JP2008277431A - コモンモードフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】周波数特性のばらつきを低減したコモンモードフィルタを提供すること。
【解決手段】コモンモードフィルタ1は、トロイダルコア10と、トロイダルコア10にバイファイラ巻きされてトロイダルコア10の周方向に沿って一方向Yに巻き進められた2本の導線20と、を備える。トロイダルコア10は、内周面に設けられた一つの突出部12を有している。2本の導線における巻き始め部分21は、突出部12における一方向Y側の部分13と巻き始め部分21に隣り合う巻き回し部分22とで挟まれている。2本の導線における巻き終わり部分23は、突出部12における一方向Yとは反対方向側の部分14と巻き終わり部分23に隣り合う巻き回し部分24とで挟まれている。これにより、巻き始め部分21と巻き終わり部分23との間の距離を所定以上ばらつかないように設定できる。
【選択図】図1
【解決手段】コモンモードフィルタ1は、トロイダルコア10と、トロイダルコア10にバイファイラ巻きされてトロイダルコア10の周方向に沿って一方向Yに巻き進められた2本の導線20と、を備える。トロイダルコア10は、内周面に設けられた一つの突出部12を有している。2本の導線における巻き始め部分21は、突出部12における一方向Y側の部分13と巻き始め部分21に隣り合う巻き回し部分22とで挟まれている。2本の導線における巻き終わり部分23は、突出部12における一方向Yとは反対方向側の部分14と巻き終わり部分23に隣り合う巻き回し部分24とで挟まれている。これにより、巻き始め部分21と巻き終わり部分23との間の距離を所定以上ばらつかないように設定できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、コモンモードフィルタに関する。
特許文献1には、トロイダルコアに導線をバイファイラ巻きして形成されたコモンモードフィルタについて記載されている。
特開平5−275253号公報
特許文献1に記載のコモンモードフィルタでは、周波数特性にばらつきがあり、高精度なノイズ除去を行うには、個々のコイル部品の性能を調べ、機器に応じたコイル部品を使用する必要があった。
そこで、本発明は、周波数特性のばらつきを低減したコモンモードフィルタを提供することを目的とする。
本発明者らは、コモンモードフィルタにおいて周波数特性のばらつきが生じる原因について検討を行った。検討の結果、トロイダルコアへ巻かれた導線の巻き始め部分と巻き終わり部分との間の距離がばらつくことが主な原因であることが分かった。
そこで本発明のコモンモードフィルタは、トロイダルコアと、トロイダルコアにバイファイラ巻きされてトロイダルコアの周方向に沿って一方向に巻き進められた2本の導線と、を備え、トロイダルコアは、2本の導線におけるトロイダルコアへの巻き始め部分及び巻き終わり部分のそれぞれを当該部分と隣り合う2本の導線における巻き回し部分とで挟む位置規制部を有しており、巻き始め部分及び巻き終わり部分は、トロイダルコアの内周側において、巻き回し部分と接触していることを特徴とする。
本発明のコモンモードフィルタでは、2本の導線における巻き始め部分は、隣り合う巻き回し部分と位置規制部とで挟まれ、巻き終わり部分は、隣り合う巻き回し部分と位置規制部とで挟まれている。これにより、巻き始め部分と巻き終わり部分とは、それぞれ位置が所定以上ずれないように規定されるので、巻き始め部分と巻き終わり部分との間の距離も所定以上ばらつかないように設定できる。よって、周波数特性のばらつきを低減することができる。
好ましくは、位置規制部は、トロイダルコアの内周面に設けられた一つの突出部であり、巻き始め部分は、突出部における一方向側の部分と巻き始め部分に隣り合う巻き回し部分とで挟まれ、巻き終わり部分は、突出部における一方向とは反対方向側の部分と巻き終わり部分に隣り合う巻き回し部分とで挟まれている。
この場合、2本の導線における巻き始め部分は、トロイダルコアの内周面において隣り合う巻き回し部分と位置規制部とで挟まれ、巻き終わり部分は、トロイダルコアの内周面において隣り合う巻き回し部分と位置規制部とで挟まれている。これにより、巻き始め部分と巻き終わり部分との間における距離のばらつきをより少なく設定できる。また、位置規制部をトロイダルコアの内周面に設けられた一つの突出部によって構成するので、トロイダルコアの環状の部分と位置規制部とを一体成形することができる。よって、製造が容易となると共に、位置規制部の位置をばらつきなく形成することができる。
本発明のトロイダルコアによれば、周波数特性のばらつきを低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本実施形態に係るコモンモードフィルタについて図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るコモンモードフィルタの平面図である。図2は、図1に示すコモンモードフィルタが備えるトロイダルコアの平面図である。
本実施形態のコモンモードフィルタ1は、トロイダルコア10と、トロイダルコア10にバイファイラ巻きされた2本の導線20とを備えている。トロイダルコア10は、フェライト等によりドーナツ状に形成されている。トロイダルコア10は、内周面11に設けられて中心に向かって突出する一つの突出部(位置規制部)12を有している。
導線20は、ポリアミドイミドワイヤー(AIW)等の絶縁被覆によりコーティングされた導線である。導線20は、トロイダルコア10の周方向に沿って一方向Yに巻き進められている。導線20は、突出部12の一方向Y側から巻き始められて、所定回数だけ巻き回され、突出部12の一方向Y側とは反対方向側で巻き終わっている。
導線20の巻き始め部分21は、突出部12の一方向Y側の部分13と接触している。巻き始め部分21は、隣り合う巻き回し部分22と内周面11において接触している。巻き始め部分21は、内周面11において、隣り合う巻き回し部分22と突出部12の一方向Y側の部分13とによって挟まれている。
