JP2008273531A - 容器蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋本体(2)とこれに装着された上蓋(4)から構成された容器蓋において、上蓋を開方向に回転して上蓋の周方向破断可能ライン(64)を破断する際の初期必要トルクが過大になることを回避乃至抑制すること。
【解決手段】蓋本体の雄螺条(56)に上蓋の雌螺条(72)を所定回転トルクで螺合せしめて蓋本体に上蓋を所要とおりに装着した状態において、雄螺条と雌螺条との螺合角度の許容誤差に拘わらず、上蓋のラチェット片(78)の各々は蓋本体の隣接するラチェット片(38)間の周方向中間位置よりも蓋本体に対する上蓋の装着回転方向に見て下流側に変位して位置するように設定する。
【選択図】図11

Description

本発明は、容器の口頸部に装着される合成樹脂製蓋本体とこの蓋本体に装着される合成樹脂製上蓋とから構成された容器蓋に関する。
液体調味料を充填した容器のために容器蓋として、下記特許文献1及び2に開示されている如く、容器の口頸部に装着される合成樹脂製蓋本体とこの蓋本体に装着される上蓋とから構成された容器蓋が提案され、実用に供されている。蓋本体は容器の口頸部を覆う円形閉鎖壁、閉鎖壁の周縁から垂下する筒状垂下壁、及び閉鎖壁の上面から上方に突出する筒状突出壁を有する。垂下壁の外周面には周方向に等角度間隔をおいて複数個のラチェット片が形成され、突出壁の外周面には雄螺条が形成されている。閉鎖壁には突出壁よりも内側に位置する破断可能ラインによって切取領域が区画されており、この切取領域の上面には把持部が付設されている。上蓋は、天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有する。スカート壁には周方向破断可能ラインが形成されていてスカート壁は周方向破断可能ラインよりも上方の主部と周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されている。スカート壁の主部の内周面には蓋本体の雄螺条に螺合される雌螺条が形成され、スカート壁のタンパーエビデント裾部の内周面には蓋本体のラチェット片と協働するラチェット片が周方向に等角度間隔をおいて形成されている。
上述した形態の市販されている容器蓋の典型例においては、蓋本体のラチェット片の数と上蓋のラチェット片の数とは同一であり、蓋本体に上蓋を所要とおりに装着した状態において上蓋のラチェット片は蓋本体の隣接するラチェット片間の周方向中間に位置するように設定されている。上蓋のラチェット片の半径方向内方への突出量を大きくすると成形の際の所謂無理抜きが過剰になる傾向があるので、上蓋のラチェットの半径方向内方への突出量は比較的小さく設定し、蓋本体のラチェット片の半径方向外方への突出量は比較的大きく設定している。
容器の口頸部を開封して内容物を消費する際には、蓋本体に対して上蓋を開方向、即ち雄螺条と雌螺条との螺合を解除する方向、に回動する。かくすると、上蓋の天面壁及びスカート壁の主部は回動と共に上方に移動されるが、スカート壁のタンパーエビデント裾部はラチェット片の協働によって回転が阻止され、これに起因して上蓋のスカート壁に形成されている周方向破断可能ラインが破断され、タンパーエビデント裾部がスカート壁の主部から分離される。しかる後に、上蓋がそのタンパーエビデント裾部のみを蓋本体上に残留させて蓋本体から離脱され、蓋本体の閉鎖壁が露呈される。次いで、蓋本体の閉鎖壁の上面に付設されている把持部を引っ張って閉鎖壁に形成されている破断可能ラインを破断して、把持部と共に閉鎖壁の切取領域を閉鎖壁から切り離し、閉鎖壁に排出口を生成する。排出口を通して所要量の内容物を排出した後に、蓋本体から離脱された上蓋の雌螺条を蓋本体の雄螺条に螺合することによって蓋本体に上蓋を再び装着し、かくして閉鎖壁に形成された排出口を仮閉鎖することができる。
実開平7−31643号公報 特開2003−104417号公報
