JP2008281030A - バルブの軸受構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】煤や塵芥等の異物が軸受部の軸受孔とその軸受孔に遊嵌される回転軸との間の隙間に堆積してその回転軸が固着することを防止する。
【解決手段】軸受孔11を有する軸受部12と、軸受部12の軸受孔11に回転可能に遊嵌される回転軸13と、回転軸13に装着される弁体とを備えたバルブの軸受構造において、軸受部12の軸受孔11と回転軸13との間の隙間Cに侵入する異物を回転軸13の回転により掻き出すための掻き出し機構17を備える。
【選択図】図1
【解決手段】軸受孔11を有する軸受部12と、軸受部12の軸受孔11に回転可能に遊嵌される回転軸13と、回転軸13に装着される弁体とを備えたバルブの軸受構造において、軸受部12の軸受孔11と回転軸13との間の隙間Cに侵入する異物を回転軸13の回転により掻き出すための掻き出し機構17を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、煤や塵芥等の異物が多い環境で使用されるバルブの軸受構造に関する。
従来のバルブの軸受構造を、エンジンの吸気マニフォールド内(又はシリンダヘッドの吸気ポート内)に設置される可変スワールシステム(VSS)に用いられるスワールコントロールバルブの軸受構造を例に説明する。
スワールコントロールバルブは、エンジンの吸気マニフォールド内(又はシリンダヘッドの吸気ポート内)に、回転軸に装着した弁体を配設し、その弁体で吸気マニフォールド(又は吸気ポート)の通路面積を調節することにより、エンジンの燃焼室内(シリンダ内)に発生するスワールをコントロールするようになっている。回転軸の軸方向端部や中間部等には、その回転軸を支持するための軸受部が設けられており、その軸受部の軸受孔に遊嵌された回転軸が回転するようになっている。
このようなバルブの軸受構造は、例えば特許文献1にも記載されている。
近年、排気ガス規制の強化に伴い、EGR(排気再循環)は排気ガス規制に対応するための必須技術となっている。EGRはエンジンの排気通路を流れる排気ガスの一部を吸気通路に再循環させるため、排気ガス中の煤も吸気通路に還流される。この煤が上記の軸受部の軸受孔と回転軸との間の隙間に侵入すると、回転軸の動きが鈍くなり又は回転軸が固着して、スワールコントロールバルブが作動できなくなることがある。
排気ガス中の煤が軸受部の軸受孔と回転軸との間の隙間に侵入するのを防止するために、軸受部の軸受孔又は回転軸にダストシールを装着することが考えられるが、部品点数が増え、或いは、組立作業性が悪化し、コストアップする等の問題がある。
そこで、本発明の目的は、煤や塵芥等の異物が軸受部の軸受孔とその軸受孔に遊嵌される回転軸との間の隙間に堆積してその回転軸が固着することを防止することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、軸受孔を有する軸受部と、該軸受部の軸受孔に回転可能に遊嵌される回転軸と、該回転軸に装着される弁体とを備えたバルブの軸受構造において、上記軸受部の軸受孔と上記回転軸との間の隙間に侵入する異物を上記回転軸の回転により掻き出すための掻き出し機構を備えたことを特徴とするバルブの軸受構造である。
請求項2に係る発明は、上記掻き出し機構が、上記回転軸に上記軸受部の軸受孔内に位置させて設けられ、軸方向端面が軸方向と直交する方向に対して斜めに形成された大径部を有し、上記回転軸が回転すると、上記軸受部の軸受孔と上記大径部の軸方向端面との接触位置が軸方向に相対的に移動する請求項1に記載のバルブの軸受構造である。
本発明によれば、煤や塵芥等の異物が軸受部の軸受孔とその軸受孔に遊嵌される回転軸との間の隙間に堆積してその回転軸が固着することを防止することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の一実施形態に係るバルブの軸受構造の断面図である。
本実施形態は、エンジンの燃焼室内(シリンダ内)に発生するスワールをコントロールするためのスワールコントロールバルブ(スワール制御弁)の軸受構造に適用したものである。かかるエンジンは、そのエンジンの吸気通路(吸気管又は吸気マニフォールド)と排気通路(排気管又は排気マニフォールド)とを連通するEGR通路(EGR管)を具備しており、排気通路を流れる排気ガスの一部がEGR通路を通して吸気通路に再循環される。
図1に示すように、本実施形態に係る軸受構造10は、エンジンの吸気マニフォールド(又はシリンダヘッドの吸気ポート)に設けられ、軸受孔11を有する軸受部12と、軸受部12の軸受孔11に回転可能に遊嵌される(支持される)回転軸13と、回転軸13に装着され、吸気マニフォールド(又は吸気ポート)の通路面積を調節する弁体14(バタフライバルブ等、図2参照)と、回転軸13を回転させるためのアクチュエータ15(電動モータ等、図2参照)とから主に構成される。
回転軸13は、弁体14が装着される軸部(小径部)16と、軸部16と同心に且つ軸部16より大径に形成され、軸受部12の軸受孔11に挿入される(遊嵌される)大径部17とからなる。回転軸13は、大径部17を軸受部12の軸受孔11内に位置させた状態で、大径部17の外周面と軸受孔11の内周面との間に微小な隙間(クリアランス)Cを有して軸受孔11に回転可能に遊嵌されている。
