JP2008286954A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電電極付き記録媒体の表裏に電界を形成すると共に、放電電極付き記録媒体の放電電極を選択的に加熱することにより、放電電極から放電を発生させ、電子やイオンを媒体本体の記録面の所望の位置に照射し、その電荷の作用により高品質な画像を形成することができる画像品質の信頼性に優れた画像形成方法の提供。
【解決手段】放電電極付き記録媒体の放電電極と,放電電極付き記録媒体における媒体本体の放電電極が配設された面と反対の面側に形成或いは接触又は近接して配設される対向電極と,の間に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成する電位差設定工程と、加熱手段により放電電極付き記録媒体の放電電極を選択的に加熱する放電電極加熱工程と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録媒体の記録面に電子やイオンを照射するための放電電極が一体に形成された静電現像方式の放電電極付き記録媒体に画像を形成する画像形成方法及び画像形成装置に関する。
近年、(特許文献1)に示すように、電子写真方式とは別方式の静電潜像形成方式である、イオン照射方式が開発されてきている。
電子写真方式が一様帯電+露光という2工程で、一様帯電した感光体上の露光した部分の電荷を逃がすことで、静電潜像担持体としての感光体上に静電潜像を形成するのに対し、イオン照射方式では、イオン生成可能な雰囲気中(大気中等)においては、放電電極からの電子の放出により発生するイオンの照射による選択的帯電(静電潜像形成帯電)のみで静電潜像担持体(絶縁体であれば良いので、必ずしも感光体である必要はない)上に静電潜像の形成を完了できるので、より簡素化された静電潜像形成方式である。
また、(特許文献2)には、水平プリンタ対応型のイオン照射型印字ヘッドの具体的な形状及びそれを備えた画像形成装置が開示されている。
特に、(特許文献1)や(特許文献2)に示す加熱放電方式は、放電電極に印加しただけでは放電が発生せず加熱することにより放電が発生する電圧(放電制御電圧)を印加した状態で、放電電極への加熱の有無を制御することにより、放電の有無を制御してイオンの発生制御を行うものであり、放電電極に印加する電圧の制御が不要である。その結果、発熱抵抗体等による加熱の制御に使用する5V駆動のような低耐電圧対応のドライバICで放電の発生を制御することができ、放電の制御の観点からは最も優れた制御方式であると言える。
また、放電電極に放電制御電圧が直接、印加されていることにより、加熱によって多量のイオンを発生させることができるため、一般的にデジタルペーパと称される静電現像方式の記録媒体を選択的に帯電させて非接触で画像の書き込みを行うには、現在考え得る最適な印字ヘッドである。
因に、現時点におけるデジタルペーパとしては、微小なボールを二色(例えば白黒)に色分けし、各色の電気特性の違いによりボールを回転して任意の一色を表示するツイストボール方式、微小なボール中に二色(例えば白黒)の微粉末を混入し、各色の微粉末が持つ電気特性の違いにより一色のみを浮上させて表示する電気泳動方式、液晶板あるいは微小な液晶ブロックの液晶シャッターを開閉して、シャッターを開けた部分の背景色を表示する液晶方式等がある。
特許第3725092号公報 WO2005/087496号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)、(特許文献2)の加熱放電型印字ヘッドを備えた画像形成装置は、前述のように放電の制御が容易で静電現像方式の記録媒体に非接触で書き込むには最適なものであるが、加熱放電型印字ヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら書き込みを行うので、高画質化、カラー化を図るためには、加熱放電型印字ヘッドと記録媒体との位置合わせやイオン照射のタイミング等の制御に高い精度が要求され、高画質化、カラー化が困難で、静電現像方式の記録媒体の普及における課題となっていた。
(2)また、加熱放電型印字ヘッドの放電電極は表面が露出しているため粉塵等で汚れ易く、経時的に放電発生の安定性が低下し、画像品質の劣化が発生し易くなるという課題を有していた。
(3)さらに、電界によって画像を形成する従来の静電現像方式の記録媒体では、帯電した人などが触れるとその電荷の作用により経時的に画像の乱れが発生してしまい画像を継続的に表示する際の画像品質の信頼性に欠け、短期間で画像の書き換えを行うものに用途が限定され、汎用性に欠けるという課題を有していた。
以上のような観点から、環境の変化などの影響を受け難く、長期に渡って表示画像を維持することが可能な画像品質の安定性に優れた放電電極一体型記録媒体と共に、その記録媒体に画像を形成する画像形成方法及び画像形成装置の開発が強く要望されていた。
本発明は上記要望に応えるもので、放電電極付き記録媒体の表裏に電界を形成すると共に、放電電極付き記録媒体の放電電極を選択的に加熱することにより、放電電極から放電を発生させ、電子やイオンを媒体本体の記録面の所望の位置に照射し、その電荷の作用により高品質な画像を形成することができる画像品質の信頼性に優れた画像形成方法及び画像形成装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明の画像形成方法及び画像形成装置は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の画像形成方法は、電荷の作用により書き込みや消去が可能な静電現像方式の媒体本体と、前記媒体本体の一方の面側に配設された放電電極と、を有する放電電極付き記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に形成或いは接触又は近接して配設される対向電極と,の間に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成する電位差設定工程と、加熱手段により前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極を選択的に加熱する放電電極加熱工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)電位差設定工程により、媒体本体を挟むように配置された対向電極と放電電極の間に放電制御電圧に相当する電位差を設定し電界を形成して放電に備えることができ、高電圧となる放電制御電圧を直接制御する必要がなく、放電電極加熱工程により加熱手段で放電電極を選択的に加熱することで放電電極と対向電極との間で放電を発生させることができ、電界によって放電電極の電子放出部位から放出させた電子やイオンを媒体本体の記録面に移動させ、電荷を付与して静電潜像を形成し、画像を表示することができる。
(2)放電電極付き記録媒体を用いることにより、画像形成時に放電電極と記録媒体の位置合わせが不要で、放電電極から放出された電子やイオンを媒体本体の記録面の所望の位置に確実に照射することができ、高品質な画像を形成することができ、画像品質の信頼性に優れる。
ここで、この画像形成方法に用いられる放電電極付き記録媒体の媒体本体は、電荷の作用により静電潜像が形成されるものであればよい。媒体本体の表示層としては、透過型のネマティック液晶やスメクティック液晶等のシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式や白色又は黒色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式等の画像表示材料が封入されたものが好適に用いられる。
これらの表示層に、加法混色法における三原色(R,G,B)を持つカラーフィルタや減法混色法における三原色(Y,M,C)を持つ反射層を組み合わせたものはカラー表示を行うことができる。また、カラーフィルタを組み合わせる代わりに、減法混色法における三原色(Y,M,C)等に着色したツイストボールや微粒子等の画像表示材料を表示原色の色毎に配列したものでもカラー表示を行うこともできる。また、1枚の媒体本体を複数の領域に分割し、領域毎に異なる色を表示するものも用いることができる。
放電電極は媒体本体の記録面と密着して形成されたものでもよいし、スペーサ等を挟んで離間して形成されたものでもよい。
スペーサは媒体本体の記録面と放電電極との間の隙間を略一定に保って放電電極を保持することができるものであればよく、フォトレジスト等により形成したものが好適に用いられる。スペーサは媒体本体と放電電極の間を各画素に対応するマトリックス状の放電空間に分割するように配置したものや、複数の画素を行単位又は列単位の放電空間に分割するように配置したものが好適に用いられる。尚、記録面と放電電極との間の隙間は10μm〜200μmに形成されたものが好ましい。隙間が10μmより狭くなるにつれ、放電空間を確保することができず、放電制御電圧の設定が困難になる傾向があり、200μmより広くなるにつれ、放電の発生効率が低下し、放電制御電圧が大きくなる傾向があり、いずれも好ましくない。
放電電極は、基板に金、銀、銅、アルミニウム等の金属を蒸着、スパッタ、印刷、メッキなどで形成した後、必要に応じてエッチングしてパターン形成するもの、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属の少なくとも一部をエッチングや切削等により薄肉化した後、必要に応じてエッチングやレーザ加工等によりパターン形成するもの等が好適に用いられる。また、その他にカーボン等の導電材料を用いて放電電極を形成してもよい。
放電電極の形状としては、複数の電子放出部位を有する長方形状や正方形状等の一枚のベタ状に形成したもの以外に、例えば複数の電子放出部位の一端部を共通電極で接続して櫛型に形成したもの、複数の電子放出部位の両端部を共通電極で接続して梯子型等に形成したものなど(例えば、特開2003−326756号、WO2005/056297参照)が好適に用いられる。
電子放出部位の近傍に共通電極が配置されたものは、放電電極の放熱面積の拡大及び、熱容量の増大により、放電電極の冷却効果、加熱停止に対する応答性が向上し、また、抵抗値の低減により常に安定した電圧を印加できるので、放電の安定性等を更に向上させることができる。
特に、共通電極の幅が電子放出部位の幅より幅広に形成されているものは、一時的に100〜300℃に加熱される放電電極の冷却効果が向上し、熱の籠りを防ぐことができるので、加熱のオフに迅速に応答して放電を停止でき、放電時間間隔を短縮して短時間で放電の有無を切替えることができ、高速印字に好適である。また、共通電極の抵抗値を引き下げることができ、共通電極で接続された各々の電子放出部位の間に生じる電位差を極力抑えることができるので、各々の電子放出部位における放電量のばらつきを低減でき、放電の安定性に優れる。
尚、長方形状や正方形状等の平板ベタ状に形成した放電電極では、加熱手段により選択的に加熱され電子が放出される電子放出部位以外が共通電極となる。
