JP2008284208A - スポンジたわし - Google Patents
スポンジたわし Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008284208A JP2008284208A JP2007132906A JP2007132906A JP2008284208A JP 2008284208 A JP2008284208 A JP 2008284208A JP 2007132906 A JP2007132906 A JP 2007132906A JP 2007132906 A JP2007132906 A JP 2007132906A JP 2008284208 A JP2008284208 A JP 2008284208A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sponge
- sponge layer
- layer
- rubber latex
- soft urethane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
- Washing And Drying Of Tableware (AREA)
Abstract
【解決手段】スポンジ層と不織布層とが積層され、前記スポンジ層は、表層のゴムラテックススポンジ層と、前記不織布層との間に介在させて中間層とする軟質ウレタンスポンジ層を備え、前記ゴムラテックススポンジ層は、密度が60〜100kg/m3、100%伸長時の引張り応力が20〜60kPaである。
【選択図】図1
Description
前記軟質ウレタンスポンジは空孔が多いため、水切れ性や泡立ち性は良好であるものの、洗浄力に劣るという問題を有している。
前記スポンジ層は、表層のゴムラテックススポンジ層と、前記不織布層との間に介在させて中間層とする軟質ウレタンスポンジ層を備え、
前記ゴムラテックススポンジ層は、密度が60〜100kg/m3、100%伸長時の引張り応力が20〜60kPaであることを特徴とするスポンジたわしを提供している。
前記のように、本発明のスポンジたわしは、スポンジ層と不織布層とを積層させると共に、前記スポンジ層を、表層のゴムラテックススポンジ層と、中間層の軟質ウレタンスポンジ層とから形成している。したがって、前記スポンジ層を形成する表層のゴムラテックススポンジ層が優れた洗浄力をスポンジたわしに付与し、中間層の軟質ウレタンスポンジ層がスポンジたわしの吸水量を増大させて泡立ち性を良くし、さらに水切り性も向上させることができる。
また、前記スポンジ層に積層される不織布層によって、スポンジ層では落ちにくい、鍋やフライパンなどの硬くてこびりついた汚れを洗浄することができる。
即ち、本発明のスポンジたわしは洗浄力、泡立ち性、水切り性のすべての点で優れているため、スポンジたわしの使用感を大幅に向上させることができる。
前記ゴムラテックススポンジ層の密度を60〜100kg/m3としているのは、密度が60kg/m3未満では洗浄力の向上が達成できない一方、密度が100kg/m3を越えると密度が高すぎて泡立ちが不足し、そのため洗浄力も低下してしまうことに因る。
100%伸長時の引張り応力を前記範囲としているのは、100%伸長時引張り応力が20kPa未満では、柔らかすぎて食器等の被洗浄物を擦る力が低下するため洗浄力が弱くなる一方、100%伸長時引張り応力が60kPaを越えると、食器等の被洗浄物との接触面積が不足することによって洗浄力が低下することに因る。
前記ゴムラテックススポンジ層の基材であるゴムラテックスとしては、天然ゴムラテックス、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)ラテックス、BR(ポリブタジエンゴム)ラテックス、IIR(ブチルゴム)ラテックス、IR(イソプレンゴム)ラテックス、CR(クロロプレンゴム)ラテックス、アクリルエマルジョンなどが挙げられる。ゴムラテックスは、官能基で変性されたものであってもよく、2種以上のゴムラテックスを混合したものであってもよい。
天然ゴムラテックスは、単独で用いても良いし、SBRラテックスまたはNBRラテックス等の他のゴムラテックスと組み合わせて用いても良い。他のゴムラテックスと組み合わせる場合は、天然ゴムラテックス中のゴム成分が全ゴムラテックスのゴム成分に対して50質量%以上となるようにすることが好ましく、70質量%以上となるようにすることがより好ましい。
まず、前記ゴムラテックスに架橋剤をはじめとする各種配合剤を添加し、ゴムラテックススポンジ層の原料となる配合ラテックスを作製する。これらの配合剤の添加にあたって、非水溶性の液状配合剤は水中乳化し、非水溶性の固形粉末は水中分散体として、ゴムラテックスに添加し配合物とする。
具体的に、配合剤としては、架橋剤、起泡剤、老化防止剤、充填剤、軟化剤、着色剤、気泡安定剤、金属不活性剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、防菌剤、付香剤等が挙げられる。
硫黄による架橋、すなわち加硫の場合、コロイド状硫黄および微粉末硫黄のほか、二塩化硫黄、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドまたはジチオモルフォリンなどの硫黄化合物などを用いることができる。
