JP5698920B2 - 支承構造 - Google Patents

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Description

本発明は、下部構造と上部構造との間に介装される支承構造に関する。
一般に、高架道路などの橋梁では、環境温度の変化等によって主桁が伸縮するため、橋脚と主桁との間に水平変位に対して追従可能な支承構造を介装させている。このような支承構造として、従来、例えば下記特許文献1に示されているように、橋脚等の下部構造上に配置された下沓と、その下沓の上方に配置されて主桁等の上部構造を支持する上沓と、それら下沓と上沓の間に介在された弾性体と、を備えた構造が提案されている。上記した下沓の上面には、筒状又は柱状(盤状)の凸部が突設されており、また、上沓には、上記した凸部の外周を囲繞する筒状の周壁部が垂設されており、上記した弾性体が周壁部の内側に配置されている。このような支承構造では、弾性体が弾性変形すること又はすべり板によるすべり構造によって下沓と上沓とが相対的に水平変位可能であるので、上述した主桁が伸縮に対して追従することが可能である。
ところで、高架道路などの橋梁では、交通渋滞等で主桁に過大な荷重がかかると、主桁が撓み変形し、支承構造のうち、撓み変形した支間中央寄りの部分が鉛直下方向に圧縮され、反対側の部分が鉛直上方向に引っ張られる場合がある。この場合、鉛直上方向への変形によって弾性体が下沓や上沓から剥離するおそれがある。そこで、上記した従来の支承構造では、支承構造が下部構造と上部構造との間に介装されたときに入力される初期荷重(鉛直荷重)によって上記した弾性体が予め鉛直方向に圧縮されて弾性体が圧潰変形されている。これにより、主桁の撓み変形によって支承構造に鉛直上方向への変形が生じても、弾性体の圧潰変形量の範囲内であれば弾性体に引張力が作用せず、弾性体が下沓や上沓から剥離することが防止される。
また、上記した従来の支承構造では、弾性体に、鉛直方向に貫通する貫通孔が複数形成されている。これにより、支承構造に初期荷重が入力されると、弾性体の一部が上記した貫通孔の内側に膨出して弾性体が圧潰変形し、中空部に膨出された分だけ弾性体の高さ(厚さ)が低減される。そして、上記した貫通孔が弾性体で塞がれた時点で弾性体の逃げるところがなくなり、弾性体の圧潰変形が拘束される。つまり、貫通孔の内容積によって弾性体の予圧縮量が制限されている。
特開2009−79464号公報
ところで、上記した従来の支承構造においては、地震時の鉛直上方向への引張り荷重に抵抗するため、所望の有効面積を有する弾性体が必要である。
しかしながら、上記した従来の支承構造では、弾性体に形成された貫通孔の分だけ有効面積の欠損が生じているため、必要な有効面積を確保するために弾性体の有効径を拡大する必要があり、その結果、支承構造が大型化するという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、鉛直上方向への変形による弾性体の剥離を防止することができると共に小型化を図ることができる支承構造を提供することを目的としている。
本発明に係る支承構造は、下部構造上に配置される下沓と、該下沓の上方に配置され上部構造を支持する上沓と、前記下沓と前記上沓との間に介在されて該下沓及び上沓にそれぞれ接着された弾性体と、を備え、該弾性体の外周に周壁部が周設された支承構造において、前記弾性体の径方向外側に、該弾性体の外周面に隣接する中空部が形成され、該中空部の少なくとも一部が、前記周壁部に形成されて前記弾性体の外周面に対して間隔をあけて対向する対向面によって画成され、この支承構造に初期荷重が加えられて前記弾性体の外周面が前記中空部内に膨出したときに、この膨出部分の変形が前記対向面によって止められて前記弾性体の圧潰変形が制限される構成とされたことを特徴としている。
