JP2008267747A - 温水供給システム - Google Patents

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良一 吉村
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Abstract

【課題】集合住宅内で温水を融通し合うことを可能にする。
【解決手段】温水供給システム100では、統括PC1及び複数の戸別PC2が、ネットワーク8を介して通信する。各需要者宅には、戸別PC2、温水器3及び需要物4が設置され、各需要者宅間は共同配管9で接続される。温水器3と需要物4は給湯管5でつながり、需要物4と共同配管9は受湯管6でつながり、温水器3と共同配管9は配湯管7でつながる。統括PC1は、管理者宅や共用施設内に設置され、戸別PC2を統括制御する。例えば、夜間の湯沸しスケジュールと昼間の追い炊きスケジュールの設定、指示や、温水器3間の配湯、受湯の指示等を行う。戸別PC2は、各戸に設置され、お湯の使用量や貯湯量を温水器3から取得して統括PC1に報告するとともに、統括PC2から指示を受けて需要物4への給湯や受湯、温水器3の湯沸しや追い炊き、共同配管9への配湯等を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、集合住宅における温水供給システムに関する。
貯湯式の温水器には、1つの熱源(ヒータ)で加熱したお湯を、複数ある貯湯槽のそれぞれに分配する技術がある(特許文献1参照)。各貯湯槽で使用すべき湯量が不足している場合には、他の貯湯槽からお湯を搬送することも可能になっている。
特開平8−42919号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、1つの熱源で複数の貯湯槽にお湯を供給しなければならないし、必要に応じて瞬間的にお湯を沸かさなければならないこともあるので、熱源の容量を大きくする必要があり、高圧受電でなければ実現することができない。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、集合住宅内で温水を融通し合うことを可能にすることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、温水供給システムであって、2以上の需要者宅に対して設置される第1のパワーコンディショナと、各需要者宅に設置され、前記第1のパワーコンディショナと通信可能な第2のパワーコンディショナとを備え、前記第1のパワーコンディショナが、各需要者宅における所定期間の温水の使用予定量と、前記所定期間前の温水の貯留量とを含む温水データと、各需要者宅間で温水を搬送する配管の距離を含む設備データとを記憶する第1の記憶部と、前記第1の記憶部に記憶された前記温水データを参照して、前記使用予定量が前記貯留量より大きい第1の需要者宅があった場合、前記貯留量が前記使用予定量より大きい前記需要者宅のうち、前記設備データから前記第1の需要者宅との間の前記配管の距離が最も短い第2の需要者宅を特定し、所定のタイミングで、前記第2の需要者宅の前記第2のパワーコンディショナに前記配管に温水の供給を行うことを指示し、前記第1の需要者宅の前記第2のパワーコンディショナに前記配管から温水の供給を受けることを指示する第1の処理部とを備え、前記第2のパワーコンディショナが、前記第1のパワーコンディショナからの指示を受け、当該指示に応じて温水の供給又は受給を行う第2の処理部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、集合住宅内において、温水の余る需要者宅から温水の足らない需要者宅に必要な温水を融通することができる。
また、本発明は、温水供給システムであって、前記第1の記憶部が、各需要者宅の温水器に備わるヒータの容量をさらに含む前記設備データを記憶し、前記第1の処理部が、前記第1の記憶部に記憶された前記温水データを参照して、各需要者宅の前記使用予定量の合計値が各需要者宅の前記貯留量の合計値より大きい場合に、当該合計値の差分を追い炊きすべき温水の必要量とし、各需要者宅の前記使用予定量の合計値及び前記貯留量の合計値から、需要者宅全体としてお湯があらかじめ定められた量になる時刻を追い炊き終了時刻として推測し、前記ヒータの容量及び前記必要量から追い炊き時間を算出し、前記追い炊き終了時刻及び前記追い炊き時間から追い炊き開始時刻を特定し、前記必要量、前記追い炊き開始時刻及び前記追い炊き終了時刻を追い炊きスケジュールとして設定することを特徴とする。
この構成によれば、集合住宅全体として不足している温水の量及び実際に温水が必要となる時刻から追い炊きスケジュールを設定するので、無駄のない効率的な追い炊きを実施することができる。
また、本発明は、温水供給システムであって、前記第1の処理部が、前記第1の記憶部に記憶された前記温水データ及び前記設備データから、前記追い炊き開始時刻から前記追い炊き終了時刻までの間に、温水の使用予定及び供給予定がない需要者宅のうち、前記第1の需要者宅であって、前記使用予定量及び前記貯留量の差分が最大の需要者宅又は当該需要者宅との間の配管の距離が最も短い需要者宅を特定し、特定した需要者宅の前記第2のパワーコンディショナに前記追い炊きスケジュールを送信し、前記第2の処理部が、前記第1のパワーコンディショナから前記追い炊きスケジュールを受信し、当該追い炊きスケジュールに従って温水器に追い炊きを指示することを特徴とする。