有機過酸化物としては、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド;ベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシドなどのアシルペルオキシド;t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブトキシペルオキシ)ヘキサンなどのアルキルペルオキシド;t−ブトキシペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノアート、t−ブトキシペルオキシベンゾアートなどのペルオキシエステル;1,1−ビス(t−ブトキシペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブトキシペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのペルオキシケタール;t−ブトキシペルオキシイソプロピルカルボナート、t−ブトキシペルオキシ−2−エチルヘキシルカルボナートなどのペルオキシカルボナートなどが挙げられる。
樹脂架橋剤としては、例えば、フェノール樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、トリアジン・ホルムアルデヒド縮合物、ヘキサメトキシメチル・メラミン樹脂等が挙げられる。なかでも、フェノール樹脂を用いることが好ましく、フェノール樹脂としてはアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、硫化−p−第三ブチルフェノール樹脂およびアルキルフェノール・スルフィド樹脂等が挙げられる。
加硫促進剤としては、チアゾール類、ジチオカルバミン酸類、スルフェンアミド類、チオウレア類、チウラム類、グアニジン類、アルデヒド−アニリン類、アミン類が挙げられる。より具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(MZ)、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(BZ)、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛(PX)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TET)、テトラエチルチウラムモノスルフィド(TS)、ジエチルチオウレア、ヘキサメチレンテトラミン(H)、ブチルアルデヒドアニリン縮合物が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
加硫促進助剤としては、例えば亜鉛華等が挙げられる。
前記アニオン界面活性を有する脂肪酸塩を構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸のいずれであってもよく、また、直鎖状または分岐状のいずれであってもよい。さらに、脂肪酸の種類は1種に限定されず、2種以上の脂肪酸を混合したものであってもよい。脂肪酸の炭素数は14〜22であることが好ましく、具体的にはミリスチン酸(C=14)、パルミチン酸(C=16)、ステアリン酸(C=18)、アラキン酸(C=20)もしくはベヘン酸(C=22)等の飽和脂肪酸;オレイン酸(C=18)、エライジン酸(C=18)、リシノール酸(C=18)、リノール酸(C=18)、リノレン酸(C=18)、アラキドン酸(C=20)、セトレイン酸(C=22)、エルカ酸(C=22)もしくはブラシジン酸(C=22)等の不飽和脂肪酸が挙げられる。
これらの脂肪酸塩のうちで、オレイン酸塩およびリシノール酸塩を用いるのが特に好ましい。
前記充填剤としては、例えば酸化チタン、カオリンクレー、ハードクレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する軟化剤の配合量は、ゴムラテックススポンジ層に適度な柔軟性を与えるため、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.7質量部以上、特に好ましくは1.0質量部以上であり、軟化剤がブリードして周辺を汚染することを防ぐため、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。
また、塩化エチルなどの塩化アルキルをホルムアルデヒドおよびアンモニアと反応させて得られる、塩化アルキル・ホルムアルデヒド・アンモニア反応生成物も気泡安定剤として使用できる。この反応生成物のアルキルの炭素数は4以下が好ましい。このような反応生成物として、例えば、エチルクロリド・ホルムアルデヒド・アンモニア反応生成物が挙げられる。
さらに、アルキル第四級アンモニウムクロリド、アルキルアリールスルホン酸塩および高級脂肪酸アンモニウムなども気泡安定剤として使用できる。前記化合物におけるアルキルの炭素数も4以下が好ましい。
気泡安定剤の配合量は、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
配合ラテックスを起泡させるための撹拌時間および撹拌速度は、本発明で規定する特定範囲の密度と100%伸長時の引張り応力を満たすよう適宜選択する。通常、撹拌時間を長くしたり、撹拌速度を上げたりすることにより、密度および100%伸長時の引張り応力は小さくなる傾向がある。
