JP2008286331A - 通電軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い用途に適用でき、且つより長い寿命を実現できる通電軸受を提供すること。
【解決手段】シール部材5は、合成樹脂部材8を含み外輪3に固定されたシール部材本体7と、合成樹脂部材8によって保持され外輪3および内輪2間の導電経路24の少なくとも一部を構成する導電性の細線9と、を含む。細線9は、外輪3と導電可能な状態で合成樹脂部材8に当該合成樹脂部材8の成形時にインサートされた埋設部19と、シール部材本体7から突出することにより弾性的に撓むことが可能とされた突出部20とを含む。突出部20は、内輪2に摺動可能な接触部23を有する。
【選択図】図2
【解決手段】シール部材5は、合成樹脂部材8を含み外輪3に固定されたシール部材本体7と、合成樹脂部材8によって保持され外輪3および内輪2間の導電経路24の少なくとも一部を構成する導電性の細線9と、を含む。細線9は、外輪3と導電可能な状態で合成樹脂部材8に当該合成樹脂部材8の成形時にインサートされた埋設部19と、シール部材本体7から突出することにより弾性的に撓むことが可能とされた突出部20とを含む。突出部20は、内輪2に摺動可能な接触部23を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、通電軸受に関する。
転がり軸受等の軸受には、内輪と外輪との間が電気的に導通されたものがある(例えば、特許文献1参照。)
特開平11−82492号公報
特許文献1の軸受は、外輪に保持された金属製の太ワイヤの一部が内輪に摺接することにより、内輪と外輪とを電気的に導通している。しかしながら、剛性のある太ワイヤを用いていることにより、太ワイヤの内輪への接触圧が高い。その結果、内輪が高速回転するときには、太ワイヤと内輪とが擦れる音が騒音の原因となる。したがって、高速回転する軸の支持には不適であり、低速回転用の軸受としてしか用いられず、用途が狭い。
また、太ワイヤの内輪への接触圧が高いことから、太ワイヤが摩耗し易い。太ワイヤが所定量以上摩耗すると、通電軸受としての製品寿命がきてしまう。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、広い用途に適用でき、且つ、より長い寿命を実現できる通電軸受を提供することを目的とする。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、広い用途に適用でき、且つ、より長い寿命を実現できる通電軸受を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1および第2の軌道輪(3,2)と、第1および第2の軌道輪間を封止するシール部材(5;5A;5B)とを備え、上記シール部材は、合成樹脂部材(8;8A;8B)を含み第1の軌道輪に固定されたシール部材本体(7;7A;7B)と、合成樹脂部材によって保持され第1および第2の軌道輪間の導電経路(24;24A;24B)の少なくとも一部を構成する導電性の細線(9;9A;9B;9C)とを含み、上記導電性の細線は、第1の軌道輪と導電可能な状態で合成樹脂部材に当該合成樹脂部材の成形時にインサートされた埋設部(19;19A;19B;19C)と、シール部材本体から突出することにより弾性的に撓むことが可能とされた突出部(20;20C)とを含み、突出部は、第2の軌道輪または第2の軌道輪に固定された導電部材(34)に摺動可能な接触部(23;23C)を有することを特徴とする通電軸受(1)を提供するものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施の形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、細線の突出部は、第2の軌道輪または第2の軌道輪に固定された導電部材が相対回転したときでも、弾性的に撓みつつ接触を確実に維持することができる。その結果、細線の接圧を低くでき、細線の摩耗を可及的に抑制できる。細線の長寿命化を通じて通電軸受の長寿命化を達成できる。また、埋設部が合成樹脂部材に堅固に保持されて合成樹脂部材から抜けないようにされている結果、通電軸受のさらなる長寿命化を達成できる。また、細線の接圧を低くできることにより、細線の摺接音を極めて小さくできる。すなわち、高速回転する軸の支持に本発明の通電軸受を適用したときでも、低騒音を達成できることにより、高速回転する軸の支持に好適であり、この通電軸受の適用範囲を広くできる。
