JP2008279100A - 耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カテーテル、ガイドワイヤー、血液フィルター又は血液体外循環システム、人工肺等の医療用具表面の高機能化に有用である耐久性に優れた湿潤時潤滑性を有する医療用具およびその製造法を提供する。
【解決手段】医療用具を構成する基材の表面に、接着剤層としてアルコール可溶性ナイロンが、最表面層として無水マレイン酸共重合体の変性物がコートされてあることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】図1
【解決手段】医療用具を構成する基材の表面に、接着剤層としてアルコール可溶性ナイロンが、最表面層として無水マレイン酸共重合体の変性物がコートされてあることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】図1
Description
本発明は耐久性に優れた湿潤時潤滑性を有する医療用具およびその製造法を提供するものであり、カテーテル、ガイドワイヤー、血液フィルター又は血液体外循環システム、人工肺等の医療用具表面の高機能化に有用な発明である。
医療分野において気管、消化管、尿管、血管、その他の体腔、又は、組織に挿入されるカテーテル、イントロデューサー等、又は、これらに挿入されるガイドワイヤーの操作性向上の為に表面摩擦抵抗を低減する目的若しくは生体適合性向上の目的等で、親水性高分子による湿潤時表面潤滑化のための表面コートがなされている。
特開昭59−081341号公報(特許文献1)には、材料表面上にイソシアネート基を前処理により生成させた後、親水性高分子を共有結合により固定化して表面を親水化する方法が記載されている。特開昭58−193766号公報(特許文献2)及び特開昭58−193767号公報(特許文献3)には、親水性高分子としてポリエチレンオキサイド又はポリビニルピロリドンを用い、前記方法による表面親水化が記載されている。
一方、特開昭60−259269号公報(特許文献4)には、無水マレイン酸系共重合体を用いて、前述と同じ方法により医療用具表面を親水化する方法が記載されている。更に、特開平05−115541号公報(特許文献5)及び特開平07−047120号公報(特許文献6)には、無水マレイン系共重合体とシリル基含有フッ素系重合体とのブレンド溶液をコーティングして親水化する方法が記載されている。本方法は、シリル基の加水分解によるシロキサン結合の生成による縮合反応を促進させることにより、無水マレイン系共重合体が医療用具表面に強固に固定化されている。したがってイソシアネート又はシリル基等の反応性官能基が存在しない場合は、無水マレイン系共重合体を医療用具表面に強固に固定化できないため、耐久性に劣ることが比較例で示されている。
また、特許2804200号公報(特許文献7)では、高分子材料の表面に物理的に捕捉された親水性高分子化合物のみで湿潤時に潤滑性表面を有する医療用具の製造方法が記載されている。特開2005−255966号公報(特許文献8)では、酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液を樹脂表面にコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより無水マレイン酸系共重合体を共有結合させることにより安定に固定化して、親水性付与、血液適合性付与、染色性の改良を行う方法が記載されている。
本発明の目的は、無水マレイン酸系共重合体を基材表面に固定化する際、毒性のあるイソシアネート基等を含有する化合物で前処理又はシリル基等の反応性官能基を有する化合物を添加することなく表面を親水化可能な、工程が簡略化された経済性、且つ、耐久性に優れた基材表面の湿潤時表面潤滑化方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、医療用具を構成する基材の表面に、接着剤層としてアルコール可溶性ナイロンが、最表面層として無水マレイン酸共重合体の変性物がコートされてあることにより、上記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
請求項1の発明に係る医療用具は、該医療用具を構成する基材の表面に、接着剤層としてアルコール可溶性ナイロンが、最表面層として無水マレイン酸共重合体の変性物がコートされていることを特徴とする。基材としては、医療用具に一般的に用いられる有機材料、無機材料、有機無機複合材料、いずれであってもよいが、基材それ自体あるいは何らかの表面処理を行うことにより、アルコール可溶性ナイロンとの親和性が高い性質を有することが好ましい。有機材料としては、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、フッ素、などの樹脂あるいはエラストマーおよびそれらの複合材料などが好ましく用いられる。また、無機材料としてはニッケルチタン合金、ステンレス、アルミ合金などの金属が好ましく用いられる。表面処理としては、アルゴン、オゾン等の雰囲気下プラズマ処理等が含まれるが、これに限定されるものでもない。また基材としては、例えば表面硬度の増強、表面平滑性の向上、耐薬品性向上などのための複数のコート層があるものも含まれる。本発明により成るコート層は最表面層を構成し、該コート層は複数の層から成っていてもよい。
