JP2008264664A - 流動床式好気性排水処理設備 - Google Patents

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幸治 竹脇
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健治 佐藤
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誠 北野
Toshi Otsuki
利 大月
Koichi Mogi
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Abstract

【課題】セパレータ部での固液分離が良好に行える流動床式好気性排水処理設備を提供する。
【解決手段】排水が流入されるリアクター本体14内にエアリフト用の内筒15が設けられたリアクター部11と、リアクター部11の上部に設けられ、排水、担体、ガスを分離して排水とガスを排出すると共に分離した担体をリアクター部11に戻すセパレータ部12とを有する流動床式好気性排水処理設備において、セパレータ部12に排水を透過してセパレータ部12外に排水する膜モジュール20を設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機物が含まれる排水を、微生物が担持された砂を反応器内で循環させつつ好気性処理する好気性排水処理設備に係り、特に反応器内での排水と砂の分離を改良した流動床式好気性排水処理設備に関するものである。
従来の流動床式好気性排水処理設備は、担体に固定化された微生物(もしくは微生物自身の凝集力で粒子形状となった微生物)が処理対象となる排水と反応器内で混合され浄化する装置である。
この反応器は、排水が導入されるリアクター本体内にエアリフト用の内筒が設けられた二重管構造のリアクター部とそのリアクター部の上部に設けられ、内筒内を上昇する砂などの担体と排水とガスとを分離するセパレータ部とからなり、内筒の底部にばっ気用の散気管が設けられ、散気管からのばっ気によって、内筒内の排水と担体とがエアリフトにより上昇すると共にその間に好気性処理がなされ、セパレータ部で上昇したガスがガス収集筒にて収集されると共に、担体と排水(処理水)とが、ガス収集筒の外周に形成した沈降層にオーバーフローし、その沈降層にて担体と排水が比重差により固液分離がなされ、担体がリアクター部に循環され、処理水がオーバーフローによりセパレータ部から排水されるようになっている。
特開2002−239575号公報 特開昭56−100695号公報 特開昭54−81660号公報
ところで、好気性処理の進行に伴って微生物が増殖すると比重が小さくなり、沈降層内では、担体と排水の比重差が小さくなって固液分離がしにくくなり、処理水と共に微生物が流出することがある。この場合、リアクター部に戻す微生物濃度が減少するために処理性が低下する上、微生物の流出が追い打ちをかけ、処理水質は極めて悪化する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、セパレータ部での固液分離が良好に行える流動床式好気性排水処理設備を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、排水が流入されるリアクター本体内にエアリフト用の内筒が設けられたリアクター部と、リアクター部の上部に設けられ、排水、担体、ガスを分離して排水とガスを排出すると共に分離した担体をリアクター部に戻すセパレータ部とを有する流動床式好気性排水処理設備において、セパレータ部に排水を透過してセパレータ部外に排水する膜モジュールを設けたことを特徴とする流動床式好気性排水処理設備である。
請求項2の発明は、膜モジュールは、中空糸膜からなる請求項1記載の流動床式好気性排水処理設備である。
請求項3の発明は、膜モジュールを内筒の上方に位置させ、内筒を上昇するガスで膜モジュールの下部を揺動するようにした請求項1又は請求項2記載の流動床式好気性排水処理設備である。
本発明によれば、セパレータ部に膜モジュールを設けることで、微生物を担持した担体の比重が小さくなっても、膜モジュールを通して処理水を排水するため、担体がセパレータ部から流出することを防止できる。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1において、反応器10は、排水中の有機物を、砂等の担体に担持された微生物で好気性処理するリアクター部11と、リアクター部11からの排水と担体と空気を含むガスを分離するセパレータ部12とから構成される。