この構成によれば、追い炊きした温水を最も多く必要とする需要者宅又はその需要者宅に最も近い需要者宅において追い炊きを実施するので、最小限の距離で温水を冷ますことなく効率的に搬送することができる。
また、本発明は、温水供給システムであって、前記第2の記憶部が、年月日及び時間帯ごとに実際の気象条件及び温水の使用実績量を含むレコードからなる実績データを記憶し、前記第2の処理部が、前記第2の記憶部に記憶された前記実績データを参照して、前記所定期間の年月日、時間帯及び気象条件に適合するレコードを特定し、当該レコードの使用実績量を前記所定期間の使用予定量とし、温水器から前記貯留量を取得し、前記使用予定量及び前記貯留量を前記第1のパワーコンディショナに送信し、前記第1の処理部が、各需要者宅の前記第2のパワーコンディショナから前記使用予定量及び前記貯留量を受信し、前記温水データとして前記第1の記憶部に記憶することを特徴とする。
この構成によれば、各戸の時季、時間帯及び気象条件に適合するレコードの温水の使用実績量を使用予定量とするので、各戸における温水の使用パターンに基づいて確度のある使用予定量を求めることができる。さらに、確度のある使用予定量に基づいて温水の供給や追い炊きを実施するので、無駄のない温水の融通を行うことができる。
また、本発明は、温水供給システムであって、前記所定のタイミングが、前記第1の処理部が、前記第1の記憶部に記憶された前記温水データから前記第1の需要者宅で温水がなくなると推測した時、又は、前記第1の需要者宅の前記第2のパワーコンディショナから温水がなくなった旨の通知を受信した時であることを特徴とする。
その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、集合住宅内で温水を融通し合うことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る温水供給システムは、集合住宅の各戸に設置された戸別パワーコンディショナ及びそれらと通信可能な統括パワーコンディショナを備え、統括パワーコンディショナが各戸の戸別パワーコンディショナを集中管理する。すなわち、統括パワーコンディショナは、各戸の戸別パワーコンディショナからお湯(温水)の使用予定量や貯湯量、実際の使用量、他への供給量を取得し、全戸のお湯の状況をチェックしながら、ある戸でお湯が足りない場合にはお湯の余った温水器から配湯(お湯の供給)を受けるように当該戸別パワーコンディショナに指示するとともに、各戸の温水器の貯湯量を合計してもお湯が不足する場合には各戸の不足状況を考慮して所定の戸別パワーコンディショナに温水器の追い炊きを指示する。そして、各戸が電力会社と一般の家庭用メニューで受電契約をしている集合住宅において、各戸を配管で接続することによって、温水器のお湯(熱)を相互にやりとりする。その際、統括パワーコンディショナは、搬送ロスを考慮してお湯の搬送距離が短くなるようにする等、効率的なお湯の配分ができるように、各戸の戸別パワーコンディショナに指示を行う。このようにして、高圧受電でなくても各戸間でお湯を融通し合うことによって、各戸に必要な給湯を確保し、維持することができる。
≪システムの構成と概要≫
図1は、温水供給システム100の構成を示す図である。温水供給システム100では、統括パワーコンディショナ(以下、統括PCという)1及び複数の戸別パワーコンディショナ(以下、戸別PCという)2が、ネットワーク8を介して通信可能になっている。また、各需要者宅には、戸別PC2、温水器3及び需要物4が設置され、各需要者宅間は共同配管9で接続されている。温水器3と、需要物4との間には給湯管5がつながり、需要物4と、共同配管9との間には受湯管6がつながり、温水器3と、共同配管9との間には配湯管7がつながる。なお、図1の説明における符号2〜7については、各要素を一般的に説明する場合には、例えば、「戸別PC2」、「温水器3」のようにアルファベットを省略して表現し、各要素を個別に指示する場合には、例えば、「戸別PC2A」、「温水器3B」のようにアルファベットを含めて表現する。
統括PC1は、集合住宅の管理者宅や共用施設内に設置されるコンピュータであり、戸別PC2を統括制御する。例えば、夜間の湯沸しスケジュールと昼間の追い炊きスケジュールの設定、指示や、温水器3から需要物4への配湯、受湯の指示等を行う。戸別PC2は、各戸に設置されるコンピュータであり、お湯の使用量や貯湯量を温水器3から取得して統括PC1に報告するとともに、統括PC2から指示を受けて需要物4への給湯や受湯、温水器3の湯沸しや追い炊き、共同配管9への配湯等を制御する。統括PC1及び戸別PC2は、通信部と、処理部と、記憶部とを備える。通信部は、ネットワーク8を介したデータ通信を可能とする部分であり、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。処理部は、パワーコンディショナ全体を制御する部分であり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部は、パワーコンディショナ全体の制御に必要なデータを記憶する部分であり、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。
温水器3は、水からお湯を沸かしたり、沸かしたお湯を貯めたり、供給する設備であり、貯湯槽を備える。需要物4は、給湯を必要とする設備であり、例えば、台所や洗面所、風呂等である。給湯管5は、温水器3から需要物4に給湯するための管である。受湯管6は、共同配管9から需要物4に受湯するための管である。配湯管7は、温水器3から共同配管9に配湯するための管である。なお、給湯、受湯及び配湯は、戸別PC2による各管内のバルブの開閉制御によって実現される。
