JP4797179B2 - 画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、受光した光量により抵抗が変化する光導電層を有する静電現像方式の記録媒体に加熱放電型印字ヘッドによって選択的に電荷を付与して画像を形成する画像形成方法と画像形成装置に関する。
近年、(特許文献1)に示すように、電子写真方式とは別方式の静電潜像形成方式である、イオン照射方式が開発されてきている。
電子写真方式が一様帯電+露光という2工程で、一様帯電した感光体上の露光した部分の電荷を逃がすことで、静電潜像担持体としての感光体上に静電潜像を形成するのに対し、イオン照射方式では、イオン生成可能な雰囲気中(大気中等)においては、放電電極からの電子の放出により発生するイオンの照射による選択的帯電(静電潜像形成帯電)のみで静電潜像担持体(絶縁体であれば良いので、必ずしも感光体である必要はない)上に静電潜像の形成を完了できるので、より簡素化された静電潜像形成方式である。
また、(特許文献2)には、水平プリンタ対応型のイオン照射型印字ヘッドの具体的な形状及びそれを備えた画像形成装置が開示されている。
特に、(特許文献1)や(特許文献2)のイオン照射方式は、放電電極に印加しただけでは放電が発生せず加熱することにより放電が発生する電圧(放電制御電圧)を印加した状態で、放電電極への加熱の有無を制御することにより、放電の有無を制御してイオンの発生制御を行う加熱放電方式であり、放電電極に印加する電圧の制御が不要である。その結果、発熱抵抗体等による加熱の制御に使用する5V駆動のような低耐電圧対応のドライバICで放電の発生を制御することができ、放電の制御の観点からは最も優れた制御方式であると言える。
また、このようなイオン照射方式による静電潜像形成方式を応用したものは、デジタルペーパに代表されるような、表面に付与された電荷(静電潜像)の作用により画像を表示する静電現像方式の記録媒体に対して、静電潜像をイオン照射により直接形成できるので、静電現像方式の記録媒体に非接触で書き込むには現在考え得る最適な画像形成装置である。
一方、少なくとも光書き込み手段と光スイッチング素子と表示素子よりなり、光スイッチング素子と表示素子の間に所定の電圧を印加しつつ、受光した光量により光導電性スイッチング素子のインピーダンスを変化させ、表示素子に印加される電圧を制御することにより、表示素子を駆動し、画像を表示する光書き込み型空間変調デバイスが開発されている。この光書き込み型空間変調デバイスの表示素子にメモリ性のある素子を用いることにより、書き込み手段との切り離しを可能にした光書き込み型記録媒体も注目されている。
例えば(特許文献3)には、「少なくとも印加電圧の方向性にしたがって抵抗成分を制御することが可能な光スイッチング素子と表示素子とを有する光書き込み型記録媒体に、電圧を印可し、光スイッチング素子の印加電圧の方向性による抵抗成分の比を制御して、表示素子への電荷蓄積量を制御することにより、表示の制御を行うことを特徴とする記録方法、この記録方法に用いる光書き込み型記録媒体、表示装置および書き込み装置。」が開示されている。
特開2003−326756号公報 WO2005/087496号公報 特開2002−40386号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)、(特許文献2)の画像形成装置は、加熱放電型印字ヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら書き込みを行うので、高画質化、カラー化を図るためには、加熱放電型印字ヘッドと記録媒体との位置合わせやイオン照射のタイミング等の制御に高い精度が要求され、高画質化、カラー化が困難で、静電現像方式の記録媒体の普及における課題となっていた。
(2)(特許文献3)では、光書き込み型記録媒体に選択的に光を照射するだけで画像を形成することができるが、光の照射の有無のみによって表示のオン、オフを切り替えるので、光書き込み手段を記録媒体の画素単位で駆動する必要があり、駆動制御が複雑で取り扱い性に欠けるという課題を有していた。また、特にカラー化を行う場合には、色ずれを防止するために、光書き込み手段と記録媒体との位置合わせに高い精度が要求されるが、所定の位置に所望の光量を画素単位で照射することは困難であり、画像品質の信頼性に欠けるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、記録媒体の表示画素の画素単位や表示原色の色単位で選択的に記録媒体の記録面と反対側の面から光を照射することにより、加熱放電型印字ヘッドから記録面の所望の位置に確実に電子やイオンを照射して電荷を付与することができ、高品質なカラー画像を形成することができ、制御が容易で画像品質の信頼性に優れた画像形成方法と画像形成装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明の画像形成方法と画像形成装置は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の画像形成方法は、放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより前記放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層と、前記表示層の記録面と反対側の面に積層され受光した光量により抵抗が変化する光導電層と、を有する記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、
前記記録媒体の前記光導電層側に積層された光透過性の対向電極と,前記加熱放電型印字ヘッドの前記放電電極と,の間に基準電圧を印加する基準電圧印加工程と、画像情報に基づいて前記記録媒体の前記対向電極側から前記光導電層に選択的に光を照射し前記光導電層の受光箇所の抵抗を低下させることにより、前記表示層と前記光導電層とに対する前記基準電圧の分配率を変化させ、前記光導電層の前記受光箇所に対応する前記表示層の前記記録面と反対側の面と前記放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる光照射工程と、前記画像情報に基づいて前記加熱放電型印字ヘッドの前記放電電極を選択的に加熱する放電電極加熱工程と、を備えている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)記録媒体の光導電層側に積層された光透過性の対向電極と,加熱放電型印字ヘッドの放電電極と,の間に基準電圧を印加する基準電圧印加工程と、画像情報に基づいて記録媒体の対向電極側から光導電層に選択的に光を照射し光導電層の受光箇所の抵抗を低下させることにより、表示層と光導電層とに対する基準電圧の分配率を変化させ、光導電層の受光箇所に対応する表示層の記録面と反対側の面と放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる光照射工程を有することにより、基準電圧印加工程で対向電極全体に基準電圧を印加した状態で、光照射工程で画像情報に基づいて選択的に光を照射するだけで、表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)の内の光が照射された任意の位置と、加熱放電型印字ヘッドの放電電極と、の間に簡便に放電制御電圧を印加することができ、後工程の放電電極加熱工程で画像情報に基づいて加熱放電型印字ヘッドの放電電極を選択的に加熱することにより、光照射工程及び放電電極加熱工程で選択された対向電極及び放電電極のそれぞれの任意の位置の間で放電を発生させることができ、記録面の所望の位置に確実に電子やイオンを照射して画像を形成することができ、制御が容易で画像品質の信頼性に優れる。
(2)光照射工程で光を照射する位置を選択することにより、放電電極との間で放電が発生する対向電極の位置を選択することができるので、基準電圧印加工程では対向電極への選択的な電圧印加や接地が不要で施工性に優れ、記録媒体の対向電極を画素単位、行単位、列単位などに分割して形成する必要がなく、記録媒体の量産性、取り扱い性を向上させることができる。
(3)放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、記録媒体の記録面から離れた位置から電子やイオンを照射して画像を形成することができるので、記録媒体の記録面側に電圧を印加するための電極を設ける必要がなく、記録媒体の構成を簡素化することができる。
(4)光照射工程で選択的に光を照射された対向電極と、放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極が重なる位置で放電を発生させることができ、放電電極加熱工程で放電電極を加熱する範囲で放電が発生する範囲を制御して電子やイオンの照射位置精度を確保することができるので、光照射工程で光を照射する範囲や光量を細かく制御することなく、高品質な画像を形成することができ、施工性に優れる。
ここで、画像形成方法に用いる記録媒体が少なくとも表示層と光導電層を有するものであれば、加熱放電型印字ヘッドにより画像の形成を行う際に、記録媒体の光導電層側に光透過性の対向電極を積層して用いることができる。また、予め光導電層側に光透過性の対向電極が形成された記録媒体を用いてもよい。
記録媒体の表示層は、電荷の作用により静電潜像が形成されるものであればよく、液晶方式、ツイストボール方式、電気泳動方式、粉体移動方式等が好適に用いられる。
これらは単色表示以外に、加法混色法における三原色(R,G,B)を持つカラーフィルタ層や減法混色法における三原色(Y,M,C)を持つ反射層と組み合わせたり、ツイストボールや微粒子を減法混色法における三原色(Y,M,C)等に着色して色毎に配列したりしてカラー表示を行うことができる。また、1枚の記録媒体の中を複数のブロックに分割し、ブロック毎に異なる色を表示することもできる。
この記録媒体は、紙代わりの媒体として持ち運んだりして使用する以外に、画像形成装置に固定して広告などを表示する看板等の表示媒体として使用することもできる。
光導電層は、光導電性を有し、光が照射されることにより、抵抗が低下するものであればよい。例えば、無機の光導電層としては、CCDに用いられるフォトダイオードや密着型イメージセンサに用いられるアモルファスシリコンなどで形成されたものが好適に用いられる。
また、有機の光導電層としては、エルグラフィに用いられている機能分離型二層構造や機能分離型三層構造を有するものなどが好適に用いられる。
放電制御電圧とは、その電位差だけでは加熱放電型印字ヘッドの放電電極と記録媒体の対向電極との間で放電は起こらないが、放電電極を加熱することにより放電が起こる電圧域を言う。
