JP2008266179A - 経肺用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】生理活性成分を安定に保持でき、吸収効率が良く、かつ組織への障害性が低い経肺用製剤を提供すること。
【解決手段】活性成分を含有する平均粒径200nm以上500 nm以下のタンパク質ナノ粒子を含む、経肺用製剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、タンパクナノ粒子を含む経肺用製剤に関する。
インシュリンに代表されるタンパク製剤は、経口投与した場合、胃等で分解される、腸での吸収が悪いといった問題があるため、通常は静脈注射により投与されている。しかし、連日静脈注射を強いられる糖尿病患者にとって、よりコンプライアンスの高い投与経路が求められている。
近年、薬剤の投与経路の研究が盛んであり、経皮、経肺等、皮膚や粘膜を投与経路に利用する製剤が研究されている。これらの投与方法は、バイオアベイラビリティーが高い、患者のコンプライアンスが高い、過剰投与の際の投与中止が容易である、また身体の不自由な患者への投与が容易であるといった利点が挙げられる。これらの利点を活かし、インシュリン粉末の経肺製剤(Exubera)が上市され、これらの投与経路の有効性を示している。
経肺投与における製剤の活性成分の吸収率は、吸入効率、活性成分の安定性、および肺での製剤の吸収効率に依存している。これまでの経肺製剤では、活性成分自体を自然吸入効率の高い数μm程度に粉体化している。従って、活性成分の分解や変性を伴うことがあり、肺での吸収効率に問題がある。
近年、投与経路としての肺の有効性が示されたために、製剤の開発とともに製剤の吸入の開発も盛んに行われており、肺での吸収効率の向上に焦点が当てられつつある。不安定な活性成分を安定に、吸収効率が高く、かつ組織への障害なく投与可能な製剤開発が重要となっている。
薬剤送達システム(DDS)の分野で、ナノ粒子への期待が強く、薬剤や遺伝子のキャリアーとしてナノ粒子が利用されており、高分子ミセルを用いた研究は盛んに行われている。(例えば特許文献1)これらは、ほとんどの場合、AB型かABA型のブロックコポリマーがその構造の単純さから用いられている。高分子ミセルの特徴として、大きな薬物容量、高い水溶性、高い構造安定性、非蓄積性、小さな粒経(100nm以下)、機能分離性がある。このことから、標的部位へのターゲティングや、疎水性薬物の可溶化を目的とした研究が行われている。しかし、一般に合成高分子には生体適合性に問題があり、生体防御機構の弱い肺内部への投与には危険を伴う。特許文献2では、カチオン化されたゼラチン微粒子を高分子薬剤の経肺吸収剤として用いているが、平均粒径は3.0μm程度である。
特開平10−218763号公報 特開2001−172203号公報
本発明は、生理活性成分を安定に保持でき、吸収効率が良く、かつ組織への障害性が低い経肺用製剤を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、タンパク質ナノ粒子に生理活性成分を封入することにより、生理活性成分を安定に保持でき、吸収効率が良く、かつ組織への障害性が低い経肺用製剤を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、活性成分を含有する平均粒径200nm以上500 nm以下のタンパク質ナノ粒子を含む、経肺用製剤が提供される。
好ましくは、活性成分は薬剤である。
好ましくは、該薬剤は、糖尿病治療剤、ポリペプチド、抗酸化剤、抗体、又は核酸である。
好ましくは、薬剤は、インシュリン、又はインターフェロンである。
好ましくは、タンパク質はカゼイン、コラーゲン、ゼラチン、又はアルブミンである。
好ましくは、タンパク質はカゼインである。
本発明の経肺用製剤によれば、(1)安定性の低い生理活性物質を安定に投与でき、(2)肺での吸収効率が良く、(3)カゼイン又はゼラチンなどの天然材料を用いることで障害なく肺を通して生理活性物質を吸収することが可能である。
近年、製剤開発において、新薬の開発とともに、新規の投与経路の開発も行われている。中でも、経肺の路は初回通過効果を回避でき、バイオアベイラビリティーが高いため、有用な投与経路として期待されている。
