JP2008282104A - 発色材を用いた光学式認識コードのマーキング方法及びマーキングシステム - Google Patents

発色材を用いた光学式認識コードのマーキング方法及びマーキングシステム Download PDF

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Abstract

【課題】通常の印刷やシールの貼付が困難な対象物(被印物)に対しても色彩の並び・遷移・組み合わせによって情報を表す光学式認識コードを付与するマーキング方法・マーキングシステムを提案する。
【解決手段】まず、多色発色材を被印物に添付する。被印物」に多色発色材を添付した後、多色発色材上の発色目標位置に対して発色誘起刺激、例えばレーザー光による刺激を与える。発色誘起刺激(レーザー光刺激)が誘起する色彩と発色目標位置への位置合わせは、所定の発色誘起制御手段(コンピュータ)が制御する。発色制御手段は、表したい情報に基づき、光学式認識コードを求め、この光学式認識コードの色彩に基づき、対応する刺激を順次多色発色材に与える。このようにして、添付したい光学式認識コードに基づいた所定の色彩の配列を多色発色材上に出現させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、色彩を用いた光学式認識コードの新しいマーキング方法及びマーキングシステムに関する。
古典的な白と黒とから成るバーコードに比べて飛躍的に情報量を増やすことができる等の理由によって、白や黒、灰色(無彩色)以外のいわゆる有彩色を利用した色彩付きの光学式認識コードが種々知られている。
これらの白黒のバーコードや、有彩色のバーコードは、いずれも「バー」の位置・幅が厳密に定められているコードである。
これに対して、色彩の変化や遷移、色彩の組み合わせ等で情報を表し、各「バー」に厳密な位置や幅(大きさ)を要求しない光学式認識コードが最近開発されている。
例えば、下記特許文献1には、有彩色を利用して、色の遷移や組み合わせで情報を表す光学式認識コードが開示されている。ここで開示されている光学式認識コードは、各セルに色を付して情報を表すが、その「セル」の位置や大きさは表そうとする情報には直接には影響を及ぼさない。あくまでも情報は、セルに付された色彩の組み合わせ・遷移(変化)によって表される。なお、ここで言うセルとは、所定の色が付された領域をいい、従来のバーコードの「バー」に相当するものである。
また、本願発明者らは、例えば、「1Dカラービットコード」と呼ぶ光学式認識コード(特願2006−196705)や、「1.5Dカラービットコード」と呼ぶ光学式認識コード(特願2006−196705)を独自に開発している。これらも、上記特許文献1と同様に、色彩の遷移(変化)・色彩の組み合わせによって情報を表しており、各セルの位置や大きさは「固定」ではなくかなりの自由度が存在する。理論的には、位置や大きさは完全に自由であるが、読み取りの際の効率等を考慮して事実上、セルの大きさはある程度は必要である。しかし、読み取りが円滑に行える限り、セルの大きさや位置には一切制限は存在しない。
このように、色彩の遷移等で情報を表す新しい種類の光学式認識コードは、従来の古典的なバーコード、あるいはそれ(バー)に色(有彩色)を付したカラーバーコードと異なり、その表現するデータは、コードを構成するマーキングパターンの寸法形状には直接には依存しないという特徴を有している。すなわち、上で述べたように、マーキングされた色の順番もしくは境界部分の色の前後関係のみに依存するのである。
さて、本発明はこのような自動認識のためのマーキング技術分野に属し、上記新しい種類のコードの特徴を生かすことで、従来では達成困難な用途にマーキングを施し、自動認識技術の活用分野を拡大しようとするものである。
従来のバーコードは白黒(明暗)の太さや位置でデータを表現するため、マーキングもこれら太さや位置情報が正確に表現できる方法が求められた。したがって、この従来のバーコードでは、通常のマーキング方法は「正確な印刷」であり、バーコードを付する媒体は伸縮しない紙の表面や、固形物上の平坦な物体面(平面)などであった。

然るに、上述した新しい種類の光学式認識コード(以下、このような種類の認識コードを、便宜上「カラービットコード」と呼ぶ)は色の並び順のみでデータを表現するものであるから、マーキングにおいて従来のバーコードとは全く別の手段が可能になる。
このように、本特許では、「カラービットコード」という用語を、光学式認識コードであって、色彩の遷移・変化・組み合わせ等で情報を表す新しい種類の光学式認識コードを表す総称として用いている。
すなわち、マーキング手段自身や、マーキング作業環境が起因となって寸法精度を出しにくい手段であっても、色の順番が所定の配列でさえあればカラービットコードのマーキングとして有用である。
しかしながら、カラービットコードの上記特徴に鑑みたマーキング方法は、未だ知られていない。
従来のマーキング技術
すなわち、従来から知られているバーコードのマーキング技術は、被印字物の表面への印刷やインクジェット、熱転写、等のプリンティングやレーザーマーキング、又は予めマーキングされたシールの貼り付けのようなマーキング技術も知られている。
しかし、これらのマーキング技術は、マーキング条件が厳密に調整されたプリンタや印刷機器、専用マーキング機器などを前提としており、このようなマーキング技術をカラービットコードに対して適用した場合は、むしろ必要以上の寸法精度が得られる。もちろんこれは何ら問題ではない。
このような従来のマーキング技術は、一方において、異形面や凹凸面、またラフな位置精度など、形状、位置精度が不安定な対象物へのマーキングは困難である。具体的には、マーキングそのものができなかったり、更に過剰な設備や調整が必要であったりする等である。
ところが、上述したように、新しい種類の「カラービットコード」は、高い印字精度を必要としないので、柔軟な材質や、凹凸面にも理論上マーキング可能であり、且つ、読み取り可能であるという特徴を有しているので、むしろ、異形面、凹凸面、柔軟な材質へのマーキングこそ、容易に行える技術が望まれている。
