JP2008266225A - 抗血栓性抗菌性組成物および医療用具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、アルキル(メタ)アクリレートおよびメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートを含む水不溶性の(メタ)アクリレート共重合体及び少なくとも1種の抗菌性物質からなる抗血栓性抗菌性組成物である。
【選択図】 なし
Description
トランスアクションズ オブ アメリカンソサエティ オブ アーティフィカル インターナショナル オルガンズ(Trans.Am.Soc.Artif.Intern.Organs)、vol.XXXIII、p.75〜84(1987) 高分子と医療、三田出版会、p.73(1989)
人工臓器16(2)、p.1045〜1050(1987)
人工臓器19(3)、p.1287〜1291
(1)アルキル(メタ)アクリレートおよびメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートを含む水不溶性の(メタ)アクリレート共重合体と少なくとも1種の抗菌性物質とからなる抗血栓性抗菌性組成物。
(2)下記一般式1で示されるアルキル(メタ)アクリレートを含む抗血栓性抗菌性組成物。
(3)下記一般式2で示されるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートを含む抗血栓性抗菌性組成物。
(4)前記一般式2において、nは2〜5の整数であることを特徴とする抗血栓性抗菌性組成物。
(5)アルキル(メタ)アクリレートとメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートとが30〜90/70〜10のモル比でなる(メタ)アクリレート共重合体を含む抗血栓性抗菌性組成物。
(6)(メタ)アクリレート共重合体が炭素数1〜6のアルコールのいずれかに可溶である抗血栓性抗菌性組成物。
(7)(メタ)アクリレート共重合体のガラス転移温度が−100〜20℃である(メタ)アクリレート共重合体を含む抗血栓性抗菌性組成物。
(8)(メタ)アクリレート共重合体の数平均分子量が2,000〜200,000である抗血栓性抗菌性組成物。
(9)抗菌性物質が抗血栓性抗菌性組成物に対して0.1重量%〜50.0重量%含まれることを特徴とする抗血栓性抗菌性組成物。
(10)JIS Z 2801のフィルム密着法に基づいて評価された抗菌活性値が1.3以上であることを特徴とする抗血栓性抗菌性組成物。
(11)抗血栓性抗菌性組成物が血液接触部の少なくとも一部に担持されたことを特徴とする医療用具。
医用材料という用途を考慮すれば、未反応のモノマーを、再沈殿方法により、5mol%以下になるように精製したものが適している。
数平均分子量を測定する方法としては、末端基定量法、浸透圧法、蒸気圧オスモメトリー、蒸気圧降下法、氷点降下法、沸点上昇法、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法などがあるが、本発明においては操作の容易さの点でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を採用するのが好ましい。
この(メタ)アクリレート共重合体の数平均分子量を、2、000〜200,000とすることは、該共重合体の精製、処理液の取り扱い、医用材料への適応性、塗膜の安定性などに関する特定の技術課題を達成する為には、非常に重要な技術要件でもある。
このように、該共重合体は、血液に対処する例えば抗血栓性、溶出防止のような機能を有する親水性モノマー、セグメント、又はブロックからなるものと、医用材料に対処する、例えば親和性、固着性のような機能を有する疎水性モノマー、セグメント又はブロックから構成されているという、いわゆる異なる二面の界面機能を果たす二種類のモノマー成分から実質的に構成されているが、一方で、該共重合体を構成する、モノマー、セグメント、又はブロック同志がお互いに分子構造内で補完しあって、溶出、分散などに対して安定な結合又は構造を形成しているようにも見える。
即ち、還流塔を装着した攪拌可能な反応装置にモノマーと重合溶媒、開始剤を加え、窒素置換の後加熱することで重合を開始し、一定時間その温度を保つことで重合を進行させる。重合中に窒素をバブリングすることがより好ましい。この重合の際に連鎖移動剤を併用し、分子量をコントロールすることも可能である。重合終了後の溶液より溶媒を除去し、粗(メタ)アクリレート共重合体を得る。引き続き、得られた粗(メタ)アクリレート共重合体を良溶媒に溶解し、攪拌下の貧溶媒中に滴下して精製処理(以下、再沈殿処理ということがある)を行う。精製処理を1〜数回繰り返し(メタ)アクリレート共重合体の純度を上げる。このようにして得られた共重合体を乾燥する。
なお、本発明の(メタ)アクリレート共重合体は、いずれかを単独で用いることもできるし、2種以上を混合して用いることもできる。
人工臓器23(3)、654−659(1994)
試料15 mgに3 mLのGPC測定用の移動相を加えて溶解し、0.45μmの親水性PTFE(Millex-LH、日本ミリポア社)でろ過を行った。GPC測定は510高圧ポンプ、717plus自動注入装置(日本ウォーターズ社)、RI-101(昭和電工社)の測定装置を用い、カラムPLgel 5μMIXED-D(600x7.5 mm)((Polymer Laboratories社)、カラム温度は常温で行い、移動相は0.03重量%のジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を添加したテトラヒドロフラン(THF)を用いた。RIにて検出を行い、50 μL注入した。分子量構成は単分散PMMA(Easi Cal: Polymer Laboratories)で行った。
