JP2008267043A - 弾性固定支承 - Google Patents

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Abstract

【課題】内側から弾性層のせん断変形を防止すると共に水平荷重支持機能と鉛直荷重支持機能を確実に分離することによって、耐久年数の延長及び製作コストの削減並びに圧縮時における弾性機能の確保を図ることができる弾性固定支承を提供する。
【解決手段】橋梁1の下部構造3に固定された固定体11aと、固定体11aの上面に形成された上鋼板係止体11bとを備える下鋼板11と、橋梁1の上部構造2に固定され、下鋼板11の上鋼板係止体11bに水平方向に係止する上鋼板10と、上鋼板10の底面と固定体11aの上面との間の、上鋼板係止体11bの周囲に固定される弾性層12とを有し、上鋼板係止体11bの側面と弾性層12との間に弾性層12の水平最大膨出量以上の隙間が形成され、上鋼板10が上鋼板係止体11bに全水平方向に対して係止すると同時に水平荷重を支持し、弾性層12が鉛直荷重を支持する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内側からせん断変形を防止すると共に、水平荷重支持機能と鉛直荷重支持機能を分離した弾性固定支承に関する。
従来の弾性固定支承には、その内側からせん断変形を防止させる手段を施したものがある(特許文献1参照)。この弾性固定支承は、下部構造に固定された下鋼板と、上部構造に固定された上鋼板と、下鋼板と上鋼板の間に介在し、弾性層を有する弾性荷重支持板を備え、下鋼板の中央部には中央せん断キーが螺着し、中央せん断キーは弾性荷重支持板に設けられた中央せん断キーとほぼ同一径の貫通孔に挿入されている。中央せん断キーの上部には大径部が螺着されており、これは上鋼板に形成されている係合断部に係合している。したがって、中央せん断キーによって、弾性層のせん断変形が防止され、地震等によって発生する水平力及び上揚力が支持される。
特開2007−16389号公報
しかし、中央せん断キーのみにより、地震等によって発生する水平力及び上揚力に抵抗し、支持する荷重が中央せん断キーに集中するので、中央せん断キーの耐久年数が短くなる。また、水平荷重と鉛直荷重に対する支持機能が中央せん断キーに集中するので、中央せん断キーを大きくする必要がある。したがって弾性固定支承全体も大きくなるので、弾性固定支承の製作コストが高くなる。
また、弾性荷重支持板を構成する弾性層は圧縮力が作用すると水平方向外側へ膨出し、中央せん断キーに接触して押圧するので、弾性層の鉛直方向の変形が妨げられて弾性機能が低下する。さらに、弾性層と中央せん断キーが接触することによって、橋脚等の鉛直方向変位によって弾性層が摩耗するので、弾性層の劣化が促進されて弾性層の耐久年数が短くなる。
本発明の目的は斯かる課題に鑑みてなされたもので、内側から弾性層のせん断変形を防止すると共に水平荷重支持機能と鉛直荷重支持機能を確実に分離することによって、耐久年数の延長及び製作コストの削減並びに圧縮時における弾性機能の確保を図ることができる弾性固定支承を提供することである。
請求項1に記載の弾性固定支承は、橋梁の下部構造に固定された固定体と、該固定体の上面に形成された上鋼板係止体とを備える下鋼板と、橋梁の上部構造に固定され、下鋼板の上鋼板係止体に水平方向に係止する上鋼板と、上鋼板の底面と固定体の上面との間の、上鋼板係止体の周囲に固定される弾性層とを有し、上鋼板係止体の側面と弾性層との間に弾性層の水平最大膨出量以上の隙間が形成され、上鋼板が上鋼板係止体に全水平方向に対して係止すると同時に上鋼板係止体が水平荷重を支持し、弾性層が鉛直荷重を支持することを特徴とする。
下鋼板の上面に設けられた上鋼板係止体によって上鋼板が係止するので、上鋼板と固定されている弾性層のせん断変形が防止される。また、上鋼板係止体は上鋼板と弾性層に拘束されないので、水平荷重のみを支持し、弾性層が鉛直荷重のみを支持する。この結果、水平荷重と鉛直荷重に対する支持機能が完全に分離され、上鋼板係止体が水平荷重のみを支持するので、上鋼板係止体へ作用する荷重が軽減され、耐久年数が延長されると共に、上鋼板係止体の大きさが縮小される。
