JP2008268661A - ポジ型レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】活性光線又は放射線、特に、KrFエキシマレーザー光、電子線あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工における性能向上技術の課題を解決することであり、高感度であり、ラインウイズスラフネス及び疎密依存性が小さく、また、EUV光による露光においても感度、溶解コントラストが良好なポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】側鎖に芳香環を有する特定の繰り返し単位を含有し、末端に特定の構造を有する樹脂及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプロセスやその他のフォトパブリケーションプロセスに好適に用いられるポジ型レジスト組成物に関するものである。さらに詳しくは、KrFエキシマレーザー光、電子線、EUV光等を使用して高精細化したパターン形成しうるポジ型フォトレジストに関するものであり、KrFエキシマレーザー光、電子線、EUV光を用いる半導体素子の微細加工に好適に用いることができるポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
従来、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、さらにKrFエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる。さらには、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる。
電子線やEUV光を用いたリソグラフィーは、次世代もしくは次々世代のパターン形成技術として位置付けられ、高感度、高解像性のポジ型レジストが望まれている。特にウェハー処理時間の短縮化のために高感度化は非常に重要な課題であるが、電子線やEUV用のポジ型レジストにおいては、高感度化を追求しようとすると、解像力の低下のみならず、疎密依存性の悪化が起こり、これらの特性を同時に満足するレジストの開発が強く望まれている。ここで、疎密依存性とは、レジストパターン密度の高い部分と低い部分でのパターン寸法差のことを言い、この差が大きいと実際のパターン形成時に、プロセスマージンが狭くなるため好ましくなく、この差を如何にして小さくするかがレジスト技術開発における重要課題のひとつとなっている。高感度と、高解像性、良好なパターン形状、良好な疎密依存性はトレードオフの関係にあり、これを如何にして同時に満足させるかが非常に重要である。
さらにKrFエキシマレーザー光を用いるリソグラフィーにおいても同様に高感度、高解像性、良好なパターン形状、良好な疎密依存性を同時に満足させることが重要な課題となっており、これらの解決が必要である。
これらのKrFエキシマレーザー光、電子線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィープロセスに適したレジストとしては高感度化の観点から主に酸触媒反応を利用した化学増幅型レジストが用いられており、ポジ型レジストにおいては主成分として、アリカリ現像液には不溶又は難溶性で、酸の作用によりアリカリ現像液に可溶となる性質を有するフェノール性ポリマー(以下、フェノール性酸分解性樹脂と略す)、及び酸発生剤からなる化学増幅型レジスト組成物が有効に使用されている。
これらのポジ型レジストに関して、これまで酸分解性基として3級脂環式基を有する酸分解性アクリレートモノマーを共重合したフェノール性酸分解性樹脂を用いたレジスト組成物がいくつか知られている。それらについては、例えば、特許文献1〜4に開示されたポジ型レジスト組成物等を挙げることができる。
また、近年では付加解裂型連鎖移動反応(Reveresible Addition−Fragmen tation Chain Transfer:RAFT法)による高分子化合物の製造方法が注目されている。この製造方法は多様なモノマーに適用可能で
あること、広範囲の反応条件を用いることができること、分子量分布の狭い範囲の樹脂が得られること、等の特徴を有している。RAFT法とは、リビングラジカル重合法のひとつで、可逆的に付加−開裂−連鎖移動反応を起こしうる化合物を連鎖移動剤(以下、RAFT剤と称する)として用いて重合する方法であり、例えば、特許文献5〜7には、各種のチオカルボニルチオ化合物をRAFT剤として用いた高分子化合物の合成法に関する発明が記載されている。また、Macromolecules 1998,31,5559−5562には、上記RAFT法における特有のチオカルボニルチオ化合物(RAFT剤)に由来する赤色の着色を低減する目的で、過酸化物などを用いた処理方法が紹介されている。
特許文献8及び9にはフェノール性酸分解性樹脂のリビングラジカル重合が開示されている。
しかしながら、これらのいかなる組合せにおいても、超微細領域での、高感度、高解像性、良好なパターン形状、良好な疎密依存性は同時に満足できていないのが現状である。
米国特許第5561194号明細書 特開2001−166474号公報 特開2001−166478号公報 特開2003−107708号公報 国際公開第98/01478号パンフレット 国際公開第99/31144号パンフレット 国際公開第00/75207号パンフレット 特開平11−352695号公報 特開2000−26535号公報
本発明の目的は、活性光線又は放射線、特に、KrFエキシマレーザー光、電子線あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工における性能向上技術の課題を解決することであり、高感度であるとともに、ラインウィズスラフネス(LWR)及び疎密依存性が低減され、また、特にEUV光による露光において、感度とともに溶解コントラストが良好なポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、驚くべきことに本発明の課題は、一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端が一般式(2)で表される構造を有する樹脂、及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含むことを特徴とするレジスト組成物によって達成される。
即ち、本発明は下記の構成によって達成される。
<1>(A)一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端に一般式(2)で表される構造を有する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするレジスト組成物。
Figure 2008268661
一般式(1)中、
ARは芳香環を示す。
Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を表す。
一般式(2)中、
Qは、一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する樹脂を示し、R6、R7及びR8は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、シアノ基、ハロゲン原子、エステル基を有する1価の基、アミド基を有する1価の基、またはイミノ基を有する1価の基を示す。R6、R7及びR8の少なくとも2つが互いに結合し、環構造を形成しても良い。
<2> 樹脂(A)が、チオカルボニルチオ構造を有する連鎖移動剤を用いて合成されたことを特徴とする上記<1>に記載のレジスト組成物。
<3> 樹脂(A)が、さらに一般式(3)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする上記<1>または<2>に記載のレジスト組成物。
Figure 2008268661
一般式(3)中、
nは0〜3の整数を示す。mは0〜3の整数を示す。但しm+n≦5である。