本発明におけるアルコール可溶性ナイロンとはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのような低級脂肪族アルコールを主体とする溶剤に可溶性を有するナイロンである。例えば、ナイロン6−ナイロン66−ナイロン12、ナイロン6−ナイロン66−ナイロン610、ナイロン6−ナイロン66−ナイロン610−ナイロン12、ナイロン6−ナイロン66−ナイロン4,4’ −ジアミノジシクロヘキシルメタン6のような多元共重合体のナイロンはアミド基間の水素結合性が減少し、結晶性が低下することで、上記のような低級脂肪族アルコールに可溶となる。また、ナイロン樹脂を原料として、これにホルムアルデヒド、低級アルコールを反応させて得られるN−アルコキシメチル化ナイロン(例えばN−メトキシメチル化ナイロン、N−エトキシメチル化ナイロンなど)やN−メチロール化ナイロン、さらにナイロン樹脂にエチレンオキサイドを反応させて合成されるヒドロキシエチルナイロン(FM−6501等)などのナイロンもアミド基間の水素結合性が減少し、結晶性、融点が低くなり、低級脂肪族アルコールを主体とする溶剤に可溶である。なお、アルコール溶剤はナイロンの溶解性やコーティング性を阻害しない範囲で水を含んでいても良い。
請求項2の発明に係る医療用具は、請求項1に記載のアルコール可溶性ナイロンとして、N−メトキシメチル化ナイロン、N−エトキシメチル化ナイロン、N−メチロール化ナイロンの中から選ばれる一つ以上の化合物を用いることを特徴とする。本発明において、特に好ましく用いられるアルコール可溶性ナイロンとしては、有機酸の存在下で熱処理すると化学的架橋結合が分子間に起こることが可能なN−メトキシメチル化ナイロン(トレジンEF30−T等)、N−エトキシメチル化ナイロン、N−メチロール化ナイロンなどが挙げられる。該ナイロンに架橋が生じることによって、さらに、湿潤時の耐久潤滑性や耐摩耗性が向上する。
この改良効果は、接着剤層である該ナイロンの表面にコートされた無水マレイン酸共重合体変性物のカルボキシル基の触媒作用によって、該ナイロンが架橋し、接着界面近傍においては、該ナイロンと無水マレイン酸共重合体変性物との分子間の絡みが増大することによるものと考えられる。
請求項3の発明に係る医療用具は、請求項1ないし2に記載のN−メトキシメチル化ナイロンがメトキシメチル化率10〜60%、重量平均分子量10000以上であることを特徴とする。N−メトキシメチル化ナイロンのメトキシメチル化率が10%より低いとアルコール溶剤への溶解性が悪くなり、60%を超えるとナイロンの力学物性が低下することから湿潤時の耐久湿潤性や耐摩耗性が低下する。また、N−メトキシメチル化ナイロンの重量平均分子量が大きいほど本発明の医療用具の湿潤時の摩擦係数は低く、かつ耐摩耗性も向上し、本発明の効果はより増大する。
請求項4の発明に係る医療用具は、請求項1ないし3に記載の無水マレイン酸共重合体の変性物がビニルエーテルと無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環した重量平均分子量20万以上のエステル化物であることを特徴とする。該エステル化物の分子量が大きいほど、本発明の医療用具の湿潤時の耐久潤滑性、耐摩耗性は良好であり、20万未満ではこれらの性能が大きく低下する。該エステル化物には、酸無水環が残存していてもよく、接着剤層との接着性を向上するため、少量のN−メトキシメチル化ナイロンとのブレンド物であってもよい。
請求項5の発明に係る医療用具は、請求項1ないし3に記載の無水マレイン酸共重合体の変性物がビニルエーテルと無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環し、生成カルボン酸をアルカリ塩とした重量平均分子量20万以上のエステル化物であることを特徴とする。アルカリ塩にした場合は、さらに本発明の医療用具の湿潤時の摩擦係数は低く、かつ耐摩耗性も向上し、本発明の効果はより増大する
請求項6の発明に係る製造方法は、基材の表面に、
A)重量平均分子量が10000以上、メトキシメチル化率10〜60%であるN−メトキシメチル化ナイロンの溶液を塗布し、乾燥後、
B)無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環したハーフエステル化物の溶液を塗布し、乾燥した後
C)さらに、100〜200℃で加熱することによる
耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具を提供するものである。
A)重量平均分子量が10000以上、メトキシメチル化率10〜60%であるN−メトキシメチル化ナイロンの溶液を塗布し、乾燥後、
B)無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環したハーフエステル化物の溶液を塗布し、乾燥した後
C)さらに、100〜200℃で加熱することによる
耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具を提供するものである。
請求項7の発明に係る製造方法は、基材の表面に、
A)重量平均分子量が10000以上、メトキシメチル化率10〜60%であるN−メトキシメチル化ナイロンの溶液を塗布し、乾燥後、
B)無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環したハーフエステル化物の溶液を塗布し、乾燥した後
C)100〜200℃で加熱処理し、さらに
D)アルカリ処理することによる
耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具を提供するものである。