本発明者等の経験によれば、上述した形態の従来の容器蓋においては、容器の口頸部を開封するために蓋本体に対して上蓋を開方向に回転して周方向破断可能ラインを破断する際の初期必要トルクが過大になり、特に女性乃至子供にとって開封操作が相当困難になる傾向があることが判明している。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、蓋本体に対して上蓋を開方向に回転して周方向破断可能ラインを破断する際の初期必要トルクが過大になることが回避乃至抑制された、新規且つ改良された容器蓋を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討及び実験の結果、従来の容器蓋においては、蓋本体の垂下壁の外周面に形成されている複数個のラチェット片が上蓋のタンパーエビデント裾部の特定部位、即ちタンパーエビデント裾部に形成されている隣接するラチェット片間の周方向中間部位、を局部的に半径方向外方に変位し、これに起因してタンパーエビデント裾部が円形から多角形状に変形され、そして蓋本体に対して上蓋を開方向に回転する際には、タンパーエビデント裾部の局部的変形を矯正しながら上蓋を回転させることが必要であり、これに起因して初期必要トルクが過大になる傾向があることを認識した。
従来の容器蓋における上記認識を基に、本発明者等は、蓋本体の雄螺条に上蓋の雌螺条を所定回転トルクで螺合せしめて蓋本体に上蓋を所要とおりに装着した状態において、雄螺条と雌螺条との螺合角度の許容誤差に拘わらず、上蓋のラチェット片の各々は蓋本体の隣接するラチェット片間の周方向中間位置よりも蓋本体に対する上蓋の装着回転方向に見て下流側に変位して位置するように、蓋本体の雄螺条及びラチェット片に対して上蓋の雌螺条及びラチェット片が設定すると、蓋本体のラチェット片の各々は上蓋のタンパーエビデント裾部に形成されているラチェット片の近傍、従って隣接するラチェット片間の中間部位よりも強度が高い部位でタンパーエビデント裾部を半径方向外方に変位せんとすることになり、タンパーエビデント裾部の多角形状への変形度合いを相当低減することができ、これによって蓋本体に対して上蓋を回転する際の初期必要トルクが過大になるのを回避乃至抑制することができることを見出した。タンパーエビデント裾部の多角形状への変形度合いを低減するためには、上蓋のラチェット片の各々が蓋本体の隣接するラチェット片間の周方向中間位置よりも蓋本体に対する上蓋の装着回転方向に見て上流側に変位して位置するように、蓋本体の雄螺条及びラチェット片に対して上蓋の雌螺条及びラチェット片を設定することも意図され得るが、かくした場合には蓋本体のラチェット片が上蓋のラチェット片に当接するまでの上蓋の所謂助走角度が過小になり、上蓋のスカート壁に形成されている周方向破断ラインの破断に過大なトルクを必要とすることになってしまう。
従って、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する容器蓋として、容器の口頸部に装着される合成樹脂製蓋本体と該蓋本体に装着される合成樹脂製上蓋とから構成され、
該蓋本体は、容器の口頸部を覆う円形閉鎖壁、該閉鎖壁の周縁から垂下する筒状垂下壁、及び該閉鎖壁の上面から上方に突出する筒状突出壁を有し、該垂下壁の外周面には周方向に等角度間隔をおいて複数個のラチェット片が形成され、該突出壁の外周面には雄螺条が形成されており、該閉鎖壁には該突出壁よりも内側に位置する破断可能ラインによって切取領域が区画されており、該切取領域の上面には把持部が付設されており、
該上蓋は、天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、該スカート壁には周方向破断可能ラインが形成されていて該スカート壁は該周方向破断可能ラインよりも上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該スカート壁の該主部の内周面には該蓋本体の該雄螺条に螺合される雌螺条が形成され、該スカート壁の該タンパーエビデント裾部の内周面には該蓋本体の該ラチェット片と協働するラチェット片が周方向に等角度間隔をおいて形成されており、該蓋本体のラチェット片の数と該上蓋のラチェット片の数とは同一であり、該蓋本体の該ラチェットの半径方向外方への突出量は該上蓋の該ラチェットの半径方向内方への突出量よりも大きい容器蓋において、
