JP2008284563A - ダイカスト装置及びダイカスト方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速・低圧で射出を行い、高品質のダイカスト製品を得る真空ダイカスト装置及び方法の提供。
【解決手段】キャビティ形状を定める可動及び固定金型2,3と、前記固定金型と接続し、前記キャビティに連通するとともに真空、射出、加圧及び押出の機能を併せ持つインジェクタ4,5からなり、前記インジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブ41,51と、該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップ43,53と、前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、前記スリーブ内部に、真空発生装置と接続する吸引口44,54が形成され、前記プランジャチップが後退位置にあるときに形成される空洞部には、前記金属溶湯が保持された断熱性カプセル7が収容される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイカスト金属製品を成型するダイカスト装置及びダイカスト方法に関し、より詳しくは、低速且つ低圧で金属溶湯を射出することを可能とする真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト方法に関する。
自動車の開発分野では、車両の軽量化やエンジン効率の向上等の観点から、軽量金属の成型加工技術の開発が行なわれ、車両重量の大部分を占めるエンジン、シャーシやボディへの軽金属の利用が試みられてきた。
これらに適用が期待される軽量金属としてアルミニウム合金を挙げることができ、エンジンやシャーシへの実用化が進んでいる。更に大きな部品であるボディへの展開については、これまでのところ、欧米において、アルミニウムで車両ボディ全体を形成した自動車が開発された実用例がある。また、日本においても、アルミニウムで車両ボディ全体を形成した自動車の試作或いは少量生産がなされた例がある。
しかしながら、いずれの例においても、プレス板材、展伸材や鋳造材の個々の部品を多数(例えば、300点)組み合わせたり、接合したりするものであり、高コスト及び低生産性の壁に阻まれ、生産が拡大するに至っていない。
この高コスト及び低生産性の技術的障壁を克服するためには、ダイカスト技術の革新的発展が不可欠である。薄肉、大型、複雑な部品の製造が可能なダイカスト技術の開発により、車両ボディ全体を大幅に少ない部品点数(例えば、30点)で低コストに成型することが可能となれば、車両重量の大幅な低減を図ることができ、自動車の性能向上のみならず排ガス量低減等の地球環境への好影響を与えることが可能となる。
図12は、従来の真空装置付ダイカスト装置を示す模式図である。
図12に示すダイカスト装置は、可動金型と、可動金型の反対側に配される固定金型を備える。可動金型と固定金型が型締めされると、可動金型と固定金型の境界にキャビティが形成される。キャビティは、所望の製品の外形輪郭を模っている。
ダイカスト装置は、プランジャを備える。プランジャは、可動金型に備えられ、プランジャの先端部は、ランナを通じて、キャビティに連通する。プランジャ内には、金属溶湯が装填され、プランジャが作動すると、金属溶湯がキャビティ内に射出され、キャビティ内に充填される。
プランジャの射出口は、ランナ及びゲートを介して、キャビティから離れた位置に配される。プランジャの射出口の反対側のキャビティの縁部近傍には、オーバーフロー、真空バルブ及び吸引路が設けられる。吸引路の下流には、真空ポンプ等の真空発生装置(図示せず)が配され、真空発生装置はキャビティ内の空気を吸引する。
プランジャが作動し、プランジャから金属溶湯がランナ及びゲートを経由してキャビティ内に射出されると、金属溶湯はキャビティ縁部からキャビティ、オーバーフロー及び真空バルブ内に進入する。進入してきた金属溶湯はセンサにより検知され、この検知により真空バルブが閉じ、真空発生装置への金属溶湯の進入が防止される。
固定金型には、加圧ピン及び可動金型には押出ピンが配される。
キャビティ内を金属溶湯が充填すると、加圧ピンが作動し、キャビティ内部を更に加圧し、凝固遅れ部位の凝固収縮を防ぐ。この後、キャビティ(C)内で金属溶湯が固化し、成型が完了すると、可動金型(F)と固定金型(S)は型開工程にて互いに離間する。そして、押出ピン(E)が作動し、固定金型(S)から成型された製品が押し出され、ダイカスト金属製品がダイカスト装置(M)から取り出される。
図12に示すダイカスト装置(M)においては、プランジャ(P)からの金属溶湯の射出は高速且つ高圧で行なう必要がある。なぜなら、上述の如く、金属溶湯は、射出を行なう金属製のプランジャ、金属溶湯の流れを制御並びに分配するとともに金属溶湯中の介在物や不純物を排除するためのランナ及びゲートを通じて、キャビティ内にもたされることとなり、金属溶湯は金型内で長距離を流動する必要を生じ、冷却が速く進行することとなる。金属溶湯が流動し、完全にキャビティ(C)を満たす前に金属溶湯が固化するならば、所望の製品形状を得ることができないこととなる。
一方、高速射出は空気の巻き込みの原因となり、その気泡を押し潰すために、射出には高圧(例えば、溶湯圧力が500気圧)が要求される。それ故、高速・高圧を可能にする巨大なダイカストマシン及び金型が必要となり、高コストにならざるを得ない。そこで、巻き込み空気を低減する目的で、複雑且つ高価な真空バルブを導入することとなるが、凝固が速く十分な真空吸引時間がとれないこと、金型の隙間からのリークが多いこと、離型剤・潤滑剤からのガス発生などにより十分な真空度を達成できないなどの問題がある。
このような高速・高圧の金属溶湯の射出は、ダイカスト成型技術において、多くの品質の問題も引き起こす。
例えば、特許文献1及び特許文献2は、このような高速・高圧の射出が、キャビティ(C)内で金属溶湯の乱流を引き起こすことに起因して、キャビティ(C)内の不十分なガス抜けを生じさせることに言及している。更に、特許文献1及び2は、この不十分なガス抜けは、ダイカスト製品内の気泡となって現れ、ダイカスト製品の品質の低下をもたらすことについて言及している。
また、特許文献1及び特許文献2は、この不十分なガス抜けの対策として、キャビティ(C)内を活性ガスで置換する無孔性ダイカスト法やキャビティ内を減圧する手法を紹介するとともに、このような対策手法を採用した場合には、ダイカスト装置の構造が複雑になるという問題点やキャビティ(C)内を減圧する間にプランジャ(P)のスリーブ内で金属溶湯が冷却固化するという問題点に言及している。
更に、特許文献3は、高速・高圧の射出によるプランジャ(P)への負荷の問題に言及している。
特開昭60−83762号公報 特開2005−329464号公報 特開平5−69104号公報