経肺投与における製剤の活性成分の吸収率は、吸入効率、活性成分の安定性、および肺での製剤の吸収効率に依存している。吸入効率と肺での吸収効率を考慮し、本発明による経肺用製剤では、平均粒径が200nm以上500 nm以下のタンパクナノ粒子を用いる。活性成分の安定性の向上は、活性成分をタンパク質に封入することにより達成可能である。活性成分のタンパク質に対する割合は本発明を実施可能である限りは特に限定はないが、好ましくは、0.0001重量%以上100重量%以下である。より好ましくは0.001重量%以上50重量%以下である。さらに好ましくは、0.01重量%以上30重量%以下である。
タンパク質に封入する活性成分としては薬剤、化粧品成分、サプリメント成分のいずれを用いても構わないが、好ましくは薬剤である。薬剤として、例えば、抗生物質、抗酸化剤、抗癌剤、免疫抑制剤、増血剤、抗血栓剤、感染症治療剤、筋弛緩剤、抗鬱剤、総合感冒薬剤、抗ウィルス剤、抗腫瘍剤、解熱剤、鎮痛剤、麻酔剤、消炎剤、抗潰瘍剤、抗アレルギー剤、ホルモン剤、抗欝剤、抗てんかん剤、向精神薬、抗痴呆剤、抗パーキンソン剤、催眠鎮静剤、強心剤、不整脈治療剤、血管拡張剤、血管収縮剤、降圧利尿剤などの降圧剤、糖尿病治療剤、抗凝血剤、コレステロール低下剤、骨粗しょう症治療剤、高脂血漿剤、呼吸促進剤、鎮咳剤、ビタミン剤、ワクチン、増殖因子、アンチセンスオリゴヌクレオチド、ポリペプチド、抗体、核酸などとして用いられるものが挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましくは、糖尿病治療剤、ポリペプチド、抗酸化剤、抗体、核酸、増殖因子、抗癌剤である。より好ましくは、糖尿病治療薬、ポリペプチド、ホルモンである。さらに好ましくはインシュリン、インターフェロン、エリスロポエチン、卵胞刺激ホルモンである。
タンパク質ナノ粒子におけるタンパク質は特に限定しないが、分子量1000から100万程度のタンパク質を用いることが好ましい。タンパク質として具体例を列挙するが、本発明においてはこれらの化合物に限定されるものではない。カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン、フィブリン、フィブロイン、トランスフェリン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、又はグロブリンなどを使用することができる。その中で好ましいものは、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、又はアルブミンであり、より好ましいものはカゼイン、ゼラチン、又はコラーゲンであり、最も好ましいものはカゼインである。タンパク質の由来は特に規定されず、ヒト、牛、豚、トリ、魚、植物、および遺伝子組み換え体のいずれでもよい。遺伝子組み換えゼラチンとしては、例えばEP0926543A、EP1014176A、米国特許第6,992,172号、EP1398324A、WO2004/085473号に記載のものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
また、該タンパク質は部分的に加水分解されていてもよい。該ゼラチンは生体由来のコラーゲンの配列とのアミノ酸同一性が40%であればよく、より好ましくは50%以上である。より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上である。ここで言うコラーゲンとは天然に存在するものであればいずれであっても構わないが、好ましくはI型、II型、III型、IV型、およびV型である。
本発明で用いるカゼインの由来は特に限定されず、乳由来であっても、豆由来であってもよく、α-カゼイン、β-カゼイン、γ-カゼイン、κ-カゼインおよびそれらの混合物を使用することができる。遺伝子組み換え体を使用することもできる。好ましくは、カゼインナトリウムを用いることができる。カゼインは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、カゼインは塩であってもよい。
タンパク質は架橋を施してもよい。架橋は、熱、光、架橋剤、又は酵素による架橋でもよいし、またはポリイオンコンプレックスおよび疎水性相互作用による架橋でもよい。好ましくは、架橋剤または酵素による架橋であり、より好ましくは酵素による架橋である。
熱による架橋では、タンパク質を熱処理することで架橋する方法であり、50〜200℃の範囲で行うのがよい。50℃より低いと架橋が不充分または架橋が行われなくなってしまう。一方、200℃を越えるとタンパク質の変性が顕著であるからである。製造と活性の要因を考慮すると、好ましくは60〜180℃であり、90〜150℃が最も好ましい。
