JP2008272902A - Cmp装置における研磨ヘッド洗浄装置及び研磨ヘッド洗浄方法 - Google Patents

Cmp装置における研磨ヘッド洗浄装置及び研磨ヘッド洗浄方法 Download PDF

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Takashi Fujita
隆 藤田
Tomoyuki Fukuda
智之 福田
Akira Teshirogi
明 手代木
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Abstract

【課題】リテーナリングの溝部や隙間などに付着した残留付着物を確実に洗浄除去でき、軟質のウエハ裏面接触部等にスクラッチが生じないようにする。
【解決手段】ウエハ研磨後の研磨ヘッド3下面部に洗浄液を加圧噴射する洗浄ノズル36と、洗浄ノズル36の研磨ヘッド3に対する噴射角度を変化させるための機構とを備え、洗浄ノズル36から研磨ヘッド3の下面部に所望角度で洗浄液を噴射させることにより、研磨ヘッド3下面側のリテーナリング9及びウエハ裏面接触部11に付着している残留付着物を洗浄除去する。前記洗浄液の噴射圧力又は噴射流速は可変調整可能とし、又、洗浄ノズル36は研磨ヘッド3に対しその半径方向に相対移動可能とし、更に、洗浄ノズル36は研磨ヘッド3の下面部を包囲する洗浄カップ34内に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明はCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置及び研磨ヘッド洗浄方法に関するものであり、特に、研磨ヘッドに向けて洗浄液を設定圧にて加圧噴射する洗浄ノズルを有するCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置及び研磨ヘッド洗浄方法に関するものである。
従来、此種CMP装置は、回転可能なウエハ保持用のキャリアと、該キャリアの下面側に設けられたウエハ裏面接触部(軟質部材)と、該ウエハ裏面接触部の外周側に設けられたリテーナリング等から成る研磨ヘッドを備えている。そして、CMP処理の際は、前記研磨ヘッドに保持されたウエハを、回転するプラテン上の研磨パッドに押し付けるとともに、該研磨パッド上面に研磨剤を供給してウエハを研磨している。
而して、研磨ヘッドの下面部を構成するリテーナリング及びウエハ裏面接触部には、研磨剤中の粒子等の固形物が付着する。該付着した固形物(以下、「残留付着物」ともいう。)を洗浄除去するため、研磨終了後に、研磨ヘッドをプラテンの上方に持ち上げて、該研磨ヘッドから研磨済みのウエハを取り外したあと、研磨ヘッドの下面部をブラシによって擦りながら洗浄する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−289058号公報
まず、本発明が対象とする洗浄は、大きく3つの部分からなる。即ち、(1)ウエハを保持するウエハ裏面接触部の洗浄、(2)リテーナリング表面の洗浄、(3)リテーナリングとウエハ保護シートの隙間の洗浄である。前記それぞれの洗浄に関する特徴を以下に述べる。
(1)のウエハの裏面を保護する軟質部材は、ウエハを傷つけない材料でできており、保湿性がよい。そのため、ブラシで擦ると、表面が毛羽立ち使用できなくなる。また、保湿性が良いように、多孔室部材でできていることが多い。その多孔室部分に、ごみが入り込んでいるため、これを効果的に取り除く必要がある。
(2)のリテーナ表面部材は、硬質樹脂などで構成される。リテーナ表面にはスラリーの通路のための溝が設けられているが、この溝部分にスラリーの屑などが堆積することがある。また、リテーナの内側のエッジや外側のエッジのもスラリーが堆積することがある。こうしたリテーナエッジ付近に堆積したゾル・ゲル状のスラリーは、放置した場合、徐々に固化するため、いずれはウエハ表面にスクラッチを発生させる要因になる場合がある。リテーナは、硬質部材で構成されているため、先のウエハ表面を保護する軟質部材とは異なり、ブラシで擦っても表面に悪影響を及ぼす影響は無い。よって、できる限り効果的に物理洗浄を行い、洗浄後のごみをすぐさま洗い流すような洗浄が必要とされる。
(3)のリテーナリングとウエハ保護シートの隙間は、研磨により、トレーリングエッジに堆積したスラリーが入り込んで固化するケースがある。ウエハ保護シートは、ウエハ裏面を保護するとともに、ウエハの外周エッジ部に至るまで均一に押圧することが要求されるため、エッジ部における保護シートの張り出し角度は、厳密調整されている。その結果、保護シートとリテーナの隙間部分は、この張り出し角度に応じた角度で形成されている。
この隙間部分には、研磨中のトレーリングエッジ側になった際に、リテーナリング状に乗り上げたスラリーが一部堆積することがある。この隙間のスラリーを完全に除去しなければ、堆積した隙間のスラリーが固化してスクラッチ発生の原因になることや、保護シート自体に傷をつけてしまい、張り出し角度が狂うことになりかねない。
よって、できる限り、その隙間の部分を張り出し角度に対応して、局所的かつ効果的に洗浄することが必要になる。
