JP2008270340A - 薄膜半導体基板の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デッドタイムの増加させることなく導入窓におけるエネルギー光の透過率の低下を抑制できる薄膜半導体基板の製造装置を提供すること。
【解決手段】導入窓11cと薄膜半導体基板Wとの間のレーザ光Lの光路上に設けられてレーザ光Lを透過する光透過板Sと、アニール室11に光透過板Sを搬入出する第1搬送ロボット31とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、薄膜半導体基板の製造装置に関するものである。
多結晶シリコンなどの半導体は、薄膜トランジスタ(TFT)などに広く用いられている。とりわけ、多結晶シリコン(p−Si)のTFT素子は、高移動度化が可能でありながらガラス基板のような透明の絶縁性基板上に形成できるため、例えば液晶表示装置のアクティブマトリックス基板などに広く用いられている。
ガラス基板上に多結晶シリコンを形成する方法としては、低温プロセスが挙げられる。この低温プロセスでは、ガラス基板上に非晶質シリコン膜を形成し、この非晶質シリコン膜に高出力のパルスレーザ光を照射することにより瞬時に溶融させ、その冷却過程において溶融した非晶質シリコン膜を結晶化させる方法である。ここで、レーザ結晶化は、多結晶シリコン膜中への不純物の混入を防止や表面状態の制御のために、例えば真空雰囲気下のように制御された雰囲気下で行われている。そして、レーザ光は、非晶質シリコン膜が形成されたガラス基板が配置されたアニール室に設けられた導入窓からアニール室内に導かれ、非晶質シリコン膜を照射する。
しかし、真空雰囲気下において非晶質シリコン膜を溶融させるため、非晶質シリコン膜から昇華(アブレーション)した粒子が導入窓に付着する。このため、このような粒子からなる膜により、レーザ光の透過率が低下する。そして、レーザ光の強度が低下することにより、形成されたTFTの電気特性に認識可能な程度の差異が発生してしまう。そのため、生産性を維持するために、膜の付着により透過率が低下した導入窓は、簡便に交換可能であることが望まれる。
そこで、導入窓を含むその近傍をアニール室の他の空間から独立した閉空間にすることが可能であるレーザ結晶化装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここでは、導入窓の交換時に導入窓を含むその近傍の小空間のみを大気開放することで、アニール室内の内部雰囲気を大きく変更することなく導入窓を交換することを図っている。
一方、アニール室内の基板に対して法線方向から傾けた斜め方向からレーザ光を照射するレーザ結晶化装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。ここでは、基板に対して斜め方向からレーザ光を照射することで、導入窓への粒子の付着を防止することを図っている。
特開平5−251342号公報 特開2000−82733号公報
しかしながら、上記従来の薄膜半導体基板の製造装置においても、以下の課題が残されている。すなわち、前者のレーザ結晶化装置では、小空間のみの内部雰囲気を変更しているものの、内部雰囲気の変更に時間がかかり、デッドタイムが生じてしまう。そのため、頻繁に導入窓の交換を行うことが困難である。また、後者のレーザ結晶化装置では、アブレーション粒子の付着を完全に回避するために基板の法線方向に対して30°から45°程度レーザ光の照射方向を傾ける必要がある。そのため、基板におけるレーザ光の形状を所望のものとするための光学系を形成することが困難である。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、デッドタイムを大きく増加させることなく導入窓におけるエネルギー光の透過率の低下を抑制できる薄膜半導体基板の製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる薄膜半導体基板の製造装置は、導入窓を介して光照射室内に導光されたエネルギー光を薄膜半導体基板に照射して熱処理を施す薄膜半導体基板の製造装置であって、前記導入窓と前記薄膜半導体基板との間の前記エネルギー光の光路上に設けられて該エネルギー光を透過する光透過板と、前記光照射室に前記光透過板を搬入出する光透過板搬送手段とを備えることを特徴とする。