本発明によれば、細線の突出部は、第2の軌道輪または第2の軌道輪に固定された導電部材が相対回転したときでも、弾性的に撓みつつ接触を確実に維持することができる。その結果、細線の接圧を低くでき、細線の摩耗を可及的に抑制できる。細線の長寿命化を通じて通電軸受の長寿命化を達成できる。また、埋設部が合成樹脂部材に堅固に保持されて合成樹脂部材から抜けないようにされている結果、通電軸受のさらなる長寿命化を達成できる。また、細線の接圧を低くできることにより、細線の摺接音を極めて小さくできる。すなわち、高速回転する軸の支持に本発明の通電軸受を適用したときでも、低騒音を達成できることにより、高速回転する軸の支持に好適であり、この通電軸受の適用範囲を広くできる。
また、本発明において、上記合成樹脂部材は、導電性を有する材料を用いて形成され、上記第1の軌道輪および上記埋設部の双方に導電可能に接続されている場合がある(請求項2)。この場合、合成樹脂部材が導電経路の一部を構成することとなり、細線を第1の軌道輪まで延ばす必要がない。
また、本発明において、上記シール部材本体は、第1の軌道輪に導電可能に接触し合成樹脂部材を固定した導電性の芯金(25)を含み、この芯金に上記埋設部が導電可能に接触する場合がある(請求項3)。この場合、芯金および細線が導電経路を構成することとなる。合成樹脂部材に導電性の材料を用いる必要がないことにより、安価な合成樹脂を用いることが可能となる。また、合成樹脂部材を芯金で補強できる。
また、本発明において、上記シール部材本体は、第1の軌道輪に導電可能に接触し合成樹脂部材を固定した導電性の芯金(25)を含み、この芯金に上記埋設部が導電可能に接触する場合がある(請求項3)。この場合、芯金および細線が導電経路を構成することとなる。合成樹脂部材に導電性の材料を用いる必要がないことにより、安価な合成樹脂を用いることが可能となる。また、合成樹脂部材を芯金で補強できる。
また、本発明において、上記細線は、上記埋設部から延設されて第1の軌道輪に導電可能に接触する接触部(31)を含む場合がある(請求項4)。この場合、細線のみで導電経路を構成できる。合成樹脂部材の形成に導電性の材料を用いる必要がないことにより、安価な合成樹脂を用いることができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる通電軸受1の概略構成を示す断面図である。図1を参照して、通電軸受1は、例えば、内輪回転型の玉軸受等の転がり軸受であり、内輪2と、外輪3と、内輪2と外輪3との間に介在する玉等の転動体4と、内輪2および外輪3間に区画された内部空間Sの両端部に配置されるシール部材5,5と、を備えている。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる通電軸受1の概略構成を示す断面図である。図1を参照して、通電軸受1は、例えば、内輪回転型の玉軸受等の転がり軸受であり、内輪2と、外輪3と、内輪2と外輪3との間に介在する玉等の転動体4と、内輪2および外輪3間に区画された内部空間Sの両端部に配置されるシール部材5,5と、を備えている。
内輪2および外輪3は、それぞれ、軸受用鋼等の導電性の材料を用いて形成されている。外輪3が第1の軌道輪を構成しており、内輪2が第2の軌道輪を構成している。
転動体4は、内部空間Sに収容されており、内輪2の周方向に沿って等間隔に複数配置されている。転動体4間の間隔は、保持器6によって維持されている。各転動体4は、鋼球等を用いて形成されている。各転動体4は、内輪2および外輪3のそれぞれと転がり接触している。
