JP2008264745A - 油水分離装置 - Google Patents

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義和 川口
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紀代司 岡野
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Abstract

【課題】簡単な機構で被処理液中の水と油分とを分離することができる油水分離装置を提供する。
【解決手段】供給路12内を被処理液が流通することで生じる連通路15の一端側と他端側との圧力差により、処理タンク11内の連通口15a近傍の被処理液を連通路15を介して供給路12に流入させることで、処理タンク11内に被処理液の上昇流を発生させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理タンクに貯留した油分を含む被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置に関するものである。
従来より、工作機械の切削作業時には、機械の摺動部分の潤滑のためや機械の温度上昇を抑制するための水溶性の切削液やクーラントを用いている。そして、切削作業後に、フィルタ等で大きな切削屑を除去した後、切削液とクーラントとが混ざった被処理液が処理タンクに回収される。この回収された被処理液は、水と油分とに分離して再利用又は処分される。
ここで、水と油分とに分離するために、例えば、油分が水の比重(1g/cc〜4℃)よりも軽いことを利用して、被処理液を処理タンク内で静止状態としておくことで、油分を水の上面に浮上させ、上面の油分を回収することが考えられる。
その他にも、さらに積極的に水と油分とを分離させるために、処理タンク内の被処理液中で微少な気泡を発生させ、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させることで水と油分とを分離させるようにした油水分離装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2006−167560号公報 特開2006−289290号公報
しかしながら、従来の油水分離装置では、処理タンク内の被処理液が重量差により自然に分離するのを待たなければならず、さらに、処理タンク内に供給される被処理液の流速を落とすことが必要であるため、分離するまでに時間がかかるという問題があった。
また、上述した特許文献1,2に記載されているような、被処理液中に微少な気泡を発生させる方法では、この気泡を発生させる機構を別途設ける必要があり、設備コストの増大につながるため、好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な機構で被処理液中の水と油分とを分離することができる油水分離装置を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は、処理タンク内に被処理液の上昇流を発生させ、被処理液中の油分を積極的に浮上させるようにした。
具体的に、本発明は、被処理液に含まれる油分を浮上させて水と油分とを分離させる油水分離装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1の発明は、被処理液を貯留する処理タンクと、
一端が前記処理タンクの下部に開口した供給口に接続され、他端から流入させた被処理液を該処理タンク内に供給する供給路と、
一端が前記処理タンクの供給口よりも上方位置で開口した連通口に接続され、他端が前記供給路に接続された連通路とを備え、
前記供給路内を被処理液が流通することで生じる前記連通路の一端側と他端側との圧力差により、前記処理タンク内の連通口近傍の被処理液を該連通路を介して該供給路に流入させることで、該処理タンク内に被処理液の上昇流を発生させることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、
前記処理タンクは、前記供給路から供給される被処理液をタンク周壁に沿って回転させ、遠心力により該処理タンク内の外周部に水を集める一方、中央部に水よりも比重の軽い油分を集めるサイクロン室を有することを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2において、