この発明では、アブレーション粒子を光照射室の外部に搬出可能な光透過板に付着させることで、デッドタイムの増加を大きく増加させることなく導入窓におけるエネルギー光の透過率の低下を抑制できる。すなわち、エネルギー光の照射により発生したアブレーション粒子は、光透過板に付着するので、導入窓に付着しない。これにより、導入窓にアブレーション粒子が付着することを防止するためにエネルギー光の照射方向を薄膜半導体基板に対して傾ける必要がなく、複雑な光学系を形成せずに所望形状のエネルギー光を薄膜半導体基板に照射することができる。また、光透過板搬送手段が、アブレーション粒子の付着によりエネルギー光の透過率が低下した光透過板を光照射室外に搬出して新たな光透過板を光照射室に搬入する。これにより、光照射室内の内部雰囲気を大きく変更する必要がなく、デッドタイムを大きく増加させない。
また、本発明の薄膜半導体基板の製造装置は、前記光透過板を前記光照射室内で移動させる光透過板移動手段を備えることが好ましい。
この発明では、光透過板を移動させた後に光透過板のうちアブレーション粒子が付着していない部分にエネルギー光を透過させることにより、光透過板の交換回数を削減できる。これにより、デッドタイムが低減し、薄膜半導体基板の製造効率が向上する。
また、本発明の薄膜半導体基板の製造装置は、前記光透過板と前記薄膜半導体基板との間に配置され、前記エネルギー光の光路上に形成された開口を有する遮蔽手段を備えることが好ましい。
この発明では、光透過板のうちエネルギー光を透過させるために形成された開口によって露出した部分のみにアブレーション粒子を付着させることで、アブレーション粒子が付着される部分を制限できる。これにより、光透過板の交換回数をさらに削減し、薄膜半導体基板の製造効率がより向上する。
また、本発明の薄膜半導体基板の製造装置は、前記光透過板搬送手段が、内部雰囲気を前記光照射室と同等とすることが可能な搬送室内に設けられていることが好ましい。
この発明では、光透過板の交換時にあらかじめ搬送室の内部雰囲気を光照射室と同等とすることで、光透過板の交換時におけるデッドタイムの増加を抑制できる。
また、本発明の薄膜半導体基板の製造装置は、前記光透過板搬送手段が、前記光照射室に前記薄膜半導体基板を搬入出することが好ましい。
この発明では、光照射室に対する光透過板の搬送を行う光透過板搬送手段によって薄膜半導体基板の搬送も行うことで、部品点数の削減が図れる。
以下、本発明における薄膜半導体基板の製造装置の一実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。ここで、図1は薄膜半導体基板の製造装置を示す概略構成図、図2はアニール室及び搬送室を示す概略構成図、図3はレーザ光の照射状態を示す説明図である。
本実施形態における薄膜半導体基板の製造装置1は、図1に示すように、上面に非晶質シリコン膜が形成された薄膜半導体基板Wにレーザ光(エネルギー光)Lを照射して非晶質シリコン膜を多結晶シリコン膜とする熱処理を行う装置である。そして、製造装置1は、アニール室(光照射室)11と、レーザ発振器12と、バッファチャンバ13とを備えている。また、製造装置1は、アニール室11とバッファチャンバ13とを接続する搬送室14と、バッファチャンバ13に接続されたカセットロードステーション15とを備えている。
アニール室11は、図1及び図2に示すように、内部が真空または窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気となっている。そして、アニール室11には、搬送室14との間で薄膜半導体基板Wの搬送を行う搬送口11aと、光透過板Sの搬送を行う搬送口11bと、レーザ光Lをアニール室11内に導光する導入窓11cとが設けられている。そして、アニール室11と搬送室14との間には、搬送口11a、11bの開閉を切り替えるゲートバルブ(図示略)が設けられている。導入窓11cは、アニール室11の天井面に形成された開口を気密に塞いでおり、例えば石英などのレーザ光Lを透過する材料で構成されている。
そして、アニール室11には、搬送室14から搬送された薄膜半導体基板Wを載置する基板用ステージ21と、基板用ステージ21に載置された薄膜半導体基板Wを面方向で移動させる基板走査手段22と、基板用ステージ21を上下方向に移動させるステージ上下移動手段23とが設けられている。また、アニール室11には、搬送室14から搬送された光透過板Sを支持する透過板用ステージ24と、光透過板Sを面方向で移動させる透過板移動手段25と、遮蔽部材26とが設けられている。