リアクター部11は、排水流入管13が接続されたリアクター本体14とそのリアクター本体14内に同心状に設けられた内筒15とからなり、その内筒15の下部に空気ライン16から空気を吹き込む散気管17が設けられ、また反応器10から排気される排ガスを吹き込むエアリフト用ガス吹込管18が設けられて構成される。
セパレータ部12は、リアクター本体14の上部に形成され、その頂部にガス排出用の排ガスライン19が接続されると共に、リアクター本体14内に、内筒15上で、かつ排水に浸るように設けた膜モジュール20からなり、この膜モジュール20を透過した排水(処理水)をセパレータ部12外に排出する排出ライン21が接続される。
膜モジュール20は、上下ヘッダ22、23間に多数の中空糸膜24を接続して構成され、上部のヘッダ22がセパレータ部12のリアクター本体14に固定され、下部のヘッダ23が内筒15の上方に位置して揺動可能になるように設けられる。
また排出ライン21には、排水ポンプ25が接続され、その排水ポンプ25がセパレータ部12の排水の液面を検出する液面計26により制御されるようになっている。
またガス排出ライン19には、排出される排ガスを、循環ポンプ27にてガス吹込管18に戻す循環ライン28が設けられる。この循環ライン28からガス吹込管18を介してガスを内筒15内に吹き込むことで、散気管17から吹き込む空気量を調整することなく内筒15内での排水のリフト量を調整できる。
以上において、リアクター部11では、排水が排水流入管13からリアクター本体14と内筒15間に供給されて、セパレータ部12から分離された砂などの担体と共に図示の矢印のように降下し、内筒15内で散気管17からの空気(或いは圧縮空気)とガス吹込管18からのガスでエアリフトされて内筒15内を上昇し、その間に砂に担持された微生物で好気性処理がなされる。
セパレータ部12では、内筒15から好気性処理がなされた担体を含む排水とガスとが上向流で上昇し、担体は図示の矢印のように内筒15の上端から内筒15とリアクター本体14間に流れて沈降する。また、排水から分離したガスはセパレータ部12の気相部29に放出されてガス排出ライン19に排出される。
排水(処理水)は、一部比重の軽くなった担体と共に、排水中に設けた膜モジュール20側に至り、中空糸膜24を透過して上部のヘッダ22から排出ライン21より排水される。この中空糸膜24は、担体を透過しないフィルターサイズに形成されており、また可撓性を有するため、下部のヘッダ23が揺動自在となっており、内筒15を上昇する空気を含むガスで揺動され、中空糸膜24に付着する担体は、その揺動と上昇するガスにより中空糸膜24から容易に分離してリアクター部11に戻される。
このように膜モジュール20をセパレータ部12内に設置し、固液分離を行うことで、微生物の流出を確実に防止できる。このため、処理水質を確保できる。また常時内筒15からの空気等でばっ気を行っているため、膜表面への微生物の堆積が防止されるため、膜の洗浄回数を少なくできる。
膜モジュール20の分離膜は中空糸膜24の例で説明したが、平膜でもよく、用途や構造に合わせて選定することができる。
また、この好気性流動床式排水処理装置を高負荷で運転する場合、空気ライン16から圧縮空気を供給し、リアクター本体14内を高圧型とする場合には、排出ライン21の排水ポンプ25は必ずしも必要がなく、処理水の透過を系内外の圧力差を利用して行うことが可能となり、動力削減となる。
本発明の一実施の形態を示す断面図である。
符号の説明
11 リアクター部
12 セパレータ部
13 排水流入管
14 リアクター本体
15 内筒
20 膜モジュール

Claims (3)

  1. 排水が流入されるリアクター本体内にエアリフト用の内筒が設けられたリアクター部と、リアクター部の上部に設けられ、排水、担体、ガスを分離して排水とガスを排出すると共に分離した担体をリアクター部に戻すセパレータ部とを有する流動床式好気性排水処理設備において、セパレータ部に排水を透過してセパレータ部外に排水する膜モジュールを設けたことを特徴とする流動床式好気性排水処理設備。
  2. 膜モジュールは、中空糸膜からなる請求項1記載の流動床式好気性排水処理設備。
  3. 膜モジュールを内筒の上方に位置させ、内筒を上昇するガスで膜モジュールの下部を揺動するようにした請求項1又は請求項2記載の流動床式好気性排水処理設備。
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