JP2008263748A - インバータ電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング動作によって電力変換を行うことにより直流電源から交流電圧を生成するインバータ電源装置を小型化すると共に、広い出力範囲において従来よりも電力変換効率を高くする。
【解決手段】このインバータ電源装置は、共通の直流電源電圧を入力してフライバック方式の電力変換動作を行う複数の電力変換回路と、該複数の電力変換回路の出力を合成して脈流電圧を生成する出力合成回路と、該出力合成回路によって生成された脈流電圧を周期的に極性反転することによって交流電圧に変換する極性反転回路と、複数の電力変換回路に含まれている駆動回路における駆動信号の生成動作を制御すると共に、極性反転回路における極性反転動作のタイミングを制御する制御部とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】このインバータ電源装置は、共通の直流電源電圧を入力してフライバック方式の電力変換動作を行う複数の電力変換回路と、該複数の電力変換回路の出力を合成して脈流電圧を生成する出力合成回路と、該出力合成回路によって生成された脈流電圧を周期的に極性反転することによって交流電圧に変換する極性反転回路と、複数の電力変換回路に含まれている駆動回路における駆動信号の生成動作を制御すると共に、極性反転回路における極性反転動作のタイミングを制御する制御部とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、スイッチング動作によって電力変換を行うことにより直流電源から交流電圧を生成するインバータ電源装置に関する。
直流電源から所望の周波数及び電圧を有する交流電圧を生成する交流電源装置は、一般的に、直流電源の電圧を変換する昇圧チョッパや絶縁型スイッチング電源等の直流電圧変換回路と、直流電圧変換回路から出力される直流電圧をブリッジ回路を用いてスイッチングして交流電圧を生成するインバータ回路とによって構成される。
しかしながら、そのような構成によれば、直流電圧変換回路におけるスイッチング動作に伴う電力損失と、ブリッジ回路におけるスイッチング動作に伴う電力損失との両方が発生するので、電力変換効率が低いという問題がある。そこで、直流電源から脈流電圧を生成し、周期的な極性反転によって脈流電圧を交流電圧に変換することが行われている。
関連する技術として、下記の特許文献1には、高効率の正弦波交流電源回路が開示されている。この正弦波交流電源回路は、直流電源と、該直流電源の出力を脈流波形に変調して出力させる脈流信号発生器と、直流電源から出力される脈流波形の半サイクル毎に極性を反転する極性反転器とによって構成され、脈流信号発生器が、記憶手段及びD/A変換器によって構成され、直流電源が、D/A変換器の出力信号をスイッチング信号として任意の直流電圧を生成するスイッチングレギュレータによって構成される。
また、下記の特許文献2には、電力変換効率を高くすることのできるDC/AC変換装置が開示されている。このDC/AC変換装置は、供給される直流電力をトランスの1次側で主スイッチによりスイッチングしてトランスの2次側に交流電力を生成し、該交流電力を整流・平滑してほぼ正弦波の全波整流波形に対応した主脈流波信号を発生するスイッチング増幅部と、主脈流波信号を1周期毎に極性反転させて交流出力信号を生成するスイッチ素子を有する極性反転部と、全波整流波形の基準脈流波信号を発生し、該基準脈流波信号のレベルに応じたデューティ比の高周波パルスを発生し、該高周波パルスにより主スイッチをオン/オフ駆動する制御回路部とを具備する。
特許文献2に記載されているように、脈流電圧を発生するスイッチング増幅部と、脈流電圧を周期的に極性反転する極性反転回路とを組み合わせることにより、交流電源装置における電力変換効率が改善される。しかしながら、スイッチング増幅部において、大きな出力電流を得るためには、トランス又はチョークコイルやコンデンサ等の部品が大型化してしまう。また、負荷電流が大きいときに電力変換効率が高くなるように設計を行うと、負荷電流が小さいときに不要な消費電流が生じて電力変換効率が低くなってしまう。
特開平5−276762号公報(第1頁、図1)