基板走査手段22は、基板用ステージ21と平行な面内で互いに直交するX軸及びY軸方向に沿って設けられた2つのボールネジと、これらをそれぞれ回転駆動させるモータとを有している。そして、基板走査手段22は、モータの駆動により各ボールネジが回転することで、基板用ステージ21をX軸及びY軸に沿って移動させる構成となっている。
透過板用ステージ24は、図2及び図3に示すように、平面視でほぼ矩形の枠形状を有しており、その上面に光透過板Sを載置する。
透過板移動手段25は、光透過板Sと平行な面内に設けられたボールネジ及びこのボールネジと、これを回転駆動させるモータとを備えている。そして、透過板移動手段25は、モータの駆動によりボールネジが回転することで、透過板用ステージ24をボールネジの軸方向に沿って移動させる構成となっている。なお、透過板用ステージ24及び透過板移動手段25は、光透過板Sを着脱可能に支持すると共に移動させることができれば、他の構成であってもよい。
遮蔽部材26は、断面がほぼ矩形状の管状を有しており、アニール室11の天井部分から間隔をあけて設けられている。そして、遮蔽部材26の内側に透過板用ステージ24及び透過板移動手段25が設けられている。また、管状の遮蔽部材26には、透過板用ステージ24上に載置された光透過板Sの上下両面側にスリット(開口)26a、26bが形成されている。このスリット26a、26bにより、導入窓11cを透過して遮蔽部材26に入射したレーザ光Lが薄膜半導体基板Wに向けて透過する。
スリット26a、26bは、その形状が導入窓11cを透過したレーザ光Lの遮蔽部材26における外形と少なくとも同等となるように形成されている。ここで、レーザ光Lの光透過板Sにおける外形は、レーザ光Lが未結像状態であることから、例えば幅が15mm、長さが250mm程度となっている。そのため、スリット26a、26bの幅は、例えば20mm程度となっている。
ここで、光透過板Sは、例えば石英などのレーザ光Lを透過する材料で構成されている。また、光透過板Sは、薄膜半導体基板Wと同様の形状を有している。
レーザ発振器12は、例えば紫外線またはその近傍の波長のレーザ光Lを出射するエキシマレーザやアルゴンイオンレーザなどで構成されている。ここで、薄膜半導体基板Wの上面に形成された非晶質シリコン膜は、例えばSiO(二酸化ケイ素)などで構成された絶縁膜上に形成されている。そのため、レーザ発振器12は、非晶質シリコン膜を高温加熱することによる薄膜半導体基板Wへの熱的ダメージを防止する必要がある。そこで、レーザ発振器12としては、大出力かつごく短時間のパルス発振が可能であるキセノン・クロライド(XeCl)レーザやクリプトンフロライド(KrF)レーザなどのエキシマレーザを用いることが好ましい。ここで、レーザ光Lの波長は、例えば308nmとなっている。
また、レーザ発振器12から出射するレーザ光Lの光軸上には、光学系27が設けられている。この光学系27は、レンズやホモジナイザなどで構成されており、薄膜半導体基板Wにおけるレーザ光Lの照射形状をほぼ矩形のライン状としている。ここで、薄膜半導体基板Wにおけるレーザ光Lの照射形状は、例えば幅が400μm、長さが250mmとなっている。
搬送室14は、内部がアニール室11と同等の雰囲気となっている。そして、搬送室14の内部には、第1搬送ロボット(光透過板搬送手段)31が設けられている。第1搬送ロボット31は、アニール室11とバッファチャンバ13との間で薄膜半導体基板W及び光透過板Sの搬送を行う構成となっている。なお、第1搬送ロボット31は、上下方向にも移動可能となっている。
バッファチャンバ13は、その内部雰囲気が制御可能となっている。そして、バッファチャンバ13には、搬送室14との間で薄膜半導体基板W及び光透過板Sの搬送を行う搬送口13aと、カセットロードステーション15との間で薄膜半導体基板W及び光透過板Sの搬送を行う搬送口13bとが設けられている。さらに、バッファチャンバ13と搬送室14との間には、搬送口13aの開閉を切り替えるゲートバルブ(図示略)が設けられている。また、バッファチャンバ13とカセットロードステーション15との間には、搬送口13bの開閉を切り替えるゲートバルブ(図示略)が設けられている。
カセットロードステーション15には、複数の基板用カセット32及び光透過板カセット33を載置するカセット載置部34と、載置された基板用カセット32及び光透過板カセット33とバッファチャンバ13との間で薄膜半導体基板W及び光透過板Sの搬送を行う第2搬送ロボット35とが設けられている。