櫛型の放電電極における各々の電子放出部位の形状としては、略矩形状、台形状、半円形状、砲弾状あるいはこれらを組合せた形状等が好適に用いられる。また、電子放出部位の一部をさらにスリット等で分割したり、周縁部に凹凸部を形成したりしたものは、電子放出部位の縁周辺の周長を増加させることができ(例えば、WO2005/056297参照)、放電電極からの電子放出量を増加させて照射されるイオン量や発光強度を増加させることができる。その結果、放電制御電圧や加熱温度を低く設定することができ、画像形成時の省エネルギー性及び放電発生の効率性に優れる。また、放電制御電圧を低く設定できるので、放電電極の長寿命性にも優れる。
放電電極の端部を分割したり周縁部に凹凸部を形成したりする代りに、電子放出部位(加熱位置)の近傍に放電孔部を形成したものは、放電孔部の縁周辺から電子を効率的に放出させることができ、放電電極の端部を分割するのと同様の作用を得ることができる。放電孔部は、略円形、略楕円形、四角形や六角形等の多角形、星形など様々な形状に形成したものを用いることができる。また、電子放出部位(加熱位置近傍)の1箇所当たりの放電孔部の数及び大きさは適宜選択して組合せることができる。
また、放電電極の内の少なくとも共通電極の表面に導電材層が形成されたものは、共通電極の抵抗値を更に引き下げることができ、各々の電子放出部位間に生じる電位差を確実に低減でき、放電の安定性に優れる。導電材層は放電電極よりも優れた導電性を有するものであればよく、銀ペーストのスクリーン印刷や銀メッキ等により形成される。導電材層の厚みを増して、共通電極の抵抗値を低減したものは、放電の安定性に優れる。
放電電極の厚さは材質にもよるが、金で形成する場合は、0.1μm〜100μmの厚さに形成されたものが好適に用いられる。放電電極の厚さが0.1μmより薄くなるにつれ摩耗の影響を受け易く放電電極の寿命が短くなる傾向があり、100μmより厚くなるにつれ熱容量が増加し加熱のオン/オフに対する応答性が低下し易くなる傾向があり、いずれも好ましくない。放電電極の厚さを100μm以下に形成したものは、加熱状態から急速に復帰させることができ、印字速度の高速化に好適である。
尚、放電電極加熱工程において、放電電極を加熱する加熱手段としては、放電電極の任意の電子放出部位を選択的に加熱できるものであればよく、放電電極に密着して加熱するものでもよいし、放電電極から離間して加熱するものでもよい。
放電電極と密着させて加熱する加熱手段としては、従来の感熱式のファクシミリに使用されるサーマルプリントヘッドと同様の構成を好適に用いることができる。具体的には、発熱抵抗体と電気的に接続されたドライバICで発熱抵抗体の発熱を制御するものである。
放電電極と離間して加熱する加熱手段としては、レーザ光を照射する方式や赤外線を照射する方式等を好適に用いることができる。レーザ光を照射する方式としては、レーザ照射部とポリゴンミラーやガルバノミラーを組合せたもの、レーザ照射部をシリアル走査させるもの等が好適に用いられる。また、レーザ光や赤外線を光ファイバーや集光レンズで集光して放電電極に照射してもよい。特に多本数の光ファイバーを高密度かつ高精度に配列した光ファイバーアレイを用いた場合、同時に複数の電子放出部位に対し、レーザ光や赤外線を選択的に照射することができ、高速記録が可能である。
媒体本体の記録面の表面抵抗は、画像形成時に電子やイオンにより付与された電荷が速やかに消滅するように109Ω・cm〜1013Ω・cmの抵抗値に形成したものが好適に用いられる。記録面表面の抵抗値が109Ω・cmより小さくなるにつれ、媒体本体の表面に載せた電荷が面上で移動し易くなり、画像がぼやける傾向があり、1013Ω・cmより大きくなるにつれ、記録面が帯電し易くなり、静電気などの影響により画像が変化する傾向があり、いずれも好ましくない。
この記録媒体は、前述のように放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を設定しておき、放電電極を選択的に加熱することにより放電を発生させ、画像を形成することができる。よって、電位差設定工程では、放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生していればよく、放電制御電圧に相当する電圧を直接、放電電極と対向電極との間に印加してもよいし、放電制御電圧よりも高い電圧(電界形成用電圧)を放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と対向電極との間に印加してもよい。
放電制御電圧とは、その電位差だけでは放電電極と対向電極との間で放電は起こらないが、放電電極を加熱することにより放電が起こる電圧域を言う。また、ここでの放電とは放電電極から電子が放出されることを言う。放電電極と媒体本体が離間して形成された放電空間が、大気等のイオン生成可能な雰囲気である場合には、放出された電子が酸素や窒素をイオン化し、それらを媒体本体の記録面に到達させる。
電界形成用電圧は、放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、放電電極と電界形成用電極との距離に応じて、適宜、選択することができる。
尚、放電制御電圧及び電界形成用電圧は、放電電極の材質、記録媒体の種類、周囲の環境などに応じて変動する。
また、放電制御電圧又は電界形成用電圧に相当する電圧を全て放電電極又は電界形成用電極に印加し、対向電極を接地するようにしてもよいし、放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、放電電極又は電界形成用電極と対向電極に任意に電圧を分配して印加するようにしてもよい。尚、対向電極への接地や電圧印加は選択的に行ってもよい。
対向電極は、媒体本体の放電電極が配設された面と反対の面側に媒体本体と一体に形成してもよいし、画像形成装置に設けた平板状の記録媒体載置部や搬送ローラ等の表面に形成して放電電極と対向するように媒体本体の裏面に接触又は近接させてもよい。
対向電極は導電性を有するものであればよいが、ITO等で透明に形成することにより、記録媒体の表示面とすることができる。尚、対向電極は媒体本体の全面に渡って共通のベタ状に形成する以外に、媒体本体の表示画素の各行或いは各列に対応させて短冊状に形成したり、各画素に対応させてマトリックス状に形成したりすることにより、選択的な接地や電圧印加を行うことができる。特に、行単位や列単位で選択できるものは選択制御が容易で好適に用いられる。
この対向電極及び/又は放電電極がカラーフィルタ若しくは着色されたツイストボールや微粒子の表示原色の配置に対応して分割されて形成されている場合、対向電極及び/又は放電電極を媒体本体のカラー表示の表示原色の色単位で選択することができるので、画像情報を色単位に分割して画像を形成することができ、色ずれを確実に防止して高品質なカラー画像を得ることができる。
放電電極付き記録媒体が、放電電極の媒体本体側と反対側の表面に形成又は配設若しくは塗設された熱吸収層を有する場合、レーザ照射部や赤外線照射部等を備えた加熱手段により発せられる熱を熱吸収層で吸収して確実に放電電極に伝達することができ、加熱の効率性に優れる。
熱吸収層としては、例えば黒色の塗料、クロムメッキ等により、放電電極に直接、形成若しくは塗設したものや、黒色に着色したフィルムやクロムメッキを施したガラス等を放電電極に積層したもの等が好適に用いられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成方法であって、前記電位差設定工程が、前記放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極に電圧を印加する電界形成用電圧印加工程と、前記対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)電位差設定工程が、放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極に電圧を印加する電界形成用電圧印加工程と、対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程を有することにより、放電電極に直接、電圧を印加する必要がなく、放電電極の耐久性に優れ、放電電極付き記録媒体の長寿命性に優れる。
ここで、電界形成用電極は、放電電極付き記録媒体の放電電極全面に対向している必要はなく、少なくとも一部に対向していればよい。また、電界形成用電極は、一箇所に固定してもよいし、放電電極に対して走査させながら電界を形成する領域を移動させてもよい。加熱手段として、レーザ光を照射する方式や赤外線を照射する方式を用いる場合、ITO等で形成した透明の電界形成用電極を加熱手段と放電電極付き記録媒体の間に挟むようにして放電電極に近接させて配置することが好ましい。レーザ光や赤外線が電界形成用電極を透過して確実に放電電極を加熱することができるためである。レーザ光や赤外線を照射する加熱手段を走査させる場合、電界形成用電極を一緒に走査させてもよい。
尚、電界形成用電圧に相当する電圧を全て電界形成用電極に印加し、対向電極を接地するようにしてもよいし、放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、電界形成用電圧に相当する電圧を電界形成用電極と対向電極に適宜分配して印加するようにしてもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成方法であって、前記電位差設定工程が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極に電圧を印加する放電電極側電圧印加工程と、前記対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)電位差設定工程が、放電電極付き記録媒体の放電電極に電圧を印加する放電電極側電圧印加工程と、対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程と、を有することにより、放電電極に直接、電圧を印加することができるので、電界形成工程で印加される電界形成用電圧よりも低い電圧で、確実に放電を発生させることができ、放電発生の効率性に優れる。
ここで、放電制御電圧に相当する電圧を全て放電電極に印加し、対向電極を接地するようにしてもよいし、放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、放電制御電圧に相当する電圧を放電電極と対向電極に適宜分配して印加するようにしてもよい。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の画像形成方法であって、前記放電電極加熱工程に用いる前記加熱手段が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と絶縁されて前記放電電極付き記録媒体に一体に形成された発熱抵抗体である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)放電電極と共に、放電電極を選択的に加熱するための加熱手段が、媒体本体と一体に形成されているので、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