このような特徴により、鉛直荷重が加えられたときに弾性体が逃げる空間(中空部)が確保されているため、支承構造に初期荷重(鉛直荷重)が加えられると、弾性体の外周面のうち、中空部に面する部分が中空部の内側に膨出して弾性体が圧潰変形し、中空部に膨出された分だけ弾性体の厚さ(高さ)が低減される。これにより、鉛直上方向への変形が生じても、弾性体の低減された厚み分(圧潰変形量)の範囲であれば弾性体に引張力が作用せず、弾性体が上沓や下沓から剥離することが防止される。また、弾性体と上沓との接着面や弾性体と下沓との接着面によって地震時の鉛直上方向への引張り荷重に対して抵抗力が発揮されるが、弾性体に中空部が形成されてなく、地震時の鉛直上方向への引張り荷重に対して抵抗する弾性体の有効面積が欠損していないので、小径の弾性体で上記抵抗力が十分に発揮される。
また、中空部を画成する壁面の少なくとも一部が弾性体の外周面に対向して形成されているので、この面(対向面)によって弾性体の外周面の膨出変形が規制され、弾性体の圧潰変形量が制限される。すなわち、支承構造に初期荷重が加えられて弾性体の外周面が中空部内に膨出されたとき、その膨出部分が上記した対向面に当接することで弾性体の膨出部分の膨出変形が止められ、初期荷重による弾性体の圧潰変形量が調整される。
また、本発明に係る支承構造は、前記周壁部の内周面に、径方向内側に開口された凹部が形成され、該凹部によって前記中空部が形成されていることが好ましい。
これにより、弾性体の圧潰変形量が高精度に調整される。すなわち、支承構造に初期荷重が加えられて弾性体の外周面が中空部内に膨出して上記対向面に当接した後、その膨出部分が更に上下方向に膨出するおそれがあるが、凹部によって中空部が形成されていることで凹部の内面によって上述した上下方向への膨出が止められ、弾性体の圧潰変形が抑制される。
また、本発明に係る支承構造は、前記中空部が前記弾性体の外周面に沿って全周に亘って形成されていることが好ましい。
これにより、支承構造に作用した初期荷重によって弾性体の外周面が膨出されやすく、弾性体が確実に圧潰変形される。
本発明に係る支承構造によれば、初期荷重によって弾性体が所望量だけ圧潰変形されるので、支承構造に鉛直上方向への変形が生じても弾性体に引張力が作用せず、弾性体が下沓や上沓から剥離することを防止することができる。また、弾性体に中空部が形成されてなく、地震時の鉛直上方向への引張り荷重に対して抵抗するための弾性体の有効面積が欠損していないので、弾性体の有効径を大きくする必要がなく、支承構造の小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態を説明するための支承構造の平面視における半断面図である。 本発明の実施の形態を説明するための支承構造の側面視における半断面図である。 本発明の実施の形態を説明するための支承構造の部分縦断面図である。 (a)は初期荷重が加えられる前の支承構造を模式的に表した縦断面図であり、(b)は初期荷重が加えられた後の支承構造を模式的に表した縦断面図である。 本発明の変形例を説明するための支承構造の破断斜視図である。 本発明の変形例を説明するための支承構造の破断斜視図である。
以下、本発明に係る支承構造の実施の形態について、図面に基いて説明する。
なお、図2に示す鎖線Oは当該支承構造の中心軸線を示しており、以下「軸線O」と記す。また、軸線Oに沿った方向を「軸方向」とし、軸線Oに直交する方向を「径方向」とし、軸線O回りの方向を「周方向」とする。また、図2における上側が「上方」であり、図2における下側が「下方」である。
図1、図2に示すように、本実施の形態における支承構造は、橋梁の橋脚4(下部構造)の上端面と主桁5(上部構造)の下面との間に介装された支承構造である。この支承構造は、橋脚4に固定される下沓1と、主桁5に固定される上沓2と、下沓1と上沓2との間に介在された弾性体3と、を備えている。
