JP5549948B2 - 排水処理装置及び排水処理施設 - Google Patents

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本発明は、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、前記排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能な排水処理装置及び、この排水処理装置が揚水された排水の最初の処理に用いられる排水処理施設に関する。
工場跡地等の再開発に伴い、重金属、VOCによる深刻な土壌汚染が度々、明らかにされてきている。土壌汚染等は、工場や家庭で使われた廃水に含まれる様々な物質(汚濁物質)が主な原因であるため、廃水中の汚濁物質を分離、分解、無害化することが肝要である。汚濁物質のうち油分や有機物、砂等、粒子状の夾雑物は、VOC等の除去効率を著しく低下させることが知られている。また、配管、計器類の閉塞、圧力損失、ポンプ等の機器類の摩耗等、浄化施設の故障の原因にも挙げられる。特に、油分は付着性が強く、有機物、鉄分、砂等を配管、機器類に付着させるために大きな問題として捕らえられている。
従来から油水中の油を水から分離して回収する方法又は装置として、下記特許文献にて提案されるように、船舶向け(特許文献1)、工作機械向け(特許文献2)、厨房向け(特許文献3)、工場、ガソリンスタンド向け(特許文献4)のもの等が、複数知られている。しかし、油水分離は水と油の比重差が小さいため、廃水の流速を可能な限り遅くすることを要し、大きな容量の槽内で行われることが一般的である。また、油分は、ポンプ等を通過する際に分断され、水中に細かく分散するため分離除去を益々難しくしている。
特公平7−29001号公報 特開平8−294602号公報 登録実用新案第3147268号公報 特開2005−34752号公報
上述のように、土壌や地下水浄化において、汚濁物質のうち油分や有機物、砂等の粒子状の夾雑物を分離、分解、無害化する技術には需要がある。その一方で、1つの工程(装置)により、油水分離とともに積極的に、有機物、砂等の粒子状の夾雑物まで除去しようとする手段は現状、知られていない。1つの装置により油水分離と、夾雑物の除去とを同時処理することができれば、全体の排水処理施設の規模の小型化、管理運営のコストダウンを図ることができる。特に、揚水直後の排水に対して油水分離と、夾雑物の除去とを同時に行うことで、排水処理施設の配管、計器類、ポンプ等の機器類の摩耗等を抑えて故障の頻度を低下させ、更なる管理運営のコストダウンを図ることも期待される。
本発明は、上記実情に鑑み提案され、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、前記排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能な排水処理装置及び、この排水処理装置が、揚水された排水の最初の処理に用いられる排水処理施設を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、前記排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能な浮上沈降分離処理槽を備える排水処理装置であって、前記浮上沈降分離処理槽が、側壁の上部に設けられ、前記排水を導入する導入口と、この導入口の近傍に、前記側壁側から槽内中心部側へ向けて傾斜させて設けられ、導入した前記排水を減速した下降流にする偏流板と、前記側壁に設けられ、前記導入口よりも下側から前記槽内中心部の下方へ向けて下る曲面を有し、この曲面に沿って前記排水を下らせる曲面板材と、前記側壁とは別の側壁に設けられ、前記曲面板材の先端より高い位置を先端として前記槽内中心部の下方から前記別の側壁へ向けて上る曲面を有し、この曲面に沿って前記排水を上らせる第2曲面板材と、この第2曲面板材よりも前記別の側壁の上部に設けられ、前記排水を排出する排出口と、前記偏流板と同方向に傾斜させて設けられ、前記油分が浮上するのを案内する複数の傾斜板とを備え、前記曲面板材及び前記第2曲面板材にそれぞれ開口部が設けられて構成され、前記排水が減速した下降流になって前記浮上沈降分離処理槽内を巡ることで前記油分が分離され、前記曲面板材及び前記第2曲面板材の先端の高低差と、前記開口部とによって前記夾雑物が分離されることを特徴とする。