上記特許文献1乃至3に例示する如く、高速・高圧条件での金属溶湯の射出はダイカスト成型技術において多くの問題を生じさせていることは既知であるが、従来において、低速・低圧条件下で金属溶湯を射出し、ダイカスト製品を得ることは成功していない。事実、上記特許文献1乃至3に例示される問題に対処すべく、特許文献1乃至3に開示される発明は、高速・高圧条件での金属溶湯の射出を前提として、それぞれの課題を解決している。
しかしながら、現状において、真に望まれる技術は、低速・低圧条件下で射出を行なってダイカスト製品を得ることであり、本発明は低速・低圧条件下で射出を行い、巻き込みや引け巣などといった鋳造欠陥のない高品質の薄肉ダイカスト製品を得ることができるダイカスト装置及びダイカスト方法を提供することを目的とする。
更に、本発明は、低速・低圧条件下で射出を行い、自動車ボディのような大型の薄肉成型品を得ることを可能とするダイカスト装置及びダイカスト方法を提供することを目的とする。
加えて、本発明は簡素且つ小型の構造を備えるダイカスト装置を提供することを目的とする。
更に、本発明は、製品の種類に応じて、適切且つ精密な制御を可能とするダイカスト装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、キャビティに金属溶湯を充填してダイカスト製品を成型するダイカスト装置であって、該ダイカスト装置は、前記金属溶湯が充填されるキャビティ形状を定める可動金型及び固定金型と、前記固定金型と接続し、前記キャビティに連通するメインインジェクタからなり、前記メインインジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブと、該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップと、前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、前記スリーブ内部に、真空発生装置と接続する吸引口が形成され、前記プランジャチップが後退位置にあるときに形成される空洞部には、前記金属溶湯が保持された断熱性カプセルが収容されることを特徴とするダイカスト装置である。
請求項2記載の発明は、前記カプセルは、前記スリーブの内部空間断面と略同形同大の断面を有する箱状の容器部と、該容器のキャビティ側端部を覆うフィルタ部からなり、前記容器部が断熱材からなることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項3記載の発明は、サブインジェクタを更に備え、該サブインジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブと、該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップと、前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、前記サブインジェクタのスリーブ内部に、前記真空発生装置と接続する吸引口が形成されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項4記載の発明は、前記メインインジェクタが、前記キャビティ外周縁で囲まれる領域の内方に位置することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項5記載の発明は、前記サブインジェクタが、前記キャビティ外周縁で囲まれる領域の内方に位置することを特徴とする請求項3記載のダイカスト装置である。
請求項6記載の発明は、前記メインインジェクタを複数備えることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項7記載の発明は、前記サブインジェクタを複数備えることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項8記載の発明は、減圧センサを更に備え、該減圧センサが前記キャビティ内の真空度を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項9記載の発明は、位置センサを更に備え、該位置センサが、前記プランジャチップの位置を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項10記載の発明は、圧力センサを更に備え、該圧力センサが前記キャビティ内の圧力を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項11記載の発明は、温度センサを更に備え、該温度センサが前記キャビティ内の温度を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項12記載の発明は、前記キャビティ内の真空度を測定する減圧センサと、前記プランジャチップの位置を測定する位置センサと、前記キャビティ内の圧力を測定する圧力センサと、前記キャビティ内の温度を測定する温度センサと、前記減圧センサ、前記位置センサ、前記圧力センサ、前記温度センサからなる群から選択される少なくとも1つからの信号を受信するとともに、該受信した信号に応じた信号を前記アクチュエータに送信する制御盤を備え、該アクチュエータが、前記送信された信号に基づき動作することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項13記載の発明は、前記制御盤が、前記減圧センサ、前記位置センサ、前記圧力センサ、前記温度センサからなる群から選択される少なくとも1つから受信した信号に応じた信号を前記サブインジェクタの前記アクチュエータに送信し、前記サブインジェクタの前記アクチュエータが、前記送信された信号に基づき動作することを特徴とする請求項12記載のダイカスト装置である。
請求項14記載の発明は、前記メインインジェクタが、前記キャビティ内に充填された金属溶湯が最後に凝固する最終凝固位置に配されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項15記載の発明は、前記メインインジェクタが、前記キャビティ内を流動する金属溶湯の流動距離が最短となる充填最適位置に配されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項16記載の発明は、前記メインインジェクタが、前記ダイカスト製品を前記固定金型から離脱させるときに最も力を要する部分に力を加える位置に配されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置である。