上鋼板係止体の側面と弾性層の壁面の間に形成される隙間は弾性層の水平最大膨出量以上であるので、圧縮時において弾性層が上鋼板係止体と接触することはない。したがって、弾性層は完全に弾性機能を発揮することができ、また、上鋼板係止体との摩耗によって劣化する虞もない。さらに、弾性固定支承は上鋼板、弾性層、下鋼板で構成されるので部品数が少なく、製造が容易であり、一体化しているので現地での組立作業が省略され、設置時間が短縮される。
上鋼板係止体の弾性層に対向する側面が、上鋼板係止体の上鋼板に対向する側面より、弾性層の水平最大膨出量以上、上鋼板係止体の内側へ形成されていてもよい(請求項2)。この場合、上鋼板係止体の弾性層に対向する部分のみが、弾性層の最大水平方向膨出量内側へ窪んで形成されていると、弾性層が圧縮力によって水平方向に膨出しながら、上鋼板係止体と上鋼板が当接する状態を保持することができる。この結果、上鋼板の水平移動、すなわち弾性層のせん断変形が完全に防止されるので、せん断変形による弾性層の鉛直方向に対する有効断面の縮小が防止され、鉛直荷重を支持する機能が低下しない。
弾性層の上鋼板係止体に対向する側面が、上鋼板の前記上鋼板防止体に対向する側面より、弾性層の水平最大膨出量以上、上鋼板係止体の外側へ形成されていてもよい(請求項3)。この場合、弾性層が圧縮されても弾性層が上鋼板より内側へ膨出することはないので、弾性層が圧縮力によって水平方向に膨出しながら、上鋼板係止体と上鋼板が当接する状態を保持することができる。この結果、上鋼板の水平移動、すなわち弾性層のせん断変形が完全に防止されるので、せん断変形による弾性層の鉛直方向に対する有効断面の縮小が防止され、鉛直荷重を支持する機能が低下しない。
本発明は上記の通り、下鋼板、弾性層及び上鋼板を備え、上鋼板係止体と弾性層の間に弾性層の水平最大膨出量以上の隙間が形成され、水平荷重を上鋼板係止体が支持し、鉛直荷重を弾性層が支持するので、耐久年数の延長及び製作コストの削減並びに圧縮時における弾性機能の確保を図ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の弾性固定支承4が実施される橋梁1の例を示す。橋梁1は連続梁であり、床板や鋼桁等を有する1本の上部構造2と、橋脚や橋台等の3体の下部構造3と、上部構造2と下部構造3の間に介在する弾性固定支承4からなり、1本の上部構造2が3点の支点で支えられている多点固定となっている。
図2に示すように、弾性固定支承4は例えば橋軸直角方向に複数個配設されている(図2において、等間隔で3つ)。図3(a)、(b)に示すように、弾性固定支承4は、上鋼板10、下鋼板11、弾性層12を備え、これらの表面をCR等の被覆部材13で被覆している。上鋼板10はプレート16を介して上部構造2と、下鋼板11は沓座モルタル9を介して下部構造3にそれぞれ固定され、弾性層12が上鋼板10と下鋼板11の間に介在している。
下部構造3には、上面3aから穿孔されたアンカーボルト挿入穴3bに無収縮モルタル等の硬化材5が充填されてアンカーボルト6と一体化し、アンカーボルト6の雄ねじ部6aが形成されている一端部が下部構造3の上面3aから突出している。
下鋼板11は、下部構造3に固定される固定体11aと、固定体11aの上面の中央部に形成されている上鋼板係止体11bを有する。図4に示すように、固定体11aは、例えば外輪郭矩形の鋼板で、橋軸直角方向と長辺方向が一致するように配設されている。図4に示すように、固定体11aの四隅にはアンカーボルト挿通孔11cが設けられており、図3(a)に示すようにアンカーボルト6がアンカーボルト挿通孔11cに挿通した状態で固定体11aが下部構造3の上面3aに載置されている。アンカーボルト6の雄ねじ部6aにナット7が螺着されて下部構造3と下鋼板11が固定されている。
図5に示すように、上鋼板係止体11bは、例えば鋼製の平面視正方形の直方体であり、固定体11aと一体化している。上鋼板係止体11bの平面視形状は正方形に限られるものではないが、製造の容易さから正方形か矩形であることが望ましい。正方形か矩形の選択は、設計される橋軸方向の長さと橋軸直角方向の長さによって、橋軸方向の長さと橋軸直角方向の長さは、想定される地震の大きさや弾性固定支承4の設置個数等から算出される設計水平荷重によって決定される。
上鋼板10は、例えば中央部に貫通した正方形の上鋼板係止体挿入口10aが設けられた外輪郭正方形の鋼板である。上鋼板係止体挿入口10aの形状は正方形に限られるものではないが、上鋼板係止体11bが挿入可能であればよい。しかし、上鋼板係止体11bと上鋼板係止体挿入口10aの間の隙間が大きくなると水分や塵等が浸入して各部材が劣化し易くなるので、上鋼板係止体11bと同一形状であることが好ましい。
