JP2010007738A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性に優れ電食が生じにくいことに加えて、低トルク,低摩耗,低発熱である転がり軸受を提供する。
【解決手段】深溝玉軸受は、内輪1と外輪2と複数の転動体3と接触形シール5,5とを備えている。接触形シール5は、芯金51と、導電性ゴム等のような導電性を有する弾性材料で構成されている弾性体部52と、で構成されている。弾性体部52の係止部53を外輪2のシール溝21に嵌入することにより、接触形シール5が深溝玉軸受に装着されている。そして、弾性体部52のシールリップ部54は、内輪1のシール面25に滑り接触している。シール面25は、周方向に山部25aと谷部25bが交互に連続する波状面とされている。そして、山部25aの頂点近傍には、径方向に延びる切り込みが設けられており、これにより波状面と切り込みとの境界に角部27が形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】深溝玉軸受は、内輪1と外輪2と複数の転動体3と接触形シール5,5とを備えている。接触形シール5は、芯金51と、導電性ゴム等のような導電性を有する弾性材料で構成されている弾性体部52と、で構成されている。弾性体部52の係止部53を外輪2のシール溝21に嵌入することにより、接触形シール5が深溝玉軸受に装着されている。そして、弾性体部52のシールリップ部54は、内輪1のシール面25に滑り接触している。シール面25は、周方向に山部25aと谷部25bが交互に連続する波状面とされている。そして、山部25aの頂点近傍には、径方向に延びる切り込みが設けられており、これにより波状面と切り込みとの境界に角部27が形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、導電性を有する転がり軸受に関する。
転がり軸受の内輪と外輪との間に電位差が生じ、瞬間的な大電流が通過すると、軌道面に電食が生じるおそれがある。例えば、電気ノイズを発生するインバータ制御系機器の近傍に設置されるモータ(インバータモータ等)には、回転支持部に転がり軸受が使用されているが、この転がり軸受においては、インバータ制御回路からの高周波電流(大電流)が瞬間的に通過することにより電食が生じるおそれがある。
そのため、導電性グリースを転がり軸受内部に封入したり、導電性を有する接触シールを用いるなどして、内輪と外輪との間に導電性を付与し、電位差の発生を抑制して電食を防ぐという対策が取られている。例えば、特許文献1〜3には、導電性ゴムシール,止め輪状の通電ワイヤ,又は金属製の接触片により、内輪と外輪との間に導電性を付与する技術が開示されている。
実開昭59−71361号公報
特許第3654921号公報
実開平5−58954号公報
特開2005−69404号公報
しかしながら、導電性ゴムシールに用いられる導電性ゴムは、ゴムにカーボンブラックを混練したものであるので、ゴム自身の体積固有抵抗率が高く、導電性が十分ではない場合があった。また、止め輪状の通電ワイヤを内輪と外輪に接触させる方法と、変形が容易な金属製の接触片を内輪と外輪に接触させる方法は、導電性は確実に確保できるものの、その摩擦抵抗により転がり軸受の回転トルクが大きくなったり、接触部において摩耗や発熱が生じたりするおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、導電性に優れ電食が生じにくいことに加えて、低トルク,低摩耗,低発熱である転がり軸受を提供することを課題とする。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、導電性に優れ電食が生じにくいことに加えて、低トルク,低摩耗,低発熱である転がり軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1の転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に介在され、前記内輪及び前記外輪の間に形成された空隙部の開口を覆うシール装置と、を備える転がり軸受において、導電性を有する前記シール装置を、前記内輪及び前記外輪の一方に取り付け、前記内輪及び前記外輪の他方に形成されたシール面に滑り接触させて、前記内輪及び前記外輪の間に導電性を付与するとともに、前記シール面を、周方向に山部と谷部が交互に連続する波状面としたことを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2の転がり軸受は、請求項1に記載の転がり軸受において、前記シール面の山部に角部を設けたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項3の転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に介在され、前記内輪及び前記外輪の間に形成された空隙部の開口を覆うシール装置と、を備える転がり軸受において、前記シール装置は、導電性材料で構成されているとともに、前記内輪及び前記外輪の一方に取り付けられる基部と、前記内輪及び前記外輪の他方に対向する先端部と、前記先端部に形成されたポケットに転動自在に保持され前記内輪及び前記外輪の他方に転がり接触する通電子と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項3の転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に介在され、前記内輪及び前記外輪の間に形成された空隙部の開口を覆うシール装置と、を備える転がり軸受において、前記シール装置は、導電性材料で構成されているとともに、前記内輪及び前記外輪の一方に取り付けられる基部と、前記内輪及び前記外輪の他方に対向する先端部と、前記先端部に形成されたポケットに転動自在に保持され前記内輪及び前記外輪の他方に転がり接触する通電子と、を備えることを特徴とする。
本発明の転がり軸受は、優れた導電性を示すため電食が生じにくく、且つ、低トルク,低摩耗,低発熱である。
本発明に係る転がり軸受の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である深溝玉軸受の構造を示す部分縦断面図であり、図2は、図1の要部を拡大して示した斜視図である。
図1の深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の転動体3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する保持器4と、内輪1及び外輪2の間に介在された略円環状の接触形シール5,5(本発明の構成要件であるシール装置に相当する)と、を備えている。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である深溝玉軸受の構造を示す部分縦断面図であり、図2は、図1の要部を拡大して示した斜視図である。
図1の深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の転動体3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する保持器4と、内輪1及び外輪2の間に介在された略円環状の接触形シール5,5(本発明の構成要件であるシール装置に相当する)と、を備えている。
この接触形シール5は、環状の板状部材である芯金51と、芯金51をほぼ包むように一体に固着された弾性体部52と、で構成されている。この弾性体部52は、導電性ゴム等のような導電性を有する弾性材料で構成されている。弾性体部52の外周縁部には、断面が略V字形の係止部53が形成されており、この係止部53を、外輪2の内周面の両端部に外輪2の全周にわたって設けられている断面略V字形のシール溝21,21に嵌入することにより、接触形シール5,5が深溝玉軸受に装着されている。
そして、弾性体部52の内周縁部に形成されているシールリップ部54は、内輪1の外周面に滑り接触していて、接触形シール5,5が内輪1の外周面と外輪2の内周面との間に形成された空隙部23の開口を覆っている。図1から分かるように、内輪1にもシール溝が設けられているが、シール溝としては使用されず、シール溝の表面の少なくとも一部がシール面25として使用されている。
内輪1のシール面25を拡大して示した図2から分かるように、このシール面25は、周方向に山部25aと谷部25bが交互に連続する波状面とされている。そして、山部25aの頂点近傍には、径方向に延びる切り込みが設けられており、これにより波状面と切り込みとの境界に角部27が形成されている。
なお、内輪1と外輪2と接触形シール5,5とによって囲まれた空隙部23には、導電性グリース等の潤滑剤(図示せず)が充填され、接触形シール5,5により深溝玉軸受の内部に密封されている。ただし、潤滑剤は備えていなくてもよい。
なお、内輪1と外輪2と接触形シール5,5とによって囲まれた空隙部23には、導電性グリース等の潤滑剤(図示せず)が充填され、接触形シール5,5により深溝玉軸受の内部に密封されている。ただし、潤滑剤は備えていなくてもよい。