該蓋本体の該雄螺条に該上蓋の該雌螺条を所定回転トルクで螺合せしめて該蓋本体に該上蓋を所要とおりに装着した状態において、該雄螺条と該雌螺条との螺合角度の許容誤差に拘わらず、該上蓋の該ラチェット片の各々は該蓋本体の隣接するラチェット片間の周方向中間位置よりも該蓋本体に対する該上蓋の装着回転方向に見て下流側に変位して位置するように、該蓋本体の該雄螺条及び該ラチェット片に対して該上蓋の該雌螺条及び該ラチェット片が設定されている、ことを特徴する容器蓋が提供される。
該蓋本体の該雄螺条に該上蓋の該雌螺条を所定回転トルクで螺合せしめて該蓋本体に該上蓋を所要とおりに装着した状態において、該蓋本体の該ラチェット片と該上蓋の該ラチェット片との周方向離隔角度αは0度<α≦15度、特に0度<α≦10度である、のが好適である。
本発明の容器蓋においては、上蓋のスカート壁に形成されている周方向破断ラインの破断に過大なトルクを必要とする等の別個の問題を生成することなく、蓋本体に対して上蓋を開方向に回転して周方向破断可能ラインを破断する際の初期必要トルクが過大になることが回避乃至抑制される。
以下、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態は、図1乃至図5に示す蓋本体2と図6乃至図8に示す上蓋4とから構成されている。
図1乃至図5を参照して蓋本体2について説明すると、ポリエチレンの如き適宜の合成樹脂から形成することができる蓋本体2は、円形閉鎖壁6〔図5〕、閉鎖壁6の周縁から垂下する略円筒形状の垂下壁8、及び閉鎖壁6の上面から上方に突出する略円筒形状の突出壁10を有する。
主として図5を参照して説明すると、図示の実施形態においては、閉鎖壁6の上面の外周縁部は環状突条12が形成されている。閉鎖壁6の下面には、下方に垂下する円筒形状のシールリング14が形成され、そしてまたシールリング14に隣接してその外側に位置する環状溝16、この環状溝16の外側に位置する環状突条18が形成されている。閉鎖壁6の下面には、更に、上記突出壁10よりも半径方向内側で且つシールリング14よりも半径方向内側に位置する略正方形状の切取領域20を規定する薄肉破断可能ライン22が形成されている。そして、切取領域20の上面には把持部24が付設されている。この把持部24は切取領域20の片側部から上方に延びる柱状部26とこの柱状部26の上端に接続されたリング形状部28とから構成されている。切取領域20の上面には矢印29が刻設されている。閉鎖壁6の下面におけるシ−ルリング14よりは内側で切取領域20よりは外側の部位には、4個の係止片30が形成されている。
上記垂下壁8は比較的肉薄の上半部32と比較的肉厚の下半部34とを有する。図5を参照することによって明確に理解される如く、垂下壁8の上半部32における下部外周面は略逆円錐台形状であり、下方に向かって肉厚が漸次低減されている。更に詳述すれば、図4において符号Aで示す角度範囲においては肉厚低減は比較的小さく(従って上半部32の下端の肉厚は図5の左側に示すとおり比較的厚い)、図4において符号Aで示す角度範囲以外の領域では肉厚低減が比較的大きい(従って上半部32の下端の肉厚は図5の右側に示すとおり比較的小さい)。垂下壁8の上半部32と下半部34との境界には上方に面した環状肩面36が規定されている。そして、この環状肩面36と上半部32の下部との境界領域には、周方向に等間隔をおいて半径方向外方に突出する複数個(図示の場合は8個)のラチェット片38が形成されている。図3に明確に図示する如く、ラチェット片38の各々は、蓋本体2に上蓋4を装着する際の蓋本体の相対的装着回転方向、即ち図3において反時計方向、に見て上流側には緩やかな傾斜面38aを有し下流側には鋭い傾斜面38bを有する。更に、図示の実施形態においては、図2及び図3を参照することによって明確に理解されるとおり、略140度の角度範囲において、環状肩面36と上半部32との境界領域には比較的小さい補強片40が周方向に適宜の間隔をおいて複数個(図示の場合は11個)形成されている。
