JP2008282861A - 耐食性部材およびその製造方法 - Google Patents

耐食性部材およびその製造方法 Download PDF

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Tomonori Uchimaru
知紀 内丸
Hideyuki Kanai
秀之 金井
Masaya Yokogawa
雅也 横川
Wataru Saito
渉 斉藤
Shinya Azuma
新哉 我妻
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Abstract

【課題】カーボン基材表面に高純度で高い耐食性を得ることが可能なSiC膜を形成した耐食性部材を提供する。
【解決手段】耐食性部材において、カーボン基材の表面に、3Cと、6Hまたは4Hの結晶構造を含むSiC膜を備え、SiC膜において、SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合が、カーボン基材側の面における6Hまたは4Hの割合より大きい。
【選択図】なし

Description

本発明は、CVD装置、熱処理装置などの半導体製造装置に用いられる耐食性部材とその製造方法に関する。
一般に、半導体デバイスの製造装置において、反応炉内に設置されたウェーハを載置するためのホルダー(サセプタ)、加熱するためのヒータなどに、高温安定性の高いカーボンなどからなる基材に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより形成される高純度の多結晶SiC膜を被覆した部材が用いられている。そして、このようなSiC膜により、腐食性ガスの使用を伴うRIE(Reactive Ion Etching)などのエッチングプロセスや、被膜形成プロセスにおいてウェーハ上と同様に部材表面に形成された被膜を除去するためのクリーニングプロセスなどによる部材の劣化を抑えることが可能である。
しかしながら、このようなSiC膜を用いても腐食劣化が生じ、SiC膜が剥離・脱落して、パーティクル発生が発生してしまう。そして、これがさらに進行して基材が腐食劣化し、ウェーハを汚染するとともに、強度その他特性が劣化するため、所定の頻度での交換が必要である。近年、半導体装置の微細化に伴う製造装置内のさらなる清浄化、低価格化に伴う歩留りの向上、メンテナンスコストの削減が要求されていることから、基材におけるSiC膜の耐食性の向上が種々検討されている。
例えば、特許文献1、特許文献2においては、耐食性部材の表面に所定の配向性を有する立方晶系のβ−SiC結晶(3C)を含むCVD−SiC膜を用いることにより、耐食性を向上させる手法が開示されている。このようなSiC膜は、通常、熱CVDにより、SiClなどのSi源と、CなどのC源を用いて、基材温度1300〜1500℃で成膜されている。
特開2001−107239号公報([0011]、[0081]など参照) 特開2000−160343号公報(請求項1、[0026]など参照)
しかしながら、上述のようにβ−SiCの結晶方位を厳密に制御するためには、基材にSiC単結晶を用いることが必要であり、十分な耐食性を得ることが困難であるという問題がある。
一方、上述の手法によれば、六方晶系(H)あるいは菱面体系(R)のα−SiC結晶である2Hも同時に形成されるが、これら3C、2Hより高温安定型の6H、4Hの方が耐食性に優れていることが知られている。
しかしながら、6H、4Hは、形成温度が1800℃以上の高温となるため、周囲の雰囲気から不純物が混入しやすくなり、膜の純度が低下する恐れがある。ウェーハを処理する部材は大型品が多く、炉体自体も大きいため、周囲の炉材を高温下で低不純物のものを用意することは現実的に難しい。また、6Hはa軸とc軸で熱膨張率が異なるため、クラックの発生によりカーボン基材との剥離が生じ、耐食性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、カーボン基材表面に高純度で高い耐食性を得ることが可能なSiC膜を形成した耐食性部材と、その製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、カーボン基材の表面に、3Cと、6Hまたは4Hの結晶構造を含むSiC膜を備え、SiC膜において、SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合が、カーボン基材側の面における6Hまたは4Hの割合より大きいことを特徴とする耐食性部材を提供するものである。
本発明の耐食性部材において、SiC膜の厚さは30〜300μmであることが好ましい。
また、本発明の耐食性部材においては、SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合が、80%以上であることが好ましい。