前記ゲル化剤としては、金属酸化物、無機塩類、酸、有機酸の塩類などが挙げられる。より具体的には、例えばケイフッ化ナトリウム(珪弗化ソーダ)、ケイフッ化カリウムもしくはケイフッ化カルシウムなどのヘキサフルオロケイ酸塩;シクロヘキシルアミンの酢酸塩もしくはスルファミン酸塩などのシクロヘキシルアミン塩;硫酸アルミニウム;酢酸アンモニウム等が挙げられる。これらは通常水に分散または溶解された液状物の状態で使用される。
なかでも、ゲル化剤としては前記のヘキサフルオロケイ酸塩、特にケイフッ化ナトリウムが、ゲル化開始時間等の反応制御が容易であることから好適に使用される。
また、前記した配合剤を前工程においてゴムラテックスに配合せず、本工程においてゲル化剤とともに添加することとしてもよい。
この後、前記ゲル状物を流延、注型または押出し成形などの方法によって所望の形状に加工し、ついで架橋剤の種類に応じて50〜200℃に加熱して充分に架橋反応を進行させる。ここでの加熱方法は前記ゲル状物を架橋させ得るものであれば特に制限されない。
洗浄液としては通常水が使用されるが、洗浄液には界面活性剤、ビルダー、水溶性樹脂、膨潤剤、金属イオン封止剤、柔軟仕上げ剤、親水化処理剤、蛍光漂白剤、帯電防止剤、pH調整剤、アルコールなどを配合することができ、洗浄効果を高めたりスポンジの仕上げ処理と兼ねることもできる。
洗浄を行ったスポンジは濯ぎ、乾燥を行い、必要に応じて裁断などをして、本発明におけるゴムラテックススポンジ層となる。また、加熱処理、リーチング処理や酸化漂白処理等の後処理を行うこともできる。
このようにして得られるゴムラテックススポンジ層は、独立気泡、連続気泡またはその両方を有していてよいが、連続気泡を有していることが好ましい。
ウレタンスポンジはポリオールとポリイソシアネートとを主成分とし、水などの発泡剤、整泡剤、触媒、着色剤などを混合し、樹脂化させながら発泡させることにより作製されるものである。なかでも、気泡が連通し柔軟で復元性のあるものを軟質ウレタンスポンジといい、軟質ウレタンスポンジは、使用するポリオールの種類によってポリエーテルスポンジとポリエステルスポンジとに分類することができる。本発明において、軟質ウレタンスポンジ層を作製するために使用されるポリオールの種類としては、ポリエーテル系、ポリエステル系のいずれでもよく、また、使用されるポリイソシアネートも、トリレンジイソシアネート(TDL)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のような芳香族黄変タイプ、あるいは無黄変タイプのいずれでもよい。
また、前記軟質ウレタンスポンジ層の100%伸長時の引張り応力も特に限定はされないが、200kPa以下であることが好ましい。軟質ウレタンスポンジ層の100%伸長時の引張り応力が200kPaを越えると硬すぎて使用感が損なわれることによる。
また、前記ゴムラテックススポンジ層と前記軟質ウレタンスポンジ層の厚み比率(前記ゴムラテックススポンジ層の厚み)/(前記軟質ウレタンスポンジ層の厚み)が1/7〜3/1であることが好ましいのは、前記厚み比率が1/7未満であると、ゴムラテックススポンジ層が薄いため、ゴムラテックススポンジ層に浸透した接着剤が前記ゴムラテックススポンジ層を硬化させ洗浄力を低下させるおそれがある一方、前記厚み比率が3/1を超えると、軟質ウレタンスポンジ層が薄いため、前記軟質ウレタンスポンジ層による泡立ちや水切れ効果が発揮されにくくなることに因る。
本発明のスポンジたわし10は、スポンジ層11と不織布層14とを積層したものである。また、スポンジ層11を、表層のゴムラテックススポンジ層12と、不織布層14との間に介在させて中間層とする軟質ウレタンスポンジ層13とから形成し、ゴムラテックススポンジ層12を軟質ウレタンスポンジ層13の一側面に接合していると共に、不織布層14を軟質ウレタンスポンジ層13の他側面に接合している。各層の接合方法としては、接着剤を介して接合する方法が主流であるが、熱溶着によって接合してもよい。接着剤の種類は接合する材質等を鑑み適宜選択することができるが、例えば、不織布層14がナイロン製の場合には、ウレタン系接着剤を用いて各層を接合することが好ましい。
なお、本実施形態のスポンジたわし10は、図1に示すように平面視で長円形状としているが、形状は限定されず直方体形状等でもよい。
本発明においては、ゴムラテックススポンジ層12の密度を60〜100kg/m3とし、好ましくは65〜95kg/m3としている。
また、ゴムラテックススポンジ層12の100%伸長時の引張り応力を20〜60kPaとし、好ましくは25〜55kPa、更に好ましくは30〜50kPaとしている。
天然ゴムラテックスとしては高アンモニア保存天然ゴムラテックスを用いることが好ましい。
天然ゴムラテックスおよびSBRラテックスの混合物を用いる場合、天然ゴムラテックス中のゴム成分が全ゴムラテックスのゴム成分に対して70質量%以上95質量%以下となるようにすることが好ましい。
まず、前記ゴムラテックスに加硫剤、加硫促進剤などの加硫系配合剤、起泡剤、老化防止剤、必要に応じて少量の充填剤および顔料などを添加し、混合することにより、ゴムラテックススポンジ層12の原料となる配合ラテックスを作製する。