A)重量平均分子量が10000以上、メトキシメチル化率10〜60%であるN−メトキシメチル化ナイロンの溶液を塗布し、乾燥後、
B)無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環したハーフエステル化物の溶液を塗布し、乾燥した後
C)100〜200℃で加熱処理し、さらに
D)アルカリ処理することによる
耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具を提供するものである。
請求項1に記載された接着剤層としては、アルコール可溶性ナイロン単独の場合以外に、アルコール可溶性ナイロンと無水マレイン酸共重合体変性物を重量比で100〜60:0〜40の割合で複合した混合物も好適に用いることが出来る。また、接着剤層であるN−メトキシメチル化ナイロンに有機酸を含有させることにより、湿潤時の耐久潤滑性の更なる向上を図ることができる場合もある。
本発明によって、優れた潤滑性が付与された基材の表面は、湿潤時における表面摩擦係数が0.15以下であり、かつ、60時間連続摩擦試験後の摩擦係数が0.2以下であって、優れた潤滑性と耐久性を有する。
医療分野において気管、消化管、尿管、血管、その他の体腔、又は、組織に挿入されるカテーテル、イントロデューサー等を、本発明により得られたN−メトキシメチル化ナイロンのエタノール溶液に浸漬又はこの溶液を塗布後、乾燥した後、無水マレイン酸系重合体のメチルエチルケトン溶液に浸漬又はこの溶液を塗布後、100℃以上で熱処理して耐久性に優れた親水性表面を有する医療用具を得ることができた。N−メトキシメチル化ナイロンおよび無水マレイン酸系重合体を用いた、本方法による医療用具の表面親水化方法は、ジイソシアネート等の前処理が不要で安全性及び経済性に優れたコーティング方法である。更に、得られた医療用具は121℃のオートクレーブ滅菌を施しても表面の親水性が失われることが無かった。
まず本発明に用いる無水マレイン酸系共重合体の合成法につき述べる。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体(ISP社製GANTREZ AN−169)をエチルアルコールに溶解し、所定時間加温して十分に開環エステル化後、反応液をヘキサン中に滴下することによりメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体のエステル化物を再沈殿させた。ポリマーをロ別後、室温で24時間減圧乾燥して、固体状のメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体のエステル化物を得た。エステル化物として好適であるのは完全エステル化物であるが、少量の酸無水環が残ることは妨げない。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体(ISP社製GANTREZ AN−169)をエチルアルコールに溶解し、所定時間加温して十分に開環エステル化後、反応液をヘキサン中に滴下することによりメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体のエステル化物を再沈殿させた。ポリマーをロ別後、室温で24時間減圧乾燥して、固体状のメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体のエステル化物を得た。エステル化物として好適であるのは完全エステル化物であるが、少量の酸無水環が残ることは妨げない。
N−メトキシメチル化ナイロンとしては、市販の樹脂の内、重量平均分子量が10000以上であるもの、より好ましくは重量平均分子量20000以上のもの、さらに好ましくは30000以上のものを用いうる。たとえば(ナガセケムテックス社製)商品名トレジンEF−30T(重量平均分子量90000)、メトキシメチル化率約30%のものを用いて、エタノールと水の混合溶剤(80:20)に0.25重量%濃度に溶解して、コーティング溶液<1>を調製した。
次に、上記メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体のエステル化物をメチルエチルケトン、アセトン等のケトン系有機溶剤あるいはこれらの混合溶剤に0.5〜10重量%、好ましくは1〜6重量%濃度に溶解して用いることができる。たとえば、メチルエチルケトン/アセトン(60/40)の混合溶剤に4重量%濃度に溶解してコーティング溶液<2>を調整した。
まず、基材表面にコーティング溶液<1>を塗布し、室温で乾燥する。必要により多重塗布を行なっても良い。
調製したコーティング溶液<2>中に所定温度で所定時間基材を浸漬するか、又は、基材表面にコーティング溶液<2>を塗布する。浸漬時間は、コーティング溶液<2>に用いられる溶剤及びコーティングされる基材により決定されるが、溶液<1>をコーティングした基材へメチルエチルケトンを溶剤に用いてコーティングを行なう場合は、1〜60秒程度で十分であり、必要により多重コーティングを行なっても良い。
基材表面にメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体を固定化するため所定温度で所定時間処理する。コーティングされる基材の耐熱性を考慮して設定する必要があり、処理温度は100〜200℃が適当である。100℃より低いと、本発明の効果が小さくなり、200℃を超えると基材、本発明に用いられる樹脂などの変形、劣化などの問題が生じることがある。