また、本発明は、カーボン基材表面に、3Cを主構造とするSiC膜を形成した後、SiC膜表面が1800〜2400℃となるように加熱して、SiC膜において、カーボン基材側は3Cを主構造とし、SiC膜の最表面側は6Hまたは4Hを主構造とすることを特徴とする耐食性部材の製造方法を提供するものである。
そして、本発明の耐食性部材の製造方法において、加熱に、赤外線集光加熱を用いることが好ましい。
本発明の耐食性部材によれば、高い耐食性を得ることができ、半導体製造装置に用いた際に、メンテナンスコストの低減、半導体装置の歩留りの向上を図ることが可能となる。そして、本発明の耐食性部材の製造方法によれば、カーボン基材表面に高純度で耐食性の高いSiC膜を安定して形成することができる。
本発明の耐食性部材は、カーボン基材の表面に、3Cと、6Hまたは4Hの結晶構造を含むSiC膜を備え、SiC膜において、SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合が、カーボン基材側の面における6Hまたは4Hの割合より大きいことを特徴とする。
カーボン基材としては、一般に耐熱性部材として用いられる等方性グラファイトなどのカーボン材を用いることができる。
その表面に形成されるSiC膜は、立方晶系の3Cと、六方晶系の6Hまたは4Hから構成される多結晶であり、SiC膜最表面における6Hまたは4Hの割合が、カーボン基材側の面における6Hまたは4Hの割合より大きくなっていることが必要である。これは、カーボン基材側においては、熱膨張率が軸に依存しない3Cを多くして、6H、4Hにおける熱膨張率の軸依存性に伴い発生するクラックの影響を抑え、最表面側においては、耐食性に優れた6Hまたは4Hを多く構成することにより、耐食性を向上させることが可能となる。
そして、6Hまたは4Hの割合は、最表面から徐々に傾斜して減少することが好ましいこれは結晶構成が徐々に変動することにより、熱膨張率の軸依存性を緩和する働きがあるためである。
また、SiC膜の膜厚は、30〜300μmであることが好ましい。膜厚が30μm未満であると、半導体製造プロセスにおいて用いられたときに、腐食性雰囲気により劣化し、十分な寿命を得ること困難である。一方、300μmを越えると、粒成長により表面の凹凸が大きくなる。通常、このような部材において、ホルダー(サセプタ)におけるウェーハの離脱着性や、成膜装置に用いられた場合に、表面に形成された被膜のアンカー効果を得るために、表面には適度な凹凸が必要である。しかしながら、300μmを越えて、表面の凹凸が大きくなりすぎると、粒成長により表面の加工が必要となり製造コストアップにつながる、という問題が生じる。
さらに、SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合は、80%以上であることが好ましい。6Hまたは4Hが80%未満であっても、ある程度の耐食性は得られるが、高腐食性雰囲気において、十分な耐食性が得ることが困難である。
このようなカーボン基材表面にSiC膜が形成された部材は、例えば半導体製造装置におけるホルダー(サセプタ)、ヒータなどの耐食性部材として用いることができる。
また、本発明の耐食性部材の製造方法は、カーボン基材表面に、3Cを主構造とするSiC膜を形成した後、SiC膜表面が1800〜2400℃となるように加熱して、SiC膜において、カーボン基材側は3Cを主構造とし、SiC膜の最表面側は6Hまたは4Hを主構造とすることを特徴とする。
カーボン基材表面に3Cを主構造とするSiC膜を形成する手法としては、通常の熱CVD法を用いることができる。このとき、1000〜1700℃で、成膜ガスとして、SiCl、SiHClなどのSi源と、CH、C2、などのC源を併せて供給することにより、所望のSiC膜を形成することができる。あるいは、1000〜1700℃で、反応性の高いSiOなどのSi源を供給し、カーボン基材表面と反応させることにより、所望のSiC膜を形成することができる。この場合、基材をC源とすることから、より基材との密着性の高いSiC膜を形成することができる。
そして、このようにして形成された3Cを主構造とするSiC膜を、表面が1800〜2400℃となるように加熱する手法としては、イメージ炉を用いた赤外線集光加熱が好ましい。このような赤外線集光加熱によれば、ヒータを用いないため、ヒータによる汚染を抑え、クリーンな雰囲気で所望の温度に加熱することが可能である。そして、ヒータと異なり短時間で非処理部材の昇温が可能であるため、カーボン基材に近い層は3Cのままで、SiC膜の最表面側を6H、4Hとすることが可能である。
このように、SiC膜の成膜後に高温加熱して、最表面側をより耐食性の高い6H、4Hとするため、成膜時に高温にすることによる不純物の混入を抑えることが可能となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(サンプルの作成)
以下のようにしてカーボン基材表面にSiC膜を形成して、サンプルを作成した。
(実施例1)