前記サイクロン室は、下方に向かうほどタンク横断面積が狭くなるテーパ状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1において、
前記処理タンクに開口して該処理タンク内の水を排水する排水口と前記供給口との間に、前記供給路から該処理タンク内に供給されて該排水口に向かう被処理液の流速を減速させる減速手段が設けられていることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4において、
前記減速手段は、前記処理タンクの供給口から排水口に向かう被処理液の流れ方向と直交して立設させた複数枚のバッフルプレートであることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至5のうち何れか1項において、
前記処理タンク内に貯留された被処理液中に混入している空気を排気するためのエア抜きバルブが設けられていることを特徴とするものである。
請求項1に係る発明によれば、供給路内を被処理液が流通することで生じる連通路の一端側と他端側との圧力差により、処理タンク内の連通口近傍の被処理液を該連通路を介して該供給路に流入させることで、該処理タンク内に被処理液の上昇流を発生させるから、被処理液中の油分が積極的に処理タンクの上方に集められ、水と油分との分離が促進されることとなり、簡単な機構で油水分離性能を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、処理タンクは、供給路から供給される被処理液をタンク周壁に沿って回転させ、遠心力により該処理タンクの外周部に水を集める一方、中央部に水よりも比重の軽い油分を集めるサイクロン室を有しているから、被処理液を処理タンク内で回転させ、遠心力により処理タンクの外周部に水を集め、中央部に油分を集めて分離することができ、処理タンク内に発生させた被処理液の上昇流により、中央部の油分だけを処理タンク上方に回収することができ、水と油分との分離をより確実に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、サイクロン室は、下方に向かうほどタンク横断面積が狭くなるテーパ状に形成されているから、被処理液が下方に流れるにつれて流速が上がり、水と油分との分離がより一層促進される。
請求項4に係る発明によれば、処理タンクの供給口と排水口との間に被処理液の流速を減速させる減速手段を設けたから、供給路から処理タンク内に供給された被処理液がそのまま直接排水口から排水されるのを減速手段で妨げることができ、さらに、被処理液の流速を減速させることで水と油分との重量差により水の上面に油分が浮上して、水と油分との分離を促進することができ、好ましい。
請求項5に係る発明によれば、減速手段として、被処理液の流れ方向と直交して立設させた複数枚のバッフルプレートを用いたから、簡単な構造で且つ低コストで被処理液の流速を減速させることができる。
請求項6に係る発明によれば、処理タンク内に貯留された被処理液中に混入している空気を排気するためのエア抜きバルブを設けたから、処理タンクの排油路から油分を排油する作業が確実に行える。具体的に、排水路の流量制御弁を閉状態、排油路の流量制御弁を開状態として処理タンクの内圧によって排油しているが、被処理液中に空気が混入されていると、処理タンクの内圧が低下して排油作業が十分に行えないことがある。そこで、本発明のように、エア抜きバルブを用いて処理タンク内の空気を排気することで、処理タンク内を被処理液で充満させることができ、処理タンクの内圧を十分に高めて確実に排油することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。図1に示すように、この油水分離装置10は、工作機械の切削作業後の水と油分とを含む被処理液から油分を浮上させて水と油分とを分離させるものであり、被処理液を貯留する処理タンク11と、処理タンク11内に被処理液を供給する供給路12と、処理タンク11内の水を排水する排水路13と、処理タンク11内の油分を排油する排油路14と、供給路12と処理タンク11における供給路12よりも上方位置とを連通する連通路15とを備えている。なお、符号Lは液面レベルを示しており、この油水分離装置10は切削作業後の廃液を貯留する図示しない廃液タンク内に沈下された状態で保持され、供給路12の上流端が液面レベルL近傍に位置していて、廃液タンク上面の被処理液が供給路12を介して処理タンク11内に供給されるようになっている。