充填剤としては酸化チタンが好ましい。充填剤の配合量は、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して20質量部以下とすることが好ましく、0.5〜10質量部とすることがより好ましい。
前記撹拌装置は公知のものを用いてよい。例えば、下端に撹拌子(ホイッパー)を有する1または2以上の軸を撹拌用容器(ボール)に垂下させた撹拌装置が挙げられる。なかでも、撹拌用容器と撹拌子が対向回転する撹拌装置や、撹拌子が撹拌用容器内で公転すると同時に撹拌子取付軸が反対方向に自転する撹拌装置を用いれば、撹拌効率をより向上させることができるため好ましい。撹拌装置における撹拌子は空気を混合させ易いためワイヤー形状のものを用いることが好ましい。撹拌子におけるワイヤーの数は特に限定されないが、好ましくは2〜20本、より好ましくは6〜16本である。
撹拌時間は、配合ラテックスの組成、撹拌装置の構造または撹拌速度により異なるので一概には言えないが、例えば0.5〜5分、好ましくは1〜3分である。
後から添加されうる気泡安定剤としてはアミン化合物が好ましく、ジフェニルグアニジン、トリエチレンテトラミンがより好ましい。気泡安定剤の添加量は、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部とすることが好ましく、0.2〜3質量部とすることがより好ましい。
加硫促進助剤としては亜鉛華が好ましい。加硫促進助剤の添加量は、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.5〜10質量部とすることがより好ましく、1〜5質量部とすることがさらに好ましい。
ゲル化剤としては、ケイフッ化ナトリウム(珪弗化ソーダ)、ケイフッ化カリウムもしくはケイフッ化カルシウムなどのヘキサフルオロケイ酸塩が好ましく、ケイフッ化ナトリウムがより好ましい。
ゲル化剤の配合量としては、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.5〜5質量部とすることがより好ましい。
前述のゲル化時間が前記範囲を下回ると、凝固に至るまでの時間が速くなりすぎるために型に充填する前にラテックスが凝固してしまうなどの問題が生じるおそれがある。
一方、ゲル化時間が前記範囲を超えるときは、凝固の進行が遅すぎるかあるいは凝固が進行しなくなってしまうために、生成させた泡を維持することができず凝固させるまでに潰れてしまうために、所望の微細なスポンジ構造を得ることができないか、あるいは製品そのものを成形することができなくなるおそれがある。
加硫温度は架橋剤の種類に応じて適宜選択することができるが、50〜200℃で行うことが好ましく、80〜160℃で行うことがより好ましい。
加硫時間も架橋剤の種類および加硫温度に応じて適宜選択することができるが、5〜120分で行うことが好ましい。
加硫の方法としては、蒸気、マイクロウエーブまたはラジオ波を用いる方法が挙げられる。加硫温度と時間は、およそ100℃の蒸気を用いて30〜90分間かけて加硫するのが特に好ましい。
裁断後または裁断前に後処理をしてもよい。特に後処理として後加硫を施すことが好ましい。後加硫の方法はゴムラテックススポンジ層12のゴム成分を加硫できる方法であれば特に限定されないが、100〜120℃の熱空気を用いて1〜2時間かけて加熱加硫する方法が好適である。この加熱処理は熱風オーブンや加硫缶など公知の装置を用いて容易に行うことができる。
軟質ウレタンスポンジ層13は、ポリオールとポリイソシアネートとを主成分とし、水などの発泡剤、整泡剤、触媒、着色剤などを混合し、樹脂化させながら発泡させたものである。
前記ポリオールとしてはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールのいずれを用いてもよく、ポリエーテルポリオールとしては、プロピレングリコールおよびそのグリセリンアダクト体が好ましく、ポリエステルポリオールとしては、ジエチレングリコールとアジピン酸の縮合体が好ましい。
また、前記ポリイソシアネートとしては、トリレジンイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、それらの誘導体が好ましい。
さらに、軟質ウレタンスポンジ層13の100%伸長時の引張り応力を200kPa以下とし、好ましくは60〜120kPaとしている。
また、スポンジ層11を形成するゴムラテックススポンジ層12と軟質ウレタンスポンジ層13の厚み比率(ゴムラテックススポンジ層12の厚み)/(軟質ウレタンスポンジ層13の厚み)を1/7〜3/1とし、好ましくは、1/5〜1/2としている。
不織布層14としては、天然繊維または合成繊維、およびその混合物を含め様々な繊維を基材とする不織布を用いることができる。天然繊維としては、綿、ウール、ジュートまたは麻などが挙げられ、合成繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル、レーヨン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマーまたは塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー等が挙げられる。