ここで、放電電極と発熱抵抗体を絶縁するものとしては、放電電極に覆設された放電電極保護層が好適に用いられる。電圧が印加される放電電極と加熱手段の発熱抵抗体とを確実に絶縁することができると共に、発熱抵抗体と放電電極保護層を密着させて発熱抵抗体の発する熱を効率的に放電電極に伝達することができ、発熱した発熱抵抗体に対応する放電電極の任意の位置(電子放出部位)を加熱して放電を発生させることができる。
放電電極保護層の材質としては、絶縁性及び加熱手段による加熱に耐える耐熱性を有すると共に、加熱手段が発する熱を放電電極に伝達できる熱伝達性を有するものが好適に用いられる。具体的には、ガラスやポリイミド,芳香族ポリアミド,ポリフェニレンオキシド,ポリベンズイミダゾール,ボリフェニルキノキサリン,ポリアリレート,ポリエーテルイミド,ポリエーテルスルフォン,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルエーテルケトン,アラミド等の合成樹脂等が好適に用いられる。
また、発熱抵抗体としては、TaSiO2、RuO2等が好適に用いられる。尚、発熱抵抗体に発熱部保護層が覆設されたものは、発熱抵抗体の破損を確実に防止することができると共に、発熱抵抗体に直接、手が触れることを防止でき、取り扱い性、安全性に優れる。発熱部保護層の材質としては、前述の放電電極保護層と同様のものやSiON,SiO2等が好適に用いられる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の画像形成方法であって、前記放電電極加熱工程に用いる前記加熱手段が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と離間して対向配置される外部加熱手段である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)放電電極加熱工程が、放電電極と離間して対向配置される外部加熱手段により行われることにより、放電電極付き記録媒体に発熱抵抗体などの加熱手段を設ける必要がなく、記録媒体の取り扱い性に優れる。
ここで、外部加熱手段は、請求項1で放電電極と離間して加熱する加熱手段として説明したものと同様であるので、説明を省略する。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に形成された前記対向電極と,の間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記加熱手段の前記発熱抵抗体に選択的に通電する加熱手段駆動部と、を備えた構成を有している。
この構成により以下のような作用を有する。
(1)放電電極付き記録媒体の放電電極と,放電電極付き記録媒体における媒体本体の放電電極が配設された面と反対の面側に形成された対向電極と,の間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部を有することにより、放電電極と対向電極が一体に形成された放電電極付き記録媒体を用いて画像を形成することができ、印字ヘッドが不要で画像形成装置の小型化、機構の簡素化を図ることができ、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
(2)加熱手段の発熱抵抗体に選択的に通電する加熱手段駆動部を有することにより、発熱抵抗体が加熱手段として一体に形成された放電電極付き記録媒体を用いて画像を形成することができ、外部加熱手段が不要で画像形成装置の小型化、機構の簡素化を図ることができ、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
ここで、電位差設定部は、放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができればよく、放電制御電圧に相当する電圧を直接、放電電極と対向電極との間に印加してもよいし、放電制御電圧よりも高い電圧(電界形成用電圧)を放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と対向電極との間に印加してもよい。
加熱手段駆動部としては、発熱抵抗体を駆動して放電電極の任意の電子放出部位を選択的に加熱できるものであればよい
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に接触又は近接して配設される前記対向電極と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と前記対向電極との間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記加熱手段の前記発熱抵抗体に選択的に通電する加熱手段駆動部と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項6の(2)と同様の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)放電電極付き記録媒体における媒体本体の放電電極が配設された面と反対の面側に接触又は近接して配設される対向電極と、放電電極付き記録媒体の放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部を有することにより、対向電極が形成されていない放電電極付き記録媒体でも、その表裏に確実に電界を形成して使用することができ、汎用性に優れる。
ここで、電位差設定部、加熱手段駆動部は請求項6と同様であるので説明を省略する。
また、対向電極は請求項1で説明した通りであるが、使用する放電電極付き記録媒体の媒体本体の表示原色の色単位に分割して対向電極を形成した場合、色単位で選択された対向電極と放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成することができる。よって、選択された対向電極に対応する放電電極の任意の電子放出部位を画像情報に基づいて選択的に加熱するだけで、選択された放電電極と対向電極との間で放電を発生させることができる。その結果、放電に伴って放出された電子やイオンを記録面の所望の位置に照射して電荷の作用で静電潜像を形成して画像を表示することができ、色ずれを確実に防止して高品質なカラー画像を得ることができる。
対向電極は、放電電極付き記録媒体に縞模様状に配置されたカラーフィルタや画像表示材料の各々の表示原色に対応させて短冊状に形成することが好ましい。対向電極を色単位で簡便に選択制御することができ取り扱い性に優れるためである。
的に加熱できるものであればよい
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に形成された前記対向電極と,の間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極を選択的に加熱する外部加熱手段と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項6の(1)と同様の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)放電電極付き記録媒体の放電電極を選択的に加熱する外部加熱手段を有することにより、放電電極及び対向電極が一体に形成された放電電極付き記録媒体を用いて画像を形成することができ、記録媒体に発熱抵抗体などの加熱手段を設ける必要がなく、記録媒体の取り扱い性に優れる。
ここで、電位差設定部は請求項6と同様であるので説明を省略する。
また、外部加熱手段は、請求項1で放電電極と離間して加熱する加熱手段として説明したものと同様であるので、説明を省略する。
請求項9に記載の画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に接触又は近接して配設される前記対向電極と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と前記対向電極との間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極を選択的に加熱する外部加熱手段と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項7の(1)及び請求項8の(1)と同様の作用を有する。
ここで、電位差設定部は請求項6と同様であり、外部加熱手段は請求項8と同様であるので説明を省略する。
請求項10に記載の発明は、請求項6乃至9の内いずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記電位差設定部が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と、前記電界形成用電極に電圧を印加する電界形成用電圧印加部と、前記対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項6乃至9の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)電位差設定部が、放電電極付き記録媒体の放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と、電界形成用電極に電圧を印加する電界形成用電圧印加部と、対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部を有することにより、放電電極付き記録媒体の種類や特性に応じて、電界形成用電極と対向電極に電界形成用電圧を分配して印加することができ、確実に放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、汎用性に優れる。
ここで、電界形成用電圧は、請求項1で説明したように、電界形成用電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができる電圧である。電界形成用電圧に相当する電圧を全て電界形成用電極に印加し、対向電極を接地するようにしてもよいし、電界形成用電圧に相当する電圧を電界形成用電極と対向電極に分配して印加するようにしてもよい。
請求項11に記載の発明は、請求項6乃至9の内いずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記電位差設定部が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極に電圧を印加する放電電極側電圧印加部と、前記対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項6乃至9の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)電位差設定部が、放電電極付き記録媒体の放電電極に電圧を印加する放電電極側電圧印加部と、対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部を有することにより、放電電極付き記録媒体の種類や特性に応じて、放電電極と対向電極に放電制御電圧を分配して印加することができ、確実に放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、汎用性に優れる。