主として図1、図4及び図5を参照して説明を続けると、垂下壁8の下半部34にはその周方向全体に渡って下面から上方に延びる環状溝42が形成されている。この環状溝42の深さは、図4に符号Aで示す角度領域においては比較的深く(図5の左側を参照されたい)、図4に符号Aで示す角度領域以外においては比較的浅い(図5の右側を参照されたい)。そして、周方向の特定角度部位Bにおいては、下半部34の下部において環状溝42が露呈されており、下半部34の上部において環状溝42よりも外側に肉薄壁部44が残留されている。更に、上記特定角度部位Bに隣接した部位において環状溝42の外側に位置する壁に下端から上方に延びるスリット46が形成されている。垂下壁8の下半部34の内周面上部には半径方向内方に突出した係合突条48が形成されている。この係合突条48には、図4に明確に図示する如く、周方向に等間隔をおいて4個の切欠50が形成されており、上記角度領域Aの片端に位置する切欠50aは他の切欠50よりも拡大されていて、垂下壁8の下半部34に形成された係合突条48を超えて下半部34の主部内にまで延在している。
主として図5を参照して説明すると、上記突出壁10は比較的肉厚の下部52と比較的肉薄の上部54とを有する。下部52の外周面には雄螺条56が形成されている。上部48の上端は半径方向外方に半円形状に湾曲されていて注ぎ口58を形成している。
図6乃至図8を参照して上蓋4について説明すると、ポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から形成することができる上蓋4は、円形天面壁60、この天面壁60の周縁から垂下する略円筒形状のスカート壁62とを有する。天面壁60の内面には下方に突出したシールリング63が形成されている。スカート壁62には周方向破断ライン64が配設されており、スカート壁62は周方向破断ライン64よりも上方の主部66と周方向破断ライン64よりも下方にタンパーエビデント裾部68とに区画されている。図示の実施形態における周方向破断ライン64は、周方向に間隔をおいて配設された複数個の橋絡部65から構成されており、タンパーエビデント裾部68は複数個の橋絡部65のみを介してスカート壁62の主部66に接続されている。タンパーエビデント裾部68の上端面には複数個の台座67が形成されている。また、主部66の下端面には下方に突出する係止片69が形成され、タンパーエビデント裾部68の上端面には上方に突出する係止片71が形成されている。後述するとおりにして蓋本体2に上蓋4を装着する際に、上記台座67は主部66の下端面を受けて橋絡部65に過大な応力が生成されるのを回避し、係止片69と係止片71とは相互に周方向に当接して主部66の装着回転方向移動をタンパーエビデント裾部68に伝えて橋絡部65に過大な応力が生成されるのを回避し、かくして橋絡部65が破断されてしまうことが防止される。
図8を参照することによって明確に理解されるとおり、スカート壁62の主部66は比較的肉厚であり、タンパーエビデント裾部68の内周面を超えて半径方向内側に位置する半径方向内側部には、その下端から上方に延びる比較的深い環状溝70が形成されている。スカート壁62の主部66の内周面には雌螺条72が形成されている。スカート壁62の主部66の外周面には軸線方向に延びる多数の凸条74が形成されている。更に、図6に図示するとおり、主部66の外周面には蓋本体2から上蓋4を離脱する際の上蓋4の回転方向を示す矢印76が刻設されている。