ネットワーク8は、統括PC1と、各戸別PC2との間を通信可能とするネットワークであり、IP(Internet Protocol)網であってもよいし、他の通信網であってもよい。共同配管9は、各需要者宅の温水器3と需要物4との間における配湯、受湯を可能にする配管であり、各需要者宅間を接続するように設置される。
≪データの構成≫
図2及び図3は、統括PC1の記憶部に記憶されるデータの構成を示す図である。図2(a)は、温水データ11の構成を示す。温水データ11は、需要者宅ごとにお湯に関するデータを管理するものであり、需要者宅111、使用予定量112、貯湯量113、使用量114及び供給量115を含むレコードから構成される。需要者宅111は、需要者宅を特定するキーデータである。従って、温水データ11には、需要者宅111をキーデータとする当該集合住宅の戸数分のレコードが含まれることになる。使用予定量112は、需要者宅111で翌日に使用する予定のお湯の量(給湯需要量ともいう)であり、時間帯ごと及び1日分の使用予定量を含む。貯湯量113は、その時点で温水器3の貯湯槽に貯まっているお湯の量を示すものである。使用量114は、その日に需要物4が使用したお湯の量を示すものである。供給量115は、その日に温水器3が配湯管7及び共同配管9を通じて他の需要者宅に供給したお湯の量を示すものである。なお、貯湯量113、使用量114及び供給量115は、戸別PC2からの報告によって随時最新の状態に更新される。また、戸別PC2から報告される使用量及び供給量は、時間帯ごとの量又は1日のうち、その時点までの累積量である。
図2(b)は、設備データ12の構成を示す。設備データ12は、追い炊きスケジュールの設定や追い炊きを指示する温水器3の選定に用いられるデータであり、需要者宅121と、ヒータ容量122又は距離123とを含むレコードから構成される。需要者宅121は、需要者宅を特定するキーデータである。従って、設備データ12には、需要者宅121をキーデータとする当該集合住宅の「戸数分+各戸の組み合わせ数分」のレコードが含まれる。ヒータ容量122は、需要者宅121の温水器3に備わるヒータ(熱源)の容量を示すものであり、追い炊きスケジュールの設定の際、お湯が必要となる時刻から追い炊きを開始すべき時刻を逆算する場合に、湯沸しにかかる時間を算出するのに用いられる。湯沸しにかかる時間は、ヒータの容量が大きければ短くなり、ヒータの容量が小さければ長くなる。距離123は、各需要者宅121の間の距離を示すものであり、正確には、共同配管9において配湯元の配湯管7が接続される箇所から受湯先の受湯管6が接続される箇所までの距離である。距離123は、追い炊きを指示する温水器3として、受湯を必要とする需要物4のある需要者宅から近い温水器3を選定する場合に用いられる。
図3(a)は、湯沸しスケジュール13の構成を示す。湯沸しスケジュール13は、需要者宅131、必要量132、開始時刻133、終了時刻134、時間帯135及び湯沸し量136を含むレコードから構成される。需要者宅131は、需要者宅を特定するキーデータである。必要量132は、需要者宅131で湯沸しが必要なお湯の量を示す。開始時刻133は、需要者宅131で湯沸しを開始する時刻を示す。終了時刻134は、需要者宅131で湯沸しを終了する時刻である。時間帯135は、温水器3が湯沸しを行う時間帯を示すものであり、例えば、0時から1時までといった時間帯になるが、1時間単位に限定されるものではなく、他の単位であってもよい。時間帯135は、できる限り電力料金の安い時間帯から優先的に割り当てられる。湯沸し量136は、時間帯135に温水器3が沸かすべきお湯の量を示すものであり、設備データ12のヒータ容量122で可能な範囲内で設定される。なお、各時間帯135の湯沸し量136の合計は、必要量132になる。
図3(b)は、追い炊きスケジュール14の構成を示す。追い炊きスケジュール14は、図3(a)の湯沸しスケジュール13と同様の構成を有するので、説明を割愛する。
図4は、戸別PC2の記憶部に記憶されるデータの構成を示す図である。図4(a)は、実績データ21の構成を示す。実績データ21は、当該需要者宅におけるお湯の使用実績を示し、翌日の使用予定量を推測する際に用いられるデータであり、年月日211、時間帯212、気象条件213及び使用湯量214を含むレコードから構成される。年月日211は、お湯を使用した日付を示し、曜日や祝日名を含むものである。時間帯212は、お湯を使用した時間帯を示し、例えば、0時から1時までの時間帯になるが、1時間単位に限定されるものではなく、他の単位であってもよい。気象条件213は、お湯を使用した時間帯における気象条件を示し、例えば、当該時間帯の天候、気温、水温等である。使用湯量214は、年月日211の時間帯212に当該需要者宅で使用したお湯の量を示すものであり、給湯管5及び受湯管6を通るお湯の量が測定されたものである。
図4(b)は、湯沸しスケジュール22の構成を示す。図4(c)は、追い炊きスケジュール23の構成を示す。湯沸しスケジュール22及び追い炊きスケジュール23は、戸別PC2が統括PC1から指示されたものであり、図3(a)の湯沸しスケジュール13から需要家宅131を除いたものと同様の構成を有するので、説明を割愛する。
≪システムの処理≫
