JP2008271713A - ステータコアおよびモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄損の原因となるステータコアに生じる回転磁界を効果的に抑制することのできるステータコアと、該ステータコアを有することによってモータ効率を向上させることのできるモータを提供する。
【解決手段】電磁鋼板1,1,…が積層され、一体に形成されてなるステータコア10であり、ロータ20と対向するティース11の先端部にその高さ方向に延びる凹溝11A,…が形成されている。この凹溝11A内に圧粉磁心からなる棒状体2Aを埋設することもできる。
【選択図】図1
【解決手段】電磁鋼板1,1,…が積層され、一体に形成されてなるステータコア10であり、ロータ20と対向するティース11の先端部にその高さ方向に延びる凹溝11A,…が形成されている。この凹溝11A内に圧粉磁心からなる棒状体2Aを埋設することもできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ステータコアとモータに係り、特に、鉄損の原因となるステータコアに生じる回転磁界を効果的に抑制することのできるステータコアと、該ステータコアを有することによってモータ効率を向上させることのできるモータに関するものである。
自動車産業においては、ハイブリッド自動車や電気自動車のさらなる走行性能の向上を目指して、駆動用モータの高性能化、軽量化、小型化への開発が日々進められている。また、家電製品メーカーにおいても、各種家電製品に内蔵されるモータのさらなる小型化、高性能化への開発に余念がない。
モータ性能を向上させるには、モータ内部で発生する各種損失を如何に低減できるかが課題である。例えば、電気入力後においては、モータを構成するコイルにおいて導体抵抗損失に起因する銅損が生じ、ロータやステータには渦電流損失やヒステリシス損失に起因する鉄損(または高周波鉄損)が生じ、これらの損失に応じてモータ効率やトルク性能が低下することとなる。この渦電流損失は磁束密度の変化によって齎される損失であり、ヒステリシス損失は磁束密度波形に起因する損失である。
ところで、上記するヒステリシス損失には、交番磁界や回転磁界が大きく影響しており、交番磁界の磁束密度波形は直線往復的な波形であるのに対して回転磁界のそれは360度方向に分散した波形であり、無駄な磁束密度が発生することによって回転磁界の方がより大きな損失を齎す傾向にある。この回転磁界は、例えば図7にステータaとロータbの一部を取り出した平面図で示すように、ステータaティースa1の先端部(図中のA部)およびティースa1とヨークa2との取り合い部(ティースaの根元部で図中のB部)に多く発生することが本発明者等の実験によって実証されている。また、非特許文献1に基づく図8に示すように、飽和磁束未満のモータ回転時(図中の1.5テスラ(T)未満の領域)において回転磁界による鉄損と交番磁界による鉄損を比較した場合、前者が20〜50%も大きくなることも分かっている。そこで、ステータ内においてこの回転磁界の発生を如何に抑制できるかが鉄損の低減に繋がり、ひいてはモータの性能向上に繋がることになる。
モータのステータコアに関する従来の技術としては以下に示す特許文献1〜3を挙げることができる。特許文献1に開示のステータコアは、磁性粉末にて成形されたステータコアであるが、このステータコアのうち、ティースの内部に電磁鋼板を配設したもの、ティースのヨークに電磁鋼板を配設したもの、双方に電磁鋼板を配設したもの、とすることで、低周波〜高周波までの鉄損を低く抑えるというものである。また、特許文献2に開示のステータコアは圧粉磁心によって成形されるものであり、ステータにおける磁束の磁路に着目し、ティースのスロット側の部分と内側の部分で軟磁性粒子の粒径を変化させることにより、磁束の流れをティース間で均等にするというものである。さらに、特許文献3には、ステータコアのティースの例えば上下に曲げコアが固着され、ティースのロータ側端面には無垢の圧粉磁心が固着されたステータコアが開示されている。
日本応用磁気学会誌 第130回研究会資料(2003)、「モータ高性能化のための磁界解析の最近の話題」、図16:回転磁界下における鉄損
特開2004−184872号公報
特開2005−184916号公報
特開2005−143237号公報
特許文献1〜3のステータコアはいずれも、ステータコア内に発生する回転磁界を抑制できるものではなく、また、かかる課題を開示するものではない。さらに、特許文献2ではティースの部位ごとに軟磁性粒子の粒径を変化させるものであり、その製造困難性は否めない。特許文献3のステータコアにおいても、通常のステータコアに別途の曲げコアを装着し、さらには無垢の圧粉磁心を装着する構造であって製造コストの高騰は否めない。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、ステータ内に発生する回転磁界を効果的に抑制することにより、もって鉄損を低減させ、モータ性能を向上させることのできるステータコアと該ステータコアを備えたモータを提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるステータコアは、円環状のヨークと該ヨークから径方向内側へ突出する複数のティースとを備え、所定高さを有するステータコアであって、前記ステータコアは、鋼板が積層されて一体に形成されており、ロータと対向する前記ティースの先端部には、前記高さ方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴とするものである。
本発明のステータコアは、例えばインナーロータ型モータに適用されるステータコアに係り、特に、ヒステリシス損失を効果的に低減することを目的としたステータコアである。さらに言及すれば、ティースの先端部(ロータ側の端部)に発生する回転磁界を交番磁界に変化させることによってヒステリシス損失を低減させ、もってモータ効率を高めることを目的としたものである。
上記の目的を達成するために、ティースの先端部、すなわち、ティースのロータ側に面する内側面には、ステータコアの高さ方向に例えば複数の凹溝を形成する。この凹溝がティース先端に形成されていることでティース先端部の内壁面は、高さ方向(縦方向)に延びる凹溝によって横方向に縁切りされるため、ティース先端では回転磁界が生じるスペースがなくなり、ティースにはその先端から根元部へ向う交番磁界のみが卓越することとなる。すなわち、ティース先端部に凹溝を形成することで回転磁界を交番磁界に変化させることができ、トータルとしてのヒステリシス損失の低減に繋がるものである。
ここで、本発明のステータコアは、鋼板が積層されて一体に形成されている。使用する鋼板としては、たとえば電磁鋼板、冷延鋼板、熱延鋼板などを挙げることができるが、中でも電磁鋼板を使用するのが好ましい。電磁鋼板等が所定の高さに積層され、各鋼板のヨーク同士がかしめ等されることにより、全体が一体に形成される。
また、上記凹溝に非磁性素材からなる棒状体を埋設することもできる。この棒状体は、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂等によって成形でき、予め凹溝と同形状および同寸法に成形された棒状体を凹溝内に嵌め込む方法により、あるいは、凹溝内に樹脂粉体を充填し、加熱処理およびプレス加工にて成形する方法により、凹溝内に埋め込んだ状態とすることができる。
凹溝内を非磁性素材にて閉塞させることによってティース同士の接続強度を高めることができ、モータ回転時のノイズ除去作用を付与することができる。鋼板を積層してなるステータコアにおいては、その一体化に際し、ヨークのみがかしめ等されているのが一般的である。これは、ティースをもかしめ等してしまうと磁束の通路にとって重要なティースの磁気特性が変化するという問題を解消することがその理由となっている。その一方で、ティース同士がかしめ等にて一体化されていないために、従来のモータでは回転時にティース間でのノイズの問題が生じていた。
また、上記する非磁性素材からなる棒状体の代わりに、圧粉磁心からなる棒状体を埋め込むこともできる。磁性素材の棒状体を埋め込むことにより、上記するノイズの除去作用に加えて、ティース先端面における鎖交面積が増加する結果、単に凹溝が形成されている形態や非磁性素材からなる棒状体が埋め込まれている形態に比して、モータのトルク性能を高めることができる。特に本発明の鋼板積層体からなるステータコアでは、凹溝内に電磁鋼板よりも磁束を通し難い圧粉磁心からなる棒状体を埋め込むことで、電磁鋼板に集中的に磁束が流れる結果、ティース先端における回転磁界抑制効果は十分に得られる。
さらに、本発明によるステータコアの他の実施の形態において、上記する凹溝の断面形状は、ティースの前記先端部の先端面の開口よりも大きな拡幅部をティースの内部に備えた形状となっており、該形状と同形の断面を有する前記棒状体が該凹溝に嵌入されていることを特徴とするものである。
凹溝の断面形状において、ティース先端面の開口幅よりも大きな幅を有する部分をティース内部に備えた形状としておくことで、上記する棒状体の抜け防止を図ることができる。
この断面形状としては、Tの字状、逆三角形状(その底辺がティースの内部に設けられる)、任意の鍵穴状などの形状を選定できる。
さらに、本発明によるモータは、上記するステータコアと、ロータとからなることを特徴とするものである。
本発明のステータコアを具備することにより、ステータコアのティースに生じる回転磁界を効果的に抑制させることができ、ヒステリシス損失、延いては鉄損を低減できる結果、高効率のモータを得ることができる。また、ステータの凹溝内に棒状体を埋設しておくことで、ステータのノイズ除去を図ることができ、この棒状体が磁性素材からなる場合には、トルク性能も高いモータを得ることができる。なお、本発明のモータは、たとえば可変リラクタンス型(VR)や永久磁石型(PM)、ハイブリッド型(HB)からなるステッピングモータをはじめとした各種モータ、ハイブリッド自動車用の次世代型SRモータのほか、各種家電製品や模型遊具等に使用されるモータなど、あらゆるモータを包含するものである。