本実施形態では、大径部17は、その軸方向両端面17a、17bが軸方向と直交する方向に対して斜めに形成されている。また本実施形態では、大径部17は、その軸方向一端面17aが他端面17bに対して略平行に形成されている。また本実施形態では、大径部17は、その軸方向両端面17a、17bの一部が軸受孔11外に位置するようになっている。
なお、回転軸13の軸部16と大径部17とを一体に設けても良く、回転軸13の軸部16と大径部17とを別体で形成しても良い。回転軸13の軸部16と大径部17とを一体に設ける場合、例えば、大径部17は回転軸13の一部を加工することにより設ける。回転軸13の軸部16と大径部17とを別体で形成する場合、例えば、大径部17は斜めにカットした円管を回転軸13(軸部16)に圧入又は焼き嵌めすることで設ける。
本実施形態に係る軸受構造10は、軸受部12の軸受孔11と回転軸13の大径部17との間の隙間Cに侵入する排気ガス中の煤等の異物を回転軸13の回転により軸受孔11外に掻き出すための掻き出し機構を備える。本実施形態の大径部17が、上記の掻き出し機構をなす。
次に、本実施形態の作用を説明する。
回転軸13が、図3(a)に示す角度位置から図3(b)に示す角度位置まで所定角度(図示例では90度)だけ回転すると、回転軸13の回転により、軸受孔11に遊嵌されている回転軸13の大径部17の軸方向端面17a、17bは軸受部12の軸受孔11に対し軸方向に摺動する。なお、回転軸13の回転角度は任意の角度で構わない。
大径部17の軸方向一端面17aの任意の点A’と対応する軸受孔11の内周面Aについて詳細に説明する。
図3(a)に示す回転軸13が回転していない角度位置では、軸受孔11の内周面Aに接触する大径部17の軸方向一端面17aはA’点である。
回転軸13が、図3(a)に示す角度位置から図3(b)に示す角度位置まで90度回転すると、軸受孔11の内周面Aに接触する位置には大径部17の軸方向一端面17aのB’点が回転して来る。大径部17の軸方向一端面17aのA’点は90度位相がずれた位置に回転移動する。
このとき、軸受孔11の内周面Aに接触する大径部17の軸方向一端面17aはA’点からB’点に移るので、大径部17の軸方向一端面17aは軸受孔11の内周面A上をA’点からB’点に軸方向に動くことになる。
その結果、軸受孔11と大径部17との間の隙間Cに堆積する排気ガス中の煤等の異物は大径部17の軸方向一端面17aによって軸受孔11外に掻き出され、煤等の異物が軸受部12の軸受孔11と回転軸13(大径部17)との間の隙間Cに堆積して回転軸13が固着することを防止することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、上述の実施形態ではスワールコントロールバルブの軸受構造に適用した一例を説明したが、本発明に係る軸受構造は、煤や塵芥等の異物が多い環境で使用される他のバルブの軸受構造にも適用することが可能であり、例えば、エンジンの排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路の途中に配設されるEGRバルブ(EGR弁)の軸受構造にも適用することが可能である。
10 軸受構造
11 軸受孔
12 軸受部
13 回転軸
14 弁体
17 大径部(掻き出し機構)
17a 軸方向端面
17b 軸方向端面
11 軸受孔
12 軸受部
13 回転軸
14 弁体
17 大径部(掻き出し機構)
17a 軸方向端面
17b 軸方向端面
Claims (2)
- 軸受孔を有する軸受部と、該軸受部の軸受孔に回転可能に遊嵌される回転軸と、該回転軸に装着される弁体とを備えたバルブの軸受構造において、
上記軸受部の軸受孔と上記回転軸との間の隙間に侵入する異物を上記回転軸の回転により掻き出すための掻き出し機構を備えたことを特徴とするバルブの軸受構造。 - 上記掻き出し機構が、上記回転軸に上記軸受部の軸受孔内に位置させて設けられ、軸方向端面が軸方向と直交する方向に対して斜めに形成された大径部を有し、
上記回転軸が回転すると、上記軸受部の軸受孔と上記大径部の軸方向端面との接触位置が軸方向に相対的に移動する請求項1に記載のバルブの軸受構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007123471A JP2008281030A (ja) | 2007-05-08 | 2007-05-08 | バルブの軸受構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007123471A JP2008281030A (ja) | 2007-05-08 | 2007-05-08 | バルブの軸受構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008281030A true JP2008281030A (ja) | 2008-11-20 |
Family
ID=40142028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007123471A Pending JP2008281030A (ja) | 2007-05-08 | 2007-05-08 | バルブの軸受構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008281030A (ja) |
-
2007
- 2007-05-08 JP JP2007123471A patent/JP2008281030A/ja active Pending
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