特開平10−257781号公報(第1−2頁、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、スイッチング動作によって電力変換を行うことにより直流電源から交流電圧を生成するインバータ電源装置を小型化すると共に、広い出力範囲において従来よりも電力変換効率を高くすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係るインバータ電源装置は、(a)コア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有するトランスと、トランスの1次側巻線に直列に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、スイッチング素子に供給される駆動信号を生成する駆動回路と、トランスの2次側巻線に発生する電圧を整流する出力回路とを各々が含み、共通の直流電源電圧を入力してフライバック方式の電力変換動作を行う複数の電力変換回路と、(b)複数の電力変換回路の出力を合成して脈流電圧を生成する出力合成回路と、(c)出力合成回路によって生成された脈流電圧を周期的に極性反転することによって交流電圧に変換する極性反転回路と、(d)複数の電力変換回路に含まれている駆動回路における駆動信号の生成動作を制御すると共に、極性反転回路における極性反転動作のタイミングを制御する制御部とを具備する。
本発明によれば、直流電源電圧に基づいて動作する複数の電力変換回路の出力を合成することにより脈流電圧を生成し、周期的な極性反転によって脈流電圧を交流電圧に変換するので、インバータ電源装置を小型化すると共に、広い出力範囲において従来よりも電力変換効率を高くすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインバータ電源装置の構成を示す図である。このインバータ電源装置は、直流電源電圧の入力端子1及び2と、交流電源電圧の出力端子3及び4と、入力段のフィルタ10と、フィルタ10を介して供給される直流電源電圧をスイッチングすることによって電力変換を行う複数の電力変換回路(図1においては、第1の電力変換回路11〜第4の電力変換回路14を示す)と、電力変換回路11〜14の出力電流を合成して脈流電圧を生成する出力合成回路30と、周期的な極性反転によって脈流電圧を交流電圧に変換する極性反転回路40と、出力段のフィルタ50と、出力リレー60と、電力変換回路11〜14等を制御する制御部70とを有している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインバータ電源装置の構成を示す図である。このインバータ電源装置は、直流電源電圧の入力端子1及び2と、交流電源電圧の出力端子3及び4と、入力段のフィルタ10と、フィルタ10を介して供給される直流電源電圧をスイッチングすることによって電力変換を行う複数の電力変換回路(図1においては、第1の電力変換回路11〜第4の電力変換回路14を示す)と、電力変換回路11〜14の出力電流を合成して脈流電圧を生成する出力合成回路30と、周期的な極性反転によって脈流電圧を交流電圧に変換する極性反転回路40と、出力段のフィルタ50と、出力リレー60と、電力変換回路11〜14等を制御する制御部70とを有している。
さらに、このインバータ電源装置は、電力変換回路11〜14の共通の入力電圧を検出する入力電圧検出回路81と、出力合成回路30の出力電圧を検出する出力電圧検出回路82と、電力変換回路11〜14の入力電流をそれぞれ検出する入力電流検出回路91〜94と、電力変換回路11〜14の出力電流をそれぞれ検出する出力電流検出回路101〜104と、外部機器との通信に用いられる通信インタフェース110とを有している。なお、電力変換回路11〜14の入力電流を検出する替わりに、フィルタ10の入力電流又は出力電流を検出するようにしても良いし、電力変換回路11〜14の出力電流を検出する替わりに、出力合成回路30、極性反転回路40、フィルタ50、又は、出力リレー60の出力電流を検出するようにしても良い。
フィルタ10は、例えば、コイルとコンデンサとによって構成され、直流電源電圧と電力変換回路11〜14との間の交流的な干渉を低減する。