1は、水素原子または酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
1は任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
5は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を表す。
<4> さらに、有機溶剤を含有することを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれかに記載のレジスト組成物。
<5> さらに、塩基性化合物含有することを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記載のレジスト組成物。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれかに記載のレジスト組成物により、レジスト膜を形成し、露光、現像する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
<7> 一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端に一般式(2)で表される構造を有する、重量平均分子量(ポリスチレン換算)が1000〜100000であり、分散度が1.0〜1.5である樹脂。
<8> 連鎖移動剤を用いて、末端に一般式(2)で表される構造を導入することを特徴とする上記<1>に記載の樹脂の製造方法。
本発明により、電子線、KrFエキシマレーザー光、又はEUV光などの照射によるパターン形成に関して、感度、解像力に優れ、更にはパターン形状、疎密依存性にも優れた
ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供できる。
以下、本発明に使用する化合物について詳細に説明する。
尚、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のレジスト組成物は(A)一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端に一般式(2)で表される構造を有する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する。
〔1〕一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端に一般式(2)で表される構造を有する樹脂
Figure 2008268661
一般式(1)中、
ARは芳香環を示す。
Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を表す。
一般式(2)中、
Qは、一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する樹脂を示し、R6、R7及びR8は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、シアノ基、ハロゲン原子、エステル基を有する1価の基、アミド基を有する1価の基、またはイミノ基を有する1価の基を示す。R6、R7及びR8の少なくとも2つが互いに結合し、環構造を形成しても良い。
6、R7及びR8の合計の炭素数が、好ましくは3以上20以下であり、より好ましくは3以上15以下、特に好ましくは3以上10以下である。
組み合わせとしては、R6、R7はアルキル基であり、R8はエステル基を有する1価の基、シアノ基、ハロゲン原子、アミド基を有する1価の基、またはイミノ基を有する1価の基である場合が好ましく、R6、R7がアルキル基であり、R8はエステル基を有する1価の基、シアノ基のいずれかである場合がさらに好ましい。
ARの芳香環としては、例えば、置換基を有していてもよい、ベンゼン環またはナフタレン環が挙げられる。
置換基を有していてもよいベンゼン環としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−アセチルフェニル基などがあり、好ましくはフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基である。置換基を有していてもよいナフタレン環としては、ナフチル基、4−メチルナフチル基、4−メトキシナフチル基、4−イソプロピルナフチル基、2,4−ジメチルナフチル基、
2,4−ジメトキシナフチル基、、4−クロロナフチル基、4−フルオロナフチル基、4−シアノナフチル基、4−アセチルナフチル基、6−メチルナフチル基、6−メトキシナフチル基、6−イソプロピルナフチル基、4,6−ジメチルナフチル基、4,6−ジメトキシナフチル基、、6−クロロナフチル基、6−フルオロナフチル基、6−シアノナフチル基、6−アセチルナフチル基 などがあり、好ましくはナフチル基である。
Rnとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など、好ましくは炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基が挙げられる。これらの基は置換基を有していても良く、有し得る好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、中でもアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基が好ましい。
Rnにおけるアリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
Aにおけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など、好ましくは炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基が挙げられる。これらの基は置換基を有していても良く、有し得る好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、中でもCF3基、アルキルオキシカルボニルメチル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等が好ましい。
Aにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Aにおけるアルキルオキシカルボニル基に含まれるアルキルとしては、上記Aにおけるアルキル基と同様のものがあげられる。
一般式(1)で表される繰り返し単位に対応するモノマーは、THF、アセトン、塩化メチレン等の溶媒中、(メタ)アクリル酸クロリドとアルコール化合物を、トリエチルアミン、ピリジン、DBU等の塩基性触媒存在下でエステル化させることにより合成することができる。なお、市販のものを用いてもよい。
一般式(1)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
一般式(2)で表される末端基は、連鎖移動剤の存在下重合を行なった樹脂を、種々の
ラジカル発生剤で加熱を行なうことにより末端基を変換することで得ることができる。
連鎖移動剤を用いることにより、狭分散にできるとともに、ポリマー末端基を制御することができる。
ラジカル発生剤は好ましくはアゾ系化合物を用いることができ、特に好ましくは下記に例示した構造式のものを用いることができる。
Figure 2008268661
重合したポリマーを酢酸エチルに溶解させ、窒素雰囲気下にてラジカル発生剤を添加して80℃で1時間加熱攪拌を行なう。ラジカル発生剤の添加量として、ポリマー末端の物質量における10倍量の物質量を加える。攪拌終了後、貧溶媒を用いて再沈殿処理を行ないポリマーを単離する。
一般式(2)の具体例を以下に示すがこれに限定されるものではない。
Figure 2008268661
樹脂(A)は、さらに、一般式(3)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
Figure 2008268661
一般式(3)において、
nは0〜3の整数を示す。mは0〜3の整数を示す。但しm+n≦5である。