ここで、放電制御電圧に相当する電圧を全て放電電極に印加し、対向電極を接地するようにしてもよいし、放電制御電圧に相当する電圧を放電電極と対向電極に分配して印加するようにしてもよい。
以上のように、本発明の画像形成方法及び画像形成装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)放電電極付き記録媒体を用いることにより、画像形成時に放電電極と記録媒体の位置合わせが不要で、放電電極から放出された電子やイオンを媒体本体の記録面の所望の位置に確実に照射することができ、高品質な画像を形成することができる画像品質の信頼性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)電界形成用電圧印加工程と対向電極側電圧制御工程により、放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と対向電極との間に電界形成用電圧を印加するので、放電電極に直接、電圧を印加する必要がなく、放電電極の耐久性に優れ、放電電極付き記録媒体の長寿命性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)放電電極側電圧印加工程と対向電極側電圧制御工程により、放電電極付き記録媒体の放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電圧を印加するので、放電電極に直接、電圧を印加することができ、電界形成用電圧よりも低い電圧で、確実に放電を発生させることができる放電発生の効率性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)放電電極と加熱手段が、媒体本体と一体に形成された放電電極付き記録媒体を用いることにより、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる画像の高品質性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)放電電極加熱工程が、放電電極と離間して対向配置される外部加熱手段により行われることにより、放電電極付き記録媒体に発熱抵抗体などの加熱手段を設ける必要がなく、記録媒体の取り扱い性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項4の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)電位差設定部により、媒体本体を挟むように配置された放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、加熱手段駆動部で発熱抵抗体に選択的に通電するだけで画像を形成することができるので、印字ヘッドや外部加熱手段が不要で画像形成装置の小型化、機構の簡素化を図ることができ、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる画像品質の信頼性、取り扱い性に優れた画像形成装置を提供することができる
請求項7に記載の発明によれば、請求項6と同様の効果を有する。
請求項8に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)電位差設定部により、媒体本体を挟むように配置された放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、外部加熱手段で選択的に放電電極を加熱するだけで画像を形成することができるので、印字ヘッドが不要で画像形成装置の小型化、機構の簡素化を図ることができると共に、記録媒体に発熱抵抗体などの加熱手段を設ける必要がなく、記録媒体の取り扱い性に優れ、電子やイオンの照射位置精度を向上させて、高精細な画像を形成することができる画像品質の信頼性、取り扱い性に優れた画像形成装置を提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項8と同様の効果を有する。
請求項10に記載の発明によれば、請求項6乃至9の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)電界形成用電圧印加部と対向電極側電圧制御部により、放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と対向電極との間に、放電電極付き記録媒体の種類や特性に応じて、電界形成用電圧を分配して印加することができ、放電電極に直接、電圧を印加することなく、確実に放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができる汎用性に優れた画像形成装置を提供することができる。
請求項11に記載の発明によれば、請求項6乃至9の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)放電電極側電圧印加部と対向電極側電圧制御部により、放電電極と対向電極との間に、放電電極付き記録媒体の種類や特性に応じて、放電制御を分配して印加することができ、確実に放電電極と対向電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができる汎用性に優れた画像形成装置を提供することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における画像形成方法及び画像形成装置について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図である。
図1中、1は本発明の実施の形態1における画像形成方法に用いる画像形成装置30で使用される放電電極付き記録媒体、2はPET等のフィルム状の合成樹脂やガラス等で形成された放電電極付き記録媒体1の透明な基板、3は後述する媒体本体4の表示画素の各行に対応させてITO等で短冊状に形成され後述する放電電極8と対向して配設された放電電極付き記録媒体1の透明な対向電極、4は放電電極付き記録媒体1の媒体本体、5は媒体本体4のカラーフィルタ、6はネマティック液晶やスメクティック液晶等のシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式や白色又は黒色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式等の画像表示材料が封入された媒体本体4の表示層、7はフォトレジスト等により媒体本体4の上面に突設して形成されたスペーサ、7aは媒体本体4と放電電極8との間に形成された放電空間、8はスペーサ7上に渡設された放電電極、9は放電電極8と対向電極3の間に放電制御電圧に相当する電位差が発生している状態で後述する加熱手段15で選択的に加熱されることにより放電が発生する放電電極8の電子放出部位、10は放電電極8の表面にカーボン等を含有する黒色の塗料を塗布したり、クロムを蒸着したりして形成した熱吸収層、11は熱吸収層10を介して放電電極8に覆設された放電電極保護層、15は放電電極付き記録媒体1と離間して配設され放電電極8を選択的に加熱するレーザ照射部や赤外線照射部などを備えた画像形成装置30の加熱手段、20は対向電極3と放電電極8との間に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成する画像形成装置30の電位差設定部、21は画像情報に基づいて放電電極付き記録媒体1の対向電極3に選択的な接地を行う電位差設定部20の対向電極側電圧制御部、22は放電電極8に電圧を印加する電位差設定部20の放電電極側電圧印加部、Eは目である。
次に、実施の形態1における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体の詳細について説明する。
図2は実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体のカラーフィルタを示す模式平面図であり、図3は実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体の対向電極を示す模式平面図である。
図2に示すように、カラーフィルタ5には、媒体本体4の表示原色として加法混色法における三原色(R,G,B)が縞模様状に繰り返し配置されている。
図3中、3aはカラーフィルタ5に縞模様状に繰り返し配置された3色の表示原色(R,G,B)に対応して配置された対向電極3の色分割電極、3bは色分割電極3aにアラミドやポリイミド等の合成樹脂をコーティングして形成した絶縁膜、3cは同色の色分割電極3a同士を後述する色選択電極3dで接続するために絶縁膜3bに形成された接続用開口部、3dは同色の色分割電極3a同士を接続して色分割電極3aを色単位で選択するための対向電極3の色選択電極である。
媒体本体4は、カラーフィルタ5と表示層6を組み合わせることにより、透過光を利用してカラー表示を行う。本実施の形態では、カラーフィルタ5が加法混色法における三原色(R,G,B)を備えることにより、フルカラー表示を行うことができるが、カラー表示の表示原色は二色以上であればよく、色の組合せも適宜、選択することができる。一つの画素を表示原色の数に応じて複数のサブ画素に分割し、各々のサブ画素に表示原色を縞模様状に配置することでカラー化に対応できる。
尚、カラーフィルタ5は光を透過してカラー表示することができればよいので、表示層6の裏面に限らず、表示層6の上面(記録面)側に配置してもよい。また、ITO等の透明な対向電極3の下面に配置してもよい。
媒体本体4の記録面の表面抵抗は、画像形成時に電子やイオンにより付与された電荷が速やかに消滅するように109Ω・cm〜1013Ω・cmの抵抗値に形成したものを使用した。記録面表面の抵抗値が1010Ω・cmより大きくなるにつれ、109Ω・cmより小さくなるにつれ、媒体本体4の表面に載せた電荷が面上で移動し易くなり、画像がぼやける傾向があり、1013Ω・cmより大きくなるにつれ、記録面が帯電し易くなり、静電気などの影響により画像が変化する傾向があることがわかったためである。
スペーサ7は、媒体本体4の記録面と放電電極8との間の隙間を略一定に保つように形成されたものである。本実施の形態では、媒体本体4と放電電極8の間を列単位の放電空間7aに分割するようにスペーサ7を配置した放電電極付き記録媒体1を使用したが、放電電極付き記録媒体1としては、行単位の放電空間に分割するようにスペーサを配置したものでもよいし、各画素に対応したマトリックス状の放電空間に分割するようにスペーサを配置したものでもよい。尚、媒体本体4と放電電極8との間の隙間は10μm〜200μmに形成したものを使用した。隙間が10μmより狭くなるにつれ、放電空間7aを確保することができず、放電制御電圧の設定が困難になる傾向があり、200μmより広くなるにつれ、放電の発生効率が低下し、放電制御電圧が大きくなる傾向があることがわかったためである。