請求項17記載の発明は、ダイカスト装置のメインインジェクタに金属溶湯を供給する給湯工程と、ダイカスト装置の可動金型と固定金型の境界に形成されるキャビティ内を減圧する真空工程と、前記メインインジェクタから供給された金属溶湯を射出し、前記キャビティ内を金属溶湯で充填する射出工程と、前記キャビティ内に充填された金属溶湯に圧力を加えるとともに前記キャビティ内で前記金属溶湯を固化させる加圧工程と、前記可動金型と前記固定金型を離間させた後、前記キャビティ内で固化して成型されたダイカスト製品を押し出す押出工程からなるダイカスト方法であって、前記メインインジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブと、該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップと、前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、前記給湯工程において、前記スリーブ内壁と前記プランジャチップ上面とで囲まれる空間に金属溶湯が保持された断熱性カプセルが供給されることを特徴とするダイカスト方法である。
請求項18記載の発明は、前記真空工程が、前記キャビティ内の真空度を測定する段階を含み、前記射出工程が、前記キャビティ内の真空度が所定値以下になったことが確認された後に開始することを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法である。
請求項19記載の発明は、前記射出工程が、前記プランジャ上面と前記可動金型の間で前記断熱性カプセルを圧縮し、該断熱性カプセルから金属溶湯を射出させる段階を備えることを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法である。
請求項20記載の発明は、前記加圧工程が、前記断熱性カプセルを前記金属溶湯内に残存させた状態で前記金属溶湯を固化させる段階を含むことを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法である。
請求項21記載の発明は、前記押出工程が、前記ダイカスト製品に振動を与える段階を含むことを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法である。
請求項22記載の発明は、前記押出工程が、前記プランジャチップを上方に変位させる段階を含み、該プランジャチップが前記ダイカスト製品を前記キャビティから押し出すことを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法である。
請求項1及び2記載の発明によれば、断熱性カプセルに金属溶湯が配されることにより、スリーブ内部に吸引口を設け、吸引口からキャビティ内の空気を吸引し、キャビティ内を減圧することが可能となる。減圧する際に、吸引口へ向かう空気流れは断熱性カプセル周囲を通過することとなり、金属溶湯を吸い込む問題を生じない。したがって、金属溶湯射出前及び射出途中においても好適なガス抜きを行なうことが可能となる。更に、断熱性カプセル内部の金属溶湯は冷却されにくいため、吸引時間を長くとることが可能となり、従来技術と比してはるかに高い真空状態をキャビティ内に確保することが可能となる。即ち、従来技術においては、注湯後に即時射出工程をする必要があるため、吸引時間が不十分であるとともに、型構造の複雑さに起因してリーク量も多く、また、離型剤や潤滑剤からのガスの発生などにより、0.5〜0.1気圧程度の真空度が限界であったが、本発明によれば、0.1〜0.01気圧以下の高真空圧を達成可能となる。この高真空化により、従来、溶解工程で行われていた真空脱ガス処理をダイカスト装置内で行うことが可能となり、フィルタ効果と併せて、非常に正常な金属溶湯を直接キャビティ内に射出することが可能となる。
このため、本発明においては、メインインジェクタを、例えば、キャビティ中心位置に配することが可能となり、金属溶湯のキャビティ内流動距離の低減を図ることが可能となる。例えば、薄板棒状の成型品を得ようとする場合、従来技術においては、金属溶湯の最大流動距離は、スリーブ、ランナ及び成型品の長さの総和に等しい距離であったが、本発明においては、成型品長さの半分以下である。したがって、本発明においては、キャビティ内充填不良を防止するために、高圧・高速条件下で金属溶湯を射出する必要はなく、従来技術と比して、格段に低い速度並びに低い圧力で清浄且つ温度低下のない金属溶湯を射出して、高品質の成型品を得ることが可能となる。また、溶湯の分配、溶湯中の介在物の排除及び初期過冷却溶湯の除去の役割を担うランナやオーバフローなどが不要となるため、製品の歩留を大幅に向上させることが可能となる。
低い速度並びに低い圧力での射出成型が可能となるため、ダイカスト装置自体の機械的強度を必要としない。したがって、ダイカスト装置自体を小型化することが可能となる。
更に、メインプランジャ自体が、図12に示す真空、射出、加圧及び押出の役割を担うことが可能となる。したがって、従来技術と比して、ダイカスト装置の構造の簡素化を図ることができる。
このように、ダイカスト装置の構造の簡素化並びに小型化により、シール箇所を低減することができ、高い真空度を確保することが可能となる。したがって、空気の巻き込みによる欠陥も皆無となる。また、巻き込んだ空気を押し潰すための高圧(従来は、例えば、溶湯圧500気圧)も不要となり、凝固収縮を補うための低い圧力(50気圧以下)で十分となる。
請求項3記載の発明によれば、サブインジェクタが金属溶湯充填後のキャビティ内圧力を増加させるとともに、メインインジェクタと協働して、成型品の押出に貢献し、好適な押出作業を実行することが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、メインインジェクタを用いて、好適にダイカスト製品をキャビティから押し出すことが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、サブインジェクタを用いて、好適にダイカスト製品をキャビティから押し出すことが可能となる。
請求項6記載の発明によれば、複数のメインインジェクタを必要な位置に最適配置することにより、大型の成型品を一体的に製造することが可能となる。
請求項7記載の発明によれば、複数のサブインジェクタを必要な位置に最適配置することにより、大型の成型品を一体的に製造することが可能となる。
請求項8乃至11記載の発明によれば、射出前、射出途中、射出後の各成型工程における製造工程条件のパラメータデータを採取可能となる。
請求項12及び13記載の発明によれば、射出前、射出途中、射出後の各成型工程における製造工程条件のパラメータデータに基づき、アクチュエータを制御することができ、精密な制御下での成型加工を行なうことができる。
請求項14乃至16記載の発明によれば、好適な射出、加圧や押出を実現可能となる。
請求項17記載の発明によれば、断熱性カプセルに金属溶湯が配されることにより、真空工程において、金属溶湯が吸引される問題を生じない。したがって、金属溶湯射出前及び射出途中においても好適なガス抜きを行なうことが可能となる。更に、断熱性カプセル内部の金属溶湯は冷却されにくいため、吸引時間を長くとることが可能となり、従来技術と比してはるかに高い真空状態をキャビティ内に確保することが可能となる。この高真空化により、従来、溶解工程で行われていた真空脱ガス処理をダイカスト装置内で行うことが可能となり、フィルタ効果と併せて、非常に正常な金属溶湯を直接キャビティ内に射出することが可能となる。