従来では、こうした3つのヘッド洗浄に必要な要素を、簡便な機構により、一度の洗浄によって簡単になしうる機構・方法は存在しなかった。
従来のブラシによる研磨ヘッド洗浄方法では、リテーナリングの溝部(研磨剤流路など)や隙間などに付着した研磨剤を充分に除去することができない。また、ブラシによる洗浄では、特に軟質材料から成るウエハ裏面接触部等の被洗浄部にスクラッチ(擦り傷)を発生させるという欠点がある。さらに、前記溝部や隙間に凝集して付着した残留付着物が、ウエハ研磨時に研磨パッドの上に脱落してウエハ表面にスクラッチ等のダメージを与えることがあった。
また、従来のブラシによる研磨ヘッド洗浄方法において、例えば、研磨ヘッド下面側のリテーナリングとウエハ裏面接触部を洗浄する際、該リテーナリングとウエハ裏面接触部間の隙間に付着した残留付着物を完全に除去し難く、加えて、ブラシの毛先が経時変化により劣化して洗浄能力が低下するという問題があった。
更に、ブラシ洗浄時にブラシの毛先が磨耗により削られるだけでなく、ウエハ裏面接触部の材質によっては該ウエハ裏面接触部の表面が削られるために、該ブラシの磨耗カスやウエハ裏面接触部の研磨カスがリテーナリング等に再付着して、上記スクラッチ発生の要因になる。特に、前記残留付着物や磨耗カス等がブラシ内に蓄積し、該蓄積物によって上記スクラッチを発生させることもあった。
又、従来技術において、リテーナリングとウエハ裏面接触部(弾性シート)間の隙間に付着した残留付着物を効果的に洗浄除去するためには、ブラシをリテーナリングに対して斜めに取り付けて洗浄除去することが考えられるが、この場合は、ブラシの毛先が被洗浄部に接触しない領域が増大するために、該ブラシによる洗浄能力が低下する。
そこで、ウエハ裏面接触部等にスクラッチ等を発生させることなく、リテーナリングの溝部や隙間に付着した残留付着物を確実に洗浄除去できるようにするために解決せられるべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、回転可能かつ移動可能な研磨ヘッドに保持されたウエハを、回転するプラテン上の研磨パッド上面に押し付けると共に該研磨パッド上に研磨剤を供給しつつ研磨するCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置において、ウエハ研磨後に研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を加圧噴射する洗浄ノズルと、該洗浄ノズルの前記研磨ヘッドに対する噴射角度を変化させるための機構とを備え、前記研磨ヘッドの下面部に向かって所望の角度で洗浄液を噴射させることにより、該研磨ヘッドの下面部に設けたリテーナリング及びウエハ裏面接触部に付着している残留付着物を洗浄除去するように構成して成るCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、ウエハ研磨後、研磨ヘッドは洗浄ノズルの直上位置に移動し、該洗浄ノズルから前記研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を所望の角度で噴射させる。これ
により、該洗浄液の噴射流が研磨ヘッドのリテーナリング及びウエハ裏面接触部の内奥部まで十分行き渡るので、該リテーナリング等の溝部や隙間に付着していた残留付着物が効果的に除去される。この場合、残留付着物は洗浄液の噴射流にて噴射除去されるので、ウエハ裏面接触部が軟質メンブレンシートであっても、該軟質メンブレンシート表面にスクラッチを発生させるおそれはない。
請求項2記載の発明は、上記洗浄ノズルは、上記研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、該ウエハ裏面接触部と上記リテーナリングの隙間部の三箇所を同時に洗浄可能に構成されている請求項1記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、並びに、ウエハ裏面接触部と上記リテーナリングの間の隙間部との三箇所は、上記洗浄ノズルによって同時に洗浄されるので、該洗浄ノズルは1つ設ければよい。
請求項3記載の発明は、上記洗浄ノズルから噴射される洗浄液の噴射圧力及び噴射流速の双方又は一方は可変調整可能に構成されている請求項1又は2記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、洗浄液の噴射圧力及び/又は噴射流速は、被洗浄部であるリテーナリング又はウエハ裏面接触部の形状や材質、或いは、該被洗浄部の表面に残留する固形物の付着力や物性などを考慮して最適値に調整される。
請求項4記載の発明は、上記洗浄ノズルは上記研磨ヘッドの回転により上記リテーナリング及びウエハ裏面接触部の回転方向全領域に洗浄液を加圧噴射する請求項1,2又は3記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、研磨ヘッドが1回転することにより、洗浄ノズルからの洗浄液は、リテーナリング及びウエハ裏面接触部の回転方向全領域に満遍なく噴射される。従って、洗浄ノズルは研磨ヘッドの回転領域と対応する1箇所に固定的に配設すれば良く、この場合、洗浄ノズルの噴射方向をリテーナリング等の全周方向に沿って変化させる必要もない。