本実施の形態では、複数の電子放出部位9を有する放電電極8を長方形状の一枚のベタ状に形成したものを使用したが、例えば複数の電子放出部位9の一端部を共通電極で接続して櫛型に形成したものや、複数の電子放出部位9の両端部を共通電極で接続して梯子型等に形成したものも使用することができる(例えば、WO2005/056297参照)。尚、長方形状や正方形状等の平板状に形成した放電電極8は、電子放出部位9以外が共通電極となる。電子放出部位9近傍に共通電極を設けることで、放電電極8の放熱面積の拡大及び、熱容量の増大により、放電電極8の冷却効果、加熱停止に対する応答性を向上させている。また、抵抗値の低減により常に安定した電圧を印加できるので、放電の安定性にも優れている。
熱吸収層10は放電電極8の表面にカーボン等を含有する黒色の塗料を塗布したり、クロムを蒸着したりして形成したもの以外に、ガラスやポリイミド,アラミド,ポリエーテルイミド等の合成樹脂等に黒色の塗料を塗布したり、クロムを蒸着したりして形成したものも使用することができる。
放電電極保護層11の材質としては、絶縁性及び加熱手段15による加熱に耐える耐熱性を有すると共に、加熱手段15が発する熱を放電電極8に伝達できる熱伝達性を有するものが好ましく、ガラスやポリイミド,芳香族ポリアミド,ポリフェニレンオキシド,ポリベンズイミダゾール,ボリフェニルキノキサリン,ポリアリレート,ポリエーテルイミド,ポリエーテルスルフォン,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルエーテルケトン,アラミド等の合成樹脂等が好適に用いられる。
以上のように構成された記録媒体を用いた画像形成方法を画像形成装置の動作に基づいて説明する。
図1に示すように、まず、電位差設定工程における電圧印加工程の放電電極側電圧印加工程において、電位差設定部20の放電電極側電圧印加部22により放電電極8に放電制御電圧を印加する。
続いて、電位差設定工程における電圧印加工程の対向電極側電圧制御工程において、電位差設定部20の対向電極側電圧制御部21により媒体本体4のカラー表示の表示原色(R,G,B)の色単位で対向電極3を選択し接地する(ここでは一番手前を選択)。
次に、放電電極加熱工程において、選択された色を表示すべき画素に対応する位置にある放電電極8の電子放出部位9を加熱手段15により選択的に加熱する。このとき、一画素の内の選択された色に対応した対向電極3(一番手前)のみが接地されているので、加熱手段15により加熱された放電電極8の電子放出部位9とそれに対向する一番手前の対向電極3との間のみで放電が発生し、接地されていない他の色に対応した対向電極3と放電電極8との間では放電は発生しない。これにより、一番手前の対向電極3上のサブ画素の位置には、放電に伴って発生した電子やイオンの電荷の作用により、静電潜像が形成され画像が表示されるが、他の対向電極3上には静電潜像は形成されず、画像は表示されない。また、放電電極8の内、加熱手段15により加熱されていない部分の電子放出部位9と、それに対向する部分の対向電極3との間でも放電は発生しない。
以上の動作を表示原色の色単位で繰り返し、カラー画像を形成する。目Eの側から放電電極付き記録媒体1を見ると、画像情報に基づいて形成されたカラー画像が表示されることとなる。
加熱手段15側で画素の位置を選択し、対向電極側電圧制御部21側で一画素中の表示原色(サブ画素)を選択するので、加熱手段15による加熱範囲が媒体本体4のサブ画素の面積よりも広い場合でも、高品質なカラー画像を形成することができる。
尚、本実施の形態においては、対向電極側電圧制御工程の後工程として放電電極加熱工程を行ったが、対向電極側電圧制御工程と放電電極加熱工程を同時に行ってもよい。
また、放電電極側電圧印加工程において、放電電極側電圧印加部22で放電制御電圧に相当する電圧を全て放電電極8のみに印加し、対向電極側電圧制御工程において、対向電極側電圧制御部21で対向電極3を選択的に接地する代わりに、放電電極側電圧印加工程及び対向電極側電圧制御工程において、放電電極8と対向電極3の間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように放電電極8及び対向電極3に電圧を分配して印加するようにしてもよい。このとき、対向電極側電圧制御工程による対向電極3への電圧印加を選択的に行うことにより、無駄な電圧印加を行う必要がなく、省エネルギー性に優れる。また、誤って加熱手段15による加熱が行われても電圧が印加されていない対向電極3からは放電が発生しないので、放電発生制御の信頼性に優れる。
実施の形態1の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(1)電位差設定工程により、媒体本体4を挟むように配置された対向電極3と放電電極8の間に放電制御電圧に相当する電位差を設定し電界を形成して放電に備えることができ、高電圧となる放電制御電圧を直接制御する必要がなく、放電電極加熱工程により加熱手段で放電電極8を選択的に加熱することで放電電極8と対向電極3との間で放電を発生させることができ、電界によって放電電極8の電子放出部位9から放出させた電子やイオンを媒体本体の記録面に移動させ、電荷を付与して静電潜像を形成し、画像を表示することができる。
(2)放電電極付き記録媒体1を用いることにより、画像形成時に放電電極8と記録媒体の位置合わせが不要で、放電電極8から放出された電子やイオンを媒体本体4の記録面の所望の位置に確実に照射することができ、高品質な画像を形成することができ、画像品質の信頼性に優れる。
(3)媒体本体4の上面に突設されたスペーサ7上に放電電極8が渡設されているので、放電電極8の電子放出部位9から放出された電子が空気中を移動する間に多量のイオンを発生させることができ、媒体本体4の記録面に効率的に電荷を付与して静電潜像を形成し、画像を表示することができる。
(4)媒体本体4の表裏が対向電極3と放電電極8により挟まれているので、画像形成後に外部からの電界の影響を受けることがなく、画像が経時的に変化することを防止でき、長期に渡って表示画像を維持することが可能で画像品質の安定性に優れる。
(5)放電電極8の電子放出部位9が記録面と対向するように放電電極8と媒体本体4が一体に形成されているので、放電電極8の表面(電子放出部位9)が粉塵等で汚れることがなく、放電電極8の長寿命性及び放電発生の安定性に優れると共に、放電電極8や媒体本体4などの不具合により画像品質の劣化が発生した場合には、媒体本体4と一緒に放電電極8を廃棄、交換することにより常に画像の品質を一定に保つことができ、画像品質の信頼性に優れる。
(6)放電電極8の放電電極保護層11側の表面に形成又は配設若しくは塗設された熱吸収層10を有するので、レーザ照射部や赤外線照射部等を備えた加熱手段15により発せられる熱を熱吸収層10で吸収して確実に放電電極8に伝達することができ、加熱の効率性に優れる。
(7)対向電極3が、表示画素の行単位で分割されて形成されているので、対向電極3を行単位で選択し、放電電極8と対向電極3との間に選択的に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成することができ、選択された対向電極3と重なる放電電極8の電子放出部位9の任意の位置を加熱することにより、画素単位で放電の発生を制御することができ、画像の高品質性に優れる。
(8)行単位で分割されて形成された対向電極3を表示原色の色単位で選択することにより、選択された対向電極3と放電電極8との間に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成することができ、選択された対向電極3に対応する放電電極8の任意の位置の電子放出部位9を画像情報に基づいて選択的に加熱し、その対向電極3と電子放出部位9との間で放電を発生させることができ、放電に伴って放出される電子やイオンを記録面の所望の位置に照射して電荷の作用で静電潜像を形成して画像を表示することができ、色ずれを確実に防止して高品質なカラー画像を得ることができる。
(9)放電電極加熱工程が、放電電極8と離間して対向配置される外部加熱手段15により行われることにより、放電電極付き記録媒体1に発熱抵抗体などの加熱手段を設ける必要がなく、記録媒体の取り扱い性に優れる。
(10)電位差設定工程が、放電電極付き記録媒体1の放電電極8に電圧を印加する放電電極側電圧印加工程と、対向電極3への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程と、を有することにより、放電電極8に直接、電圧を印加することができ、確実に放電を発生させることができ、放電発生の効率性に優れる。
実施の形態1の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成装置は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(1)放電電極付き記録媒体1の放電電極8と,放電電極付き記録媒体1における媒体本体4の放電電極8が配設された面と反対の面側に形成された対向電極3と,の間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部20を有することにより、放電電極8と対向電極3が一体に形成された放電電極付き記録媒体1を用いて画像を形成することができ、印字ヘッドが不要で画像形成装置30の小型化、機構の簡素化を図ることができ、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
(2)放電電極付き記録媒体1の放電電極8を選択的に加熱する外部加熱手段15を有することにより、放電電極及び対向電極1が一体に形成された放電電極付き記録媒体1を用いて画像を形成することができ、放電電極付き記録媒体1に発熱抵抗体などの加熱手段を設ける必要がなく、放電電極付き記録媒体1の取り扱い性に優れる。
(3)電位差設定部20が、放電電極付き記録媒体1の放電電極8に電圧を印加する放電電極側電圧印加部22と、対向電極3への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部21を有することにより、放電電極付き記録媒体1の種類や特性に応じて、放電電極8と対向電極3に放電制御電圧を分配して印加することができ、確実に放電電極8と対向電極3との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、汎用性に優れる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における画像形成方法及び画像形成装置について、以下図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図4は実施の形態2における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図である。
図4において、実施の形態2における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体1aが実施の形態1と異なるのは、対向電極3eが媒体本体4aの全面に渡って共通の長方形状の一枚のベタ状に形成されている点と、放電電極8aが媒体本体4aの表示画素の各行に対応して短冊状に形成され表示原色の色単位に分割されている点と、媒体本体4aがカラーフィルタ5を備えていない点と、熱吸収層10を備えていない点と、放電電極保護層11に密着してマトリックス状に配置された発熱抵抗体12aと各々の発熱抵抗体12aに電気的に接続されたドライバIC12bで発熱を制御する加熱手段15aを備えている点と、発熱抵抗体12aに覆設された発熱部保護層13を備えている点である。