以上の説明から理解できるように、本発明のステータコアによれば、鋼板積層体からなるステータコアの先端面に凹溝を形成する、もしくは該凹溝内にたとえば圧粉磁心からなる棒状体を埋設するだけの極めて簡易な構造によって回転磁界を効果的に抑制させることができ、ヒステリシス損失の低減を図り、もって鉄損の低減を図ることができる。また、本発明のモータによれば、本発明のステータコアを具備することにより、モータ効率を高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明のステータコアの一実施の形態の一部を示した斜視図であり、図2は、本発明のステータコアの他の実施の形態の一部を示した斜視図であり、図3は、図1のIII部の拡大図である。図4は、本発明のステータコアのさらに他の実施の形態の一部を示した斜視図であり、図5aは図4のV部の拡大図を、図5b、c、dはその他の実施の形態を示した図である。図6は、本発明のモータと従来のモータの磁束密度−回転数の関係を示したグラフである。
図1は、本発明のステータコアを示したものである。このステータコア10は、リング状のヨーク12とそれから突出するティース11,…を具備した平面視形状に打ち抜きされた多数の電磁鋼板1,1,…が所定の高さに積層され、ヨーク全体がかしめ等されて一体に成形されたものである。各ティース11の先端部、すなわち不図示のロータコアに面する端部にはステータコアの高さ方向に延設する複数の凹溝11A,…が形成されている。図では間隔を置いて3条の凹溝11A,…が設けられているが、その基数は、回転磁界低減効果やティースの剛性等を勘案して任意に設定できるものである。なお、このステータコア10を製造する際には、電磁鋼板1の打ち抜き時にその内部に歪が生じていることから、最終的に焼鈍することでこの内部歪を除去しておくことが望ましい。
上記する凹溝11Aの成形方法は、ステータコア10をプレス加工する際に使用される成形型に予め凹溝11A成形用の凸条を設けておくことで型内成形する方法であってもよいし、プレス加工後のステータコアのティース先端にカッター切断によって成形する方法であってもよい。
一方、図2は、本発明のステータコアの他の実施の形態を示したものである。このステータコア10Aは、金属磁性粒子を絶縁被膜にて被覆してなる粉体をプレス加工成形されたものである。この金属磁性粒子としては、鉄、鉄−シリコン系合金、鉄−窒素系合金、鉄−ニッケル系合金、鉄−炭素系合金、鉄−ホウ素系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−リン系合金、鉄−ニッケル−コバルト系合金および鉄−アルミニウム−シリコン系合金などを使用できる。また、絶縁被膜としては、リンと鉄とを含むリン酸鉄の他、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムなどの酸化物絶縁体を使用できる。
図1におけるステータコア10のティース先端の拡大図を図3に示している。図示するように、ティース11の先端には平面視が矩形の凹溝11A,11A,11Aが相互に間隔を置いて形成されている。このティース11にはロータ20回転時に該ロータとの間で磁束が流れが、ティース11に凹溝11A,…が設けられていることで回転磁界RMが生じる平面スペースが制約される結果、交番磁界AMが卓越してティース内に流れることとなる。すなわち、図7で示したようにティース先端部に生じ易い回転磁界を交番磁界に変化できる結果、ヒステリシス損失を低減でき、ひいては鉄損を低減することができる。
図4は、ステータコアのさらに他の実施の形態の一部を示した斜視図である。このステータコア10Bは、図2に示すステータコア10Aの各凹溝11A内に圧粉磁心の棒状体2Aが嵌め込まれたステータコアである。この棒状体2Aも上記する金属磁性粒子を絶縁被膜にて被覆してなる粉体から成形することができる。なお、この棒状体2Aの凹溝11Aへの埋設方法は、別途成形された棒状体2Aを凹溝11Aに嵌め込む方法のほか、凹溝11A内に上記粉体を充填し、プレス成形する方法であってもよい。
圧粉磁心の棒状体2Aが各凹溝11A内に埋設されることで、単に凹溝が形成される実施例に比してティース先端面の鎖交面積を大きくすることができ、その結果としてモータトルクを増大させることができる。
さらに、圧粉磁心の棒状体2が凹溝11A内に埋設されることで、かしめ加工が施されていないティース同士をこの棒状体2Aを介して繋ぐことができ、モータ駆動時のティースの振動に起因するノイズ除去効果を得ることもできる。なお、このノイズ除去効果のみを得るのであれば、棒状体を圧粉磁心から成形する必要はなく、合成樹脂等からなる非磁性材料から棒状体を成形してもよい。
図4のV部を拡大した図を図5aに示しており、凹溝および棒状体の他の実施の形態を図5b〜5dに示している。
