JP2008281953A - 現像装置・プロセスカートリッジ・画像形成装置 - Google Patents

現像装置・プロセスカートリッジ・画像形成装置 Download PDF

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Tomoko Takahashi
朋子 高橋
Yasuyuki Ishii
保之 石井
Hideki Kosugi
秀樹 小杉
Yoshinori Nakagawa
悦典 中川
Masaaki Yamada
山田  正明
Ichiro Kadota
一郎 門田
Nobuaki Kondo
信昭 近藤
Masanori Horiie
正紀 堀家
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Abstract

【課題】クラウド現像方式において確実な画像濃度が得られ、さらには高画質化、小型化を実現できるようにする。
【解決手段】潜像担持体58に対向して配置されるトナー担持体31は、その表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極を有している。交流電源59により、複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように電圧を供給する。電極間の電界によりトナー担持体31の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成して現像する過程において、潜像担持体58の表面の定点が現像ニップ通過する時間内に、電界の切り替わりが1回を超える回数以上生じるようにする。
【選択図】図14

Description

本発明は、潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、該現像装置を一体に備えたプロセスカートリッジ、該現像装置又はプロセスカートリッジを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる現像装置には、2成分現像方式や1成分現像方式などがある。2成分現像方式は、高速現像に非常に適しており、現在の中速や高速の画像形成装置の主流方式である。
2成分現像方式では、高画質を狙うためには、潜像担持体上の静電潜像との接触部における現像剤の状態を非常に緻密にする必要がある。そのために、現在はキャリア粒子の小径化が進んでおり、商用レベルでは30μm程度のキャリアも使われ始めている。
1成分現像方式は、機構が小型軽量になることから、現在の低速の画像形成装置で主流となっている。1成分現像方式では、現像ローラ上にトナー薄層を形成するために、ブレードやローラなどのトナー規制部材を現像ローラ上のトナーに当接させ、そのときに現像ローラやトナー規制部材とトナーとの摩擦によってトナーは帯電される。
現像ローラ上に薄層に形成された帯電トナー層は、現像部に運ばれて潜像担持体上の静電潜像を現像する。ここでの現像方式には大きく分けて接触型と非接触型があり、前者は現像ローラと潜像担持体とが接触するものであり、後者は現像ローラと潜像担持体とが非接触である。
上記2成分現像方式と1成分現像方式との欠点を補い合うべく、特許文献1に記載されているように、2成分現像方式と1成分現像方式とを混成したハイブリッド化方式も幾つか提案されている。
高解像度の微小均一ドットを現像する方法としては、例えば特許文献2に記載の方式がある。この方式は、上記ハイブリッド化方式に対して、現像部に高周波バイアスを印加したワイヤを設置することにより、現像部でのトナークラウド化を行い、高解像度のドット現像性を実現するものである。
特許文献3には、最も効率良く、且つ安定なトナークラウドを形成するために、回転ローラ上に電界カーテンを形成する方法が提案されている。
特許文献6には、進行波電界による電界カーテンで現像剤を搬送する現像装置が記載されている。
特許文献7には、現像ローラの周面上にほぼ1層のキャリアをほぼ均等に吸着する複数の磁極を有する現像装置が記載されている。
特許文献8には、非磁性トナーを担持する現像剤担持体表面に、絶縁部を介して周期的な導電性電極パターンを設け、該電極に所定のバイアス電位を与えることで現像剤担持体表面近傍に電界勾配を発生せしめ、前記現像剤担持体上に前記非磁性トナーを付着搬送させる現像装置が記載されている。
特開平3−100575号公報 特開平3−113474号公報 特開平3−21967号公報 特開2002−341656号公報 特開2004−286837号公報 特開2003−15419号公報 特開平9−269661号公報 特開2003−84560号公報
2成分現像方式では、高画質化に対する要求が益々高まっており、必要とされる画素のドットサイズ自身が現状のキャリア粒子径と同等もしくはそれよりも小さい必要があるために、孤立ドットの再現性という意味では更にキャリア粒子を小さくする必要がある。
しかしながら、キャリア径を小さくしていくと、キャリア粒子の透磁率が低下するために、現像ローラからのキャリア離脱が生じやすくなり、離脱したキャリア粒子が潜像担持体に付着した場合には、キャリア付着そのものによる画像欠陥が生じるだけでなく、それを起点として潜像担持体に傷をつけてしまうなどいろいろな副作用が生じる。
キャリア離脱を防止するために、材料面からキャリア粒子の透磁率を上げる試みや、現像ローラに内包されるマグネットの磁力を強くする試みが進められているが、低コスト化及び高画質化との兼ね合いの中で開発は困難を極めている。
また、小型化の煽りを受けて、現像ローラは益々小径化の一途をたどっていることからも、キャリア離脱を完全に抑止できるような強力な磁場構成を有した現像ローラ設計が困難となっている。
そもそも2成分現像方式は、磁気ブラシと呼ばれる2成分現像剤の穂を静電潜像に対して擦り付けるようにしてトナー像を形成するプロセスであるために、どうしても穂の不均一性によって、孤立ドットの現像性にムラが生じやすい。
現像ローラと潜像担持体との間に交番電界を形成することで画質の向上は可能であるが、現像剤の穂のムラといった根本的な画像ムラを完全に消滅させることは困難である。
また、潜像担持体上の現像されたトナー像を転写する工程や、転写後に潜像担持体上に残存するトナーをクリーニングする工程において、転写効率やクリーニング効率を向上させるためには、潜像担持体とトナーとの非静電的付着力を極力下げる必要がある。潜像担持体とトナーとの非静電的付着力を下げる方法としては、潜像担持体表面の摩擦係数を下げることが効果的であることが知られているが、この場合、2成分現像剤の穂が滑らかに現像部をすり抜けてしまうために現像効率やドット再現性が非常に悪くなってしまう。
