JP2008274484A - 合成繊維用紡糸油剤および熱可塑性合成繊維、熱可塑性合成繊維の製造方法 - Google Patents

合成繊維用紡糸油剤および熱可塑性合成繊維、熱可塑性合成繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】直接紡糸延伸工程における、加熱ローラーの汚れ蓄積による毛羽、ドラムフォーム不良、ドラム抜き取り性不良をなくし、生産性良く製造することが課題である。
【解決手段】アルキルエーテル系潤滑剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成するホスフェート系制電剤(B)を含有し、A成分を85〜98質量%,B成分を2質量%以上配合した合成繊維用紡糸油剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成繊維用紡糸油剤に関する。更に詳しくは、紡糸工程において、加熱ローラーで熱処理される熱可塑性合成繊維に付与する合成繊維用紡糸油剤および熱可塑性合成繊維の製造方法に関するものである。
紡糸後、一旦巻き取ることなく連続的に延伸・熱処理を行ういわゆる直接紡糸延伸方法で用いられる紡糸用油剤は、工程能力維持の点から耐熱性が要求されている。通常、直接紡糸延伸方法では紡出糸条を、それぞれ一対ずつのローラー(ネルソンローラー方式、あるいはセパレートローラとの組み合わせ方式)よりなる第1・第2ゴデーローラーに引き取り(少なくとも第2ゴデーローラーは加熱ローラー)、第1〜第2ゴデーローラー間で延伸後、巻き取る方式が一般的である。このときの熱処理温度は110℃〜180℃程度の高温であるため、長時間使用していると、油剤が付与された糸条から加熱ローラーに脱落した油剤成分が熱分解して、タール化する。タールは更に糸条表面のオリゴマーなどを取り込みつつ熱分解してスラッジを加熱ローラー上に形成するため、得られる延伸糸は毛羽の発生または、糸切れが発生する原因となっている。
このようなスラッジ(有機物の熱分解生成物)の問題を解決する手段としては、スラッジを加熱ローラーに難付着性にするためにノニオン性フッ化化合物を加えることなどが特許文献1に提案されている。
ところが、上記のようなネルソン方式では、この加熱ローラーは温度制御系も含めて設備的に高価であり、加熱に要する電力費用も大きかった。そこで、生産性向上のため第2ゴデーローラーをコンパクト化して設備費・消費電力を下げ、高速で直接紡糸延伸する1個の第2ゴデーローラーに一周未満巻き付ける熱セット方法が特許文献2に記載されている。この方法を用いると、ネルソン方式に比べて、ローラーへの巻き付け長が短いために、ローラー上の糸の把持力が弱い。このため、加熱ローラーの表面上に、スラッジもしくはスラッジになる前のタール化物が固着すると、加熱ローラーの表面状態が変化してしまい、加熱ローラーの表面で、タール化物が固着した部分と、固着していない部分ができて、加熱ローラーが糸を把持する能力が均一ではなくなり、ローラーからの糸離れ性が異なるために、張力変動が生じてしまい、毛羽や巻上がった延伸糸のフォームが悪くなったり、ときには巻き上げ張力が変動することによって、ドラムが徐々に締まり、スピンドルからドラムが抜けないことがある。タール化が進む前に、加熱ローラーの洗浄に入らなくてはならず、生産効率を落とすという問題があった。
特開昭60−52673号公報 特公昭57−35287号公報
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果、達成されたものであり、本発明の目的は、耐熱性に優れた合成繊維用紡糸油剤および熱可塑性繊維、熱可塑性繊維の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明によれば、アルキルエーテル系平滑剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成したホスフェート系制電剤である(B)を含有し、A成分を85〜98質量%,B成分を2〜15質量%以上配合した合成繊維用紡糸油剤により、達成される。
本発明によれば、耐熱性の油剤を提供することにより、糸条に毛羽発生がなく、合成繊維を生産性良く製造することができる。
本発明における合成繊維用油剤は、アルキルエーテル系平滑剤(A)85〜98質量%、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成するホスフェート系制電剤2〜15質量%を配合した構成であることが必要である。
本発明における合成繊維用紡糸油剤のA成分であるアルキルエーテル系平滑剤は糸条に集束性および平滑性を付与する。なお、本発明に用いられる油剤の説明として「平滑剤」とは、繊維表面を処理し、繊維と繊維もしくは繊維と金属の摩擦を調節し、紡糸および加工時のガイドとの摩擦を低減させ、製糸性および加工性を向上させる役割を主に果たす成分である。A成分であるアルキルエーテル系平滑剤は特に限定しないが、例えば、炭素数1〜30の天然および合成の任意のアルコールに環状エーテルモノマーを触媒の存在下でブロックまたはランダムに開環付加重合させたものなどがある。