光照射工程で光が照射されることにより、光導電性によって光導電層の受光箇所の抵抗が下がるため、対向電極と表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)との間に印加されていた電圧が低下し、その分、表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)と放電電極との間に印加されていた電圧が上昇して、表示層と光導電層とに対する基準電圧の分配率が変化する。光導電層の抵抗が小さくなる程、対向電極と放電電極との間の電位差と、表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)と放電電極との間の電位差が近づくことになる。よって、光照射工程で光導電層に光を照射した際に、光導電層の受光箇所に対応する表示層の記録面と反対側の面と放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差が生じるような基準電圧を、予め電圧印加工程で対向電極と放電電極との間に印加することにより、放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極と対向電極との間で放電を発生させることができ、表示層の記録面の選択された任意の位置に確実にイオンを照射することができる。
対向電極は、光照射工程により照射される光を透過して光導電層に照射するために光透過性を有する材質で形成する。具体的には、ITO膜、Au、SnO2、Al、Cu等が好適に用いられる。
対向電極は、記録媒体の表示画素の画素単位、行単位、列単位などに分割して形成してもよいが、光照射工程で対向電極の任意の位置に選択的に光を照射することができるので、記録媒体の表示層の全面に共通の平板状の電極(ベタ電極)として形成することができる。
対向電極を記録媒体の表示層の全面に共通の平板状の電極(ベタ電極)とすることにより、量産性に優れると共に、対向電極全体に簡便に電圧を印加することができ、取り扱い性に優れる。
加熱放電型印字ヘッドの放電電極は、例えば複数の放電発生部の一端部を共通電極で接続して櫛型に形成したり、複数の放電発生部の両端部を共通電極で接続して梯子型等に形成したりできるほか、長方形状や正方形状等の一枚の平板状に形成することができる(例えば、特開2003−326756号、WO2005/056297参照)。
櫛型や梯子型のように放電発生部の近傍に共通電極を設けることで、放電電極の放熱面積の拡大及び、熱容量の増大により、放電電極の冷却効果、加熱停止に対する応答性が向上し、また、抵抗値の低減により常に安定した電圧を印加できるので、放電の安定性等を更に向上させることができる。尚、平板状に形成した放電電極では、加熱手段により選択的に加熱されて放電が発生する箇所が放電発生部であり、放電発生部以外が共通電極となる。
特に、櫛型や梯子型の放電電極において、共通電極の幅を放電発生部の幅より幅広に形成した場合、一時的に100〜300℃に加熱される放電電極の冷却効果が向上し、熱の籠りを防ぐことができるので、加熱のオフに迅速に応答して放電を停止でき、放電時間間隔を短縮して短時間で放電の有無を切替えることができ、記録速度の高速化を図ることができる。また、共通電極の抵抗値を引き下げることができ、共通電極で接続された各々の放電発生部の間に生じる電位差を極力抑えることができるので、各々の放電発生部における放電量のばらつきを低減でき、放電発生の安定性に優れる。
放電電極は、基板上に金、銀、銅、アルミニウム等の金属を蒸着、スパッタ、印刷、メッキなどで形成した後、必要に応じてエッチングして放電発生部や共通電極をパターン形成するもの、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属の少なくとも一部をエッチングや切削等により薄肉化した後、必要に応じてエッチングやレーザ加工等により放電電極や共通電極をパターン形成するもの等が好適に用いられる。また、その他にカーボンナノチューブやカーボン等の導電材料を用いて放電電極を形成してもよい。
基板上に放電電極を形成する場合、基板の材質としては、表面に放電電極を形成することができると共に、加熱手段による加熱に耐える耐熱性を有するものであればよい。また、基板はセラミックなどの硬質なものでもよいし、ポリイミド,アラミド,ポリエーテルイミド等の薄膜樹脂で形成されたフレキシブルなものでもよい。フレキシブルな基板を用いた場合、形状自在性に優れるので、平面状態で放電電極を形成した後に、必要に応じて折り曲げたり湾曲させたりして所望の形状に変形させることができ、設計自在性、量産性、汎用性に優れる。尚、熱伝達性に優れるガラスやポリイミド,アラミド,ポリエーテルイミド等の合成樹脂等で基板を形成した場合、加熱手段による放電電極の加熱を基板の裏面側から行うこともできる。
放電電極を櫛型に形成する場合、各々の放電発生部の形状は、略矩形状、台形状、半円形状、砲弾状あるいはこれらを組合せた形状等に形成することができる。また、放電発生部の一部をさらにスリット等で分割したり、周縁部に凹凸部を形成したりすることで放電発生部の縁周辺の周長を増加させることができる(例えば、WO2005/056297参照)。放電電極は縁周辺からの放電量が多いので、縁周辺の周長を長くすることで、放電電極からの放電量を増加させて照射されるイオン量や発光強度を増加させることができ、放電制御電圧や加熱温度を低く設定することができ、省エネルギー性及び放電発生の効率性に優れる。また、放電制御電圧を低く設定できるので、放電電極の長寿命性にも優れる。
放電電極の端部を分割したり周縁部に凹凸部を形成したりする代りに、放電発生部(加熱手段による加熱位置近傍)に放電孔部を形成してもよい。これにより、放電孔部の縁周辺から電子を放出させることができ、放電電極の端部を分割するのと同様の作用を得ることができる。放電孔部の形状は、略円形、略楕円形、四角形や六角形等の多角形、星形など様々な形状に形成することができる。また、放電発生部(加熱手段による加熱位置近傍)の1箇所当たりの放電孔部の数及び大きさは適宜選択して組合せることができる。尚、放電電極の凹凸部や放電孔部は前述のエッチングやレーザ加工等により形成することができる。
また、放電電極の内の少なくとも共通電極の表面には導電材層を形成してもよい。これにより、共通電極の抵抗値を更に引き下げることができ、各々の放電発生部間に生じる電位差を確実に低減でき、放電の安定性に優れる。導電材層は放電電極よりも優れた導電性を有するものであればよく、銀ペーストのスクリーン印刷や銀メッキ等により容易に形成することができる。導電材層の厚みを増すことにより、共通電極の抵抗値を低減でき、放電の安定性を向上させることができる。
放電電極の厚さは材質にもよるが、金で形成する場合の厚さは0.1μm〜100μmが好ましい。放電電極の厚さが0.1μmより薄くなるにつれ摩耗の影響を受け易く放電電極の寿命が短くなる傾向があり、100μmより厚くなるにつれ熱容量が増加し加熱のオン/オフに対する応答性が低下し易くなる傾向があり、いずれも好ましくない。放電電極の厚さを100μm以下にすることで、加熱状態から急速に復帰させることができ、印字速度を高速化することができる。
放電電極を加熱する加熱手段としては、放電電極の任意の位置(放電発生部)を選択的に加熱できるものであればよく、放電電極に絶縁膜を介して密着して加熱するものでもよいし、放電電極から離間して加熱するものでもよい。
放電電極と密着させて加熱する加熱手段としては、従来の感熱式のファクシミリに使用されるサーマルプリントヘッドと同様の構成などを好適に用いることができる。具体的には、発熱抵抗体と電気的に接続されたドライバICで発熱抵抗体の発熱を制御するものである。尚、ドライバICは発熱抵抗体と電気的に接続されていればよく、その配置はどこでも構わない。例えば、放電電極や発熱抵抗体が形成される基板上に配設してもいし、プリント配線基板などに配設してもよい。
放電電極と離間して加熱する加熱手段としては、レーザ光を照射する方式や赤外線を照射する方式等を好適に用いることができる。レーザ光を照射する方式としては、レーザ照射部とポリゴンミラーやガルバノミラーを組合せたもの、レーザ照射部をシリアル走査させるもの等が好適に用いられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成方法であって、前記光照射工程における前記光導電層への光の照射の有無を前記記録媒体の表示画素の画素単位、行単位、列単位の内のいずれか1つの単位で選択する構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)光照射工程における光導電層への光の照射の有無を記録媒体の表示画素の画素単位で選択する場合、加熱放電型印字ヘッドの解像度が記録媒体の解像度よりも粗い場合や加熱放電型印字ヘッド側で記録媒体の表示画素に対応した選択的な加熱ができない場合でも、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極の位置に対応する放電電極から放電を発生させることができ、電子やイオンを記録面の所望の位置に精度良く照射して画像を形成することができ、画像の高品質性に優れる。
(2)光照射工程における光導電層への光の照射の有無を記録媒体の表示画素の行単位又は列単位で選択する場合、加熱放電型印字ヘッド側では光照射工程の選択単位と直交するように列方向又は行方向の位置を選択して加熱することにより、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極と放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極が交差する(重なる)位置で放電を発生させることができ、電子やイオンを記録面の所望の位置に精度良く照射して画像を形成することができ、画像の高品質性に優れる。
ここで、光照射工程で光の照射の有無を記録媒体の表示画素の画素単位で選択する場合は、光源部を記録媒体の各画素に対応させてマトリックス駆動すればよい。画素単位での光のパターンを生成するためには、例えば、TFTを用いた液晶ディスプレイ、単純マトリックス型液晶ディスプレイ等の透過型のディスプレイが適用可能である。
また、光照射工程では、蛍光ライト、ハロゲンランプ、エレクトロルミネッセンス(EL)ライト等、光を照射できるものであればどのようなものでも使用可能である。
もちろん、光源は白色に限定されるわけではなく、白色光とフィルターを組合せて有色光を照射してもよいし、有色の発光ダイオード(LED)を用いてもよい。
