JP2008278664A - 巻線及び電機子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 巻線の占積率をさらに向上させ、より大電流を流しても、銅損及び放熱性が改善されているため、温度上昇が抑制される巻線、固定子及び電気子を提供する。
【解決手段】 電動機に用いられる巻線10であって、銅99.96重量%以上、酸素0.005重量%以下の無酸素銅の導体1と、その導体を被覆し、無機フィラーを分散した有機系樹脂からなる絶縁体層2とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 電動機に用いられる巻線10であって、銅99.96重量%以上、酸素0.005重量%以下の無酸素銅の導体1と、その導体を被覆し、無機フィラーを分散した有機系樹脂からなる絶縁体層2とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、巻線及び電機子に関し、より具体的には低発熱性・高放熱性の巻線、その巻線を用いた電動機の電機子に関するものである。
ハイブリッド自動車や電気自動車では、自動車駆動のために電動機が用いられる。この駆動用電動機は、自動車に搭載されるため、高出力・高効率化は当然のこととして、小型化及び軽量化が、他の用途に比べて格段に強く求められる。このため、出力を低下させることなく、むしろ高出力化した上で、グラム単位及びミリメートル単位の減量及び減寸が絶えず行われている。
電動機においては、電流で磁界を発生する場合、巻線によりコイルを構成するが、高出力で、かつ小型化を実現するために、ステータ等のスロットにおける巻線の占積率を極限まで向上させることが求められる。また、磁界を高めるために、その巻線に流す電流も大電流とすることが要求される。上記占積率についていえば、50%を超え、理論最大値に近づく状況になっている。
上記のような高占積率の巻線へ大電流を流すことにより、小型化した電動機による出力向上・高効率化が可能になるが、一方、巻線で発生する銅損、及びコア部で発生する渦電流損、ヒステリシス損などの損失(鉄損)も大きくなる。このため幾層にも巻き回された巻線の外層を冷却媒体で冷却するが、これら損失で発生する熱のうち、コアで発生した熱は、絶縁体からなるインシュレータで被覆されるため、その多くが電機子周縁部を経由して外部に伝わり抜熱される。また、巻線で発生した熱は、(T1)巻線間を横断して、また(T2)巻線内を巻線に沿って、巻線外層へと伝わり、巻線外層において冷却油などの冷却媒体により抜熱される。巻線間を横断する熱の経路(T1)は、導体を被覆する絶縁体層によって、薄い層厚ではあるが、熱伝導率が非常に低いため、巻線の温度は上昇する。巻線は、温度上昇に伴い、その絶縁体層の絶縁性能を劣化させてゆく。
また、自動車駆動用の電動機制御を高効率に行うために、次の劣化加速要因が加えられる。すなわち、自動車駆動用の電動機はインバータ制御された入力を受けるが、インバータ制御の高速スイッチングに起因して、インバータ出力に重畳して大きなサージ電圧が生じ、このサージ電圧が巻線に加えられる。このサージ電圧と上述の温度上昇とにより、コロナ放電が発生しやすくなり、巻線の耐久性は大きく損なわれてゆく。
上記のような巻線の耐久性の劣化を防止するためにとられてきた方策は、つぎのようなものである。(1)サージ電圧による絶縁体層の損傷を抑制するために、絶縁体層に、絶縁体層の化学結合状態の安定化のためフィラーを混合した主層を形成し、さらにその表面に高耐傷性自己潤滑ポリアミドイミド樹脂を配置する(非特許文献1)。この構成により、荷電粒子衝突による絶縁体層の分子鎖の切断が抑制され、耐サージ電圧を向上させることができる。(2)アルミナなどのフィラーを含む高熱伝導性ワニスを使用し、コイルの隙間に高熱伝導性ワニスが容易に含浸するように、巻線をスロットに挿入する際に、高熱伝導性ワニスを滴下しながらコイル圧縮治具を用いてコイルを押し込む(特許文献1)。この方法によれば、コイルの隙間に高熱伝導性ワニスが含浸され、コイル間の熱伝導、及びコイルとステータ間との熱伝導を向上させることができる。(3)高熱伝導性の無機物層、又は表面電気抵抗の低いフィルムを巻線に巻き付けて、磁界発生用の巻線として使用する(特許文献2、3)。このフィルムを用いることにより、耐コロナ放電性に優れた巻線を得ることができる。