1成分現像方式では、トナー規制部材により薄層化された現像ローラ上のトナー層は、現像ローラ上に十分に圧接されてしまっているために、現像部での電場に対するトナー応答性が非常に悪い。よって、通常は高画質を得るために、現像ローラと潜像担持体との間に強力な交番電場を形成するのが主流であるが、この交番電場の形成をもってしても静電潜像に対して一定量のトナーを安定して現像することは困難であり、高解像度の微小ドットを均一に現像することは難しい。
また、1成分現像方式は、現像ローラへのトナー薄層形成時にトナーに対して非常に大きなストレスをかけてしまうため、現像装置内を循環するトナーの劣化が非常に早い。トナーの劣化に連れて、現像ローラへのトナー薄層形成の工程でもムラなどが生じやすくなり、1成分現像方式は一般には高速や高耐久の画像形成装置としては向かない。
ハイブリッド化方式では、現像装置そのものの大きさや部品点数は増えてしまうものの、幾つかの課題は克服される。しかしながら、現像部においてはやはり1成分現像方式と同様の問題があり、つまり高解像度の微小均一ドットを現像することには難が残る。
特許文献2に記載の方式は、高安定且つ高画質な現像が実現できるものと考えられるが、現像装置の構成が複雑になることを避けられない。
特許文献3に記載の方法は、小型且つ高画質の現像を得るには非常に優れていると言えるが、本発明者らが鋭意研究した結果、理想的な高画質を得るためには、形成する電界カーテンや現像などの条件を厳密に限定しなくてはならないことが発見された。
すなわち、適正な条件から外れた条件で作像を行ってしまうと、全く効果が得られないばかりか、返って粗悪な画質を提供してしまうことになる。
ところで、潜像担持体に第一のトナー像が形成され、その上に順次に第二のトナー像、第三のトナー像を形成していくような作像プロセスにおいては、先に潜像担持体上に形成されているトナー像を乱さないような現像方式でなくてはいけない。
非接触一成分現像方式や、特許文献2に記載のトナークラウド現像方式を用いることで、潜像担持体上に順次に各色トナーを形成していくことは可能であるが、いずれの方式も、潜像担持体と現像ローラとの間には交番電界が形成されてしまうために、潜像担持体上に先に形成されたトナー像からトナーの一部が引き剥がされて現像装置に入り込んでしまう。
これによって、潜像担持体上の画像が乱されてしまうばかりでなく、現像装置内のトナーが混色するという問題も生じてしまう。これらは高画質画像を得るには致命的であり、この問題を解決する方法としては潜像担持体と現像ローラとの間には交番電場を形成しない方法で、クラウド現像を実現する必要がある。
このようなクラウド現像を実現できる方法としては、先に挙げた特許文献3に記載の方式などが有効と考えられるが、これに関しては先にも述べた通り、適当な条件の元で利用しないと全く効果が無い。
また、特許文献4に記載の方式などの様に、トナー担持体の機械的な駆動を無くし、3相以上の交互電場によってトナーを静電的に搬送し現像する方法も有効と考えられる。
しかしながら、この方法によれば、何かのきっかけで静電搬送できなくなったトナーを起点として、搬送基板上にトナーが堆積してしまい、結果として機能しなくなる問題を抱えている。
このような問題を解決すべく、例えば特許文献5に記載の方式のように固定搬送基板とその表面を移動するトナー担持体の組合せのような構造も提案されているが、機構が非常に複雑になってしまう。
本発明は、クラウド現像方式における画像濃度確保の確実性を高めることができ、さらには高画質化、小型化を実現できる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の提供をその目的とする。
本発明の他の目的は、潜像担持体上で色重ねができて位置ズレのない高画質のフルカラー画像を得ることができる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、潜像担持体に対向して配置されるトナー担持体と、該トナー担持体の表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように前記電極に電圧を供給する電圧供給手段とを備え、前記電極間の電界により前記トナー担持体の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成し、前記潜像担持体上に形成された潜像にトナーを付着させて該潜像を現像する現像装置において、前記潜像担持体と前記トナー担持体とが対向し潜像を現像可能な領域である現像ニップを、前記潜像担持体の表面の定点が通過する時間内に、前記電界の切り替わりが1回を超える回数以上生じるようにしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の現像装置において、前記電界の切り替わりが10回以上生じるようにしたことを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の現像装置において、前記電界の切り替わりが600回以内であることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1又は2記載の現像装置において、前記電界の切り替わりが200回以内であることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1〜4のいずれか1つに記載の現像装置において、前記電界の切り替わりが、前記電圧供給手段により供給される電圧の周波数によって規定されることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、潜像担持体に対向して配置されるトナー担持体と、該トナー担持体の表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように前記電極にn相で単位時間あたりの切り替わり回数がkの電圧を供給する電圧供給手段とを備え、前記電極間の電界により前記トナー担持体の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成し、前記潜像担持体上に形成された潜像にトナーを付着させて該潜像を現像する現像装置において、前記潜像担持体と前記トナー担持体とが対向し潜像を現像可能な領域である現像ニップにおける前記潜像担持体の移動方向の幅をr、前記潜像担持体の移動線速度をVpとするとき、
r/Vp=h×1/n×1/k
(h>1)
を満たすことを特徴とする。
請求項7記載の発明では、潜像担持体に対向して配置されるトナー担持体と、該トナー担持体の表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように前記電極にn相で周波数fの電圧を供給する電圧供給手段とを備え、前記電極間の電界により前記トナー担持体の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成し、前記潜像担持体上に形成された潜像にトナーを付着させて該潜像を現像する現像装置において、前記潜像担持体と前記トナー担持体とが対向し潜像を現像可能な領域である現像ニップにおける前記潜像担持体の移動方向の幅をr、前記潜像担持体の移動線速度をVpとするとき、