図5bはTの字状の凹溝11Bと該Tの字状の棒状体2Bが埋設された実施例であり、図5cはティース内部側が広がったラッパ状の凹溝11Cと平面視ラッパ状の棒状体2Cが埋設された実施例であり、図5dはやはりティース内部側に拡大部を具備した鍵穴状の凹溝11Dと平面視鍵穴状の棒状体2Dが埋設された実施例である。
いずれの凹溝および棒状体の組み合わせにおいても、ティース先端に比してその内部に断面拡大部が設けられることで棒状体の抜け防止を図ることができる。
いずれの凹溝および棒状体の組み合わせにおいても、ティース先端に比してその内部に断面拡大部が設けられることで棒状体の抜け防止を図ることができる。
[従来のステータコアを具備するモータと本発明のステータコアを具備するモータの鉄損比較解析とその結果]
発明者等は、凹溝を具備しない従来のステータコアと図1,4に示す本発明のステータコアをそれぞれ備えたモータのCAE解析をおこない、双方のモータでの鉄損を比較した。
その結果、従来のステータコアを具備するモータの鉄損を1とした場合に、図1に示すステータコア10Aを具備するモータにおける鉄損は0.8、図4に示すステータコア10Bを具備するモータにおける鉄損は0.9となり、それぞれ2割、1割の鉄損低減効果が得られた。
発明者等は、凹溝を具備しない従来のステータコアと図1,4に示す本発明のステータコアをそれぞれ備えたモータのCAE解析をおこない、双方のモータでの鉄損を比較した。
その結果、従来のステータコアを具備するモータの鉄損を1とした場合に、図1に示すステータコア10Aを具備するモータにおける鉄損は0.8、図4に示すステータコア10Bを具備するモータにおける鉄損は0.9となり、それぞれ2割、1割の鉄損低減効果が得られた。
[従来のステータコアを具備するモータと本発明のステータコアを具備する回転性能に関する解析とその結果]
次に、上記する従来のモータとステータコア10を具備するモータ、およびステータコア10Bを具備するモータにおける磁束密度−モータ回転数に関する性能比較をおこない、その結果を図8に示している。
次に、上記する従来のモータとステータコア10を具備するモータ、およびステータコア10Bを具備するモータにおける磁束密度−モータ回転数に関する性能比較をおこない、その結果を図8に示している。
図中、X1は従来例を、X2はステータコア10を具備するモータを、X3はステータコア10Bを具備するモータを示したグラフである。
X1とX2を比較すると、ティースの先端に凹溝を形成したことによって鎖交断面積が減少した結果、飽和磁束のピーク値は従来に比して若干低減するものの、飽和磁束未満の磁束領域(図中のP点よりも右側領域)、すなわち、一般のモータ回転領域においては同一磁束密度に対して回転性能は向上する結果となる。なお、グラフX1,X2、X3の飽和磁束に対応する回転数はモータによっても相異するものの、グラフX1に対応するPの値〜グラフX2に対応するP’の値は、およそ1000〜2000rpmの範囲となる。
また、X2とX3を比較すると、X3では凹溝内に圧粉磁心の棒状体が埋設されたことで鎖交断面積が大きくなる結果、飽和磁束が増加する。発明者等によれば、その増加率はおよそ3割程度になるとの解析結果が得られている。
以上の解析結果より、ティースの先端に凹溝を形成することで回転磁界が抑制され、その結果として鉄損が低減することで飽和磁束未満の磁束領域におけるモータ回転性能(モータ効率)を高めることができる。さらに、この凹溝内に圧粉磁心の棒状体を埋設することで鎖交面積の低減が抑えられる結果、凹溝が形成されるのみの実施例に比して飽和磁束の値を高めることができ、トルクの増大を図ることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…電磁鋼板、2A,2B,2C,2D…圧粉磁心の棒状体、10,10A,10B…ステータコア、11…ティース、11A,11B,11C,11D…凹溝、12…ヨーク、20…ロータ
Claims (4)
- 円環状のヨークと該ヨークから径方向内側へ突出する複数のティースとを備え、所定高さを有するステータコアであって、
前記ステータコアは、鋼板が積層されて一体に形成されており、
ロータと対向する前記ティースの先端部には、前記高さ方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴とするステータコア。 - 前記凹溝には圧粉磁心からなる棒状体が埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のステータコア。
- 前記凹溝の断面形状は、ティースの前記先端部の先端面の開口よりも大きな拡幅部をティースの内部に備えた形状となっており、該形状と同形の断面を有する前記棒状体が該凹溝に嵌入されていることを特徴とする請求項2に記載のステータコア。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のステータコアと、ロータと、を少なくとも具備するモータ。
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