JP2008280317A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、有効性の高いツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物に関して有効に活用する方法を見つけることにある。また一方で、敏感肌や肌アレといった皮膚の悩みを予防・改善する有効な皮膚外用剤の開発が望まれている。
【解決手段】ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物がこれまで確認されていなかった機能、すなわちヒアルニダーゼ活性阻害作用を有することが分かり、その抗炎症作用によって敏感肌や肌アレといった皮膚の悩みに対して有効であることが分かった。
【解決手段】ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物がこれまで確認されていなかった機能、すなわちヒアルニダーゼ活性阻害作用を有することが分かり、その抗炎症作用によって敏感肌や肌アレといった皮膚の悩みに対して有効であることが分かった。
Description
本発明品は、ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物が、ヒアルロニダーゼ活性を優位に阻害することで抗炎症作用を示し、敏感肌、肌アレと言った皮膚の悩みを予防・改善する皮膚外用剤に関する。
チャノキは中国原産で、ツバキ科チャ属植物で、学名をThea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntzeといい、九州で野生化している常緑小低木である。製茶用として各地で栽培されている。飲用の用途に葉を釜炒りして発酵させた中国緑茶は、古くは薬として考えられてきたが、蒸して発酵を止める製法によってできる日本の緑茶にも様々な効果があると人々に親しまれてきた。近年茶に含まれるカテキンが注目されたことで、再び茶への関心が広がってきており、例えば特定保健用食品の認可を受けた茶関連商品も多く見られるようになってきた。また、飲食用に留まらず、その用途は医薬品や化粧品にも広がっている(特許文献1−3)。
しかし、これらはチャノキの葉を利用したものであり、チャノキの花の抽出物を応用した例はこれまで確認されていない。学術面での研究についても公表数は数少なく、チャノキの花の抽出物の成分分析、生理作用については近年始まったばかりである(非特許文献1−4)。
女性にとって外見の美しさは日常生活に欠かせない要素であり、また近年では女性の社会進出が進んでおり、とりわけ肌の美しさに多くの女性の関心が集まっている。一方で生活上のストレスが要因で、肌上の異物に対して過剰に反応してしまう敏感肌の人や肌アレを起こしやすい人も多くなっており、それに対応する皮膚外用剤が多数開発されでいる。
ところでヒアルロン酸は皮膚、血管、関節など生体中に広く分布する高分子多糖である。皮膚ではヒアルロン酸は真皮マトリックスや表皮組織で水を保持し、弾力性、柔軟性、保湿性を保つ役割を果たしている。しかし外界からの異物に対して敏感に反応してしまうと炎症反応が誘起され、白血球や肥満細胞などの炎症性細胞からヒアルロニダーゼが放出され、ヒアルロン酸を分解し結合組織のマトリクスを破壊してしまう。これにより肌上では凹凸や赤みが生じ外観上の肌の美しさが損なわれてしまい、肌トラブル、肌悩みの原因となる。従って、ヒアルロン酸代謝を担うヒアルロニダーゼの活性を阻害し、その分解を阻害することは美しい肌の維持には欠かせない。
特開2001−122765号 特開平6−24937号 特開平11−246388号 Chem Pharm Bull(Tokyo).2007 Apr;55(4):598−605 Asia Pac J.Clin Nutr.2007;16Suppl:148−52. J.Nat.Prod.2005;68(9):1360−1365 J.Agric Food Chem.2003 Feb 12;51(4):975−80
本発明の目的は、今まで敏感肌、肌アレ対応剤としての効果については知られていないツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物がヒアルロニダーゼ活性を阻害することを見出し、抗炎症作用によって敏感肌や肌アレの予防・改善を成すため、さらにはこれを有効に活用するために種々検討した。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討した結果、ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物にヒアルロニダーゼ活性阻害作用があることを見出し、これによる抗炎症作用により敏感肌やたるみを予防・改善することが分かった。
上記したツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物は、皮膚に適応した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚外用剤に配合するのに好適である。本発明の皮膚外用剤は、上記ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物を含有し、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用を有する。
もちろん、製剤化した本発明のヒアルロニダーゼ活性阻害作用剤を含有するものも本発明の皮膚外用剤の範囲に含まれる。
もちろん、製剤化した本発明のヒアルロニダーゼ活性阻害作用剤を含有するものも本発明の皮膚外用剤の範囲に含まれる。
ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物の形態はなんら限定されるものではないが、好ましくはツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花を陰乾し、粉砕後、抽出溶媒(例えばエタノール等のアルコール、水またはこれら混合)とともに、3日間浸漬または1時間100℃にて加温、冷却、ろ過した液を使用する。
ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物は0.001〜20重量%で配合すれば抗炎症効果等を十分発揮することから、この濃度で配合することが望ましい。
本発明の皮膚外用剤は、常法に従い、通常の皮膚外用剤として知られる種々の形態の基剤に配合して調製することができ、外用剤の形態としては特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、水溶液、パック等の任意の剤形を選択することができる。
本発明の皮膚外用剤において、ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物とともに構成成分として利用可能なものは例えば、保湿剤・紫外線吸収剤・複合脂質・活性酸素消去作用を有する物質・抗炎症剤・ビタミンおよびその誘導体・油性成分・界面活性剤・防腐剤・粉体成分・精製水・高分子化合物・ゲル化剤・酸化防止剤・コレステロール類・植物ステロール類・リポプロテイン類・微生物由来成分・藻類抽出物・血行促進剤・抗脂漏剤・増粘剤・着色料・美容成分などをなどが挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択して用いることが出来る。
次に実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれになんら制約されるものではない。また使用した薬剤のエキスについての抽出方法についても何ら限定されるものではない。
(試験例1)ヒアルロニダーゼ活性阻害試験
サンプル0.2mLにヒアルロニダーゼ0.1mLを加え、37℃で20分間加温、Compound48/80 0.2mLを加え酵素を活性化させた後、ヒアルロン酸カリウム 0.5mLを加え、37℃で40分間反応させた。反応後、氷上に置き、NaOH 0.2mLで反応を停止し、ほう酸溶液0.2mLを加え混和させ、沸騰水浴中で3分間酵素失活させた。その後、p−DAB試液6mLを加え、37℃で20分間放置後、吸光度585nm測定し、サンプル無添加時の反応率を100%としたときのサンプル添加時の阻害率を求め、反応阻害率50%時のサンプル濃度を算出した。
サンプル0.2mLにヒアルロニダーゼ0.1mLを加え、37℃で20分間加温、Compound48/80 0.2mLを加え酵素を活性化させた後、ヒアルロン酸カリウム 0.5mLを加え、37℃で40分間反応させた。反応後、氷上に置き、NaOH 0.2mLで反応を停止し、ほう酸溶液0.2mLを加え混和させ、沸騰水浴中で3分間酵素失活させた。その後、p−DAB試液6mLを加え、37℃で20分間放置後、吸光度585nm測定し、サンプル無添加時の反応率を100%としたときのサンプル添加時の阻害率を求め、反応阻害率50%時のサンプル濃度を算出した。
(注2)チャノキの葉の抽出物はチャノキの葉10gに精製水150mLとエタノール150mLの混合液を加えて50℃5時間熱した後、ろ過し、溶媒留去したエキスを用いた。
(試験例2)皮膚外用剤の効果
実施例および比較例の処方を表2に示す。作成方法は常法により行った。なお表2は美容液の処方で、配合量は重量部で示す。
(注3)チャノキの花の抽出物はチャノキの花10gに精製水150mLとエタノール150mLの混合液を加えて50℃5時間熱した後、ろ過し、溶媒留去したエキスを用いた。
(注4)チャノキの葉の抽出物はチャノキの葉10gに精製水150mLとエタノール150mLの混合液を加えて50℃5時間熱した後、ろ過し、溶媒留去したエキスを用いた。
実施例および比較例の処方を表2に示す。作成方法は常法により行った。なお表2は美容液の処方で、配合量は重量部で示す。
(注4)チャノキの葉の抽出物はチャノキの葉10gに精製水150mLとエタノール150mLの混合液を加えて50℃5時間熱した後、ろ過し、溶媒留去したエキスを用いた。
表2記載の実施例1〜2、比較例1の敏感肌・肌荒れ改善効果試験を実施した。試験方法は25〜60歳の女性30名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、12週間に渡って洗顔後に被験外用剤の適量を顔面に塗布した。塗布による敏感肌・肌荒れ改善効果の結果を表3に示す。
ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物にはヒアルロニダーゼ活性阻害作用を有することが確認され、その抗炎症作用により敏感肌、肌アレの予防、改善効果があることが分かった。
Claims (2)
- ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物を含有する敏感肌、肌荒れに対する皮膚外用剤。
- ツバキ科チャ属チャノキ植物(Thea sinensis L.=Camellia sinensis(L.)O.Kuntze)の花の抽出物がヒアルロニダーゼ活性阻害剤である請求項1記載の皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007149737A JP2008280317A (ja) | 2007-05-10 | 2007-05-10 | 皮膚外用剤 |
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JP2007149737A Pending JP2008280317A (ja) | 2007-05-10 | 2007-05-10 | 皮膚外用剤 |
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Cited By (1)
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JP2011011990A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 美白剤 |
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2007
- 2007-05-10 JP JP2007149737A patent/JP2008280317A/ja active Pending
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