第1の電力変換回路11は、1次側の交流電圧を昇圧又は降圧して2次側に出力するトランス20と、トランスの1次側巻線21に直列に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線21に電流を流すMOSFET等のスイッチング素子24と、制御部70から供給されるスイッチング制御信号に基づいて、スイッチング素子24を駆動するための駆動信号を生成する駆動回路25と、トランスの2次側巻線22に発生する電圧を半波整流するダイオード26と、ダイオード26に接続されたコンデンサ27とを含んでいる。ここで、ダイオード26及びコンデンサ27は、出力回路を構成している。さらに、出力回路に、ローパスフィルタ28を接続するようにしても良い。
第1の電力変換回路11は、1次側の交流電圧を昇圧又は降圧して2次側に出力するトランス20と、トランスの1次側巻線21に直列に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線21に電流を流すMOSFET等のスイッチング素子24と、制御部70から供給されるスイッチング制御信号に基づいて、スイッチング素子24を駆動するための駆動信号を生成する駆動回路25と、トランスの2次側巻線22に発生する電圧を半波整流するダイオード26と、ダイオード26に接続されたコンデンサ27とを含んでいる。ここで、ダイオード26及びコンデンサ27は、出力回路を構成している。さらに、出力回路に、ローパスフィルタ28を接続するようにしても良い。
トランス20は、磁性体のコア23と、コア23に回巻された1次側巻線21及び2次側巻線22とを有している。1次側巻線21の巻数をN1とし、2次側巻線22の巻数をN2とすると、損失がないとした場合に、1次側と2次側との間の昇圧比は、N2/N1となる。なお、トランス20に付されたドットの記号は、巻線の極性を示している。
一般に、スイッチング電源において、トランスの1次側から2次側への電力伝達方式としては、スイッチング素子がオンした時に1次側から2次側に電力を伝達するフォワード方式と、スイッチング素子がオフした時に1次側から2次側に電力を伝達するフライバック方式とがある。本実施形態においては、昇圧比を高くとり易いフライバック方式を採用している。フライバック方式は、チョークコイルが不要で部品点数が少なく、回路が簡単になるというメリットを有している。
図1に示すようなフライバック方式の電力変換回路11においては、トランスの1次側巻線21と2次側巻線22とが逆極性の関係となっており、スイッチング素子24がオンしている間は、トランス20の1次側電流は増加するが、トランス20の2次側においてはダイオード26で逆バイアスされているので2次側電流は流れない。トランス20は、スイッチング素子24がオンしている時に、コア24にエネルギーを蓄える。
次に、スイッチング素子24がオフすると、磁場が電流を維持しようとするので、トランス20の電圧極性が反転して、トランス20の2次側において電流が流れる。トランス20の2次側電流は、トランスの2次側巻線22に直列接続されたダイオード26を介してコンデンサ27に充電される。本発明においては、制御部70が、スイッチング素子24のオン時間を制御し、あるいは、オン周期(スイッチング周波数)を制御することにより、脈流電圧を発生させる。
また、本実施形態においては、トランスのコア23として、高い飽和磁束密度を有するアモルファス金属の磁性体が用いられる。具体的な材料としては、例えば、鉄(Fe)とコバルト(Co)を含むアモルファス合金Fe−Co(60〜80wt%)を用いることができる。コアのタイプとしては、粉末材料を焼結することにより成型したバルクタイプが好適である。また、リボン状のコアを積層したラミネートタイプを用いることもできる。
アモルファス金属の磁性体は、フェライトよりも飽和磁束密度が高く、温度による磁気特性の変化が小さく、ヒステリシス損失や渦電流損失が小さくて高周波特性が良いという特徴を有している。また、アモルファス金属の磁性体をトランスのコアとして用いることにより、コアが磁気的に飽和し難く、コアの発熱量も小さいので、同じサイズのフェライトを用いる場合の2倍以上の電力を供給でき、瞬間的な電流供給能力はフェライトの10倍程度にもなる。