転動体4は、内部空間Sに収容されており、内輪2の周方向に沿って等間隔に複数配置されている。転動体4間の間隔は、保持器6によって維持されている。各転動体4は、鋼球等を用いて形成されている。各転動体4は、内輪2および外輪3のそれぞれと転がり接触している。
各シール部材5は、内輪2および外輪3間を封止し、且つこれら内輪2および外輪3を互いに電気的に導通するものである。なお、各シール部材5は、互いに対称な形状をなして配置されていることから、以下では、主に一方のシール部材5に関する構成について説明する。
シール部材5は、外輪3に固定されたシール部材本体7と、導電性の細線9とを含んでいる。シール部材本体7は、環状の合成樹脂部材8を含んでいる。合成樹脂部材8は、例えば、カーボンブラック充填樹脂等を用いて形成されており、導電性を有している。
シール部材5は、外輪3に固定されたシール部材本体7と、導電性の細線9とを含んでいる。シール部材本体7は、環状の合成樹脂部材8を含んでいる。合成樹脂部材8は、例えば、カーボンブラック充填樹脂等を用いて形成されており、導電性を有している。
合成樹脂部材8は、環状平板をなす主体部10と主体部10の径方向外方に位置する環状の外端11とを有している。合成樹脂部材8の外端11の外周面に、環状の被固定部12が形成されている。被固定部12は、外輪3の内周肩部13に形成された環状溝14に圧入固定されており、外輪3と導電可能に接触している。合成樹脂部材8の主体部10と外端11とは、薄肉部15を介して互いに接続されている。内輪2の軸方向に関して、主体部10および外端11は相対的に厚肉に形成され、薄肉部15は相対的に薄肉に形成されている。
主体部10の内端が、合成樹脂部材8の内端16を構成している。合成樹脂部材8の内端16の内側面161に、環状の鍔部17が突設されている。環状の鍔部17は、内輪2の外周肩部18の外周面に近接して配置されている。
図2は、図1の要部の拡大図である。図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図2および図3を参照して、細線9は、合成樹脂部材8の成形時に当該合成樹脂部材8にインサートされることにより、合成樹脂部材8に保持されている。
図2は、図1の要部の拡大図である。図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図2および図3を参照して、細線9は、合成樹脂部材8の成形時に当該合成樹脂部材8にインサートされることにより、合成樹脂部材8に保持されている。
細線9は、例えば、太さが数μm程度の鋼線や銅線等の、可撓性を有する導電性の細線からなり、複数設けられている。本実施の形態において、細線9は、内輪2の周方向に関して1箇所に設けられているが、内輪2の周方向に沿って等間隔に複数箇所設けられていてもよいし、内輪2の周方向の全域に亘って設けられていてもよい。
図2を参照して、細線9は、合成樹脂部材8に埋設固定された埋設部19と、シール部材本体7(合成樹脂部材8)から突出することにより弾性的に撓むことが可能とされた突出部20とを含んでいる。
図2を参照して、細線9は、合成樹脂部材8に埋設固定された埋設部19と、シール部材本体7(合成樹脂部材8)から突出することにより弾性的に撓むことが可能とされた突出部20とを含んでいる。
埋設部19に合成樹脂部材8の内端16が溶着しており、埋設部19と内端16とが導電可能に接触している。上記の構成により、合成樹脂部材8は、外輪3および埋設部19の双方に導電可能に接続されている。
突出部20は、合成樹脂部材8の内端16から内輪2の径方向の内側に向けて突出しており、内輪2が相対回転したときでも、十分に撓むことができる長さ(例えば、2mm以上)とされている。
突出部20は、合成樹脂部材8の内端16から内輪2の径方向の内側に向けて突出しており、内輪2が相対回転したときでも、十分に撓むことができる長さ(例えば、2mm以上)とされている。