請求項5記載の発明は、上記洗浄ノズルは上記研磨ヘッドに対して該研磨ヘッドの半径方向に相対移動可能に構成されている請求項1,2,3又は4記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、研磨ヘッドに対し洗浄ノズルは、該研磨ヘッドの半径方向(ヘッド半径方向)における任意位置に移動停止される。従って、洗浄ノズルからの洗浄液は、リテーナリング及びウエハ裏面接触部のヘッド半径方向全域に満遍なく噴射される。
請求項6記載の発明は、上記洗浄ノズルの上記研磨ヘッドに対する相対移動の速度は可変調整可能に構成されている請求項5記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、ヘッド半径方向における被洗浄箇所の条件に応じて、研磨ヘッドに対する洗浄ノズルの相対移動の速度は適宜調整される。例えば、前記被洗浄箇所の表面に付着している固形物蓄積量の多寡に応じて相対移動の速度が最適な速度に調整される。
請求項7記載の発明は、上記洗浄ノズルは上記研磨ヘッドの下面部を包囲するドレン通
路付きの洗浄カップ内に設けられている請求項1,2,3,4,5又は6記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、洗浄ノズルから噴射された洗浄液は、研磨ヘッド下面部に当たった後に洗浄カップ内に落下する。この時、研磨ヘッド下面部から除去される残留付着物も洗浄カップ内に落下する。そして、該洗浄カップ内に落下した洗浄液等は、ドレーン通路を介して外部にスムーズに排出される。
請求項8記載の発明は、上記洗浄ノズルの数が複数であり、複数の各洗浄ノズルは、上記研磨ヘッドのリテーナリング若しくはウエハ裏面接触部、又は該ウエハ裏面接触部とリテーナリング間の隙間と夫々対応できるように、前記研磨ヘッドの半径方向に間隔を有して配置されている請求項1,3,6又は7記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置を提供する。
この構成によれば、リテーナリング若しくはウエハ裏面接触部、又は該ウエハ裏面接触部とリテーナリング間の隙間の3つの被洗浄部と夫々対応する各位置に洗浄ノズルが配設されるので、個々の洗浄ノズルは、対応する被洗浄部と見合う規格仕様、例えば、ノズル径やノズル形状を有する洗浄ノズルの使用が可能になる。
請求項9記載の発明は、回転可能かつ移動可能な研磨ヘッドに保持されたウエハを、回転するプラテン上の研磨パッド上面に押し付けると共に該研磨パッド上に研磨剤を供給しつつ研磨するCMP装置における研磨ヘッド洗浄方法において、ウエハ研磨後に前記研磨ヘッドを洗浄ノズルの直上位置に移動させる工程と、該研磨ヘッドに対して前記洗浄ノズルを該研磨ヘッドの半径方向に相対移動させながら、該洗浄ノズルから前記研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を噴射させる工程とを有し、該研磨ヘッドの下面部に設けたリテーナリング及びウエハ裏面接触部に付着している残留付着物を洗浄除去するCMP装置における研磨ヘッド洗浄方法を提供する。
この方法によれば、ウエハ研磨後、研磨ヘッドは洗浄ノズルの直上位置に移動し、該研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄ノズルから洗浄液が所望の角度で噴射される。該噴射された洗浄液は、研磨ヘッドのリテーナリング及びウエハ裏面接触部の溝部や隙間(内奥部)まで十分行き渡る。その結果、該リテーナリング等の溝部や隙間に付着していた残留付着物が洗浄液の噴射流により効果的に除去される。
請求項10記載の発明は、上記洗浄ノズルは、上記研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、該ウエハ裏面接触部と上記リテーナリングの隙間部の三箇所を同時に洗浄する請求項9記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄方法を提供する。
この方法によれば、研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、並びに、ウエハ裏面接触部と上記リテーナリングの間の隙間部との三箇所は、上記洗浄ノズルによって同時に洗浄されるので、該洗浄ノズルは1つ設ければよい。
請求項1記載の発明は、洗浄液の噴射流によりリテーナリング及びウエハ裏面接触部表面の残留付着物を除去できるので、軟質材料から成るウエハ裏面接触部の表面にスクラッチを生ぜしめることなく、リテーナリング等の溝部や隙間に付着していた残留付着物を完全に洗浄除去することができる。斯くして、前記溝部や隙間に残留付着物が蓄積することを防止でき、併せて、従来の如くウエハ研磨中に残留付着物が研磨パッド上に脱落してウエハの品質を低下させることもない。