光による架橋は、例えば、タンパク質に放射線を放射することで架橋する方法である。具体的には、紫外線照射、電子線照射、ガンマ線などの物理的エネルギーを照射することによって物理的架橋を生起させる。
架橋剤としては、無機または有機の架橋剤を用いることができる。無機または有機の架橋剤の具体例としては、クロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムなど);カルシウム塩(塩化カルシウム、水酸化カルシウムなど);アルミニウム塩(塩化アルミニウム、水酸化アルミニウムなど);カルボジイミド類(EDC,WSC、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド(HONB)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)など);N−ヒドロキシスクシイミド;オキシ塩化リン、ビニルスルホンなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。上記した架橋剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。架橋剤を使用する場合、タンパク質の重量に対して、好ましくは0.1〜100重量%の架橋剤を添加して架橋処理を行うことができる。
また、反応性基を導入したタンパク質を用いても良い。反応性基として例えば、光反応性基(例えば、シンナミル基)、ラジカル発生基(例えば、ジチオカルバミル基、カンファキノン基)、ビニル基(例えば、スチレン基)が挙げられる。さらに、反応性基と反応する化合物と混合して使用することもできる。
酵素による架橋を行う場合、酵素としては、タンパク質の架橋作用を有するものであれば特に限定されないが、好ましくはトランスグルタミナーゼおよびラッカーゼ、最も好ましくはトランスグルタミナーゼを用いて架橋を行うことができる。トランスグルタミナーゼで酵素架橋するタンパク質の具体例としては、リジン残基およびグルタミン残基を有するタンパク質であれば特に制限されない。トランスグルタミナーゼは、哺乳類由来のものであっても、微生物由来のものであってもよく、具体的には、味の素(株)製アクティバシリーズ、試薬として発売されている哺乳類由来のトランスグルタミナーゼ、例えば、オリエンタル酵母工業(株)製、Upstate USA Inc.製、Biodesign International製などのモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ、ヤギ由来トランスグルタミナーゼ、ウサギ由来トランスグルタミナーゼなどが挙げられる。
酵素の使用量は、タンパク質の種類に応じて適宜設定することが出来るが、標準的には、タンパク質の重量に対して、0.1〜100重量%程度を添加することができ、好ましくは、1〜50重量%程度を添加することができる。
本発明に用いる、タンパクナノ粒子の作製方法は特に限定しないが、例えば、下記の工程(a)から(c)によって作製される、活性物質を内包したカゼインナノ粒子が用いられる。
(a)カゼインをpH8以上pH11未満の塩基性水性媒体に混合させる工程;
(b)工程(a)で得た溶液に少なくとも1種の活性物質を添加する工程;及び
(c)工程(b)で得た溶液を pH3.5〜7.5の酸性水性媒体に注入する工程:
また、別の形態として、例えば、下記の工程(a)から(c)によって作製される、活性物質を内包したカゼインナノ粒子が用いられる。
(a)カゼインをpH8以上pH11未満の塩基性水性媒体に混合させる工程;
(b)工程(a)で得た溶液に少なくとも1種の活性物質を添加する工程;及び
(c)工程(b)で得た溶液を攪拌しながら、該溶液のpH を等電点からpH1以上離れたpHまで下降させる工程:
本発明には、用途に応じて添加剤を加えることができる。例えば、pH調整剤(例えば、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸)、各種塩、多糖(例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸など)、糖(例えば、グルコース)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のタンパク質ナノ粒子を含む経肺用製剤の投与量は、活性成分の種類及び使用量、患者の体重、疾患の状態などに応じて適宜設定することができるが、一般的には、1回の投与につき、10μg〜100mg/kg程度を投与することができ、好ましくは、20μg〜50mg/kg程度を投与することができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:
カゼイン(乳由来・和光純薬製)15mgをpH9リン酸バッファー1.5mLに溶解させる。アスタキサンチン(和光純薬製)9mgをエタノール1mLに溶解させる。この2種の溶液を混合し、エタノールを蒸発させた後、外設40℃、800rpmの攪拌条件で、1mLをマイクロシリンジを用いて、pH5のリン酸バッファー水10mL中に注入したところ、カゼインナノ粒子が得られた。上記粒子の平均粒経は、光散乱光度計、ニッキソー(株)製マイクロトラックを用い測定したところ、274nmであった。
実施例2:
カゼイン(乳由来・和光純薬製)15mgをpH9リン酸バッファー1.5mLに溶解させる。アスタキサンチン(和光純薬製)9mgおよびトコフェノール2.75mgをエタノール1mLに溶解させる。この2種の溶液を混合し、エタノールを蒸発させた後、外設40℃、800rpmの攪拌条件で、1mLをマイクロシリンジを用いて、pH5のリン酸バッファー水10mL中に注入したところ、カゼインナノ粒子が得られた。上記粒子の平均粒経は、光散乱光度計、ニッキソー(株)製マイクロトラックを用い測定したところ、293nmであった。
実施例3:
カゼイン(乳由来・和光純薬製)15mgをpH9リン酸バッファー1.5mLに溶解させる。アスタキサンチン(和光純薬製)9mgおよびトコフェノール2.75mgをエタノール1mLに溶解させる。この2種の溶液を混合し、エタノールを蒸発させた後、外設40℃、800rpmの攪拌条件で、1mLをマイクロシリンジを用いて、pH5のリン酸バッファー水10mL中に注入したところ、カゼインナノ粒子が得られた。上記粒子の平均粒経は、光散乱光度計、ニッキソー(株)製マイクロトラックを用い測定したところ、293nmであった。この分散液にアスコルビン酸100mgを添加した。
試験例1:
実施例1、2、3で作製したカゼインナノ粒子を50℃の高温槽中に静置し、10日間の経時安定性試験を行った。比較例1としてアスタキサンチンオリーブオイル乳化物を用いた。アスタキサンチン量は吸収スペクトル(Abs.500nm)から算出した(図1)。安定性の低いアスタキサンチンをカゼインナノ粒子に封入することで、アスタキサンチンの安定性を向上させることができた。さらに、添加剤の添加によりその効果を増強できたと言える。
実施例4
酸処理ゼラチンを20mg、コンドロイチン硫酸−Cを1mg、トランスグルタミナーゼ製剤(味の素(株)製アクティバTG-S)を10mg、アドリアマイシン(和光純薬工業(株)製ドキソルビシン塩酸塩)を0.4mg、イオン交換水を1mL混合する。前記溶液1mLを、外設40℃、800rpmの攪拌条件で、マイクロシリンジを用いて、エタノール10mL中に注入した。得られた分散液を外設55℃で5時間静置することで、架橋されたゼラチンナノ粒子が得られた。上記粒子の平均粒経は、光散乱光度計(大塚電子(株)製DLS−7000)を用い測定したところ、115nmであった。このナノ粒子分散液を遠心分離し、上澄のエタノールを捨て、生理食塩水10mLを加えて再分散させた。上澄みのエタノールの吸収スペクトル(Abs.480nm)から算出したアドリアマイシンの内包率は98%であった。再分散後の平均粒径を、光散乱光度計(大塚電子(株)製DLS−7000)を用い測定したところ、345nmであった。
図1は、実施例1から3のナノ粒子と比較例の乳化物におけるアスタキサンチンの熱安定性試験の結果を示す。

Claims (6)

  1. 活性成分を含有する平均粒径200nm以上500 nm以下のタンパク質ナノ粒子を含む、経肺用製剤。
  2. 該活性成分が薬剤である、請求項1に記載の経肺用製剤。
  3. 該薬剤が、糖尿病治療剤、ポリペプチド、抗酸化剤、抗体、又は核酸である、請求項2に記載の経肺用製剤。
  4. 該薬剤が、インシュリン、又はインターフェロンである、請求項2に記載の経肺用製剤。
  5. 該タンパク質がカゼイン、コラーゲン、ゼラチン、又はアルブミンである、請求項1から4の何れかに記載の経肺用製剤。
  6. 該タンパク質がカゼインである、請求項1から4の何れかに記載の経肺用製剤。
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