JP2008264500A - ミシンの針釜タイミング調節装置 - Google Patents

ミシンの針釜タイミング調節装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
ミシンの安定的な作動を確保できるミシンの針釜タイミング調節装置を提供すること。
【解決手段】
針棒を駆動する上軸3と、釜50を駆動する下軸17と、上軸3及び下軸17を回転自在に支持する機枠2と、上軸3の回転と下軸17の回転を同期させるタイミングベルト22と、を備えたミシンに設けられるミシンの針釜タイミング調節装置であって、板カムであって、互いに独立したカム面42a及びカム面42bを有し、駆動力を受けて回転するカム42と、機枠2に回転自在に支持されるテンションプーリブラケット26,31と、テンションプーリブラケット26,31の各々に取り付けられ、タイミングベルト22に常時接触するテンションプーリ23,24と、を備え、テンションプーリブラケット26がカム42のカム面42aに従動し、テンションプーリブラケット31がカム42のカム面42bに従動する構成としたこと。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ミシンにおいて、釜の剣先が針と出会うタイミングを調節する、ミシンの針釜タイミング調節装置に関する。
公知のミシンが、後述の特許文献1に記載されている。このミシンは、針棒を駆動する上軸と、釜を駆動する下軸を備えている。上軸は、針棒腕を左右に揺動させるための幅出機構に連結されている。下軸と釜(釜軸)の間には、針釜タイミング調節装置が設けられている。下軸と釜軸はプーリ及びベルトによって連結され、下軸の回転がベルトを介して釜軸に伝達される。ベルトは、4個のアイドラーと接触している。2個のアイドラーが1つのアイドラーユニットを構成し、当該ミシンには2つのアイドラーユニットが設けられている。アイドラーユニットは、歯車機構を介して上述の幅出機構と連結されている。歯車機構は、平歯車を用いた単純な機構である。幅出機構からアイドラーユニットに駆動力が歯車機構を介して伝達され、2つのアイドラーユニットが幅出機構と連動して一度に作動する。アイドラーユニットの作動にともなってベルトのテンションが変化し、釜軸に不等速回転運動が与えられる。
特開昭49−110450号公報
しかしながら、上述のミシンでは、平歯車を用いた単純な歯車機構によって、2つのアイドラーユニットが一度に作動するので、下軸と釜軸とを連結するベルトのテンションが一定にならない。
ベルトのテンションが高くなったり低くなったりして一定でないと、上軸と下軸のトルクがばらついて(トルクムラ)、騒音や振動が引き起こされるおそれがある。
また、意図しない釜速度の変化が発生して、針棒腕(針棒、針)の揺動に釜速度の変化が追従せず、針釜タイミング(釜の剣先が針と出会うタイミング)にずれが生じる。このずれは、目飛びの原因となりうる。
さらに、ベルトのテンション次第では、ベルトがゆるんで「歯飛び」が発生して、下軸と釜軸との間のタイミングの基準がずれるおそれがある。このずれも、目飛びの原因となりうる。
以上のように、釜速度に係るベルトのテンションが一定に保たれないと、ミシンの安定的な作動を確保できない可能性があった。
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ミシンの安定的な作動を確保できるミシンの針釜タイミング調節装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、針棒を駆動する上軸と、釜を駆動する下軸と、前記上軸及び前記下軸を回転自在に支持する機枠と、前記上軸と前記下軸を連結し前記上軸の回転と前記下軸の回転を同期させるタイミングベルトと、を備えたミシンに設けられるミシンの針釜タイミング調節装置であって、板カムであって、互いに独立した第1カム面及び第2カム面を有し、駆動力を受けて回転するカム部材と、前記機枠に回転自在に支持される一対のアーム部材と、前記一対のアーム部材の各々に取り付けられ、前記タイミングベルトに常時接触するプーリと、を備え、前記一対のアーム部材の一方が前記カム部材の前記第1カム面に従動し、前記一対のアーム部材の他方が前記カム部材の前記第2カム面に従動する構成としたことである。
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記カム部材がステッピングモータによって駆動されると良い。
好ましくは、請求項3に記載の様に、前記一対のアーム部材が前記機枠に同軸に支持されると良い。