r/Vp=h×1/n×1/f
(h>1)
を満たすことを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項6又は7記載の現像装置において、
h≧10
を満たすことを特徴とする。
請求項9記載の発明では、請求項6〜8のいずれか1つに記載の現像装置において、
h≦600
を満たすことを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項6〜8のいずれか1つに記載の現像装置において、
h≦200
を満たすことを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項1〜10のいずれか1つに記載の現像装置において、前記電極間の電位差の絶対値をVmax[V]とし、前記潜像担持体の移動方向における前記電極間のピッチをp[μm]とするとき、
Vmax/p>1
を満たすことを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項1〜11のいずれか1つに記載の現像装置において、前記潜像担持体と前記トナー担持体との前記現像ニップにおける距離をd、前記電極間のピッチをpとするとき、
d>p
を満たすことを特徴とする。
請求項13記載の発明では、請求項1〜12のいずれか1つに記載の現像装置において、前記トナー担持体へトナーを供給するための現像器を有し、該現像器には2成分現像剤が収容されていることを特徴とする。
請求項14記載の発明では、請求項1〜12のいずれか1つに記載の現像装置において、前記トナー担持体へトナーを供給するための現像器を有し、該現像器には1成分現像剤が収容されていることを特徴とする。
請求項15記載の発明では、プロセスカートリッジにおいて、少なくとも前記潜像担持体と、請求項1〜14のいずれか1つに記載の現像装置とを一体に備え、画像形成装置本体に着脱自在なことを特徴とする。
請求項16記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜14のいずれか1つに記載の現像装置を備えたことを特徴とする。
請求項17記載の発明では、画像形成装置において、請求項15記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする。
請求項18記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜14のいずれか1つに記載の現像装置又は請求項15記載のプロセスカートリッジを複数備え、前記潜像担持体上で複数回の色重ねを行うことを特徴とする。
本発明によれば、従来のクラウド現像方式に比べて、潜像の現像ニップ通過時にフレア活性(ホッピング状態変化)による濃度むらの抑制作用を確実に得ることができ、十分な画像濃度を確保することができる。
電界の切り替わり回数によっては高い現像率を得ることができ、高画質化を実現できるとともに、小型化にも寄与できる。
また、潜像担持体上で良好な色重ねができるので、画像均一性に優れた高画質のフルカラー画像を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を、図1乃至図17を参照して説明する。
まず、本発明の成立過程における実験について説明する。図1に示すように、ガラス基板1上にアルミニウムを蒸着することによって、p[μm]のピッチで潜像担持体の移動方向に配列された複数の電極21、22、23・・・からなる電極パターン2を形成し、その上に保護層3として厚み約3[μm]、体積抵抗率約10^10[Ω・cm]の樹脂コートを施したものを形成してトナー担持体としての基板4を構成し、この基板4の上には、帯電させたトナー層5を形成する。
トナー層5は、基板4に対して図示しない2成分現像器によってベタ画像を薄層に現像することによって形成した。トナーはポリエステル系の粒径約6[μm]のものを使い、基板4上に薄層に形成された状態でのトナーの帯電量は約−22[μC/g]であった。
この状態のトナー層5に対して、図2に示すように、奇数番目の電極21、23・・・の集合体である奇数番目電極群と、偶数番目の電極22・・・の集合体である偶数番目電極群との間に電圧供給手段としての交流電源6から奇数番目電極群に交流電圧を偶数番目電極群に前記交流電圧の逆位相を印加すると、トナー層5の各トナー粒子は奇数番目電極群21、23・・・と偶数番目電極群22・・・を往復するような運動(ホッピング)を行う。このトナーのホッピング運動による様子(状態)を以下、フレアと呼ぶ。換言すれば、フレアは、電界により基板4の表面からトナーが引き離されてクラウドが形成された状態である。
電極21、22、23・・・のピッチpがそれぞれ50、100、200及び400[μm]である4種類の基板4を用いて、交流電源6から電極21、22、23・・・間に印加する交流電圧のプラス側ピーク値とマイナス側ピーク値との差分の絶対値であるVmax[V]を何点かに振りながら(変えながら)、フレアの活性度を高速度カメラで観察したところ、図3に示すような結果を得た。
因みに、電極21、22、23・・・の幅w1と、電極21、22、23・・・の隣同士の距離w2は、電極21、22、23・・・のピッチpの1/2となるようにした。
ここで、フレアの活性度とは、基板4の表面に張り付いて動かないトナーの様子を観察することで約5段階の官能評価により求められたものである。図3から、Vmaxやpの値に関わらず、Vmax[V]/p[μm]によってフレアの活性度がほぼ一義的に得られることが確認できる。
そして、Vmax[V]/p[μm]>1の時にフレアが活性化し始めて、Vmax[V]/p[μm]>3ではフレアが完全に活性化していることが分かる。
現像領域での現象に着目して、現像ニップと画像の均一性について検討を行った。現像ニップは、基板4上を搬送されるトナーのホッピング高さと、基板4と図示しない感光体ドラム(以下、単に「感光体」ともいう)との間の空隙距離との関係で定義する。
つまりホッピング高さより空隙距離が小さい領域を現像ニップとする。ホッピング高さは、印加電圧、トナーQ/m、電極幅等により変化するので、実験によって、実際の現像ニップを求めている。
現像ニップ幅計測方法は以下の通りである。すなわち、電極、電極-感光体、トナー搬送量等の条件を実使用の条件とし、感光体上をベタ画像に相当する電位にする。