導電性を有する接触形シール5により、内輪1及び外輪2の間に導電性が付与されるため、内輪1と外輪2との間に電位差が生じにくい。また、シール面25には、空隙部23に封入された潤滑剤や塗布された防錆油による油膜が形成されるため、この油膜により導電性が阻害される場合があるが、シール面25が波状面であることによってシール面25全体に油膜が形成されることはほとんどないので、油膜に阻害されることなく内輪1と外輪2とが接触形シール5を介して通電する。さらに、山部25aに角部27が形成されており、この角部27に油膜が形成されることはほとんどないので(すなわち、油膜が一部破断されるので)、内輪1と外輪2との通電が確実に行われることとなる。
このように、本実施形態の深溝玉軸受は、安定した導電性を有しているので、長期にわたって電気抵抗が低く保たれ、電食が生じにくい。よって、本実施形態の深溝玉軸受は、インバータモータ,サーボモータ,ファンモータ等に好適に適用することができる。
なお、シール面25の全面を前述のような波状面としてもよいが、一部のみを波状面としてもよい。また、角部27は全ての山部25aに形成してもよいし、一部の山部25aに形成してもよい、さらに、角部27を形成するために設けられた切り込みの形状や深さは、特に限定されるものではなく、シールリップ部54の形状等により適宜変更してもよい。さらに、弾性体部52を構成する弾性材料は、特に限定されるものではないが、カーボンブラック等の導電性添加剤を混練したゴムが好ましい。また、芯金51の素材も特に限定されるものではないが、銅,合金等の金属材料が好ましい。さらに、導電性繊維(炭素繊維等)のような導電性物質をゴム材の間に挟み加硫成形したものを、接触形シール5として用いてもよい。
なお、シール面25の全面を前述のような波状面としてもよいが、一部のみを波状面としてもよい。また、角部27は全ての山部25aに形成してもよいし、一部の山部25aに形成してもよい、さらに、角部27を形成するために設けられた切り込みの形状や深さは、特に限定されるものではなく、シールリップ部54の形状等により適宜変更してもよい。さらに、弾性体部52を構成する弾性材料は、特に限定されるものではないが、カーボンブラック等の導電性添加剤を混練したゴムが好ましい。また、芯金51の素材も特に限定されるものではないが、銅,合金等の金属材料が好ましい。さらに、導電性繊維(炭素繊維等)のような導電性物質をゴム材の間に挟み加硫成形したものを、接触形シール5として用いてもよい。
〔実施例〕
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。呼び番号6201の深溝玉軸受を用意して、回転試験を行い、軸受の電気抵抗を測定した。
実施例1の深溝玉軸受は、上記の第一実施形態の深溝玉軸受とほぼ同様の構成である。すなわち、導電性を有する接触シールを備えるとともに、内輪のシール面の全面が前述のような波状面となっており、さらに、波状面の山部には前述のような角部が形成されている。
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。呼び番号6201の深溝玉軸受を用意して、回転試験を行い、軸受の電気抵抗を測定した。
実施例1の深溝玉軸受は、上記の第一実施形態の深溝玉軸受とほぼ同様の構成である。すなわち、導電性を有する接触シールを備えるとともに、内輪のシール面の全面が前述のような波状面となっており、さらに、波状面の山部には前述のような角部が形成されている。
比較例1の深溝玉軸受は、非接触シールを備えるとともに、内輪のシール面は前述のような波状面ではなく、通常の平面である。
比較例2の深溝玉軸受は、導電性を有する接触シールを備えるが、内輪のシール面は前述のような波状面ではなく、通常の平面である。
40℃における動粘度が30mm2 /sである潤滑油を基油とし、リチウム石けんを増ちょう剤とするグリースを、上記各深溝玉軸受に封入した上、アキシアル荷重39.2N、回転速度1800min-1という条件で回転させた。そして、5分回転後の軸受の電気抵抗を測定した。
比較例2の深溝玉軸受は、導電性を有する接触シールを備えるが、内輪のシール面は前述のような波状面ではなく、通常の平面である。
40℃における動粘度が30mm2 /sである潤滑油を基油とし、リチウム石けんを増ちょう剤とするグリースを、上記各深溝玉軸受に封入した上、アキシアル荷重39.2N、回転速度1800min-1という条件で回転させた。そして、5分回転後の軸受の電気抵抗を測定した。
結果を図3のグラフに示す。なお、図3のグラフの電気抵抗の数値は、比較例1の深溝玉軸受の電気抵抗を100とした場合の相対値で示してある。図3のグラフから分かるように、実施例1の深溝玉軸受は優れた導電性を有していた。また、比較例2の深溝玉軸受との比較から、シール面が波状面であり、その山部に角部を備えていることの効果が確認された。
〔第二実施形態〕