尚、パターン生成と光照射を兼ねて行うことも可能で、例えば、パターン生成と光照射の機能を兼ね備えたELディスプレイやCRT、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの発光型ディスプレイも適用可能である。
また、光照射工程で光の照射の有無を記録媒体の表示画素の行単位或いは列単位で選択する場合は、光源部を記録媒体の表示画素の各行或いは各列に対応させて行単位或いは列単位で駆動すればよい。特に、行単位或いは列単位での駆動は、選択が容易で特別な制御が必要なく、施工性に優れる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成方法であって、前記光照射工程を前記記録媒体の表示原色の色単位で行う構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)光照射工程を記録媒体の表示原色の色単位で行うことにより、カラー画像の画像情報を色単位に分解して画像を形成することができるが、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極と放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極が交差する(重なる)位置で放電を発生させることができるので、加熱放電型印字ヘッドにおける放電電極の放電発生部の実装密度が記録媒体のサブ画素の解像度よりも粗い場合でも、電子やイオンを記録面の所望のサブ画素の位置に精度良く照射して色ずれの発生を防止することができ、カラー画像の高品質性に優れる。
ここで、カラー表示の表示原色は二色以上であればよく、色の組合せも適宜、選択することができる。一つの画素を複数のサブ画素に分割し、各々の表示原色を縞模様状等のように規則的に配置或いはランダムに配置することでカラー化に対応できる。尚、カラー表示の表示原色が少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)又は減法混色法における三原色(Y,M,C)を備えた場合、フルカラー表示を行うことができるが、必要に応じて黒色等の他の色を含めても良い。
光源部は、各々の表示原色に対応させて色単位で駆動すればよい。このとき、各々の表示原色に対応した光源部が、行単位或いは列単位で規則的に配置されていれば、光源部を簡便に色単位で選択して駆動することができ、施工性に優れる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成方法であって、前記光照射工程において、前記記録媒体の前記対向電極側に積層されたカラーフィルタ層を通して、前記記録媒体の前記表示原色に対応した波長の光を照射する構成を有している。
この構成により、請求項3の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)光照射工程において、記録媒体の対向電極側に積層されたカラーフィルタ層を通して、記録媒体の表示原色に対応した波長の光を照射することにより、カラーフィルタ層の表示原色の配置に従って、簡便かつ確実に色単位で光の照射位置を選択することができ、色ずれのない高品質なカラー画像を形成することができ信頼性に優れる。
ここで、カラーフィルタ層には複数の表示原色が配置されるが、各々の表示原色に対応した波長の光は、その表示原色が配置された領域しか透過しない。よって、カラー画像の画像情報を色単位に分解し、光照射工程において、記録を行う表示原色に対応した波長の光を照射すると共に、放電電極加熱工程において、画像情報に基づいてその表示原色を表示する記録面上の任意の位置に対応した放電電極を選択的に加熱することにより、電子やイオンを精度良く照射することができる。この光照射工程と放電電極加熱工程を表示原色の色単位で繰り返すことにより、色ずれのない高品質なカラー画像を形成することができる。
各々の表示原色に対応した波長の光は、その表示原色が配置された領域しか透過しないので、カラーフィルタ層における表示原色の配置と光源部の配置は一対一に対応している必要はなく、カラーフィルタ層における表示原色の配置は、適宜、選択することができる。
本発明の請求項5に記載の画像形成装置は、放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより前記放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層と、前記表示層の記録面と反対側の面に積層され受光した光量により抵抗が変化する光導電層と、を有する記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、前記記録媒体の前記対向電極側に配設され前記光導電層に選択的に光を照射する光照射部と、前記光照射部から選択的に光を照射して前記光導電層の受光箇所の抵抗を低下させることにより、前記表示層と前記光導電層とに対する前記基準電圧の分配率を変化させ、前記光導電層の前記受光箇所に対応する前記表示層の前記記録面と反対側の面と前記放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる基準電圧を前記記録媒体の前記対向電極と,前記加熱放電型印字ヘッドの前記放電電極と,の間に印加する基準電圧印加部と、を備えている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)記録媒体の対向電極側に配設され光導電層に選択的に光を照射する光照射部と、光照射部から選択的に光を照射して光導電層の受光箇所の抵抗を低下させることにより、表示層と光導電層とに対する基準電圧の分配率を変化させ、光導電層の受光箇所に対応する表示層の記録面と反対側の面と放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる基準電圧を記録媒体の対向電極と,加熱放電型印字ヘッドの放電電極と,の間に印加する基準電圧印加部を有することにより、基準電圧印加部で対向電極全体に電圧を印加した状態で、光照射部で画像情報に基づいて選択的に光を照射するだけで、表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)の内の光が照射された任意の位置と、加熱放電型印字ヘッドの放電電極と、の間に簡便に放電制御電圧を印加することができ、画像情報に基づいて加熱放電型印字ヘッドの放電電極を選択的に加熱することにより、選択された対向電極及び放電電極のそれぞれの任意の位置の間で放電を発生させることができ、記録面の所望の位置に確実に電子やイオンを照射して画像を形成することができる。
(2)光照射部で光を照射する位置を選択することにより、放電電極との間で放電が発生する対向電極の位置を選択することができるので、基準電圧印加部では対向電極への選択的な電圧印加や接地が不要で、記録媒体の対向電極を画素単位、行単位、列単位などに分割して形成する必要がなく、記録媒体の量産性、取り扱い性を向上させることができる。
(3)放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、記録媒体の記録面から離れた位置から電子やイオンを照射して画像を形成することができるので、記録媒体の記録面側に電圧を印加するための電極を設ける必要がなく、記録媒体の構成を簡素化することができる。
(4)光照射部で選択的に光を照射された対向電極と、加熱放電型印字ヘッドの加熱手段で選択的に加熱された放電電極が重なる位置で放電を発生させることができ、加熱手段で放電電極を加熱する範囲で放電が発生する範囲を制御して電子やイオンの照射位置精度を確保することができるので、光照射部で光を照射する範囲や光量を細かく制御することなく、高品質な画像を形成することができ、施工性に優れる。
ここで、この画像形成装置で用いる加熱放電型印字ヘッド及び記録媒体は、前述の画像形成方法で用いられる加熱放電型印字ヘッド及び記録媒体と同様なので説明を省略する。
光照射部は、前述の画像形成方法で用いられるものと同様であるが、特に、蛍光ライト、ハロゲンランプ、エレクトロルミネッセンス(EL)ライト、発光ダイオード(LED)等の光源部を有するものが好適に用いられる。
尚、光照射部は、記録媒体の記録面全面に対応した光源部を備えている必要はなく、一行乃至複数行或いは一列乃至複数列に対応した光源部を備えたものを走査させることにより、加熱放電型印字ヘッドの放電電極と対向する範囲の光導電層に対して対向電極側から光を照射すればよい。特に、加熱放電型印字ヘッドと光照射部を共に走査させる場合は、位置ずれの発生を防ぐために、両者の動きを同期させることが好ましい。例えば、加熱放電型印字ヘッド及び光照射部を一つのキャリアに搭載する等して、同一の駆動系で走査させれば、簡便かつ確実に位置ずれを防止することができ信頼性に優れる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像形成装置であって、前記光照射部が、前記記録媒体の前記対向電極側に積層されたカラーフィルタ層における複数の前記表示原色の配置に対応して配置され複数の前記表示原色の各々に対応した波長の異なる光を照射する光源部を備えている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)光照射部が、記録媒体の対向電極側に積層されたカラーフィルタ層における複数の表示原色の配置に対応して配置され複数の表示原色の各々に対応した波長の異なる光を照射する光源部を有することにより、カラーフィルタ層に配置された複数の表示原色の各々に対応した波長の異なる光を選択的に照射することができるので、対向電極の内、放電電極との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で簡便に選択することができ、表示原色の色単位に分解された画像情報を元に、色ずれのない高品質な画像を形成することができる。
ここで、光源部は、カラーフィルタ層に配置された複数の表示原色の各々に対応した波長の異なる光を選択的に照射できるものであればよい。一つの光源部で波長を切り替えて各々の表示原色に対応した光を選択的に照射してもよいし、各々の表示原色に対応した複数の光源部の中から照射する光の波長を選択してもよい。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像形成装置であって、前記光照射部が、少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)の各々に対応した波長の異なる光を照射する複数の前記光源部を備えている構成を有している。