図5は、夜間の湯沸し&貯湯処理を示すフローチャートである。この処理は、深夜の時間帯に、集合住宅の各需要者宅で翌日に使用される予定のお湯の量の合計から現在の貯湯量の合計を引いた不足分のお湯を沸かすものである。なお、図5に戸別PC2(2A、2B、2C、・・・)と示しているので、統括PC1と、各戸別PC2とがやりとりをすることで処理が進むものとする。
まず、戸別PC2は、23時になると、翌日(次の0〜24時)のお湯の使用予定量を推測する(S501)。具体的には、記憶部に記憶された実績データ21から、翌日の年月日(曜日や祝日名を含む)、時間帯及び気象条件(天候、気温、水温等)に適合するレコードを特定し、当該レコードの使用湯量214を使用予定量の推測値とする。翌日の年月日は、コンピュータの時計機能から取得する。翌日の気象条件は、気象予報に従ってオペレータが入力したものであってもよいし、インターネットを通じて取得したものであってもよい。年月日の適合条件として、必ずしも同じ日付ではなく、例えば、±7日間のうち、曜日が同じものが考えられる。これは、年が変わっても、同じ時季の同じ曜日の行動パターンは似ていると想定されるからである。また、年月日の適合条件として、同じ祝日が考えられる。これは、年が変わっても、同じ祝日の行動パターンは似ていると想定されるからである。なお、使用予定量は、時間帯ごとの数値であってもよいし、グラフ上の曲線であってもよい。次に、戸別PC2は、推測した翌日の使用予定量及び現在の貯湯量を統括PC1に送信する(S502)。現在の貯湯量は、温水器3から取得する。
統括PC1は、戸別PC2から翌日の使用予定量及び現在の貯湯量を受信する(S503)。そして、各戸の使用予定量及び貯湯量を集約し、記憶部の温水データ11に記憶する(S504)。ここでは、各戸の使用予定量及び貯湯量だけでなく、集合住宅内の使用予定量の合計及び貯湯量の合計を含めて記憶するものとする。続いて、温水データ11から湯沸しスケジュールを設定し、戸別PC2に送信する(S505)。例えば、翌日の使用予定量が現在の貯湯量より大きい需要者宅があった場合には、その差分を必要量とし、当該需要者宅又は当該需要者宅に近い他の需要者宅で必要量のお湯を沸かすように湯沸しスケジュールを設定し、図3(a)に示すような湯沸しスケジュール13を当該戸別PC2に送信する。
戸別PC2は、統括PC1から湯沸しスケジュールを受信した場合、記憶部の湯沸しスケジュール22に記憶する(S506)。次に、湯沸しスケジュールに従って湯沸しを開始する(S507)。これにより、23時から翌日8時までの間(必ずしもすべての時間ではない)、湯沸しを行うことになる。戸別PC2は、その間定期的に温水器3の貯湯槽における貯湯量を測定し、統括PC1に送信する(S508)。貯湯量は、温水器3の加熱電力量を測定し、その測定値から換算して求めることができる。
統括PC1は、戸別PC2から貯湯量を受信し、記憶部の温水データ11の貯湯量113に記憶する(S509)。そして、湯沸しスケジュール13を補正する必要があれば、補正量を設定し、必要な戸別PC2に送信する(S510)。これは、温水器3のヒータ容量を考慮して湯沸しスケジュール13を設定しているものの、計画通りに湯沸しが進まない場合もあるし、各戸の使用予定に反して予期せぬお湯の使用が発生する場合もあるので、途中で随時湯沸しスケジュール13を補正して必要なお湯の量の合計を最終的に確保しようとするものである。例えば、今後の時間帯について、温水器3のヒータ容量に対して余裕のあるところは湯沸し量136を増やしたり、湯沸ししていない時間帯があれば新たに湯沸し量136を割り当てたりする。また、新たな温水器3に対する湯沸しスケジュールを設定し、当該戸別PC2に送信してもよい。
戸別PC2は、統括PC1から湯沸しスケジュールの補正量を受信した場合、記憶部に記憶された湯沸しスケジュール22を補正する(S511)。従って、今後は、補正された湯沸しスケジュール22に従って湯沸しを行うことになる。なお、補正量を受信しなければ、そのままの湯沸しスケジュール22に従う。そして、満湯又は8時になったか否かを判定する(S512)。満湯とは、「S502における現在の貯湯量+S506の湯沸しスケジュールで指示された湯沸し量の合計」分のお湯が温水器3の貯湯槽に貯まったことを示す。また、8時になれば、お湯を使用する時間帯に移行するので、湯沸しは終了することになる。満湯でもないし、8時でもなければ(S512のN)、湯沸しを続行しながら、定期的な貯湯量の測定、送信を行う(S508)。満湯又は8時になれば(S512のY)、湯沸しは終了となり(S513)、最新の貯湯量を測定し、統括PC1に送信する(S514)。
統括PC1は、湯沸しを行った戸別PC2から貯湯量を受信し、記憶部の温水データ11の貯湯量113に記憶する(S515)。
図6は、昼間のお湯の使用&追い炊き処理を示すフローチャートである。この処理は、1日のうち深夜を除く時間帯(例えば、8時から23時まで)において、需要物4でお湯を使用するのに伴って行う処理や、需要者宅間における配湯、受湯に係る処理、さらに集合住宅全体としてお湯が足りない場合の追い炊きに係る処理を示すものである。
まず、統括PC1は、図5の夜間処理を終了すると、追い炊きが必要か否かを判定する(S601)。具体的には、記憶部に記憶された温水データ11を参照して、各需要者宅111の使用予定量112の合計値が貯湯量113の合計値より大きいか否かを判定する。使用予定量112の合計値がより大きければ、お湯が足りないので、追い炊きが必要であり、より大きくなければ(同じ又はより小さければ)、お湯が足りているので、追い炊きが不要である。この場合、実際の運用上余裕を持たせるために、使用予定量112の合計値に所定値α(マージン)を加算したものと、貯湯量113の合計値とを比較するようにしてもよい。