日立電線 No.21(2002−1)pp.85−92
特開2003−244907号公報
WO96/26833号公報
WO96/26973号公報
しかしながら、上記の方策による巻線だけでは、次世代の自動車駆動用の電動機に要求される性能を達成することは到底できない。上記の方策では巻線の絶縁体層にのみ着目して改善がなされているが、さらに別の観点から改善が加えられなければ次世代の自動車駆動用の電動機を実現することは難しい状況にある。本発明は、次世代の自動車駆動用の電動機に対応できるように、巻線の占積率をさらに向上させ、より大電流を流しても、銅損及び放熱性が改善されているため、温度上昇が抑制される巻線及び電機子を提供することを目的とする。
本発明の巻線は、電動機に用いられる巻線である。この巻線は、銅分99.96重量%以上、酸素0.005重量%以下の無酸素銅の導体と、その導体を被覆し、無機フィラーを含む有機系樹脂の絶縁体層とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、(1)導体に、銅99.96重量%以上で酸素0.005重量%以下の無酸素銅を用いることにより、(1)導体の電気伝導率を高め、発熱を抑制することができる。より発熱量を抑制するためには、酸素0.0015重量%以下にするのがよい。さらに(2)絶縁体層において、熱伝導性が高い無機フィラーを分散させることにより、絶縁体層の放熱性を高めることができる。
ここで、無酸素銅とは、電気銅を炉中で溶解したのち、酸素濃度を低減するのに、P、Si、Mn、Liなどの脱酸剤に大きく頼らないで、不活性雰囲気、弱還元性雰囲気又は真空中で攪拌などすることにより酸素を低くした銅をいう。ただし、脱酸剤の使用は、他の不純物元素を除去するのに使用される場合があり、銅中にこれら脱酸剤が所定濃度以上残留しない範囲で、許容される。また、以後の説明で、導電率という用語を用いるが、導電率とは、電気比抵抗値が1.7241μΩcmの国際標準軟銅( International
annealed copper standard )を100として、{(標準軟銅の電気比抵抗値)/(測定金属の電気比抵抗値)}×100(%IACS)のように求められる電気伝導度の指標である。
annealed copper standard )を100として、{(標準軟銅の電気比抵抗値)/(測定金属の電気比抵抗値)}×100(%IACS)のように求められる電気伝導度の指標である。
上記の無機フィラーはシランカップリング剤で表面処理してもよい。この構成によれば、有機系樹脂の溶液に無機フィラーを分散するとき、無機フィラーの局所的な凝集を防ぐとともに、無機フィラーと有機樹脂溶液との相溶性が向上する。したがって粘度の上昇を防ぐ効果がより顕著に得られる。そして、無機フィラーの含有量を増やすことが容易になり、絶縁体層の放熱性をさらに向上させることができる。
上記の無機フィラーは、絶縁材料であって、有機系樹脂よりも熱伝導率が高いものである。具体的には、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、タングステンカーバイド、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の熱伝導率の高いものが例示される。中でも、より熱伝導率が高いシリカやアルミナが好ましい。
上記の絶縁体層には、有機系樹脂の有機溶剤溶液中に、無機フィラーを、有機系樹脂量の300重量%以下入れた後、その有機溶剤を除去して得られる層を用いてもよい。
ここで有機系樹脂の有機溶剤溶液とは、有機系樹脂又はその前駆体を、有機溶剤に溶解した溶液である。有機溶剤は、有機系樹脂を溶解するものであればとくに限定されない。無機フィラーが有機系樹脂量の300重量%を超えると、無機フィラーを有機系樹脂の有機溶剤溶液中に分散するとき、粘度の急激な上昇が生じ、また得られた巻線を巻き付ける際などにクラックを生じ易くなる。無機フィラーの上限は好ましくは有機系樹脂量の100重量%以下が好ましく、より好ましいのは50重量%以下である。ここで、有機系樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等が好ましい。
上記の絶縁体層には、固形分14重量%以下の有機系樹脂の有機溶剤溶液中に、無機フィラーを、有機系樹脂量の30〜300重量%入れた後、その有機溶剤を除去して得られる層を用いてもよい。