また、実施の形態2における画像形成方法に用いる画像形成装置30aが実施の形態1と異なるのは、電位差設定部20aの媒体側電圧制御部21aにおいて、記録媒体1aの対向電極3eに電圧を印加している点である。
尚、加熱手段15aは画像形成装置30aの加熱手段駆動部(図示せず)により制御される。
尚、図4においては、説明の都合上、発熱抵抗体12aに通電するための電極を省略した。また、端面に露出した発熱抵抗体12aに接続されたドライバIC12bのみを図示したが、実際にはマトリックス状に配置された全ての発熱抵抗体12aにドライバIC12bが接続されている。
本実施の形態では、発熱抵抗体12aをマトリックス状に配置したが、これに限定されるものではなく、媒体本体4aの表示画素のサブ画素単位或いは画素単位で放電電極8aを選択的に加熱することができるものであればよい。
次に、実施の形態2における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体の詳細について説明する。
図5は実施の形態2における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体の媒体本体を示す要部模式平面図である。
実施の形態2における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体1aの媒体本体4aが実施の形態1と異なるのは、媒体本体4aにカラーフィルタ5を設ける代わりに、表示層6aに白色又は3色の表示原色(Y,M,C)の内のいずれか一色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式の内のいずれか一種の方式の画像表示材料6bを表示原色の色毎に縞模様状に配置した点である。
以上のように構成された放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法を画像形成装置の動作に基づいて説明する。
図4に示すように、まず、電位差設定工程における電圧印加工程の対向電極側電圧制御工程において、電位差設定部20aの対向電極側電圧制御部21aにより、対向電極3eに電圧を印加する。
続いて、電位差設定工程における電圧印加工程の放電電極側電圧印加工程において、電位差設定部20aの放電電極側電圧印加部22により媒体本体4のカラー表示の表示原色(Y,M,C)の色単位で放電電極8aに、対向電極3eとの間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように電圧を印加する(ここでは一番手前を選択)。
尚、対向電極3e及び放電電極8aのそれぞれに印加される電圧は放電制御電圧よりも低い電圧である。
次に、放電電極加熱工程において、選択された色を表示すべき画素に対応する位置にある放電電極8aの電子放出部位9を加熱手段15aにより選択的に加熱する。このとき、一画素の内の選択された色に対応した放電電極8a(一番手前)と対向電極3eとの間のみに放電制御電圧に相当する電位差が設定されているので、発熱抵抗体12aにより加熱された放電電極8aの電子放出部位9とそれに対向する対向電極3eとの間のみで放電が発生し、電圧が印加されていない他の色に対応した放電電極8aと対向電極3eとの間では放電は発生しない。これにより、発熱抵抗体12aにより加熱された放電電極8aの電子放出部位9に対向する対向電極3e上のサブ画素の位置には、放電に伴って発生した電子やイオンの電荷の作用により、静電潜像が形成され画像が表示されるが、対向電極3e上の他の位置には静電潜像は形成されず、画像は表示されない。また、放電電極8aの内、加熱手段15aにより加熱されていない部分の電子放出部位9と、それに対向する部分の対向電極3eとの間でも放電は発生しない。
以上の動作を表示原色の色単位で繰り返し、カラー画像を形成する。
尚、本実施の形態においては、放電電極側電圧印加工程の後工程として放電電極加熱工程を行ったが、放電電極側電圧印加工程と放電電極加熱工程を同時に行ってもよい。
また、放電電極側電圧印加工程において、放電電極側電圧印加部22で放電電極8aに印加する電圧と、対向電極側電圧制御工程において、対向電極側電圧制御部21aで対向電極3eに印加する電圧は、放電電極8aと対向電極3eとの間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、適宜、選択することができる。よって、本実施の形態のように、放電電極8aと対向電極3eに放電制御電圧を分配して印加する代わりに、放電電極側電圧印加工程において、放電制御電圧に相当する電圧を全て放電電極8aのみに印加し、対向電極側電圧制御工程において、対向電極3eを接地するようにしてもよい。
実施の形態2の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法は以上のように構成されているので、実施の形態1の(1)乃至(5)と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)放電電極8aに放電電極保護層11が覆設されているので、加熱手段15の発熱抵抗体12aを放電電極保護層11に密着させて放電電極8aを加熱することができ、熱伝達性を向上させて画像記録に必要な消費電力を低減でき省エネルギー性に優れる。
(2)放電電極保護層11に放電電極8aに対応してマトリックス状に配設された発熱抵抗体12aを有する加熱手段15を備えているので、画像情報に基づいて発熱抵抗体12aを発熱させるだけで、放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成された対向電極3eと放電電極8aの間で選択的に放電を発生させることができ、媒体本体4の記録面を確実に帯電させて画像を形成することができる。
(3)放電電極8aを加熱するための加熱手段15が一体に形成されているので、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
(4)発熱抵抗体12aに発熱部保護層13が覆設されているので、発熱抵抗体12aの破損を確実に防止することができ、取り扱い性、信頼性に優れると共に、発熱抵抗体12aに直接、手が触れることがなく安全性に優れる。
(5)複数の表示原色の内のいずれか一色を選択的に表示可能な画像表示材料6bが、表示層6aに表示原色の色毎に縞模様状に配置されているので、反射光によって簡便にカラー画像を表示することができ、生産性、取扱い性に優れる。
(6)放電電極8aが、表示原色の色単位に分割されて形成されていることにより、色単位で選択された放電電極8aと対向電極3eとの間に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成することができ、選択された放電電極8aの任意の電子放出部位9を画像情報に基づいて選択的に加熱し、それに対向する対向電極3eとの間で放電を発生させることができ、放電に伴って発生する電子やイオンを記録面の所望の位置に照射して電荷の作用で静電潜像を形成して画像を表示することができ、色ずれを確実に防止して高品質なカラー画像を得ることができる。
実施の形態2の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成装置は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(1)放電電極付き記録媒体1aの放電電極8aと,放電電極付き記録媒体1aにおける媒体本体4aの放電電極8aが配設された面と反対の面側に形成された対向電極3eと,の間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部20aを有することにより、放電電極8aと対向電極3eが一体に形成された放電電極付き記録媒体1aを用いて画像を形成することができ、印字ヘッドが不要で画像形成装置30aの小型化、機構の簡素化を図ることができ、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
(2)加熱手段15aの発熱抵抗体12aに選択的に通電する加熱手段駆動部を有することにより、発熱抵抗体12aが加熱手段15aとして一体に形成された放電電極付き記録媒体1aを用いて画像を形成することができ、外部加熱手段15が不要で画像形成装置30aの小型化、機構の簡素化を図ることができ、電子やイオンの照射位置精度を向上させることができ、高精細な画像を形成することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における画像形成方法及び画像形成装置について、以下図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態1又は2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図6は実施の形態3における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図である。
図6において、実施の形態3における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体1bが実施の形態2と異なるのは、対向電極3eを備えていない点である。
また、実施の形態3における画像形成方法に用いる画像形成装置30bが、実施の形態1又は2と異なるのは、放電電極付き記録媒体1bが対向電極3eを備えていない代わりに、電位差設定部20bが、後述する搬送ローラ25を接地する対向電極側電圧制御部21bを備え、放電電極8aと対向するように媒体本体4aの裏面側に接触する対向電極としての搬送ローラ25を備えている点である。
以上のように構成された放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法を画像形成装置の動作に基づいて説明する。
図6に示すように、まず、電位差設定工程における電圧印加工程の対向電極側電圧制御工程において、電位差設定部20bの対向電極側電圧制御部21bにより対向電極を兼ねた搬送ローラ25を接地する。
続いて、電位差設定工程における電圧印加工程の放電電極側電圧印加工程において、電位差設定部20bの放電電極側電圧印加部22により媒体本体4のカラー表示の表示原色(Y,M,C)の色単位で放電電極8aに放電制御電圧に相当する電圧を印加する(ここでは一番手前を選択)。