上鋼板係止体挿入口10aの設置箇所は中央部である必要はなく、上鋼板10と下鋼板11の適切な相対位置において、上鋼板係止体11bに対応する位置であればよい。また、上鋼板10の上面の四隅には雌ねじ穴10bが設けられており、上部構造2のボルト孔を挿通した雄ねじ8がプレート16を介して雌ねじ穴10bに螺着されて上部構造2と上鋼板10が固定されている。
図6に示すように、弾性層12は、中央部に弾性層12の軸に直角の断面が正方形の上鋼板係止体挿通孔12aが設けられた平面視矩形の積層ゴムである。弾性層12は、弾性支承としての性能に優れる積層ゴムが望ましい。弾性層12である積層ゴムは、ゴム体14と鋼板15が交互に積層しており、接触面が接着されている。弾性層12の軸方向の両端はゴム体14で構成され、上側と下側のゴム体14は加硫成形によりそれぞれ上鋼板10の下面と固定体11aの上面と一体に形成されている。
上鋼板係止体挿通孔12aの形状は正方形に限られるものではないが、上鋼板係止体11bが挿入可能であればよい。上鋼板係止体挿通孔12aの設置箇所は中央部である必要はなく、上鋼板10と弾性層12の適切な相対位置において、上鋼板係止体11bに対応する位置であればよい。また、後述するが、弾性層12は地震時においても弾性機能を有しながら橋梁1に作用する鉛直荷重を支持するように、さらには橋軸方向及び橋軸直角方向に対する回転力も吸収するように、ゴム体14の方が鋼板15より厚く形成されている。一例として、上鋼板の厚さが40mm、固定体11aの厚さが40mmの際に、ゴム体の厚さが7mm、鋼板の厚さが3.2mm程度であるのが好適である。
また、弾性固定支承4は、固定体11aの底面、固定体11aの弾性層12より外側の上面、弾性層12と上鋼板10の外側面、上鋼板10の上面、上鋼板10と弾性層12の内側面、上鋼板係止体11bと弾性層12の間の固定体11aの上面、上鋼板係止体11bの側面、上面に亘って、被覆部材13で被覆されることによって防錆処理が施されている。ただし、雌ねじ穴10bとアンカーバー挿通孔11cの部分は被覆部材13が被覆されていないが、防錆処理は施されている。例えば、弾性層12と上鋼板10の外側面を被覆する部分の厚さが10mm、弾性層12と上鋼板10の内側面を被覆する部分の厚さが5mm、それ以外の部分が2mm程度である。このように、弾性層12が使用状態で外に面して劣化し易い弾性層12と上鋼板10の外側面部分を特に厚くしている。
このように一体化された弾性固定支承4は工場で製作され、現地においては搬入後に所定位置に配置して雄ねじやナットで螺着するのみであるので、現地の組立作業が軽減されて作業時間が短縮される。被覆部材13は、弾性層12の弾性機能を低下させないために、弾性層12が圧縮される際にゴム体の水平膨出を拘束して圧縮変形を妨げない程度の柔らかさが必要である。
本実施の形態において上鋼板10と弾性層12は平面視同一形状及び同一の大きさに形成され、側面が面一になっているので、上鋼板係止体11bの側面と弾性層12の内側面の水平距離L1は、上鋼板係止体11bの側面と上鋼板10の内側面の水平距離L2と等しい。また、それぞれの水平距離L1、L2は弾性層12の水平最大膨出量より若干(7〜8mm程度)大きくなっている。
これは、弾性層12と上鋼板10の内側面を被覆している被覆部材13が弾性層12の圧縮に連動して上鋼板係止体11b側に変形する際に、対向する被覆部材13に接触しないためである。したがって、上鋼板係止体11bの側面と弾性層12の内側面の水平距離L1が、水平最大膨出量と、弾性層12と上鋼板10の内側面を被覆している部分の被覆部材13の厚さとを合わせた分確保されていれば足りる。
上鋼板係止体の高さは、弾性層12が最大圧縮力を受けた時の弾性層12の最小厚さと上鋼板10の厚さとを合わせた大きさよりも低く形成されている。すなわち、常時上鋼板係止体11bの上方に空間が形成される。
この結果、弾性層12が被覆部材13を介して上鋼板係止体11bに押圧されることによって拘束され、弾性層12の鉛直方向の変形が妨げられて弾性機能が低下することはない。さらに、上鋼板係止体11bが鉛直方向に拘束されることがないので、弾性層12が地震時を含む常時に、鉛直荷重を支持すると同時に鉛直荷重を吸収する機能を有する。