請求項2記載の発明は、研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、該ウエハ裏面接触部とリテーナリングの間の隙間部との三箇所は、1つの洗浄ノズルによって同時に洗浄できるので、請求項1記載の発明の効果に加えて、洗浄効率が著しく向上し、且つ、構成が簡単であり、部品コストの低減化が可能になる。
請求項3記載の発明は、リテーナリング若しくはウエハ裏面接触部の材質や形状などを考慮して、洗浄液の噴射圧力又は噴射流速は、リテーナリング若しくはウエハ裏面接触部の被洗浄箇所ごとに設定調整できるので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、個々の被洗浄箇所に最適な噴射圧力又は噴射流速にて残留付着物を確実に洗浄除去することができる。
請求項4記載の発明は、研磨ヘッドの回転により、リテーナリング等の回転方向全領域を噴射洗浄できるので、請求項1,2又は3記載の発明の効果に加えて、リテーナリング等に対する洗浄効率が向上すると共に、該洗浄ノズルを回転させる機構も不要になる。
請求項5記載の発明は、洗浄ノズルからの洗浄液は、研磨ヘッドに対しヘッド半径方向全域に満遍なく噴射できるので、請求項1,2,3又は4記載の発明の効果に加えて、1本の洗浄ノズルを使用して、リテーナリング、ウエハ裏面接触部及びこれらの境界領域の3箇所を経時的に洗浄でき、洗浄効率を著しく向上するメリットを有する。又、ヘッド半径方向における適当位置に洗浄ノズルを停止させることにより、固形物の付着箇所に対して最適な角度又は接近距離から洗浄液を噴射できるので、更なる洗浄効果のアップが図られる。更に、ヘッド半径方向における異なる被洗浄箇所ごとに、洗浄ノズルの停止時間を変化させることにより、個々の被洗浄箇所に適した洗浄時間に随時変更することができる。
請求項6記載の発明は、ヘッド半径方向における被洗浄箇所の固形物蓄積量、或いは、材質や表面粗さなどに応じて調整できるので、請求項5記載の発明の効果に加えて、リテーナリング、ウエハ裏面接触部及び両者の境界領域に適した相対移動速度に随時変更することができる。
請求項7記載の発明は、研磨ヘッド下面部に当たって落下する洗浄液や残留付着物は、洗浄カップ内に収容されて所定の場所に排出されるので、請求項1,2,3,4,5又は6記載の発明の効果に加えて、洗浄ノズルの設置場所が洗浄液や残留付着物によって汚染されることを防止できる。
請求項8記載の発明は、リテーナリング若しくはウエハ裏面接触部、又は該ウエハ裏面接触部とリテーナリング間の隙間の3つの被洗浄部と適合する複数種類の洗浄ノズルを使用できるので、請求項1,3,6又は7記載の発明の効果に加えて、3つの被洗浄部ごとの洗浄性能が著しく向上する。
請求項9記載の発明は、洗浄液の噴射流によりリテーナリング及びウエハ裏面接触部表面の残留付着物を効果的に除去できるので、軟質材料から成るウエハ裏面接触部の表面にスクラッチを生ぜしめることなく、リテーナリングの溝部や隙間などに付着していた残留付着物を完全に洗浄除去することができる。斯くして、前記溝部や隙間などに残留付着物が蓄積することを防止でき、従来の如く残留付着物が研磨パッド上に脱落することもない。
請求項10記載の発明は、研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、該ウエハ裏面接触部とリテーナリングの間の隙間部との三箇所は、1つの洗浄ノ
ズルによって同時に洗浄できるので、請求項9記載の発明の効果に加えて、研磨ヘッド全体を短時間に洗浄できトータル的にスループットの向上が図られる。
本発明は、ウエハ裏面接触部等にスクラッチを発生させることなく、リテーナリングの溝部や隙間に付着した残留付着物を確実に洗浄除去できるようにするという目的を達成するために、回転可能かつ移動可能な研磨ヘッドに保持されたウエハを、回転するプラテン上の研磨パッド上面に押し付けると共に該研磨パッド上に研磨剤を供給しつつ研磨するCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置において、ウエハ研磨後に研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を加圧噴射する洗浄ノズルないしは、リテーナ表面エッジについたスラリーをブラシにより擦り落とす手段とを具備する。
更に、ウエハ裏面を保護するためのウエハ保護シート表面に対して、そのウエハ保護シートの特性を乱すことなく、安定してウエハ保護シート内に入り込んだ付着物やスラリーなどを除去する目的を達成するために、本発明は、前記リテーナリングを洗浄するときよりも微小な加圧力にてウエハ保護シート表面に噴射する洗浄ノズル、ないしは、超音波を印加することが可能な洗浄ノズルと、前記リテーナリングとウエハ保護シートの調整された角度を有する隙間に対して、その隙間に堆積した付着物を局所的かつ効果的に洗浄除去する手段を有し、該洗浄ノズルの前記研磨ヘッドに対する噴射角度を変化させるための機構とを備え、前記研磨ヘッドの下面部に向かって所望の角度で洗浄液を噴射させることにより、該研磨ヘッドの下面部に設けたリテーナリング及びウエハ保護シート(ウエハ裏面接触部)、およびリテーナリングとウエハ保護シートの隙間に付着している残留付着物を洗浄除去するように構成することにより実現した。