好ましくは、請求項4に記載の様に、前記カム部材と前記一対のアーム部材は、前記軸を中心に前記機枠に対して相対回転可能なブラケットに設けられると良い。
請求項1に記載の発明によれば、一対のアーム部材の一方がカム部材の第1カム面に従動し、一対のアーム部材の他方がカム部材の第2カム面に従動するので、カム部材の回転角度に対するアーム部材の従動量を各々のアーム部材で独立して制御できる。したがって、カム部材の第1カム面、第2カム面の形状(カムプロフィール)を適宜設定することで、釜速度に係るタイミングベルトのテンションが一定に保たれる。タイミングベルトのテンションが一定に保たれれば、意図しない釜速度の変化は発生せず、針落ちに応じた適切な針釜タイミングが常に設定され、目飛びの発生が防止される。また、上軸と下軸のトルクが一定に保たれ、騒音や振動が引き起こされることもなく、ミシンの安定的な作動を確保できる。
請求項2に記載の発明によれば、カム部材がステッピングモータによって駆動されるので、上軸や下軸の回転速度に関係なく、釜速度を自由に制御可能である。
請求項3に記載の発明によれば、一対のアーム部材が機枠に同軸に支持されるので、一対のアーム部材が各々支持される場合に比べて、支持に係る部品点数を削減でき、支持に係る構造を簡単にできる。
請求項4に記載の発明によれば、カム部材と一対のアーム部材は、軸を中心に機枠に対して相対回転可能なブラケットに設けられるため、アーム部材の一方を軸を中心にプラス方向に角度調整(例えば+α)した場合、ブラケットを前記軸に対してマイナス方向(例えば−α/2)に相対回転させることで、中央針落ち状態において、上軸と下軸を結ぶ直線に対してプーリを対象に組み付けることが可能になり、左右針落ちでのタイミングベルトの周長を一定にできる。したがってプーリの揺動中にタイミングベルトの周長が変化して、タイミングベルトの緊張・弛緩を繰り返すことによる耐久性の低下、騒音の問題を解決できる。
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例に係るミシンの正面図、図2は同ミシンの側面図である。
1はミシン外郭、2は機枠である。上軸3は、機枠2に固着された一対の軸受け4、4により回動自在に支持されている。上軸3の一端には、ハンドホィール5、プーリ6が固着されている。プーリ6には、大径の従動プーリ6aと小径のタイミングプーリ6bが形成されている。機枠2には、駆動モータ9が取り付けられ、駆動モータ9の出力軸には、モータプーリ8が固着されている。このモータプーリ8と従動プーリ6aには駆動ベルト7が掛けられ、駆動モータ9の回転は減速されて上軸3に伝えられる。上軸3の他端には、周知のように針棒クランク10が固定されていて、クランクロッド11により針棒12が上下動する。また、針棒12の下端には針13が針止め14により固定されている。針棒12は、周知のように、軸15を介して左右方向に揺動自在に軸支された針棒腕16により、上下方向に摺動自在に軸支されている。これにより、針棒12は上下動しつつ、軸15を中心に左右揺動も可能である。下軸17は、機枠2に固着された軸受け18、19により回動自在に支持されている。下軸17の一端には、タイミングプーリ20が止めねじ21により固着されている。タイミングプーリ20とタイミングプーリ6aは同一歯数に設定してある。一方、下軸17の他端には、図示しないねじ歯車が固着されていて、下軸17の回転にともなって釜(図5乃至図7参照)が2倍に増速されて回転する。タイミングプーリ6bとタイミングプーリ20にはタイミングベルト22が掛けられていて、上軸3と下軸17は通常は等速回転する。タイミングプーリ6bとタイミングプーリ20の間であってタイミングプーリ20寄りの位置には、一対のテンションプーリ23,24がタイミングベルト22を外側から挟むように設置されている。
図3は図1のA−A断面図で、テンションプーリ23,24に係る要部のみを示す図、図4はテンションプーリ23,24に係る要部の分解斜視図である。