前記処理タンク11は、高さ方向の略中央位置で仕切板16によって下部のサイクロン室17と上部の抽油室18とに区画されており、サイクロン室17と抽油室18とを連通する浮上油誘導管19が仕切板16を貫通して設けられている。そして、浮上油誘導管19におけるサイクロン室17の上部近傍には開口孔19aが開口しており、サイクロン室17で遠心力により分離された油分が開口孔19aを通って処理タンク31上部の抽油室18に向かうようになっている。なお、開口孔19aの開口位置を、開口孔19aの開口縁が仕切板16に接する程度の位置に設定すると、被処理液の上昇流によりサイクロン室17内上部に集められた油分を回収しやすくなるため好ましい。
処理タンク11のタンク周壁11aの上部には、処理タンク11内の油量を検出する油量レベルゲージ11bが取り付けられている。ここで、図1では、仕切板16は、油分が上昇しやすいように、下方から上方に向かってタンク横断面積が狭くなるようにテーパ状に傾斜させているが、傾斜させずに水平に配置してもよい。
前記供給路12は、一端が処理タンク11下部のサイクロン室17に開口した供給口12aに接続されており、切削作業後にフィルタ等で大きな切り屑を除去した後の被処理液を他端(上流端)から流入させ、処理タンク11内に供給するものである。
前記排水路13は、一端が処理タンク11下部のサイクロン室17に開口した排水口13aに接続されている。そして、供給路12から供給される被処理液がサイクロン室17内でタンク周壁11aに沿って回転され、遠心力により処理タンク11内の外周部に水が集められる一方、中央部に水よりも比重の軽い油分が集められて、その外周部に集められた水が排水路13を通って他端から排水されるようになっている。排水路13の流路途中には流量制御弁13bが設けられ、排水路13の他端近傍には排水路13内の空気を自動的に排気して排水路13内を水で満たすためのエア抜きバルブ13cが設けられている。
前記排油路14は、一端が処理タンク11上部の抽油室18に開口した排油口14aに接続されている。そして、サイクロン室17で中央部に集められ、浮上油誘導管19の下部開口及び開口孔19aを通って抽油室18に流入した油分が排油路14を通って他端から排油されるようになっている。排油路14の流路途中には流量制御弁14bが設けられ、排油路14の他端近傍には処理タンク11内の空気を自動的に排気して処理タンク11内を被処理液で充満させるためのエア抜きバルブ14cが設けられている。
前記連通路15は、一端が処理タンク11上部の抽油室18の底面(仕切板16)近傍に開口した連通口15aに接続され、他端が供給路12に接続されている。具体的に、連通路15の他端部は供給路12の管路内に貫通し、下流端が供給路12の下流側を向くように折り曲げられている。また、連通路15の流路途中には流量制御弁15bが設けられている。ここで、供給路12における連通路15との接続部近傍は、連通路15の他端部が供給路12の管路内に入り込んでいることにより、供給路12内を流れる被処理液の流れが絞られているため、流速を増加させて連通口15a近傍よりも低い圧力を発生させる、いわゆるベンチュリ形状に形成されている。すなわち、供給路12内を被処理液が流通することで生じる連通路15の一端側と他端側との圧力差によって、処理タンク11内の連通口15a近傍の被処理液が連通路15を介して供給路12に流入する。これにより、処理タンク11内に、サイクロン室17から抽油室18に向かって被処理液の上昇流が発生するようになっている。
このように、処理タンク11内で被処理液の上昇流を発生させることで、被処理液中の油分が積極的に処理タンク11上部の抽油室18内に集められ、水と油分との分離が促進されることとなり、油水分離性能を向上させることができる。
−排油動作−
次に、処理タンク11内で分離させた水と油分とを、それぞれ排水路13及び排油路14を介して排水及び排油する手順について説明する。まず、切削作業後の被処理液をフィルタ等により濾過して大きな切削屑を取り除き、供給路12から処理タンク11内に被処理液を供給する。
そして、処理タンク11下部のサイクロン室17において、被処理液をタンク周壁11aに沿って回転させ、遠心力によりサイクロン室17内の外周部に水を集める一方、中央部に水よりも比重の軽い油分を集める。
また、供給路12から処理タンク11内に被処理液を供給することで、連通路15の一端側と他端側とに圧力差が生じ、処理タンク11内の連通口15a近傍の被処理液が連通路15を介して供給路12に流入する。これにより、処理タンク11内に、サイクロン室17から抽油室18に向かって被処理液の上昇流が発生し、サイクロン室17の中央部に集められていた油分が、浮上油誘導管19を通って抽油室18に流入する。