請求項18記載の発明によれば、減圧工程で不具合を生じたことを確認可能であるとともに、不具合の修正や射出工程の停止を行うことが可能となり、不良品の製造を避けることが可能となる。
請求項19、20及び22記載の発明によれば、ダイカスト装置の構造の簡素化を図ることができる。
請求項21記載の発明によれば、ダイカスト製品に変形や亀裂を生じさせることなく、ダイカスト製品を取り出すことが可能となる。
以下、本発明に係るダイカスト装置の実施形態について、図を参照しつつ説明する。尚、以下の実施形態においてダイカスト装置は水平分割型の装置を用いて示されるが、垂直分割型の装置も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
図1は、本発明に係るダイカスト装置の概略図である。図1(a)は、本発明のダイカスト装置の固定金型の平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線におけるダイカスト装置の断面図であり、図1(c)は、図1(a)のB−B線におけるダイカスト装置の断面図である。
本発明のダイカスト装置(1)は、可動金型(2)と、可動金型(2)の下方に配される固定金型(3)と、固定金型(3)と接続して、下方に延設するメインインジェクタ(4)とサブインジェクタ(5)を備える。
可動金型(2)と、固定金型(3)は重なり合った状態で型締され、可動金型(2)と固定金型(3)の境界面にキャビティ(6)が形成される。キャビティ(6)は、所望のダイカスト製品の外形輪郭と略同一の形状をなす。
図1に示す例においては、固定金型(3)上面に凹部(61)が形成され、可動金型(2)下面は平坦に形成され、凹部(61)の形状を定める固定金型(3)の面と、可動金型(2)下面とで、キャビティ(6)が形成されているが、本発明はこれに限られるものではなく、可動金型(2)側に凹部(61)が形成され、固定金型(3)上面を平坦に形成する形態や可動金型(2)及び固定金型(3)両方に凹部(61)を形成する形態も、所望するダイカスト製品の形状・種類に応じて、適宜採用可能である。また、図中においては、単一の金型(2,3)が示されているが、所望するダイカスト製品の形状・種類に応じて、追加の金型を用いることも本発明の技術的範囲に含まれる。
図1(a)に示す例においては、凹部(61)は平面視略矩形状に形成されているが、凹部(61)の平面視形状は、所望するダイカスト製品の形状に応じて、適宜定められる。
固定金型(3)上面には、凹部(61)を取り囲むようにパッキン溝が形成され、このパッキン溝に耐熱性パッキン(31)が配される。可動金型(2)と固定金型(3)が型締され、互いに圧接すると、耐熱性パッキン(31)は圧縮変形し、キャビティ(6)に対して、高いシール性を発揮することとなる。
凹部(61)の略中央にメインインジェクタ(4)に接続する射出口(34)が形成される。また、凹部(61)の角隅部には、サブインジェクタ(5)と接続する開口部(35)が形成される。
図1(b)に示す如く、メインインジェクタ(4)は、円筒形状のスリーブ(41)を備える。スリーブ(41)の上端部(411)は、固定金型(3)に固定され、射出口(34)を形成する。
スリーブ(41)は、固定金型(3)下面から下方に延出する。スリーブ(41)の下端部(412)に、アクチュエータが取付けられる。図1に示す例において、アクチュエータとして、電動サーボシリンダ(42)が用いられている。
スリーブ(41)内部には、プランジャチップ(43)が配される。図1(b)に示す例において、プランジャチップ(43)の上部(431)と下部(432)は、上部(431)及び下部(432)の間の中間部(433)よりも径大に形成される。
図1(b)に示す例において、プランジャチップ(43)の上部(431)外周面とスリーブ(41)内周面との間には、0.05mm以上0.1mm以下の間隙が設けられる。また、プランジャチップ(43)の下部(432)外周面とスリーブ(41)の間に真空シール材(434)が配され、真空シール材(434)は、プランジャチップ(43)の下部(432)外周面とスリーブ(41)の間で圧縮変形され、高い気密シール性能を発揮する。
図1(b)に示す例において、電動サーボシリンダ(42)のロッド(421)の大部分は、電動サーボシリンダ本体部(422)に収容された状態であり、電動サーボシリンダ(42)のロッド(421)に接続するプランジャチップ(43)は後退位置にある。尚、本明細書において、後退位置とは、機械的動作範囲の下限位置を意味するものではなく、成型工程において、プランジャチップ(43)がキャビティから後退した状態の位置を意味する。
プランジャチップ(43)は、スリーブ(41)よりも短く形成されるため、最下位置にプランジャチップ(43)があるとき、スリーブ(41)上部には空間が形成される。この形成された空間に断熱性カプセル(7)が配される。断熱性カプセル(7)はその内部に金属溶湯を収容し、金属溶湯の温度低下を防止するように高い断熱性能を発揮する。
スリーブ(41)の内部には、吸引口(44)が設けられ、吸引口(44)は真空ポンプ等の真空発生装置(図示せず)に接続する。
真空発生装置が作動すると、ダイカスト装置(1)内部のガスが、吸引口(44)を介して、ダイカスト装置(1)外部へ放出されることとなる。上述の如く、金属溶湯の冷却がないため吸引時間を十分に確保することができるのに加えて、プランジャチップ(43)の下部(432)とスリーブ(41)内周面との間には真空シール(434)が配され、高い気密シール性能を発揮するため、キャビティ(6)から多くのガスが吸引されることとなり、キャビティ(6)内を高い真空状態に保つことができる。これにより、ダイカスト製品内の気泡の形成を好適に防止することができる。
上述の如く、ガスはキャビティ(6)から吸引口(44)へ流れることとなる。このガス体の流れ経路の途中に断熱性カプセル(7)が存在する。断熱カプセル(7)内部に金属溶湯が保持されているため、金属溶湯が吸引により吸引口へ吸い込まれることがない。また、断熱性カプセル(7)は、高い断熱性能を発揮するため、このガス流れに断熱性カプセル(7)が曝されても、断熱性カプセル(7)内部の金属溶湯の温度低下を招くことがない。更に、高真空下において、金属溶湯が脱ガス化され、金属溶湯を清浄化することが可能となる。
図2は、図1(c)に示すサブインジェクタ(5)の部分を取り出した拡大図である。
サブインジェクタ(5)は、メインインジェクタ(4)と略同様の構造をなす。サブインジェクタ(5)は、円筒形状のスリーブ(51)を備える。スリーブ(51)の上端部(511)は、固定金型(3)に固定され、スリーブ(51)の内部空間は、開口部(35)を介して、キャビティ(6)と連通する。
スリーブ(51)は、固定金型(3)下面から下方に延出する。スリーブ(51)の下端部(512)に、アクチュエータが取付けられる。図1及び図2に示す例において、アクチュエータとして、電動サーボシリンダ(52)が用いられている。
スリーブ(51)内部には、プランジャチップ(53)が配される。図1(c)及び図2に示す例において、プランジャチップ(53)の上部(531)と下部(532)は、上部(531)及び下部(532)の間の中間部(533)よりも径大に形成される。