上記有機系樹脂の有機溶剤溶液における固形分が14重量%を超えると、無機フィラー量が有機系樹脂量に対して30重量%以下の場合、粘度の急激な上昇が生じ、良好な分散が得られず、その結果、実用上十分な剥離強度や絶縁性が得られない等の問題が生じる。一方、上記の固形分が小さくなると、所定の膜厚を得るために塗布回数を増やす必要が生じ、コスト上昇要因となる。また溶剤量が多くなり、高温での溶剤除去時における引火等の危険性が増す。そこで、上記溶液中の固形分は、上記有機溶剤溶液の10重量%〜14重量%とするのがよい。
上記構成において無機フィラーが有機系樹脂の30重量%未満であると、従来の有機系樹脂たとえばポリイミド樹脂等により構成される絶縁体層に比べて、非常に大きな放熱性の向上を得にくい。一方、300重量%を超えると、上記固形分が14重量%以下であっても上述の問題を生じ、好ましくない。無機フィラーの量は、好ましくは、有機系樹脂量の30重量%〜100重量%がよく、さらに好ましくは有機系樹脂量の30重量%〜50重量%とするのがよい。
上記の有機系樹脂を、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂の少なくともいずれかとできる。また、上記の無機フィラーを、シリカ及びアルミナの少なくともいずれかとしてもよい。これらについては上述したように、巻線をコアに巻き付けた状態で、放熱性を高め、かつ絶縁性能の加熱劣化を小さくすることができる。
本発明の電機子は、上記の巻線をコアの周りに巻き回している。この構成により、電機子における発熱を抑制し、放熱性を向上し、このため、電機子の巻線における温度上昇を抑えることができる。この結果、耐久性に優れた自動車用電動機を提供することが可能となる。
また、上記のコアの周りに巻き回した巻線間に、無機フィラーを含む有機系樹脂(充填剤)を位置させることができる。ここで有機系樹脂には、絶縁性の任意の有機系樹脂を用いることができ、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等が例示される。無機フィラーは、上記有機系樹脂より熱伝導率が高く、かつ絶縁性が高ければ、どのような無機フィラーでもよい。たとえば、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、タングステンカーバイド、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の熱伝導率の高いものが例示される。中でも、より熱伝導率が高いシリカやアルミナが好ましい。
上記の構成により、無酸素銅→無機フィラー入り絶縁体層→無機フィラー入り巻線間充填剤、の熱伝導経路ができ、それぞれの部分で熱伝導率を向上させているので、放熱性が飛躍的に向上する。この結果、無酸素銅における発熱量低減と合わせて、電機子の巻線における温度上昇を抑えることができ、耐久性を向上することができる。
上記本発明の電機子は、自動車に搭載される電動機に用いられる。この構成により、電機子における発熱を抑制し、放熱性を向上し、このため電機子の巻線における温度上昇を抑えることができる。この結果、耐久性に優れた自動車用電動機を提供することが可能となる。
本発明の巻線及び電機子では、銅損及び放熱性が改善されているため、巻線の占積率をさらに向上させて、より大電流を流しても、温度上昇を抑制することができるので、次世代の自動車駆動用の電動機に適用することができる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における巻線を示す断面図である。本実施の形態の巻線10においては、導体1は無酸素銅により、また絶縁体層2は、無機フィラーを含む有機系樹脂で形成されている。
図1は本発明の実施の形態1における巻線を示す断面図である。本実施の形態の巻線10においては、導体1は無酸素銅により、また絶縁体層2は、無機フィラーを含む有機系樹脂で形成されている。
1.導体の電気伝導率向上