機枠2において、タイミングプーリ6aとタイミングプーリ20の略中間でタイミングベルト22が走行する付近には、軸25が突設されている。テンションプーリブラケット26は、略三角形を成しており、上部コーナには軸25に嵌合するブッシュ27が突設されていて、下部コーナには軸28が突設されている。軸28には、テンションプーリ23が回動自在に嵌合されている。もうひとつの角部は直角に折り曲げられ雌ねじ26aが穿設されていて虫ねじ29がねじ込まれナット30によりロックされている。テンションプーリブラケット31は、上部でコの字状に曲げられ穴31a,31aが開けられていて、ブッシュ27の外周に回動自在に嵌合され、下端には軸32が突設されている。軸32には、テンションプーリ24が回動自在に嵌合されている。また、略中央部には、軸32と反対側にピン33が突設されている。テンションプーリブラケット26とテンションプーリブラケット31は機枠2に同軸に支持されている。カム従動腕34は、テンションプーリブラケット31と同様に上部でコの字状に曲げられ穴34b,34bが開けられ、ブッシュ27の外周に回動自在に嵌合している。さらに、カム従動腕34は、テンションプーリブラケット31におけるコの字曲げ部の間に挟持されている。36は、カム従動腕34の動きをスムーズにする為のスペーサである。カム従動腕34は、下端部にピン35が突設すると共に突起部34aを備えている。これら、テンションプーリブラケット26、テンションプーリブラケット31、及びカム従動腕34は、それぞれ機枠2の軸25を中心として回動自在である。そして、止め輪37により軸方向は係止される。ステッピングモータ38は、ねじ40によりブラケット39に螺着されている。さらに、ブラケット39は、ねじ41により機枠2に螺着されている。カム42は、板カムであって、垂直軸に対し略対称を成した互いに独立した二つのカム面42a,42bを有しており、ステッピングモータ38の回転軸38aに圧入固定されている。カム面42aは、カム従動腕34のピン35に当接している。カム面42bは、テンションプーリブラケット31のピン33に当接している。さらに、テンションプーリブラケット26に取り付けられた虫ねじ29の先端は、カム従動腕34の突起部34aに当接している。このことにより、ステッピングモータ38が回動すると、一対のテンションプーリ23,24は、図2に於いて軸25を中心に左右に揺動する。ステッピングモータ38は、図示しないが上軸3の回転及び振り幅量や糸の種類、布の種類等の情報に応じコンピュータ制御により作動する。
図1において、幅ステッピングモータ43は、小歯車44が軸に取り付けられ幅駆動腕45の扇状歯車45aと噛み合っている。幅駆動腕45はロッド46と連結されており、さらにロッド46は針棒腕16の下部に連結されている。これにより、幅ステッピングモータ43の回動は、針棒腕16に伝えられ針13が左右に揺動する。
本実施例では、カム42の駆動がステッピングモータ38によって行われるが、勿論、機械的に行うことは容易である。即ち、模様を発生するカムからリンクまたは歯車などを介してカム42を駆動すればよい。カム42の駆動がステッピングモータ38によって行われる場合は、上軸2や下軸17の回転速度に関係なく釜速度を自由に制御可能なので、例えば、布地の種類に応じて釜速度を適宜変化させることができる。
次に、本発明の作用を説明する。
駆動モータ9の回転は、約1/9に減速されて上軸3に伝達される。上軸3に固着された針棒クランク10により往復運動に変換され、クランクロッド11を介して針棒12が上下動し、針止め14により針棒12の下端に固着された針13も一体となって上下動する。一方、上軸3の一端に固着されたタイミングプーリ6bからタイミングベルト22を介してタイミングプーリ20が速比1:1で回動し、一体となって下軸17も回動する。下軸17の回転は、周知のように図示しないねじ歯車機構により2倍に増速され、釜50が回動する。幅ステッピングモータ43は、上軸3の回転と同期してコンピュータ制御により回転し、幅出しロッド46を介して針13を左右に揺動する。
ここで、従来のミシンに於いては、図5及び図6に示すように、針13と釜50の剣先51の出会いタイミングが左針落ちと右針落ちで大きく違いが出る。即ち、左針落ちは中央針落ちに対し、釜50の剣先51が+θ遅れが発生し、右針落ちは中央針落ちに対し、−θ早くなる。このことは、図5及び図6に示すように、左針落ち、中央針落ち、右針落ちで針13と釜50の剣先51との隙間(δL、δM、δR)の変化や、針穴13aと釜50の剣先51との距離(hL、hM、hR)の変化を生じさせる。これは、振り幅を大きくすればするほど顕著に現れることになる。よって、目飛びの発生や針13と釜50の干渉といった不具合が発生することになる。