導線20の巻き終わり部分23は、突出部12の一方向Y側とは反対側の部分14と接触している。巻き終わり部分23は、隣り合う巻き回し部分24と内周面11において接触している。巻き終わり部分23は、内周面11において、隣り合う巻き回し部分24と突出部12の一方向Y側の部分13とによって挟まれている。
このように構成されたコモンモードフィルタ1は、図3に示す等価回路を構成するノイズフィルタとして機能する。
本実施形態のコモンモードフィルタ1では、巻き始め部分21は、隣り合う巻き回し部分22と突出部12とで挟まれ、巻き終わり部分23は、隣り合う巻き回し部分24と突出部12とで挟まれている。これにより、巻き始め部分21と巻き終わり部分23とは、それぞれ位置が所定以上ずれないように規定されるので、巻き始め部分21と巻き終わり部分23との間の距離も所定以上ばらつかないように設定できる。よって、周波数特性のばらつきを低減することができる。
本実施形態のコモンモードフィルタ1では、巻き始め部分21は、トロイダルコア10の内周面11において隣り合う巻き回し部分22と内周面11に設けられた突出部12とで挟まれ、巻き終わり部分23は、トロイダルコア10の内周面11において隣り合う巻き回し部分24と内周面11に設けられた突出部12とで挟まれている。これにより、巻き始め部分21と巻き終わり部分23との間における距離のばらつきをより少なく設定できる。
一般的に、導線を従来のドーナツ状のトロイダルコアに巻き進める場合、巻き始め部分と巻き終わり部分とが、巻き回し部分より位置がばらつく。これにより、トロイダルコアへ巻かれた導線の巻き始め部分と巻き終わり部分との間の距離がばらつき、コモンモードフィルタとしての周波数特性のばらつきが生じる原因となっている。
それに対して、本実施形態のコモンモードフィルタ1では、上述したように、巻き始め部分21と巻き終わり部分23との間における距離のばらつきをより少なく設定できるので、周波数特性のばらつきを低減することができる。
更に、本実施形態のコモンモードフィルタ1では、トロイダルコア10の内周面11に設けられた一つの突出部12を巻き始め部分21と巻き終わり部分23との位置規制部として機能させている。これにより、トロイダルコア10の環状の部分と位置規制部(突出部12)とを一体成形することができる。よって、製造が容易となると共に、位置規制部(突出部12)の位置をばらつきなく形成することができる。
また、トロイダルコア10の環状の部分と位置規制部(突出部12)とを一体成形することにより、環状の部分と位置規制部(突出部12)との間に隙間が形成されないので、導線が隙間に入り込む心配がない。また、環状の部分と位置規制部(突出部12)とを接着剤によって接着することも考えられるが、この場合、コストが増加すると共に、接着剤が特性に悪影響を与える虞がある。それに対して、本実施形態のコモンモードフィルタ1が備えるトロイダルコア10は、問題なく容易に形成することができる。
1…コモンモードフィルタ、10…トロイダルコア、11…内周面、12…突出部、13…部分、14…部分、20…導線、21…巻き始め部分、22…巻き回し部分、23…巻き終わり部分、24…巻き回し部分、Y…一方向。
Claims (2)
- トロイダルコアと、
前記トロイダルコアにバイファイラ巻きされて前記トロイダルコアの周方向に沿って一方向に巻き進められた2本の導線と、を備え、
前記トロイダルコアは、前記2本の導線における前記トロイダルコアへの巻き始め部分及び巻き終わり部分のそれぞれを当該部分と隣り合う前記2本の導線における巻き回し部分とで挟む位置規制部を有しており、
前記巻き始め部分及び巻き終わり部分は、前記トロイダルコアの内周側において、前記巻き回し部分と接触していることを特徴とするコモンモードフィルタ。 - 前記位置規制部は、前記トロイダルコアの内周面に設けられた一つの突出部であり、
前記巻き始め部分は、前記突出部における前記一方向側の部分と前記巻き始め部分に隣り合う巻き回し部分とで挟まれ、
前記巻き終わり部分は、前記突出部における前記一方向とは反対方向側の部分と前記巻き終わり部分に隣り合う巻き回し部分とで挟まれていることを特徴とする請求項1に記載のコモンモードフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007117246A JP2008277431A (ja) | 2007-04-26 | 2007-04-26 | コモンモードフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007117246A JP2008277431A (ja) | 2007-04-26 | 2007-04-26 | コモンモードフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008277431A true JP2008277431A (ja) | 2008-11-13 |
Family
ID=40055069
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007117246A Pending JP2008277431A (ja) | 2007-04-26 | 2007-04-26 | コモンモードフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008277431A (ja) |
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2007
- 2007-04-26 JP JP2007117246A patent/JP2008277431A/ja active Pending
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