トランスの1次側巻線21に接続される回路と、トランスの2次側巻線22に接続される回路とは、フォトカプラ等の光信号伝送素子を用いることにより、互いにアイソレートされる。例えば、制御部70をトランスの1次側巻線21に接続する場合には、出力電圧検出回路82及び出力電流検出回路101〜104から制御部70への信号経路の一部に光信号伝送素子が用いられる。一方、制御部70をトランスの2次側巻線22に接続する場合には、入力電圧検出回路81及び入力電流検出回路91〜94から制御部70への信号経路の一部に光信号伝送素子が用いられると共に、制御部70から電力変換回路11〜14への信号経路の一部に光信号伝送素子が用いられる。なお、電流を電磁誘導による起電力に基づいて検出するタイプの電流検出回路については、アイソレートのための素子を設ける必要はない。
以上、第1の電力変換回路11について説明したが、第2〜第4の電力変換回路12〜14についても同様である。図1に示すように、電力変換回路11〜14に含まれているトランスの2次側巻線の一端は、共通接続されている。また、出力合成回路30は、複数の逆流防止素子(図1においては、ダイオード31〜34を示す)と、スイッチ回路35とを含んでいる。ダイオード31〜34のアノードは、電力変換回路11〜14の出力にそれぞれ接続されており、ダイオード31〜34のカソードは、極性反転回路40の入力ノードAに接続されている。
ダイオード31〜34によって、電力変換回路11〜14の出力電流が合成されて所望の脈流電圧が生成されると共に、出力電流の逆流が防止される。また、電力変換回路11〜14のいずれかが故障した場合においても、故障した箇所の判断が容易となる。逆流防止素子としては、ダイオードの他に、トランジスタ等を用いることができる。また、電力変換回路11〜14の各々がダイオード26を含んでいるので、逆流防止素子を省略して、電力変換回路11〜14の出力を直接接続するようにしても良い。
さらに、スイッチ回路35が、制御部70から供給されるゼロ点制御信号に従ってオンすることにより、極性反転回路40の入力電圧が所定のタイミングでゼロにされる。
さらに、スイッチ回路35が、制御部70から供給されるゼロ点制御信号に従ってオンすることにより、極性反転回路40の入力電圧が所定のタイミングでゼロにされる。
図2は、図1に示す極性反転回路の構成例を示す図である。図2に示すように、極性反転回路40は、入力ノードAに接続されたMOSFET等のスイッチ回路41及び42と、入力ノードBに接続されたMOSFET等のスイッチ回路43及び44とを有している。スイッチ回路41とスイッチ回路43との接続点は出力ノードCに接続され、スイッチ回路42とスイッチ回路44との接続点は出力ノードDに接続されている。入力ノードBの電位を基準(0V)として考えると、入力ノードAの電位は、図2に示すような脈流波形を有する。ここで、脈流波形における2つの山が、交流波形における1サイクルに相当している。
制御部70から供給される反転制御信号に従って、前半の半サイクルにおいてスイッチ回路41及び44がオンし、後半の半サイクルにおいてスイッチ回路42及び43がオンする。これにより、出力ノードCと出力ノードDとの間には、図2に示すような交流電圧が表れる。図1に示す出力合成回路30のスイッチ回路35は、スイッチ回路41〜44が半サイクル毎に開閉するタイミングに同期して、入力ノードAと入力ノードBとの間の電圧をゼロにする。これにより、スイッチ回路41〜44の開閉に伴うノイズの発生が抑えられる。
再び図1を参照すると、フィルタ50は、ローパスフィルタ又はバンドパスフィルタで構成されており、極性反転回路40から出力される交流電圧に含まれているノイズ成分を低減する。出力リレー60は、制御部70から供給されるリレー制御信号に従って開閉し、必要なときに交流電圧を出力端子3及び4に供給する。
ここで、電力変換回路11〜14の各々においてローパスフィルタ28を設ける場合には、出力段のフィルタ50を省略することもできる。本発明によれば、電力変換回路11〜14がスイッチング動作によって脈流を生成し、出力合成回路30がそれらの脈流を合成して負荷に供給する。このスイッチング動作の周波数は、数kHz〜数十kHz程度であり、スイッチング動作に伴って出力に重畳される高周波スイッチングノイズ成分を除去してノイズ成分の少ない正弦波を得るためには、インバータ電源装置の出力段に大容量のローパスフィルタ(例えば、図1のフィルタ50)を設けるのが普通である。しかしながら、出力段に大容量のローパスフィルタを設ける替わりに、電力変換回路11〜14の各々に小容量のローパスフィルタ28を設けるようにすれば、インバータ電源装置の小型化が容易になるだけでなく、電力変換回路11〜14のいずれかを停止するような場合に、その電力変換回路に設けられているローパスフィルタには電流が流れないので、効率低下を防ぐことができる。