この構成により、請求項6の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)光照射部が、少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)の各々に対応した波長の異なる光を照射する複数の光源部を有することにより、カラーフィルタ層に少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)が表示原色として配置された記録媒体の光導電層に対して、色単位で選択的に光を照射して抵抗を低下させることができ、対向電極の内、放電電極との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で簡便に選択することができるので、画像情報を少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)の色単位に分解して高品質なカラー画像を形成することができる。
ここで、光源部としては、加法混色法における三原色(R,G,B)を選択的に照射できるものであればよい。特に省エネルギー性、長寿命性に優れる発光ダイオード(LED)が好適に用いられる。
請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の画像形成方法に用いる記録媒体が、光透過性の下部基板と、複数の表示原色を有し前記下部基板上に積層されたカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層上の全面に積層された光透過性の対向電極と、前記対向電極上に積層された光導電層と、前記光導電層上に積層され電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層と、を備えている構成を有している場合、この構成により、以下のような作用を有する。
(1)対向電極と、電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層と、を有するので、表示層を挟んで加熱放電型印字ヘッドの放電電極と対向電極を対向配置することができ、電圧印加工程において、対向電極と放電電極の間に確実に電圧を印加して電界を形成することができ、取り扱い性に優れる。
(2)光透過性の下部基板と、複数の表示原色を有し下部基板上に積層されたカラーフィルタ層と、カラーフィルタ層上の全面に積層された光透過性の対向電極と、を有することにより、下部基板側から照射される光を下部基板、カラーフィルタ層、対向電極を透過させて、対向電極上に積層された光導電層に照射することができるので、光を選択的に照射することによって、光導電層の任意の受光箇所における抵抗を低下させることができ、表示層の記録面と反対側の面と放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせることができ、対向電極の内の受光箇所に対応した位置と、それに対向する放電電極との間で放電を発生させることが可能で、対向電極を画素単位、行単位、列単位などに分割して形成する必要がなく、量産性、取り扱い性に優れる。
(3)カラーフィルタ層が複数の表示原色を有し、カラーフィルタ層上の全面に光透過性の対向電極が積層されているので、光照射工程において、カラーフィルタ層に配置される表示原色に対応した波長の光を選択的に照射することにより、光導電層に対して、表示原色の配置に従って色単位で選択的に光を照射して受光箇所の抵抗を低下させることができ、対向電極の内、放電電極との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で選択することができ、カラー画像形成時の施工性に優れる。
ここで、この記録媒体は、前述の画像形成方法で用いられる記録媒体であり、対向電極、カラーフィルタ層、表示層については、既に説明した通りであるので説明を省略する。
また、光導電層についても、前述の通りであるが、さらに詳細に説明する。
無機の光導電層としては、例えば前述のようにa−Siが好適に用いられるが、a−Siを用いる場合、CVDによりSi成膜中にドープするP型あるいはN型元素の種類やドープ量を、表示層側と対向電極側で変えた2層以上の構造として、光照射時の光量制御により抵抗成分の非対称率を制御可能な構造にすることができる。例えば、下部基板上に、P型a−Si層/I型a−Si層/n型a−Si層/I型a−Si層/P型a−Si層を順次積層した構造において、P型、I型作製時のドーピングガス量を制御することにより対称性を制御可能にすることができる。ただしa−Si等を用いる場合、通常、作製工程中、加熱工程があるため、下部基板は、ガラス基板など耐熱性の高い基板を用いる必要がある。
有機の光導電層としては、前述のように少なくとも電荷発生層および電荷輸送層を有するものが好適に用いられる。例えば、対向電極側から順に電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)を設けた機能分離型二層構造のものや、同じく対向電極側から順に電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)と電荷発生層(CGL)を設けた機能分離型三層構造のもの等が挙げられる。
電荷発生層の材料としては、ペリレン系、フタロシアニン系、ビスアゾ系、ジチオピトケロピロール系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポリカーボネート系など光照射により電荷が発生する有機材料が好適に用いられる。
電荷輸送層の材料としては、トリニトロフルオレン系、ポリビニルカルバゾール系、オキサジアゾール系、ピラリゾン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、トリフェニルメタン系、ジアミン系などが好適に用いられる。また、LiClO4を添加したポリビニルアルコ−ルやポリエチレンオキシドのようなイオン導電性材料を用いることもできる。中でも、ジアミン系が感度、キャリア輸送能力などの点から好ましい。
電荷発生層及び電荷輸送層の作製方法としては、真空蒸着法やスパッタ法などドライな膜形成法のほか、溶液あるいは分散液を用いるスピンコート法、ディップ法などを用いることができる。
尚、有機の光導電層は、高温の熱処理を必要としないため、下部基板としてポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)フィルムなどのフレキシブルな基板を用いることができ、記録媒体としての汎用性、取り扱い性に優れる。
尚、この記録媒体は、1枚のカラーフィルタ層を用いて対向電極の選択とカラー表示を行う以外に、表示層と光導電層との間に光を透過しない遮蔽層を設け、カラーフィルタ層を電子やイオンの照射位置(放電発生位置)の選択のみに使用し、表示層側に別途、カラー表示のためのカラーフィルタ層や反射層を設けたり、ツイストボールや微粒子等の画像表示材料を表示原色で着色したりしてもよい。これにより、表示層に様々な種類の画像表示材料を用いることができ、汎用性に優れる。
記録媒体のカラーフィルタ層に配置される複数の表示原色が、少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)を備えている構成を有している場合、この構成により、以下のような作用を有する。
(1)カラーフィルタ層に配置される複数の表示原色が、少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)を有するので、画像情報を少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)に分解して色単位で画像を形成することができ、色ずれを確実に防止して高品質なフルカラー画像を得ることができる。
(2)一層のカラーフィルタ層のみで対向電極の選択とカラー表示に対応することができるので、構成を簡素化することができ、量産性に優れる。
記録媒体の表示層にシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式の画像表示材料が封入されている構成を有している場合、この構成により、以下のような作用を有する。
(1)表示層にシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式の画像表示材料が封入されているので、画像情報に基づいて表示層の記録面に選択的に電子やイオンを照射して電荷を付与することにより、透過光によって簡便にカラー画像を表示することができ取扱い性に優れる。
ここで、液晶材料としては透過型のネマティック液晶やスメクティック液晶等が好適に用いられる。
画像が形成された記録媒体の裏面にバックライトとなるシート状のELランプやLEDランプ等を配設した場合、記録媒体単体で夜間などに高輝度の画面表示を行うことが可能な表示媒体として看板等に用いることができる。また、画像が形成された記録媒体と共にELランプやLEDランプ等のバックライトを組み込んだ画像表示装置は省電力で表示画面の輝度を保持することができ省エネルギー性、視認性に優れる。
記録媒体の表示層に白色と黒色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式の内のいずれか一種の方式の画像表示材料が封入されている構成を有している場合、この構成により、以下のような作用を有する。
(1)表示層に白色と黒色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式の内のいずれか一種の方式の画像表示材料が封入されているので、画像情報に基づいて表示層の記録面に選択的に電子やイオンを照射して電荷を付与することにより、記録面と反対側の対向電極側を表示面として反射光によって簡便にカラー画像を表示することができ取扱い性に優れる。
ここで、この記録媒体は対向電極側を表示面とした場合には、カラー画像を表示することができるが、表示層の記録面側を表示面とした場合には、白黒画像を表示することができる。
記録媒体の光導電層が、有機光導電体で形成されている構成を有している場合、この構成により、以下のような作用を有する。
(1)光導電層が、有機光導電体(OPC)で形成されていることにより、量産性、取り扱い性に優れる。