下沓1は、橋脚4の上端面に複数(図1では4つ)のアンカーボルト6によって固定される平板状の鋼製部材である。詳しく説明すると、下沓1は、底板部12と、その底板部12の上面に突設された凸部11と、を備えている。底板部12は、軸線Oに対して垂直に配設された平面視矩形の板部であり、この底板部12の四隅には、アンカーボルト6を挿通させるためのボルト孔10がそれぞれ形成されている。凸部11は、軸線Oを中心軸線にして配設された円盤状の凸部であり、後述する周壁部20の内側に配設されて当該周壁部20に弾性体3を介して係止される係止部である。
上沓2は、下沓1の上方に配置され主桁5を支持するものであり、主桁5の下面にボルト7によって固定される鋼製部材である。詳しく説明すると、上沓2は、その下面に平面視円形の凹部が形成された構成となっており、その概略構成としては、天板部21と、天板部21の外縁から下向きに垂設された周壁部20と、を備えている。天板部21は、軸線Oに対して垂直に配設された平面視円形の板部であり、上記した凸部11の上方に間隔をあけて配設されている。周壁部20は、天板部21の外縁に沿って天板部21の全周に亘って延設された円筒形状の壁部であり、弾性体3の外周に周設されていると共に軸線Oを共通軸にして凸部11と同軸上に配設されている。なお、周壁部20の内径は凸部11の外径よりも大きく、周壁部20の内周面と凸部11の外周面との間には間隔があけられている。また、ボルト7により固定される上沓2と主桁5との間には、ボルト7を通す図示せぬボルト孔を有するソールプレート8が介在されている。
弾性体3は、ゴム又は熱可塑性エラストマーからなる弾性変形可能な物体であり、公知の種々の材料を用いることが可能である。この弾性体3には、下沓1の上端面(凸部11の上面)と上沓2の下端面(天板部21の下面)との間に介在された弾性体本体部30と、凸部11の外周面と周壁部20の内周面との間に介在された緩衝部31と、が備えられている。弾性体本体部30は、軸線Oに対して垂直に配設された円盤状の板部であり、この弾性体本体部30の上下面は、凸部11の上面及び天板部21の下面に対して加硫成形によってそれぞれ接着されている。緩衝部31は、弾性体本体部30の外縁に垂設された円筒形状の筒部であり、周壁部20の内周に沿って全周に亘って周設されている。この緩衝部31の内外周面は、周壁部20の内周面及び凸部11の外周面に対して加硫成形によってそれぞれ接着されている。
また、図3に示すように、上記した弾性体3の径方向外側には、弾性体3の外周面に隣接する中空部22が形成されている。この中空部22は、上記した周壁部20の内周面に形成された凹部23によって形成されている。この凹部23は径方向内側に開口されていると共に周方向に延在する縦断面視コ字状の溝部であり、この凹部23の内側の空間である中空部22は周方向に延設されている。
詳しく説明すると、凹部23は、上壁面23aと、上壁面23aの下方に間隔をあけて対向する下壁面23bと、上壁面23aの外縁と下壁面23bの外縁の間に形成されて弾性体3の外周面(膨出面3a)に対して径方向に間隔をあけて対向する対向面23cと、によって形成されている。上壁面23aは、軸線Oに対して垂直な仮想平面に沿って形成された平面状の壁面であり、天板部21の下面と面一に形成されている。また、下壁部23aは、上壁面23aに対して平行する、つまり、軸線Oに対して垂直な仮想平面に沿って形成された平面状の壁面である。対向面23cは、上記した上壁面23aや下壁面23bに対して垂直な壁面であり、弾性体3の外周面(膨出面3a)に対して平行に形成されている。そして、これら上壁面23a、下壁面23b及び対向面23cと弾性体3の膨出面3aとによって上記した中空部22が画成されている。
また、中空部22は、弾性体3の外周面(膨出面3a)に沿って全周に亘って形成されており、平面視円環状に形成されている。また、中空部22は、上記した弾性体3のうちの後述する弾性体本体部30に対応する高さ位置に配設されており、弾性体3の上端部の径方向外側の位置に配設されている。