感光体を回転させない状態で電圧を印加し、フレアローラ(基板4の機能をローラにしたもの)を回転させる。感光体上にトナーが付着した幅を計測する。ここで計測される感光体の回転方向の幅が、現像ニップ幅である。フレアローラ上のトナーは、対向する感光体の表面電位により現像電位差が異なり、それにより現像時のホッピング高さが異なる。感光体上の電位がベタ相当である場合、最も現像電位差が大きくなり、最も現像ニップ幅が広くなる。そのため、最も広いニップ幅を示す条件での領域を現像ニップと定義し、このニップ中での必要条件を求める。
現像ニップ幅をr、感光体線速度をVp、交流電源6の駆動電圧の周波数をf、相数をnとするとき、均一性が良好な感光体上トナー付着を得るためには、ある関係が成り立つ必要があることを見いだした。
実験方法を説明する。装置は電極幅40μm、電極間隔40μmの電極を用い、電極へ印加する電圧パルスの平均値を−200V、Vppを200Vとした。
電極はローラ表面に形成し、電極ローラは感光体と線速度が等速となるように回転させた。感光体上にベタ部の電位として−100Vの潜像を形成した。この電位では、トナー付着量は、中間調の画像に相当し、現像飽和値に近い付着量の場合と比較して現像によるムラが目立ちやすいためこのような濃度を用いている。
現像ニップ幅は、前述のような方法で測定して約1mmであった。駆動電圧の周波数を1kHz、相数は2、感光体線速度を変化させた。感光体を回転させ、一定の線速度になった時点で駆動電圧を印加する方法で、線速に対する均一性を評価した。結果を表1に示す。表1において、感光体線速度の下の回数は、後述する電界(電圧)の切り替わり回数を示している。
Figure 2008281953
表1の結果から以下のことが言える。
濃度ムラは、感光体上の回転方向の粗密であるので、ホッピングの状態と関係があると考えられる。ホッピング状態の変化の周期を考えると、各印加電圧の周波数があるので、ホッピング状態の変化の周波数は、周波数と相数2の積となると考えられる。
例えば、駆動周波数が1kHzである場合、トナーのクラウド状態は0.5msごとに変化することになる。この変化は、電圧印加により形成される電界の切り替わり間隔であり、フレアの活性期間とも言えるものである。
したがって、感光体上の潜像が現像ニップを通過する際、このホッピング状態変化の周期(電界の切り替わり間隔)より短い場合、濃度のむらが生じることになる。換言すれば、ホッピング状態変化の周期より長ければ、フレア活性による濃度むらの抑制効果を享受できる機会が増えることになる。
ニップ幅を1mmとして計算すると、実験結果における感光体線速300mm/sでは現像ニップ通過時間が約3.3msとなる。このニップ通過時間内においては、電界の切り替わりが約7回起こっていることになる。
感光体線速200mm/sの場合、電界の切り替わりは10回起こっていることになる。このときの画像状態は、ムラがやや見られるが許容できるレベルであった。
以上のことから、式(1)により、感光体上トナー付着ムラに対する条件が記述できることがわかった。
現像ニップ幅をr、感光体線速をVp、交流電源6による駆動周波数をf、相数をnとすると、
r/Vp=h×1/n×1/f ・・・(1)
(h>1)
より好ましくは、h≧10程度の条件、すなわち、潜像を担持した感光体の表面の定点が現像ニップを通過する時間内に電界の切り替わりが10以上生じるようにすれば、トナーQ/mの変動等による現像ニップ幅変動が生じた時でも安定した均一なトナー付着が得られることが判った。
この結果を確かめるために、図4に示す平板電極にて実験を行った。まず図1で説明したものと同様の構成の基板Bに、2成分現像によってトナー層9を形成する。偶数番目の電極22、24・・・と奇数番目の電極21、23・・・とは、逆位相の電圧が印加されている。
対向する電極7は接地され、対向面は絶縁層(感光体を想定したもの)8が形成されている。交番電圧の中心値を、接地された電極7に対し、トナーが付着する側にオフセットすることで、接地された電極7側にトナーが付着する。トナー極性がマイナスの場合、マイナス電圧をオフセットする。
両者を所定の空隙dを介して対向させ、交番電圧を印加すると、トナー層9の一部が基板A上(厳密には絶縁層8上)に付着する。
予め形成されたムラの無いトナー付着量に対する、交番電圧の印加により対向面に付着したトナーの質量の割合を現像率とする。印加する交番電圧の周期と、交番回数(=電界の切り替わり回数)を変化させて実験を行った。
予め付着させる感光体上のトナー付着量を0.4mg/cm〜0.6mg/cm程度とした。結果を図5に示す。
図5に示す結果は印加電圧周波数が1kHzのものであるが、0.1kHzから3kHzまではぼ同様の結果が得られており、周波数が異なっていても、交番回数10回で90%以上の現像率が得られていることがわかる。
使用する装置の画質レベルによっては、交番回数が10回未満でも構わない。また、交番回数が2回程度であっても従来のクラウド現像方式に比べて、潜像の現像ニップ通過時にフレアの活性(ホッピング状態変化)による濃度むらの抑制効果を確実に得ることができ、十分な画像濃度を確保することができる。
フレア基板(基板4)上のトナーが十分に活性な条件であるにもかかわらず、すなわち電界の切り替わり回数が10回以上であるにもかかわらず、ベタ画像とライン画像が均一に現像されない現象が発生したため、現像領域での現象に着目して、現像ニップと画像の均一性について検討を行った。
具体的には、感光体上ベタ画像が適正な付着量であるにもかかわらずライン画像の付着量が過多(エッジの膨らみ)となり、転写定着を経てプリント画像とした場合、つぶれ、チリ等により画像劣化を引き起こすものである。
現像ニップの定義、現像ニップ幅計測方法は上記と同様である。感光体とフレアローラを対向させて等速で回転する。フレアローラにはフレア電圧を印加し、トナーがホッピングした状態にしておき、対向した感光体の電位を変化させる。
感光体上の電位はスタンバイ状態では非画像部電位とし、オン状態では画像部電位とする。オンする時間の間だけ、トナーはフレアローラから感光体に付着するため、オン時間を変化させることで、オン時間に対応した幅のトナー付着が感光体上に生じる。
この付着幅を計測し、各オン時間tでのプロットを結んだ線のt=0での値をニップ幅と考える。
現像ニップ幅r、感光体線速度Vp、駆動電圧の周波数f、相数nについて付着過多による不均一性が生じない良好な感光体上トナー付着を得るためには、ある関係が成り立つ必要があることを見いだした。
実験方法を説明する。装置は電極幅40μm、電極間隔40μmの電極を用い、電極へ印加する電圧パルスの平均値を−350V、Vp−pを400Vとした。電極はローラ表面に形成し、電極ローラ(フレアローラ)は感光体と線速度が等速となるように回転させた。
感光体上の非画像部電位を−500V、画像部電位が−100Vのライン潜像を形成した。周波数を変化させ、感光体上のトナーを観察し、付着量を測定した。測定した付着量をラインの面積で割ることで、単位面積あたりの付着量を算出している。