図4は、本発明に係る転がり軸受の第二実施形態である深溝玉軸受の構造を示す部分斜視図であり、図5は、シールドの一部分を拡大して示した断面図である。なお、図4,5においては、図1と同一又は相当する部分には同一の符号を付してある。
図4の深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の転動体3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する保持器(図示せず)と、内輪1及び外輪2の間に介在された略円環状のシールド5,5(本発明の構成要件であるシール装置に相当する)と、を備えている。
図4は、本発明に係る転がり軸受の第二実施形態である深溝玉軸受の構造を示す部分斜視図であり、図5は、シールドの一部分を拡大して示した断面図である。なお、図4,5においては、図1と同一又は相当する部分には同一の符号を付してある。
図4の深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の転動体3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する保持器(図示せず)と、内輪1及び外輪2の間に介在された略円環状のシールド5,5(本発明の構成要件であるシール装置に相当する)と、を備えている。
このシールド5は、外輪2に取り付けられる基部11及び内輪1に隙間を空けて対向する先端部12を有する本体10と、該本体10に転動自在に保持された通電子13と、からなり、いずれも金属等の導電性材料で構成されている。この本体10は、例えばリング状の金属板からなり、その外周縁部と内周縁部とをそれぞれ断面円弧状に湾曲させて、基部11と先端部12とが形成されたものである。また、通電子13は、例えば鋼球からなる。ただし、通電子13は球に限らず、ころ等の他の形状でもよい。
そして、外輪2の内周面の両端部に外輪2の全周にわたって設けられている断面略V字形のシール溝に、本体10の基部11を嵌入することにより、シールド5が深溝玉軸受に装着されている。本体10の先端部12は、内輪1の外周面に形成されたシール溝22に隙間を空けて対向しており、接触はしていない。この先端部12には1つ以上のポケット14が形成されており、該ポケット14に通電子13が転動自在に保持されている。通電子13は、内輪1の外周面に形成されたシール溝22に接触しており、深溝玉軸受の回転時には通電子13とシール溝22とが転がり接触するようになっている。つまり、内輪1にもシール溝22が設けられているが、シール溝としては使用されず、シール溝22の表面の少なくとも一部がシール面として使用されている。このように、シールド5は、内輪1の外周面と外輪2の内周面との間に形成された空隙部の開口を覆っている。
なお、内輪1と外輪2とシールド5,5とによって囲まれた空隙部には、導電性グリース等の潤滑剤(図示せず)が充填され、シールド5,5により深溝玉軸受の内部に密封されている。ただし、保持器や潤滑剤は備えていなくてもよい。
導電性を有するシールド5により、内輪1及び外輪2の間に導電性が付与されるため、内輪1と外輪2との間に電位差が生じにくい。また、シールド5は、転動する通電子13において内輪1と接触しているため、通電子13の転がり抵抗はあるものの、従来技術の摩擦抵抗に比べると抵抗は遙かに小さいので、深溝玉軸受の回転トルクは低トルクであるとともに、接触部において摩耗や発熱が生じにくい。
導電性を有するシールド5により、内輪1及び外輪2の間に導電性が付与されるため、内輪1と外輪2との間に電位差が生じにくい。また、シールド5は、転動する通電子13において内輪1と接触しているため、通電子13の転がり抵抗はあるものの、従来技術の摩擦抵抗に比べると抵抗は遙かに小さいので、深溝玉軸受の回転トルクは低トルクであるとともに、接触部において摩耗や発熱が生じにくい。
このように、本実施形態の深溝玉軸受は、安定した導電性を有しているので、長期にわたって電気抵抗が低く保たれ、電食が生じにくい。よって、本実施形態の深溝玉軸受は、インバータモータ,サーボモータ,ファンモータ,産業機械モータ等に好適に適用することができる。
なお、ポケット14の形状や通電子13の保持方法は、特に限定されるものではない。例えば、通電子13が球状である場合は、リング状の金属板の内周縁部を断面円弧状に湾曲させ、そこに通電子13よりも直径の小さい円形の穴を設けてポケット14とし、ポケット14内に通電子13を配した後に内周縁部をさらに湾曲させて通電子13をポケット14内に保持するようにしてもよい。このとき、内周縁部を湾曲させる方向は、深溝玉軸受の内側でもよいし外側でもよい(図6,7を参照)。