次に、上記した構成からなる支承構造の作用について説明する。
図3(a)、図4(a)に示すように、支承構造の上に主桁5が設置されてなく、支承構造に鉛直荷重(初期荷重)が加えられていないとき、弾性体3の外周面(膨出面3a)は中空部22の内側に膨出されてなく、中空部22(凹部23の内側)は中空になっている。また、このとき、下沓1の底板部12の上面と上沓2の周壁部20の下端面との間には、少なくとも後述する圧潰変形量dよりも大きい隙間があけられている。
一方、図3(b)、図4(b)に示すように、支承構造の上に主桁5が設置され、支承構造に鉛直荷重(初期荷重)が加えられると、中空部22によって弾性体3が逃げる空間が確保されているため、弾性体3の外周面の上部(膨出面3a)が中空部22内に膨出され、その分、弾性体本体部30が圧潰変形して弾性体本体部30の厚さが低減される。そして、弾性体3の圧潰変形量dだけ上沓2の位置が沈下し、周壁部20の下端面が下沓1の底板部12の上面に近接或いは当接する。
このとき、中空部22を画成する壁面の一部として、弾性体3の膨出面3aに対向する対向面23cが形成されているので、この対向面23cによって膨出面3aの膨出変形が規制され、弾性体3の圧潰変形量が制限される。すなわち、支承構造に初期荷重が加えられて弾性体3の膨出面3aが中空部22内に膨出されたとき、その膨出面3aが上記した対向面23cに当接することで、弾性体3の膨出面3aの膨出が止められ、弾性体3の圧潰変形量dが調整される。
また、周壁部20の内周面に形成された凹部23によって中空部22が形成されているので、弾性体3の膨出面3aが中空部22内に膨出して上記対向面23cに当接した後、弾性体3の膨出部分の上下方向への膨出が凹部23の上壁面23a及び下壁面23bによって止められる。これにより、弾性体3の圧潰変形が確実に抑制され、弾性体3の圧潰変形量が高精度に調整される。
さらに、上記した中空部22(凹部23)が弾性体3の外周面に沿って全周に亘って形成されており、弾性体3の膨出面3aが全周に亘って延在されているので、支承構造に作用した初期荷重によって弾性体3の膨出面3aが膨出されやすく、弾性体3が確実に圧潰変形される。
また、主桁5が撓み変形し、支承構造のうち、撓み変形した支間中央側の反対側の部分に鉛直上方向への変形が生じると、上沓2が下沓1に対して上方に移動する。このとき、上述したように弾性体3は、予め初期荷重により圧潰変形しているので、その圧潰変形量dの範囲内であれば上記した鉛直上方向への変形が生じても弾性体3に引張力が作用しない。
また、弾性体3の弾性体本体部30が下沓1の凸部11の上面及び上沓2の天板部21の下面に対して接着されているので、その接着力により上記した地震時の引張り荷重に対して抵抗力を発揮する。したがって、その抵抗力によって地震時の鉛直上方向への引張り変形に対する規制を期待することができる。
このとき、上記した弾性体本体部30に中空部等が形成されてなく、地震時の鉛直上方向への引張り荷重に対して抵抗する弾性体3の有効面積が欠損していないので、弾性体3を大きくすることなく、小径の弾性体3で抵抗力が十分に発揮される。したがって、弾性体3の有効径を大きくする必要がなく、支承構造の小型化を図ることができる。
また、橋脚4と主桁5との間に相対的に水平変位が生じると、弾性体3の弾性体本体部30が水平方向にせん断変形すると共に弾性体3の緩衝部31が圧潰変形し、下沓1と上沓2とが相対的に水平変位する。そして、弾性体3の緩衝部31を介して凸部11と周壁部20とが互いに係止されることでストッパー機能が発揮され、上記水平変位が規制される。このとき、上記した緩衝部31によって凸部11と周壁部20との係合時の衝撃が緩和される。