以上のように、本発明の画像形成方法と画像形成装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)基準電圧印加工程で加熱放電型印字ヘッドの放電電極と記録媒体の対向電極との間に基準電圧を印加した状態で、光照射工程で画像情報に基づいて記録媒体の対向電極側から表示層の裏面に積層された光導電層に選択的に光を照射するだけで、表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)の内の光が照射された任意の位置と、加熱放電型印字ヘッドの放電電極と、の間に選択的に放電制御電圧を印加することができ、後工程の放電電極加熱工程で画像情報に基づいて加熱放電型印字ヘッドの放電電極を選択的に加熱することにより、光照射工程及び放電電極加熱工程で選択された対向電極及び放電電極のそれぞれの任意の位置の間で放電を発生させることができ、記録面の所望の位置に確実に電子やイオンを照射して画像を形成することができる制御が容易で画像品質の信頼性に優れた画像形成方法を提供することができる。
(2)光照射工程で光を照射する位置を選択することにより、放電電極との間で放電が発生する対向電極の位置を選択することができ、基準電圧印加工程では対向電極への選択的な電圧印加や接地が不要で施工性に優れた画像形成方法を提供することができる。
(3)放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、記録媒体の記録面から離れた位置から電子やイオンを照射して画像を形成することができるので、記録媒体の記録面側に電圧を印加するための電極を設ける必要がなく、記録媒体の構成を簡素化することができる汎用性に優れた画像形成方法を提供することができる。
(4)光照射工程で選択的に光を照射された対向電極と、放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極が重なる位置で放電を発生させることができ、放電電極加熱工程で放電電極を加熱する範囲で放電が発生する範囲を制御して電子やイオンの照射位置精度を確保することができるので、光照射工程で光を照射する範囲や光量を細かく制御することなく、高品質な画像を形成することができる施工性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)光照射工程における光導電層への光の照射の有無を記録媒体の表示画素の画素単位で選択する場合、加熱放電型印字ヘッドの解像度が記録媒体の解像度よりも粗い場合や加熱放電型印字ヘッド側で記録媒体の表示画素に対応した選択的な加熱ができない場合でも、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極の位置に対応する放電電極から放電を発生させることができ、電子やイオンを記録面の所望の位置に精度良く照射して画像を形成することができる画像の高品質性に優れた画像形成方法を提供することができる。
(2)光照射工程における光導電層への光の照射の有無を記録媒体の表示画素の行単位又は列単位で選択する場合、加熱放電型印字ヘッド側では光照射工程の選択単位と直交するように列方向又は行方向の位置を選択して加熱することにより、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極と放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極が交差する(重なる)位置で放電を発生させることができ、電子やイオンを記録面の所望の位置に精度良く照射して画像を形成することができる画像の高品質性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)光照射工程で選択的に光を照射された対向電極と放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極が交差する(重なる)位置で放電を発生させることができるので、加熱放電型印字ヘッドにおける放電電極の放電発生部の実装密度が記録媒体のサブ画素の解像度よりも粗い場合でも、電子やイオンを記録面の所望のサブ画素の位置に精度良く照射して色ずれの発生を防止することができカラー画像の高品質性に優れた画像形成方法を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)光照射工程において、記録媒体の対向電極側に積層されたカラーフィルタ層を通して、記録媒体の表示原色に対応した波長の光を照射することにより、カラーフィルタ層の表示原色の配置に従って、簡便かつ確実に色単位で光の照射位置を選択することができ、色ずれのない高品質なカラー画像を形成することができ信頼性に優れる。
できる取扱い性に優れた記録媒体を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)基準電圧印加部で加熱放電型印字ヘッドの放電電極と記録媒体の対向電極との間に基準電圧を印加することができ、光照射部で画像情報に基づいて記録媒体の対向電極側から表示層の裏面に積層された光導電層に選択的に光を照射するだけで、表示層の記録面と反対側の面(表示層の裏面)の内の光が照射された任意の位置と、加熱放電型印字ヘッドの放電電極と、の間に簡便に放電制御電圧を印加することができ、画像情報に基づいて加熱放電型印字ヘッドの放電電極を選択的に加熱することにより、選択された対向電極及び放電電極のそれぞれの任意の位置の間で放電を発生させることができ、記録面の所望の位置に確実に電子やイオンを照射して画像を形成することができる構成が簡素で量産性、画像品質の信頼性に優れた画像形成装置を提供することができる。
(2)光照射部で光を照射する位置を選択するだけで、放電電極との間で放電が発生する対向電極の位置を選択することができ、基準電圧印加部では対向電極への選択的な電圧印加や接地が不要で、記録媒体の取り扱い性に優れた画像形成装置を提供することができる。
(3)放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、記録媒体の記録面から離れた位置から電子やイオンを照射して画像を形成することができるので、記録媒体の記録面側に選択的に電圧を印加するための電極を設ける必要がなく、構造が簡素で記録媒体の取り扱い性に優れた画像形成装置を提供することができる。
(4)光照射部で選択的に光を照射された対向電極と、加熱放電型印字ヘッドの加熱手段で選択的に加熱された放電電極が重なる位置で放電を発生させることができ、加熱手段で放電電極を加熱する範囲で放電が発生する範囲を制御して電子やイオンの照射位置精度を確保することができるので、光照射部で光を照射する範囲や光量を細かく制御することなく、高品質な画像を形成することができる施工性に優れた画像形成装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)光照射部の光源部から、カラーフィルタ層に配置された複数の表示原色の各々に対応した波長の異なる光を選択的に照射することができるので、対向電極の内、放電電極との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で簡便に選択することができ、表示原色の色単位に分解された画像情報を元に、色ずれのない高品質な画像を形成することができる画像品質の信頼性に優れた画像形成装置を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)カラーフィルタ層に少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)が表示原色として配置された記録媒体の光導電層に対して、光照射部の光源部から色単位で選択的に光を照射して抵抗を低下させることができ、対向電極の内、放電電極との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で簡便に選択することができるので、画像情報を少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)の色単位に分解して高品質なカラー画像を形成することができる画像品質の信頼性に優れた画像形成装置を提供することができる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における画像形成方法と画像形成装置及びその画像形成方法に用いる記録媒体について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式図である。
図1中、1は本発明の実施の形態1における画像形成方法に用いる画像形成装置、2は画像形成装置1の加熱放電型印字ヘッド、3はセラミック或いはポリイミド,アラミド,ポリエーテルイミド等の薄膜樹脂で形成され後述する加熱手段4や放電電極6が積層された基板、4はドライバIC4bにより後述する発熱抵抗体4aの発熱を制御する加熱放電型印字ヘッド2の加熱手段、4aはTaSiO、RuO等で形成され所定のピッチで並設された加熱手段4の発熱抵抗体、5は基板3に覆設され加熱手段4と放電電極6を絶縁する絶縁膜、6は略矩形状の平板状に形成された加熱放電型印字ヘッド2の放電電極、6aは発熱抵抗体4aで加熱されることにより放電が発生する放電電極6の放電発生部、10は記録媒体20を挟んで加熱放電型印字ヘッド2と対向配置され記録媒体20の記録面25aと反対側の面から光を照射する光照射部、10a,10b,10cはそれぞれ記録媒体20のカラー表示の表示原色(R,G,B)のそれぞれに対応した波長の異なる光を照射する光照射部10の複数の光源部、15は加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と記録媒体20の記録面25aと反対側の面に形成された対向電極21との間に基準電圧を印加する基準電圧印加部である。尚、図1においては、説明の都合上、加熱放電型印字ヘッド2の発熱抵抗体4aに通電するための電極は省略した。
図2は実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体を示す要部断面模式斜視図であり、図3(a)は実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体のカラーフィルタ層を示す要部模式平面図であり、図3(b)は実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体のカラーフィルタ層の変形例を示す要部模式平面図である。
図2中、20は電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体、21はガラスやPETなどで形成された記録媒体20の光透過性の下部基板、22は下部基板21上に積層された記録媒体20のカラーフィルタ層、23はITOなどで形成されカラーフィルタ層22上の全面に積層された記録媒体20の光透過性の対向電極、24は有機光導電体(OPC)で形成され対向電極23上に積層された記録媒体20の光導電層、25は透過型のネマティック液晶やスメクティック液晶等のシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式の画像表示材料が封入され光導電層24上に積層された記録媒体20の表示層、25aは加熱放電型印字ヘッド2から電子やイオンが照射され電荷が付与される記録媒体20の記録面である。
