束レンズ制御系
34:ビームブランキング制御系
35:偏向走査制御系
36:パターン描画制御系
41:パターンデータ
42:計算機
43:実験/描画データ

Claims (10)

  1. 基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するパターン形成方法であって、
    前記パターンがマスク機能を果たすために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量を求める工程と、
    前記工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つ前記パターンの外側部をパターンの内側部よりも低ドーズ量によって、前記パターンを形成する工程と、
    を有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記イオンビームの照射に際し、ビームエネルギーを一定とすることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. ビームの基板内での照射方向と垂直の方向へのビーム拡がりの標準偏差<ΔX>を予測する工程を含み、
    前記パターンの内側部のビーム照射条件下でのビーム拡がりの標準偏差予測値を<ΔX>としたとき、
    前記パターンの内側部における領域が前記パターンの外側部におけるパターンエッジから、3<ΔX>以上離れていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 前記パターンを前記最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で形成するに際し、ドーズ量に依存して、前記パターンの寸法を増減させる工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  5. 前記パターンの寸法を増減させるに際し、ビームの基板内での横方向へのビーム拡がりの標準偏差<ΔX>を予測する工程を含み、該パターンの寸法の増減を<ΔX>をベースとした値で行なうことを特徴とする請求項4に記載のパターン形成方法。
  6. パターンの寸法を増減させる条件は、前記基板上にパターンを形成する際のドーズ量をDとし、前記マスクを形成するために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量をDminとするとき、次の(1)から(4)の各場合における条件に従うことを特徴とする請求項5に記載のパターン形成方法。
    (1)D=Dminの場合
    前記パターンの形状から、端面でΔS=α<ΔX>(ここで、1≦α≦3)だけ該パターンによる描画領域を増やす。
    (2)Dmin<D<2×Dminの場合
    前記パターンの形状から、端面でΔS(<α<ΔX>)だけ該パターンによる描画領域を増やす。
    (3)D=2×Dminの場合
    前記パターンの形状と該パターンによる描画領域とを一致させる。
    (4)D>2×Dminの場合
    前記パターンの形状から、ΔS(<α<ΔX>だけ該パターンによる描画領域を減らす。
  7. 基板をエッチングする際にマスク機能を果たすパターンを、基板にイオンビームを照射して形成するパターン形成方法であって、
    前記パターンがマスク機能を果たすために最小限必要とされる前記イオンビームのドーズ量を求める工程と、
    前記工程で求められた最小限必要とされるドーズ量以上のドーズ量で、且つパターンの外側部を内側部よりも低いビームエネルギーによって、前記パターンを形成する工程と、
    を有することを特徴とするパターン形成方法。
  8. 前記イオンビームの照射に際し、ドーズ量を一定とすることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のパターン形成方法を用いたことを特徴とするデバイスの製造方法。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載のパターン形成方法を用いたことを特徴とする描画方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010152757A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Toshiba Information Systems (Japan) Corp 電子クーポン取引システム、自動販売機、プログラム

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