しかし、以下説明するように、本発明の機構を実施すれば前記不具合は解消される。即ち、左針落ちの命令がコンピュータから発せられると、ステッピングモータ38は図3の状態に於いて時計方向に適宜回転する。すると、カム42も時計方向に適宜回転しピン35がカム面42aを登る。と同時に、ピン33がカム面42bを下る。これにより、カム従動腕34が軸25を中心に時計方向に揺動し、この動きが突起部34aに当接した虫ねじ29を介してテンションプーリブラケット26に伝えられ、テンションプーリ23が左方向に移動する。同時に、テンションプーリブラケット31がブッシュ27を中心に時計方向に揺動し、テンションプーリ24が左方向に移動する。これにより、図8に示すように、中央針落ちの状態に対し、+θ/2分、タイミングプーリ6bに対しタイミングプーリ20が進角される。このことは、図6に示した左針落ち時の+θを補正し、中央針落ちと同じ針13と釜50の出会いタイミングになる。ここで、補正量は正確に+θ/2を守る必要はなく、目飛びや針13と釜50の干渉がない範囲であれば許容される。
次に、右針落ちの命令がコンピュータから発せられると、ステッピングモータ38は図3の状態に於いて反時計方向に適宜回転する。すると、前述とは反対の動きでテンションプーリ23,24が右方向に移動し、タイミングプーリ20が−θ/2分遅角する。これにより、図7に示すように、針13と釜50の剣先51の出会いタイミングがどの針落ちに於いても一定になる。
ここで、虫ねじ29を調節することにより上軸3と下軸17のピッチのばらつきや、タイミングベルト22の周長のばらつきによるタイミングベルト22の張力変化を調節できる。
さらに、カム42における二つのカム面42a,42bは、タイミングベルト22の張力が常に一定になるようカムプロフィールを決定してある。この場合、カム42の回転角とテンションプーリブラケット26の従動量との間の関係、及びカム42の回転角とテンションプーリブラケット31の従動量との間の関係が非線形となり、このことが図9に示される。
図9は、図8における3つの針落ちの状態を重ねて描いた図である。
中央針落ちの状態(図中実線)から左針落ちの状態(図中点線)に推移する場合、テンションプーリ23の移動量L1はテンションプーリ24の移動量L2よりも小さく、移動量L1と移動量L2とは異なっている。なお、中央針落ちの状態(図中実線)から右針落ちの状態(図中2点鎖線)に推移する場合も同様である。
このように、本発明の構造によれば、カム42の回転角度に対するテンションプーリブラケット26、31の従動量(すなわち、テンションプーリ23、24の移動量)を、テンションプーリブラケット26、31で各々独立して制御でき、タイミングベルト22のテンションを常に一定に保つことが可能となる。タイミングベルト22のテンションが一定に保たれれば、意図しない釜速度の変化は発生せず、針落ちに応じた適切な針釜タイミングが常に設定され、目飛びの発生が防止される。また、上軸3と下軸17のトルクが一定に保たれ、騒音や振動が引き起こされることもなく、ミシンの安定的な作動を確保できる。
(第2実施例)
図10は本発明の第2実施例で、ブラケット39が機枠2に対して軸25を中心に相対回転可能に設けられたミシンの側面図である。第1実施例のミシンと同一の機能、部位については同一の符番を用いて説明し、第1実施例と異なる構成・作用効果について詳述する。
ブラケット39を取り付ける機枠2のねじ穴2a、2bは、軸25を中心に略長円穴になっており、ブラケット39と一体でテンションプーリブラケット26、31、カム従動腕34、カム42、ステッピングモータ38の取り付け角度の調節が可能である。テンションプーリブラケット26の虫ねじ29によりカム従動腕34とテンションプーリブラケット26の位置を調節すると、テンションプーリ23がテンションプーリ24に対して相対移動し、タイミングベルト22の張力が調節される。
図11は、虫ねじ29によりカム従動腕34とテンションプーリブラケット26の位置を調節する場合のタイミングベルト22と一対のテンションプーリ23、24の動きを示す説明図である。テンションプーリブラケット26は軸25を中心に回動するので、中央針落ちでのテンションプーリ23の調整角度が+αであると、左右の針落ちでもテンションプーリ23は+αずれた位置でタイミングベルト22に接する。テンションプーリ23が+αずれた位置でタイミングベルト22に接する状態では、左右針落ち状態でのタイミングベルト22の周長は一定ではない。なぜならばカム42は中央針落ち、すなわちタイミング調整のされていない状態において、上軸3のタイミングプーリ6bと下軸17のタイミングプーリ20の中心を結ぶ直線に対してテンションプーリ23、24を対称に対して、タイミングベルト22の周長を変化させないようにテンションプーリ23、24を駆動させるように設計されるためである。
図12は、タイミングベルト22の周長の変化量の説明図で、タイミングベルト22の右半分を表している。テンションプーリ23がS1移動した場合のタイミングプーリ20の進角量がδ1(図中実線)、S2移動した場合のタイミングプーリ20の進角量がδ2である。