上記浮上沈降分離槽は、微小気泡が発生する気泡発生手段を備えることが好ましい。
また、本発明は、上記排水処理装置を備える排水処理施設であって、この排水処理装置での処理が揚水された排水の最初の処理であることを特徴とする。
本発明に係る排水処理装置は、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能な浮上沈降分離処理槽を備える。この浮上沈降分離処理槽は、排水を導入する導入口が側壁の上部に設けられているので、ポンプを設置する等により、排水を揚水した直後に導入することができる。また、導入口の近傍に偏流板が側壁側から槽内中心部側へ向けて傾斜させて設けられているので、浮上沈降分離処理槽に導入した排水を、偏流板に当てて強制的に下降流にし、その流速を減速させることができる。排水を減速させることで、排水に含まれる油分を水と油の比重差によって分離することができる。排水中の質量のある粒子等の夾雑物は、排水を減速させることで互いに衝突して運動エネルギーを失うため、沈降分離を促すことができる。なお、油水分離は排水が浮上沈降分離処理槽を巡る間、継続的に進むことになる。
さらに、本発明では、導入口よりも下側の側壁から槽内中心部の下方へ向けて下る曲面を有し、この曲面に沿って排水を下らせる曲面板材が側壁に設けられているので、下降流となった排水を、この曲面に沿って方向を徐々に横向きへと変えながら減速させて移動させることができる。曲面板材には開口部が設けられているので、排水中の夾雑物が慣性力により開口部を通過することで、沈降分離することができる。また、曲面板材の先端より高い位置を先端として槽内中心部の下方から別の側壁へ向けて上る曲面を有し、この曲面に沿って排水を上らせる第2曲面板材が側壁とは別の側壁に設けられ、この第2曲面板材にも開口部が設けられているので、曲面板材の先端及び第2曲面板材の先端の高低差とともに、第2曲面板材の開口部によっても排水中の夾雑物をさらに分離することができる。特に、第2曲面板材の曲面を上る排水は流速が極めて遅くなるため、開口部を通じて夾雑物のうち小さな粒子の分離、沈降を有利に働かせることができる。
このほか、本発明では、第2曲面板材よりも別の側壁の上部に排出口が設けられているので、油分及び夾雑物が分離された排水を、浮上沈降分離処理槽から外部へ排出することができる。偏流板と同方向に傾斜させて設けられている傾斜板により、浮上沈降分離処理槽内で分離された油分を水面まで案内して浮上させることができる。なお、上記浮上沈降分離槽に、微小気泡が発生する気泡発生手段を備える構成とすれば、浮上沈降分離処理槽内で分離された油分を微小気泡が包接して効率よく、水面まで導くことができる。
このように、本発明に係る排水処理装置は、上述した構成の浮上沈降分離処理槽を備えることにより、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることができる。したがって1つの装置により油水分離と、夾雑物の除去とを同時処理することができるため、全体の排水処理施設の規模の小型化、管理運営のコストダウンを図ることができる。また、本発明に係る排水処理装置を、排水処理施設における一連の排水処理のうち、揚水された排水の最初の処理に用いることにより、排水処理施設の配管、計器類、ポンプ等の機器類の摩耗等を抑えて故障の頻度を低下させることができ、管理運営を最適化することが可能な排水処理施設を提供することができる。
本発明に係る排水処理装置について、その構成に排水の流れ等を併記して表した概略縦断面図である。 図1の排水処理装置について、気泡発生手段を作動させた状態を現した概略縦断面図である。
以下、本発明に関する一実施形態を詳細に説明する。この一実施形態は、本発明の構成を具現化した例示に過ぎず、特許請求の範囲に記載した事項を逸脱することがなければ種々の設計変更を行うことができる。
本発明に係る排水処理装置100は、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能な浮上沈降分離処理槽1を備える。本発明に係る排水処理装置100は、一連の排水処理が行われる排水処理施設において、揚水された排水の最初の処理に用いられることが好ましい。したがって、以下に説明する一実施形態は、ポンプ等により揚水された直後の排水が、本発明に係る排水処理装置で処理される例が記述されている。