このときの現像ニップ幅は、前述の方法で測定した。周波数によりニップ幅が異なり、検討した周波数でのニップ幅計測値は、表2に示す通りである。
Figure 2008281953
それぞれの周波数で実験を行った。プロセス線速は180mm/s、感光体とフレアローラは等速で回転している。プロセス線速360mm/sについても同様であった。周波数に対する付着状態を評価した結果を表3に示す。
Figure 2008281953
これらの結果から、ライン潜像へのトナーの過剰付着は、現像領域を潜像が通過する間に、多くのホッピングが生じ、過剰な現像トナーが潜像に向かうためであり、現像領域通過時間内でのホッピング回数(電界の切り替わり回数)と関係があると考察できる。すなわち、電界の切り替わり回数は多ければ多い程良いというものではなく、上限が存在することが予測できる。
この考察を確かめるために、プロセス速度を2倍にして実験したところ、状態の改善が見られた。
この関係は現像ニップ幅をr、感光体線速をVp、駆動周波数をf、相数をnとすると、式(2)のように表せ、ここで切り替わり回数にあたるhを決めることで、ライン現像の状態を記述できると考えられる。
r/Vp=h×1/n×1/f ・・・(2)
(1<h≦600)
ここでは、電圧(電界)の切り替わり回数kを周波数fによって規定したが、これに限定される趣旨ではない。
周波数を0.1kHz〜5kHzまで変化させ、プロセス線速を180mm/sと360mm/sについて実験を行い、ラインの付着量を測定した。このとき、ベタの付着量はほぼ0.4mg/cmであった。
結果を(2)式のhを横軸として示したものが、図6である。
図6をみると、hが小さい領域(切り替わり回数が少ない領域)では、ライン付着量はあまり増加せず、hが大きくなると過剰に付着していることがわかる。
ライン付着量の許容値をベタの2倍とすると、h≦600が適正となり、より望ましくはh≦200程度が良いと判断できる。また、十分な画像濃度を得るためには、h>1が必要であった。
さらに、潜像担持体とトナー担持体との距離dを変化させて実験を行ったところ、前記実験より近接させた距離において、様子の異なる画像ムラが見られた。このムラは、電極のピッチpと一致するもので、電極パターン上電界の強弱により付着トナー量が変化したと考えられる。
この現象は、電極ピッチpと距離dとの関係において、d<pとなる条件で発生しており、d>pとすることが、電極によるピッチムラ防止には有効である。
その理由を図7に示すような系での実験結果により説明する。基板Aはアルミニウムからなる基板7の上に厚み約20[μm]の樹脂層(感光体を想定したもの)8を形成することで構成する。基板7は接地し、樹脂層8にはベタ画像相当の0.4[mg/cm^2]のトナー層9を形成する。
このトナー層9は図示しない2成分現像器によって樹脂層8に対してベタ現像をすることで形成したものである。
この基板Aに間隔d[μm]で対向するように基板Bを設置する。この基板Bは上記基板4と同様に構成され、表層3は以降の作業によってここに転移するトナーの量を光学的な測定装置(反射光濃度測定器)によって計測しやすいように白色のコート層とする。
図3から、Vmax[V]/p[μm]=4であればいずれの条件でも安定なフレアを形成できるので、Vmax[V]/p[μm]=4となる4種の条件を用いて、基板Bへのトナー転移量の現像ギャップ(d[μm])依存性を調べると、図8に示すような結果が得られた。この結果から、感光体(基板A)上の画像を乱すことなく現像ができる条件は、ピッチ間距離pが現像ギャップdより小さいこと、すなわちp<dであることがわかる。
これは、トナー担持体(基板B)上に形成される電界の影響が、潜像担持体(基板A)上の静電潜像の電場やトナー像に対して及ばない条件であると考えることができる。このような条件のもとでは、例えば1200dpiや2400dpiの孤立ドットをスキャベンジなしで正確に現像できるばかりでなく、潜像担持体(基板A)上でのトナー像重ねのような作像プロセスを利用する際にも、先に潜像担持体上に形成されているトナー像を乱すこと無く、且つ、現像装置内のトナーの混色を招くことも無く、非常に高画質なトナー像重ねを実現することができる。
図9は本実施形態におけるトナー担持体の代表例を示す。
トナー担持体(以下、「トナー担持ローラ」ともいう)31は、回転ローラ形状に形成したもので、移動方向にp[μm]のピッチで配列されて空間周期的に配置された複数の電極41、42、43・・・からなる電極パターンにおける奇数番目の電極の集合体である奇数番目電極群を束ねた電極軸40Aと、偶数番目の電極の集合体である偶数番目電極群を束ねた電極軸40Bを回転軸として回転することができる。
それぞれの電極軸40A、40Bには、図示しない電極ブラシ等によって交流電源からバイアス電位として交流電圧が印加される。印加される電圧を詳細に説明する。
図10(a)に示すように、奇数番目電極群を束ねた電極軸40Aに矩形波の交流電圧を印加し、偶数番目電極群を束ねた電極軸40Bに電極軸40Aに印加した電圧とは逆位相の矩形波の交流電圧を印加する。両者の平均電位は同じである。
また、図10(b)に示すように、一方に矩形波の交流電圧を印加し、他方に前記交流電圧の平均電位と同様な直流電圧を印加しても同様の効果が得られる。
トナー担持ローラ31は、図11(a)に示すように、絶縁体であるアクリル樹脂の円筒51に軸穴52を設け、図11(c)に示すステンレス製の電極軸40A、40Bを、図11(b)に示すように、円筒51の軸穴52に圧入して電極軸40A、40Bを奇数番目電極群41、43・・・、偶数番目電極群42・・・にそれぞれ接続する。
次に、図12(a)〜(e)に示す各工程でパターン電極を形成する。図12はトナー担持ローラ31の表面を回転軸に沿った方向に見た図で、分かりやすいように平面状に展開している。図12(a)に示す工程では、図11に示す工程よって得られたローラ51の表面を外周旋削によって平滑に仕上げる。
図12(b)に示す工程では、溝のピッチが100[μm]、溝幅が50[μm]となるように溝53の切削を行う。図12(c)に示す工程では、溝切削を行ったローラ51に無電解ニッケル54のメッキを施し、図12(d)に示す工程では、無電解ニッケル54のメッキを施したトナー担持ローラ31の外周を旋削して不要な導体膜を取り除く。
この時点で電極41、42、43・・・が溝53の部分に互いに絶縁して形成される。その後、ローラ51にシリコーン系樹脂をコーティングすることでローラ51の表面を平滑にし、同時に表面保護層(厚み約5[μm]、体積抵抗率約10^10[Ω・cm])55を形成してトナー担持ローラ31を製作した。図13は、トナー担持ローラ31を平面状に展開した状態を示す。