上記した支承構造によれば、初期荷重によって弾性体3が圧潰変形されるので、弾性体3の圧潰変形量dの範囲内であれば、鉛直上方向への変形が生じても弾性体3に引張力が作用せず、弾性体3が下沓1や上沓2から剥離することを防止することができる。したがって、大型車両の通行等で主桁5が撓み変形し、支承構造のうち、撓み変形した支間中央側の反対側の部分に鉛直上方向への変形が生じても、主桁5端部の上方への変位に対して十分に追随することができる。
また、中空部22を画成する壁面として弾性体3の膨出面3aに対向する対向面23cが形成されており、この対向面23cによって弾性体3aの膨出部分の膨出変形が止められて弾性体3の圧潰変形が制限されるので、初期荷重による弾性体3の圧潰変形量を調整することができる。これにより、弾性体3を所望の高さ分だけ圧潰変形させることができ、主桁5を所定の高さレベルに配置させることができる。
また、周壁部20の内周面に形成された凹部23によって中空部22が形成されており、凹部23の上壁面23a及び下壁面23bによって弾性体3の膨出部分の上下方向への膨出が止められ、弾性体3の圧潰変形量が高精度に調整されるので、主桁5を所望の高さレベルに正確に配置させることができる。
また、中空部22が弾性体3の外周面に沿って全周に亘って形成されており、初期荷重によって弾性体3の膨出面3aが膨出されやすく、弾性体3が確実に圧潰変形されるので、下沓1や上沓2からの弾性体3の剥離を確実に防止することができる。
また、凸部11の外周面と周壁部20の内周面との間にも弾性体3の緩衝部31が介在されているため、この下沓1と上沓2との相対的な水平変位に対して緩衝機能が発揮される。これにより、水平力を吸収することができ、水平変位を良好に規制することができる。また、下沓1と上沓2との相対的な水平変位に対して緩衝部31が圧潰変形されることで、水平変位に対して追随することが可能である。これにより、主桁5の伸縮等に対して対応することができる。
以上、本発明に係る支承構造の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、下沓1に、円盤状の凸部11が設けられ、上沓2に、凸部11の外周に周設される周壁部20が設けられているが、本発明は、円盤状の凸部11に代えて筒状(環状)の凸部が周壁部20の内側に配設された構成であってもよい。
また、本発明は、下沓1に周壁部が設けられ、上沓2に凸部が設けられた構成であってもよい。すなわち、下沓1の底板部12の上面に筒状の周壁部が立設され、上沓2の天板部21の下面に上記した周壁部の内側に挿通される凸部が垂設された構成であってもよい。この場合、底板部12の上面と凸部の下端面との間に弾性体3が介在され、周壁部の下端部の内周面に凹部23(中空部22)が形成される。
また、本発明は、下沓や上沓と別体の周壁部を備えた構成であってもよい。例えば、図5に示すように、下沓1の凸部11の上方にその凸部11と略同径の上沓102が配設され、この上沓102の下面と凸部11の上端面との間に弾性体103が介在され、これら上沓102、弾性体103及び凸部11の外周に筒体120(周壁部)が周設された構成であってもよい。上記した筒体120は、下沓1や上沓102とは別体の部材であり、下沓1(凸部11)から上沓102に至る高さを有する高剛性の筒体である。この筒体120は、凸部11と上沓102との間に弾性体103を成形した後、上沓102の上方から被せることで、凸部11、弾性体103及び上沓102の外周に装着される。また、上記した筒体120の内周面のうち、弾性体103に対応する部分には、周方向に延在する凹部123が形成され、この凹部123によって中空部122が形成されている。