1は、水素原子または酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
5は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、または
アルキルオキシカルボニル基を表す。R5としての各基の詳細は、一般式(1)におけるAと同様である。
酸の作用により分解する基を含む基とは、A1が離脱し、結果として一般式(3)で表される繰り返し単位に水酸基を生じる基、即ち、酸分解性基自体であっても、酸分解性基を含有する基、即ち、酸の作用により分解し、繰り返し単位に結合している残基に、水酸基、カルボキシル基などのアルカリ可溶性基が生じる基であってもよい。
酸の作用により分解する基を含む基として、例えば、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、−C(L1)(L2)−O−Zで表される様なアセタール基が挙げられる。
1及びL2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基から選ばれる原子又は基を表す。
Zは、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
ZとL1は、互いに結合して5又は6員環を形成してもよい。
1は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよく、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基などが挙げられる。
たとえばアルキル基、シクロアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基が好ましい。これらの基は更に置換基を有していても良い。
更に有し得る好ましい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
置換基を有するアルキル基として、例えばシクロヘキシルエチル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、アルキルカルボニルオキシエチル基、シクロアルキルカルボニルオキシメチル基、シクロアルキルカルボニルオキシエチル基、アリールカルボニルオキシエチル基、アラルキルカルボニルオキシエチル基、アルキルオキシメチル基、シクロアルキルオキシメチル基、アリールオキシメチル基、アラルキルオキシメチル基、アルキルオキシエチル基、シクロアルキルオキシエチル基、アリールオキシエチル基、アラルキルオキシエチル基、アルキルチオメチル基、シクロアルキルチオメチル基、アリールチオメチル基、アラルキルチオメチル基、アルキルチオエチル基、シクロアルキルチオエチル基、アリールチオエチル基、アラルキルチオエチル基等が挙げられる。
これらの基におけるアルキル基、シクロアルキル基は特に限定されず、更に前述のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。
上記アルキルカルボニルオキシエチル基、シクロアルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、シクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、t−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、n−ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。
アリール基も特に限定されないが、一般的にフェニル基、キシリル基、トルイル基、ク
メニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の炭素数6〜14のものが挙げられ、更に前述のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。
上記アリールオキシエチル基の例としては、フェニルオキシエチル基、シクロヘキシルフェニルオキシエチル基等を挙げることができる。これらの基はさらに置換基を有していても良い。
アラルキルも特に限定されないが、ベンジル基などを挙げることができる。
上記アラルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、ベンジルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。これらの基はさらに置換基を有していても良い。
1、L2及びZにおけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基などの炭素数7〜15個のものを挙げることができる。これらの基は置換基を有していても良い。
アラルキル基が有する好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基等が挙げられる。置換基を有するアラルキル基としては、例えば、アルコキシベンジル基、ヒドロキシベンジル基、フェニルチオフェネチル基等を挙げることができる。
1、L2、Zにおけるアラルキル基が有し得る置換基の炭素数の範囲は、好ましくは12以下である。
ZとL1が互いに結合して形成する5又は6員環としては、テトラヒドロピラン環、テ
トラヒドロフラン環等が挙げられる。
本発明において、Zは、直鎖状あるいは分岐状のアルキル基であることが好ましい。これにより、本発明の効果が一層顕著になる。
一般式(3)で表される繰り返し単位に対応するモノマーは、THF、塩化メチレン等の溶媒中、ヒドロキシ置換スチレンモノマーとビニルエーテル化合物を、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジン塩等の酸性触媒存在下でアセタール化させること、または、ニ炭酸t−ブチルを用いてトリエチルアミン、ピリジン、DBU等の塩基性触媒存在下でt−Boc保護化する事により合成することができる。なお、市販のものを用いてもよい。
以下に、一般式(3)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
樹脂(A)は、更に一般式(4)で表される繰り返し単位を有することも好ましい。
Figure 2008268661
(6)
一般式(4)中、
2は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のペルフルオロ基を表す。
3は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基又はアシル基を表す。
pは、0〜4の整数を表す。
Wは、酸の作用により分解しない基を表す。
Wは酸の作用により分解しない基(酸安定基ともいう)を表すが、具体的には水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基、アルキルアミド基、アリールアミドメチル基、アリールアミド基等が挙げられる。酸安定基としては、好ましくはアシル基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
Wの酸安定基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シク
ロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。Wはベンゼン環上のどの位置にあってもよいが、好ましくはスチレン骨格のメタ位かパラ位であり、特に好ましくはパラ位である。
以下に、一般式(4)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるがこれらに限定するものではない。
Figure 2008268661
Figure 2008268661

樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であることが好ましく、任意の繰り返し単位し単位中に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を含有することが好ましい。