導体を構成する無酸素銅は、上記のように、電気銅地金を炉中で溶解したのち、酸素濃度を低減するのに、P、Si、Mn、Liなどの脱酸剤に大きく頼らないで、不活性雰囲気、弱還元性雰囲気又は真空中で攪拌などすることにより酸素を低くした銅をいう。脱酸剤の使用は、他の不純物元素を除去するのに使用される場合があり、銅中にこれら脱酸剤が所定濃度以上残留しない範囲で、許容される。電気銅地金の段階では、銅99.96重量%以上、As0.003重量%以下、Sb0.005重量%以下、Bi0.001重量%以下、Pb0.005重量%以下、S0.010重量以下、Fe0.10重量%以下、である。この電気地金を溶解して、上記のように酸素濃度を低減して、かつスラグ反応によりFe、Si、P等を低減する。
導体を構成する無酸素銅は、上記のように、電気銅地金を炉中で溶解したのち、酸素濃度を低減するのに、P、Si、Mn、Liなどの脱酸剤に大きく頼らないで、不活性雰囲気、弱還元性雰囲気又は真空中で攪拌などすることにより酸素を低くした銅をいう。脱酸剤の使用は、他の不純物元素を除去するのに使用される場合があり、銅中にこれら脱酸剤が所定濃度以上残留しない範囲で、許容される。電気銅地金の段階では、銅99.96重量%以上、As0.003重量%以下、Sb0.005重量%以下、Bi0.001重量%以下、Pb0.005重量%以下、S0.010重量以下、Fe0.10重量%以下、である。この電気地金を溶解して、上記のように酸素濃度を低減して、かつスラグ反応によりFe、Si、P等を低減する。
電動機用の巻線の導体10を、従来のタフピッチ銅から無酸素銅にすることにより電気伝導率は向上する。タフピッチ銅の導電率(IACS%)は、96%〜101%であるのに対して、無酸素銅は100%〜103%である。巻線における導体と絶縁体層との体積を比較すると、絶縁体層は、たとえば導体径1mmに対してその厚み0.020mm〜0.060mm程度である。この場合、絶縁体層は導体に対して体積率7.5%〜20%程度である。すなわち、巻線はコアの周りに、その断面厚みで1センチ程度巻き付けられるが、その多くは導体で構成されている。このため、導体の電気伝導率の改善代の割合は小さくても、コアに巻き付けた状態では、絶縁体層中の無機フィラーと協働して、温度上昇の抑制に確実に寄与することができる。
Feは、導電率減少率を大きく劣化させるので、0.0005重量%以下とするのがよい。Feのより望ましい範囲は、0.0003重量%以下である。Feは低いほうが好ましいが、上記スラグを除く際に溶湯が失われ、歩留まりが低下してコスト上昇をきたすので、0.0001重量%程度に留めておくのがよい。
上記の無酸素銅では、Si及びPのいずれをも0.0005重量%以下としてもよい。より望ましくはSi及びPのいずれをも0.0003重量%以下にするのがよい。Feと同様にSi及びPは低いほど導電率の観点から好ましいが、コスト上昇をもたらすので下限は0.0002重量%程度とするのがよい。他の不純物元素は、無酸素銅に通常含まれる限度以下含んでもよい。
2.無酸素銅による発熱量低下
図2は、上記巻線10を電機子30のコア(ティース)21に、インシュレータ13を介在させて巻き付けた状態を示す断面図である。電流を流すと、銅は電気伝導率が高いものの、銅損として熱が発生するが、本発明においては上記1、において説明したように巻線10を無酸素銅で形成するため、電気伝導率がこれまでの銅を用いた巻線よりも高い。すなわち電気抵抗率が低い。このため、銅損として発生する熱量はこれまでの巻線よりも小さくなり、銅損としては最小化される。
図2は、上記巻線10を電機子30のコア(ティース)21に、インシュレータ13を介在させて巻き付けた状態を示す断面図である。電流を流すと、銅は電気伝導率が高いものの、銅損として熱が発生するが、本発明においては上記1、において説明したように巻線10を無酸素銅で形成するため、電気伝導率がこれまでの銅を用いた巻線よりも高い。すなわち電気抵抗率が低い。このため、銅損として発生する熱量はこれまでの巻線よりも小さくなり、銅損としては最小化される。
3.絶縁体層の熱伝導率向上
絶縁体層の主要な一成分である有機系樹脂、たとえばポリイミド又はポリアミドイミドでは、熱伝導率は低く、0.2W/(m・K)程度である。巻線における絶縁体層の体積率は小さいものの、図2に示すように、コイルに発生した熱は、絶縁体層2を経由しなければ巻線外層に伝導しない。体積率は導体の7.5%〜20%程度であるが、図1に示す巻線10の絶縁体層2は、有機系樹脂に、熱伝導率がより高い無機フィラー、たとえばシリカ及びアルミナの少なくとも一方を混合したものを用いる。