そして、油量レベルゲージ11bにより、所定量以上の油分が抽油室18内に回収されたことを検知した場合には、処理タンク11上部に浮上している油分を排油路14から排油する動作を行う。具体的に、この排油動作時には、まず、排水路13の流量制御弁13bを閉状態、排油路14の流量制御弁14bを開状態とする。この状態では、処理タンク11の内圧により、処理タンク11上部の抽油室18内に浮上している油分が排油路14を介して外部に排油される。一方、排水動作時には、排水路13の流量制御弁13bを開状態、排油路14の流量制御弁14bを閉状態とする。この状態では、処理タンク11の内圧により、処理タンク11下部のサイクロン室17内に貯留している水が、排水路13を介して外部に排水される。
以上のように、本発明の実施形態1に係る油水分離装置10によれば、供給路12内を被処理液が流通することで生じる連通路15の一端側と他端側との圧力差により、処理タンク11内の連通口15a近傍の被処理液を連通路15を介して供給路12に流入させることで、処理タンク11内に被処理液の上昇流を発生させるから、被処理液中の油分が積極的に処理タンク11上部の抽油室18の上方に集められ、水と油分との分離が促進されることとなり、油水分離性能を向上させることができる。
また、処理タンク11下部のサイクロン室17では、供給路12から供給される被処理液をタンク周壁11aに沿って回転させ、遠心力によりサイクロン室17の外周部に水を集める一方、中央部に水よりも比重の軽い油分を集めて分離するようにしたから、処理タンク11内に発生させた被処理液の上昇流により、中央部の油分だけを処理タンク11の抽油室18上方に回収することができ、水と油分との分離をより確実に行うことができる。
<実施形態2>
図2は、本発明の実施形態2に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。前記実施形態1との違いは、処理タンク21内に被処理液の流速を減速させるバッフルプレート23を設けた点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図2に示すように、この油水分離装置20における処理タンク21のタンク周壁21aの下部には、供給口12aと排水口13aとが一直線状に対向して開口している。そして、処理タンク21の供給口12aよりも上方位置、具体的には、処理タンク21のタンク周壁21aの高さ方向の略中央位置に連通口15aが開口している。
また、前記処理タンク21の底部には、供給路12から供給口12aを介して処理タンク21内に供給されて排水口13aに向かう被処理液の流速を減速させるために、その流れ方向と直交するように複数枚のバッフルプレート23(減速手段)が立設している。
図3は、バッフルプレートの配置を示す平面図である。図3に示すように、処理タンク21の供給口12aと排水口13aとは一直線状に対向して開口しており、供給口12aと排水口13aとの間には、被処理液の直進流動を妨げるようにバッフルプレート23がジグザグ状に配置されている。具体的には、供給口12aと排水口13aとの間に、3枚のバッフルプレート23が互いに間隔をあけて処理タンク21の奥行方向(図3では上下方向)の略中央位置に配置され、この3枚のバッフルプレート23の間で且つ処理タンク21の奥行方向の両端部に計4枚のバッフルプレート23が配置されている。
ここで、供給口12aから処理タンク21内に被処理液が供給されると、被処理液は供給口12a近傍に配置されたバッフルプレート23に当たって処理タンク21の奥行方向両側に分流し、続いて、処理タンク21の奥行方向の両端部に配置したバッフルプレート23に当たって再び処理タンク21の中央部に合流する。このような被処理液の合流及び分流が処理タンク21内で繰り返されることで、被処理液の流速がバッフルプレート23によって減速される。
そして、流速が減速された被処理液は、処理タンク21内で水と油分との重量差により水の上面に油分が浮上して分離されやすくなる。さらに、供給路12内を被処理液が流通することで生じる連通路15の一端側と他端側との圧力差によって、処理タンク21内の連通口15a近傍の被処理液が連通路15を介して供給路12に流入し、処理タンク21内に被処理液の上昇流が発生しているから、被処理液中の油分が積極的に処理タンク21上部に集められ、水と油分との分離が促進されることとなり、油水分離性能を向上させることができる。