ここで図中のS1とS2は等しいが、δ1とδ2は等しくならない。このようにテンションプーリ23の移動量が同じでも、どの位置から移動するかによってタイミングプーリ20の進角量(=タイミングベルト22の周長変化量)は変化するので、前述のようにタイミングプーリ23のみ+α角度調整するとタイミングプーリ23によるタイミングベルト22の周長の弛み量(張り量)が変化する為、タイミングプーリ24による張り量(弛み量)と一致しなくなり、タイミングベルト22のテンションを一定に保てなくなる。
図13は、ブラケット39を角度調整する場合のタイミングベルト22と一対のテンションプーリ23、24の動きを示した説明図である。テンションプーリ23、24のテンションベルト22の張り量・弛み量を等しくするには、テンションプーリ23、24の揺動量を一定ではなく、内側ほど小さく外側ほど大きな角度で動かす必要がある。ブラケット39を取り付ける機枠2のねじ穴2a、2bは軸25を中心とする略長円穴であり、ブラケット39はテンションプーリブラケット26、31、カム従動腕34、カム42、ステッピングモータ38と一体で機枠2に対して相対回転可能である。
テンションプーリ23を+α調整した場合、ブラケット39を機枠2に対して相対回転して−α/2角度調整すると、中央針落ち状態において、上軸3のタイミングプーリ6bと下軸17のタイミングプーリ20の中心を結ぶ直線に対してテンションプーリ23、24が対象になり、左右針落ち状態でのタイミングベルトの周長は一定になる。
本発明の第1実施例に係るミシンの正面図。 本発明の第1実施例に係るミシンの側面図。 図1のA−A断面図で、テンションプーリ23,24に係る要部のみを示す図。 テンションプーリ23,24に係る要部の分解斜視図。 従来品の針13と釜50の剣先51の出会いを示した拡大図。 従来品の針13と釜50の剣先51の出会いを示した拡大図。 本発明の針13と釜50の剣先51の出会いを示した拡大図。 タイミングベルト22とテンションプーリ23,24の動きを示す図で、本発明の作用を模式的に示す図。 図8における3つの針落ちの状態を重ねて描いた図。 本発明の第2実施例で、ブラケットが機枠に対して軸を中心に相対回転可能に設けられたミシンの側面図である。 虫ねじによりカム従動腕とテンションプーリブラケットの位置を調節する場合のタイミングベルトと一対のテンションプーリの動きを示す説明図である。 タイミングベルトの周長の変化量を示す説明図である。 ブラケットを角度調整する場合のタイミングベルトと一対のテンションプーリの動きを示す説明図である。
符号の説明
2 機枠
3 上軸
12 針棒
17 下軸
22 タイミングベルト
23 テンションプーリ(プーリ)
24 テンションプーリ(プーリ)
26 テンションプーリブラケット(アーム部材)
31 テンションプーリブラケット(アーム部材)
38 ステッピングモータ
39 ブラケット
42 カム(カム部材)
42a カム面(第1カム面)
42b カム面(第2カム面)
50 釜

Claims (4)

  1. 針棒を駆動する上軸と、釜を駆動する下軸と、前記上軸及び前記下軸を回転自在に支持する機枠と、前記上軸と前記下軸を連結し前記上軸の回転と前記下軸の回転を同期させるタイミングベルトと、を備えたミシンに設けられるミシンの針釜タイミング調節装置であって、
    板カムであって、互いに独立した第1カム面及び第2カム面を有し、駆動力を受けて回転するカム部材と、
    前記機枠に回転自在に支持される一対のアーム部材と、
    前記一対のアーム部材の各々に取り付けられ、前記タイミングベルトに常時接触するプーリと、を備え、
    前記一対のアーム部材の一方が前記カム部材の前記第1カム面に従動し、前記一対のアーム部材の他方が前記カム部材の前記第2カム面に従動することを特徴とするミシンの針釜タイミング調整装置。
  2. 前記カム部材がステッピングモータによって駆動されることを特徴とする請求項1に記載のミシンの針釜タイミング調節装置。
  3. 前記一対のアーム部材が前記機枠に同軸に支持されることを特徴とする請求項1に記載のミシンの針釜タイミング調節装置。
  4. 前記カム部材と前記一対のアーム部材は、前記軸を中心に前記機枠に対して相対回転可能なブラケットに設けられることを特徴とする請求項3に記載のミシンの針釜タイミング調節装置。
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