図8と共に図9を参照して説明を続けると、比較的肉薄であるタンパーエビデンス裾部68の内周面には、周方向に等間隔をおいて半径方向内方に突出する複数個(図示の場合は8個)のラチェット片78が形成されている。ラチェット片78の各々は、蓋本体2に上蓋4を装着する際の上蓋4の相対的装着回転方向、即ち図3において時計方向、に見て上流側には緩やかな傾斜面78aを有し下流側には鋭い傾斜面78bを有する。タンパーエビデント裾部68の内周面に形成されているラチェット片78の数は上記蓋本体2の垂下壁8の外周面に形成されているラチェット片38の数と同一であることが重要である。そしてまた、タンパーエビデント裾部68の内周面に形成されているラチェット片78の半径方向突出量x2(図8)は垂下壁8の外周面に形成されているラチェット片38の半径方向突出量x1(図5)よりも幾分小さいことが重要である。例えば、ラチェット片38の半径方向突出量x1は0.85mm程度で、ラチェット片78の半径方向突出量x2は0.5mm程度でよい。図示の実施形態においては、ラチェット片78はタンパーエビデント裾部68の上端近傍から下端まで延びている。タンパーエビデント裾部68の内周面には、更に、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる多数の補強リブ80も形成されている。補強リブ80の各々はタンパーエビデント裾部68の下端まで延びておらず、その下端はタンパーエビデント裾部68の下端よりも幾分上方に位置している。
上記蓋本体2と上記上蓋4とは、図10に図示するとおりに組み合わせて容器の口頸部に適用される。蓋本体2に上蓋4を組み合わせる際には、蓋本体2を冶具(図示していない)に装着し、蓋本体2の突出壁10に上蓋4を被嵌して上蓋4を装着回転方向(図10において上方から見て時計方向)に回転し、蓋本体2の突出壁10の外周面に形成されている雄螺条56に上蓋4のスカート壁62の主部66の内周面に形成されている雌螺条72を所要トルクで螺合する。上蓋4を回転する際には、冶具に形成されている回転阻止部が蓋本体2の閉鎖壁6の下面に形成されている係止片30に係合することによって蓋本体2が上蓋4の回転に付随して回転することが阻止される。蓋本体2に対して上蓋4を回転して雌螺条72を雄螺条56に螺合する際には、上蓋4のタンパーエビデント裾部68の内周面に形成されているラチェット片78が蓋本体2の垂下壁8の外周面に形成されているラチェット片38を乗り越えて周方向に移動される。上蓋4のタンパーエビデント裾部68の内周面に形成されている補強リブ80はタンパーエビデント裾部68の下端まで延在していないので、補強リブ80が蓋本体4のラチェット38に作用することはない。蓋本体2に上蓋4を所要とおりに装着すると、上蓋4のスカート壁62の主部66の下端面が蓋本体2の閉鎖壁6の上面に形成されている環状突条12に当接される。また、上蓋4の天面壁60の内面に形成されているシールリング63が蓋本体2の突出壁10の上端部内に進入してその内周面に密接する。
図10及び図11を参照して説明を続けると、本発明に従って構成された容器蓋においては、所要トルクに作用させて蓋本体2に上蓋4を装着した時に、雄螺条56と雌螺条72との螺合角度許容誤差(通常は±5度程度である)に拘わらず、上蓋4のタンパーエビデント裾部68の内周面に形成されているラチェット片78が、蓋本体2の垂下壁8の外周面に形成されているラチェット片38間の中間ではなくて、蓋本体2に対する上蓋4の装着回転方向に見て下流側に変位して位置するように、雄螺条56、雌螺条72、ラチェット片38及びラチェット片78が設定されていることが重要である。ラチェット38片とラチェット片78との周方向離隔角度αは0度<α≦15度、特に0度<α≦10度であるのが好適である。ラチェット片38とラチェット片78とが上記要件を充足する場合には、後述する実施例及び比較例からも理解される如く、蓋本体2に装着されている上蓋4を開方向に回転して上蓋4の破断可能ライン64を破断する際の初期必要トルクが過大になることが回避乃至抑制される。蓋本体2に上蓋4を装着したが、蓋本体2を未だ容器の口頸部に装着していない状態においては、図11に図示する如く、蓋本体2のラチェット38の突出端は上蓋4のタンパーエビデント裾部68の内周面から若干離間しており、同様に上蓋4のラチェット78の突出端も蓋本体の垂下壁8の上半部32の外周面から若干離間しているのが好適である。