浮上沈降分離処理槽1は、以下の構成を備えている。具体的には、図1に示すように、一方の側壁11の上部に導入口11aが設けられている。側壁11とは別の側壁12の上部に排出口12aが設けられている。導入口11aの近傍には、傾斜させた偏流板13が設けられ、この偏流板13と同方向に傾斜させた複数の傾斜板14が、沈降分離処理槽1の上半分を占めるように、かつ、傾斜板14同士が平行になるようにして設けられている。なお、偏流板13は、傾斜板14よりも急勾配にして設置されている。偏流板13の長さは、排水の浮上沈降分離処理槽1内を巡る効率を高めるために傾斜板14よりも短く、傾斜板14の約2分の1程度とすることが好ましい。
また、導入口11aよりも下側であって、側壁11の中程の高さの位置には、槽内中心部の下方へ向けて下る曲面を有する第1セパレーター15(曲面板材)が設けられている。別の側壁12には、第1セパレーター15の先端15aより高い位置を先端16aとして、中心部の下側から別の側壁12へ向けて上る曲面を有する第2セパレーター16(第2曲面板材)が設けられている。第1セパレーター15及び第2セパレーター16には、これらの厚みを貫通する開口部としての孔が多数(以下、「多孔」という。)設けられている。ここで、開口部としての孔が「多数」とは、1つ又は2つの孔ではなく、それ以上の孔を備えるということを意味する。「多数」の上限値は、第1セパレーター15及び第2セパレーター16が、構造上及び本発明の実施上、破壊しない強度を保つことができる最大の数である。孔の形状は丸形、矩形等、適宜選択することができる。
ここで、第1セパレーター15及び第2セパレーター16に設けられる開口部は、上述した多孔に代えて、構造上及び実施上破壊しない強度を保つことができる範囲で複数の、水平方向に扁平した開口(以下、「スリット」という。)を設けることもできる。スリットを第1セパレーター15及び第2セパレーター16に設けることで、多孔を設けたときに比べ夾雑物を効率よく通過させて分離効率を高めることができる。また、本発明に係る排水処理装置100を、油分が多く含まれる排水に適用する場合には、多孔を設けた第1セパレーター15及び第2セパレーター16で浮上沈降分離処理槽1を構成することが、スリットを設けたときに比べて油分を第1セパレーター15及び第2セパレーター16から下方に通過させないようにできるので、好ましい。また、排水に含まれる油分と夾雑物の質や量に鑑み、第1セパレーター15に多孔を設け、第2セパレーター16にスリットを設ける例、第1セパレーター15にスリットを設け、第2セパレーター16に多孔を設ける例等も採用することができる。
第1セパレーター15及び第2セパレーター16の下方は、傾斜する底面17を有する浮上沈降分離処理槽1の底部である。この底部の最底域には、溜まった沈殿物(夾雑物)を取り除くための開閉口17aが設けられている。このほか、浮上沈降分離処理槽1には、槽内中心部に排水中に微小気泡を発生させるための気泡発生手段が設けられている。この気泡発生手段は、公知の気泡発生装置を用いることができる。
浮上沈降分離処理槽1の導入口11aは、排水処理装置100の導入槽101に連続している。この導入槽101では、揚水口から排水が揚水され、気液分離されて必要な場合に薬剤が投入される。
偏流板13は、導入口11aの近傍に、導入口11aが設けられる位置に対応させて側壁11側から槽内中心部側へ向けて傾斜している。その傾斜角度は、浮上沈降分離処理槽1の容量、排水の浮上沈降分離処理槽1内を巡る時間、導入口11aから導入される排水のスピード、油分が分離される効率等を考慮することで下降流として減速すべきスピードを導き出すことができるので、下降流がそのスピードになるような角度に適宜調整される。したがって、偏流板13は処理すべき排水のロット毎に、その傾斜角度が調整されて浮上沈降分離処理槽1に設けられることが好ましい。偏流板13に角度調整機構を備えさせて、ロット毎にその角度を制御する形態も好ましいといえる。
第1セパレーター15は、多孔又はスリットを有する板材である。この板材の上面は、側壁11から槽内中心部の下方へ向けて下る曲面、例えば円弧面であり、その先端15aが最も下側に位置する。第2セパレーター16も、多孔又はスリットを有する板材であり、その上面は別の側壁12から槽内中心部の下方へ向けて下る曲面、例えば円弧面で、先端16aが最も下側に位置する。第1セパレーター15の先端15aは、第2セパレーター16の先端16aよりも更に下側に位置している。