絶縁体層の主要な一成分である有機系樹脂、たとえばポリイミド又はポリアミドイミドでは、熱伝導率は低く、0.2W/(m・K)程度である。巻線における絶縁体層の体積率は小さいものの、図2に示すように、コイルに発生した熱は、絶縁体層2を経由しなければ巻線外層に伝導しない。体積率は導体の7.5%〜20%程度であるが、図1に示す巻線10の絶縁体層2は、有機系樹脂に、熱伝導率がより高い無機フィラー、たとえばシリカ及びアルミナの少なくとも一方を混合したものを用いる。
有機系樹脂は、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好ましい。あとの説明では、ポリイミド樹脂に限定して説明するが、ポリアミドイミド樹脂についても同様に適用される。ポリイミド樹脂は、芳香族ジアミンと芳香族カルボン酸二無水物とを反応させることにより得られる。たとえば1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(PMDA)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)との反応により得られるPMDA系ポリイミドなどがあげられる。この他、ポリベンズイミダゾールや3,4,9,10−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、1,4−ジアミノベンゼン(PDA)からなるBPDA系ポリイミド等も使用できる。より具体的には、ポリイミドエナメル線用塗料として工業的に実用化されているもの、デュポン社のPyre−ML、東レ社のトレニース♯3000、宇部興産社製のUワニスS等が例示される。
無機フィラーとして使用されるシリカは、日本アエロジル社製のAEROSIL50、90G、130、OX50等が挙げられる。またアルミナとしては、日本アエロジル社製の酸化アルミニウムCや、住友化学社製のスミコランダムAA−05、AA−2、AA−10等が挙げられる。無機フィラーは、シリカに限定されず、絶縁材料であって、有機系樹脂よりも熱伝導率が高いものであれば何でもよい。具体的には、アルミナ、マグネシア、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、タングステンカーバイド、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の熱伝導率の高いものが例示される。中でも、より熱伝導率が高いシリカやアルミナが好ましい。たとえば、シリカやアルミナでは、熱伝導率は数十W/(m・K)程度である。上記無機フィラーを、たとえば絶縁体層中に有機系樹脂の数十%含ませることができれば、有機系樹脂単体の絶縁体層に比べて、熱伝導率を数十倍向上させることができ、その結果、放熱性を大きく向上させることができる。
シリカ等の無機フィラーの表面処理に用いるシランカップリング剤は、一分子中に有機官能基と加水分解基とを有し、無機材料と有機材料とを結びつける機能を有する。本実施の形態では、芳香環とアミノ基とをともに有するものが好ましい。このようなシランカップリング剤としては、信越化学製KBM−573を例示することができる。シランカップリング剤による無機フィラーの処理方法は特に限定されず、乾式法、湿式法、スプレー方式などの公知の方法を採用することができる。シリカ又はアルミナをシランカップリング剤で処理することにより、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の溶液に、シリカ又はアルミナを分散するとき、シリカ又はアルミナの局所的な凝集を防ぐとともに、シリカ又はアルミナとポリイミド樹脂溶液又はポリアミドイミド樹脂溶液との相溶性が向上するからである。したがって粘度の上昇を防ぐ効果がより顕著になる。そして、シリカ又はアルミナの含有量を増やすことが容易になり、絶縁体層の放熱性をより大きく向上させることができる。