NMR用試験管(規格;N-5、日本精密化学社)中にサンプル50 mgをパスツールピペットにて加えた後、重クロロホルム(和光純薬社)0.7 mLを加え十分に混和し、試料用キャップ(規格NC-5、日本精密化学社)で蓋をした。共重合組成比は、VARIAN社のGEMINI-200を用いて室温下1H NMR測定を実施し、算出した。
NMR用試験管(規格 N-5、日本精密化学社)中にサンプル50 mgをパスツールピペットにて加えた後、重クロロホルム(和光純薬社)0.7 mLを加え十分に混和し、試料用キャップ(規格NC-5、日本精密化学社)で蓋をした。共重合組成比は、VARIAN社のGEMINI-200を用いて室温下1H NMR測定を実施し、算出した。(メタ)アクリレート共重合体に含まれる未反応モノマーを測定により得られた積分比より算出した。
仕込みモノマーの総重量に対する、再沈殿及び乾燥後の共重合体重量比を収率として算出した。収率が50〜90重量%の範囲内に入れば、良好と評価した。
50 mLバイアル中にサンプル 500mgを加えた後、炭素数1〜6いずれかのアルコール 2mLを加え、十分混和させた。その後、目視により溶解を確認した。
示差走査熱量計(島津DSC-50)を用いた。試料10 mgをセル(Alセル、6mmφ、島津製作所)につめ、蓋をして、シーラ・クリンパ(島津製作所社)でクリンプおよびシールした後、測定機器にセットして測定を行った。測定は液体窒素による冷却の後、N2ガス気流下、昇温速度5℃/minにて−150℃から60℃まで実施した。
抗血栓性抗菌性組成物をエタノールに溶解し表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に25x25x1mmの塩ビシートを浸漬した後、シートを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で30日間エージングを行い、血液適合性試験用エージングサンプルとした。30日間エージング後のサンプルについて重量減少率が20重量%以下のものを○、20重量%より大きいものを×とした。重量減少が20重量%を超える場合は測定の誤差を考慮しても有意に生理食塩水に溶解したと判断できる。
ウサギより脱血したクエン酸加新鮮血60 mLを50 mL遠沈管二本に等分し、それを1000 rpmにて10分間遠心分離した。その上澄みを10 mL遠沈管四本に等分した。それをさらに1500 rpmで10分間遠心分離した後、上澄みを除去し、沈殿である血小板ペレットを分離した。その中にHBSS(ハンクス平衡塩溶液)を添加して希釈することで、血小板濃度 3.0x108/mLの血小板溶液を得た。血小板濃度は血球カウンター(KX-21 シスメックス社)で確認した。この濃度の血小板溶液を試験液とした。得られた試験液を0.2 mLとり、60x15 mmのシャーレ(コーニング社、 ポリスチレン製)内の血液適合性試験用エージングサンプル上面に滴下した後、蓋をして37℃で1時間インキュベートした。その後、2.5重量%のグルタルアルデヒド水溶液5 mLを加え、室温で24 時間静置した。水でシャーレ内の溶液を置換する操作を3回行った後、水を除去した。水で洗浄した塩ビシートを−5℃で24 h凍結させた後、0.1 Torrにて24 h乾燥させた。血小板が付着した部分から10x10 mm切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)用サンプル台に両面テープではりつけ、測定サンプルとした。イオン蒸着を行ったサンプルを用いてSEMにて粘着血小板の様子を撮影した。撮影したSEM写真(x3000倍)を目視により比較観察し、付着血小板数が50以下の場合を良好と評価した。
共重合体と抗菌性物質をエタノールに溶解または分散させて得られた溶液を表面処理剤とした。得られた表面処理剤に直径1mmのガラス球1gを浸漬した後、ガラス球を取り出し、60℃にて24時間乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で30日間エージングを行い、補体価評価用サンプルとした。
50mLポリプロピレン製遠沈管(IWAKI社)内に分取したヒト新鮮血10mLを室温にて静置することで凝固させ、3000rpmにて30分間遠心(LC06、TOMY SEIKO CO. LTDを使用)させることにより血清を3.5mL得た。前記の方法で表面処理を行った1mmφガラス球1gに希釈液0.1mLを添加した後1時間37℃にてインキュベートし、得られた血清0.2mL添加し同様に1時間37℃にてインキュベートを行った。希釈液2.6mL、接触した血清12.5μL及び感作ヒツジ赤血球0.4mLを十分混合した後37℃にて1時間インキュベートを行い、0℃にて10分冷却した後、2000rpmにて遠心し、上澄み2mLの吸光度を541nmにて測定した(U-2000 Spectrometer、HITACHI社を使用)。同時に希釈液2.6mLおよび感作ヒツジ赤血球0.4mLを添加したものを溶血なしのものとしてデータを差し引いた。測定にはオートCH50−L「生研」(統一商品番号400437・希釈液52mL、感作ヒツジ赤血球6mL)を用いた。表面処理を行わないガラス球の吸光度値を1としての相対的な吸光度を算出し、1.2以上を良好とし、1.2未満を不良とした。1.2未満の場合は測定誤差を考慮しても有意に補体が活性化したと判断できる。