なお、処理タンク21上面に集めた油分を回収する排油動作については前記実施形態1と略同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本発明の実施形態2に係る油水分離装置20によれば、処理タンク21の供給口12aと排水口13aとの間に、供給路12から処理タンク21内に供給されて排水口13aに向かう被処理液の流れ方向と直交して立設させた複数枚のバッフルプレート23を設けたから、被処理液の流速を減速させることで水と油分との重量差により水の上面に油分が浮上して、水と油分との分離を促進することができ、好ましい。また、バッフルプレート23を用いるだけという簡単な構造で且つ低コストで被処理液の流速を減速させることができる。
<実施形態3>
図4は、本発明の実施形態3に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。前記実施形態1との違いは、サイクロン室37の形状、及び供給路12と連通路35との接続部の形状であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図4に示すように、この油水分離装置30の処理タンク31は、処理タンク31下部のサイクロン室37と上部の抽油室18とが、仕切板16によって区画されている。サイクロン室37は、下方に向かうほどタンク横断面積が狭くなるテーパ状に形成されている。そして、供給路12からサイクロン室37内に供給された被処理液がタンク周壁31aに沿って回転することで、遠心力により被処理液の水と油分とが分離される一方、サイクロン室37がテーパ状に絞られていることで、被処理液が下方に流れるにつれて流速が上がり、水と油分との分離がより一層促進されるようになっている。また、サイクロン室37の下方には、テーパ状よりもさらに急激に絞られた絞り部31bが形成され、この絞り部31bを被処理液が通過する際には、さらに流速が上がるようになっている。
そして、サイクロン室37で水と油分とに分離された被処理液は、サイクロン室37の底部近傍に一端が開口した浮上油誘導管19から油分が回収されて処理タンク31上部の抽油室18に流れる一方、排水路13から水が回収される。また、浮上油誘導管19におけるサイクロン室37の上部近傍には開口孔19aが開口しており、サイクロン室37で遠心力により分離された油分が開口孔19aを通って処理タンク31上部の抽油室18に向かうようになっている。なお、開口孔19aの開口位置を、開口孔19aの開口縁が仕切板16に接する程度の位置に設定すると、被処理液の上昇流によりサイクロン室37内上部に集められた油分を回収しやすくなるため好ましい。
前記連通路35は、一端が処理タンク31上部の抽油室18の底面(仕切板16)近傍に開口した連通口35aに接続され、他端が供給路12に接続されている。具体的に、連通路35の他端部には供給路12の配管外周を囲う筒状部35bが形成されている。この筒状部35bは有底の外周筒及び内周筒とが同心状に配置され、外周筒と内周筒との間に連通路35から流入した被処理液が流通する空間部を有するように形成されている。そして、この筒状部35bの内周筒は、供給路12の配管内部まで入り込んでおり、供給路12における連通路35との接続部近傍は、連通路35の筒状部35bによって被処理液の流れが絞られているため、流速を増加させて連通口35a近傍よりも低い圧力を発生させる、いわゆるベンチュリ形状に形成されている。
また、筒状部35bの有底側は供給路12の上流側に向けられ、筒状部35bの開口側が供給路12の下流側に向けられている。すなわち、供給路12内を被処理液が流通することで生じる連通路35の一端側と他端側との圧力差によって、処理タンク31内の連通口35a近傍の被処理液が連通路35を介して供給路12に流入する。これにより、処理タンク31内に、サイクロン室37から抽油室18に向かって被処理液の上昇流が発生するようになっている。その他の構成は前記実施形態1と同様であるため、以下、説明を省略する。
以上のように、本実施形態3に係る油水分離装置30によれば、サイクロン室37は、下方に向かうほどタンク横断面積が狭くなるテーパ状に形成されているから、被処理液が下方に流れるにつれて流速が上がり、水と油分との分離がより一層促進される。その他の効果については、前記実施形態1と同様である。
<実施形態4>