制御部70は、制御信号を生成するコントロールブロックを一体化して収めたDSP(digital signal processor)を含んでおり、DSPの内部又は外部において、ソフトウェア(制御プログラム)やデータを格納する不揮発性メモリ等の格納部71を含んでいる。格納部71は、データテーブル(ルックアップテーブル)を有しており、このデータテーブルには、インバータ電源装置の動作を制御するために用いられるスイッチング素子のオン時間の正弦波生成プログラムや数値テーブル等の各種の設定情報が格納されている。
制御部70は、電力変換回路11〜14に含まれている駆動回路25における駆動信号の生成動作を制御するスイッチング制御信号を生成すると共に、極性反転回路40における極性反転動作のタイミングを制御する反転制御信号を生成し、出力合成回路30のスイッチ回路35の開閉を制御するゼロ点制御信号を生成する。
ここで、制御部70は、入力電圧検出回路81によって検出される電力変換回路11〜14の入力電圧の値と、入力電流検出回路91〜94によって検出される電力変換回路11〜14の入力電流の値と、出力電圧検出回路82によって検出される出力合成回路30の出力電圧の値と、出力電流検出回路101〜104によって検出される電力変換回路11〜14の出力電流の値等との内から選択されたものに基づいて、駆動信号の生成動作を制御する。
例えば、制御部70は、検出された出力電圧に基づいて駆動信号のデューティを制御すると共に、算出された電力変換効率(=出力電力値/入力電力値)に基づいて駆動信号の周波数を制御するようにしても良い。あるいは、入力端子1及び2に接続される直流電源の状態(入力電圧又は入力電力)、出力端子3及び4に接続される負荷の状態(出力電圧又は出力電力)、温度の状態、又は、トランスの1次側巻線21及び2次側巻線22の巻数やコア23の種類等をパラメータとして、最適な駆動条件を格納部71のデータテーブルに格納しておき、制御部70が、入力電圧検出回路81等の検出結果に基づいてデータテーブルを参照することにより、電力変換回路11〜14に含まれているスイッチング素子のPWM制御を最適化するようにしても良い。
さらに、制御部70は、極性反転回路40において極性反転動作が行われるタイミングにおいて、電力変換回路11〜14に含まれているトランスの2次側巻線に電流が流れないように、駆動信号の生成動作を制御するようにしても良い。
次に、本発明の第1の実施形態に係るインバータ電源装置の動作について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図3は、電力変換回路の出力の合成を模式的に示す波形図である。ここでは、脈流電圧を生成するために、電力変換回路11〜14を、第1の電力変換回路11、第2の電力変換回路12、第3の電力変換回路13、第4の電力変換回路14の順で、優先的に動作させるものとする。
図3は、電力変換回路の出力の合成を模式的に示す波形図である。ここでは、脈流電圧を生成するために、電力変換回路11〜14を、第1の電力変換回路11、第2の電力変換回路12、第3の電力変換回路13、第4の電力変換回路14の順で、優先的に動作させるものとする。
図3に示すように、期間T0〜T7において電力変換回路11〜14を段階的に動作させて、電力変換回路11〜14の出力電流Iout1〜Iout4を合成することにより、半サイクルの脈流波形を有するトータルの出力電流Ioutが得られ、脈流波形を有する出力電圧が発生する。図3においては、出力電流Iout1〜Iout4及び期間T0〜T7を一定として、波形を単純化して示しているが、出力電流Iout1〜Iout4及び/又は期間T0〜T7を細かく設定したり、電力変換回路の数を増やしたりすることによって、正弦波に近い脈流波形を得ることができる。