また、上鋼板10と弾性層12はいかなる状況下においても上鋼板係止体11bを包囲するので、橋軸方向及び橋軸直角方向、すなわち全水平方向に対して上鋼板10が上鋼板係止体11bに水平方向に係止する。言い換えれば、上鋼板10と固定され、上鋼板10の水平方向変位に連動する弾性層12のせん断変形が防止される。
さらに、弾性層12である鉛直方向の支承部が上鋼板10及び下鋼板11に固定されて拘束されているので、設計鉛直地震力が軽減される。
(実施の形態2)
次に、図7に示すように、他の実施の形態である弾性固定支承24について説明する。だだし、実施の形態1と共通する部分については、同一の名称・符号を用い、説明を省略する。
下鋼板31は、下部構造3に固定される固定体31aと、固定体31aの上面の中央部に形成されている上鋼板係止体31bを有する。上鋼板係止体31bは、上鋼板10に水平方向に対向する基部31cと、弾性層12に水平方向に対向する拡径部31dで構成されている。基部31c及び拡径部31dの上鋼板係止体31bの軸に直角の断面は正方形である。実施の形態1と同様に、上鋼板10と下鋼板31と弾性層12に被覆部材33が被覆している。
図8に示すように、拡径部31dの側面を被覆する部分の被覆部材33と上鋼板10の内側面を被覆する部分の被覆部材33はほとんど接触しており、それらの内空は1〜2mm程度である。基部31cは、基部31cの側面と弾性層12の内側面の水平距離L3が拡径部31dの側面と上鋼板10の内側面の水平距離L4より弾性層12のゴム体14の水平最大膨出量大きくなるように形成されている。
したがって、弾性固定支承24に最大圧縮力が作用した場合でも、弾性層12と上鋼板係止体31bの間の被覆部材33が接触し、弾性層12が上鋼板係止体31bに挿圧されて鉛直方向の変形が妨げられることはない。一方、上鋼板10と拡径部31dは被覆部材33を介してほとんど接触しているので、上部構造2を完全に拘束することができ、弾性層12のせん断変形が防止される。この結果、弾性層12のせん断変形による有効断面の縮小が防止されるので、弾性層12の鉛直方向支持機能を維持することが可能である。
(実施の形態3)
次に、図9に示すように、他の実施の形態である弾性固定支承44について説明する。だだし、実施の形態1と共通する部分については、同一の名称・符号を用い、説明を省略する。
図9に示すように、例えば中央部に貫通した正方形の上鋼板係止体挿入口50aが設けられた外輪郭正方形の鋼板である。弾性層52は、中央部に弾性層の軸に直角の断面が正方形の上鋼板係止体挿通孔52aが設けられた平面視矩形の積層ゴムである。実施の形態1と同様に、上鋼板50と下鋼板11と弾性層52に被覆部材53が被覆している。
図10に示すように、上鋼板係止体挿入口50aと上鋼板係止体挿通孔52aは共に上鋼板係止体11bの軸に直角の断面は正方形であるが、大きさは異なっている。弾性層52の内側面は上鋼板50の内側面より、弾性層52のゴム体54の水平最大膨出量、上鋼板係止体11bの外側へ形成されている。すなわち、上鋼板係止体11bの側面と弾性層52の内側面の水平距離L5が上鋼板係止体11bの側面と上鋼板50の内側面の水平距離L6より弾性層52のゴム体54の水平最大膨出量大きくなるように形成されている。ここで、上鋼板係止体11bの側面と上鋼板50の内側面との水平距離L6は、上鋼板係止体11bの側面に被覆している部分の被覆部材53と上鋼板の内側面に被覆している部分の被覆部材53の間が1〜2mm程度となる距離となっている。
したがって、弾性固定支承44に最大圧縮力が作用した場合でも、弾性層52と上鋼板係止体11bの間の被覆部材53が接触し、弾性層52が上鋼板係止体11bに挿圧されて鉛直方向の変形が妨げられることはない。一方、上鋼板50と上鋼板係止体11bは被覆部材53を介してほとんど接触しているので、上部構造2を完全に拘束することができ、弾性層52のせん断変形が防止される。この結果、弾性層52のせん断変形による有効断面の縮小が防止されるので、弾性層52の鉛直方向支持機能を維持することが可能である。
(その他の実施の形態)
上述したように、弾性固定支承4、24、44は連続梁に適用されるのみでなく単純梁にも適用することができる。また、上部構造2は鋼桁以外にPC桁にも適用することができる。この場合、上鋼板10、50は上部構造2と雄ねじ8ではなく、PC桁に埋め込まれるアンカーボルト等によって固定される。