尚、カラーフィルタ層22には、図3に示すように、表示原色として加法混色法における三原色(R,G,B)が縞模様状に繰り返し配置されている。
光照射部10の光源部10a,10b,10cとして、記録媒体20のカラーフィルタ層22における表示原色(R,G,B)の各々に対応した波長の異なる光(R,G,B)を照射できる発光ダイオード(LED)を用いた。光源部10a,10b,10cを行単位で配置することにより、光源部10a,10b,10cを簡便に色単位で選択して駆動することができるので、制御が容易で取り扱い性に優れる。尚、光源部10a,10b,10cとして有色の発光ダイオードを用いる代わりに、白色光とフィルターを組合せて有色光を照射してもよい。また、波長の切り替えが可能な光源部を用いて、各々の表示原色に対応した光を選択的に照射してもよい。
光照射部10は、記録媒体20の記録面25a全面に対応した光源部10a,10b,10cを備えている必要はなく、一行乃至複数行に対応した光源部10a,10b,10cを備えたものを走査させることにより、加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と対向する範囲の光導電層24に対して対向電極21側から光を照射すればよい。特に、加熱放電型印字ヘッド2及び光照射部10を一つのキャリアに搭載する等して、同一の駆動系で走査させれば、両者の動きを容易に同期させることができ、簡便かつ確実に位置ずれを防止することができ信頼性に優れる。
以上のように構成された画像形成装置の動作に基づいて画像形成方法を説明する。
まず、基準電圧印加工程において、基準電圧印加部15で記録媒体20の光導電層24側に積層された光透過性の対向電極23と,加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と,の間に基準電圧を印加する。この基準電圧は、後工程の光照射工程において、光照射部10から光導電層24に選択的に光を照射した際に、光導電層24の抵抗が低下することにより、表示層25と光導電層24とに対する基準電圧の分配率が変化し、表示層25に対する分配率が上昇することにより、表示層25の記録面25aと反対側の面と,加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と,の間に放電制御電圧に相当する電位差が生じるような電圧(基準電圧)とする。光導電層24に光が照射されていない通常時は、対向電極23と表示層25の間にある光導電層24の抵抗のため、表示層25の記録面25aと反対側の面と,加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と,の間には、放電制御電圧よりも低い電圧しか作用せず、放電電極6を加熱手段4で加熱しても放電は発生しない状態となっている。尚、放電制御電圧とは、その電位差だけでは加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と記録媒体20の対向電極23との間で放電は起こらないが、放電電極6を加熱することにより放電が起こる電圧域を言う。
次に、光照射工程において、画像情報に基づいて光照射部10により記録媒体20の対向電極23側から光導電層24に選択的に光を照射する。図1においては、G色の記録を行うために、光源部10bからG色の光が照射されている。カラーフィルタ層22には複数の表示原色(R,G,B)が配置されているが、各々の表示原色に対応した波長の光は、その表示原色が配置された領域しか透過しない。よって、カラー画像の画像情報を色単位に分解し、光照射工程において、記録を行う表示原色(図1においては、G色)に対応した波長の光を照射することにより、光導電層24の内のカラーフィルタ層22のG色の位置に対応した受光箇所の抵抗を選択的に低下させ、受光箇所に対応する表示層25の記録面25aと反対側の面と,放電電極6と,の間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせることができる。
尚、図1においては、説明の都合上、記録媒体20の画素の配置と光源部10a,10b,10cの配置が一対一に対応しているが、各々の表示原色に対応した波長の光は、その表示原色が配置された領域しか透過しないので、記録媒体20の画素やカラーフィルタ層22における表示原色の配置と光源部10a,10b,10cの配置は一対一に対応している必要はない。カラーフィルタ層22における表示原色の配置や光源部10a,10b,10cの配置は、適宜、選択することができ、光源部10a,10b,10cが光を照射する範囲は、各々の表示原色が配置された領域よりも広い範囲で構わない。
次に、放電電極加熱工程において、画像情報に基づいてその表示原色を表示する記録面25a上の任意の位置に対応した放電電極6を加熱手段4で選択的に加熱することにより、光照射工程で選択的に光が照射された位置に対応する対向電極23と,放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極6と,の間で放電を発生させることができ、表示層25の記録面25aの選択された任意の位置に電子やイオンを精度良く照射することができる。
この光照射工程と放電電極加熱工程を表示原色の色単位で繰り返すことにより、色ずれのない高品質なカラー画像を形成することができる。
このようにして画像が形成された記録媒体20は、図2に示したように、記録面25a側を表示面とし、下部基板21側(記録媒体20の裏面)から光を照射することにより、透過光でフルカラー画像を表示できる。よって、画像が形成された記録媒体20の裏面にバックライトとなるシート状のELランプやLEDランプ等を配設した場合、記録媒体20単体で夜間などに高輝度の画面表示を行うことが可能な看板等の表示媒体として用いることができる。また、画像が形成された記録媒体20と共にELランプやLEDランプ等のバックライトを組み込んだ画像表示装置は省電力で表示画面の輝度を保持することができ省エネルギー性、視認性に優れる。尚、記録媒体20の記録面25a側に白色などの反射層を設けた場合、下部基板21側(記録媒体20の裏面)を表示面として反射光でフルカラー画像を表示できる。
本実施の形態では、記録媒体20の光導電層24を有機光導電体(OPC)で形成したが、光導電層24はこれに限定されるものではなく、光導電性を有し、光が照射されることにより、抵抗が低下するものであればよい。有機の光導電層としては、少なくとも電荷発生層および電荷輸送層を有するものが好適に用いられる。例えば、対向電極23の上に電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)を順に設けた機能分離型二層構造のものや、同じく対向電極23の上に電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)と電荷発生層(CGL)を順に設けた機能分離型三層構造のもの等が挙げられる。また、無機の光導電層としては、CCDに用いられるフォトダイオードや密着型イメージセンサに用いられるアモルファスシリコン、などで形成されたものが好適に用いられる。
尚、カラーフィルタ層22における表示原色(R,G,B)の配置は、図3(a)に示したように縞模様状に配置するものに限定されるものではなく、図3(b)に示すように一画素の中にランダムに配置することができる。カラーフィルタ層22としては、フィルム状のものが好適に用いられるが、表示原色(R,G,B)をランダムに配置する場合には、各々の表示原色(R,G,B)に着色されたビーズを下部基板21に塗工する等して形成することもできる。
各々の表示原色に対応した波長の光は、その表示原色が配置された領域しか透過しないので、カラーフィルタ層22における表示原色の配置と光源部10a,10b,10cの配置は一対一に対応する必要はない。よって、光源部10a,10b,10cの配置は適宜、選択することができるが、特に、光源部10a,10b,10cを表示原色の色毎に行単位や列単位に配置したものは、色単位での選択が容易で取り扱い性に優れる。
また、光照射部10として、画素単位で光のパターンを生成することが可能なTFTを用いた液晶ディスプレイ、単純マトリックス型液晶ディスプレイ等の透過型のディスプレイを用いた場合、光照射工程における光導電層24への光の照射の有無を記録媒体20の表示画素の画素単位で選択できるので、加熱放電型印字ヘッド2の解像度が記録媒体20の解像度よりも粗い場合や加熱放電型印字ヘッド2側で記録媒体20の表示画素に対応した選択的な加熱ができない場合でも、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極23の位置に対応する放電電極6から放電を発生させることができ、電子やイオンを記録面25aの所望の位置に精度良く照射して画像を形成することができ、画像の高品質性に優れる。
図4(a)は実施の形態1における画像形成方法に用いる加熱放電型印字ヘッドの変形例を示す要部模式断面図であり、図4(b)は実施の形態1における画像形成方法に用いる加熱放電型印字ヘッドの変形例を示す要部模式正面図である。
図4中、実施の形態1における画像形成方法に用いる変形例の加熱放電型印字ヘッド2aが、実施の形態1と異なるのは、放電電極6が、複数の放電発生部6aの両端部を共通電極6bで接続して梯子型に形成されている点と、加熱手段4として発熱抵抗体4aを用いる代わりに、放電電極6から離間してレーザ光や赤外線などの光を照射する加熱手段4Bを有する発熱ユニット4Aを用いている点である。透光性を有する材質で基板3を形成し、レーザ光や赤外線を照射する加熱手段4Bを基板3を挟んで記録媒体20に対向するように配置することにより、基板3を通して放電電極6の裏面側から放電発生部6aを選択的に加熱することができる。尚、発熱ユニット4Aの代わりに、加熱放電型印字ヘッド2と同様の発熱抵抗体4aを用いた加熱手段4で各々の放電発生部6aを選択的に加熱してもよい。また、放電電極6の形状として、複数の放電発生部6aの一端部のみを共通電極6bで接続して櫛型に形成してもよい。
