JP2008265499A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】操縦安定性と乗心地性の両方をバランス良く両立させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】カーカス層3の折り返し端部を左右で異なる非対称の配置にし、車輌外側の折り返し端部3aeをベルト層6とオーバラップさせると共に、車輌内側の折り返し端部3beをタイヤ最大幅位置7よりも径方向内側にする。
【選択図】図1
【解決手段】カーカス層3の折り返し端部を左右で異なる非対称の配置にし、車輌外側の折り返し端部3aeをベルト層6とオーバラップさせると共に、車輌内側の折り返し端部3beをタイヤ最大幅位置7よりも径方向内側にする。
【選択図】図1
Description
本発明は空気入りタイヤに関し、特に操縦安定性と乗心地性をバランス良く両立させた空気入りタイヤに関する。
特に、乗用車用空気入りタイヤに要求される特性としては、操縦安定性と乗心地性とが重要な要素となっている。一般に、空気入りタイヤの操縦安定性を向上するためには、例えばカーカス層を2層配置するなどしてサイド剛性を高くする手法が取られ、また乗心地性を向上するためには、例えばカーカス層を1層だけにしてサイド剛性を低くする手法が取られている。
従って、操縦安定性と乗心地性の向上手段は互いに相反する関係にあり、両特性を両立させることは困難であった。
従来、このような問題を解決するため、特許文献1は、リムに対してディスク部の連結位置をホイール表側にオフセットさせたホイールに装着する空気入りタイヤにおいて、カーカスプライの折り返し端部のタイヤ径方向高さを異ならせて、オフセット側を低くし、反オフセット側を高くした左右非対称な構造にすることを提案している。
しかし、上記の非対称構造の空気入りタイヤでは、乗心地性については満足するレベルになっても、操縦安定性の向上には乏しいという問題があった。
特開平5−319036号公報
本発明の目的は、操縦安定性と乗心地性の両方をバランス良く両立させるようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、少なくとも1層からなるカーカス層を左右一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側へビードフィラーを挟むように折り返し、カーカス層の外周に複数層からなるベルト層を配置した空気入りタイヤにおいて、その空気入りタイヤを車輌に装着した際に車輌外側となるカーカス層の折り返し端部をベルト層にオーバラップする位置まで延長すると共に、車輌内側となるカーカス層の折り返し端部をタイヤ最大幅位置より径方向内側にしたことを特徴とする空気入りタイヤである。
車輌外側のカーカス層の折り返し端部は、ベルト層とカーカス層との間に挟持させることが望ましく、車輌内外のカーカス層の折り返し端部は、ビードフィラーの径方向端部よりも径方向内側に配置することが望ましい。
また、車輌外側のカーカス層の折り返し部のコード角度を、タイヤ周方向に対して70°以上90°未満の範囲で傾斜させて、カーカス層の本体と層間で交差させることが好ましい。
車輌外側のカーカス層の折り返し端部が、ベルト層とオーバラップする長さは5〜30mmとするのがよい。
なお、カーカス層は有機繊維コードから、ベルト層はスチールコードから、それぞれ構成することができる。
本発明によれば、カーカス層の折り返し端部を左右で異なる非対称の配置にし、車輌外側の折り返し端部をベルト層とオーバラップさせると共に、車輌内側の折り返し端部をタイヤ最大幅位置よりも径方向内側にしたので、車輌旋回時に負荷が大きくなる車輌外側のサイド剛性が高くなることで操縦安定性が著しく向上し、他方で車輌内側のサイド剛性が低くなるため乗心地性が向上するので、操縦安定性と乗心地性とをバランス良く両立させることができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの一例である。
この空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)は、タイヤの内側にトレッド部1から左右一対のビード部2間にわたり有機繊維コードからなる1層のカーカス層3が装架され、そのカーカス層3の両端部がそれぞれビードコア4の周りにタイヤの内側から外側にビードフィラー5を挟むように折り返されている。トレッド部1におけるカーカス層3の外周側に、スチールコードからなる2層のベルト層6が、層間でコードが交差するように配置されている。カーカス層は2層以上であってもよく、また有機繊維コードの材料としては、ポリエステル、ナイロン又はレーヨンが例示される。ベルト層6のコード角度としては、タイヤ周方向に対し20〜40°の範囲が好ましく用いられる。
上記カーカス層3の折り返し端部の折り返し高さは、タイヤの左右で非対称となっており、車輌に装着時の車輌外側のカーカス層折り返し部3aの端部3aeはベルト層6の内側まで延在してオーバラップしている。これに対して、車輌内側のカーカス層折り返し部3bの端末3beは、タイヤ最大幅高さHよりも低い位置に設定され、好ましくはビードフィラー5のタイヤ径方向高さBよりも低くなるよう設定される。
このように、車輌外側のカーカス層折り返し端部3aeをベルト層6の内側へ挟み込むようにしたことにより、車輌旋回時に負荷が大きくなる車輌外側のサイド剛性が高くなるため操縦安定性を向上することができる。他方で、車輌内側のカーカス層折り返し端部3beの高さは、タイヤ最大幅の高さHよりもタイヤ径方向内側にしているので、サイド剛性が車輌外側よりも低くなり、乗心地性をバランス良く向上することができる。この乗心地性は、車輌内側のカーカス層折り返し端部3beをビードフィラー5のビードシートからの高さBよりも径方向内側にすることにより、一層向上することができる。
車輌外側のカーカス層折り返し部3aのコード角度は、カーカス層本体3cと同じタイヤ周方向に対し90°であってもよいが、好ましくはタイヤ周方向に対して70°以上90°未満の範囲にしてカーカス層本体3cと層間で交差させるとよい。このように層間で交差させることにより、カーカス層本体3cと折り返し部3aとの間のせん断剛性が向上するので、サイド剛性がより高くなり、操縦安定性をより向上することができる。
車輌外側のカーカス層折り返し端部3aeをベルト層6とオーバラップさせる位置としては、複数のベルト層間に挟まれるようにするか、又はベルト層6とカーカス層3との間に挟まれるようにするとよい。より好ましくは、後者のようにベルト層6とカーカス層3との間に挟むようにするのがよい。