上鋼板係止体11b、31bは固定体11a、31aの上面中央部に1つ設置する以外に設置することも可能である。固定体11a、31aの上面に設置されていればよい。
上鋼板10、50の上鋼板係止体挿入口10a、50aは貫通して形成されているものに限られず、上鋼板10、50の上面側が閉じられていてもよく、弾性固定支承4、24、44に最大圧縮力が作用しても上鋼板係止体11b、31bが鉛直方向に拘束されなければよい。
また、上鋼板係止体11b、31bを有する下鋼板が下部構造3に固定され、上鋼板係止体挿入口10a、50aを有する上鋼板10、50が上部構造2に固定されているが、反対に下鋼板11、31が上部構造2に固定され、上鋼板10、50が下部構造3に固定される形態でもよい。この場合、上部構造2、下部構造3と固定される手段は入れ替わらない。
橋梁に弾性固定支承を形成した様子を表す側面図である。 図1のA−A断面図である。 (a)は図1の弾性固定支承の橋軸方向の縦断面図、(b)は図1の弾性固定支承の橋軸直角方向の正面図及び縦断面図を表し、図面左側が正面図、図面右側が縦断面図である。 図3(a)の要部拡大図である。 弾性固定支承の平面図である。 弾性固定支承の底面図である。 (a)は実施の形態2の弾性固定支承の橋軸方向の縦断面図、(b)は実施の形態2の弾性固定支承の橋軸直角方向の正面図及び縦断面図を表し、図面左側が正面図、図面右側が縦断面図である。 図7(a)の要部拡大図である。 (a)は実施の形態3の弾性固定支承の橋軸方向の縦断面図、(b)は実施の形態3の弾性固定支承の橋軸直角方向の正面図及び縦断面図を表し、図面左側が正面図、図面右側が縦断面図である。 図9(a)の要部拡大図である。
符号の説明
1………橋梁
2………上部構造
2a……上部構造の底面
3………下部構造
3a……下部構造の上面
3b……アンカーボルト挿入穴
4………弾性固定支承
5………硬化材
6………アンカーボルト
6a……雄ねじ部
7………ナット
8………雄ねじ
9………沓座モルタル
10……上鋼板
10a…上鋼板係止体挿入口
10b…雌ねじ穴
11……下鋼板
11a…固定体
11b…上鋼板係止体
11c…アンカーボルト挿通孔
12……弾性層
12a…上鋼板係止体挿入孔
13……被覆部材
14……ゴム体
15……鋼板
16……プレート
24……弾性固定支承
31……下鋼板
31a…固定体
31b…上鋼板係止体
31c…基部
31d…拡径部
31c…アンカーボルト挿通孔
33……被覆部材
44……弾性固定支承
50……上鋼板
50a…上鋼板係止体挿入口
52……弾性層
52a…上鋼板係止体挿入孔
53……被覆部材
54……ゴム体
55……鋼板
L1……上鋼板係止体の側面と弾性層の内側面の水平距離
L2……上鋼板係止体の側面と上鋼板の内側面の水平距離
L3……基部の側面と弾性層の内側面の水平距離
L4……拡径部の側面と上鋼板の内側面の水平距離
L5……上鋼板係止体の側面と弾性層の内側面の水平距離
L6……上鋼板係止体の側面と上鋼板の内側面の水平距離

Claims (3)

  1. 橋梁の下部構造に固定された固定体と、該固定体の上面に形成された上鋼板係止体とを備える下鋼板と、
    橋梁の上部構造に固定され、前記下鋼板の上鋼板係止体に水平方向に係止する上鋼板と、
    前記上鋼板の底面と前記固定体の上面との間の、前記上鋼板係止体の周囲に固定される弾性層とを有し、
    前記上鋼板係止体の側面と前記弾性層との間に前記弾性層の水平最大膨出量以上の隙間が形成され、
    前記上鋼板が前記上鋼板係止体に全水平方向に対して係止すると同時に水平荷重を支持し、前記弾性層が鉛直荷重を支持することを特徴とする弾性固定支承。
  2. 前記上鋼板係止体の前記弾性層に対向する側面が、前記上鋼板係止体の前記上鋼板に対向する側面より、前記弾性層の水平最大膨出量以上、前記上鋼板係止体の内側へ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性固定支承。
  3. 前記弾性層の前記上鋼板係止体に対向する側面が、前記上鋼板の前記上鋼板防止体に対向する側面より、前記弾性層の水平最大膨出量以上、前記上鋼板係止体の外側へ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性固定支承。
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