基板用カセット32には、例えば20枚程度の薄膜半導体基板Wが収納可能となっている。そして、基板用カセット32は、搬送ユニット(図示略)により、例えば薄膜半導体基板Wの非晶質シリコン膜を形成する半導体形成装置などの各装置の間で搬送される。
光透過板カセット33には、基板用カセット32と同様に、例えば20枚程度の薄膜半導体基板Wが収納可能となっている。
次に、以上のような構成の製造装置1を用いた薄膜半導体基板Wの製造方法について説明する。
まず、上面に非晶質シリコン膜が形成された薄膜半導体基板Wが、基板用カセット32内に収納された状態で、上記搬送ユニットによりカセットロードステーション15のカセット載置部34に載置される。なお、光透過板Sは、光透過板カセット33内に収納された状態で、カセット載置部34に載置されている。また、1枚の光透過板Sが、アニール室11内に配置されている。
この状態で、第2搬送ロボット35は、基板用カセット32から薄膜半導体基板Wを取り出してバッファチャンバ13に搬入する。そして、第1搬送ロボット31は、バッファチャンバ13から薄膜半導体基板Wを取り出して搬送室14を介してアニール室11内に搬入する。
次に、レーザ発振器12がレーザ光Lを出射する。出射したレーザ光Lは、光学系27により適宜の形状に変化された後、導入窓11cからアニール室11内に入射する。そして、レーザ光Lは、遮蔽部材26に形成されたスリット26a、26b及び光透過板Sを透過し、基板用ステージ21上に載置された薄膜半導体基板Wの表面に形成された非晶質シリコン膜を照射する。
レーザ光Lが照射された非晶質シリコン膜は、加熱溶融し、その冷却過程において結晶化することで多結晶シリコン膜となる。そして、非晶質シリコン膜から昇華したアブレーション粒子は、一部が遮蔽部材26に付着し、残りがスリット26bにおいて露出している光透過板Sに付着する。ここで、昇華したアブレーション粒子は、光透過板S及び遮蔽部材26により、導入窓11cに付着しない。また、光透過板Sの下面のうちスリット26bの形成部分を除いて遮蔽部材26が被覆していることで、アブレーション粒子が光透過板Sの下面のうちスリット26bにおいて露出している部分にのみ付着することとなる。このように、光透過板Sのレーザ光Lに対する透過率が、光透過板Sに付着したアブレーション粒子からなる膜により低下する。
次に、第1搬送ロボット31は、レーザ結晶化処理が施された薄膜半導体基板Wをアニール室11からバッファチャンバ13に搬送する。そして、新たな薄膜半導体基板Wをアニール室11に搬送する。その後、上述と同様に、レーザ光Lを薄膜半導体基板Wに形成された非晶質シリコン膜に照射し、多結晶シリコン膜を形成する。このとき、非晶質シリコン膜の昇華によりアブレーション粒子が光透過板Sの下面にさらに付着する。これにより、光透過板Sのレーザ光Lに対する透過率がさらに低下する。
ここで、400mm×500mmの基板に対してビーム長が250mmであるライン状のレーザ光を基板面内で400mmの走査幅で2回走査すると、薄膜半導体基板Wに照射されるレーザ光Lの強度は、1mJ/cm程度低下する。また、レーザ結晶化処理によって形成された多結晶シリコン膜を用いてTFTを形成した場合において、形成されたTFTの電気特性に認識される程度の差異が生じるのは5mJ/cm程度のレーザ光強度の変化が発生したときとなっている。
したがって、透過板移動手段25は、4枚の薄膜半導体基板Wに対してレーザ結晶化処理を施した後に、光透過板Sを移動させてアブレーション粒子からなる膜が付着していない部分をスリット26bから露出させる。そして、この状態で5枚目の薄膜半導体基板Wの非晶質シリコン膜に対してレーザ光Lを照射する。すなわち、透過板移動手段25は、4枚の薄膜半導体基板Wに対してレーザ結晶化処理を施すごとに光透過板Sを移動させる。ここで、光透過板Sの全長を500mmとしてそのうちの480mmの部分がスリット26bから露出させることができる場合、スリット26bの幅が20mmであるため、96枚の薄膜半導体基板Wに対してレーザ結晶化処理を施すことができることとなる。
そして、96枚の薄膜半導体基板Wに対してレーザ結晶化処理を施した後に、透過板用ステージ24に載置されている光透過板Sの入れ替えを行う。ここでは、第1搬送ロボット31が透過板用ステージ24上に載置されている光透過板Sをバッファチャンバ13に搬送する。そして、第1搬送ロボット31が、あらかじめ光透過板カセット33からバッファチャンバ13に搬送された新たな光透過板Sを透過板用ステージ24上に載置する。このようにして、透過板用ステージ24上に載置されている光透過板Sの入れ替えを行う。