上記アルコールとしては、炭素数1〜30の天然および合成の任意の一価アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコールなど)、二価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、へキシレングリコールなど)、三価以上のアルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ソルビトールなど)等があげられ、なかでも炭素数が15以上のアルコールが好ましく、特にオレイルアルコール、ステアリルアルコールなどが好ましい。
上記環状エーテルモノマーとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどがあげられ、なかでもエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましく、特にエチレンオキサイドが好ましい。
上記アルコールと上記環状エーテルモノマーを触媒の存在下でブロックまたはランダムに開環付加重合させる方法における触媒としては特に限定しないがアルカリ触媒が好ましい。重合形態としてはランダム、ブロックのいずれでもよいが、ブロックが好ましい。
アルキルエーテルの配合比は、紡糸油剤中に有効成分として85〜98質量%が必要である。配合比が85質量%未満では糸条の集束性、平滑性が不足し、98質量%を越えると制電性が不足し、製織および製編(経編)工程にて糸を整経したときなどに寄りつきなどの障害が起こる。なお、油剤有効成分とは、糸条に付着させる成分をいい、製糸工程中の熱処理などの熱履歴で飛散することを意図した希釈剤を含まない。
本発明における合成繊維用紡糸油剤のB成分のポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成するホスフェート系制電剤は、糸条に制電性を付与する。なお、本発明に用いられる油剤の説明として「制電剤」とは、繊維表面に吸湿性とイオン性を与え、製糸および加工時に発生する静電気を抑制し、製糸および加工時のガイドとの接触などにより発生する静電気を抑制する役割を果たす成分である。B成分であるポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成したホスフェート系制電剤であれば特に限定しないが、アルキルエーテルホスフェートとポリオキシエチレンアルキルアミンとの塩が好ましい。上記ポリオキシエチレンアルキルアミンにおけるアルキル基としては、炭素数6〜20のアルキル基であることが好ましく、特に炭素数10〜18であることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルアミンの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミンなどがあげられる。
アルキルエーテルホスフェートとしては、ポリオキシエチレンアルキルホスフェート、ポリオキシエチレンアルケニルホスフェートなどが挙げられ、ポリオキシエチレンアルキルホスフェートにおけるアルキル基としては、炭素数6〜20のアルキル基であることが好ましく、特に炭素数10〜18であることが好ましい。アルケニル基としては、炭素数6〜20のアルケニル基であることが好ましく、特に炭素数10〜18であることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルホスフェートの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルホスフェート、ポリオキシエチレンステアリルホスフェートなどがあげられる。ポリオキシエチレンアルケニルホスフェートの具体例としては、ポリオキシエチレンオレイルホスフェートなどが挙げられる。
また、上記B成分は油剤の有効成分量(希釈剤の量は含有しない)に対し、配合比は2〜15質量%が特に好ましい。配合比が2.0質量%未満であると、制電性が不足し、製織および製編(経編)工程にて糸を整経したときなどに寄りつきなどの障害が起こる。また、15質量%を超えると高価な制電剤を多量に使うことで、コストが高くなるととともに、平滑剤の量が減らされることにより、十分な平滑性が得られない。
本発明における合成繊維用紡糸油剤のA,B成分以外に第3成分として本発明の目的を阻害しない平滑剤、制電剤、乳化剤、その他の成分を添加しても良い。その場合の第3成分の総添加量としては、油剤の有効成分量(希釈剤の量は含有しない)に対し13質量%以下が好ましい。
油剤の製造方法は、プロペラなどを用いて攪拌しながら、各単成分を混ぜ、調合していく。
本発明における合成繊維用紡糸油剤を付着させる合成繊維用の樹脂としては、溶融紡糸で製造可能な樹脂に好ましく用いられる。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどが挙げられ、特にポリアミド樹脂に好適である。