前述のように、一般式(1)で表される繰り返し単位中に酸分解性基を有していてもよいし、他の繰り返し単位中に有していてもよい。
酸分解性基としては、前述したもの以外にも、例えば、−C(=O)−X1−R0で表されるものを挙げることができる。
式中、R0としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル
基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
まず本発明に係る処理の対象である重合体であるが、公知の方法により重合開始剤の存在下で重合反応を行うことによって得ることができる。重合体は単独重合体でも2元以上の共重合体でもよく、更に共重合体の場合その配列状態はランダムでもブロックでもよい。
本発明に係る処理の対象である重合体を得るために使用できるラジカル重合開始剤の種類は特に限定されないが、熱によりラジカルを発生する開始剤が好ましく、例示するなら2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などの2,2´−アゾビスブチロニトリル類、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの2,2´−アゾビスバレロニトリル類、2,2´−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)などの2,2´−アゾビスプロピオニトリル類、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)などの1,1´−アゾビス−1−アルカンニトリル類、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルなどのアゾ化合物やジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどのパーオキシエステル類、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、などのパーオキシケタール類、クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルシクロヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、ビス(t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類など有機過酸化物のラジカル重合開始剤が使用できる。特に好ましくは入手と取り扱いの容易なAIBNである。
狭分散度の重合体を得るために添加される薬剤は特に限定されるものではないが、この目的で連鎖移動剤が特に好ましく用いられ、連鎖移動剤としては、重合を制御できるものであれば特に限定はされない。
本発明の樹脂はラジカル重合開始剤と合わせて連鎖移動剤をもちいることで単分散性のポリマーを得ることができる。
連鎖移動剤としては、例えば2, 2, 6, 6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(以下、TEMPOと略する。)、4−アミノ−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、4−オキソ−TEMPOなどのTEMPO誘導体、4, 4−ジメチル−3−オキサゾリニルオキシやその誘導体、2,2, 5, 5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシやその誘導体、フェニル−t−ブチルニトロキシド、2, 2−ジ(4−t−オクチルフェニル)−1−ピクリルヒドラジル(DPPH)等の安定フリーラジカル、チオカルボニルチオ構造(−S−C(=S)−)を有する化合物を用いることができ、好ましくはチオカルボニルチオ構造を有する化合物などのRAFT剤が好ましい。
TEMPO誘導体としては、例えば、下記の具体例を挙げることができる。
Figure 2008268661

連鎖移動剤としてのチオカルボニルチオ構造を有する化合物(RAFT剤)としては、一般式(5)または一般式(6)で表される化合物が好ましい。
Figure 2008268661
式中、R1は、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、飽和の炭素環、アリール基、またはアルキルチオ基を表す。
2は、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、飽和もしくは不飽和の炭素環、または飽和もしくは不飽和のヘテロ環を表す。
3は、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、飽和の炭素環、またはアリール基を表す。
1またはR3は、アリール基が好ましく、R2はアルキル基が好ましい。
1〜R3としての各基は、更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、R1〜R3として挙げた基を挙げることができる。
一般式(5)または一般式(6)で表される連鎖移動剤の分子量は、一般的には400以下、好ましくは150〜300である。
一般式(5)または一般式(6)で表される連鎖移動剤は、市販のものを用いても、公知の方法で合成したものを用いてもよい。
一般式(5)または一般式(6)で表される連鎖移動剤の具体例としては、例えば、ジチオ安息香酸ベンジル、ジチオ安息香酸1−フェニルエチル、ジチオ安息香酸クミル、ジチオ安息香酸1−アセトキシルエチル、ジチオ安息香酸1−(4−メトキシフェニル)エチル、ジチオ安息香酸エトキシカルボニルメチル、ジチオ安息香酸2−(エトキシカルボニル)プロプ−2−イル、ジチオ安息香酸2−シアノプロプ−2−イル、ジチオ安息香酸t−ブチル、ジチオ安息香酸2,4,4−トリメチルペント−2−イル、ジチオ酢酸ベンジル、ジチオ酢酸1−フェニルエチル、ジチオ酢酸クミル、ジチオ酢酸1−アセトキシルエチル、ジチオ酢酸1−(4−メトキシフェニル)エチル、ジチオ酢酸エトキシカルボニルメチル、ジチオ酢酸2−(エトキシカルボニル)プロプ−2−イル、ジチオ酢酸2−シアノプロプ−2−イル、ジチオ酢酸t−ブチル、ジチオ酢酸2,4,4−トリメチルペント−2−イル、ジチオ安息香酸2−(4−クロロフェニル)プロプ−2−イルが挙げられ、ジチオ安息香酸エステルが好ましい。
なお、安価に合成できる点では、ジチオ酢酸ベンジル、ジチオ酢酸1−フェニルエチル、ジチオ酢酸クミルなどが好ましい。
一般式(5)または(6)で表される化合物の具体例を、以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661

Figure 2008268661
末端基変換のために投入する遊離ラジカル源については、ドーマント種を活性化させられるものであれば特に制限はないが、例えば、前記のアゾ化合物もしくは有機過酸化物のようなラジカル重合開始剤が使用できる。その使用量は、反応系の全内容物に対して0.1質量%〜50質量%が有効であるが、重合体の精製工程までを考慮すると0.1質量%〜20質量%が好ましい。遊離ラジカル源の投入時期については重合反応の開始後、できる限り残存モノマーの少ない状態の時期でもよいが、再沈澱等の後処理操作を施し精製した重合体を再び溶媒に溶かした後が好ましい。投入時もしくは投入後の反応温度については遊離ラジカル源よりラジカルが発生する温度であればよい。
末端基変換を行なう前のポリマーの末端は、重合時に用いた連鎖移動剤の一部からなり、例えば、下記連鎖移動剤を用いた場合には、
Figure 2008268661
ポリマーの末端は、下記の構造となる。
Figure 2008268661
次に、この末端基を下記ラジカル発生剤で処理すると、
Figure 2008268661
最終的なポリマーの末端は、以下の構造となる。
Figure 2008268661
樹脂(A)における一般式(1)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、1〜50モル%が好ましく、より好ましくは3〜40モル%であり、特に好ましくは5〜30モル%である。