内輪2の外周肩部18に形成された環状溝21の底面22に突出部20の先端が摺動可能且つ導電可能に接触している。これにより、細線9の突出部20の先端に接触部23が形成されている。
細線9および合成樹脂部材8によって、内輪2および外輪3間の導電経路24が形成されている。図4に示すように、内輪2が外輪(シール部材5)に対して回転したとき、細線9の突出部16は、内輪2の環状溝21の底面22との摩擦抵抗によって弾性的に撓みつつ、この底面22との接触状態を維持する。
細線9および合成樹脂部材8によって、内輪2および外輪3間の導電経路24が形成されている。図4に示すように、内輪2が外輪(シール部材5)に対して回転したとき、細線9の突出部16は、内輪2の環状溝21の底面22との摩擦抵抗によって弾性的に撓みつつ、この底面22との接触状態を維持する。
以上の次第で、本実施の形態によれば、細線9の突出部20は、内輪2が相対回転したときでも、弾性的に撓みつつ接触を確実に維持することができる。その結果、細線9の接圧を低くでき、細線9の摩耗を可及的に抑制できる。細線9の長寿命化を通じて通電軸受1の長寿命化を達成できる。
また、埋設部19が合成樹脂部材8に堅固に保持されて合成樹脂部材8から抜けないようにされている結果、通電軸受1のさらなる長寿命化を達成できる。また、細線9の接圧を低くできることにより、細線9の摺接音を極めて小さくできる。すなわち、高速回転する軸の支持に本発明の通電軸受を適用したときでも、低騒音を達成できることにより、高速回転する軸の支持に好適であり、この通電軸受1の適用範囲を広くできる。
また、埋設部19が合成樹脂部材8に堅固に保持されて合成樹脂部材8から抜けないようにされている結果、通電軸受1のさらなる長寿命化を達成できる。また、細線9の接圧を低くできることにより、細線9の摺接音を極めて小さくできる。すなわち、高速回転する軸の支持に本発明の通電軸受を適用したときでも、低騒音を達成できることにより、高速回転する軸の支持に好適であり、この通電軸受1の適用範囲を広くできる。
さらに、内輪2と外輪3とをシール部材5によって導電可能にしている結果、転動体4と対応する内輪2および外輪3との間の通電を防止できる。その結果、転動体4と対応する内輪2および外輪3の互いの接触面に電食が生じることを防止でき、さらなる長寿命化を達成できる。
しかも、この電食を防止するために、セラミック等の絶縁性の材料を用いて転動体を形成する必要がない。すなわち、高価な絶縁性の材料を用いる必要がなく、比較的安価な金属製の転動体4を用いることができるので、通電軸受1を安価に構成できる。
しかも、この電食を防止するために、セラミック等の絶縁性の材料を用いて転動体を形成する必要がない。すなわち、高価な絶縁性の材料を用いる必要がなく、比較的安価な金属製の転動体4を用いることができるので、通電軸受1を安価に構成できる。
また、導電性を有する合成樹脂部材8が導電経路24の一部を構成することとなり、細線9を外輪3まで延ばす必要がない。
さらに、ゴムを用いることなくシール部材本体7を形成している。これにより、通電軸受1が駆動により高温になっても、ガスが発生することを防止できる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。なお、以下では、上記実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
さらに、ゴムを用いることなくシール部材本体7を形成している。これにより、通電軸受1が駆動により高温になっても、ガスが発生することを防止できる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。なお、以下では、上記実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