また、不織布層14の形態も特に限定されず、公知の方法で製造されるものを用いてよい。例えば、湿式不織布、乾式不織布(ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、ステッチボンド不織布)、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布などいずれの形態を有していてもよい。
本発明のスポンジたわし10では、不織布層14の厚みを5〜20mmとし、好ましくは、6〜15mmとしている。
表1に示す4種類のゴムラテックス(配合A〜配合D)を調整し、得られたゴムラテックスを用いて下記方法により表層を形成するゴムラテックススポンジ層を作製した。なお、表1中の数値は質量部を表し、括弧内の数値は有効成分量(質量部)を表す。
・天然ゴムラテックス;高アンモニア保存天然ゴムラテックス
・SBRラテックス ;日本ゼオン(株)製「Nipol C−4850A」
・ハイスチレンブタジエンラテックス;日本ゼオン(株)製「Nipol 2507H」
・起泡剤;ヒマシ油カリ石けん(花王(株)製「FR−25」)
・加硫剤;硫黄
・加硫促進剤;ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学工業(株)製「ノクセラーEZ」)
・老化防止剤;2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)((株)エーピーアイコーポレーション製「ヨシノックス2246G」)
17℃に保った表1に記載の組成の配合ラテックス500gを、容量約8Lのボールを有するクリームホイップミキサー(ハクラ精機(株)製「業務用卓上ミキサー クリーマーC−30S」)に入れて泡立てた。ここで、求めるゴムラテックススポンジ層の密度および100%伸長時引張り応力に応じて撹拌時間および撹拌速度(具体的にはワイヤーホイッパーおよびボールの回転数)を変え、泡立て後のラテックス容積を調整した。
実施例および比較例における撹拌時間および撹拌速度を下記表2に示す。
最後に、珪弗化ソーダの分散体(有効成分30%)を、ラッテクス中のゴム成分100質量部に対し、配合Aでは4.0質量部(有効成分量1.2質量部)、配合Bでは6.0質量部(有効成分量1.8質量部)、配合Cでは4.0質量部(有効成分量1.2質量部)、配合Dでは8.0質量部(有効成分量2.4質量部)添加し、1.5分間混合した。
室温で保管し、ゲル化が始まってから30分後に100℃の蒸気中に入れて60分間加熱加硫した。
このようにして得られた厚み12mmのゴムラテックススポンジシートは、密度および100%伸長時引張り応力の測定のために用いた。
一方、その他の厚みのゴムラテックススポンジシートは、スポンジ層のゴムラテックススポンジ層として用いた。
このようにして得られた不織布層貼り合せスポンジをカットダイプレスによって70mm×100mmの形状に打ち抜き、実施例1〜6、比較例1〜4のスポンジたわしをそれぞれ得た。
比較例5では、表2に示すように、軟質ウレタンスポンジ層は設けず、ゴムラテックススポンジ層のみからスポンジ層を形成し、該スポンジ層の一側面に、実施例1〜6、比較例1〜4と同様の不織布層を接合し、この不織布層貼り合せスポンジをカットダイプレスによって70mm×100mmの形状に打ち抜くことにより、比較例5のスポンジたわしを得た。
比較例6、7では、表2に示すように、ゴムラテックススポンジ層は設けず、軟質ウレタンスポンジ層のみからスポンジ層を形成し、該スポンジ層の一側面に、実施例1〜6、比較例1〜5と同様の不織布層を接合し、この不織布層貼り合せスポンジをカットダイプレスによって70mm×100mmの形状に打ち抜くことにより、比較例6、7のスポンジたわしを得た。
なお、比較例7では、前記ポリエーテルポリオール系の連続発泡ウレタンスポンジブロック(A)(イノアック製)と密度および100%伸長時引張り応力の異なるポリエーテルポリオール系の連続発泡ウレタンスポンジブロック(B)(イノアック製)から、厚み25mmのシートをスライスしたものを軟質ウレタンスポンジ層とした。
なお、表2の「(中間層)軟質ウレタンスポンジ層」の「種類」の欄の「(A)」、「(B)」は、「ポリエーテルポリオール系の連続発泡ウレタンスポンジブロック(A)(イノアック製)」、「ポリエーテルポリオール系の連続発泡ウレタンスポンジブロック(B)(イノアック製)」をそれぞれ意味している。
(密度)
スポンジの質量を測定し、測定値をスポンジの体積で除して、密度(kg/m3)を求めた。
(100%伸長時引張り応力)
JIS K 6400−5(2004)に従って同項に規定の2号型ダンベルを用いて測定され、具体的には40mm間隔の標線間を2倍に伸ばしたときの応力(kPa)を測定した。
実施例1〜6、比較例1〜7の13種類のスポンジたわし各10個ずつ、総数130個を、65名のモニターに2個ずつ1ヶ月かけて使用してもらい、その後アンケート調査をした。
一方、スポンジ層がゴムラテックス層のみからなる比較例5のスポンジたわしは、洗浄力は優れているが、水切れ性、泡立ち性が不十分である。
また、スポンジ層が軟質ウレタンスポンジ層のみからなる比較例6、7のスポンジたわしは、水切り性、泡立ち性は良好であるが、洗浄力において劣っている。
さらに、ゴムラテックススポンジ層の密度が本発明で規定している60〜100kg/m3の範囲外である比較例1および2、ゴムラテックススポンジ層の100%伸長時引張り応力が本発明で規定している20〜60kPaの範囲外である比較例3および4のスポンジたわしは、洗浄力、水切れ性、泡立ち性のいずれにおいても不十分である。