追い炊きが必要な場合(S601のY)、統括PC1は、追い炊きスケジュールを設定する(S602)。具体的には、以下の手順に従って行う。まず、お湯の必要量を、「各需要者宅111の使用予定量112の合計値−貯湯量113の合計値」により計算する。この場合、さらに所定値αを加算したものを必要量としてもよい。次に、追い炊き終了時刻を特定する。追い炊きを行う場合には、少量のお湯を多数の温水器3でそれぞれ沸かすより多量のお湯を1つの温水器3で沸かす方が効率的である。また、できる限り空の温水器3の方が、多量の追い炊きを効率よく行うことができる。そこで、使用予定量112の合計値及び貯湯量113の合計値から、集合住宅全体としての貯湯量が所定値β(例えば、満量の20%等)以下になると推定される時刻を追い炊き終了時刻とする。この時刻に推測される各需要家宅の温水器3の貯湯量には0又は0に近い値(所定値γ以下)が存在すると考えられるので、そのような温水器3の中から、集合住宅全体で最も効率的にお湯が利用できるような温水器3を選定する。その詳細は、後記する。続いて、追い炊き開始時刻を特定する。追い炊き開始時刻は、お湯の必要量及び温水器3のヒータ容量から湯沸し時間(追い炊き時間)を算出し、追い炊き終了時刻から当該湯沸し時間を差し引くことにより求める。温水器3のヒータ容量は、記憶部に記憶された設備データ12のヒータ容量122のうち最小値とする。これは、いずれの温水器3を用いることになったとしても、追い炊き終了時刻を厳守する又は前倒しするためである。そして、以上により求めたお湯の必要量、追い炊き開始時刻及び追い炊き終了時刻を追い炊きスケジュールとして設定する。
次に、統括PC1は、温水器3を選定し、当該温水器3に係る戸別PC2に追い炊きスケジュールを送信することで、追い炊きを指示する(S603)。温水器3(すなわち、需要者宅)の選定は、以下の手順に従って行う。まず、追い炊き終了時刻に推測される貯湯量が0又は0に近い値(所定値γ以下)である温水器3(需要家宅)のうち、時間帯ごとの使用予定量112から、追い炊きの開始時刻から終了時刻までの間にお湯の使用又は配湯をしない需要者宅を特定する。これは、できる限り効率的な追い炊きを実施するために、稼動していない温水器3を用いるものである。次に、特定した需要者宅のうち、追い炊きしたお湯を最も多く使用すると推測される需要者宅又は当該需要者宅との間の配管の距離123が最も短い需要者宅をさらに特定する。追い炊きしたお湯を最も多く使用する需要者宅とは、例えば、使用予定量112が貯湯量113より大きく、その差分が最大である需要者宅である。
なお、S601で追い炊きが不要な場合には(S601のN)、S602及びS603の処理をスキップする。
一方、戸別PC2は、図5の夜間処理を終了して8時になると、お湯の使用を開始する(S611)。また、お湯の使用とは同期することなく、統括PC1から追い炊きの指示を受けた場合には、受信した追い炊きスケジュールに従って追い炊きを行う(S612)。具体的には、追い炊きスケジュールに含まれる追い炊き開始時刻に温水器3に対して湯沸しの開始を指示し、追い炊き終了時刻に温水器3に対して湯沸しの終了を指示する。
戸別PC2は、定期的にお湯の使用量、供給量及び貯湯量を測定し、統括PC1に送信する(S613)。使用量は、給湯管5及び受湯管6を通るお湯の量を測定する。供給量は、配湯管7を通るお湯の量を測定する。貯湯量は、温水器3の貯湯槽に貯まっているお湯の量を測定する。統括PC1は、各需要者宅の戸別PC2からお湯の使用量、供給量及び貯湯量を受信し、温水データ11(貯湯量113、使用量114及び供給量115)を更新して記憶する(S604)。そして、追い炊きスケジュールが設定されている場合、使用量114又は供給量115の更新に伴って追い炊きスケジュールの補正が必要か否かを判定し、必要なときには、追い炊きを指示している戸別PC2に補正を指示する(S605)。戸別PC2は、補正の指示を受けた場合、補正した追い炊きスケジュールに従って追い炊きを行う(S612)。
また、戸別PC2は、定期的に自らの温水器3のお湯を消費し尽したか否かを判定する(S614)。具体的には、温水器3から貯湯槽のお湯の量を取得し、その量が所定値以下であるか否かを判定する。これは、お湯の消費が終了していれば、そのままではお湯が使用できない状態にあるので、他の需要者宅の温水器3から受湯する必要があるからである。自らの温水器3でお湯の消費が終了している場合(S614のY)、その旨を示すメッセージを統括PC1に送信する(S615)。
統括PC1は、戸別PC2からお湯の消費が終了している旨を示すメッセージを受信し、集約する(S606)。具体的には、当該メッセージに含まれる貯湯量によって、記憶部に記憶された温水データ11の貯湯量113を更新する。次に、お湯を供給してもらう配湯元を選定し、当該配湯元の戸別PC2に共同配管9への配湯を指示する(S607)。配湯元の選定は、以下の手順に従って行う。まず、温水データ11を参照して、現在の貯湯量113がその日の残りの使用予定量112より大きい需要者宅を特定する。「その日の残りの使用予定量」は、文字通りその時点から23時までの使用予定量でもよいが、該当する需要家がないことも考えられるので、その時点から所定時間内(例えば、1時間以内等)の使用予定量としてもよい。なお、それでも該当する需要者宅がない場合には、集合住宅全体としてお湯が不足しているということなので、追い炊きの実施が必要になる。次に、設備データ12を参照して、特定した需要者宅のうち、当該メッセージの送信元の需要者宅との間の配管の距離123が最も短いものを配湯元とする。そして、当該メッセージの送信元の戸別PC2に共同配管9からの受湯を指示する(S608)。なお、統括PC1は、記憶部に記憶された温水データ11から所定の需要者宅でお湯がなくなると推測したときに、S607及びS608の処理を行うようにしてもよい。