繰り返しになるが、従来の自動認識用マーキング手段としては、従来のバーコード用の「印刷」や「プリンタ」の如き手段である。これらは、伸縮性をほとんど有しない材質の、ある程度平らな面、を前提としているので、柔軟な材質や、凹凸面へのマーキングには適さないことは容易に理解できよう。
そこで、その他の伸縮性のある材質や柔軟な材質や、凹凸面にマーキングするのに適した技術が望まれている。これらは、「ラフなマーキング」、あるいは「塗装」や「描画」といった広範囲の技術を応用するものが好ましいとは考えられるが、未だそのような技術は知られていない。
更に、マーキング作業の環境をみても、従来のバーコードマーキング手段は印刷やプリンタ技術が適用できる環境下に限られており、これ以外の異なった環境下での技術は開発されていない。
新しい種類の光学式認識コードの対象物への付与
そこで、上述した新しい種類のカラービットコードを用いる場合は、従来の自動認識用マーキング(=バーコードマーキング)では困難な場合でもマーキングできる技術が望ましい。例えば、
(1)寸法精度を正確に保つことの困難な形状の物体へのマーキング
(2)寸法精度を正確に保つことの困難な環境条件下でのマーキング
(3)寸法精度を正確に保つことが困難な媒体を用いたマーキング
が望まれている。
用語
ここで、用語の説明を行う。
「困難な形状の物体」における「物体」とは、光学式認識コードを付与する対象物を言い。特に「被印物」と呼ぶ場合もある。困難な形状とは、その表面が平滑な面ではなく、通常の印刷やシールの貼付が困難な場合を言う。例えば、凹凸面、ざらざらした面、波状面、起毛した面、等を言う。ここでは、形状という表現を採用したが、要するに印刷やシールの貼付が困難な場合一般において、印刷の寸法精度を正確に保つことが困難な対象物に対しても、カラービットコードを付与したいという要望は大きい。
「困難な環境条件」とは、温度や湿度等の条件が厳しい場合を言う。
「困難な媒体」における「媒体」とは、光学式認識コードを付与するに際して、前記「困難な形状の物体」に付着する媒体を言う。具体的には「インク」などをいい、その他、光学式認識コードを印字した粘着シールやタグ等もここで言う「媒体」の一つである。
また、光学式認識コードを対象物に付する動作を「マーキング」と呼ぶ。例えば、従来の手法で言えば、印刷や(粘着)シールの貼付、タグの取り付け、等が「マーキング」の好適な一例であった。
従来の先行特許技術
例えば、下記特許文献1には、色の組み合わせ、色の遷移によって情報を表すコードの例が示されている。
また、下記特許文献2には、レーザー波長によって異なる色彩の発色を可能とした材料が示されている。
また、特許文献3には、熱や光に感応して発色する物質が開示されている。特許文献4には、熱に感応して発色を行う染料が開示されている。
特開2003−281481号公報 特開2006−256308号公報 特開平05−080502号公報 特開2004−192249号公報
本発明は、以上述べたような状況に基づきなされたものであり、その目的は通常の印刷やシールの貼付が困難な対象物(被印物)に対しても色彩の並び・遷移・組み合わせによって情報を表す光学式認識コードを付与する技術を提案することである。
(1)本発明は、上記課題を解決するために、発色誘起刺激に感応して所定の色彩を発色する発色材を被印物に添付する添付工程と、前記発色材に対して発色誘起刺激を与える発色誘起工程と、を含むことを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法である。
(2)また、本発明は、上記(1)記載のマーキング方法において、表現する情報に基づき、色彩で情報を表す光学式認識コードを作成する工程、を含み、前記発色誘起工程は、前記作成した光学式認識コードに基づき、発色誘起刺激を与えることを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法である。
(3)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載のマーキング方法において、前記発色材は、照射される光に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキング方法である。
(4)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載のマーキング方法において、前記発色材は、熱に感応して所定の色彩に発色する熱感応材、であることを特徴とするマーキング方法である。
(5)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載のマーキング方法において、前記発色材は、化学的刺激に感応して所定の色彩に発色する化学的発色材であることを特徴とするマーキング方法である。
(6)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載のマーキング方法において、前記発色材は、所定の電気刺激又は電気信号に感応して所定の色彩を発色する電気材料であることを特徴とするマーキング方法である。
(7)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載のマーキング方法において、前記発色材は、前記発色誘起刺激に感応して所定の色彩を発色する多色発色材であることを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法である。
(8)また、本発明は、上記(7)記載のマーキング方法において、前記発色材は、照射される光の波長や強度に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキング方法である。
(9)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載のマーキング方法において、前記添付行程においては、異なる色彩に発色する複数の発色材を付すことを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法である。
(10)本発明は、上記課題を解決するために、発色誘起刺激に感応して所定の色彩に発色する発色材を被印物に添付する添付手段と、前記発色誘起刺激を前記発色材に与える発色誘起手段と、表す情報に基づき前記発色誘起手段を制御する発色誘起制御手段と、を含み、前記添付手段が、前記被印物に前記発色材を添付し、前記発色誘起手段が前記発色材を発色させることを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードをマーキングするマーキングシステムである。
(11)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、前記発色誘起制御手段は前記発色誘起手段を制御し、前記発色誘起手段と前記被印物の位置関係を制御することによって、前記発色誘起手段が前記被印物に対して与える発色誘起刺激の位置を制御することを特徴とするマーキングシステムである。
(12)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、前記発色誘起制御手段は前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、前記光学式認識コードを構成する各色彩を付す領域である各セルの絶対位置を制御し、各セルの大きさ・形状に関する制御を行わずにマーキングを行うことを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードのマーキングシステムである。
このように、この発明は、上記位置関係のみを制御し、各セルの大きさ・形状に関する制御を行わずにマーキングを行うことを特徴とする光学式認識コードのマーキングシステムである。
(13)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、 前記発色誘起制御手段は前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、前記光学式認識コードを構成する各色彩が付された領域であるセルと、他のセルとの相対位置を制御することを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードをマーキングするマーキングシステムである。
このように、この発明は、上記位置関係のみを制御し、各セルの大きさ・形状に関する制御を行わずにマーキングを行うことを特徴とする光学式認識コードのマーキングシステムである。
(14)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、該発色誘起制御手段は、前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、前記光学式認識コードを構成する前記各セルの絶対位置を制御することを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードをマーキングするマーキングシステムである。
(15)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、該発色誘起制御手段は、前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、前記光学式認識コードを構成する前記各セルについて、そのセルと他のセルとの相対位置を制御することを特徴とする光学式認識コードをマーキングするマーキングシステムである。
(16)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、該発色誘起制御手段は、前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、前記光学式認識コードを構成する前記各セルについて、その並びの方向を制御することを特徴とする光学式認識コードをマーキングするマーキングシステムである。
このように、本発明は、各セルの、幅・形状の情報を特に利用せずに制御を行っていることを特徴とする光学式認識コードのマーキングシステムである。
(17)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、該発色誘起制御手段は、表したい情報を、1Dカラービットコードに変換し、この変換した1Dカラービットコードを前記被印物にマーキングするように前記発色誘起手段を制御することを特徴とするマーキングシステムである。
(18)また、本発明は、上記(10)記載のマーキングシステムにおいて、該発色誘起制御手段は、表したい情報を、1.5Dカラービットコードに変換し、この変換した1.5Dカラービットコードを前記被印物にマーキングするように前記発色誘起手段を制御することを特徴とするマーキングシステムである。
(19)また、本発明は、上記(10)〜(18)のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、前記発色材は、照射される光に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキングシステムである。
(20)また、本発明は、上記(10)〜(18)のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、前記発色材は、熱に感応して所定の色彩に発色する熱感応材、であることを特徴とするマーキングシステムである。
(21)また、本発明は、上記(10)〜(18)のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、前記発色材は、化学的刺激に感応して所定の色彩に発色する化学的発色材であることを特徴とするマーキングシステムである。
(22)また、本発明は、上記(10)〜(18)のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、前記発色材は、所定の電気刺激又は電気信号に感応して所定の色彩を発色する電気材料であることを特徴とするマーキングシステムである。
(23)また、本発明は、上記(10)〜(18)のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、前記添付手段は、異なる色彩に発色する複数の発色材を付すことを特徴とするマーキングシステムである。
(24)また、本発明は、上記(10)〜(18)のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、前記発色材は、前記発色誘起刺激に感応して所定の色彩を発色する多色発色材であることを特徴とするマーキングシステムである。
(25)また、本発明は、上記(24)に記載のマーキングシステムにおいて、前記発色材は、照射される光の波長や強度に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキングシステムである。
以上述べたように、本発明によれば、被印物に発色材を添付してから、刺激を与えて発色させ、光学式認識コードを被印物に対してマーキングすることができた。したがって、被印物の表面が粗い場合や、被印物が柔らかい物質である場合等においても、光学式認識コードをマーキングすることが可能である。
特に、本発明によれば、色彩の並び、遷移、組み合わせ等で情報を表す光学式認識コードを付与するのに適したマーキング方法・システムを実現することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るカラービットマーキングの好適な実施の形態について詳細に説明する。
1.概要(原理)
本実施の形態においては、何らかの外部刺激によって発色する材料を被印物に添付させ、この添付後、外部刺激を与えて、所望の色彩を得ようとする技術を提案する。
例えば、カラーフィルムに用いられる感光剤、乳剤のように、光(原色)に感応して発色する材料が広く知られている。このように何らかの外部の刺激(以下、これを「発色誘起刺激」と呼ぶ)に反応して所定の色を発色する材料を用いてカラービットコードをマーキングする手法を本実施の形態では説明する。
2.特徴
本実施の形態においては、カラービットコードのように、色彩の遷移・組み合わせで情報を表す光学式認識コードを前提としている。このような光学式認識コードでは、一定の領域の発色が行えれば足り、発色域の寸法精度はそれほど厳密には問わない。
従来のバーコードを印刷するには困難な条件下でも、本実施の形態の手法を利用して、色彩の遷移(変化)・組み合わせで情報を表す光学式認識コードを付与できる場合があろう。
すなわち、従来のバーコードのマーキング(印刷・シールの貼付・タグの添付)が困難な異形物や悪環境下(温湿度等)においても、本実施の形態の手法でマーキングできる場合があるのである。これは、マーキングできる対象物の条件が緩やかになった(広げられた)場合と考えられる。
3.マーキング動作
本実施の形態は、多色発色材を用いて、被印物に光学式認識コードをマーキングするものであり、以下のような流れでマーキングが行われる。
(1)まず、「発色誘起刺激」に感応して所定の色を発色する「多色発色材」を、予め「被印物」に添付する。この「多色発色材」の添付は、接着、塗布、貼付、又は該発色材料自身が接着剤として機能する場合はこれを付着、硬化させる等の動作によって実行される。
(2)「被印物」に添付の後、「多色発色材」上の発色目標位置に対して「発色誘起刺激」を与える。
この場合、「発色誘起刺激」としては、用いる「多色発色材」に応じて、光学的刺激、熱刺激、電気的刺激、物理的刺激、化学的刺激が考えられる。また、刺激の質に応じて発色材料が発色する色彩が異なるので、所望の色彩が得られるような刺激を適宜選択して与える。
発色目標位置とは、発色させたい部位の位置という意味である。マーキングしたい光学式認識コードを構成する各色彩の領域(セルと呼ぶ)の概ね中心の位置を採用することが好ましい。この位置を目標として発色させれば、概ねその位置を中心とした一定範囲で所望の色彩が発色することが期待される。
(3)「発色誘起刺激」が誘起する色彩と発色目標位置への位置合わせは、所定の「発色誘起制御手段」が制御する。この発色誘起制御手段は、一般的にはコンピュータを用いることが好ましい。
そして、このコンピュータは、表したい情報に基づき、光学式認識コードを求め、この光学式認識コードの色彩に基づき、対応する刺激を順次「多色発色材」に与える。このようにして、カラービットコードに基づいた所定の色彩の配列を「多色発色材」上に出現させることができる。
4.具体的な制御
なお、この際の各発色域の寸法形状、発色域間の距離、発色域の色の質は予め定められた許容範囲に置くように制御を行う。色彩の遷移や組み合わせによって情報を表す光学式認識コードにおいては、一般に各色彩領域の大きさは表す情報には影響を及ぼさないが、読み取りの技術的な問題から、ある程度以上の面積は必要である。また、過度に不定形な形状は色彩の遷移(変化)の追跡に障害が生じる恐れがあるため、一定の範囲内に寸法や形状を抑えた方が好ましい。また、発色域間の距離や、発色域の色の質等も、ある程度の許容範囲内に置くことが、読み取り時の技術的な問題をなくし、エラーをより少なくするという観点から好ましい。
4.1 発色誘起制御手段
目標位置の制御や、「発色誘起刺激」の制御の手段が必要である。本実施の形態では、この手段として、上述した発色誘起制御手段(コンピュータ)を用いている。この発色誘起制御手段は、以下のような制御を行う。
(1)発色誘起制御手段は、表したい情報を入力し、その情報を表すカラービットコードを生成する。このコード体系は種々のものが利用可能である。
例えば、上述したように、本願発明者は1Dカラービットコードと呼ばれるコード体系を提案しており(特願2006−196548号)、このコードを採用してもよい。
1Dカラービットコードは、色彩を並べて配列した光学式認識コードの1種である。この1Dカラービットコードは、セルを所定個並べてコードを構成しているが、各セルを線状に配列したことを特徴とする。線状とは、曲線、直線、等つながっていればよく、分岐や交差がないことを意味する。蛇行してもよいので、コードの形状の自由度が増し、デザイン的にもおもしろいコードを実現することができる。
また、上述したように、本願発明者は1.5Dカラービットコードと呼ばれるコード体系を提案しており(特願2006−196705号)、このコードを採用してもよい。
1.5Dカラービットコードは、色彩を並べて配列した光学式認識コードの1種である。この1.5Dカラービットコードは、セルを所定個並べてコードを構成しているが、各セルがエレメントから構成されていることを特徴とする。各エレメントはそこに付される色彩が決まっている。典型的な例では、R(赤)とB(青)とG(緑)の3個のエレメントから1個のセルが構成されている。このセルが複数個配列することによって全体の1.5Dカラービットコードが構成されている。そして、Rのエレメントは赤が付されているか/付されていないか、の2個の状態を取り得る。同様に、Bのエレメントは青が付されているか/付されていないかの、2個の状態を取り得る。Gのエレメントも同様に、緑が付されているか/付されていないか、の2個の状態を取り得る。これらの組み合わせで情報が表現されている。
もちろん、発色誘起制御手段は、他のコード体系を採用することも好適である。
(2)次に、作成したカラービットコードの色の配列を被印物上に形成するために、「発色誘起手段」と「多色発色材」の相対位置制御が必要である。「発色誘起手段」とは、発色誘起刺激を生じさせる手段であり、光刺激であれば発光手段、電気刺激であれば所定の電源を備えた電極や、電気プローブ、電気端子などの手段が相当する。磁気刺激であれば、所定のコイルやコイルを内蔵したピックアップ等と呼ばれる手段が好ましい。化学刺激の場合は、一定の試薬を滴下するインジェクション手段、ピペット、スポイトなど、が好ましい。その他、様々な刺激手段を利用することが可能である。
これは、要するに、刺激を与える位置を制御しているのである。一般に、発色誘起手段は、その刺激を与える方向が決まっている場合が多い。そのため、被印物上の刺激を与える部位を制御するためには、被印物に対する発色誘起手段の相対的な位置を制御しなければならない。
このようにして、これら発光手段や、電気プローブなどと、これらによって刺激を与えられる「多色発色材」との間の位置関係を制御し、発色させる部位を制御するのである。
位置関係の制御の手法
位置関係を制御するためには、被印物を移動させる手段を用いることが好ましい。一般に光学式認識コードは、多数の商品に連続して付すことが必要であるので、所定のコンベア等の搬送手段で被印物を次々に流していくことが好ましい。被印物がこの搬送方向へ移動することに同期して発色誘起刺激を与えることが好ましい。この場合、発色誘起手段は所定の位置(例えば被印物の直上など)に固定しておき、搬送されてきた被印物の上に発色誘起刺激を与えていく(例えばレーザー光照射など)。この場合は、発色誘起刺激は直線状に与えられるので、マーキングされるカラービットコードは直線的な形態になる。
このような形態を採用する場合は、コンベア等の搬送手段から移動距離のデータを発色誘起制御手段が受け取り、被印物の位置を知る必要がある。
一方、発色誘起手段側を移動させることも好ましい。発色誘起手段(レーザー照射手段など)を、ロボットアーム等に取り付け、被印物上を所定のルートで走査させてマーキングを行うことも好ましい。ロボットアーム等を発色誘起制御手段(コンピュータ)で所定の動きをするように制御すれば、カラービットコードを、円や、文字状に描くことも可能である。コンピュータがロボットアーム等の制御することは従来から一般的に行われていることであるから当業者であれば、そのようなプログラムを作成しコンピュータで制御することは容易である。
(2)次に、「発色誘起」の作用その物の制御が必要である。これは、刺激の強さや長さなどを調整して、所望の発色を誘起させるための制御である。例えば、レーザーの照射強度や照射時間等を制御することである。
(3)なお、一般には、発色域(セルと呼ぶ場合もある)の正確な寸法形状を得るための二次元制御(発色域の形状)三次元制御(発色域の形状と高精度な発色促進作用のための「被印物」と発色促進手段の間隔調整やそれに準ずる作用(=フォーカス調整など))はあれば望ましいが、本実施の形態ではこれらは省略している。
用途・目的にも依存するが、上述した新しい種類の色彩の遷移等で情報を表す光学式認識コードは、色彩の遷移等で情報を表すので、それほど正確な寸法形状は要求しない場合が多いからである。
また、従来のバーコード(有彩色の色彩付き・有彩色の色彩なし)をマーキングするのであれば、発色部位の色、寸法精度を高めるために、「発色誘起手段」と発色材料の位置関係は厳密に制御されている必要がある。しかし、本実施の形態で採用するカラービットコードは色の順番のみを制御できれば十分であるため、位置関係はそれほど厳密にコントロールしていない。
したがって、本実施の形態では、これらの「発色誘起手段」は、必ずしも発色材料に対する厳密な位置コントロールを行なう必要がない。本実施の形態では、位置関係や形状が正確でない「被印物」にまず先に多色発色材を添付した後に、「発色誘起刺激」を施すことを特徴としている。
4.2 発色誘起手段
上述したように、発色を誘起する手段である発色誘起手段は、与える刺激によって種々のものを利用することができる。
(1)光刺激
光刺激の場合は、レーザー光などが好ましい。レーザー光は照射部位を正確に制御できるので、コンピュータで向きを制御すれば、レーザー光の照射される部位を比較的正確に制御することができる。
但し、光によって発色を誘起される多色発色材をある程度の厚みに塗布した場合、光の散乱によって結局正確な位置における発色は困難な場合が多い。しかし、本実施の形態で前提とするカラービットコードは、正確な位置の発色を必要とはしないので、多色発色材をある程度の厚みに塗布した場合でも適用可能である。
したがって、被印物が凹凸を有している場合など、多色発色材を薄く均一に塗布できない場合でも、カラービットコードをその被印物にマーキングすることができる。
(2)電気刺激
電源と、種々の電極、電気プローブ、電気ピンなどを組み合わせて構成される。
(3)化学刺激
所定の試薬を滴下することが一般には好ましく、いわゆるインジェクション手段(インジェクター)や、ピペットに類する構成が好ましい。試薬が液体の場合は、比較的容易に刺激を与える手段を構成することができるが、試薬が気体や、粉末でもかまわない。試薬が気体の場合は、所定のノズルを備えたガス噴霧装置等が好ましい。
5.多色発色材
(1)光刺激による多色発色
例えば、光線の色に応じて一定の色を発色する自己現像型フィルム剤の場合、光線と発色材の距離が変わればボケや像の位置ずれなどの現象が起きるが、上述したように、本実施の形態においてはカラービットコードを前提としているので、ある程度のボケ等は許容され、マーキングを行うことが可能である。
また、レーザー光の波長によって発色が変化する材質も知られており、このような多色発色材を用いた場合は、レーザー光によって(一般光源に比べれば)比較的正確な印字位置の制御が可能である。
しかし、上述したように、被印物のマーキングする箇所の状態によっては、多色発色材を均一に薄く塗布することが困難な場合も考えられる。そのような場合でも、本実施の形態で採用するカラービットコードでは、正確な形状や、厳密な色彩を必ずしも要求していないのでレーザー焦点位置と発色材との距離が変化するような場合でも利用可能である。
また、DVD等に用いられる各種色素(例えば、フタロシアニン系の色素)を利用することも好適である。
(2)他の刺激による多色発色
化学試薬によって色彩が表れる物質は数多く知られている。また、熱によって色彩が変化する物質も多く知られている。例えば、上記特許文献3や特許文献4に記載の物質等が挙げられる。また、感熱記録紙等の材料を利用することも好ましい。また、磁気感応物質や、電気によって光の偏光方向が異なってくる液晶材料など、刺激によって色彩が異なる仕組みは種々のものが知られているので、現在知られている種々のものを利用することが可能である。
(3)
なお、DVDに用いられる色素など、複数の刺激を組み合わせて適用する材料も知られているが、それらを用いても好適である。
6.マーキング作業の具体的な流れ
このように、本実施の形態においては、
(ステップ1)「被印物」へのマーキング材料塗布ステップ(塗布作業)と、
(ステップ2)刺激を与えて発色を行うステップ(発色作業)と、
を順番に、別の処理として行っている。したがって、塗布作業、発色作業がそれぞれ最適な作業環境下で行える。
なお、その結果、「被印物」の形状やマーキング環境によっては他の方法に比べて安価なマーキング手段を得ることができる場合もある。
また、本実施の形態で採用するカラービットコードは、従来の通常のバーコードに比べマーキングの明瞭度をそれほど要求しない。したがって、塗布作業や発色作業時の寸法精度や発色精度は、比較的低くてもかまわない。
したがって、本実施の形態で提案する多色発色材によるマーキングは、いわゆる「印刷」技術に比べれば寸法精度はやや劣るかもしれない。したがって、それほど高い寸法精度を要求しないカラービットコードのマーキングとして適したものである。
なお、塗布作業は、請求の範囲の「添付工程」の好適な一例に相当する。また、発色作業は、請求の範囲の「発色誘起工程」の好適な一例に相当する。
本実施の形態における塗布作業と発色作業とを表す説明図が図1に示されている。図1(a)では、被印物10にゼリー状の多色発色材20を塗布した様子が示されている。塗布は、図示されていないチューブ状の吐出口からゼリー状の多色発色材20を吐出させて、被印物10の表面に塗布することが好適である。また、柔軟性のあるチューブ容器(練り歯磨きのチューブ容器のように人間が手で握れる程度のモノ)を用いて、人が手作業で被印物10に塗布してもかまわない。また、筆や刷毛を用いて多色発色材20を被印物10に塗ることも好適である。いずれにしても多色発色材20を被印物10表面におおよそ均一に塗ることができればどのような手段でもかまわない。
次に、図1(b)に示すように、レーザー手段30でレーザー光を照射し、赤、青、緑、等の色彩を順次付与していく。この動作は発色作業である。この結果、図1(c)に示すように、赤、青、緑等の色彩が付与され、カラービットコードを被印物10に付与することができる。もちろん、シアン、マゼンタ、イエローなどでもかまわない。
多色発色材と刺激
多色発色材としては、種々のモノを利用することができる。例えば特開2006−256308号公報に示された様な物質は、レーザー波長によって異なった色彩を発色する。図1で述べた多色発色材は、このようにレーザー光で種々の色彩に発色する材料を前提としている。
また、自己現像性の光学フィルムがすでにインスタントカメラのような商品に利用されている。このようなフィルムに用いられる発色材を用いれば、当てた光と同様の色彩に発色させることが可能である。
その他、感熱式の自己発色材や、化学試薬などのように化学的に発色をする材料なども知られており、熱刺激で発色させたり、化学刺激によって発色させたりすることができる。
これらの材料を事前に「被印物」に塗布しておき、その後発色誘起作用を施すことで任意の色のパターンを得ることができる。
カラービットコード生成手段(コンピュータなど)により、データを表すコード(色彩の組み合わせ)を作成し、レーザー照射手段などを制御して被印物にカラービットコードに対応したコードマーキングを行う。すなわち、被印物にカラービットコードを付与することができる。
刺激を与える手段
光刺激を与える場合は発色手段としてレーザー照射手段や各種ランプなどが好ましいが、熱刺激などは感熱記録に用いられるヒータや、各種加熱手段が好適である。また、化学刺激の場合は、スポイトやピペットなどから試薬を所定量自動的に滴下する手段が知られているので、コンピュータなどのカラービットコード生成手段によってそのような手段を制御すれば被印物に所望のカラービットコードを付与することができる。
7.変形例
多色発色材の付与の仕方
上では、多色発色材を直接、被印物に塗布する例を示したが、予め粘着シールに多色発色材を塗布しておき、その粘着シールを、被印物に貼付することも好ましい。また。予め商品タグ(価格を記述した商品タグ等でもよい)に多色発色材を塗布しておき、その商品タグを、被印物に取り付けることも好ましい。
なお、本実施の形態における手法で「被印物」に添付された発色材料の形状の寸法精度は高くすることは困難な場合もある。また、発色誘起作用(発色を誘起させる刺激)によるって引き起こされる多色発色材の発色作用における発色域(発色を行う領域の大きさ、形状、面積等)の寸法精度は高くすることは困難であることが予想される。
そのため、本実施の形態で提案する手法は、従来のバーコード等に用いるには特殊な条件(「被印物」の表面は平坦であるとか、ピントなど光学的な位置精度を満たしている等)が必要となる可能性が高いので、従来のバーコードのマーキングには必ずしも適当名手法とは言えないかもしれない。
しかし、本実施の形態では、高い寸法精度をあまり要求しない色彩の組み合わせ・遷移によって情報を表す光学式認識コードを利用することを念頭に置いているので、「被印物」の形状の制約条件を大きく緩和できるというメリットを有する。逆に言えば、複雑な形状の被印物に対しても色彩の遷移・組み合わせによって情報を表す光学式認識コードを容易に付与できるというメリットを有する。