11 スポンジ層
12 ゴムラテックススポンジ層
13 軟質ウレタンスポンジ層
14 不織布層
Claims (4)
- スポンジ層と不織布層とが積層され、
前記スポンジ層は、表層のゴムラテックススポンジ層と、前記不織布層との間に介在させて中間層とする軟質ウレタンスポンジ層を備え、
前記ゴムラテックススポンジ層は、密度が60〜100kg/m3、100%伸長時の引張り応力が20〜60kPaであることを特徴とするスポンジたわし。 - 前記ゴムラテックススポンジ層が天然ゴムラテックスを含む組成物からなる請求項1に記載のスポンジたわし。
- 前記ゴムラテックススポンジ層と前記軟質ウレタンスポンジ層とからなる前記スポンジ層全体の厚みが15〜35mmであり、前記ゴムラテックススポンジ層と前記軟質ウレタンスポンジ層の厚み比率(前記ゴムラテックススポンジ層の厚み)/(前記軟質ウレタンスポンジ層の厚み)が1/7〜3/1である請求項1または請求項2に記載のスポンジたわし。
- 前記軟質ウレタンスポンジ層の密度が40kg/m3以下であり、100%伸長時の引張り応力が200kPa以下である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスポンジたわし。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007132906A JP4933957B2 (ja) | 2007-05-18 | 2007-05-18 | スポンジたわし |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007132906A JP4933957B2 (ja) | 2007-05-18 | 2007-05-18 | スポンジたわし |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008284208A true JP2008284208A (ja) | 2008-11-27 |
JP4933957B2 JP4933957B2 (ja) | 2012-05-16 |
Family
ID=40144496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007132906A Expired - Fee Related JP4933957B2 (ja) | 2007-05-18 | 2007-05-18 | スポンジたわし |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4933957B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015221119A (ja) * | 2014-05-23 | 2015-12-10 | キクロン株式会社 | スポンジたわし |
JP2018011749A (ja) * | 2016-07-21 | 2018-01-25 | キクロン株式会社 | スポンジたわし |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5786162A (en) * | 1980-11-17 | 1982-05-29 | Sony Corp | Tape loading device |
JPS60134465A (ja) * | 1983-12-23 | 1985-07-17 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
JPS61100358A (ja) * | 1984-10-23 | 1986-05-19 | Canon Inc | 研摩パツド |
JPS63117459A (ja) * | 1986-10-30 | 1988-05-21 | エスジーエス・マイクロエレットロニカ・エス・ピー・エー | 絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法 |
JPH0377369U (ja) * | 1989-11-30 | 1991-08-02 | ||
JPH1176135A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Emiko Takagi | スポンジたわし |
JP2000279355A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-10 | Toto Ltd | 拭取りパット |
-
2007
- 2007-05-18 JP JP2007132906A patent/JP4933957B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5786162A (en) * | 1980-11-17 | 1982-05-29 | Sony Corp | Tape loading device |
JPS60134465A (ja) * | 1983-12-23 | 1985-07-17 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
JPS61100358A (ja) * | 1984-10-23 | 1986-05-19 | Canon Inc | 研摩パツド |