例えば、シール部材5に代えて、図5に示すシール部材5Aを用いてもよい。シール部材5Aのシール部材本体7Aは、外輪3に導電可能に接触する導電性の環状の芯金25と、芯金25に固定された合成樹脂部材8Aとを含んでいる。
芯金25は、鋼板等を用いて形成されており、環状平板をなす主体部26を含んでいる。芯金25の外端27はカール状をなしており、外端27の外周面に被固定部28が形成されている。被固定部28は、外輪3の環状溝14に圧入固定されており、外輪3と導電可能に接触している。芯金25の外端27と主体部26とは、湾曲に形成された連結部29を介して互いに連結されている。
芯金25は、鋼板等を用いて形成されており、環状平板をなす主体部26を含んでいる。芯金25の外端27はカール状をなしており、外端27の外周面に被固定部28が形成されている。被固定部28は、外輪3の環状溝14に圧入固定されており、外輪3と導電可能に接触している。芯金25の外端27と主体部26とは、湾曲に形成された連結部29を介して互いに連結されている。
合成樹脂部材8Aは、導電性の部材であってもよいし、絶縁性の部材であってもよい。本実施の形態において、合成樹脂部材8Aは、ポリエステル等の合成樹脂を用いて形成されている。
芯金25は、合成樹脂部材8Aの成形時にこの合成樹脂部材8Aにインサートされるようになっており、合成樹脂部材8Aの外端11A、薄肉部15Aおよび主体部10Aの一部が、芯金25の一側面30に溶着している。細線9Aの埋設部19Aは、芯金25の一側面30に導電可能に接触している。上記の構成により、導電経路24Aは、細線9Aと芯金25とによって構成される。
芯金25は、合成樹脂部材8Aの成形時にこの合成樹脂部材8Aにインサートされるようになっており、合成樹脂部材8Aの外端11A、薄肉部15Aおよび主体部10Aの一部が、芯金25の一側面30に溶着している。細線9Aの埋設部19Aは、芯金25の一側面30に導電可能に接触している。上記の構成により、導電経路24Aは、細線9Aと芯金25とによって構成される。
この場合、芯金25および細線9Aが導電経路24Aを構成することとなる。合成樹脂部材8Aに導電性の材料を用いる必要がないことにより、安価な合成樹脂を用いることが可能となる。また、合成樹脂部材8Aを芯金25で補強できる。
また、図6に示すシール部材5Bを用いてもよい。シール部材5Bの細線9Bの埋設部19Bは、合成樹脂部材8Bを貫通している。具体的には、埋設部19Bは、概ね内輪2の径方向に沿って延びており、合成樹脂部材8Bの主体部10B、薄肉部15Bおよび外端11Bを貫通している。
また、図6に示すシール部材5Bを用いてもよい。シール部材5Bの細線9Bの埋設部19Bは、合成樹脂部材8Bを貫通している。具体的には、埋設部19Bは、概ね内輪2の径方向に沿って延びており、合成樹脂部材8Bの主体部10B、薄肉部15Bおよび外端11Bを貫通している。
埋設部19Bの一端に突出部20が設けられている。埋設部19Bの他端から第2の接触部31が延設されている。第2の接触部31は、外輪3の内周肩部13の環状溝14に導電可能に接触するものである。この第2の接触部31は、埋設部19Bの他端から延設された第2の突出部32の先端に形成されている。上記の構成により、細線9Bによって導電経路24Bが構成されることとなる。
この場合、細線9Bのみで導電経路24Bを構成できる。合成樹脂部材8Bの形成に導電性の材料(例えば、高価な導電性プラスチック)を用いる必要がないことにより、安価な合成樹脂を用いることができる。
なお、細線9Bに代えて、細線9Bと同様の細線であって、第2の突出部が廃止された細線を用いてもよい。この細線の埋設部の他端に第2の接触部が設けられ、この第2の接触部は、合成樹脂部材の表面と面一の状態で、外輪3の内周肩部13に導電可能に接触する。
なお、細線9Bに代えて、細線9Bと同様の細線であって、第2の突出部が廃止された細線を用いてもよい。この細線の埋設部の他端に第2の接触部が設けられ、この第2の接触部は、合成樹脂部材の表面と面一の状態で、外輪3の内周肩部13に導電可能に接触する。