傾斜板14は、油水分離された排水中の油分が、排水中に留まって再度分散することのないように水面まで案内する案内板として機能する。傾斜板14は、浮上沈降分離処理槽1の水の流れが考慮されて、偏流板13と同方向に設けられる。また、分離した油分が排水中で再度分散することのないように、沈降分離処理槽1の上半分を占めるように、傾斜板14同士が平行になるようにして設けられている。
以下、浮上沈降分離処理槽1内を巡る排水の様子を説明する。図1において、排水の流れを実線で示し、油分の分離、浮上の様子を一点鎖線で示し、夾雑物の分離、沈降の様子を二点鎖線で示している。なお、以下に説明する浮上沈降分離処理槽1は、第1セパレーター15及び第2セパレーター16に設けられる開口部を、多孔とした例である。また、予め水又は排水が浮上沈降分離処理槽1内に満たされた状態で処理を始める例である。
浮上沈降分離処理槽1では、揚水直後の排水が導入口11aへ導入される。導入された排水は、導入口11aの近傍に設けられた偏流板13に衝突し、強制的に下降流にされ、減速する。減速した排水(下降流)含まれる油分はその比重差から分離し始める。同時に、排水中の夾雑物である質量のある粒子は互いに衝突し、急激に運動エネルギーを失って沈降を始める。
下降流となった排水は、第1セパレーター15の円弧面に沿って移動する方向を徐々に横向きへと変え、さらに減速しながら槽内中心部の下方へ向かう。第1セパレーター15はその円弧面に多孔を有するので、夾雑物が慣性力により多孔を通過し、排水から分離される。第1セパレーター15上を移動中の排水は、円弧面に沿うために遠心力が働き、含んでいる夾雑物のうち質量の大きな粒子が円弧面を早く下り、質量の小さな粒子が円弧面を遅く下ることになる。このため、第1セパレーター15上での沈降分離は、質量の小さな粒子が比較的多く分離される。
第1セパレーター15上を移動した排水は、その先端15aが第2セパレーター16の先端16aよりも下側に位置し、第1セパレーター15の先端15a及び第2セパレーター16の先端16aに高低差が存在するので、含まれる夾雑物の大部分が、第2セパレーター16の円弧面に辿り着くことなく分離されて沈降する。特に、質量の大きな粒子がほぼすべて分離され、沈降することになる。
また、第2セパレーター16に辿り着いた僅かな夾雑物も、第2セパレーター16が多孔を有するので、その円弧面に沿って別の側壁12へ上る間に多孔を通過し、排水から分離されて沈降する。このとき排水は、下降流となって減速し、第1セパレーター15を通過することで更に減速し、続いて、第2セパレーター16の円弧面を上ることで減速するので、極度に減速した状態である。このため、第2セパレーター16では質量の小さな粒子が特に効率よく分離され、沈降する。なお、排水が第1セパレーター及び第2セパレーター16を移動しているとき、排水に含まれる油分も、その比重差から分離され続けることになる。
第2セパレーター16の円弧面を上り、別の側壁の上部に辿り着いた排水は、油分及び夾雑物が分離された状態となって、排出口から浮上沈降分離処理槽1の外部へ排出される。排出された排水は、排水処理装置100の次の処理槽102(次の排水処理ステップ)へ、更には、排水浄化施設の次の処理装置へと処理が進められる。
したがって、本発明に係る排水処理装置100では、浮上沈降分離処理槽1により、排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能である。1つの装置により油水分離と、夾雑物の除去とを同時処理することができるため、全体の排水処理施設の規模の小型化、管理運営のコストダウンを図ることができる。
浮上沈降分離処理槽1は、排水を導入する導入口11aが側壁11の上部に設けられているので、ポンプを設置する等により、排水を揚水した直後に流入させることができる。浮上沈降分離処理槽1では、導入口11a近傍の偏流板13により下降流にして排水を減速し、水と油の比重差によって油分を分離し、多孔又はスリットを有する第1セパレーター15及び第2セパレーター16の円弧面を移動させて夾雑物を分離することができる。特に、第1セパレーター15及び第2セパレーター16の先端の高低差の存在と共に、その多孔又はスリットによって、夾雑物を効率よく分離、沈降させることができる。
また、本発明では、排水処理装置100を揚水された排水の最初の処理に用いる排水処理施設を構築することができ、これにより、排水処理施設の配管、計器類、ポンプ等の機器類の摩耗等を抑え、故障の頻度を低下させて管理運営の最適化を図ることができる。