トナー担持ローラ31は、上記基板4と同様に、保護層55上に薄いトナー層が形成され、電極軸40A、40Bに図示しない交流電源から電極ブラシ等によってバイアス電位として交流電圧が印加されると、トナーは奇数番目電極群41、43・・・と偶数番目電極群42・・・を往復するような運動(ホッピング又はフレア)を行う。交流電源から電極41、42、43・・・間に印加する交流電圧のプラス側ピーク値とマイナス側ピーク値との差分の絶対値をVmax[V]とし、Vmax[V]/p[μm]>1の時にフレアが活性化し始めて、Vmax[V]/p[μm]>3ではフレアが完全に活性化している。
また、トナー担持ローラ31は、上記基板4と同様に、表層55の体積抵抗率が10^9〜10^12[Ω・cm]の範囲にあることが適正であり、表層55がシリコーン系樹脂である。表層55の材料は、上述のように、トナーとの摩擦でトナーに正規の電荷を与えられる材質であることが好ましく、例えばガラス系のものや、2成分現像剤のキャリアコートに使用されている材料を用いることが好ましい。
上述のように、電極ピッチpは現像ギャップdより小さく、すなわちp<dに設定される。
図14に本発明の第1の実施形態を示す。この実施形態は上記トナー担持ローラ31を利用した現像装置を有する画像形成装置である。
トナー担持ローラ31に対しては、通常の2成分現像器56により2成分現像剤の穂が当接されている。具体的には、粒径50[μm]の磁性キャリア粉と粒径約6[μm]のポリエステルトナーを重量比で7〜8[wt%]混合させた2成分現像剤を、2成分現像器56の永久磁石を内包するマグネットスリーブ57によってトナー担持ローラ31まで搬送し、そこでトナーの一部がマグネットスリーブ57とトナー担持ローラ31との間に印加される直流バイアス電位によってトナー担持ローラ31に転移する。
トナー担持ローラ31に転移したトナーは、トナー担持ローラ31上でフレアを形成しながら、トナー担持体31が図示しない駆動部により回転駆動されることで潜像担持体58との対向部に搬送され、トナー担持ローラ31表面の平均電位と潜像担持体58の電位との差によって潜像担持体58上の静電潜像に付着することで該静電潜像を現像してトナー像を形成する。
なお、電極軸40A、40B間には電圧供給手段としての交流電源59から電極ブラシ等によってバイアス電位として交流電圧が印加され、奇数番目電極群41、43・・・と偶数番目電極群42・・・との間に時間周期的な電位差が形成される。
現像に寄与しなかった不要なトナーは現像部から再びマグネットスリーブ57に戻ってくる。フレアが形成されているので、トナー担持ローラ31に対するトナーの付着力は非常に低く、トナー担持ローラ31によって現像部から戻ってきたトナーは、マグネットスリーブ57の回転に追随した2成分現像剤の穂によって容易に掻き取られたり均されたりする。
これを繰り返すことによって、トナー担持ローラ31上には常にほぼ一定量のトナーフレアが形成されることになる。2成分現像器56は、容器60内の2成分現像剤63を攪拌しながら搬送して循環させ、マグネットスリーブ57がその2成分現像剤の一部をトナー担持ローラ31まで搬送すると共に現像部から現像に寄与しなかった不要なトナーを戻す。
トナー担持体31の近傍には、トナー担持体31上のトナー量を検出するトナー量検出手段90が設けられている。トナー量検出手段90は光学的なセンサで構成され、トナー担持体31の表面からの反射光量を測定し、トナー重量を検知する。
2成分現像器56、トナー担持体31、交流電源59及びトナー量検出手段90により現像装置G1が構成され、これらと潜像担持体58とにより、図示しない画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジPC1が構成されている。
潜像担持体58としては、厚み13[μm]の有機感光体を使用し、1200dpiのレーザ書き込み系を利用して潜像を形成する場合について以下に説明する。感光体58は、図示しない駆動部により回転駆動されて帯電装置により一様に帯電され、露光手段としてのレーザ書き込み系により露光されて静電潜像が形成される。
この場合、感光体58の帯電電位は−500から−300Vとし、ベタ部での書き込み電位が−50Vとなるような条件で静電潜像を形成する。
この静電潜像は、トナー担持体31上でフレアを形成するトナーにより現像されてトナー像となる。この時、帯電量が約−22[μC/g]で粒径が6[μm]であるトナーを使って、地汚れが無く、ベタ部の埋まりも良く、且つ1200dpiの1ドットが再現できるように条件を設定したところ、トナー担持体31と感光体58とのギャップは約500[μm]、トナー担持体31の奇数番目電極群と偶数番目電極群には、−400[V]と0[V]のそれぞれをピークに持つ各瞬間瞬間における平均電位が−200[V]の交流バイアスを、2[kHz]の周波数で交流電源59から印加することで実現した。奇数番目電極群と偶数番目電極群の交流バイアスは逆位相である。
このときの潜像担持体58の線速度は200mm/s、ニップ幅は、前述の方法で測定したところ約2mmであった。式(1)に代入すると、r=2、Vp=200、n=2、f=2kであるので、h=40において成り立つことがわかり、十分な画像均一性が得られる条件である。
図示しないが、潜像担持体58上のトナー像は給紙装置から給送されてきた記録紙等の記録媒体へ転写手段により転写され、その記録媒体は定着装置によりトナー像を定着されて外部へ排出される。
図15に第2の実施形態を示す。この実施形態では、図14に示した実施形態におけるマグネットスリーブ57を省略して簡略化した構成となっており、トナー担持ローラ31に対するトナー供給を2成分現像剤のカスケード現像現象によって行う。
現像器56は単純なカスケードを利用してトナー担持ローラ31に薄いトナー層を形成するため、トナー担持ローラ31へのトナー転移率が図14に示す実施形態に比べて低下するが、その分トナー担持ローラ31の回転速度を高くすることにより、感光体58への現像速度に対応することができる。
この実施形態のマグネットスリーブ57を省略した2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置は、実質的に従来の2成分現像器と同サイズとなるため、小型で高画質の作像エンジンを構成することが可能である。
よって、本実施形態によれば、従来技術よりも高画質を実現でき、且つより小型にできる。
2成分現像器56、トナー担持体31、交流電源59及びトナー量検出手段90により現像装置G2が構成され、これらと潜像担持体58とにより、図示しない画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジPC2が構成されている。
図16に第3の実施形態を示す。この実施形態では、図14に示した実施形態における2成分現像器56の代りに、トナーのみを有する1成分現像器64が用いられ、この1成分現像器64はトナー担持ローラ31に対してトナーを転移させてトナー担持ローラ31上に薄いトナー層を形成する。