JPS63117459A (ja) * | 1986-10-30 | 1988-05-21 | エスジーエス・マイクロエレットロニカ・エス・ピー・エー | 絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法 |
JPH0377369U (ja) * | 1989-11-30 | 1991-08-02 | ||
JPH1176135A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Emiko Takagi | スポンジたわし |
JP2000279355A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-10 | Toto Ltd | 拭取りパット |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015221119A (ja) * | 2014-05-23 | 2015-12-10 | キクロン株式会社 | スポンジたわし |
JP2018011749A (ja) * | 2016-07-21 | 2018-01-25 | キクロン株式会社 | スポンジたわし |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4933957B2 (ja) | 2012-05-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6346557B1 (en) | Porous material, method for making same and applications | |
FI77973B (fi) | Foerfarande foer framstaellning av en absorberande duk. | |
US7173070B2 (en) | Foam cushion and method of making and using the same | |
JP4243486B2 (ja) | フォームクッションならびにその製造方法および使用方法 | |
EP3544479B1 (en) | Cleaning implement comprising a modified open-cell foam | |
EP3545028B1 (en) | Cleaning implement comprising a modified open-cell foam | |
KR101466388B1 (ko) | 콘크리트 펌프 세척용 폼 | |
JPH10146261A (ja) | フォーム構造体 | |
CN1890306A (zh) | 低密度、开孔、软质、柔性、热塑性、吸收性泡沫体和制造泡沫体的方法 | |
JP2009522438A (ja) | 修飾された連続気泡発泡体を含む洗浄用具 | |
CA2613706A1 (en) | Latex based composite foams | |
JP4767812B2 (ja) | スポンジたわし | |
US20100021513A1 (en) | Absorbant substance and method of preparation thereof | |
JP4933957B2 (ja) | スポンジたわし | |
CA3074273C (en) | Cleaning article comprising multiple sheets and methods thereof | |
CN107548350B (zh) | 纹理化聚合物材料和成型方法 | |
JP2008099914A (ja) | スポンジたわし及び該スポンジたわし用の軟質スポンジの製造方法 | |
JP2017014499A (ja) | エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体およびシール材 | |
JP6891052B2 (ja) | 研磨パッド及びその製造方法、並びに、研磨物の製造方法 | |
JP2010111877A (ja) | 軟化剤を含有するフォームラバーおよびその製造方法 | |
JP2009066989A (ja) | 発泡成形体及びその製造方法 | |
JP2014073304A (ja) | フロアマット | |
JP6377960B2 (ja) | ラテックスフォームの製造方法 | |
JP2006272522A (ja) | 研磨用バックアップ材およびその製造方法 | |
JP2005139300A (ja) | フォームラバー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120127 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120214 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120217 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4933957 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |