JP2008272193A - ロールペーパー及びロールペーパーのテールシール方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロールペーパーのウェブ先端縁Weを折り返して形成される折り重ね部11が、折り返し縁Teから変位した位置でロール幅方向全幅に亘って配された線状の接着部によりロール部外表面に接着され、その折り重ね部11とロール部外表面12との間の剥離強度が、折重ね端部自身の対面部分間11A,11Bの剥離強度よりも弱くされているロールペーパーにより解決される。
【選択図】図2
Description
テール部の接着は、一般に、ロールペーパー製造時に切り離された切りっ放し端から所定長変位した位置で、ペーパー全幅に亘って線状の糊を付することで行われる。
このような裂けは、トイレットペーパーのように、非常に薄く、しかも水解性を必要とするペーパーで特に顕著であり、かかるペーパーでは、テール部をロール部外表面から剥がす作業を極めて慎重に行う煩雑な操作を要している。
そこで、本発明の主たる課題は、テール部の剥離性に優れるロールペーパー及びテールシール方法を提供することにある。
<請求項1記載の発明>
テール端部がロール部外表面に接着されているロールペーパーであって、
ロールペーパーのウェブ先端縁を折り返して形成される折り重ね部が、
ロール幅方向全幅に亘って配された線状の接着部によりテール端部がロール部外表面に接着され、
その折り返重ね端部とロール部外表面との間の剥離強度が、折重ね端部自身の対面部分間の剥離強度よりも弱くされている、ことを特徴とするロールペーパー。
テール端部がロール部外表面に接着されているロールペーパーであって、
ウェブ端の角部をそれぞれ折り返して形成される略三角形状の突端部が内面側に折り返えされ、その折り重ね部を跨ぐようして、ロール幅方向全幅に亘って配された線状の接着部によりテール端部がロール部外表面に接着され、かつ、
そのテール端部の折り重ね部介在部の剥離強度が、非介在部分の剥離強度よりも弱くされている、ことを特徴とするロールペーパー。
折り重ね部とロール部外表面との剥離強度が、折重ね端部自身の対面部分間の剥離強度よりも弱くされている、請求項2記載のロールペーパー。
ロールペーパーのウェブ端を折り返して折り重ね部を形成し、
この折り重ね部の外面側に対して、接着剤を塗布するとともに、折り重ね部の内面側にまで浸透させ、
その接着剤が浸透された折り重ね部をロール部外表面に当接させて、前記折重ね端部をロール部外表面に対して接着させる、
ことを特徴とするロールペーパーのテールシール方法。
ロールペーパーのウェブ端の角部をそれぞれ折り返して略三角形状の突端部を形成し、さらにその突端部を内面側に折り返し、
次いで、テール端部の外面側に、前記折り重ね部を跨ぐようして、ロール幅方向全幅に亘って線状に接着剤を塗布するとともに、折り重ね部の内面側にまで浸透させ、
その接着剤が浸透された折り重ね部を含むテール端部をロール部外表面に当接させて、テール端部をロール部外表面に対して接着させる、
ことを特徴とするロールペーパーのテールシール方法。
<第1の実施の形態>
図1に、本形態のトイレットロールX1の斜視図、図2にそのII−II矢視図を示す。
本形態のトイレットロールX1は、ウェブ端縁Weから所定長離間した位置で内側に折り返されてなる、実質的に積層構造をなす折り重ね部11で構成されるロール端部10が、ロール部外表面12に接着剤により接着されている。
折り重ね部11(テール端部10)の接着は、テール端となる折り返し縁Teから所定長変位した位置においてなされている。この接着部13はロール幅の全幅に亘って線状に設けられており、その幅は、3〜8mm程度とするのが望ましい。過度の接着とならずテール端部10(11)の剥離が可能となる。
折り返し縁Teからの変位長は、概ね5〜25mm程度とするのがよい。テール端部10(11)がつまみやすくなる。
なお、本発明において、ウェブ端縁Weとはペーパーの切りっ放し端を言い、テール端縁Teとはペーパーの先端位置に限らず実質的なロール端である。
従って、ウェブ端縁Weから所定位置で折り返されている本形態のテール端縁Teは折り返し縁になる(後述の他の形態においても同様の意味である)。
なお、本発明では、部分間の剥離強度の相対差を設けることを特徴とするため、具体的な剥離強度は、限定されずペーパーの強度、例えば引き裂き強度等に応じて適宜設計する。