図1(c)及び図2に示す例において、プランジャチップ(53)の上部(531)外周面とスリーブ(51)内周面の間には、0.05mm以上0.1mm以下の間隙が設けられる。また、プランジャチップ(53)の下部(532)外周面とスリーブ(51)の間に真空シール材(534)が配され、真空シール材(534)は、プランジャチップ(53)の下部(532)外周面とスリーブ(51)の間で圧縮変形され、高い気密シール性能を発揮する。
スリーブ(51)の内部には、吸引口(54)が設けられ、吸引口(54)は真空ポンプ等の真空発生装置(図示せず)に接続する。
真空発生装置が作動すると、ダイカスト装置(1)内部のガスが、吸引口(54)を介して、ダイカスト装置(1)外部へ放出されることとなる。上述の如く、プランジャチップ(53)の下部(532)とスリーブ(51)内周面との間には真空シール(534)が配され、高い気密シール性能を発揮するため、キャビティ(6)から多くのガスが吸引されることとなり、キャビティ(6)内を減圧することができる。これにより、ダイカスト製品内の気泡の形成を好適に防止することができる。
本実施例において、メインインジェクタ(4)の吸引口(44)とサブインジェクタ(5)の吸引口のうち少なくとも一方には、減圧センサが取り付けられ、キャビティ(6)内の真空度が測定可能である。
図3は、断熱性カプセル(7)の詳細図である。
本実施例の断熱性カプセル(7)は、有底円筒形状に形成され、金属溶湯を収容可能な箱状に形成された容器部(71)と、容器部(71)上端開口部を塞ぐフィルタ部(72)からなる。断熱性カプセル(7)内部空間は、金属溶湯で満たされている。
容器部(71)は、グラスファイバ製の耐熱布或いは耐熱セラミックファイバからなる成型体などからなり、容器部(71)内に満たされた金属溶湯は、容器部(71)周壁部或いは底部を通じて漏れ出すことはない。
フィルタ部(72)には、直径0.5mm以下の開口部(73)が多数設けられ、金属溶湯内に存する酸化アルミなどの不純物を濾過可能である。フィルタ部(72)は、容器部(71)と同様の材料から形成されてもよいし、多孔性のセラミックフィルタや金網などから形成されてもよい。
尚、断熱性カプセル(7)の断面は、スリーブ(1)の内部空間の断面と略同形同大に形成されている。
図4は、ダイカスト製品を製造する製造工程の流れの概略を示すフローチャートである。ダイカスト製品は、給湯工程、真空工程、充填工程、加圧工程及び押出工程を経て製造される。
給湯工程において、断熱性カプセル(7)に保持された金属溶湯がダイカスト装置(1)に装填され、図1に示す状態とされる。或いは、断熱性カプセル(7)の容器部(71)がダイカスト装置(1)に配され、その後、断熱性カプセル(7)内に金属溶湯が供給され、その後、フィルタ部(72)によりダイカスト装置(1)内に配された断熱性カプセル(7)のキャビティ(6)側開口部をフィルタ部(72)で閉塞してもよい。
他の方法として、キャビティ(6)内の吸引をメインインジェクタ(4)から行なわず、他の部分、例えば、サブインジェクタ(5)のみから吸引を行なう場合には、メインインジェクタ(4)のスリーブ(41)を断熱性の高い材料から形成し、プランジャチップ(43)上面とスリーブ(41)内壁とで囲まれる空間に金属溶湯を供給し、その後、当該空間にフィルタ部(72)を配してもよい。
図5は、真空工程におけるダイカスト装置(1)の動作を示す。図5(a)は、メインインジェクタ(4)部分の動作を示し、図5(b)は、サブインジェクタ(5)部分の動作を示す。
真空工程において、メインインジェクタ(4)及びサブインジェクタ(5)に接続する真空発生装置が作動し、吸引口(44,54)からキャビティ(6)内のガスが排出され、キャビティ(6)が減圧される。
減圧センサ(81)を用いて、キャビティ(6)内が十分に減圧されたことを確認した後、射出工程が実行される。
図6は、射出工程におけるダイカスト装置(1)の動作を示す。図6(a)は、メインインジェクタ(4)部分の動作を示し、図6(b)は、サブインジェクタ(5)部分の動作を示す。
射出工程において、メインインジェクタ(4)の電動サーボシリンダ(42)が作動し、電動サーボシリンダ(42)のロッド(421)が上方に向けて延出する。この結果、スリーブ(41)内に配されたプランジャチップ(43)が上方に移動し、断熱性カプセル(7)を上方に押し上げる。断熱性カプセル(7)は、プランジャチップ(43)上面と、可動金型(2)下面との間で圧縮されることとなる。
断熱性カプセル(7)が圧縮される結果、断熱性カプセル(7)から金属溶湯が流出し、流出した金属溶湯はキャビティ(6)内に充填される。金属溶湯内の不純物は、フィルタ部(72)や断熱性カプセル(7)の容器部(71)壁部に、その流動を妨げられるため断熱性カプセル(7)が存する位置に留まることとなる。
図6(b)に示す如く、キャビティ(6)を金属溶湯が完全に満たすと、固定金型(3)に形成された開口部(35)を通じて、サブインジェクタ(5)のスリーブ(51)の上部空間に金属溶湯が流入し、金属溶湯はスリーブ(51)上部の空間を満たすこととなる。
図7は、加圧工程におけるダイカスト装置(1)の動作を示す。
加圧工程において、サブインジェクタ(5)の電動サーボシリンダ(52)が作動し、電動サーボシリンダ(52)のロッド(521)が上方に向けて延出する。この結果、図6(b)に示されたスリーブ(51)内壁とプランジャチップ(53)上面で囲まれる空間内に流入した金属溶湯は、キャビティ(6)内に押し戻され、キャビティ(6)内の金属溶湯が加圧され、キャビティ(6)内への充填が促進されるとともに凝固収縮が補われ、引け巣の発生が防止されることとなる。この状態で、金属溶湯は冷却固化し、ダイカスト製品(100)に成型されることとなる。
図8は、押出工程を示す図である。図8(a)は、メインインジェクタ(4)部分の動作を示し、図8(b)は、サブインジェクタ(5)部分の動作を示す。尚、押出工程が実行される前に、型開作業が行われる。したがって、図8において、可動金型(2)は取り除かれている。
金属溶湯がキャビティ(6)内で固化した後、型開作業を経て、押出工程が実行される。押出工程において、メインインジェクタ(4)の電動サーボシリンダ(42)及びサブインジェクタ(5)の電動サーボシリンダ(52)が作動し、これら電動サーボシリンダ(42,52)のロッド(421,521)が上方に延出し、スリーブ(41,51)内に配されたプランジャチップ(43,53)を上方に押し上げる。
この結果、固定金型(3)の凹部(61)から、ダイカスト製品(100)が押し出され、ダイカスト装置(1)からダイカスト製品(100)が取り出されることとなる。
図8(a)に示す如く、断熱性カプセル(7)は、ダイカスト製品(100)の一部をなすこととなる。断熱性カプセル(7)は、プランジャチップ(43)による圧縮を受けるけれども、ダイカスト製品(100)の一部を隆起させることとなる。従来技術においては、ダイカスト装置の加圧部は加圧効果を保つために厚いビスケット部を必要とするが、本発明では、ビスケット部は十分に保温されているため、ビスケット部は従来技術と比して薄いものとなる。