図5は、本発明の実施形態4に係る油水分離装置の構成を示す正面図である。前記実施形態1との違いは、切削作業後の廃液を貯留した廃液タンク47からダイヤフラムポンプ46及び油水回収ノズル41を用いて被処理液を供給路12に送り出すようにした点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図5に示すように、この油水分離装置40は、切削作業後の被処理液及び切削屑が混在した廃液を貯留する廃液タンク47と、廃液タンク47に貯留した廃液の上面に浮上した被処理液を回収する油水回収ノズル41と、油水回収ノズル41で回収した被処理液を供給路12に送り出すためのダイヤフラムポンプ46とをさらに備えている。
図6は油水回収ノズルの構成を示す平面図、図7は図6のA−A矢視断面図である。図6及び図7にも示すように、前記油水回収ノズル41は、略矩形板状の回収部42と、回収部42の略中央位置から下方に延びるノズル部43とを有している。
前記回収部42には、図6で上下及び左右方向にそれぞれ延びて直交するV溝42aが形成されている。回収部42の略中央部には段付溝42bが形成されており、この段付溝42b内にノズル部43の上端部が嵌合されて一体化されている。このノズル部43の上端部にも、回収部42のV溝42aに連続するように上下及び左右方向にそれぞれ延びて直交するV溝43aが形成されており、このV溝43aの直交部(中央部)にはノズル下方に開口する貫通孔43bが形成されている。また、このV溝42a,43aは、それぞれ回収部42の中央部に向かって傾斜するように形成されている。そして、回収部42は、廃液上面に浮上するように発泡スチロール等の軽量材料で形成されており、ノズル部43は硬質の樹脂で形成されている。
ここで、回収部42を廃液上面に浮かべると、V溝42aの尖端部が液面レベルLよりも下方に位置して、回収部42の側面に開口しているV溝42aから貫通孔42bに向かって廃液上面の被処理液が流れ込み、ノズル部43内に流入するようになっている。
また、略矩形板状の回収部42の角部近傍(図6では右上の角部)にはガイド孔42cが形成されており、廃液タンク47等に固定され上下方向に延びるガイドバー45に摺動自在に挿通されて、油水回収ノズル41が上下方向にしか移動しないように規制されている。
前記ノズル部43の外周部にはネジ部43cが形成されており、このネジ部43cには油水回収ノズル41の水位調整用の重りとしての分銅44が締結されている。この分銅44の重量を変更することにより、油水回収ノズル41の液面レベルLに対する水位が調整され、V溝42aからノズル部43に流入する被処理液の流量を調整することができる。
前記油水回収ノズル41のノズル部43とダイヤフラムポンプ46とは、接続配管48によって接続されている。この接続配管48の配管途中には、被処理液の逆流を防止するチェックバルブ48aと配管中のゴミを取り除くためのY型ストレーナ48bが取り付けられている
前記ダイヤフラムポンプ46を作動させて油水回収ノズル41により廃液タンク47から吸い出した被処理液は、下流側に接続された供給路12を通って処理タンク11内に供給される。
ここで、本実施形態4に係る油水分離装置40においても、供給路12内を被処理液が流通することで生じる連通路15の一端側と他端側との圧力差によって、処理タンク11内の連通口15a近傍の被処理液が連通路15を介して供給路12に流入する。これにより、処理タンク11内に、サイクロン室17から抽油室18に向かって被処理液の上昇流が発生するようになっている。
このように、処理タンク11内で被処理液の上昇流を発生させることで、被処理液中の油分が積極的に処理タンク11上部の抽油室18内に集められ、水と油分との分離が促進されることとなり、油水分離性能を向上させることができる。
<実施形態5>
図8は、本発明の実施形態5に係る油水分離装置の構成を示す正面図である。前記実施形態4との違いは、ダイヤフラムポンプ46の代わりに、工作機械に冷却用の水を供給するために予め設けられている注水装置51を利用して、切削作業後の被処理液を供給路54に流入させるようにした点であるため、以下、実施形態4と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図8に示すように、この油水分離装置50は、工作機械に冷却用の水を供給する注水装置51を備えている。この注水装置51は、ポンプ52及びフィルタ53を有しており、ポンプ52で吸い上げた水がフィルタ53で濾過された後、工作機械に供給されるようになっている。ここで、注水装置51から工作機械に向かう流路を接続配管55により分岐させ、注水装置51から送水された水を、接続配管55を介して供給路54に送り込み、処理タンク11側に供給するようにしている。