実施の形態1の画像形成方法は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(1)記録媒体20の光導電層24側に積層された光透過性の対向電極23と,加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と,の間に基準電圧を印加する基準電圧印加工程と、画像情報に基づいて記録媒体20の対向電極23側から光導電層24に選択的に光を照射し光導電層24の受光箇所の抵抗を低下させることにより、表示層25と光導電層24とに対する基準電圧の分配率を変化させ、表示層25に対する基準電圧の分配率を上昇させることにより、光導電層24の受光箇所に対応する表示層25の記録面25aと反対側の面と放電電極6との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる光照射工程を有することにより、基準電圧印加工程で対向電極23全体に電圧を印加した状態で、光照射工程で画像情報に基づいて選択的に光を照射するだけで、表示層25の記録面25aと反対側の面(表示層25の裏面)の内の光が照射された任意の位置と、加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と、の間に簡便に放電制御電圧を印加することができ、後工程の放電電極加熱工程で画像情報に基づいて加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6を選択的に加熱することにより、光照射工程及び放電電極加熱工程で選択された対向電極23及び放電電極6のそれぞれの任意の位置の間で放電を発生させることができ、記録面25aの所望の位置に確実に電子やイオンを照射して画像を形成することができ、制御が容易で画像品質の信頼性に優れる。
(2)光照射工程で光を照射する位置を選択することにより、放電電極6との間で放電が発生する対向電極23の位置を選択することができるので、電圧印加工程では対向電極23への選択的な電圧印加や接地が不要で施工性に優れ、記録媒体20の対向電極23を画素単位、行単位、列単位などに分割して形成する必要がなく、記録媒体20の量産性、取り扱い性を向上させることができる。
(3)放電制御電圧が印加された放電電極6を温度制御することにより放電電極6からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッド2を用いて、記録媒体25の記録面25aから離れた位置から電子やイオンを照射して画像を形成することができるので、記録媒体20の記録面25a側に電圧を印加するための電極を設ける必要がなく、記録媒体20の構成を簡素化することができる。
(4)光照射工程で選択的に光を照射された対向電極23と、放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極6が重なる位置で放電を発生させることができ、放電電極加熱工程で放電電極6を加熱する範囲で放電が発生する範囲を制御して電子やイオンの照射位置精度を確保することができるので、光照射工程で光を照射する範囲や光量を細かく制御することなく、高品質な画像を形成することができ、施工性に優れる。
(5)光照射工程における光導電層24への光の照射の有無を記録媒体20の表示画素の行単位又は列単位で選択する場合、加熱放電型印字ヘッド2側では光照射工程の選択単位と直交するように列方向又は行方向の位置を選択して加熱することにより、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極23と放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極6が交差する(重なる)位置で放電を発生させることができ、電子やイオンを記録面25aの所望の位置に精度良く照射して画像を形成することができ、画像の高品質性に優れる。
(6)光照射工程を記録媒体20の表示原色の色単位で行うことにより、カラー画像の画像情報を色単位に分解して画像を形成することができるが、光照射工程で選択的に光を照射された対向電極23と放電電極加熱工程で選択的に加熱された放電電極6が交差する(重なる)位置で放電を発生させることができるので、加熱放電型印字ヘッド2における放電電極6の放電発生部6aの実装密度が記録媒体20のサブ画素の解像度よりも粗い場合でも、電子やイオンを記録面25aの所望のサブ画素の位置に精度良く照射して色ずれの発生を防止することができ、カラー画像の高品質性に優れる。
(7)光照射工程において、記録媒体20の対向電極23側に積層されたカラーフィルタ層22を通して、記録媒体20の表示原色に対応した波長の光を照射することにより、カラーフィルタ層22の表示原色の配置に従って、簡便かつ確実に色単位で光の照射位置を選択することができ、色ずれのない高品質なカラー画像を形成することができ信頼性に優れる。
実施の形態1の画像形成装置は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(1)記録媒体20の対向電極側に配設され光導電層24に選択的に光を照射する光照射部10と、光照射部10から選択的に光を照射して光導電層24の受光箇所の抵抗を低下させることにより、表示層25と光導電層24とに対する基準電圧の分配率を変化させ、表示層25に対する基準電圧の分配率を上昇させることにより、光導電層24の受光箇所に対応する表示層25の記録面25aと反対側の面と放電電極6との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる基準電圧を記録媒体20の対向電極23と,加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と,の間に印加する基準電圧印加部15を有することにより、電圧印加部15で対向電極23全体に基準電圧を印加した状態で、光照射部10で画像情報に基づいて選択的に光を照射するだけで、表示層25の記録面25aと反対側の面(表示層25の裏面)の内の光が照射された任意の位置と、加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と、の間に簡便に放電制御電圧を印加することができ、画像情報に基づいて加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6を選択的に加熱することにより、選択された対向電極23及び放電電極6のそれぞれの任意の位置の間で放電を発生させることができ、記録面25aの所望の位置に確実に電子やイオンを照射して画像を形成することができる。
(2)光照射部10で光を照射する位置を選択することにより、放電電極6との間で放電が発生する対向電極23の位置を選択することができるので、基準電圧印加部15では対向電極23への選択的な電圧印加や接地が不要で、記録媒体20の対向電極23を画素単位、行単位、列単位などに分割して形成する必要がなく、記録媒体20の量産性、取り扱い性を向上させることができる。
(3)電圧が印加された放電電極6を温度制御することにより放電電極6からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッド2を用いて、記録媒体20の記録面25aから離れた位置から電子やイオンを照射して画像を形成することができるので、記録媒体20の記録面25a側に電圧を印加するための電極を設ける必要がなく、記録媒体20の構成を簡素化することができる。
(4)光照射部10で選択的に光を照射された対向電極23と、加熱放電型印字ヘッド2の加熱手段4で選択的に加熱された放電電極6が重なる位置で放電を発生させることができ、加熱手段4で放電電極6を加熱する範囲で放電が発生する範囲を制御して電子やイオンの照射位置精度を確保することができるので、光照射部10で光を照射する範囲や光量を細かく制御することなく、高品質な画像を形成することができ、施工性に優れる。
(5)光照射部10が、記録媒体20の対向電極23側に積層されたカラーフィルタ層22における複数の表示原色の配置に対応して配置され複数の表示原色の各々に対応した波長の異なる光を照射する光源部10a,10b,10cを有することにより、カラーフィルタ層22に配置された複数の表示原色の各々に対応した波長の異なる光を選択的に照射することができるので、対向電極23の内、放電電極6との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で簡便に選択することができ、表示原色の色単位に分解された画像情報を元に、色ずれのない高品質な画像を形成することができる。
(6)光照射部10が、少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)の各々に対応した波長の異なる光を照射する複数の光源部10a,10b,10cを有することにより、カラーフィルタ層22に加法混色法における三原色(R,G,B)が表示原色として配置された記録媒体20の光導電層24に対して、色単位で選択的に光を照射して抵抗を低下させることができ、対向電極23の内、放電電極6との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で簡便に選択することができるので、画像情報を加法混色法における三原色(R,G,B)の色単位に分解して高品質なカラー画像を形成することができる。
実施の形態1の画像形成方法に用いる記録媒体は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(1)対向電極23と、電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層25と、を有するので、表示層25を挟んで加熱放電型印字ヘッド2の放電電極6と対向電極23を対向配置することができ、基準電圧印加工程において、対向電極23と放電電極6の間に確実に基準電圧を印加して電界を形成することができ、取り扱い性に優れる。
(2)光透過性の下部基板21と、複数の表示原色を有し下部基板21上に積層されたカラーフィルタ層22と、カラーフィルタ層22上の全面に積層された光透過性の対向電極23と、を有することにより、下部基板21側から照射される光を下部基板21、カラーフィルタ層22、対向電極23を透過させて、対向電極23上に積層された光導電層24に照射することができるので、光を選択的に照射することによって、光導電層24の任意の受光箇所における抵抗を低下させることができ、光導電層24の受光箇所に対応する表示層25の記録面25aと反対側の面と放電電極6との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせることができ、対向電極23の内の受光箇所に対応した位置と、それに対向する放電電極6との間で放電を発生させることが可能で、対向電極23を画素単位、行単位、列単位などに分割して形成する必要がなく、量産性、取り扱い性に優れる。