以下、本発明の好適な一実施例を図1乃至図6に従って詳述する。本実施例は、ウエハ研磨後に、研磨ヘッドを研磨パッドから洗浄ノズルの真上まで移動させ、該洗浄ノズルから純水等の洗浄液を研磨ヘッドの下面部に噴射しつつ研磨ヘッドを回転させ、その際、洗浄ノズルから研磨ヘッドまでの高さを最適値に調整して、リテーナリング及び軟質メンブレンシート(ウエハ裏面接触部である弾性シート)に洗浄液を設定圧にて加圧噴射することにより、リテーナリング及び軟質メンブレンシートの洗浄のみならず、リテーナリングと軟質メンブレンシート間の隙間や凹部に付着した残留付着物も完全に洗浄除去できるように構成したものである。
本実施例は、ウエハ保持用のキャリアと、該キャリアの下面に張設された軟質メンブレンシートと、前記キャリアの下部外周側に設けられたリテーナリング等を有する研磨ヘッドを洗浄する場合について適用したものであるが、本発明は之に限定せられるべきではなく、前記キャリアの下面に軟質メンブレンシートを有しない構造の研磨ヘッドについても適用可能である。
図1はCMP装置1の概略を示す斜視図である。同図において、CMP装置1は、主として円盤状のプラテン2と、研磨ヘッド3とから構成されている。プラテン2の下面中央には回転軸12が連結されており、モータ5の駆動によって矢印A方向へ回転する。又、前記プラテン2の上面には研磨パッド6が貼着されており、該研磨パッド6上に図示しないノズルから研磨剤が供給される。
前記研磨ヘッド3は、図2に示すように、主としてヘッド本体7、キャリア8、リテーナリング9、リテーナリング押圧手段10、軟質メンブレンシート11、キャリア押圧手段16及びエアー等の制御手段で構成されている。又、前記ヘッド本体7は円盤状に形成され、その上面中央に回転軸12(図1参照)が連結されている。該ヘッド本体7は回転
軸12に軸着されて図示しないモータで駆動され図1の矢印B方向に回転する。
前記キャリア8は円盤状に形成され、前記ヘッド本体7の中央に配設されている。該キャリア8の上面中央部とヘッド本体7の中央下部との間にはドライプレート13が設けられており、ピン14,14を介してヘッド本体7から回転が伝達される。又、前記ドライプレート13の中央下部とキャリア8の中央上部との間には作動トランス本体15aが固定されており、さらに前記キャリア8の中央上部には作動トランス15のコア15bが固定されている。
前記キャリア8の上面周縁部にはキャリア押圧部材16aが設けられており、該キャリア8は該キャリア押圧部材16aを介してキャリア押圧手段16から押圧力が伝達される。又、キャリア8の下面にはエアーフロートライン17から軟質メンブレンシート11上側にエアーを加圧噴射するためのエアー吹出し口19が設けられている。該エアーフロートライン17には、エアーフィルタ20及び自動開閉バルブV1を介して給気ポンプ21に接続され、前記エアー吹出し口19からのエアーの吹出しは前記自動開閉バルブV1の切替えによって実行される。
又、キャリア8の下面には、バキューム及び必要により純水(DIW)又はエアーを吹き出すための孔22が形成されている。該エアーの吸引は、真空ポンプ23の駆動によって実行され、自動開閉バルブV2の切替えによって該バキュームライン24を介し、バキューム及び純水の送給が実行される。なお、前記キャリア押圧手段16は、ヘッド本体7下面の中央部周縁に配置され、キャリア押圧部材16aに押圧力を与えることにより、前記キャリア8に押圧力を伝達する。このキャリア押圧手段16はエアーの吸排気により膨脹収縮するゴムシート製のエアバック25で構成される。
リング状のリテーナリング9はキャリア8の外周に配置され、リテーナリングホルダ27に取り付けられている。該リテーナリング9は、図3(a)、(b)に示すように、リテーナリングホルダ27を介して前記研磨ヘッド3側に支持されるリング状のベース部9Aと、前記研磨パッド6への接触側となる樹脂部9Bとの2層構造となっている。該樹脂部9Bは、複数の樹脂ブロック9b,…が前記ベース部9Aの下面にほぼ同一間隔を有して装着されることにより構成され、隣接する各樹脂ブロック9b間とベース部9Aの下面により、複数の研磨剤流路(溝部)18,…が形成されている。
前記リテーナリング9の内周部には軟質メンブレンシート11が配設されている。該軟質メンブレンシート11は円形状に形成され、複数の孔22が開穿されている。該軟質メンブレンシート11は、周縁部がリテーナリング9とリテーナリングホルダ27との間で挟持されることにより、リテーナリング9の内側に張設される。又、前記キャリア8の下部には、キャリア8と軟質メンブレンシート11との間にエアー室29が形成され、ウエハWは該エアー室29を介してキャリア8に押圧される。前記リテーナリングホルダ27はリング状の取付部材30にスナップリング31を介して取り付けられて、該取付部材30にはリテーナリング押圧部材10aが連結されている。該リテーナリング9はリテーナリング押圧部材10aを介して、リテーナリング押圧手段10からの押圧力が伝達される。
上記CMP装置1によりウエハWを研磨する際は、まず、移動機構(図示せず)により研磨ヘッド3を、所定箇所に待機中の未研磨のウエハW上に移動させる。次に、バキュームライン24の作動によってエアー室29を真空にしてウエハWを吸着保持した後、研磨ヘッド3をプラテン2上に移動させて、該プラテン2上側の研磨パッド6上面にウエハWを載置する。
然る後、エアバック25にエアーを供給して該エアバック25を膨らませ、同時にエアー室29にもエアーを供給してエアバック25を膨らませ、これにより、ウエハW上部の導電性膜とリテーナリング9が所定の圧力で研磨パッド6に押し付けられる。この状態でプラテン2を図1の矢印A方向に回転させるとともに、研磨ヘッド3を図1の矢印B方向に回転させながら、研磨パッド6上に研磨剤を供給してウエハW表面を研磨する。
次に、ウエハW研磨後に、プラテン2近傍に設けた研磨ヘッド洗浄装置33により、研磨ヘッド3下面部を洗浄する。この研磨ヘッド洗浄装置33は、前記移動機構により研磨ヘッド3が移動可能な領域内に設置されている。尚、研磨ヘッド洗浄装置33各部の一連の動作は、図示しない制御手段により動作制御されている。
該研磨ヘッド洗浄装置33は、図4に示すように、移動後の研磨ヘッド3の下方に位置する洗浄カップ34を備え、該洗浄カップ34の上面開口部は、リテーナリング9等を含む研磨ヘッド3の下面部全体を包囲する。又、洗浄カップ34の底部には、洗浄時に洗浄カップ34内に落下した洗浄液Lや残留付着物Sを排出するためのドレーン通路35が設けられている。
更に、洗浄カップ34内には、研磨ヘッド3の下面部に向かって洗浄液Lを加圧噴射する洗浄ノズル36と、該洗浄ノズル36を支持する支持部材37と、該洗浄ノズル36に設けた水平軸36A回りに洗浄ノズル36を連続的又は段階的に回動傾斜させるための傾動機構40とを備える(図6参照)。従って、該傾動機構40により、研磨ヘッド3に対する洗浄ノズル36の噴射角度、即ち、ノズル噴射方向と鉛直方向(回転軸12の方向)とのなす角度θを所望値に調整変更することができる。
又、洗浄ノズル36には洗浄液タンク41が接続され、該洗浄液タンク41から洗浄ノズル36に設定圧の洗浄液Lを供給できるように構成されている。
従って、該洗浄ノズル36から前記研磨ヘッド3の下面部に向かって所望の角度θで洗浄液Lを加圧噴射させることにより、該研磨ヘッド3下面側のリテーナリング9及び軟質メンブレンシート11に付着している残留付着物Sが洗浄液Lの噴射流にて洗浄除去される。尚、洗浄時に研磨ヘッド3を回転軸12の回りに水平回転させることにより、洗浄ノズル36は、リテーナリング9及び軟質メンブレンシート11の回転方向全領域に洗浄液Lを加圧噴射することができる。
本実施例では、洗浄ノズル36から噴射される洗浄液Lの噴射圧力及び噴射流速の双方又は一方は、洗浄液噴射調整機構42によって可変調整することができる。又、洗浄ノズル36は、研磨ヘッド3に対してヘッド半径方向Rに相対移動できるように構成されている。この場合、洗浄時に洗浄ノズル36又は研磨ヘッド3のいずれか一方をヘッド半径方向Rに移動させる。更に、洗浄ノズル36の研磨ヘッド3に対する相対移動の速度は、移動速度調整機構43によって可変調整することができる。
尚、洗浄ノズル36を速度調整機構41によりヘッド半径方向Rに移動させる手段としては、洗浄ノズル36を支持部材37に沿ってヘッド半径方向Rに移動させる方式、又は、洗浄ノズル36及び支持部材37を洗浄カップ34の底部に沿ってヘッド半径方向Rに移動させる方式、或いは、洗浄カップ34全体を移動機構(図示せず)によりヘッド半径方向Rに移動させる方式の3通りが考えられる。
上記研磨ヘッド洗浄装置33を使用して、ウエハ研磨後の研磨ヘッド3を洗浄する際は、先ず、研磨ヘッド3を洗浄カップ34の直上位置に移動させる。この場合、研磨ヘッド3の洗浄カップ34に対する高さは、研磨ヘッド3の下面部と洗浄ノズル36との距離が
、該洗浄ノズル36からの洗浄液Lによる洗浄効果が最大になるように設定する。
次に、研磨ヘッド3を回転軸12の回りに回転させながら、該研磨ヘッド3の下面部、即ち、リテーナリング9及び軟質メンブレンシート11に向かって、洗浄ノズル36から洗浄液Lを噴射させて洗浄する。その際、該洗浄液Lをヘッド半径R外方へ傾斜するように、所望の噴射角度θにて噴射させるが、該噴射角度θの大きさは、研磨ヘッド3下面部における被洗浄ゾーンE1〜E3に応じて異なる。
図5において、軟質メンブレンシート11下面の被洗浄ゾーンE1を洗浄する時の洗浄ノズル36の位置を第1洗浄位置P1とし、また、軟質メンブレンシート11とリテーナリング9間の隙間38、凹所39を含む被洗浄ゾーンE2を洗浄する時の洗浄ノズル36の位置を第2洗浄位置P2とする。更に、リテーナリング9下面の溝部(研磨剤流路)18を含む被洗浄ゾーンE3を洗浄する時の洗浄ノズル36の位置を第3洗浄位置P3とすると、上記洗浄液Lの噴射角度θは、図示例では、第3洗浄位置P3の時(噴射角度θ=0°)よりも第1洗浄位置P1及び第2洗浄位置P2の時の方が大きくなるように設定されるが、之に限定せられるべきではない。
また、前記洗浄液Lの噴射速度又は噴射圧力は、第2洗浄位置P2及び第3洗浄位置P3の時よりも第1洗浄位置P1の時の方が小さくなるように設定されている。従って、軟質メンブレンシート11を洗浄する時の洗浄液Lの噴射速度又は噴射圧力を、軟質メンブレンシート11の材質に応じて小さく設定することで、軟質メンブレンシート11下面にダメージを与えることなく、軟質メンブレンシート11下面を洗浄できる。
又、軟質メンブレンシート11とリテーナリング9間の隙間38、凹所39又はリテーナリング9下面の溝部18を洗浄する時の洗浄液Lの噴射速度又は噴射圧力を、前記隙間38、凹所39又は溝部18の形状、深さに応じて大きく設定することで、該隙間38、凹所39又は溝部18の内奥部にまで洗浄液Lの噴射流が所要の圧力にて充分行き渡る。
以上説明したように本実施例によれば、洗浄ノズル36から研磨ヘッド3の下面部に向かって、洗浄液Lを所望の角度θで噴射させることにより、該洗浄液Lの噴射流が軟質メンブレンシート11とリテーナリング9間の隙間38や凹所39又は溝部18の内奥部まで十分行き渡るので、該隙間38、凹所39又は溝部18に付着していた残留付着物Sが、洗浄液Lの噴射流にて効果的に除去される。
斯くして、前記研磨剤流路18、隙間38、凹所39の内奥部に残留付着物Sが蓄積することを防止でき、また、ウエハ研磨中に残留付着物Sが研磨パッド3上に脱落してウエハWの品質を低下させることもない。
又、洗浄液Lの噴射圧力及び/又は噴射流速は、リテーナリング9又は軟質メンブレンシート11の形状や材質、或いは、残留付着物Sの表面付着力や物性などを考慮して最適値に調整されるので、個々の被洗浄ゾーンE1〜E3に適した噴射圧力及び/又は噴射流速にて、残留付着物Sを確実に洗浄除去することができる。
更に、研磨ヘッド3が1回転することにより、洗浄ノズル36からの洗浄液Lは、リテーナリング9及び軟質メンブレンシート11の回転方向全領域に満遍なく噴射される。従って、洗浄ノズル36は研磨ヘッド3の回転ゾーンと対応する1箇所に固定的に配設すれば良く、この場合、洗浄ノズル36の噴射方向をリテーナリング9等の全周方向に沿って変化させる必要がないので、洗浄ノズル36を回転させる機構が不要になる。
更に又、研磨ヘッド3に対し洗浄ノズル36はヘッド半径方向Rにおける任意位置に移
動停止できる。従って、洗浄ノズル36からの洗浄液Lは、リテーナリング9及び軟質メンブレンシート11のヘッド半径方向R全域に渡って満遍なく噴射できるので、軟質メンブレンシート11、リテーナリング9及びこれらの境界領域の3つの被洗浄ゾーンE1〜E3を1本の洗浄ノズル36により洗浄でき、従来に比べて洗浄効率が著しく向上する。
特に、ヘッド半径方向Rにおける所望位置に洗浄ノズル36を所要時間だけ停止させて洗浄することにより、目的とする残留付着物Sに対して、最適な角度又は接近距離から洗浄液Lを効果的に噴射でき、更に、上記3つの被洗浄ゾーンE1〜E3ごとに、洗浄ノズル36の停止時間を変化させることにより、個々の被洗浄ゾーンE1〜E3に適した洗浄時間に随時変更できる。
図示例では、上記3つの被洗浄ゾーンE1〜E3の洗浄条件に応じて、研磨ヘッド3に対する洗浄ノズル36の相対移動の速度を適宜調整できる。例えば、リテーナリング9、軟質メンブレンシート11及びこれらの境界ゾーンにおける固形物蓄積量、或いは、軟質メンブレンシート11などの材質や表面粗さなどの相違に応じて、各被洗浄ゾーンE1〜E3に適した相対移動速度に随時変更できる。
又、洗浄ノズル36から噴射された洗浄液Lは、研磨ヘッド3下面部に当たった後に洗浄カップ34内に落下する。この時、研磨ヘッド3下面部から除去される残留付着物Sも洗浄カップ34内に落下する。そして、洗浄カップ34内に収容された洗浄液L等は、ドレーン通路35を介して外部に常時円滑に排出されるので、洗浄液Lや残留付着物Sによって洗浄カップ34の周辺が汚染されることはない。
また、洗浄時に、研磨ヘッド3の内部から純水を供給するもしくは、エアーフロートを供給しながら、軟質メンブレンシート(ウエハ保護シート)11の表面を洗浄した場合、軟質メンブレンシート11表面から出てきた異物を研磨ヘッド3内部へ持ち込むことなく、洗い流すことができる。また、軟質メンブレンシート11が研磨ヘッド3から供給される純水ないしはエアーによりドーム状に膨らむことにより、軟質メンブレンシート11表面に形成されている多孔質部分が広がるため、内部に入り込んだ汚れを効果的に洗い流すことも可能となる。
本発明では、上記3つの各被洗浄ゾーンE1〜E3と夫々対応する各位置に、種類の異なる洗浄ノズル36を配設することができる。この構成によれば、個々の洗浄ノズル36は、対応する3つの被洗浄ゾーンE1〜E3と適合するノズル孔等を有する専用品を使用することにより、各被洗浄ゾーンE1〜E3ごとの洗浄性能を著しく向上させることができる。
本発明に係る洗浄ノズル36は、研磨ヘッド3の下面部のリテーナリング溝部18、軟質メンブレンシート11、該軟質メンブレンシート11とリテーナリング9の隙間38の三箇所、すなわち、各被洗浄ゾーンE1〜E3を同時に洗浄可能に構成できる。このように構成すると、1本の洗浄ノズル36によって3つの被洗浄ゾーンE1〜E3を同時に洗浄できるので、研磨ヘッド3全体を短時間に効率よく洗浄でき、トータル的にスループットの向上が図られる。又、洗浄効率が従来に比べて著しく向上するのみならず、洗浄部の構造が簡単になる。