前記供給路54は、具体的にはクロス継手で構成され、クロス継手の第1ポートは処理タンク11の供給口12aに接続され、第2ポートは連通路15に接続されている。第3ポートは注水装置51と接続され、第4ポートは油水回収ノズル41と接続されている。
このような構成とすることで、注水装置51から送水された水が供給路54としてのクロス継手内を流通する際に、ベンチュリ効果により廃液タンク47内の被処理液が油水回収ノズル41を介して処理タンク11内に流入する一方、連通路15から処理タンク11の連通口15a近傍の被処理液が供給路54内に流入する。これにより、処理タンク11内に、サイクロン室17から抽油室18に向かって被処理液の上昇流が発生するようになっている。また、ダイヤフラムポンプを用いなくても廃液タンク47から被処理液を吸引することができ、設備コストを低減する上で有利となる。
以上説明したように、本発明は、簡単な機構で被処理液中の水と油分とを分離することができる油水分離装置を提供することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
本発明の実施形態1に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。 本実施形態2に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。 バッフルプレートの配置を示す平面図である。 本実施形態3に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。 本実施形態4に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。 油水回収ノズルの構成を示す平面図である。 図6のA−A矢視断面図である。 本実施形態5に係る油水分離装置の概略構成を示す正面図である。
符号の説明
10 油水分離装置
11 処理タンク
11a タンク周壁
12 供給路
12a 供給口
13 排水路
13a 排水口
13c エア抜きバルブ
14 排油路
14a 排油口
14c エア抜きバルブ
15 連通路
15a 連通口
17 サイクロン室
20 油水分離装置
21 処理タンク
21a タンク周壁
23 バッフルプレート(減速手段)

Claims (6)

  1. 被処理液に含まれる油分を浮上させて水と油分とを分離させる油水分離装置であって、
    被処理液を貯留する処理タンクと、
    一端が前記処理タンクの下部に開口した供給口に接続され、他端から流入させた被処理液を該処理タンク内に供給する供給路と、
    一端が前記処理タンクの供給口よりも上方位置で開口した連通口に接続され、他端が前記供給路に接続された連通路とを備え、
    前記供給路内を被処理液が流通することで生じる前記連通路の一端側と他端側との圧力差により、前記処理タンク内の連通口近傍の被処理液を該連通路を介して該供給路に流入させることで、該処理タンク内に被処理液の上昇流を発生させることを特徴とする油水分離装置。
  2. 請求項1において、
    前記処理タンクは、前記供給路から供給される被処理液をタンク周壁に沿って回転させ、遠心力により該処理タンク内の外周部に水を集める一方、中央部に水よりも比重の軽い油分を集めるサイクロン室を有することを特徴とする油水分離装置。
  3. 請求項2において、
    前記サイクロン室は、下方に向かうほどタンク横断面積が狭くなるテーパ状に形成されていることを特徴とする油水分離装置。
  4. 請求項1において、
    前記処理タンクに開口して該処理タンク内の水を排水する排水口と前記供給口との間に、前記供給路から該処理タンク内に供給されて該排水口に向かう被処理液の流速を減速させる減速手段が設けられていることを特徴とする油水分離装置。
  5. 請求項4において、
    前記減速手段は、前記処理タンクの供給口から排水口に向かう被処理液の流れ方向と直交して立設させた複数枚のバッフルプレートであることを特徴とする油水分離装置。
  6. 請求項1乃至5のうち何れか1項において、
    前記処理タンク内に貯留された被処理液中に混入している空気を排気するためのエア抜きバルブが設けられていることを特徴とする油水分離装置。
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