上記の絶縁体層2には、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の有機溶剤溶液中に、シリカ又はアルミナを、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量の300重量%以下分散させた後、その有機溶剤を除去して得られる層を用いてもよい。ここでポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の有機溶剤溶液とは、ポリイミド樹脂若しくはポリアミドイミド樹脂、又はこれら前駆体を、有機溶剤に溶解した溶液である。有機溶剤は、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂を溶解するものであればとくに限定する必要はない。シリカ又はアルミナがポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量の300重量%を超えると、シリカ又はアルミナをポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の有機溶剤溶液中に分散するとき、粘度の急激な上昇が生じ、また得られた巻線を巻き付ける際などにクラックを生じ易くなる。シリカ又はアルミナの上限は好ましくはポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量の100重量%以下が好ましく、より好ましいのは50重量%以下である。
さらに好ましい実施態様として次の絶縁体層がある。すなわち固形分14重量%以下のポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の有機溶剤溶液中に、シリカ又はアルミナを、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量の30〜300重量%分散させた後、その有機溶剤を除去して得られる層を、絶縁体層2として用いてもよい。ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の有機溶剤溶液における固形分が14重量%を超えると、シリカ又はアルミナ量がポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量に対して30重量%以上の場合、粘度の急激な上昇が生じ、良好な分散が得られず、その結果、実用上十分な剥離強度や絶縁性が得られない等の問題が生じる。一方、上記の固形分が小さくなると、所定の膜厚を得るために塗布回数を増やす必要が生じ、コスト上昇要因となる。また溶剤量が多くなり、高温での溶剤除去時における引火等の危険性が増す。そこで、上記溶液中の固形分は、上記有機溶剤溶液の10重量%〜14重量%とするのがよい。また、シリカ又はアルミナがポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の30重量%未満であると、従来のポリイミド樹脂等により構成される絶縁体層に比べて、非常に大きな放熱性の向上を得にくい。一方、300重量%を超えると、上記固形分が14重量%以下であっても上述の問題を生じ、好ましくない。シリカ又はアルミナの量は、好ましくは、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量の30重量%〜100重量%がよく、さらに好ましくはポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂量の30重量%〜50重量%とするのがよい。
4.巻線の製造方法
次に、ポリイミド樹脂にシリカを分散させた絶縁体層で、導体を被覆した巻線の製造方法について説明する。シリカは、ポリイミド樹脂の有機溶剤溶液中に添加され、攪拌を受け、溶液中に分散する。このとき、有機溶剤溶液は、その固形分が14重量%以下となるようにし、通常は10〜14重量%となるようにする。絶縁体層は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、有機系樹脂及び無機フィラー以外の第3成分を含んでもよい。
次に、ポリイミド樹脂にシリカを分散させた絶縁体層で、導体を被覆した巻線の製造方法について説明する。シリカは、ポリイミド樹脂の有機溶剤溶液中に添加され、攪拌を受け、溶液中に分散する。このとき、有機溶剤溶液は、その固形分が14重量%以下となるようにし、通常は10〜14重量%となるようにする。絶縁体層は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、有機系樹脂及び無機フィラー以外の第3成分を含んでもよい。