本発明における合成繊維の製造は、熱可塑性樹脂を溶融紡出し、冷却固化後、上記油剤、具体的にはアルキルエーテル系平滑剤(A)を85〜98質量%、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成するホスフェート系制電剤(B)を2〜15%配合された紡糸油剤を給油し、第1ゴデーローラーに引き取り、続いて第1ゴデーローラーよりも高速で回転し、加熱された1個以上のゴデーローラーに1周未満巻き付け延伸した後、3000m/min以上の速度で巻き取ることにより行われる。上記において給油後、交絡(インターレース)処理し、第1ゴデーローラーに引き取ることが好ましい。本発明における合成繊維の製造方法において、紡糸油剤を繊維に付着させるために給油を行う際の紡糸油剤の形態としては、希釈剤で希釈することにより給油することが好ましい。希釈の方法としては、ニートオイル、鉱物油などの有機溶剤で希釈することにより、あるいは水で希釈することによりエマルジョンなどの形態であってよく、特に有機溶剤での希釈が好ましい。なお、それぞれの使用形態によっては、少量の低分子量(具体的には分子量18〜60)の添加剤(水、エチレングリコールなど)を加えて系の安定化を図っても良い。希釈の程度は、有効成分量が、5〜50質量%となるように調製することが好ましい。
上記方法においては、前記加熱された1個以上のゴデーローラーは、第1ゴデーローラーに引き取った糸条を、第1ゴデーローラーよりも高速で回転させるが、その速度は第1ゴデーローラーの速度の1.02〜2.50倍の速度で回転させることが好ましい。
本発明における熱可塑性合成繊維の製造方法において、第1ゴデーローラーで引き取った後、ゴデーローラーで延伸するが、その際の加熱温度は、特に限定しないが、Tg〜195℃であることが好ましい(Tg:合成繊維のガラス転移温度)。Tg未満の場合、繊維構造を安定化させるために行う熱処理(熱固定)することができず、加熱する意味が無く、また、195℃を超えると、油剤成分がタール化し易くなる。
巻き取り速度は3000m/min以上であるが、生産効率、糸強度の点から、3500〜5000m/minであることが好ましい。
図1に本発明を実施するための装置の一例の正面図を示す。図1において、紡糸口金1より吐出され、冷却筒2を経て冷却固化されたポリアミド糸条Yは、給油ガイド3で油剤を付与され、さらにインターレース処理された後に糸道ガイド4を経て、第1ゴデーローラー5に引き取られ、次の第2ゴデーローラー6との間で延伸され、第2ゴデーローラー6の表面で熱処理を受ける。延伸され、熱処理を受けたポリアミド糸条Yは、糸道ガイド7を通じてトラバース装置によってトラバースされ、ローラーベール8によってドラム9上に巻き取られる。なお、給油方法としては、オイリングローラー給油、ガイド給油、スプレー給油など公知の給油方法全てに適用できる。
本発明の熱可塑性繊維糸条に付着させる紡糸油剤量は、アルキルエーテル系平滑剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成するホスフェート系制電剤であることを特徴とする制電剤(B)を含有し、A成分を85〜98質量%,B成分を2〜15質量%配合した紡糸油剤を、糸条に0.30〜1.50質量%付着させることが好ましく、さらに好ましくは0.40〜1.30質量%である。1.50質量%を超える付着量の場合、製糸工程および高次加工工程での各種ガイドとの擦過による油剤脱落などの工程汚れを発生しやすくなり、製品欠点に繋がる。逆に0.30質量%未満の付着量の場合、糸条に付着させる紡糸油剤本来の役割である平滑性、制電性などの効果が発揮できず、製糸工程および高次加工工程中に使用されるガイドを傷つけることにより、張力異常を発生させたり、整経工程での寄り付き問題などに繋がる。熱可塑性繊維糸条に付着した紡糸油剤量は、nヘキサンなどの有機溶媒で油剤成分のみ抽出し、溶媒を飛ばすことにより油分量を測定することができる。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。
なお、実施例および比較例における各測定値や評価方法は、次の方法で得たものである。
[巻き上げ張力変動幅]
図1に示す第2ゴデーローラーとローラーベールの間(第2ゴデーローラーの出口から20cm)の張力とその変動幅を約15秒間測定する。ゴデーローラーの洗浄をした直後を1とした時に、張力の変動幅が何倍になったかを評価した。変動幅が、72時間時点で、1.0〜1.5倍であれば、合格と判断した。
[ドラムの抜き取り性]
巻上がったドラムをスピンドルから抜き出すときの抜き取り性について、下記の3段階評価を実施した。評価基準は次の通り。
○ : 全く問題なくぬける。合格、
△ : 抜きにくいが、力を入れれば抜ける。不合格
× : ドラムをカットしなければ抜けない。不合格
[製糸性]
製糸を実施し、その間の糸切れ回数をカウントし、1t当たりの糸切れ回数で製糸性を評価した。糸切れ回数1.5回/t以下を合格とした。
[整経時寄りつき欠点]