蓋本体2とこれに所要とおりに組み合わせられた上蓋4とから構成された容器蓋は、図10に二点鎖線で示す容器の口頸部82に装着されて口頸部82を密封する。それ自体は周知の形態でよい口頸部82の外周面には環状係止凹部84が形成されている。この口頸部82に容器蓋を装着する際には、口頸部82に容器蓋を被嵌して所用押圧量を付加して下方に強制し、かくして図10に図示する如く、蓋本体2の垂下壁8の内周面に形成されている係合突条48を口頸部82の係止凹部84に係止する。かようにして容器蓋を口頸部82に装着すると、蓋本体2の垂下壁8、特にその上半部32、が半径方向外方に幾分拡張され、蓋本体2のラチェット片38が上蓋4のタンパーエビデント裾部68の内周面に押し付けられる。
容器の内容物を消費するために口頸部82を開封する際には、蓋本体2に対して上蓋4を開方向(図10において上方から見て反時計方向)に回転する。かくすると、上蓋4のスカート壁62の主部66は回転されるが、タンパーエビデント裾部68はその内周面に形成されているラチェット78の鋭い傾斜面78b蓋本体2の垂下壁8の外周面に形成されているラチェット38の鋭い傾斜面38bに当接することによって回転が阻止され、それ故に破断可能ライン64を構成している橋絡部65が破断され、タンパーエビデント裾部68が主部66から切り離される。しかる後においては、上蓋4は、タンパーエビデント裾部68を蓋本体2上に残留させて、回転と共に上方に移動して蓋本体2から離脱される。次いで、把持部24のリング形状部28に指を掛けて引っ張り、薄肉破断可能ライン22を破断して切取領域20を切り取って排出口を生成する。しかる後においては、容器を傾動して、生成された排出口から蓋本体2の突出壁10を経由して内容物を排出し消費することができる。蓋本体2に再び上蓋4を装着すると、口頸部82を仮密封することができる。
図1及び図4を参照して説明を続けると、容器の内容物を全て消費した後においては、蓋本体2の垂下壁8の特定角度領域Bにおいて、薄肉壁部44から図1においてその右側における垂下壁8の環状溝42よりも外側の部位を切り離し、図1において右方に図4において時計方向に強制して角度領域Aにおいて垂下壁8の環状溝42よりも外側部位を環状溝42よりも内側領域から切り離し、そして更に図1において右方に図4において時計方向に強制して垂下壁8の下半部34を上半部32から所要角度範囲に渡って切り離す。かくすると、口頸部82に対する蓋本体2の係止が解除され、上蓋4と共に蓋本体2も口頸部82から離脱することができ、容器と容器蓋を夫々別個に分別廃棄することができる。
実験例
図1乃至図5に図示するとおりの形態の蓋本体をポリエチレンから成形し、図6乃至図9に図示するとおりの上蓋をポリプロピレンから形成し、上蓋を蓋本体に装着して図10に図示するとおりの容器蓋を20個製造した。上蓋の外径は34.5mmで、容器蓋の全高は略24.1mmで、蓋本体のラチェット片の外径は31.8mmで半径方向突出量x1は0.85mmで、上蓋のタンパーエビデント裾部の内径は32.65mmで、上蓋のラチェット片の突出量x2は0.50mmであった。
東洋ガラス株式会社から販売されている、図10に図示するとおりの口頸部を有するガラス製容器(呼び容積250ml)を20本準備し、容器内にヘッドスペース10mlを残留させて85℃の温水充填し、口頸部の外周面及び内周面を布で拭い、上記容器蓋を装着した。容器蓋の装着に際しては、100kgfの負荷を加えて150mm/分の速度で容器蓋を下降した。しかる後に、容器蓋が装着された容器に35℃の水を8分間噴射し、次いで30℃の水を7分間噴射して冷却し、そして23℃の保存室に1週間放置した。
しかる後に蓋本体に装着された上蓋の相対的装着回転角度を5度単位で測定し、そして蓋本体に対して上蓋を開方向に回転して周方向破断可能ラインを破断する際の初期必要トルクを測定した。測定値の平均値は、相対的装着回転角度が321度(この値は蓋本体のラチェット片と上蓋のラチェット片との周方向離間角度αが9度であったことを意味する)で、初期必要トルクは105.3N.cmであった。