上記のようにして得られたポリイミド樹脂の有機溶剤溶液、すなわちポリイミド樹脂又はその前駆体が溶解された溶液中に、シリカが分散する。上述のように、この溶液中には、必要により第3成分が添加されてもよい。上記有機溶剤の溶液から有機溶剤が除去されることにより、本発明の絶縁体層が形成される。樹脂溶液中にポリイミド樹脂の前駆体が溶解している場合は、その形成過程で、重合等によるポリイミド樹脂の生成が行われる。有機溶剤の除去は、加熱による蒸散が通常採用されるが、有機溶剤の除去のための加熱と、重合等によるポリイミド樹脂の生成に必要な加熱を同時に行ってもよい。重合等によるポリイミド樹脂の生成のための加熱は、通常、大気圧下、400℃以下で行われる。また、まず有機溶剤の沸点以下で有機溶剤の除去を行った後、昇温してポリイミド樹脂の生成のための加熱やポリイミド樹脂の硬化を行ってもよい。
絶縁体層は、導体上に、ポリイミド樹脂の溶液を塗布した後、有機溶剤の除去を行い、導体表面に、シリカを含む絶縁体層を形成することにより製造される。ポリイミド樹脂の溶液を導体上に塗布する方法はとくに限定されない。PMDA系ポリイミドを含有する組成物を形成するためには、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(PMDA)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とを反応させて得られるポリアミド酸ワニス(前駆体の溶液)にシリカを分散させた液(絶縁塗料)を調整する。この絶縁塗料を導体上に塗布した後、焼き付ければよい。焼き付けにより、ポリアミド酸がポリイミド化し、シリカを分散したポリイミド樹脂の組成物の層(絶縁体層)が形成される。また、導体を絶縁塗料に浸漬しながら、順次、引き上げながら連続して焼き付ける連続プロセスを採用することもできる。導体の径は、通常0.8mm〜1.0mm程度であるが、電動機の設計に応じて適宜設定することができる。絶縁体層の厚みは0.01μm〜0.05μmとするのがよい。
上記の巻線は、自動巻線機により電機子等のコアの周りに有機樹脂製のインシュレータを介在させて巻き回される。
(実施の形態2−巻線間の充填−)
図3は、本発明の実施の形態2における電機子を説明するための断面図である。本実施の形態の電機子30では、放熱性を向上させるため、巻線10間に無機フィラーを含む有機系樹脂(充填剤)5が配置されている点に特徴を有する。図2の巻線における熱伝導と比較すると分かるように、本実施の形態では巻線間に充填剤5が配置されているため、熱が内部の高熱部から内外層へと面状に伝導してゆく。このため放熱性が向上し、内部に熱がこもって高温化することがより確実に防止される。
図3は、本発明の実施の形態2における電機子を説明するための断面図である。本実施の形態の電機子30では、放熱性を向上させるため、巻線10間に無機フィラーを含む有機系樹脂(充填剤)5が配置されている点に特徴を有する。図2の巻線における熱伝導と比較すると分かるように、本実施の形態では巻線間に充填剤5が配置されているため、熱が内部の高熱部から内外層へと面状に伝導してゆく。このため放熱性が向上し、内部に熱がこもって高温化することがより確実に防止される。
上記の充填剤5を配置する方法として、次の2方法がある。1つの方法は、自動巻線機により巻線を巻き回す際に、自動巻線機(図示せず)とコア21との間に張られている巻線10に無機フィラー入り有機樹脂溶液(充填剤溶液)を、ローラによって塗布するか、又は吹き付け装置により塗布する。無機フィラー入り有機樹脂溶液(充填剤溶液)は巻線10にのってコア21に巻き回され、巻線間に配置される。
他の方法は、自動巻線機でコアに巻線を巻き回す際に、各層を巻き回し終える毎に(コア巻き回しの途中段階及び最終段階で)、その層の周囲4面に無機フィラー入り有機樹脂溶液を塗布する。塗布は、樹脂塗布ローラにより自動的に行うことができる。いずれの方法においても、いずれかの段階で、焼き付けにより無機フィラー入り有機樹脂溶液(充填剤溶液)の溶剤は除去する。
本実施の形態では、巻線10の導体1において電気伝導度及び熱伝導度を向上させ、さらに巻線10の絶縁体層2の熱伝導度を高め、さらに熱伝導性の高い充填剤5を配置したことにより、放熱性が最大にまで高められている。このため、巻線層の内部に熱をこもらせて内部に高温部を形成するのを防止することができる。
図4〜図5は、電機子において、巻線第1層を巻き付ける状況を示す図である。電機子30のコア21の表面をインシュレータ13が被覆し、そのインシュレータ13の上に、直接、巻線10の第1層が巻き回されている。このアール部は、巻線の直径の2倍程度のRとするのがよい。インシュレータ21には、第1層の巻線用に浅い溝が形成されている。