樹脂(A)における一般式(3)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、50〜90モル%が好ましく、より好ましくは55〜85モル%であり、特に好ましくは60〜80モル%である。
樹脂(A)は、更に一般式(4)で表される繰返し単位を有していてもよく、膜質向上、未露光部の膜減り抑制等の観点から好ましい。
一般式(4)で表される繰り返し単位の含有率は、それぞれの全繰り返し単位中、0〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは0〜40モル%であり、特に好ましくは0〜30モル%である。
また、樹脂(A)は、アルカリ現像液に対する良好な現像性を維持するために、アルカリ可溶性基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基が導入され得るように適切な他の重合性モノマーが共重合されていてもよいし、膜質向上のためにアルキルアクリレートやアルキルメタクリレートのような疎水性の他の重合性モノマーが共重合されてもよい。
樹脂(A)の重量平均分子量は、連鎖移動剤の使用量を増減することにより、所望する重量平均分子量の樹脂(A)を得ることが出来る。また、本発明の製造方法で得られる樹脂(A)は、従来の製法で得られる樹脂(A)と比較して、重量平均分子量/数平均分子量で示される分子量分布が狭いという特長を有している。
樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜100000の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは5000〜50000の範囲である。分散度(Mw/Mn)は、1.0〜1.5であることが好ましく、より好ましくは1.0〜1.3、特に好ましくは、1.0〜1.1である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、樹脂(A)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
樹脂(A)の添加量は、総量として、ポジ型レジスト組成物の全固形分に対し、通常10〜96質量%であり、好ましくは15〜96質量%であり、特に好ましくは20〜95質量%である。
以下に、一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する樹脂(A)の具体例を示すがこれらに限定するものではない。
Figure 2008268661
Figure 2008268661
〔2〕活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のレジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(酸発生剤)として、公知のものを使用することができるが、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(スルホン酸発生剤)及び/又は活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物(カルボン酸発生剤)を含有することが好ましい。
<活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(B)>
本発明のレジスト組成物が含有する活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(化合物(B)又はスルホン酸発生剤ともいう)は、KrFエキシマレーザー光、電子線、EUVなどの活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物であり、たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o-ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光によ
り酸を発生する化合物も使用することができる。
本発明においては、解像力、パターン形状等の画像性能向上の観点から好ましいスルホン酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホンを挙げることができる。
これらの中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
化合物(B)の含有量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、5〜20質量%で用いられるが、好ましくは6〜18質量%、特に好ましくは7〜16質量%である。感度やラインエッジラフネスの点から5質量%以上であり、また解像力、パターン形状、膜質の点から20質量%以下である。また、化合物(B)は1種類を用いてもよいし、2種以
上を混合して用いてもよい。例えば、化合物(B)として、活性光線又は放射線の照射によりアリールスルホン酸を発生する化合物と、活性光線又は放射線の照射によりアルキルスルホン酸を発生する化合物を併用してもよい。
化合物(B)は、特開2002−27806号に記載の合成方法など公知の方法により合成することができる。
<活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物(C)>
本発明のポジ型レジスト組成物は、スルホン酸発生剤(化合物(B))とともに、活性光線又は放射線の照射により、カルボン酸を発生する化合物(化合物(C)又はカルボン酸発生剤ともいう)を使用してもよい。
カルボン酸発生剤としては下記一般式(C)で表される化合物が好ましい。
Figure 2008268661
一般式(C)中、R21〜R23は各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、R24は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、Zはイオウ原子又はヨウ素原子を表す。Zがイオウ原子である場合、qは1であり、ヨウ素原子である場合はqは0である。
一般式(C)において、R21〜R23は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基が有してもよい置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
アリール基が有してもよい置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基
、t-アミル基、オクチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
21〜R23は、各々独立に、好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基又は炭素数6〜24のアリール基を表し、より好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは炭素数6〜15のアリール基である。これらの基は各々置換基を有していてもよい。
24は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい置換基の例としては、上記R21がアルキル基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。アリール基の置換基の例としては、上記R21がアリール基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
24は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜24のアリール基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜15のアリール基である。これらの基は、各々置換基を有していてもよい。
Zはイオウ原子又はヨウ素原子を表す。qはZがイオウ原子である場合は1であり、Zがヨウ素原子である場合は0である。
尚、式(C)のカチオン部の2つ以上が、単結合又は連結基(例えば、−S−、−O−など)により結合し、式(C)のカチオン部を複数有するカチオン構造を形成してもよい。
以下に、活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物(C)の好ましい具体例を挙げるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2008268661
Figure 2008268661
Figure 2008268661
化合物(C)の、本発明のポジ型レジスト組成物中の含有量は、組成物の全固形分を基準として、0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.03〜5質量%、特に好ましくは0.05〜3質量%である。またこれらの活性光線又は放射線の照射によりカル
ボン酸を発生する化合物は1種類を用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
化合物(C)/化合物(B)(質量比)は、通常99.9/0.1〜50/50、好ましくは99/1〜60/40、特に好ましくは98/2〜70/30である。
化合物(C)は、特開2002−27806号に記載の合成方法など公知の方法により合成することができる。
〔3〕有機塩基性化合物
本発明においては、有機塩基性化合物を用いることが、解像力などの性能向上、保存安定性の向上などの観点から好ましい。有機塩基性化合物としては、窒素原子を含む化合物(含窒素塩基性化合物)がさらに好ましい。
本発明において好ましい有機塩基性化合物は、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。式(B)〜(E)は、環構造の一部であってもよい。
Figure 2008268661
式(A)において、R200 、R201 及びR202は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)もしくはシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)、又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
200 、R201 及びR202としてのアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20個のアミノアルキル基及びアミノシクロアルキル基、及び炭素数1〜20個のヒドロキシアルキル基が好ましい。
式(E)において、R203 、R204 、R205 及びR206は、同一でも異なってもよく、
炭素数1〜6個のアルキル基及びシクロアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
好ましい具体例としては、グアニジン、アミノピリジン、アミノアルキルピリジン、アミノピロリジン、インダゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、プリン、イミダゾリン、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルフォリン、アミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。これらが有してもよい好ましい置換基としては、アミノ基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基(置換アルキル基として、特にアミノアルキル基)、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基等が挙げられる。
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニル
イミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
また、テトラアルキルアンモニウム塩型の含窒素塩基性化合物も用いることができる。これらの中では、特に炭素数1〜8のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-(n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤の総量)/(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比を2.5以上とすることにより、高感度となり、また、300以下とすることにより、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りを抑制し、解像力を向上させることができる。(酸発生剤の総量)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
〔4〕界面活性剤類
本発明においては、界面活性剤類を用いることができ、製膜性、パターンの密着性、現像欠陥低減等の観点から好ましい。
界面活性剤の具体的としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171,F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラ−ドFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、PF6320(OMNOVA社製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100質量部当たり、通常、2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
尚、界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有
するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔5〕その他の成分
本発明のポジ型レジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
1.染料
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
2.光塩基発生剤
本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
3.溶剤類
本発明のレジスト組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全レジスト成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
本発明のポジ型レジスト組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗布膜の膜
厚は、0.05〜4.0μmが好ましい。
本発明においては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。更にレジスト下層に反射防止膜を塗布して用いることもできる。
レジストの下層として用いられる反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板、石英/酸化クロム被覆基板等)上に、本発明のポジ型レジスト組成物を塗布し、レジスト膜を形成し、次にKrFエキシマレーザー光、電子線、EUV光などの活性光線又は放射線を照射し、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
現像において使用するアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(通常0.1〜20質量%)を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液のpHは通常10〜15である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