次に、放電電極加熱工程において、選択された色を表示すべき画素に対応する位置にある放電電極8aの電子放出部位9を加熱手段15aにより選択的に加熱する。このとき、一画素の内の選択された色に対応した放電電極8a(一番手前)とそれと対向する搬送ローラ25との間のみに放電制御電圧に相当する電位差が設定されているので、発熱抵抗体12aにより加熱された放電電極8aの電子放出部位9とそれに対向する(重なる)位置にある搬送ローラ25との間のみで放電が発生し、電圧が印加されていない他の色に対応した放電電極8aと搬送ローラ25との間では放電は発生しない。これにより、発熱抵抗体12aにより加熱された放電電極8aの電子放出部位9に対向する搬送ローラ25上のサブ画素の位置には、放電に伴って発生した電子やイオンの電荷の作用により、静電潜像が形成され画像が表示されるが、搬送ローラ25上の他の位置には静電潜像は形成されず、画像は表示されない。また、放電電極8aの内、加熱手段15aにより加熱されていない部分の電子放出部位9と、それに対向する部分の搬送ローラ25との間でも放電は発生しない。
以上の動作を表示原色の色単位で繰り返し、カラー画像を形成する。
尚、本実施の形態においては、放電電極側電圧印加工程の後工程として放電電極加熱工程を行ったが、放電電極側電圧印加工程と放電電極加熱工程を同時に行ってもよい。
また、放電電極側電圧印加工程において、放電電極側電圧印加部22で放電制御電圧に相当する電圧を全て放電電極8aのみに印加し、対向電極側電圧制御工程において、対向電極側電圧制御部21bで搬送ローラ25を接地する代わりに、放電電極8aと搬送ローラ25の間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、放電電極側電圧印加工程及び対向電極側電圧制御工程において、放電電極8a及び搬送ローラ25に電圧を分配して印加するようにしてもよい。
実施の形態3の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法は以上のように構成されているので、実施の形態2と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)媒体本体4aの一方の面側に放電電極8aが配設されていることにより、放電電極8aの表面(電子放出部位9)が粉塵等で汚れることがなく、放電電極8aの長寿命性及び放電発生の安定性に優れると共に、放電電極8aや媒体本体4aなどの不具合により画像品質の劣化が発生した場合には、媒体本体4aと一緒に放電電極8aを廃棄、交換することにより常に画像の品質を一定に保つことができ、画像品質の信頼性に優れる。
(2)放電電極8aと媒体本体4aが一体に形成されているので、放電に伴って放電電極8aから放出された電子やイオンを媒体本体4aの記録面の所望の位置に確実に照射することができ、その電荷の作用により高品質な画像を形成することが可能でカラー化を容易に行うことができる。
実施の形態3の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成装置は以上のように構成されているので、実施の形態2の(2)と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)放電電極付き記録媒体1bにおける媒体本体4aの放電電極8aが配設された面と反対の面側に接触して配設される対向電極としての搬送ローラ25と、放電電極付き記録媒体1bの放電電極8aと対向電極としての搬送ローラ25との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部を有することにより、対向電極が形成されていない放電電極付き記録媒体でも、その表裏に確実に電界を形成して使用することができ、汎用性に優れる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における画像形成方法及び画像形成装置について、以下図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図7は実施の形態4における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図である。
図7において、実施の形態4における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体は実施の形態1と同様である。
また、図7において、実施の形態4における画像形成方法に用いる画像形成装置30cが実施の形態1と異なるのは、電位差設定部20cが、放電電極付き記録媒体1の放電電極8に電圧を印加する放電電極側電圧印加部22の代わりに、後述する電界形成用電極23に電圧を印加する電界形成用電圧印加部22aを備えており、放電電極付き記録媒体1の放電電極8と離間して電界形成用電極23が対向配置されている点である。
電界形成用電極23は、PET等のフィルム状の合成樹脂やガラス等で形成された透明な基板にITO等で透明に形成したものを用いた。これにより、加熱手段15から照射されるレーザ光や赤外線が電界形成用電極23を透過することができ、実施の形態1と同様に放電電極8の電子放出部位9を選択的に加熱することができる。
尚、電界形成用電極23は、放電電極付き記録媒体1の放電電極8全面に対向している必要はなく、少なくとも一部に対向していればよい。その場合、加熱手段15と電界形成用電極23を一緒に走査させれば、所望の位置に電界を形成すると共に、加熱手段15による加熱を行って放電電極8から放電を発生させることができる。
以上のように構成された放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法が実施の形態1と異なるのは、放電電極8に直接、放電制御電圧を印加する代わりに、電位差設定工程における電界形成工程の電界形成用電圧印加工程において、電位差設定部20cの電界形成用電圧印加部22aにより電界形成用電極23に電界形成用電圧を印加している点であり、対向電極側電圧制御工程及び放電電極加熱工程は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
尚、実施の形態1と同様に、電界形成用電圧印加工程の後工程として放電電極加熱工程を行ってもよいし、電界形成用電圧印加工程と放電電極加熱工程を同時に行ってもよい。
本実施の形態では、電界形成用電圧印加工程において電界形成用電圧印加部22aにより、電界形成用電圧に相当する電圧を全て電界形成用電極23に印加し、対向電極側電圧制御工程において対向電極側電圧制御部21により、対向電極3を接地するようにしたが、放電電極8と対向電極3との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、電界形成用電極23及び対向電極3に電圧を分配して印加するようにしてもよい。
尚、電界形成用電圧は、放電電極8と対向電極3との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、放電電極8と電界形成用電極23との距離に応じて、適宜、選択することができる。また、電界形成用電極23及び対向電極3に印加する電圧は放電電極付き記録媒体1の種類や特性などに応じて、適宜、選択することができる。
実施の形態4の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法は以上のように構成されているので、実施の形態1の(1)乃至(9)と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)電位差設定工程が、放電電極8と離間して対向配置される電界形成用電極23に電圧を印加する電界形成用電圧印加工程と、対向電極3への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程を有することにより、放電電極8に直接、電圧を印加する必要がなく、放電電極8の耐久性に優れ、放電電極付き記録媒体1の長寿命性に優れる。
実施の形態4の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成装置は以上のように構成されているので、実施の形態1の(1)及び(2)と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)電位差設定部20cが、放電電極付き記録媒体1の放電電極8と離間して対向配置される電界形成用電極23と、電界形成用電極23に電圧を印加する電界形成用電圧印加部22aと、対向電極3への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部21を有することにより、放電電極付き記録媒体1の種類や特性に応じて、電界形成用電極23と対向電極3に電界形成用電圧を分配して印加することができ、確実に放電電極8と対向電極3との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、汎用性に優れる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5における画像形成方法及び画像形成装置について、以下図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態1乃至4と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図8は実施の形態5における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図である。
図8において、実施の形態5における画像形成方法に用いる放電電極付き記録媒体1cが実施の形態2と異なるのは、実施の形態1と同様に、複数の電子放出部位9を有する放電電極8を長方形状の一枚の平板ベタ状に形成している点である。
また、図8において、実施の形態4における画像形成方法に用いる画像形成装置30dが実施の形態2と異なるのは、電位差設定部20dが、放電電極付き記録媒体1cの放電電極8に電圧を印加する放電電極側電圧印加部22の代わりに、実施の形態3と同様に、後述する電界形成用電極23に電圧を印加する電界形成用電圧印加部22aを備えており、放電電極付き記録媒体1cの放電電極8と離間して電界形成用電極23が対向配置されている点である。
以上のように構成された放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法を画像形成装置の動作に基づいて説明する。
図8に示すように、まず、電位差設定工程における電界形成工程の対向電極側電圧制御工程において、電位差設定部20dの対向電極側電圧制御部21aにより対向電極3eに電圧を印加する。
続いて、電位差設定工程における電界形成工程の電界形成用電圧印加工程において、電位差設定部20dの電界形成用電圧印加部22aにより電界形成用電極23に、放電電極8と対向電極3eとの間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように電圧を印加する。
尚、対向電極3e及び電界形成用電極23のそれぞれに印加される電圧は放電制御電圧よりも低い電圧であり、対向電極3eと電界形成用電極23の間に電界形成用電圧に相当する電位差が発生している。