共重合体と抗菌性物質を混合し、エタノールで溶解または分散させてエタノール混合溶液を調製して表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に50x50x0.3mmのポリエチレンフィルムを5秒間浸漬した後、フィルムを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で7日間エージングを行い、抗菌性試験用エージングサンプルとした。抗菌性の評価はJIS Z 2801のフィルム密着法に基づいて行った。この抗菌性試験では生菌数により抗菌活性値が算出でき、その抗菌活性値が2以上の場合、抗菌効果が得られていることとなる。(図2参照)。
メトキシトリエチレングリコールアクリレート(MTEGA)(新中村化学工業社)15.1 gおよび2-エチルヘキシルアクリレート(EHA)(東京化成工業社)29.7 gにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(和光純薬社)0.0447 gを加え、酢酸エチル(東京化成工業社)178.9 g中で80℃、20時間の条件で重合反応を行った。重合反応終了後、反応液をメタノールに滴下し沈殿させ、生成物を単離した。生成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、メタノールに滴下する操作を二回行い、精製した。これを一昼夜60℃にて減圧乾燥し、共重合体1を得た。得られた共重合体を用いて種々の評価を行った。結果を表1に纏めた。
実施例1で得られた共重合体1.998gおよび抗菌物質としてクロルヘキシジン0.002gをエタノールに溶解または分散することで抗血栓性抗菌性組成物濃度として1重量%エタノール混合液を調製し、表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に50x50x0.3mmのポリエチレンフィルムを5秒間浸漬した後、フィルムを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で7日間エージングを行い、エージング前と1週間エージング後の緑膿菌に対する抗菌性を調べた。結果を表1に纏めた。
メトキシトリエチレングリコールアクリレート(MTEGA)(新中村化学工業社)22.2 gおよびEHA(東京化成工業社)44.2 gにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(和光純薬社)0.0543 gを加え、酢酸エチル(東京化成工業社)178.9 g中で80℃、20時間の条件で重合反応を行った。重合反応終了後、反応液をメタノールに滴下し沈殿させ、生成物を単離した。生成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、メタノールに滴下する操作を二回行い、精製した。これを一昼夜60℃にて減圧乾燥し、共重合体2を得た。得られた共重合体を用いて種々の評価を行った。結果を表1に纏めた。
実施例3で得られた共重合体1.98gおよび抗菌性物質としてスルファジアジン銀0.01gと塩化ベンザルコニウム0.01gをエタノールに溶解または分散することで抗血栓性抗菌性組成物濃度として0.1重量%エタノール混合液を調製し、表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に50x50x0.3mmのポリエチレンフィルムを5秒間浸漬した後、フィルムを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で7日間エージングを行い、エージング前と1週間エージング後の緑膿菌に対する抗菌性を調べた。結果を表1に纏めた。
メトキシトリエチレングリコールアクリレート(MTEGA)(新中村化学工業社)33.4 gおよびラウリルアクリレート(LA)(東京化成工業社)38.9 gにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(和光純薬社)0.0747 gを加え、酢酸エチル(東京化成工業社)178.9 g中で80℃、20時間の条件で重合反応を行った。重合反応終了後、反応液をメタノールに滴下し沈殿させ、生成物を単離した。生成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、メタノールに滴下する操作を二回行い、精製した。これを一昼夜60℃にて減圧乾燥し、共重合体3を得た。得られた共重合体を用いて種々の評価を行った。結果を表1に纏めた。
実施例5で得られた共重合体1.8gおよび抗菌性物質としてペニシリンGカリウム0.2gをエタノールに溶解または分散することで抗血栓性抗菌性組成物濃度として2.0重量%エタノール混合液を調製し、表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に50x50x0.3mmのポリエチレンフィルムを5秒間浸漬した後、フィルムを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で7日間エージングを行い、エージング前と1週間エージング後の黄色ブドウ球菌に対する抗菌性を調べた。結果を表1に纏めた。
メトキシトリエチレングリコールアクリレート(MTEGA)(新中村化学工業社)22.2 gおよびラウリルアクリレート(LA)(新中村化学工業社)44.2 gにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(和光純薬社)0.0655 gを加え、酢酸エチル(東京化成工業社)178.9 g中で80℃、20時間の条件で重合反応を行った。重合反応終了後、反応液をメタノールに滴下し沈殿させ、生成物を単離した。生成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、メタノールに滴下する操作を二回行い、精製した。これを一昼夜60℃にて減圧乾燥し、共重合体4を得た。得られた共重合体を用いて種々の評価を行った。結果を表2に纏めた。