接着性が劣る基材の場合は、プラズマ、オゾン、フッ素ガス等による前処理を施して反応性官能基を基材表面に生成させた後、前述記載と同様の方法により表面の親水化が可能である。
上記の方法でコーティングしたものを、アルカリ処理によりカルボキシル基をアルカリ塩にすることで、親水性を更に向上させることも可能である。
以下に記述する「往復動潤滑性試験機」を用いた定量的評価により、樹脂表面潤滑化の合否を判定した。装置の概要を図1に示した。
N−メトキシメチル化ナイロンは、平均重合度420、重量平均分子量90000、メトキシメチル化率約30%であるナガセケムテックス社製の商品名トレジンEF−30Tをエタノール/水混合溶液に0.25重量%濃度に調整し、コーティング溶液<1>とした。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体(GANTREZ−AN169、重量平均分子量100万?)10gを200mlのエチルアルコールに溶解し10時間エチルアルコール加熱還流下にエステル化反応を行なった。反応終了後、反応溶液を1000mlのヘキサン中へ滴下して、共重合体を再沈殿させた。共重合体をロ別して、室温にて24時間減圧乾燥して固体状のメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体のエステル化物を得た。この共重合体を4重量%濃度のメチルエチルケトン/アセトン(60/40)混合溶液に調製し、コーティング溶液<2>とした。
コーティング溶液<1>にウレタン樹脂で被覆した血管造影ガイドワイヤーを1分間浸漬後、20分間室温で風乾した。さらに70℃で30分間乾燥後、コーティング溶液<2>をコーティングした。これを20分間室温で風乾後、80℃で30分間乾燥し、さらに125℃で2時間熱処理し、反応固定化した。
上述の試験装置で生理食塩水中、60時間の往復動潤滑性試験を行なっても、摩擦係数の低下は極めて少なかった(初期値0.08、60時間試験終了後0.12)。
(比較例1)
(比較例1)
実施例1において、N−メトキシメチル化ナイロン(コーティング溶液<1>)の塗布を行わずに、コーティング溶液<2>のみをコートし、同様な熱処理を行った。これについて同様な往復動潤滑性試験を行なったところ、初期の摩擦係数は0.15であったが、60時間後の摩擦係数は0.5となり、耐久湿潤性が良くなかった。目視で明らかに表面成分の剥離が認められた。
実施例1におけるN−メトキシメチル化ナイロン(コーティング溶液<1>)として、トレジンEF−30T(平均重合度420、重量平均分子量90000)の代わりに、トレジンF30K(平均重合度190、重量平均分子量20000)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でコーティングを行ない、熱処理を行った。
上述の試験装置で生理食塩水中、60時間の往復動潤滑性試験を行なったところ、摩擦係数の初期値0.15であったものが、試験終了後0.2となった。しかし、試験片の目視観察では表面の剥離や荒れは見られなかった。
Claims (7)
- 湿潤時に表面が潤滑性を有する医療用具であって、該医療用具を構成する基材の表面に、接着剤層としてアルコール可溶性ナイロンが、最表面層として無水マレイン酸共重合体の変性物がコートされていることを特徴とする医療用具
- アルコール可溶性ナイロンとして、N−メトキシメチル化ナイロン、N−エトキシメチル化ナイロン、N−メチロール化ナイロンの中から選ばれる一つ以上の化合物を用いることを特徴とする請求項1に記載の医療用具
- N−メトキシメチル化ナイロン、N−エトキシメチル化ナイロン、N−メチロール化ナイロンのアルコキシメチル化率あるいはメチロール化率が10〜60%、重量平均分子量が10000以上である請求項1ないし2に記載の医療用具
- 無水マレイン酸共重合体の変性物がビニルエーテルと無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環した重量平均分子量20万以上のエステル化物である請求項1ないし3に記載の医療用具
- 無水マレイン酸共重合体の変性物がビニルエーテルと無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環し、生成カルボン酸をアルカリ塩とした重量平均分子量20万以上のエステル化物である請求項1ないし3に記載の医療用具
- 基材の表面に、
A)重量平均分子量が10000以上、メトキシメチル化率10〜60%であるN−メトキシメチル化ナイロンの溶液を塗布し、乾燥後、
B)無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環したハーフエステル化物の溶液を塗布し、乾燥した後
C)さらに、100〜200℃で加熱することによる
耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具の製造方法
- 基材の表面に、
A)重量平均分子量が10000以上、メトキシメチル化率10〜60%であるN−メトキシメチル化ナイロンの溶液を塗布し、乾燥後、
B)無水マレイン酸共重合体の酸無水環をアルコールで開環したハーフエステル化物の溶液を塗布し、乾燥した後
C)100〜200℃で加熱処理し、さらに
D)アルカリ処理することによる
耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具の製造方法
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