しかしながら、断熱性カプセル(7)の存在により、当該部分は、他の部分より大きな肉厚寸法を有することとなり、フィルタ部(73)により流動を妨げられた金属溶湯中の不純物の存在にかかわらず、高い強度を維持することができる。また、従来技術と異なり、ビスケット部、ランナ部及びオーバフロー部が存在しないため、歩留がよく、これらに対する除去加工が不要となる。
外観上の問題は、ダイカスト製品(100)の使用方法により解消可能である。例えば、ダイカスト製品(100)が自動車のボディである場合、当該隆起部分がボディ裏面に現れるように使用すれば、何ら外観上の問題を生じない。或いは、機械的強度が許容される範囲で、当該隆起部分を切削除去することも可能である。また、場合によっては、ダイカスト製品(100)の外側隣接部にフィルタ部を配置し、除去加工することも可能である。
本発明は、軽量金属の大型ダイカスト製品(100)の一体的成型が可能であるため、当該隆起部分により、ダイカスト製品(100)の一部の重量が増大したとしても、全体としての重量低減効果への貢献は大きなものである。
上述の如く、本実施例では、メインインジェクタ(4)は、ダイカスト製品(100)の中心位置を支持する位置に配され、4つのサブインジェクタ(5)は、ダイカスト製品(100)の角隅部それぞれを支持する位置に配される。したがって、押出工程において、ダイカスト製品(100)は、安定して凹部(61)から離脱し、持ち上げられることとなる。
実際には、ダイカスト製品(100)の形状は複雑なものとなる場合が多いが、このような場合には、メインインジェクタ(4)やサブインジェクタ(5)の位置を金属溶湯が最も遅く凝固する最終凝固位置に配することや、キャビティ(6)内の金属溶湯の流動を考慮して、キャビティ(6)内の充填に最も適した位置(例えば、金属溶湯の流動が最短となるような位置)にメインインジェクタ(4)やサブインジェクタ(5)を配することや、ダイカスト製品(100)の押出を考慮して、メインインジェクタ(4)やサブインジェクタ(5)の最適位置を定めることが容易となる。これにより、複雑で大型のダイカスト製品の製造が可能となる。また、試作時の結果に応じて、追加や変更を施すことも容易となる。一方、従来の技術によれば、最終凝固位置や流動最適位置に射出機能を設けることや、これを追加或いは変更することは非常に困難である。
複雑な形状のダイカスト製品(100)であると、ダイカスト製品(100)を凹部(61)から押し出すときに局所的に大きな力を要する部分が発生する(例えば、平板上に形成されたリブなどの部位)。このような部分に押出力を直接的に与えるようにメインインジェクタ(4)やサブインジェクタ(5)を配してもよい。これにより、円滑に押出工程を行うことが可能となるとともにダイカスト製品(100)の変形などの不良品の発生を防止可能となる。
図4乃至図8を用いて、主な成型工程の流れと成型工程の各段階におけるダイカスト装置(1)の動作について説明してきたが、図9に示す如く、各種センサを利用して、電動サーボシリンダ(42,52)の動作を制御してもよい。
図9に示す例において、ダイカスト装置(1)は、制御盤(8)を備える。更にダイカスト装置(1)は、メインインジェクタ(4)のプランジャチップ(43)及びサブインジェクタ(5)のプランジャチップ(53)の位置を検出する位置センサ(82)、キャビティ(6)内の真空度を検出する減圧センサ(81)、金属溶湯の圧力を検出する圧力センサ(83)及び金属溶湯の温度を検出する温度センサ(84)を備える。
位置センサ(82)は、プランジャチップ(43)の位置を検出し、プランジャチップ(43)の位置に応じた信号を制御盤(8)に送信する。制御盤(8)は、位置センサ(82)から信号を受信し、この受信信号に基づき、プランジャチップ(43,53)の現在位置を把握する。そして、次の工程で必要とされるプランジャチップ(43,53)の位置と現在位置の差を算出し、当該算出値に応じた長さだけ電動サーボシリンダ(42,52)のロッド(421,521)を伸縮させる。
尚、位置センサ(82)は、プランジャチップ(43)の位置を検出する代わりに、電動サーボシリンダ(42,52)のロッド(421,521)の延出長さを測定するものであってもよい。
減圧センサ(81)は、上述の如く、キャビティ(6)内の真空度を測定するために用いられ、本実施形態においては、メインインジェクタ(4)及びサブインジェクタ(5)の吸引口(44,54)に据付けられている。本発明のダイカスト装置(1)は、真空度の確保、射出、加圧及び押出それぞれをメインプランジャ(4)が実行することが可能であり、従来技術の如く、真空度の確保、射出、加圧及び押出それぞれの工程について、専用の部材を設ける必要がない。したがって、ダイカスト装置(1)の構造は非常に簡素化されたものであり、ダイカスト装置(1)のキャビティ(6)内を真空状態とするためのシール構造も大幅に簡素化することができる。
したがって、キャビティ(6)の真空度の確保を確実に且つ素早く行なうことが可能となる。したがって、減圧センサ(81)にて、真空度を測定し、キャビティ(6)内が十分に減圧されたことを確認した後に、次の射出工程に移ることができる。
従来技術においては、例え、減圧不良があったとしても射出を停止することができずに、不良品を生産する結果となっていたが、本発明においては、減圧工程で不具合を生じても、これを修正する予備時間を確保可能である。或いは、射出工程に移らずに、断熱性カプセル(7)をダイカスト装置(1)から取り出し、再度、給湯工程からダイカスト製品(100)の製造を開始することが可能である。したがって、本発明においては、不良品を生産することがない。
圧力センサ(83)は、メインプランジャ(4)のプランジャチップ(43)の下面と電動サーボシリンダ(42)のロッド(421)の間に配され、キャビティ(6)に充填された金属溶湯の圧力を測定するために用いられる。射出工程の後、圧力センサ(83)が測定したキャビティ(6)内の金属溶湯の圧力が、制御盤(8)に予め入力された金属溶湯圧力に対する所定の閾値を超えたことを制御盤(8)が判断すると、加圧工程に移る。
加圧工程に移るために、制御盤(8)は、メインインジェクタ(4)の電動サーボシリンダ(42)とサブインジェクタ(5)の電動サーボシリンダ(52)に信号を送り、プランジャチップ(43,53)の位置を上方に変位させる。
温度センサ(84)は、金属溶湯の温度を測定する。加圧工程において、所定量だけプランジャチップ(43,53)を変位させた後、この状態を所定時間保持する。温度センサ(84)は、この間の金属溶湯の温度をモニタし、制御盤(8)は温度センサ(84)から受信する信号に基づき、制御盤(9)に予め入力された金属溶湯温度に対する所定の閾値を、測定される金属溶湯温度が下回ったと判断すると、作業者に型開可能となったことを知らせるための表示を行なう。