次に、放電電極加熱工程において、選択された色を表示すべき画素に対応する位置にある放電電極8の電子放出部位9を加熱手段15aにより選択的に加熱する。このとき、放電電極8と対向電極3eとの間に放電制御電圧に相当する電位差が設定されているが、発熱抵抗体12aにより加熱された放電電極8aの電子放出部位9とそれに対向する対向電極3eとの間のみで放電が発生する。これにより、発熱抵抗体12aにより加熱された放電電極8aの電子放出部位9に対向する対向電極3e上のサブ画素の位置には、放電に伴って発生した電子やイオンの電荷の作用により、静電潜像が形成され画像が表示されるが、対向電極3e上の他の位置には静電潜像は形成されず、画像は表示されない。また、放電電極8aの内、加熱手段15aにより加熱されていない部分の電子放出部位9と、それに対向する部分の対向電極3eとの間でも放電は発生しない。
画像情報に基づいて、加熱手段15aによる放電電極8aの加熱位置を選択することにより、任意の画像を形成することができる。
電界形成用電圧印加工程において、電界形成用電圧印加部22aにより、電界形成用電極23に印加する電圧と、対向電極側電圧制御工程において、対向電極側電圧制御部21aにより、対向電極3eに印加する電圧は、放電電極8と対向電極3eとの間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、適宜、選択することができる。よって、本実施の形態のように、電界形成用電圧に相当する電圧を電界形成用電極23と対向電極3eに分配して印加する代わりに、電界形成用電圧印加工程において、電界形成用電圧に相当する電圧を全て電界形成用電極23のみに印加し、対向電極側電圧制御工程において、対向電極3eを接地するようにしてもよい。
尚、電界形成用電圧は、放電電極8と対向電極3との間に放電制御電圧に相当する電位差が発生するように、放電電極8と電界形成用電極23との距離に応じて、適宜、選択することができる。
実施の形態5の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成方法は以上のように構成されているので、実施の形態1の(1)乃至(5)及び実施の形態2の(1)乃至(5)と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)電位差設定工程が、放電電極8と離間して対向配置される電界形成用電極23に電圧を印加する電界形成用電圧印加工程と、対向電極3への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御工程を有することにより、放電電極8に直接、電圧を印加する必要がなく、放電電極8の耐久性に優れ、放電電極付き記録媒体1cの長寿命性に優れる。
実施の形態5の放電電極付き記録媒体を用いた画像形成装置は以上のように構成されているので、実施の形態2と同様の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)電位差設定部20dが、放電電極付き記録媒体1の放電電極8と離間して対向配置される電界形成用電極23と、電界形成用電極23に電圧を印加する電界形成用電圧印加部22aと、対向電極3への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部21を有することにより、放電電極付き記録媒体1の種類や特性に応じて、電界形成用電極23と対向電極3に電界形成用電圧を分配して印加することができ、確実に放電電極8と対向電極3との間に放電制御電圧に相当する電位差を発生させることができ、汎用性に優れる。
本発明は、放電電極付き記録媒体の表裏に電界を形成すると共に、放電電極付き記録媒体の放電電極を選択的に加熱することにより、放電電極から放電を発生させ、電子やイオンを媒体本体の記録面の所望の位置に照射し、その電荷の作用により高品質な画像を形成することができる画像品質の信頼性に優れた画像形成方法及び画像形成装置の提供を行って、静電現像方式の放電電極付き記録媒体の普及を図ることができる。
実施の形態1における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図 実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体のカラーフィルタを示す模式平面図 実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体の対向電極を示す模式平面図 実施の形態2における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図 実施の形態2における画像形成方法に用いる記録媒体の媒体本体を示す要部模式平面図 実施の形態3における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図 実施の形態4における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図 実施の形態5における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式斜視図
符号の説明
1,1a,1b,1c 放電電極付き記録媒体
2 基板
3,3e 対向電極
3a 色分割電極
3b 絶縁膜
3c 接続用開口部
3d 色選択電極
4,4a 媒体本体
5 カラーフィルタ
6,6a 表示層
6b 画像表示材料
7 スペーサ
8,8a 放電電極
9 電子放出部位
10 熱吸収層
11 放電電極保護層
12a 発熱抵抗体
12bドライバIC
13 発熱部保護層
15,15a 加熱手段
20,20a,20b,20c,20d 電位差設定部
21,21a、21b 対向電極側電圧制御部
22 放電電極側電圧印加部
22a 電界形成用電圧印加部
23 電界形成用電極
25 搬送ローラ
30,30a,30b,30c,30d 画像形成装置
E 目

Claims (11)

  1. 電荷の作用により書き込みや消去が可能な静電現像方式の媒体本体と、前記媒体本体の一方の面側に配設された放電電極と、を有する放電電極付き記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に形成或いは接触又は近接して配設される対向電極と,の間に放電制御電圧に相当する電位差を設定して電界を形成する電位差設定工程と、加熱手段により前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極を選択的に加熱する放電電極加熱工程と、を備えていることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記電位差設定工程が、前記放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と,前記対向電極と,の間に電界形成用電圧を印加する電界形成工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記電位差設定工程が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記対向電極と,の間に前記放電制御電圧に相当する電圧を印加する電圧印加工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記放電電極加熱工程に用いる前記加熱手段が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と絶縁されて前記放電電極付き記録媒体に一体に形成された発熱抵抗体であることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記放電電極加熱工程に用いる前記加熱手段が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と離間して対向配置される外部加熱手段であることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 請求項4に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、
    前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に形成された前記対向電極と,の間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記加熱手段の前記発熱抵抗体に選択的に通電する加熱手段駆動部と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、
    前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に接触又は近接して配設される前記対向電極と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と前記対向電極との間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記加熱手段の前記発熱抵抗体に選択的に通電する加熱手段駆動部と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、
    前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と,前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に形成された前記対向電極と,の間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極を選択的に加熱する外部加熱手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項5に記載の画像形成方法に用いる画像形成装置であって、
    前記放電電極付き記録媒体における前記媒体本体の前記放電電極が配設された面と反対の面側に接触又は近接して配設される前記対向電極と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と前記対向電極との間に前記放電制御電圧に相当する電位差を発生させる電界を形成する電位差設定部と、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極を選択的に加熱する外部加熱手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記電位差設定部が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極と離間して対向配置される電界形成用電極と、前記電界形成用電極に電圧を印加する電界形成用電圧印加部と、前記対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部と、を備えていることを特徴とする請求項6乃至9の内いずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記電位差設定部が、前記放電電極付き記録媒体の前記放電電極に電圧を印加する放電電極側電圧印加部と、前記対向電極への接地又は電圧印加を行う対向電極側電圧制御部と、を備えていることを特徴とする請求項6乃至9の内いずれか1項に記載の画像形成装置。
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