(3)カラーフィルタ層22が複数の表示原色を有し、カラーフィルタ層22上の全面に光透過性の対向電極23が積層されているので、光照射工程において、カラーフィルタ層22に配置される表示原色に対応した波長の光を選択的に照射することにより、光導電層24に対して、表示原色の配置に従って色単位で選択的に光を照射して受光箇所の抵抗を低下させることができ、対向電極23の内、放電電極6との間で放電制御電圧が印加される領域を色単位で選択することができ、カラー画像形成時の施工性に優れる。
(4)カラーフィルタ層22に配置される複数の表示原色が、加法混色法における三原色(R,G,B)を有するので、画像情報を加法混色法における三原色(R,G,B)に分解して色単位で画像を形成することができ、色ずれを確実に防止して高品質なフルカラー画像を得ることができる。
(5)一層のカラーフィルタ層22のみで対向電極23の選択とカラー表示に対応することができるので、構成を簡素化することができ、量産性に優れる。
(6)表示層25にシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式の画像表示材料が封入されているので、画像情報に基づいて表示層25の記録面25aに選択的に電子やイオンを照射して電荷を付与することにより、透過光によって簡便にカラー画像を表示することができ取扱い性に優れる。
(7)光導電層24が、有機光導電体(OPC)で形成されていることにより、量産性、取り扱い性に優れる。
参考例1
本発明の参考例1における記録媒体について、以下図面を参照しながら説明する。
図5は参考例1における記録媒体を示す要部断面模式斜視図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図5において、参考例1における記録媒体30が実施の形態1における記録媒体20と異なるのは、表示層35にシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式の画像表示材料を封入する代わりに、白色と黒色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式の内のいずれか一種の方式の画像表示材料を封入した点である。尚、35aは表示層35の記録面である。
以上のように構成された参考例1における記録媒体は、実施の形態1における画像形成方法に用いることができ、画像形成装置も実施の形態1で説明したものと同様のものを用いることができるので、画像形成方法及び画像形成装置の説明については省略する。
参考例1における記録媒体30は、図4に示したように、記録面35aと反対側の対向電極23側(下部基板21側)を表示面として反射光によってカラー画像を表示することができる。尚、表示層35の記録面35a側を表示面とした場合には、白黒画像を表示することができる。
参考例1の記録媒体は以上のように構成されているので、実施の形態1の記録媒体で得られる(1)乃至(5),(7)の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)表示層35に白色と黒色を選択的に表示可能なツイストボール方式,電気泳動方式,粉体移動方式の内のいずれか一種の方式の画像表示材料が封入されているので、画像情報に基づいて表示層35の記録面35aに選択的に電子やイオンを照射して電荷を付与することにより、記録面35aと反対側の対向電極23側を表示面として反射光によって簡便にカラー画像を表示することができ取扱い性に優れる。
参考例2
本発明の参考例2における記録媒体について、以下図面を参照しながら説明する。
図6は参考例2における記録媒体を示す要部断面模式斜視図である。尚、実施の形態1又は参考例1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図6において、参考例2における記録媒体40が実施の形態1における記録媒体20と異なるのは、光導電層24と表示層25の間に、光を透過しない遮蔽層31と、もう1枚のカラーフィルタ層32が積層されている点である。
以上のように構成された参考例2における記録媒体は、実施の形態1における画像形成方法に用いることができ、画像形成装置も実施の形態1で説明したものと同様のものを用いることができるので、画像形成方法及び画像形成装置の説明については省略する。
参考例2における記録媒体40は、実施の形態1と同様に、下部基板21側のカラーフィルタ層22により、電子やイオンの照射位置(放電発生位置)の選択を行うことができる。そして、記録面25a側から照射した光を遮蔽層31で反射することができるので、表示層25側に設けたカラーフィルタ層32を用いて反射光によるカラー表示を行うことができる。
尚、カラーフィルタ層32を設けず、液晶方式の画像表示材料の代わりに、表示原色で着色したツイストボールや微粒子等の画像表示材料を封入してもよい。
参考例2の記録媒体は以上のように構成されているので、実施の形態1の記録媒体で得られる(1)乃至(5),(7)の作用に加え、以下の作用を有する。
(1)表示層25にシャッター機能を有する液晶材料を用いた液晶方式の画像表示材料が封入されている場合でも、記録面25a側を表示面として反射光によって簡便にカラー画像を表示することができ取扱い性に優れる。
本発明は、記録媒体の表示画素の画素単位や表示原色の色単位で選択的に記録媒体の記録面と反対側の面から光を照射することにより、加熱放電型印字ヘッドから記録面の所望の位置に確実に電子やイオンを照射して電荷を付与することができ、高品質なカラー画像を形成することができ、制御が容易で画像品質の信頼性に優れた画像形成方法と画像形成装置の提供を行って、高品質な画像を形成することが可能な静電現像方式の記録媒体の普及を図ることができる。
実施の形態1における画像形成方法に用いる画像形成装置を示す要部断面模式図 実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体を示す要部断面模式斜視図 実施の形態1における画像形成方法に用いる記録媒体のカラーフィルタ層を示す要部模式平面図 (a)実施の形態1における画像形成方法に用いる加熱放電型印字ヘッドの変形例を示す要部模式断面図(b)実施の形態1における画像形成方法に用いる加熱放電型印字ヘッドの変形例を示す要部模式正面図 参考例1における記録媒体を示す要部断面模式斜視図 参考例2における記録媒体を示す要部断面模式斜視図
符号の説明
1 画像形成装置
2,2a 加熱放電型印字ヘッド
3 基板
4,4B 加熱手段
4A 発熱ユニット
4a 発熱抵抗体
4b ドライバIC
5 絶縁膜
6 放電電極
6a 放電発生部
6b 共通電極
10 光照射部
10a,10b,10c 光源部
15 基準電圧印加部
20,30,40 記録媒体
21 下部基板
22,32 カラーフィルタ層
23 対向電極
24 光導電層
25,35 表示層
25a,35a 記録面
31 遮蔽層

Claims (7)

  1. 放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより前記放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層と、前記表示層の記録面と反対側の面に積層され受光した光量により抵抗が変化する光導電層と、を有する記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記記録媒体の前記光導電層側に積層された光透過性の対向電極と,前記加熱放電型印字ヘッドの前記放電電極と,の間に基準電圧を印加する基準電圧印加工程と、画像情報に基づいて前記記録媒体の前記対向電極側から前記光導電層に選択的に光を照射し前記光導電層の受光箇所の抵抗を低下させることにより、前記表示層と前記光導電層とに対する前記基準電圧の分配率を変化させ、前記光導電層の前記受光箇所に対応する前記表示層の前記記録面と反対側の面と前記放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる光照射工程と、前記画像情報に基づいて前記加熱放電型印字ヘッドの前記放電電極を選択的に加熱する放電電極加熱工程と、を備えたことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記光照射工程における前記光導電層への光の照射の有無を前記記録媒体の表示画素の画素単位、行単位、列単位の内のいずれか1つの単位で選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記光照射工程を前記記録媒体の表示原色の色単位で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記光照射工程において、前記記録媒体の前記対向電極側に積層されたカラーフィルタ層を通して、前記記録媒体の前記表示原色に対応した波長の光を照射することを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 放電制御電圧が印加された放電電極を温度制御することにより前記放電電極からの放電の有無を制御する加熱放電型印字ヘッドを用いて、電荷の作用により画像の書き込みや消去が可能な表示層と、前記表示層の記録面と反対側の面に積層され受光した光量により抵抗が変化する光導電層と、を有する記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記記録媒体の前記対向電極側に配設され前記光導電層に選択的に光を照射する光照射部と、前記光照射部から選択的に光を照射して前記光導電層の受光箇所の抵抗を低下させることにより、前記表示層と前記光導電層とに対する前記基準電圧の分配率を変化させ、前記光導電層の前記受光箇所に対応する前記表示層の前記記録面と反対側の面と前記放電電極との間に放電制御電圧に相当する電位差を生じさせる基準電圧を前記記録媒体の前記対向電極と,前記加熱放電型印字ヘッドの前記放電電極と,の間に印加する基準電圧印加部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記光照射部が、前記記録媒体の前記対向電極側に積層されたカラーフィルタ層における複数の前記表示原色の配置に対応して配置され複数の前記表示原色の各々に対応した波長の異なる光を照射する光源部を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記光照射部が、少なくとも加法混色法における三原色(R,G,B)の各々に対応した波長の異なる光を照射する複数の前記光源部を備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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