先ず、CVD装置を用いて、反応室の例えばホルダー上などの反応ゾーンに10×10×5(mm)のカーボン基材を載置し、反応室内を1500〜1800℃で、13.3〜2666Pa(0.1〜20torr)の減圧状態として、成膜ガスとして一酸化ケイ素ガスを導入し、カーボン基材表面に約100μmのSiC膜を形成した(サンプルA−1)。
次いで、カーボン基材表面にSiC膜が形成された部材を、イメージ炉中に載置し、室温で一旦133Pa(1torr)以下まで減圧した後、赤外線集光加熱により、部材表面温度が1800〜2000℃となるように加熱し、10分間保持し、室温まで冷却することにより、サンプルA−2を作成した。
(実施例2)
先ず、実施例1と同様に、CVD装置を用いて、反応室に10×10×5(mm)のカーボン基材を載置し、反応室内を1500〜1800℃で、13.3〜2666Pa(0.1〜20torr)の減圧状態として、成膜ガスとしてSiClとCガスを導入し、カーボン基材表面に約100μmのSiC膜を形成した(サンプルB−1)。
次いで、実施例1と同様に、カーボン基材表面にSiC膜が形成された部材を、イメージ炉中に載置し、室温で一旦133Pa(1torr)以下まで減圧した後、赤外線集光加熱により、部材表面温度が1800〜2000℃となるように加熱し、10分間保持し、室温まで冷却することにより、サンプルB−2を作成した。
(サンプルの評価)
このようにして作成されたサンプルについて、結晶構造および耐食性の評価を行った。
(結晶構造の評価)
各サンプルのSiC膜において、その表面および断面における結晶構造を、ラマン分光法により同定し、強度比より各構造の割合を求めた。比較例として、実施例1、2におけるそれぞれ高温熱処理前のSiC膜(サンプルA−1、B−1)の結晶構造を同様にして求めた。その結果を表1に示す。
Figure 2008282861
表1に示すように、サンプルA−1、B−1においては、3Cが主構造のSiC膜が形成されており、サンプルA−2、B−2においては、SiC膜の表面から基材側にかけて6Hが徐々に減少する傾斜構造となった。
(耐食性の評価)
各サンプルについて、以下のようにして耐食性の評価を行った。
先ず、内径φ30mmの石英ガラス管の中に、Fe片を載せたサンプルを挿入し、室温においてArガスで置換した。これを1100℃まで昇温し、石英ガラス管に腐食性ガスとしてHClとArの混合ガスを、それぞれ流量をHCl:0.1リットル/分、Ar:0.8リットル/分として5分間流した後、室温まで降温した。
各サンプルの断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、Fe片が載っていた部分のSiC膜の侵食深さを反射電子像より測定し、侵食スピードを求めた。その結果を表2に示す。
Figure 2008282861
表2に示すように、最表面が3Cを主構造とする比較例A−1、B−1と比較して、表面が6Hを主構造とするサンプルA−2、B−2においては、侵食スピードが抑えられ、高い耐食性が得られていることがわかる。
これら実施例において、最表面に6Hが形成されたサンプルを作成しているが、6Hより低温で形成される4Hが形成されていてもよく、これらが混在していてもよい。そして、これらにおいても、6Hが形成された場合と同様の良好な耐食性を得ることが可能である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。その他要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

Claims (5)

  1. カーボン基材の表面に、3Cと、6Hまたは4Hの結晶構造を含むSiC膜を備え、
    前記SiC膜において、前記SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合が、前記カーボン基材側の面における6Hまたは4Hの割合より大きいことを特徴とする耐食性部材。
  2. 前記SiC膜の厚さは30〜300μmであることを特徴とする請求項1に記載の耐食性部材。
  3. 前記SiC膜の最表面における6Hまたは4Hの割合が、80%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐食性部材。
  4. カーボン基材表面に、3Cを主構造とするSiC膜を形成した後、
    前記SiC膜表面が1800〜2400℃となるように加熱して、前記SiC膜において、前記カーボン基材側は3Cを主構造とし、前記SiC膜の最表面側は6Hまたは4Hを主構造とすることを特徴とする耐食性部材の製造方法。
  5. 前記加熱に、赤外線集光加熱を用いることを特徴とする請求項4に記載の耐食性部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015186546A1 (ja) * 2014-06-06 2015-12-10 東洋炭素株式会社 SiC被覆材及びCVD装置用治具

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