この場合、1成分現像器64は、容器65内のトナー66を循環パドル67で攪拌して循環させながらトナー担持ローラ31に給し、トナー担持ローラ31上のトナーをトナー規制部材としてのメータリングブレード68により一定厚に規制して薄いトナー層とする。
トナー担持ローラ31へのトナー供給安定性という意味では、図14に示す実施形態や図15に示す実施形態に比べてやや劣る部分もあるが、それは条件を詰めれば解決できる問題であり、何よりも非常に小型軽量且つ高画質な現像装置を提供することができる。
よって、本実施形態によれば、従来技術よりも均一性に優れた高画質を実現でき、且つより小型にできる。
1成分現像器64、トナー担持体31、交流電源59及びトナー量検出手段90により現像装置G3が構成され、これらと潜像担持体58とにより、図示しない画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジPC3が構成されている。
図17に第4の実施形態を示す。この実施形態は、図14に示す実施形態における2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置と同じ現像装置を利用して構成され、感光体上に各色のトナー像を重ねて形成する画像形成装置の例である。
この実施形態では、潜像担持体としてのベルト状の有機感光体69は、図示しない2つのローラ間に掛け渡され、図示しない駆動部により回転駆動される。
感光体69の左側には、複数色、例えばブラック、イエロー、シアン、マゼンタの画像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段としての作像装置70K、70Y、70C、70Mが配列されている。感光体69は、まず、作像装置70Kにて帯電装置71Kにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、ブラックの画像データで変調された光ビーム72Kによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が上記図14に示す実施形態における2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置と同じ構成の現像装置73Kにより現像されてブラックのトナー像となる。
その後、感光体69は除電器74Kにより除電されて次の画像形成に備える。
次に、感光体69は、作像装置70Yにて帯電装置71Yにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、イエローの画像データで変調された光ビーム72Yによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が上記図14に示す実施形態における2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置と同じ構成の現像装置73Yにより現像されて上記ブラックのトナー像と重なるイエローのトナー像となる。その後、感光体69は除電器74Yにより除電されて次の画像形成に備える。
次に、感光体69は、作像装置70Cにて帯電装置71Cにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、シアンの画像データで変調された光ビーム72Cによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が上記図14に示す実施形態における2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置と同じ構成の現像装置73Cにより現像されて上記ブラックのトナー像及び上記イエローのトナー像と重なるシアンのトナー像となる。その後、感光体69は除電器74Cにより除電されて次の画像形成に備える。
次に、感光体69は、作像装置70Mにて帯電装置71Mにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、マゼンタの画像データで変調された光ビーム72Mによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が上記図14に示す実施形態における2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置と同じ構成の現像装置73Mにより現像されて上記ブラックのトナー像、上記イエローのトナー像及び上記シアンのトナー像と重なるマゼンタのトナー像となることでフルカラー画像が形成される。
一方、図示しない給紙装置から記録紙等の記録媒体が給送され、この記録媒体は電源から転写バイアスが印加される転写手段としての転写ローラ75により感光体69上のフルカラー画像が転写される。フルカラー画像が転写された記録媒体は、定着装置76によりフルカラー画像が定着され、外部へ排出される。感光体69は、フルカラー画像転写後にクリーニング手段としてのクリーナ77により残留トナー等が除去される。
なお、現像装置73K、73Y、73C、73Mは、図15の2成分現像器56及びトナー担持ローラ31からなる現像装置又は図16の1成分現像器64及びトナー担持ローラ31からなる現像装置を用いてもよい。
この実施形態では、同一の感光体69上に4色分の書き込みを行うので、通常の4連タンデム方式と比較すると、原理的に位置ズレがほとんど発生せず、感光体上で色重ねができて位置ズレのない高画質のフルカラー画像を得ることができる。
また、上記実施形態の現像装置を用いることにより、感光体69上に一度形成されたトナー像に対しては全く影響を与えることが無いので、スキャベンジや混色などの問題が一切無く、高画質な作像プロセスを長期に亘り安定して行うことができる。
本発明に関する実験に用いた系を示す断面図である。 同系のフレア状態を示す断面図である。 同系の実験結果であるVmax[V]/p[μm]とフレア活性度との関係を示す特性図である。 交番回数と現像率との関係を見いだすための実験に用いた系を示す断面図である。 同系の実験結果である交番回数と現像率との関係を示す特性図である。 数百回レベルの交番回数とトナー付着量との関係を示す特性図である。 本発明に関する実験に用いた系を示す断面図である。 同系の実験結果である現像ギャップと基板A上の光学濃度増加分との関係を示す特性図である。 本発明の実施形態におけるトナー担持体の代表例を示す斜視図である。 トナー担持体の電極に印加されるパルス電圧の特性を示す波形図である。 トナー担持体の製造工程の一部を示す断面図である。 トナー担持体の製造工程の他の一部を示す断面図である。 トナー担持体を平面状に展開した状態を示す平面図である。 第1の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 第2の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 第3の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 第4の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。