比較実験例
比較のために、320度の締め付け角度で蓋本体に上蓋を装着した場合に、蓋本体の隣接するラチェット片の中間に上蓋のラチェット片が位置するように設定した点を除き実施例と同一の容器蓋を20個製造し、上記実験例と同様な実験をした。測定値の平均値は、相対的装着回転角度が320度(この値は蓋本体のラチェット片と上蓋のラチェット片との周方向離間角度αが22.5度であったことを意味する)で、初期必要トルクは112.6N.cmであった。
本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態における蓋本体の正面図。 図1の蓋本体の側面図。 図1の蓋本体の平面図。 図1の蓋本体の底面図。 図4の線V−Vにおける断面図。 本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態における上蓋の正面図。 図6の上蓋の底面図。 図7の線VIII−VIIIにおける断面図 図6の上蓋のラチェットの配列を示すための部分展開図。 図1乃至図5の蓋本体に図6乃至図9の上蓋を所要とおりに装着した状態を示す断面図。 図10に示す状態における蓋本体のラチェット片と上蓋のラチェット片との相対的関係を示す簡略図。
符号の説明
2:蓋本体
4:上蓋
6:閉鎖壁
8:垂下壁
10:突出壁
20:切取領域
24:把持部
38:ラチェット片
56:雄螺条
60:天面壁
62:スカート壁
64:周方向破断ライン
66:スカート壁の主部
68:タンパーエビデント裾部
72:雌螺条
78:ラチェット片

Claims (3)

  1. 容器の口頸部に装着される合成樹脂製蓋本体と該蓋本体に装着される合成樹脂製上蓋とから構成され、
    該蓋本体は、容器の口頸部を覆う円形閉鎖壁、該閉鎖壁の周縁から垂下する筒状垂下壁、及び該閉鎖壁の上面から上方に突出する筒状突出壁を有し、該垂下壁の外周面には周方向に等角度間隔をおいて複数個のラチェット片が形成され、該突出壁の外周面には雄螺条が形成されており、該閉鎖壁には該突出壁よりも内側に位置する破断可能ラインによって切取領域が区画されており、該切取領域の上面には把持部が付設されており、
    該上蓋は、天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁を有し、該スカート壁には周方向破断可能ラインが形成されていて該スカート壁は該周方向破断可能ラインよりも上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該スカート壁の該主部の内周面には該蓋本体の該雄螺条に螺合される雌螺条が形成され、該スカート壁の該タンパーエビデント裾部の内周面には該蓋本体の該ラチェット片と協働するラチェット片が周方向に等角度間隔をおいて形成されており、該蓋本体のラチェット片の数と該上蓋のラチェット片の数とは同一であり、該蓋本体の該ラチェットの半径方向外方への突出量は該上蓋の該ラチェットの半径方向内方への突出量よりも大きい容器蓋において、
    該蓋本体の該雄螺条に該上蓋の該雌螺条を所定回転トルクで螺合せしめて該蓋本体に該上蓋を所要とおりに装着した状態において、該雄螺条と該雌螺条との螺合角度の許容誤差に拘わらず、該上蓋の該ラチェット片の各々は該蓋本体の隣接するラチェット片間の周方向中間位置よりも該蓋本体に対する該上蓋の装着回転方向に見て下流側に変位して位置するように、該蓋本体の該雄螺条及び該ラチェット片に対して該上蓋の該雌螺条及び該ラチェット片が設定されている、ことを特徴する容器蓋。
  2. 該蓋本体の該雄螺条に該上蓋の該雌螺条を所定回転トルクで螺合せしめて該蓋本体に該上蓋を所要とおりに装着した状態において、該蓋本体の該ラチェット片と該上蓋の該ラチェット片との周方向離隔角度αは0度<α≦15度である、請求項1記載の容器蓋。
  3. 該周方向離隔角度αは0度<α≦10度である、請求項2記載の容器蓋。
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