なお、本発明における剥離強度は、単位面積あたりの接着部分の接着縁から180度剥離の際の層間剥離のしやすさである。剥離強度を具体的に測定して比較するならば、その測定方法としては、JIS規格に基づく測定方法が好適である。
そして、ロール部外表面13と折り重ね部11(テール端部10)との間と比較して、折り返し端部11の対面部分11A,11B間が剥離し難いことから、剥離操作の際に、折り返し部11の外表面側11Aのみが剥離することなくロール部外表面13と折り重ね部11(テール端部10)との間で確実に剥離するようになる。
ここで、本形態のトイレットロールX1は、長尺のトイレットパーパー原紙を巻取り機で巻き取り、端部を処置して形成される。巻取りの方法は既知に技術による。
トイレットペーパー原紙の構成も既知の技術により適宜設計できる。例えば、坪量や密度、紙厚などは製品に応じて適宜設計することができる。
1プライ、2プライといったプライ設計も同様である。ただし、本発明においては、2プライ以上のものについても、便宜上一枚のシートと表現される。
これらのペーパー自体の設計、巻き作業については特に限定されるものではない。
まず、ウェブ端縁Weをロール部から若干引き出したのち、そのウェブ端縁Weから所定長離間した位置で折り返して折り重ね部11を形成する。
次いで、この折り重ね部11の外面側(ロール非対面側)の折り返し縁Teから変位した位置に、接着剤を線状に塗布する。
接着剤の塗布は、スプレー塗布など、シートに対して線状に接着剤を塗布しうる適宜の接着剤塗布方法を用いることができる。
接着剤の種類は、この種のロールペーパーのテールシールに用いられている既知に接着剤の中から適宜選択することができる。
この接着剤の塗布の際には、その塗布量や塗布圧を調整し、折り重ね部11の内面側(ロール部対面側)にまで浸透させるようにする。具体的な塗布量は、ペーパーの坪量等に応じて適宜調整するが、後述するロール部外表面への当接させたときに、ロール部内に浸透しない程度の量とするのがよい。
このように折り重ね部11(テール端部10)の外表面側か接着剤を塗布して、内面側にまで浸透させ、その浸透した接着剤により折り重ね部がロール部外表面に接着されるようにすることで、折り重ね部とロール部外表面との間の剥離強度が、折り重ね部の対面部分間の剥離強度よりも弱くなる。
かくして、本形態のトイレットロールX1は製造される。
第2の実施の形態のトイレットロールX2は、図3から明らかなとおり、テール端部を構成する折り重ね部の折り返し構造が、第1の実施と相違している。
すなわち、ウェブ端Weが、ロール部内表面側ではなく、ロール外方側に折り返されて折り重ね部11が形成されている。
その他の構成及び作用効果等は、第1の実施の形態と同様である。
次いで、第3の実施の形態を説明する。図4に、本形態のトイレットロールX3の斜視図を示す。
本形態のトイレットロールX3は、特徴的に、二等辺三角形状の折り重ね部11を有するテール端部を有する。
なお、折り重ね部11の幅は、本形態では、ロール幅によって定められるので、特に限定されるものではない。
そして、前記テール端部10は、折り重ね部11を跨ぐようして、ロール幅方向全幅に亘って配された線状の接着部13によって、ロール部外表面12に接着されている。
また、テール端部10の接着は、テール端Teから所定長変位した位置においてなされており、そのテール端Teからの変位長は、概ね5〜25mm程度とするのがよい。テール端部10がつまみやすくなる。
他方、本形態のテール端部10の接着部13は、折り重ね部11の介在部L11の剥離強度が、非介在部分L10の剥離強度よりも弱くされている。
以上のように構成することで、まず、テール端部10の特に中央部分が、5層構造の極肉厚となり摘みやすくなる。
したがって、剥離の際にロールの巻き方向に力が加わり難く、巻き方向に沿ってペーパーが破断し難くなっている。
このように構成することで、ロール部外表面12と折り重ね部11との間と比較して、折り重ね部分の対面部分間が剥離し難くなり、剥離操作の際に、折り返し部11の外表面側層のみが剥離したりすることなく、ロール部外表面12とテール端部10との間で確実に剥離するようになる。
ここで、本形態のトイレットロールX3も、第1の実施の形態と同様に、長尺のトイレットパーパー原紙を巻取り機で巻き取り、端部を処置して形成される。巻取りの方法は既知に技術による。
1プライ、2プライといったプライ設計も同様である。ただし、本発明においては、2プライ以上のものについても、便宜上一枚のシートと表現される。
これらのペーパー自体の設計、巻き作業については本形態においても特に限定されるものではない。