更に、本実施の形態によれば、発色誘起刺激の精度が低くてもかまわないので、適用用途が拡大し、またコストの低減等の効果を奏する。
また、発色誘起刺激は、発色材に対して遠隔かつ別装置で制御できるので、マーキング現場において個々の対応が容易であるという効果がある。
発色材の色数
上では、多色発色材を用いる例を示したが、「単色」発色材、又は2色、3色程度の発色材を用いることも好適である。マーキングしたいカラービットコードのコード体系にもよるが、2、3色しか用いないカラービットコードの場合は、「多色」でなくてもかまわない。
また、カラービットコードによっては、部位によって発色する色彩が予め決まっている場合もある。例えば、上述した1.5D光学式認識コードの典型的な例では、赤、青、緑の3種の帯が平行に並んでおり、各帯中で、各色彩が隠れたり表れたりすることによって情報を表している。このような光学式認識コードの場合は、各帯を構成するように、別種の発色材(赤の発色材、青の発色材、緑の発色材)をそれぞれ塗布することも好適である。
また、上述した図1においては、赤、青、緑の3色が共に一直線上に並んでいる形態の例を示した。しかし、赤の発色材と緑の発色材と青の発色材とを3本別々に設けることも好ましい。
このような例が図2に示されている。図2に示すように、この例では、被印物10にゼリー状の赤の発色材40が塗布されている様子が示されている。さらに、青の発色材50が赤の発色材40と並行して塗布されている様子が示されている。また、緑の発色材60が、赤の発色材40や青の発色材50と並行に塗布されている様子が示されている。塗布の仕方自体は図1と同様に、チューブ状の吐出口からゼリー状の発色材40、50、60を吐出させて、被印物10の上に塗布するように処理を行うことが好適である。
次に、図2に示すように、レーザー手段30でレーザー光を照射し、赤の発色材40と、青の発色材50と、緑の発色材60と、のそれぞれに対して個別にレーザー光を照射し、個別にそれぞれの色彩を順次付与していく。
この図2に示された例においては、図1に示されている例と異なり、レーザー手段30は、赤の発色材40用と、青の発色材50用と、緑の発色材60用と、のそれぞれに設けられ、合計3本のレーザー手段30a、30b、30cが設けられている。
この結果、図2に示すように、赤、青、緑の色彩を被印物10に付与することができる。
特に、図2に示す例では、多色発色材ではなく、赤にのみ発色する赤の発色材40や、青にのみ発色する青の発色材50や、緑にのみ発色する緑の発色材60を用いているので、多色発色材のように種々の色に発色する必要がなく、それぞれの色に対して好適な材料(発色材)を選択することができ、設計の自由度が増すという効果を奏する。
その他の変形例
また、本件発明のその他の望ましい実施の形態とその特徴を挙げる。
・カラービットコードの規則に則ったマーキングが好ましいが、用途に応じて種々のコード体系を採用することももちろん可能である。
・任意のデータを作成できる。任意のコード体系を採用することができるので、様々なデータを表すことができる。英数記号の他、漢字コード等を採用することも好適である。このように、種々の目的の「色の配列」のマーキングが可能である。
・また、マーキング作業が容易かつ確実であることが好ましい。光学式認識コードは、一般に多量の商品・物品に対して付するモノであるので、マーキング作業は、自動化、確実性、信頼性、簡易性が実現できるものであることが好ましい。
・また、特に、従来のバーコードマーキング手段では達成困難な対象物(被印物)、もしくは使用困難な媒体(マーキングに用いるインク、シール、タグなどの媒体)を利用することができればより一層望ましい。
以上のような実施の形態を採用することがより望ましい。
本実施の形態の被印物に対するマーキングの処理を表す説明図である。 本実施の形態の変形例(発色材が3本並列に並んでいる場合)の塗布作業を表す説明図である。
符号の説明
10 被印物
20 多色発色材
30、30a、30b、30c レーザー手段
40 赤の発色材
50 青の発色材
60 緑の発色材

Claims (25)

  1. 発色誘起刺激に感応して所定の色彩を発色する発色材を被印物に添付する添付工程と、
    前記発色材に対して発色誘起刺激を与える発色誘起工程と、
    を含むことを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法。
  2. 請求項1記載のマーキング方法において、
    表現する情報に基づき、色彩で情報を表す光学式認識コードを作成する工程、
    を含み、前記発色誘起工程は、前記作成した光学式認識コードに基づき、発色誘起刺激を与えることを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法。
  3. 請求項1又は2記載のマーキング方法において、
    前記発色材は、照射される光に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキング方法。
  4. 請求項1又は2記載のマーキング方法において、
    前記発色材は、熱に感応して所定の色彩に発色する熱感応材、であることを特徴とするマーキング方法。
  5. 請求項1又は2記載のマーキング方法において、
    前記発色材は、化学的刺激に感応して所定の色彩に発色する化学的発色材であることを特徴とするマーキング方法。
  6. 請求項1又は2記載のマーキング方法において、
    前記発色材は、所定の電気刺激又は電気信号に感応して所定の色彩を発色する電気材料であることを特徴とするマーキング方法。
  7. 請求項1又は2記載のマーキング方法において、
    前記発色材は、前記発色誘起刺激に感応して所定の色彩を発色する多色発色材であることを特徴とする光学式認識コードのマーキング方法。
  8. 請求項7に記載のマーキング方法において、
    前記発色材は、照射される光の波長や強度に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキング方法。