〔合成例1:樹脂(A)の具体例A−1の合成〕
アセトキシスチレン、1-フェニルエチルメタクリレートを75/25の割合(モル比率)で仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−65を2mol%と、ジチオ酢酸ベンジル2mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したテトラヒドロフラン10mlに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン3Lに晶析、析出した赤色粉体をろ過により集めた。この赤色粉末を酢酸エチルに溶解させた後、アゾイソブチロニトリル(AIBN)を加えて加熱還流させ脱色処理を行った。この溶液をヘキサン2Lに晶析させ白色粉末を得た。
13NMRから求めたポリマーの組成比は76/24(モル比)であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は9500、分散度は1.06であった。
このポリマーを酢酸エチル100mlに溶解させた後、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液5mlを加え1時間攪拌した後、塩酸を加えて酸性とした後、蒸留水を添加しポリマーを沈殿させた。沈殿物を蒸留水で洗浄したのち、減圧下乾燥させた。ポリマーを酢酸エチル100mlに溶解させた後、ヘキサンを加え沈殿したポリマーを減圧乾燥にて粉体とした。この粉体についてGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は12000、分散度は1.12であった。
〔合成例2:樹脂(A)の具体例A−2の合成〕
アセトキシスチレン、1-フェニルエチルメタクリレート、スチレンを75/25の割合(モル比率)で仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤AIBN(アゾイソブチロニトリル)を2mol%と、ジチオ酢酸t−ブチル2mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したテトラヒドロフラン10mlに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン3Lに晶析、析出した赤色粉体をろ過により集めた。この赤色粉末を酢酸エチルに溶解させた後、和光純薬工業(株)製V−40を加えて加熱還流させ脱色処理を行った。この溶液をヘキサン2Lに晶析させ白色粉末を得た。
13NMRから求めたポリマーの組成比は71/24/5(モル比)であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は11900、分散度は1.11であった。
このポリマーを酢酸エチル100mlに溶解させた後、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液5mlを加え1時間攪拌した後、塩酸を加えて酸性とした後、蒸留水を添加しポリマーを沈殿させた。沈殿物を蒸留水で洗浄したのち、減圧下乾燥させた。ポリマーを酢酸エチル100mlに溶解させた後、ヘキサンを加え沈殿したポリマーを減圧乾燥にて粉体とした。この粉体についてGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は10500、分散度は1.15であった
〔合成例3:樹脂(A)の具体例A−5の合成〕
アセトキシスチレン、1-フェニルエチルアクリレート、スチレンを75/25の割合(モル比率)で仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−60を2mol%と、TEMPO(5mol%)加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したテトラヒドロフラン10mlに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン3Lに晶析、析出した赤色粉体をろ過により集めた。この赤色粉末を酢酸エチルに溶解させた後、アゾイソブチロニトリル(AIBN)を加えて加熱還流させ脱色処理を行った。この溶液をヘキサン2Lに晶析させ白色粉末を得た。
13NMRから求めたポリマーの組成比は67/33(モル比)であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は12300、分散度は1.22であった。
このポリマーを酢酸エチル100mlに溶解させた後、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液5mlを加え1時間攪拌した後、塩酸を加えて酸性とした後、蒸留水を添加
しポリマーを沈殿させた。沈殿物を蒸留水で洗浄したのち、減圧下乾燥させた。ポリマーを酢酸エチル100mlに溶解させた後、ヘキサンを加え沈殿したポリマーを減圧乾燥にて粉体とした。この粉体についてGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は11000、分散度は1.21であった。
上記合成例1と同様の方法で表1に示す、先に構造を例示した樹脂を合成した。
Figure 2008268661
本発明の実施例で用いた及び、一般式(1)で表される繰り返し単位とを含有する酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大するリビングラジカル重合によって合成された樹脂、および酸発生剤については、特開2003−128712号に記載の合成方法などいずれも公知の合成方法により合成した。
〔実施例1〕
(1)ポジ型レジストの調製および塗設
樹脂A−1 0.93g
スルホン酸発生剤B−2 0.07g
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.8gに溶解させ、さらに有機塩基性化合物としてD−1(下記参照)0.003g、及び界面活性剤としてメガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製、以下W−1と略す)0.001gを添加、溶解させ、得られた溶液を0.1μm口径のメンブレンフィルターで精密ろ過して、レジスト溶液を得た。
このレジスト溶液を有機反射防止膜(DUV−30)を塗布した6インチシリコンウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いて塗布し、110℃、90秒ベークして膜厚0.25μmの均一膜を得た。
(2)ポジ型レジストパターンの作製
このレジスト膜に、電子線描画装置((株)日立製作所製HL750、加速電圧50KeV)を用いて電子線照射を行った。照射後に110℃、90秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬
した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
(2−1)感度
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)を用いて観察した。0.15μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小照射エネルギーを感度とした。
(2−2)LWR(ラインウィイズスラフネス)
上記と同様にして得られたレジストパターンについて、走査型電子顕微鏡(日立社製S−9220)により線幅を観察し、130nmの線幅に於ける線幅の変動(LWR)を観察した。測長走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、測定モニタ内で、線幅を複数の位置で検出し、その検出位置のバラツキの分散(3σ)をLWRの指標とした。
(2−3)疎密依存性
上記の感度を示す照射量における0.15μmラインパターンにおける、密パターン(
ライン:スペース=1:1)の線幅と、孤立パターンの線幅を測定し、その差を疎密依存性とした。