また、本発明は、下沓と上沓との間に、弾性体と剛性板とからなる積層体が介在された構成であってもよい。例えば、図6に示すように、下沓1の凸部11の上端面と上沓102の下端面との間に、複数の弾性層203(弾性体)と鋼板層209とを交互に積層させた積層体200が介在された構成であってもよい。この積層体200と凸部11と上沓102との外周には、上記した筒体120が周設されており、この筒体120の内周面のうち、積層体200に対応する部分には、周方向に延在する凹部223が形成され、この凹部223によって中空部222が形成されている。なお、筒体120の内周面に各弾性層203ごとにそれぞれ凹部を形成することも可能である。すなわち、筒体120の内周面に、各弾性層203にそれぞれ隣接する複数の凹部を軸方向に間欠的に形成した構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、弾性体3の膨出面3aと中空部22の対向面23cとが平行に形成されているが、本発明は、中空部22の対向面が弾性体3の膨出面3aに対して傾斜していてもよく、また、中空部22の対向面が縦断面視曲線状の曲面であってもよい。
また、上記した実施の形態では、周壁部20の内周面に全周に亘って延在する平面視環状の凹部23が形成され、この凹部23によって中空部22が形成されているが、本発明における中空部は、上記した構成に限定されるものではない。例えば、凹部23が全周に亘って延在されてなくてもよく、周方向に複数に分割された凹部によって中空部が形成されたり、平面視C字形状の凹部によって中空部が形成されたりしてもよい。さらに、凹部23以外によって中空部が形成されていてもよく、弾性体3がその外周面と周壁部20の内周面との間に隙間をあけて形成され、この隙間が中空部となっていてもよい。
また、上記した実施の形態では、橋脚4の上に下沓1が直接配置されており、また、上沓2の上にソールプレート8を介して主桁5が支持されているが、本発明は、下沓1が橋脚4上にプレート等の中間部材を介して配置されていてもよく、また、上沓2が主桁5を直接支持していてもよい。
また、本発明は、上沓2の上面に、上沓2と主桁5等の上部構造とを水平方向へ相対変位させるためのすべり材が設けられた構成、或いは、下沓1の下面に、下沓1と橋脚4等の下部構造とを水平方向へ相対変位させるためのすべり材が設けられた構成、であってもよい。
また、上記した実施の形態では、弾性体3の弾性体本体部30の上下面が、下沓1の凸部11の上面及び上沓2の天板部21の下面に対して加硫成形によってそれぞれ接着されているが、本発明における弾性体は、上記した加硫成形による接着以外の方法で下沓1や上沓2に接着されていてもよく、例えば、接着剤によって弾性体が下沓1や上沓2に接着されていてもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 下沓
2、102 上沓
3、103、203 弾性体
4 橋脚(下部構造)
5 主桁(上部構造)
20 周壁部
120 筒体(周壁部)
22、122、222 中空部
23、123、223 凹部
23c 対向面

Claims (3)

  1. 下部構造上に配置される下沓と、該下沓の上方に配置され上部構造を支持する上沓と、前記下沓と前記上沓との間に介在されて該下沓及び上沓にそれぞれ接着された弾性体と、を備え、
    該弾性体の外周に周壁部が周設された支承構造において、
    前記弾性体の径方向外側に、該弾性体の外周面に隣接する中空部が形成され、
    該中空部の少なくとも一部が、前記周壁部に形成されて前記弾性体の外周面に対して間隔をあけて対向する対向面によって画成され
    この支承構造に初期荷重が加えられて前記弾性体の外周面が前記中空部内に膨出したときに、この膨出部分の変形が前記対向面によって止められて前記弾性体の圧潰変形が制限される構成とされたことを特徴とする支承構造。
  2. 請求項1に記載の支承構造において、
    前記周壁部の内周面に、径方向内側に開口された凹部が形成され、該凹部によって前記中空部が画成されていることを特徴とする支承構造。
  3. 請求項1または2に記載の支承構造において、
    前記中空部が前記弾性体の外周面に沿って全周に亘って形成されていることを特徴とする支承構造。
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