図4に示すコア21は、一体成形加工された圧粉体である。粉体は、鉄粉などの強磁性体を、渦電流損を低減するために、絶縁層で被覆したものを用いるのがよい。圧粉体なので、一体物でありながらコア21の角部にアール部21を容易に形成することができる。また、図5に示すコアは、積層ケイ素鋼板からなる本体部21と、アール形成用増厚部23とからなり、アール形成用増厚部23にアール部23Rが形成される。積層ケイ素鋼板を構成するケイ素鋼板は、ケイ素鋼板の上下面に絶縁被覆が施されており、渦電流損を低減する。上記本体部21を構成するケイ素鋼板は、素材のケイ素鋼板を打ち抜いてコア形状とするので、打ち抜き型の種類数の制限から、角部にアールを付することができない。このためアール形成用増厚部23を、たとえばアール部を有する圧粉体で形成する。
図4〜図5に示すように、巻線の下地の角部にアール部を形成することにより、自動巻線機で巻線を巻き回すとき、角部において巻線は角部から集中応力を受けずにすむ。無機フィラーを含む有機系樹脂を絶縁体層とする巻線では、絶縁体層が多くの無機フィラーを含む場合、脆くなり、絶縁体層にクラック等が入りやすくなるが、上記のようにアール部が形成されていると、角部で集中応力を受けないため、絶縁体層への欠陥発生を防止することができる。
上記の実施の形態では、巻線及び電機子について、電機子ではとくにステータの場合について、詳しく説明したが、本発明の「電機子」の対象は、(1)実施の形態に詳説したように、ロータに磁石を埋め込んでステータに巻線した場合のステータであってもよいし、(2)ステータを磁石としてロータに巻線した場合のロータであってもよく、上記(1)及び(2)両方を対象とするものである。
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 導体、2 絶縁体層、5 充填剤(無機フィラー入り有機樹脂)、10 巻線、13 インシュレータ、21 コア(ティース)、21R コアのアール部、23 アール部形成用増厚部、23R アール部、30 電機子。
Claims (5)
- 電動機に用いられる巻線であって、
銅99.96重量%以上、酸素0.005重量%以下の無酸素銅の導体と、
その導体を被覆し、無機フィラーを含む有機系樹脂の絶縁体層とを備えることを特徴とする、巻線。 - 前記有機系樹脂が、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂の少なくともいずれかである、請求項1に記載の巻線。
- 前記無機フィラーが、シリカ及びアルミナの少なくともいずれかである、請求項1または2に記載の巻線。
- 前記請求項1〜3のいずれかに記載の巻線をコアの周りに巻き回したことを特徴とする、電機子。
- 自動車に搭載される電動機に用いられることを特徴とする、請求項4に記載の電機子。
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JP2007120382A JP2008278664A (ja) | 2007-04-28 | 2007-04-28 | 巻線及び電機子 |
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---|---|---|---|---|
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CN104283351A (zh) * | 2013-07-02 | 2015-01-14 | 丹佛斯(天津)有限公司 | 定子、三相感应电机和压缩机 |
DE102020100714A1 (de) | 2019-01-28 | 2020-07-30 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Beschichteter elektrischer Wicklungsdraht |
-
2007
- 2007-04-28 JP JP2007120382A patent/JP2008278664A/ja active Pending
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