その後、上述した工程を繰り返すことにより、カセットロードステーション15に搬送された基板用カセット32に収納されている薄膜半導体基板Wに対するレーザ結晶化処理を行う。なお、アブレーション粒子が付着した光透過板Sは、石英で構成されているため、例えば希フッ酸を用いて簡便に洗浄することが可能である。
以上のようにして、レーザ結晶化処理により多結晶シリコン膜が形成された薄膜半導体基板Wを製造する。このようにして製造された薄膜半導体基板Wは、例えば多結晶シリコン膜に適宜不純物イオンの注入によりソース領域、ドレイン領域及びチャネル領域が形成される。これにより、薄膜半導体基板Wに、TFT素子が形成される。
以上のように、本実施形態における薄膜半導体基板の製造装置1によれば、アニール室11に対して入れ替え可能な光透過板Sにアブレーション粒子を付着させることで、デッドタイムの増加を大きく増加させることなく薄膜半導体基板Wに照射されるレーザ光Lの強度の低下を抑制できる。
そして、遮蔽部材26により光透過板Sのうちスリット26bから露出する部分にのみアブレーション粒子を付着させると共に光透過板Sを適宜移動可能とすることで、光透過板Sの入れ替え回数を削減して薄膜半導体基板Wの製造効率をさらに高めることができる。
また、第1搬送ロボット31により薄膜半導体基板W及び光透過板Sの搬送を行うことで、部品点数の削減が図れる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、光透過板の下面のうちスリットの形成部分を除いて遮蔽部材で被覆しているが、光透過板を遮蔽部材で覆わなくてもよい。
そして、第1及び第2搬送手段をシングルハンドの搬送ロボットにより構成しているが、ダブルハンドの搬送ロボットであってもよく、他の搬送手段により構成してもよい。
さらに、光照射室が、薄膜半導体基板にレーザ光を照射しているが、他のエネルギー光を照射することで熱処理を行ってもよい。
バッファチャンバは、内部に薄膜半導体基板や光透過板を1枚や2枚などの少数のみ収納可能としてもよく、20枚などのようにカセット内に収納されている薄膜半導体基板のすべてを収納可能としてもよい。
本発明の薄膜半導体基板の製造装置を示す概略構成図である。 図1のアニール室及び搬送室を示す概略構成図である。 レーザ光の照射状態を示す説明図である。
符号の説明
1 薄膜半導体基板の製造装置、11 アニール室(光照射室)、11c 導入窓、14 搬送室、25 透過板移動手段、26 遮蔽部材(遮蔽手段)、26b スリット(開口)、31 第1搬送ロボット(光透過板搬送手段)、L レーザ光(エネルギー光)、S 光透過板、W 薄膜半導体基板

Claims (5)

  1. 導入窓を介して光照射室内に導光されたエネルギー光を薄膜半導体基板に照射して熱処理を施す薄膜半導体基板の製造装置であって、
    前記導入窓と前記薄膜半導体基板との間の前記エネルギー光の光路上に設けられて該エネルギー光を透過する光透過板と、前記光照射室に前記光透過板を搬入出する光透過板搬送手段とを備えることを特徴とする薄膜半導体基板の製造装置。
  2. 前記光透過板を前記光照射室内で移動させる光透過板移動手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体基板の製造装置。
  3. 前記光透過板と前記薄膜半導体基板との間に配置され、前記エネルギー光の光路上に形成された開口を有する遮蔽手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の薄膜半導体基板の製造装置。
  4. 前記光透過板搬送手段が、内部雰囲気を前記光照射室と同等とすることが可能な搬送室内に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の薄膜半導体基板の製造装置。
  5. 前記光透過板搬送手段が、前記光照射室に前記薄膜半導体基板を搬入出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜半導体基板の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014099608A (ja) * 2012-11-13 2014-05-29 Ap Systems Inc 透光装置及びこれを備えるアニーリング装置

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