また、図7に示すように、細線9Cの突出部20Cが、内輪2の軸方向と平行な方向を向くようにしてもよい。例えば、細線9Cの埋設部19Cの一端が他端に対して直交状に延ばされている。合成樹脂部材8の内端16の内側面161から、細線9Cの突出部20Cが突出している。接触部23Cは、内輪2の外周肩部18の環状溝21の壁面33に摺動可能且つ導電可能に接触している。
さらに、図8に示すように、内輪2の外周肩部18の環状溝21の底面32に導電可能に固定された導電部材としてのスリンガ34を設けてもよい。スリンガ34は、例えば、断面溝形形状をなす鋼板等を環状に形成してなり、内輪2に直接接触することにより、この内輪2と導電可能とされている。このスリンガ34の一側面に突出部20を摺動可能且つ導電可能に接触させることにより、接触部23が形成される。
また、図5に示す実施の形態において、細線9Aに代えて図7の細線9Cを用いてもよい。さらに、内輪2に図8のスリンガ34を設けてこのスリンガ34に細線を接触させてもよい。
また、図6に示す実施の形態において、細線9Bに代えて図7の細線9Cを用いてもよい。さらに、内輪2に図8のスリンガ34を設けてこのスリンガ34に細線を接触させてもよい。
また、図6に示す実施の形態において、細線9Bに代えて図7の細線9Cを用いてもよい。さらに、内輪2に図8のスリンガ34を設けてこのスリンガ34に細線を接触させてもよい。
また、図7に示す実施の形態において、内輪2に図8のスリンガ34を設けてこのスリンガ34に細線を接触させてもよい。
また、図1に示す実施の形態、図5に示す実施の形態、および図6に示す実施の形態のそれぞれにおいて、外周肩部の環状溝が廃止された内輪を用い、内輪の平坦な外周面に細線を接触させてもよい。
また、図1に示す実施の形態、図5に示す実施の形態、および図6に示す実施の形態のそれぞれにおいて、外周肩部の環状溝が廃止された内輪を用い、内輪の平坦な外周面に細線を接触させてもよい。
また、各上記実施の形態のそれぞれに代えて、内輪を第1の軌道輪とし、この内輪にシール部材を固定するとともに、外輪を第2の軌道輪とし、この外輪または外輪に固定されたスリンガに細線の突出部を接触させてもよい。この場合、通電軸受を、外輪回転型の軸受として用いることができる。
1…導電軸受、2…内輪(第2の軌道輪)、3…外輪(第1の軌道輪)、5,5A,5B…シール部材、7,7A,7B…シール部材本体、8,8A,8B…合成樹脂部材、9,9A,9B,9C…細線、19,19A,19B,19C…埋設部、20,20C…突出部、23,23C…接触部、24,24A,24B…導電経路、25…芯金、31…第2の接触部(第1の軌道輪に導電可能に接触する接触部)、34…スリンガ(導電部材)。
Claims (4)
- 第1および第2の軌道輪と、
第1および第2の軌道輪間を封止するシール部材とを備え、
上記シール部材は、合成樹脂部材を含み第1の軌道輪に固定されたシール部材本体と、合成樹脂部材によって保持され第1および第2の軌道輪間の導電経路の少なくとも一部を構成する導電性の細線とを含み、
上記導電性の細線は、第1の軌道輪と導電可能な状態で合成樹脂部材に当該合成樹脂部材の成形時にインサートされた埋設部と、シール部材本体から突出することにより弾性的に撓むことが可能とされた突出部とを含み、
突出部は、第2の軌道輪または第2の軌道輪に固定された導電部材に摺動可能な接触部を有することを特徴とする通電軸受。 - 請求項1において、上記合成樹脂部材は、導電性を有する材料を用いて形成され、上記第1の軌道輪および上記埋設部の双方に導電可能に接続されている通電軸受。
- 請求項1において、上記シール部材本体は、第1の軌道輪に導電可能に接触し合成樹脂部材を固定した導電性の芯金を含み、この芯金に上記埋設部が導電可能に接触する通電軸受。
- 請求項1において、上記細線は、上記埋設部から延設されて第1の軌道輪に導電可能に接触する接触部を含む通電軸受。
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