なお、ポケット14の形状や通電子13の保持方法は、特に限定されるものではない。例えば、通電子13が球状である場合は、リング状の金属板の内周縁部を断面円弧状に湾曲させ、そこに通電子13よりも直径の小さい円形の穴を設けてポケット14とし、ポケット14内に通電子13を配した後に内周縁部をさらに湾曲させて通電子13をポケット14内に保持するようにしてもよい。このとき、内周縁部を湾曲させる方向は、深溝玉軸受の内側でもよいし外側でもよい(図6,7を参照)。
上記の第一,第二実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は上記の第一,第二実施形態に限定されるものではない。例えば、第一,第二実施形態においては、転がり軸受の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、転がり軸受の種類は深溝玉軸受に限定されるものではなく、本発明は様々な種類の転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
1 内輪
2 外輪
3 転動体
5 接触形シール,シールド
11 基部
12 先端部
13 通電子
14 ポケット
21,22 シール溝
23 空隙部
25 シール面
25a 山部
25b 谷部
27 角部
52 弾性体部
54 シールリップ部
2 外輪
3 転動体
5 接触形シール,シールド
11 基部
12 先端部
13 通電子
14 ポケット
21,22 シール溝
23 空隙部
25 シール面
25a 山部
25b 谷部
27 角部
52 弾性体部
54 シールリップ部
Claims (3)
- 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に介在され、前記内輪及び前記外輪の間に形成された空隙部の開口を覆うシール装置と、を備える転がり軸受において、
導電性を有する前記シール装置を、前記内輪及び前記外輪の一方に取り付け、前記内輪及び前記外輪の他方に形成されたシール面に滑り接触させて、前記内輪及び前記外輪の間に導電性を付与するとともに、
前記シール面を、周方向に山部と谷部が交互に連続する波状面としたことを特徴とする転がり軸受。 - 前記シール面の山部に角部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
- 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪及び前記外輪の間に介在され、前記内輪及び前記外輪の間に形成された空隙部の開口を覆うシール装置と、を備える転がり軸受において、
前記シール装置は、導電性材料で構成されているとともに、前記内輪及び前記外輪の一方に取り付けられる基部と、前記内輪及び前記外輪の他方に対向する先端部と、前記先端部に形成されたポケットに転動自在に保持され前記内輪及び前記外輪の他方に転がり接触する通電子と、を備えることを特徴とする転がり軸受。
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JP2008166424A JP2010007738A (ja) | 2008-06-25 | 2008-06-25 | 転がり軸受 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110454505A (zh) * | 2019-07-15 | 2019-11-15 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 密封装置和轴承组件 |
CN112701824A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-23 | 华为技术有限公司 | 电机转子、电机及车辆 |
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2008
- 2008-06-25 JP JP2008166424A patent/JP2010007738A/ja active Pending
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CN112701824A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-23 | 华为技术有限公司 | 电机转子、电机及车辆 |
US11863029B2 (en) | 2020-12-25 | 2024-01-02 | Huawei Digital Power Technologies Co., Ltd. | Motor rotor, motor, and vehicle |
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