まず、ウェブ端縁Weを若干引き出したのち、先に図5を参照して説明したとおりに、略二等辺三角形状の折り重ね部11を有するテール端部10を形成する。
次いで、このテール端部10の外面側(ロール非対面側)の折り返し縁(テール端縁)Teから変位した位置に、接着剤を線状に塗布する。このとき、折り重ね部11を跨ぐようして、ロール幅方向全幅に亘って線状に接着剤を塗布する。
接着剤の種類、塗布方法等は、第1の実施の形態と同様に、シート厚等に応じて適宜選択する。
この接着剤の塗布の際には、その塗布量や塗布圧を調整し、折り重ね部11の内面側(ロール部対面側)にまで浸透させるようにする。
具体的な塗布量は、シートの坪量等に応じて適宜調整するが、後述するロール部外表面12への当接させたときに、ロール部内に浸透しない程度の量とするのがよい。
すなわち、本例であれば5層となっている折り重ね部11では、浸透量が少なくなり、折り重ね部非介在部では、浸透量が多くなるため、かかる一定塗布により達成できる。
このようにテール端部10の外表面側か接着剤を塗布して、内面側にまで浸透させ、その浸透した接着剤によりテール端部10がロール部外表面12に接着されるようにすることで、折り重ね部11とロール部外表面12との間の剥離強度が、折り重ね部11の対面部分間の剥離強度よりも弱くなるとともに、ロール幅方向両端部L10の剥離強度よりも中央部L11の剥離強度が弱くなる。
かくして、本形態のトイレットロールX3は製造される。
第4の実施の形態も略三角形状の折り重ね部を有するテール端部を有する形態であるが、その折重ね部の形状及びその形成方法が第3の実施の形態と相違する。
以下、相違点のみを説明する。この形態のテール端部10は、図6(A)に示す非折り返しの状態から、図6(B)に示すように、ウェブ端縁Weの半分をシートの幅方向中心線Scに合わせるようにウェブ端の一方角部Waを折り返し、次いで、図6(C)に示すように、他方の角部Wbに対しても同様に折り返して略二等辺三角形状の突端部14を形成し、さらに図6(D)のように、その略二等辺三角形状の突端部14の底辺14bでロール対面側に折り返して形成される。
本形態は、シート端部10の折り重ね部の折構造が相違し、また、3層構造である点で第3の実施の形態と相違するが、その他の構成、例えば、接着部等の構成や付与方法ついては第3の実施の形態と同様である。その作用効果も同様である。
Claims (5)
- テール端部がロール部外表面に接着されているロールペーパーであって、
ロールペーパーのウェブ先端縁を折り返して形成される折り重ね部が、
折り返し縁から変位した位置でロール幅方向全幅に亘って配された線状の接着部によりロール部外表面に接着され、
その折り重ね部とロール部外表面との間の剥離強度が、折重ね端部自身の対面部分間の剥離強度よりも弱くされている、ことを特徴とするロールペーパー。 - テール端部がロール部外表面に接着されているロールペーパーであって、
ウェブ端の角部をそれぞれ折り返して形成される略三角形状の突端部が内面側に折り返えされ、その折り重ね部を跨ぐようして、ロール幅方向全幅に亘って配された線状の接着部によりテール端部がロール部外表面に接着され、かつ、
そのテール端部の折り重ね部介在部の剥離強度が、非介在部分の剥離強度よりも弱くされている、ことを特徴とするロールペーパー。 - 折り重ね部とロール部外表面との剥離強度が、折重ね端部自身の対面部分間の剥離強度よりも弱くされている、請求項2記載のロールペーパー。
- ロールペーパーのウェブ端を折り返して折り重ね部を形成し、
この折り重ね部の外面側の折り返し縁から変位した位置に、接着剤を線状に塗布するとともに、折り重ね部の内面側にまで浸透させ、
その接着剤が浸透された折り重ね部をロール部外表面に当接させて、前記折重ね端部をロール部外表面に対して接着させる、
ことを特徴とするロールペーパーのテールシール方法。 - ロールペーパーのウェブ端の角部をそれぞれ折り返して略三角形状の突端部を形成し、さらにその突端部を内面側に折り返し、
次いで、テール端部の外面側に、前記折り重ね部を跨ぐようして、ロール幅方向全幅に亘って線状に接着剤を塗布するとともに、折り重ね部の内面側にまで浸透させ、
その接着剤が浸透された折り重ね部を含むテール端部をロール部外表面に当接させて、テール端部をロール部外表面に対して接着させる、
ことを特徴とするロールペーパーのテールシール方法。
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