図10は、ダイカスト装置(1)の動作の一実施形態を表すチャート図である。チャート図の横軸は時間軸であり、チャート図の縦軸は、位置センサ(82)から算出された電動サーボシリンダ(42,52)のロッド(421,521)のストローク長(単位:mm)である。また、チャート図には、ストローク長を表すデータラインとともに、圧力センサ(84)により測定された圧力の増減を示すデータラインも示されている。
真空工程の前において、メインインジェクタ(4)内に金属溶湯で満たされた断熱性カプセル(7)が装填される。その後、可動金型(2)と固定金型(3)が型締めされる。それから、メインインジェクタ(4)とサブインジェクタ(5)の吸引口(44,54)に接続する真空発生装置を作動させ、真空工程を開始する。
真空工程において、キャビティ(6)内のガスが吸引され、キャビティ(6)が減圧される。キャビティ(6)内の減圧の程度は、減圧センサ(81)によりモニタされ、十分にキャビティ(6)が減圧されたことを確認した後、射出工程を開始する。
キャビティ(6)内の減圧が十分に図られたことを確認した後、射出工程を開始する。
射出工程を開始すると、メインインジェクタ(4)のプランジャチップ(43)が上方に変位する。プランジャチップ(43)の変位に伴い、金属溶湯の圧力も増大する。
図10に示す如く、射出工程開始後、最初の15mmのストローク長においては、20mm/秒程度の速度でプランジャチップ(43)は上方に変位する。これにより射出の準備がなされる。その後の65mmのストローク長においては、100mm/秒程度の速度でプランジャチップ(43)が上方に変位する。これにより、金属溶湯が断熱性カプセル(7)からキャビティ(6)内に射出される。
このように、本発明は非常に低速で金属溶湯を射出可能である。
プランジャチップ(43)が所定位置に達すると、加圧工程を開始する。加圧工程において、メインインジェクタ(4)のプランジャチップ(43)は、定められた圧力を保持しながら若干上方に変位する。また、サブインジェクタ(5)のプランジャチップ(53)も上方に変位する。加圧工程の間、金属溶湯の圧力は、50気圧以下の範囲に保たれる。従来のダイカスト装置においては、加圧工程の間の金属溶湯の圧力は、500気圧程度であったが、本発明では、金属溶湯に大きな圧力を生じさせる必要はなく、凝固収縮を補うだけの低圧力で十分である。
加圧工程の後、メインインジェクタ(4)のプランジャチップ(43)及びサブインジェクタ(5)のプランジャチップ(53)の位置は10秒程度の間保持される。この間、金属溶湯の圧力は徐々に低減する。その後、型開作業が行われ、可動金型(2)は、固定金型(3)から分離する。
型開作業が完了した後、押出工程が行われる。
押出工程において、メインインジェクタ(4)の電動サーボシリンダ(42)及びサブインジェクタ(5)の電動サーボシリンダ(52)は、プランジャチップ(43,53)に振動を与えながら、徐々にプランジャチップ(43,53)を上方に変位させる。押出工程の間、離型抵抗が生じるが、この圧力の大きさは、ダイカスト製品(100)の形状や固定金型(3)の抜き勾配等に依存する。本発明においては、振動を与えることにより、離型抵抗を低減でき、ダイカスト製品(100)に変形や亀裂を与えることがなくなる。
押出工程が終了すると、ダイカスト製品(100)はダイカスト装置(1)から取り出される。その後、ダイカスト装置(1)を清掃し、離型剤を塗布して、次の成型サイクルを開始する。
図11は、自動車モノコックボディパネルのような、薄肉(1〜2mm)で大型且つ複雑な形状を有するとともに高強度高品質を要求される大型のダイカスト製品(100)を成型するための応用形態を示す。図11(a)は、ダイカスト装置(1)の平面図であり、図11(b)はダイカスト装置(1)の断面図である。
本発明のダイカスト装置(1)は、上述の如く、低速且つ低圧の条件下でダイカスト製品を成型可能であるため、非常に簡素化された構造を採用可能である。したがって、図11に示すように、大型の可動金型(2)及び固定金型(3)を構成する形態を採用できる。また、固定金型(3)を構成する金型に複数のメインインジェクタ(4)やサブインジェクタ(5)を設けて、キャビティ(6)の形状に応じた適切な位置に射出口(34)や加圧点を設けることができる。
更には、図11(a)に示すように、キャビティ(6)外周縁で囲まれる領域内方のみならず、必要に応じて、キャビティ(6)外周縁で囲まれる領域外部の領域であって、該領域の近傍位置にメインインジェクタ(4)やサブインジェクタ(5)を設けてもよい。このようにしても、メインインジェクタ(4)は、真空、射出、加圧及び押出の4つの機能を発揮し、サブインジェクタ(5)は、真空、加圧及び押出の3つの機能を発揮するものとなる。
本発明は、アルミニウムやマグネシウム等の軽量金属の成型加工に好適に利用可能である。
本発明に係るダイカスト装置を示す図である。 図1に示すダイカスト装置のサブインジェクタの拡大図である。 図1に示すダイカスト装置に装填される断熱性カプセルの断面図である。 図1に示すダイカスト装置を用いた成型工程のフローチャートである。 図4に示す真空工程におけるダイカスト装置の動作を示す図である。 図4に示す射出工程におけるダイカスト装置の動作を示す図である。 図4に示す加圧工程におけるダイカスト装置の動作を示す図である。 図4に示す押出工程におけるダイカスト装置の動作を示す図である。 本発明に係るダイカスト装置の制御システムを示す図である。 本発明に係るダイカスト装置の作動データを示すチャート図である。 本発明に係るダイカスト装置の応用形態である。 従来のダイカスト装置の一例を示す図である。
符号の説明
1・・・・・ダイカスト装置
100・・・ダイカスト製品
2・・・・・可動金型
3・・・・・固定金型
4・・・・・メインインジェクタ
41・・・・スリーブ
42・・・・電動サーボシリンダ
43・・・・プランジャチップ
44・・・・吸引口
5・・・・・サブインジェクタ
51・・・・スリーブ
52・・・・電動サーボシリンダ
53・・・・プランジャチップ
54・・・・吸引口
6・・・・・キャビティ
7・・・・・断熱性カプセル
71・・・・容器部
72・・・・フィルタ部
8・・・・・制御盤
81・・・・減圧センサ
82・・・・位置センサ
83・・・・圧力センサ
84・・・・温度センサ

Claims (22)

  1. キャビティに金属溶湯を充填してダイカスト製品を成型するダイカスト装置であって、
    該ダイカスト装置は、前記金属溶湯が充填されるキャビティ形状を定める可動金型及び固定金型と、
    前記固定金型と接続し、前記キャビティに連通するメインインジェクタからなり、
    前記メインインジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブと、
    該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップと、
    前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、
    前記スリーブ内部に、真空発生装置と接続する吸引口が形成され、
    前記プランジャチップが後退位置にあるときに形成される空洞部には、前記金属溶湯が保持された断熱性カプセルが収容されることを特徴とするダイカスト装置。