ここで、図2に示すように、本発明に係る排水処理装置100は、浮上沈降分離処理槽1を、微小気泡が発生する気泡発生手段20を備える構成とすることができる。気泡発生手段20で発生した微小気泡は、排水中で分離された油分を包接するので、水面への浮上を促進することができる。また、分離した油分が再度排水中に分散することを防ぐ効果も期待することができる。
以上、本発明の出願人が最良であると信じる一実施形態を詳述したが、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、上記実施形態に限定されることなく、種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明を構成する偏流板、傾斜板は、本発明の目的を達成する限りにおいて金属、合成樹脂等の材質に制限されることがない。また、底部の溜まった沈殿物(夾雑物)を取り除くための開閉口、導入口及び排出口についても、本発明の目的を達成する限り、任意の形状、態様により構成することができる。なお、本発明を構成する各部品は、排水処理において投入されることが想定される薬剤等と反応しない材質で構成されることが好ましい。
さらに上記実施形態では、浮上沈降分離処理槽の底部の最底域に設けられ、溜まった沈殿物(夾雑物)を取り除くための開閉口17aを、図1及び図2に示すように側壁11側に設けている例を説明した。しかし、溜まった沈殿物(夾雑物)を取り除くための開閉口を設ける場所は、浮上沈降分離処理槽底部の中央付近、別の側壁側等、本発明を配設する排水処理施設の仕様に応じて適宜変更することができる。開閉口を浮上沈降分離処理槽の底部の中央付近を最底域として設ければ、側壁に設ける例と比べ、同一の大きさの浮上沈降分離処理槽において傾斜する底面を急勾配とすることができ、このため夾雑物の沈降速度を速めることができるので好ましい形態となる。
また、図1及び図2の左側上部の次の処理槽102に描かれているポンプは、水面付近にて処理された排水を引く形態が表されているが、次の処理槽102の底部から排水を引くポンプ(同図において2点鎖線で簡略化して表されているポンプ)としてもよい。この形態は、本発明が油分の多い排水の排水処理に適用されるときに特に有効である。なお、これら2つのポンプを併用する形態も採用することができる。
1・・・浮上沈降分離処理槽
11・・側壁
11a・導入口
12・・別の側壁
12a・排出口
13・・偏流板
14・・傾斜板
15・・第1セパレーター
15a・先端
16・・第2セパレーター
16a・先端
17・・底面
17a・開閉口
20・・気泡発生手段
100・排水処理装置
101・導入槽
102・次の処理槽

Claims (3)

  1. 排水に含まれる油分を分離して浮上させる浮上処理と、前記排水に含まれる夾雑物を分離して沈降させる沈降処理とを同時進行させることが可能な浮上沈降分離処理槽を備える排水処理装置であって、
    前記浮上沈降分離処理槽が、
    側壁の上部に設けられ、前記排水を導入する導入口と、
    この導入口の近傍に、前記側壁側から槽内中心部側へ向けて傾斜させて設けられ、導入した前記排水を減速した下降流にする偏流板と、
    前記側壁に設けられ、前記導入口よりも下側から前記槽内中心部の下方へ向けて下る曲面を有し、この曲面に沿って前記排水を下らせる曲面板材と、
    前記側壁とは別の側壁に設けられ、前記曲面板材の先端より高い位置を先端として前記槽内中心部の下方から前記別の側壁へ向けて上る曲面を有し、この曲面に沿って前記排水を上らせる第2曲面板材と、
    この第2曲面板材よりも前記別の側壁の上部に設けられ、前記排水を排出する排出口と、
    前記偏流板と同方向に傾斜させて設けられ、前記油分が浮上するのを案内する複数の傾斜板と、
    を備え、
    前記曲面板材及び前記第2曲面板材にそれぞれ開口部が設けられて構成され、
    前記排水が減速した下降流になって前記浮上沈降分離処理槽内を巡ることで前記油分が分離され、前記曲面板材及び前記第2曲面板材の先端の高低差と、前記開口部とによって前記夾雑物が分離される、
    ことを特徴とする排水処理装置。
  2. 前記浮上沈降分離槽は、微小気泡が発生する気泡発生手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 揚水された排水の最初の処理に、請求項1又は請求項2に記載の排水処理装置が用いられることを特徴とする排水処理施設。
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