  9. 請求項1又は2記載のマーキング方法において、
    前記添付行程においては、異なる色彩に発色する複数の発色材を付すことを特徴とする
    光学式認識コードのマーキング方法。
  10. 発色誘起刺激に感応して所定の色彩に発色する発色材を被印物に添付する添付手段と、
    前記発色誘起刺激を前記発色材に与える発色誘起手段と、
    表す情報に基づき前記発色誘起手段を制御する発色誘起制御手段と、
    を含み、前記添付手段が、前記被印物に前記発色材を添付し、前記発色誘起手段が前記発色材を発色させることを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードをマーキングするマーキングシステム。
  11. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色誘起制御手段は前記発色誘起手段を制御し、前記発色誘起手段と前記被印物の位置関係を制御することによって、前記発色誘起手段が前記被印物に対して与える発色誘起刺激の位置を制御することを特徴とするマーキングシステム。
  12. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色誘起制御手段は前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、
    前記光学式認識コードを構成する各色彩を付す領域である各セルの絶対位置を制御し、各セルの大きさ・形状に関する制御を行わずにマーキングを行うことを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードのマーキングシステム。
  13. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色誘起制御手段は前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、
    前記光学式認識コードを構成する各色彩が付された領域であるセルと、他のセルとの相対位置を制御することを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードをマーキングするマーキングシステム。
  14. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    該発色誘起制御手段は、前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、
    前記光学式認識コードを構成する前記各セルの絶対位置を制御することを特徴とする色彩によって情報を表す光学式認識コードをマーキングするマーキングシステム。
  15. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    該発色誘起制御手段は、前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、
    前記光学式認識コードを構成する前記各セルについて、そのセルと他のセルとの相対位置を制御することを特徴とする光学式認識コードをマーキングするマーキングシステム。
  16. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    該発色誘起制御手段は、前記発色誘起手段と前記被印物との位置関係を制御し、
    前記光学式認識コードを構成する前記各セルについて、その並びの方向を制御することを特徴とする光学式認識コードをマーキングするマーキングシステム。
  17. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    該発色誘起制御手段は、表したい情報を、1Dカラービットコードに変換し、この変換した1Dカラービットコードを前記被印物にマーキングするように前記発色誘起手段を制御することを特徴とするマーキングシステム。
  18. 請求項10記載のマーキングシステムにおいて、
    該発色誘起制御手段は、表したい情報を、1.5Dカラービットコードに変換し、この変換した1.5Dカラービットコードを前記被印物にマーキングするように前記発色誘起手段を制御することを特徴とするマーキングシステム。
  19. 請求項10〜18のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色材は、照射される光に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキングシステム。
  20. 請求項10〜18のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色材は、熱に感応して所定の色彩に発色する熱感応材、であることを特徴とするマーキングシステム。
  21. 請求項10〜18のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色材は、化学的刺激に感応して所定の色彩に発色する化学的発色材であることを特徴とするマーキングシステム。
  22. 請求項10〜18のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色材は、所定の電気刺激又は電気信号に感応して所定の色彩を発色する電気材料であることを特徴とするマーキングシステム。
  23. 請求項10〜18のいずれかに記載のシステムにおいて、
    前記添付手段は、異なる色彩に発色する複数の発色材を付すことを特徴とするマーキングシステム。
  24. 請求項10〜18のいずれかに記載のマーキングシステムにおいて、
    前記発色材は、前記発色誘起刺激に感応して所定の色彩を発色する多色発色材であることを特徴とするマーキングシステム。
  25. 請求項24に記載のシステムにおいて、
    前記発色材は、照射される光の波長や強度に感応して所定の色彩に発色する光学感応材又は感光剤であることを特徴とするマーキングシステム。
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