経糸600本(約2.7t)を整経して巻き取ったときの寄りつきによる停機の発生状況を下記の2段階で評価した。
○ : 全く寄りつきがない。合格。
× : 寄りつきが発生して停台した。不合格。
[実施例1〜5、比較例1〜4]
図1に示す製造装置を用いた。98%硫酸相対粘度2.60のポリカプロアミドチップをスピンブロック(図示せず)内で270℃で溶融し、紡糸口金1(孔径0.20mm)から吐出し34フィラメントの糸条となした。紡出された糸条を冷却筒2より約16℃の冷却風により冷却固化後、給油ガイド3にて表1記載のアルキルエーテル系平滑剤(A)、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成したホスフェート系制電剤および組成を有する油剤を20質量%になるように鉱物油30RW秒(レッドウッド粘度計での試料50mlの流下秒数)で希釈して、ポリカプロアミド糸条Yに油剤付着量が0.6質量%になるように給油吐出量を調整して油剤を付与し、交絡ノズル(図示せず)でインターレース処理し、その後、第1ゴデーローラー5で引き取り、第1ゴデーローラー5と1個の第2ゴデーローラー6の間で、1.8倍の延伸をして、巻き取り速度4000m/minで巻き取ることにより、78デシテックス34フィラメントのポリカプロアミド糸条及び巻量4.5kgのドラム状パッケージ(ドラム9)を得た。なお、第2ゴデーローラー6の加熱温度は155℃として熱セットを実施した。また、巻量4.5kg毎に、巻取機(図示せず)で自動切り替えを実施し、3日間連続紡糸を実施した。
実施例1〜5,比較例1〜4で得られたポリカプロアミドフィラメントについて、糸条への油剤付着量、巻き上げ張力変動幅、ドラムの抜き取り性、製糸性、整経時欠点について評価した結果を表1に示す。
[実施例6]
98%硫酸相対粘度2.80のポリヘキサメチレンアジパミドとした以外は、実施例1と同様に紡糸し、78デシテックス34フィラメントのポリヘキサメチレナジパミド糸条を得た。
得られたポリヘキサメチレンアジパミド糸条を実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示す。
Figure 2008274484
以上の実施例1〜6の結果では、巻き上げ張力変動幅、ドラムの抜き取り性、製糸性、整経時欠点についていずれも良好な結果が得られた。
一方、比較例1の場合は、第2ゴデーローラー6の表面が汚れることにより、糸条のゴデーローラーからの糸離れ性が悪化し、第2ゴデーローラー6に糸が取られてしまい製糸中の糸切れが頻発し、特に評価始める時点で第2ゴデーローラー6をアルカリで洗浄したが、12時間を過ぎると張力の変動幅が大きくなり、ドラムの抜き取り性が悪化し、48時間以後はドラムの抜き取りができなかった。ただし、第2ゴデーローラー6をアルカリ洗浄すると、巻き上げ張力変動幅、ドラムの抜き取り性も問題なくなった。また、比較例2の場合は、第2ゴデーローラー6をアルカリで洗浄後48時間後を過ぎるとドラムの抜き取り性が悪化した。比較例3、4の場合は、製糸工程では問題なかったが、整経時の寄りつきが発生した。
本発明によれば、耐熱性が向上した油剤を用いることにより、優れた操業性のもとで生産性良く製造することができるため、合成繊維業界、特に衣料分野への貢献度が高いといえる。
図1は本発明を実施するための装置の一例の正面図である。
符号の説明
1:紡糸口金
2:冷却筒
3:給油ガイド
4:糸道ガイド
5:第1ゴデーローラー
6:第2ゴデーローラー
7:糸道ガイド
8:ローラーベール
9:ドラム

Claims (7)

  1. アルキルエーテル系平滑剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成したホスフェート系制電剤(B)を含有し、A成分を85〜98質量%,B成分を2〜15質量%配合した合成繊維用紡糸油剤。
  2. 前記制電剤のポリオキシエチレンアルキルアミン塩のアルキル基が、炭素数6〜20のアルキル基であることを特徴とする請求項2記載の合成繊維用紡糸油剤。
  3. ポリオキシエチレンアルキルアミンと塩を形成したホスフェート系制電剤(B)が、ポリオキシエチレンアルキルアミンとアルキルエーテルホスフェートの塩である請求項1または2記載の合成繊維用紡糸油剤。
  4. アルキルエーテル系平滑剤(A)がポリオキシアルキレンアルキルエーテルである請求項1〜3のいずれか記載の合成繊維用紡糸油剤。
  5. 前記合成繊維用紡糸油剤が、溶融紡糸用であることを特徴とすることを合成繊維用紡糸油剤。
  6. 請求項1記載の油剤が0.3〜1.5質量%付着した合成繊維。
  7. 熱可塑性樹脂を溶融紡出し、冷却固化後、請求項1記載の油剤を給油し、第1ゴデーローラーに引き取り、続いて第1ゴデーローラーよりも高速で回転し、加熱された1個以上ゴデーローラーに1周未満巻き付け延伸した後、3000m/min以上の速度で巻き取ることを特徴とする熱可塑性合成繊維の製造方法。
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