  2. 前記カプセルは、前記スリーブの内部空間断面と略同形同大の断面を有する箱状の容器部と、該容器のキャビティ側端部を覆うフィルタ部からなり、
    前記容器部が断熱材からなることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  3. サブインジェクタを更に備え、
    該サブインジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブと、
    該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップと、
    前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、
    前記サブインジェクタのスリーブ内部に、前記真空発生装置と接続する吸引口が形成されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  4. 前記メインインジェクタが、前記キャビティ外周縁で囲まれる領域の内方に位置することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  5. 前記サブインジェクタが、前記キャビティ外周縁で囲まれる領域の内方に位置することを特徴とする請求項3記載のダイカスト装置。
  6. 前記メインインジェクタを複数備えることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  7. 前記サブインジェクタを複数備えることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  8. 減圧センサを更に備え、
    該減圧センサが前記キャビティ内の真空度を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  9. 位置センサを更に備え、
    該位置センサが、前記プランジャチップの位置を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  10. 圧力センサを更に備え、
    該圧力センサが前記キャビティ内の圧力を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  11. 温度センサを更に備え、
    該温度センサが前記キャビティ内の温度を測定することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  12. 前記キャビティ内の真空度を測定する減圧センサと、
    前記プランジャチップの位置を測定する位置センサと、
    前記キャビティ内の圧力を測定する圧力センサと、
    前記キャビティ内の温度を測定する温度センサと、
    前記減圧センサ、前記位置センサ、前記圧力センサ、前記温度センサからなる群から選択される少なくとも1つからの信号を受信するとともに、該受信した信号に応じた信号を前記アクチュエータに送信する制御盤を備え、
    該アクチュエータが、前記送信された信号に基づき動作することを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  13. 前記制御盤が、前記減圧センサ、前記位置センサ、前記圧力センサ、前記温度センサからなる群から選択される少なくとも1つから受信した信号に応じた信号を前記サブインジェクタの前記アクチュエータに送信し、
    前記サブインジェクタの前記アクチュエータが、前記送信された信号に基づき動作することを特徴とする請求項12記載のダイカスト装置。
  14. 前記メインインジェクタが、前記キャビティ内に充填された金属溶湯が最後に凝固する最終凝固位置に配されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  15. 前記メインインジェクタが、前記キャビティ内を流動する金属溶湯の流動距離が最短となる充填最適位置に配されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  16. 前記メインインジェクタが、前記ダイカスト製品を前記固定金型から離脱させるときに最も力を要する部分に力を加える位置に配されることを特徴とする請求項1記載のダイカスト装置。
  17. ダイカスト装置のメインインジェクタに金属溶湯を供給する給湯工程と、
    ダイカスト装置の可動金型と固定金型の境界に形成されるキャビティ内を減圧する真空工程と、
    前記メインインジェクタから供給された金属溶湯を射出し、前記キャビティ内を金属溶湯で充填する射出工程と、
    前記キャビティ内に充填された金属溶湯に圧力を加えるとともに前記キャビティ内で前記金属溶湯を固化させる加圧工程と、
    前記可動金型と前記固定金型を離間させた後、前記キャビティ内で固化して成型されたダイカスト製品を押し出す押出工程からなるダイカスト方法であって、
    前記メインインジェクタは、前記固定金型と一端部が接続するとともに該固定金型外方に延出する筒状のスリーブと、
    該スリーブ内部に配される柱状のプランジャチップと、
    前記スリーブの他端部に固定されるとともに前記プランジャチップを前記スリーブ内で移動させるアクチュエータからなり、
    前記給湯工程において、前記スリーブ内壁と前記プランジャチップ上面とで囲まれる空間に金属溶湯が保持された断熱性カプセルが供給されることを特徴とするダイカスト方法。
  18. 前記真空工程が、前記キャビティ内の真空度を測定する段階を含み、
    前記射出工程が、前記キャビティ内の真空度が所定値以下になったことが確認された後に開始することを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法。
  19. 前記射出工程が、前記プランジャ上面と前記可動金型の間で前記断熱性カプセルを圧縮し、該断熱性カプセルから金属溶湯を射出させる段階を備えることを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法。
  20. 前記加圧工程が、前記断熱性カプセルを前記金属溶湯内に残存させた状態で前記金属溶湯を固化させる段階を含むことを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法。
  21. 前記押出工程が、前記ダイカスト製品に振動を与える段階を含むことを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法。
  22. 前記押出工程が、前記プランジャチップを上方に変位させる段階を含み、該プランジャチップが前記ダイカスト製品を前記キャビティから押し出すことを特徴とする請求項17記載のダイカスト方法。
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