このように挟み込むことにより、車輌外側のカーカス層折り返し部3aを強く拘束して、サイド剛性を更に高くするばかりでなく、折り返し端部3aeのセパレーションを防止することができる。
また、カーカス層折り返し端部3aeがベルト層6とオーバラップする長さLとしては、5〜30mmの範囲にするとよい。5mmより短いと操縦安定性の向上作用が低減し、また30mmより長くすると乗心地性を低下させる。
タイヤサイズを195/65R15 91Sとし、タイヤの基本構造を図1とすることを共通の構成要件とし、車輌外側におけるカーカス層折り返し部がベルト層と重なる長さLと、車輌内側におけるカーカス層折り返し端部のタイヤ径方向高さhを異ならせた本発明タイヤ(実施例1〜4)、及びカーカス層を左右対称に折り返した比較タイヤ(比較例1)と、車輌外側のカーカス層折り返し端部の高さを車輌内側よりも低くした比較タイヤ(比較例2)を製作した。
これら4種類のタイヤをリムサイズ15×6JJ(JATMA標準リム)のホイールに空気圧200kPaでリム組みし、以下の測定方法により操縦安定性と乗心地性の評価を行い、その結果を表1に記載した。
[操縦安定性]、[乗心地性]
[操縦安定性]、[乗心地性]
供試タイヤを排気量2.0Lの乗用車に装着し、5人のテストドライバーによるフィーリング評価を行い、5人の平均値で評価した。評価は、比較例1の操縦安定性及び乗心地性の測定値をそれぞれ100とする指数で示した。それぞれ指数値が大きいほど操縦安定性及び乗心地性に優れていることを意味する。
表1に示す実験結果から、本発明の空気入りタイヤの実施例1〜4は、いずれも比較タイヤ1、2に比べて操縦安定性と乗心地性が向上していることが分かる。
1 トレッド部
2 ビード部
3 カーカス層
3a 車輌外側のカーカス層折り返し部
3ae 車輌外側のカーカス層折り返し端部
3b 車輌内側のカーカス層折り返し部
3be 車輌内側のカーカス層折り返し端部
3c カーカス層本体
4 ビードコア
5 ビードフィラー
6 ベルト層
7 タイヤ最大幅位置
8 ビードシート
2 ビード部
3 カーカス層
3a 車輌外側のカーカス層折り返し部
3ae 車輌外側のカーカス層折り返し端部
3b 車輌内側のカーカス層折り返し部
3be 車輌内側のカーカス層折り返し端部
3c カーカス層本体
4 ビードコア
5 ビードフィラー
6 ベルト層
7 タイヤ最大幅位置
8 ビードシート
Claims (6)
- 少なくとも1層からなるカーカス層を左右一対のビードコアの周りにタイヤ内側から外側へビードフィラーを挟むように折り返し、該カーカス層の外周に複数層からなるベルト層を配置した空気入りタイヤにおいて、
前記空気入りタイヤを車輌に装着した際に車輌外側となる前記カーカス層の折り返し端部を前記ベルト層にオーバラップする位置まで延長すると共に、車輌内側となる前記カーカス層の折り返し端部をタイヤ最大幅位置より径方向内側にした空気入りタイヤ。 - 前記車輌外側のカーカス層の折り返し端部を、前記ベルト層とカーカス層との間に挟持させた請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記車輌内側のカーカス層の折り返し端部を前記ビードフィラーの径方向端部よりも径方向内側に配置した請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記車輌外側のカーカス層の折り返し部のコード角度を、タイヤ周方向に対して70°以上90°未満の範囲で傾斜させ、前記カーカス層の本体と層間で交差させた請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記車輌外側のカーカス層の折り返し端部が、前記ベルト層とオーバラップする長さを5〜30mmにした請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス層が有機繊維コードからなり、前記ベルト層がスチールコードからなる請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007110558A JP2008265499A (ja) | 2007-04-19 | 2007-04-19 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007110558A JP2008265499A (ja) | 2007-04-19 | 2007-04-19 | 空気入りタイヤ |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011057053A (ja) * | 2009-09-09 | 2011-03-24 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2011079481A (ja) * | 2009-10-09 | 2011-04-21 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2016043869A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
CN107074024A (zh) * | 2014-10-16 | 2017-08-18 | 普利司通美国轮胎运营有限责任公司 | 具有非对称胎体帘布层结构的轮胎 |
WO2023276185A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ |
-
2007
- 2007-04-19 JP JP2007110558A patent/JP2008265499A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3206888A4 (en) * | 2014-10-16 | 2018-04-11 | Bridgestone Americas Tire Operations, LLC | Tire having an asymmetric body ply construction |
WO2023276185A1 (ja) * | 2021-06-30 | 2023-01-05 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ |
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