符号の説明
6、59 電圧供給手段としての交流電源
21、22、23、41、42、43 電極
31 トナー担持体
56 現像器としての2成分現像器
58、69 潜像担持体としての感光体
64 現像器としての1成分現像器
G1、G2、G3、73K、73Y、73C、73M 現像装置
PC1、PC2、PC3 プロセスカートリッジ

Claims (18)

  1. 潜像担持体に対向して配置されるトナー担持体と、該トナー担持体の表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように前記電極に電圧を供給する電圧供給手段とを備え、前記電極間の電界により前記トナー担持体の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成し、前記潜像担持体上に形成された潜像にトナーを付着させて該潜像を現像する現像装置において、
    前記潜像担持体と前記トナー担持体とが対向し潜像を現像可能な領域である現像ニップを、前記潜像担持体の表面の定点が通過する時間内に、前記電界の切り替わりが1回を超える回数以上生じるようにしたことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1記載の現像装置において、
    前記電界の切り替わりが10回以上生じるようにしたことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2記載の現像装置において、
    前記電界の切り替わりが600回以内であることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1又は2記載の現像装置において、
    前記電界の切り替わりが200回以内であることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の現像装置において、
    前記電界の切り替わりが、前記電圧供給手段により供給される電圧の周波数によって規定されることを特徴とする現像装置。
  6. 潜像担持体に対向して配置されるトナー担持体と、該トナー担持体の表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように前記電極にn相で単位時間あたりの切り替わり回数がkの電圧を供給する電圧供給手段とを備え、前記電極間の電界により前記トナー担持体の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成し、前記潜像担持体上に形成された潜像にトナーを付着させて該潜像を現像する現像装置において、
    前記潜像担持体と前記トナー担持体とが対向し潜像を現像可能な領域である現像ニップにおける前記潜像担持体の移動方向の幅をr、前記潜像担持体の移動線速度をVpとするとき、
    r/Vp=h×1/n×1/k
    (h>1)
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  7. 潜像担持体に対向して配置されるトナー担持体と、該トナー担持体の表面に所定方向に並べて設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極間の電界が時間的に切り替わるように前記電極にn相で周波数fの電圧を供給する電圧供給手段とを備え、前記電極間の電界により前記トナー担持体の表面に担持されたトナーをホッピングさせながらクラウドを形成し、前記潜像担持体上に形成された潜像にトナーを付着させて該潜像を現像する現像装置において、
    前記潜像担持体と前記トナー担持体とが対向し潜像を現像可能な領域である現像ニップにおける前記潜像担持体の移動方向の幅をr、前記潜像担持体の移動線速度をVpとするとき、
    r/Vp=h×1/n×1/f
    (h>1)
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  8. 請求項6又は7記載の現像装置において、
    h≧10
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか1つに記載の現像装置において、
    h≦600
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  10. 請求項6〜8のいずれか1つに記載の現像装置において、
    h≦200
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の現像装置において、
    前記電極間の電位差の絶対値をVmax[V]とし、前記潜像担持体の移動方向における前記電極間のピッチをp[μm]とするとき、
    Vmax/p>1
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の現像装置において、
    前記潜像担持体と前記トナー担持体との前記現像ニップにおける距離をd、前記電極間のピッチをpとするとき、
    d>p
    を満たすことを特徴とする現像装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載の現像装置において、
    前記トナー担持体へトナーを供給するための現像器を有し、該現像器には2成分現像剤が収容されていることを特徴とする現像装置。
  14. 請求項1〜12のいずれか1つに記載の現像装置において、
    前記トナー担持体へトナーを供給するための現像器を有し、該現像器には1成分現像剤が収容されていることを特徴とする現像装置。
  15. 少なくとも前記潜像担持体と、請求項1〜14のいずれか1つに記載の現像装置とを一体に備え、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ。
  16. 請求項1〜14のいずれか1つに記載の現像装置を備えた画像形成装置。
  17. 請求項15記載のプロセスカートリッジを備えた画像形成装置。
  18. 請求項1〜14のいずれか1つに記載の現像装置又は請求項15記載のプロセスカートリッジを複数備え、前記潜像担持体上で複数回の色重ねを行うことを特徴とする画像形成装置。
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