実施例7で得られた共重合体1.0gおよび抗菌性物質として硫酸ストレプトマイシン1.0gをエタノールに溶解または分散することで抗血栓性抗菌性組成物濃度として0.01重量%エタノール混合液を調製し、表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に50x50x0.3mmのポリエチレンフィルムを5秒間浸漬した後、フィルムを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で7日間エージングを行い、エージング前と1週間エージング後の大腸菌に対する抗菌性を調べた。結果を表2に纏めた。
メトキシポリエチレングリコールアクリレート(MPEGA)(新中村化学工業社)95.2 gおよびエチルアクリレート(EA)(東京化成工業社)5.1 gにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(和光純薬社)0.125 gを加え、イソプロピルアルコール(東京化成工業社)250 g中で80℃、20時間の条件で重合反応を行った。なお、メトキシポリエチレングリコールアクリレートにおいてエチレンオキシドの重合度が9のポリエチレングリコールを用いた。重合反応終了後、反応液をn-ヘキサンに滴下し沈殿させ、生成物を単離した。生成物をイソプロピルアルコールに溶解し、n-ヘキサンに滴下する操作を二回行い、精製した。これを一昼夜60℃にて減圧乾燥し、共重合体5を得た。得られた共重合体を用いて種々の評価を行った。結果を表2に纏めた。
スルファジアジン銀1.0gを1.0重量%になるようにエタノールに溶解または分散することで1.0重量%エタノール混合液を調製し、表面処理剤を得た。得られた表面処理剤に50x50x0.3mmのポリエチレンフィルムを5秒間浸漬した後、フィルムを取り出し、60℃で24 h乾燥させた。さらに、37℃生理食塩水中で7日間エージングを行い、エージング前と1週間エージング後の緑膿菌に対する抗菌性を調べた。結果を表2に纏めた。
2-エチルヘキシルアクリレート(EHA)(東京化成工業社)22.3 gにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(和光純薬社)0.0467 gを加え、酢酸エチル(東京化成工業社)100 g中で80℃、20時間の条件で重合反応を行った。重合反応終了後、反応液をメタノールに滴下し沈殿させ、生成物を単離した。生成物をn-ヘキサンに溶解し、メタノールに滴下する操作を二回行い、精製した。これを一昼夜60℃にて減圧乾燥し、共重合体6を得た。得られた共重合体を用いて種々の評価を行った。結果を表2に纏めた。
Claims (11)
- アルキル(メタ)アクリレートおよびメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートを含む水不溶性の(メタ)アクリレート共重合体と少なくとも1種の抗菌性物質とからなる抗血栓性抗菌性組成物。
- 下記一般式1で示されるアルキル(メタ)アクリレートを含む請求項1に記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- 下記一般式2で示されるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートを含む請求項1または2に記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- 前記一般式2において、nは2〜5の整数であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- アルキル(メタ)アクリレートとメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートとが30〜90/70〜10のモル比でなる(メタ)アクリレート共重合体を含む請求項1〜4いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- (メタ)アクリレート共重合体が炭素数1〜6のアルコールのいずれかに可溶である請求項1〜5いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- (メタ)アクリレート共重合体のガラス転移温度が−100〜20℃である(メタ)アクリレート共重合体を含む請求項1〜6いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- (メタ)アクリレート共重合体の数平均分子量が2,000〜200,000である請求項1〜7いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- 抗菌性物質が抗血栓性抗菌性組成物に対して0.1重量%〜50.0重量%含まれることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- JIS Z 2801のフィルム密着法に基づいて評価された抗菌活性値が1.3以上であることを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物。
- 請求項1〜10いずれか記載の抗血栓性抗菌性組成物が血液接触部の少なくとも一部に担持されたことを特徴とする医療用具。
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