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明の一実施例を示し、CMP装置全体の斜視図。 図1のCMP装置における研磨ヘッドの拡大縦断面図。 本発明の一実施例におけるリテーナリングを示し、(a)は底面図、(b)は側面図。 本発明の一実施例の研磨ヘッド洗浄装置と研磨ヘッドの位置関係を説明する一部断面図。 本発明の一実施例の研磨ヘッド洗浄装置の要部を拡大して示す詳細図。 本発明の一実施例の洗浄ノズル及び洗浄液タンク等の全体の構成例をブロック図。
符号の説明
1 CMP装置
2 プラテン
3 研磨ヘッド
6 研磨パッド
9 リテーナリング
11 軟質メンブレンシート(ウエハ裏面接触部)
18 研磨剤流路(溝部)
27 リテーナリングホルダ
33 研磨ヘッド洗浄装置
34 洗浄カップ
35 ドレーン通路
36 洗浄ノズル
38 隙間
39 凹所
40 傾動機構
41 洗浄液タンク
42 噴射調整機構
43 移動速度調整機構
S 残留付着物
L 洗浄液

Claims (10)

  1. 回転可能かつ移動可能な研磨ヘッドに保持されたウエハを、回転するプラテン上の研磨パッド上面に押し付けると共に該研磨パッド上に研磨剤を供給しつつ研磨するCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置において、
    ウエハ研磨後に研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を加圧噴射する洗浄ノズルと、該洗浄ノズルの前記研磨ヘッドに対する噴射角度を変化させるための機構とを備え、
    前記研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を噴射させることにより、該研磨ヘッドの下面部に設けたリテーナリング及びウエハ裏面接触部に付着している残留付着物を洗浄除去するように構成したことを特徴とするCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  2. 上記洗浄ノズルは、上記研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接触部、該ウエハ裏面接触部と上記リテーナリングの隙間部の三箇所を同時に洗浄可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  3. 上記洗浄ノズルから噴射される洗浄液の噴射圧力及び噴射流速の双方又は一方は可変調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  4. 上記洗浄ノズルは上記研磨ヘッドの回転により上記リテーナリング及びウエハ裏面接触部の回転方向全領域に洗浄液を加圧噴射することを特徴とする請求項1,2又は3記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  5. 上記洗浄ノズルは上記研磨ヘッドに対して該研磨ヘッドの半径方向に相対移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  6. 上記洗浄ノズルの上記研磨ヘッドに対する相対移動の速度は可変調整可能に構成されていることを特徴とする請求項5記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  7. 上記洗浄ノズルは上記研磨ヘッドの下面部を包囲するドレーン通路付きの洗浄カップ内に設けられていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  8. 上記洗浄ノズルの数が複数であり、複数の各洗浄ノズルは、上記研磨ヘッドのリテーナリング若しくはウエハ裏面接触部、又は該ウエハ裏面接触部とリテーナリング間の隙間と夫々対応できるように、前記研磨ヘッドの半径方向に間隔を有して配置されていることを特徴とする請求項1,3,6又は7記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄装置。
  9. 回転可能かつ移動可能な研磨ヘッドに保持されたウエハを、回転するプラテン上の研磨パッド上面に押し付けると共に該研磨パッド上に研磨剤を供給しつつ研磨するCMP装置における研磨ヘッド洗浄方法において、
    ウエハ研磨後に前記研磨ヘッドを洗浄ノズルの直上位置に移動させる工程と、
    該研磨ヘッドに対して前記洗浄ノズルを該研磨ヘッドの半径方向に相対移動させながら、該洗浄ノズルから前記研磨ヘッドの下面部に向かって洗浄液を噴射させる工程とを有し、
    該研磨ヘッドの下面部に設けたリテーナリング及びウエハ裏面接触部に付着している残留付着物を洗浄除去することを特徴とするCMP装置における研磨ヘッド洗浄方法。
  10. 上記洗浄ノズルは、上記研磨ヘッドの下面部のリテーナリング溝部、上記ウエハ裏面接
    触部、該ウエハ裏面接触部と上記リテーナリングの隙間部の三箇所を同時に洗浄することを特徴とする請求項9記載のCMP装置における研磨ヘッド洗浄方法。
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