S615でメッセージを送信した戸別PC2は、統括PC1から指示を受け、共同配管9から受湯する(S616)。具体的には、各管内のバルブの開閉制御によって、共同配管9から受湯管6を通じて需要物4にお湯が受給されるようにする。一方、自らの温水器3でお湯の消費が終了していない(S614のN)と判定した戸別PC2は、配湯の指示を受けることがある。その場合には、共同配管9に配湯する(S617)。具体的には、各管内のバルブの開閉制御によって、温水器3から配湯管7を通じて共同配管9にお湯が供給されるようにする。
続いて、戸別PC2は、23時になったか否かを判定する(S618)。23時になっていなければ(S618のN)、定期的なお湯の測定やチェックを行う(S613、S614)。23時になれば(S618のY)、その日のお湯の使用が終了したものとして、お湯の使用量、供給量及び貯湯量を測定し、統括PC1に送信する(S619)。そして、処理を終了する。なお、「23時」は処理の終了となる基準の一例であって、他の時刻であってもよいし、時刻ではない他のタイミング(例えば、需要者宅の住人による就寝前のスイッチ操作等)であってもよい。
統括PC1は、各需要者宅の戸別PC2からお湯の使用量、供給量及び貯湯量を受信し、記憶部に記憶された温水データ11(貯湯量113、使用量114及び供給量115)を更新する(S609)。そして、処理を終了する。
≪実施例≫
図7は、受湯、配湯及び追い炊きの実施例を示すフローチャートである。この実施例では、1時間ごとの各戸の貯湯量及び使用予定量により、お湯が不足する需要者宅へお湯に余裕のある近接の需要者宅から配湯するものとする。
まず、19時になる前に、戸別PC2A、2B及び2Cがそれぞれ現在の貯湯量及び今後(19時以降)の使用予定量を統括PC1に報告する(S701)。各戸の貯湯量及び使用予定量は、S701のボックス内に示す通りである。
統括PC1は、各戸別PC2(2A、2B及び2C)から貯湯量及び使用予定量の報告を受けて、集約する(S702)。次に、既に説明した手順に従って、追い炊き要否の判定、配湯元の選定、追い炊きスケジュールの設定及び追い炊き温水器の決定を行う(S703)。ここで、現在の貯湯量と、19〜20時の使用予定量とを比較すると、戸別PC2Aでは50L足りず、戸別PC2Bでは30L余裕があり、戸別PC2Cでは200L余裕がある。そこで、統括PC1は、戸別PC2Aに最も近い戸別PC2B及び次に近い戸別PC2Cから戸別PC2Aへ配湯するように指示する(S704)。なお、S702、S703及びS704の処理は、統括PC1において瞬時に行われる。
戸別PC2Aは、統括PC1から受湯指示を受けて共同配管9から受湯する(S705)。戸別PC2Bは、統括PC1から配湯指示を受けて共同配管9へ配湯する(S706)。戸別PC2Cは、統括PC1から配湯指示を受けて共同配管9へ配湯する(S707)。これにより、図1を参照して、30Lのお湯が温水器3Bから配湯管7Bを通じて共同配管9に供給され、20Lのお湯が温水器3Cから配湯管7Cを通じて供給される。そして、合計50Lのお湯が、共同配管9から受湯管6Aを通じて需要物4Aに供給されて消費される。
20時になる前に、再び、戸別PC2A、2B及び2Cがそれぞれ現在の貯湯量及び今後(20時以降)の使用予定量を統括PC1に報告する(S708)。戸別PC2Aの貯湯量は、19時に0Lであって50Lの配湯を受けてそのまま消費したので、0Lである。戸別PC2Bの貯湯量は、19時に50Lであって20Lを消費し、30Lを配湯したので、0Lである。戸別PC2Cの貯湯量は、19時に200Lであって20Lを配湯したので、180Lである。
統括PC1は、各戸別PC2(2A、2B及び2C)から貯湯量及び使用予定量の報告を受けて、集約する(S709)。次に、追い炊きスケジュール等を見直す(S710)。ここで、現在の貯湯量と、20〜22時の使用予定量とを比較すると、戸別PC2Aでは50L足りず、戸別PC2Bでは80L足りず、戸別PC2Cでは130L余裕がある。さらに、22時の貯湯量は0Lになり、22時以降の使用予定量は戸別PC2Cの100Lであるので、100L足らないことになる。そこで、統括PC1は、戸別PC2A及び2Bに必要な合計130Lの余裕のある戸別PC2Cから戸別PC2A及び2Bに配湯するように指示するとともに、22時以降お湯が必要となる戸別PC2Cに最も近い戸別PC2Bに追い炊きを指示する(S711)。なお、S709、S710及びS711の処理は、統括PC1において瞬時に行われる。
戸別PC2Aは、統括PC1から受湯の指示を受けて、共同配管9から受湯する(S712)。戸別PC2Bは、統括PC1から受湯の指示を受けて共同配管9から受湯するとともに、追い炊きの指示を受けて22時までに100Lのお湯を沸かす(S713)。戸別PC2Cは、統括PC1から配湯の指示を受けて共同配管9へ配湯する(S714)。これにより、図1を参照して、130Lのお湯が温水器3Cから配湯管7Cを通じて共同配管9に供給される。そして、130Lのうち、50Lのお湯が共同配管9から受湯管6Aを通じて需要物4Aに供給されて消費され、また、80Lのお湯が共同配管9から受湯管6Bを通じて需要物4Bに供給されて消費される。
22時になる前に、再び、戸別PC2A、2B及び2Cがそれぞれ現在の貯湯量及び今後(22時以降)の使用予定量を統括PC1に報告する(S715)。戸別PC2Aの貯湯量は、20時に0Lであって50Lの配湯を受けてそのまま消費したので、0Lである。戸別PC2Bの貯湯量は、20時に0Lであって80Lの配湯を受けて80Lを消費するとともに、100L追い炊きしたので、100Lである。戸別PC2Cの貯湯量は、19時の180Lであって50L消費し、130Lを配湯したので、0Lである。
統括PC1は、各戸別PC2(2A、2B及び2C)から貯湯量及び使用予定量の報告を受けて、集約する(S716)。次に、追い炊きスケジュール等を見直す(S717)。ここで、現在の貯湯量と、22時以降の使用予定量とを比較すると、戸別PC2Bでは100L余裕があり、戸別PC2Cでは100L足りない。そこで、統括PC1は、戸別PC2Bから戸別PC2Cに配湯するように指示する(S718)。なお、S716、S717及びS718の処理は、統括PC1において瞬時に行われる。
戸別PC2Bは、統括PC1から配湯の指示を受けて、共同配管9へ配湯する(S719)。戸別PC2Cは、統括PC1から受湯の指示を受けて、共同配管9から受湯する(S720)。これにより、図1を参照して、100Lのお湯が、温水器3Bから、配湯管7B、共同配管9及び受湯管6Cを通じて、需要物4Cに供給されて消費される。
以上本発明の実施の形態について説明したが、図1に示す温水供給システム100内の各パワーコンディショナ(統括PC1及び各戸別PC2)を機能させるために、処理部(CPU)で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る温水供給システム100が実現されるものとする。なお、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、集合住宅内において、お湯の余る需要者宅からお湯の足らない需要者宅に必要なお湯を融通することができる。また、集合住宅全体として不足しているお湯の量及び実際にお湯が必要となる時刻から追い炊きスケジュールを設定するので、無駄のない効率的な追い炊きを実施することができる。さらに、追い炊きしたお湯を最も多く必要とする需要者宅又はその需要者宅に最も近い需要者宅において追い炊きを実施するので、最小限の距離でお湯を冷ますことなく効率的に搬送することができる。
戸別PC2において、各戸の時季、時間帯及び気象条件に適合するレコードのお湯の使用実績量を使用予定量とするので、各戸におけるお湯の使用パターンに基づいて確度のある使用予定量を求めることができる。さらに、確度のある使用予定量に基づいてお湯の供給や追い炊きを実施するので、無駄のないお湯の融通を行うことができる。
1つの需要者宅だけでお湯不足のリスクに備えるのではなく、集合住宅全体で温水供給システム100としてそのリスクに対応すればよいので、各戸に設置する温水器3の容量を最小限に抑えることができ、安価になる。また、住戸の増築等集合住宅を改築する場合に、現行の設備をすべて取り替えることなく、共同配管9等の配管や戸別PC2を増設することにより、現行の設備をそのまま活用することができる。また、長期間不在で自宅の温水器3の電源をオフにしていたため、帰宅時にその温水器3にお湯が沸いていない場合でも、他の需要者宅に余分のお湯があれば、すぐにお湯を使うことができる。
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)上記実施の形態では、図6のS603で追い炊きを指示する温水器3(需要者宅)を1つ選定するように記載したが、追い炊きを指示する温水器3が2以上あってもよい。例えば、追い炊きしたお湯を必要とする2つの需要者宅が集合住宅の別の階に位置する場合に、それぞれの階の他の需要家宅にある温水器3に追い炊きを行って配湯するように指示する。これによれば、同じ階の需要者宅間でお湯を融通し合うことで、階をまたがってお湯を融通することを回避できるので、お湯が冷めることがなく効率的な配湯、受湯が可能になる。
(2)上記実施形態において、統括PC1が戸別PC2から受信し、記憶した、深夜電力により沸かしたお湯の他からの受湯による使用量及び他への配湯による供給量に応じて、電力料金を清算してもよい。他からの使用量に係る料金は電力料金に加算され、他への供給量に係る料金は電力料金から減算される。その際に用いられる電力量単価は、適宜設定されるものとする。これによれば、自らの温水器3で給湯を受けた使用量だけでなく、他からの使用量や他への供給量に係る料金が電力料金に反映されるので、公正な料金になる。また、各需要者宅で他からの使用量や他への供給量に係る料金をできる限り減らすように、効率的なお湯の運用を検討するための情報を取得することができる。
(3)また、昼間の割高な電力で追い炊きをした場合には、深夜電力で沸かしたお湯の量を超えて使用した需要者宅が、その超過分のお湯の量に係る電力料金を按分して、負担する。これによれば、割安な深夜電力によって沸かしたお湯を使った場合と、割高な昼間電力によって追い炊きしたお湯を使った場合とで電力料金を別にするので、適切な料金とすることができる。
温水供給システム100の構成を示す図である。 統括PC1の記憶部に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は温水データ11の構成を示し、(b)は設備データ12の構成を示す 統括PC1の記憶部に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は湯沸しスケジュール13の構成を示し、(b)は追い炊きスケジュール14の構成を示す。 戸別PC2の記憶部に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は実績データ21の構成を示し、(b)は湯沸しスケジュール22の構成を示し、(c)は追い炊きスケジュール23の構成を示す。 夜間の湯沸し&貯湯処理を示すフローチャートである。 昼間のお湯の使用&追い炊き処理を示すフローチャートである。 受湯、配湯及び追い炊きの実施例を示すフローチャートである。
符号の説明
100 温水供給システム
1 統括PC
11 温水データ
12 設備データ
14 追い炊きスケジュール
2 戸別PC
21 実績データ
3 温水器
4 需要物
5 給湯管
6 受湯管
7 配湯管
8 ネットワーク
9 共同配管

Claims (5)

  1. 2以上の需要者宅に対して設置される第1のパワーコンディショナと、
    各需要者宅に設置され、前記第1のパワーコンディショナと通信可能な第2のパワーコンディショナと、
    を備え、
    前記第1のパワーコンディショナは、
    各需要者宅における所定期間の温水の使用予定量と、前記所定期間前の温水の貯留量とを含む温水データと、
    各需要者宅間で温水を搬送する配管の距離を含む設備データと、
    を記憶する第1の記憶部と、
    前記第1の記憶部に記憶された前記温水データを参照して、前記使用予定量が前記貯留量より大きい第1の需要者宅があった場合、前記貯留量が前記使用予定量より大きい前記需要者宅のうち、前記設備データから前記第1の需要者宅との間の前記配管の距離が最も短い第2の需要者宅を特定し、
    所定のタイミングで、前記第2の需要者宅の前記第2のパワーコンディショナに前記配管に温水の供給を行うことを指示し、前記第1の需要者宅の前記第2のパワーコンディショナに前記配管から温水の供給を受けることを指示する第1の処理部と、
    を備え、
    前記第2のパワーコンディショナは、
    前記第1のパワーコンディショナからの指示を受け、当該指示に応じて温水の供給又は受給を行う第2の処理部
    を備える
    ことを特徴とする温水供給システム。
  2. 請求項1に記載の温水供給システムであって、
    前記第1の記憶部は、各需要者宅の温水器に備わるヒータの容量をさらに含む前記設備データを記憶し、
    前記第1の処理部は、
    前記第1の記憶部に記憶された前記温水データを参照して、各需要者宅の前記使用予定量の合計値が各需要者宅の前記貯留量の合計値より大きい場合に、当該合計値の差分を追い炊きすべき温水の必要量とし、各需要者宅の前記使用予定量の合計値及び前記貯留量の合計値から、需要者宅全体としてお湯があらかじめ定められた量になる時刻を追い炊き終了時刻として推測し、前記ヒータの容量及び前記必要量から追い炊き時間を算出し、前記追い炊き終了時刻及び前記追い炊き時間から追い炊き開始時刻を特定し、前記必要量、前記追い炊き開始時刻及び前記追い炊き終了時刻を追い炊きスケジュールとして設定する
    ことを特徴とする温水供給システム。
  3. 請求項2に記載の温水供給システムであって、
    前記第1の処理部は、
    前記第1の記憶部に記憶された前記温水データ及び前記設備データから、前記追い炊き開始時刻から前記追い炊き終了時刻までの間に、温水の使用予定及び供給予定がない需要者宅のうち、前記第1の需要者宅であって、前記使用予定量及び前記貯留量の差分が最大の需要者宅又は当該需要者宅との間の配管の距離が最も短い需要者宅を特定し、特定した需要者宅の前記第2のパワーコンディショナに前記追い炊きスケジュールを送信し、
    前記第2の処理部は、
    前記第1のパワーコンディショナから前記追い炊きスケジュールを受信し、当該追い炊きスケジュールに従って温水器に追い炊きを指示する
    ことを特徴とする温水供給システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の温水供給システムであって、
    前記第2の記憶部は、
    年月日及び時間帯ごとに実際の気象条件及び温水の使用実績量を含むレコードからなる実績データを記憶し、
    前記第2の処理部は、
    前記第2の記憶部に記憶された前記実績データを参照して、前記所定期間の年月日、時間帯及び気象条件に適合するレコードを特定し、当該レコードの使用実績量を前記所定期間の使用予定量とし、温水器から前記貯留量を取得し、前記使用予定量及び前記貯留量を前記第1のパワーコンディショナに送信し、
    前記第1の処理部は、各需要者宅の前記第2のパワーコンディショナから前記使用予定量及び前記貯留量を受信し、前記温水データとして前記第1の記憶部に記憶する
    ことを特徴とする温水供給システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の温水供給システムであって、
    前記所定のタイミングは、
    前記第1の処理部が、前記第1の記憶部に記憶された前記温水データから前記第1の需要者宅で温水がなくなると推測した時、又は、前記第1の需要者宅の前記第2のパワーコンディショナから温水がなくなった旨の通知を受信した時である
    ことを特徴とする温水供給システム。
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