評価結果を表2に示した。
〔実施例2〜7及び比較例1〜2〕
表2に示した化合物を用いて、実施例1と全く同様にしてレジスト調製・塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表2に示した。
実施例で用いた(c)成分、その他成分、及び比較例で用いた樹脂を以下に示す。
〔有機塩基性化合物〕
D−1: トリ−n−ヘキシルアミン
D−2: 2,4,6−トリフェニルイミダゾール
D−3: テトラ−(n−ブチル)アンモニウムヒドロキシド
〔その他成分(界面活性剤)〕
W−1:フッ素系界面活性剤、メガファックF-176(大日本インキ化学工業(株)製)
W−2:フッ素/シリコン系界面活性剤、メガファックR08(大日本インキ化学工業(株
)製)
W−3:シリコン系界面活性剤、シロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)
Figure 2008268661
Figure 2008268661
ラジカル重合品 モル組成比70/30 重量平均分子量9500 分散度1.98
Figure 2008268661
リビングラジカル重合品 モル組成比70/30 重量平均分子量10500 分散度1.11
表2から、本発明のポジ型レジスト組成物は、電子線の照射によるパターン形成に関して、比較例1及び2に比べて、高感度であり、ラインウイズスラフネス及び疎密依存性が小さく優れていることがわかる。
〔実施例8〕
実施例1に対して、スルホン酸発生剤B−2を0.030gに変更した以外は同様にしてレジスト調製、塗設を行い、レジスト膜を得た。膜厚は0.40μmとした。
(3)ポジ型パターンの形成
得られたレジスト膜に、KrFエキシマレーザーステッパー(キャノン(株)製FPA300
0EX-5、波長248nm)を用いて、パターン露光した。露光後の処理は実施例1と同様に行った。パターンの評価は以下のように行った。
(3−1) 感度
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)を用いて観察した。0.18μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小
照射エネルギーを感度とした。
(3−2)LWR(ラインウィイズスラフネス)
上記と同様にして得られたレジストパターンについて、走査型電子顕微鏡(日立社製S−9220)により線幅を観察し、130nmの線幅に於ける線幅の変動(LWR)を観察した。測長走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、測定モニタ内で、線幅を複数の位置で検出し、その検出位置のバラツキの分散(3σ)をLWRの指標とした。
(3−3)疎密依存性
上記の感度を示す照射量における0.18μmラインパターンにおける、密パターン(ライン:スペース=1:1)の線幅と、孤立パターンの線幅を測定し、その差を疎密依存性とした。評価結果を表3に示した。
〔実施例9〜14及び比較例3〜4〕
表3に示した化合物を用いて、前述のように実施例8と全く同様にしてレジスト調製・塗設、KrFエキシマレーザー露光評価を行った。評価結果を表3に示した。
Figure 2008268661
表3から、本発明のポジ型レジスト組成物は、KrFエキシマレーザー露光によるパターン形成に関しても、比較例3及び4に比べて、高感度であり、ラインウイズスラフネス及び疎密依存性が小さく優れていることがわかる。
〔実施例15〜21及び比較例5〜6〕
表4に示す各レジスト組成物を用い、実施例1と同様の方法でレジスト膜を得た。但し、レジスト膜厚は0.13μmとした。得られたレジスト膜にEUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜5.0mJの範囲で0.5mJづつ変えながら面露光を行い、さらに110℃、90秒ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、感度曲線を得た。この感度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量を感度とし、
また感度曲線の直線部の勾配から溶解コントラスト(γ値)を算出した。γ値が大きいほど溶解コントラストに優れている。
結果を表4に示す。
Figure 2008268661
表4から、本発明のポジ型レジスト組成物は、EUV光の照射による特性評価において、比較例5及び6に比べて、高感度で高コントラストであり、優れていることがわかる。

Claims (8)

  1. (A)一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端に一般式(2)で表される構造を有する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするレジスト組成物。
    Figure 2008268661
    一般式(1)中、
    ARは芳香環を示す。
    Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
    RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
    Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を表す。
    一般式(2)中、
    Qは、一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する樹脂を示し、R6、R7及びR8は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、シアノ基、ハロゲン原子、エステル基を有する1価の基、アミド基を有する1価の基、またはイミノ基を有する1価の基を示す。R6、R7及びR8の少なくとも2つが互いに結合し、環構造を形成しても良い。
  2. 樹脂(A)が、チオカルボニルチオ構造を有する連鎖移動剤を用いて合成されたことを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物。
  3. 樹脂(A)が、さらに一般式(3)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレジスト組成物。
    Figure 2008268661
    一般式(3)中、
    nは0〜3の整数を示す。mは0〜3の整数を示す。但しm+n≦5である。
    1は、水素原子または酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
    1は任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
    5は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を表す。
  4. さらに、有機溶剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレジスト組成物。
  5. さらに、塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項4に記載のレジスト組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のレジスト組成物により、レジスト膜を形成し、露光、現像する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
  7. 請求項1に記載の、一般式(1)で表される繰り返し単位を含有し、末端に一般式(2)で表される構造を有する、重量平均分子量(ポリスチレン換算)が1000〜100000であり、分散度が1.0〜1.5である樹脂。
  8. 連鎖移動剤を用いて、末端に一般式(2)で表される構造を導入することを特徴とする請求項1に記載の樹脂の製造方法。
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