図4は、駆動信号と出力電流との関係を模式的に示す波形図である。トータルの出力電流Ioutが小さい期間においては、第1の電力変換回路11のスイッチング素子に供給される1相の駆動信号DS1のみが活性化される。出力電流Ioutを増加させるために、第1の電力変換回路11及び第2の電力変換回路12のスイッチング素子に供給される2相の駆動信号DS1及びDS2が活性化される。さらに出力電流Ioutを増加させるために、第1の電力変換回路11〜第3の電力変換回路13のスイッチング素子に供給される3相の駆動信号DS1〜DS3が活性化される。出力電流Ioutが大きい期間においては、第1の電力変換回路11〜第4の電力変換回路14のスイッチング素子に供給される4相の駆動信号DS1〜DS4が活性化される。出力電流Ioutを減少させる場合には、その逆の過程をたどる。
このように、複数の電力変換回路の出力を合成して脈流波形を得るようにすれば、各々の電力変換回路の出力が小さくて済むので、トランス等の部品を小型化できる。さらに、動作していない電力変換回路においては電力損失がゼロとなるので、トータルの電力変換効率を高めることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るインバータ電源装置の構成を示す図である。このインバータ電源装置は、電力変換回路11〜14の出力の接続方式が第1の実施形態におけるのと異なっているが、その他の点に関しては第1の実施形態と同様である。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るインバータ電源装置の構成を示す図である。このインバータ電源装置は、電力変換回路11〜14の出力の接続方式が第1の実施形態におけるのと異なっているが、その他の点に関しては第1の実施形態と同様である。
電力変換回路11〜14の出力には、出力合成回路30に含まれているダイオード31〜34のアノードがそれぞれ接続されている。また、ダイオード34のカソードは、電力変換回路13に含まれているトランスの2次側巻線の一端に接続されており、ダイオード33のカソードは、電力変換回路12に含まれているトランスの2次側巻線の一端に接続されており、ダイオード32のカソードは、電力変換回路11に含まれているトランスの2次側巻線の一端に接続されており、ダイオード31のカソードは、極性反転回路40の入力ノードAに接続されている。これによって、電力変換回路11〜14に含まれているトランスの2次側巻線及び出力回路が、ダイオード31〜34を介してカスケード接続され、電力変換回路11〜14の出力電圧が合成されて所望の脈流電圧が生成されると共に、出力電流の逆流が防止される。
本発明は、スイッチング動作によって電力変換を行うことにより直流電源から交流電圧を生成するインバータ電源装置において利用することが可能である。
1、2 入力端子
3、4 出力端子
10、50 フィルタ
11〜14 電力変換回路
20 トランス
21 1次側巻線
22 2次側巻線
23 コア
24 スイッチング素子
25 駆動回路
26 ダイオード
27 コンデンサ
28 ローパスフィルタ
30 出力合成回路
31〜34 ダイオード
35 スイッチ回路
40 極性反転回路
60 出力リレー
70 制御部
71 格納部
81 入力電圧検出回路
82 出力電圧検出回路
91〜94 入力電流検出回路
101〜104 出力電流検出回路
110 通信インタフェース
3、4 出力端子
10、50 フィルタ
11〜14 電力変換回路
20 トランス
21 1次側巻線
22 2次側巻線
23 コア
24 スイッチング素子
25 駆動回路
26 ダイオード
27 コンデンサ
28 ローパスフィルタ
30 出力合成回路
31〜34 ダイオード
35 スイッチ回路
40 極性反転回路
60 出力リレー
70 制御部
71 格納部
81 入力電圧検出回路
82 出力電圧検出回路
91〜94 入力電流検出回路
101〜104 出力電流検出回路
110 通信インタフェース
Claims (7)
- コア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有するトランスと、前記トランスの1次側巻線に直列に接続され、パルス状の駆動信号に従って前記トランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、前記スイッチング素子に供給される駆動信号を生成する駆動回路と、前記トランスの2次側巻線に発生する電圧を整流する出力回路とを各々が含み、共通の直流電源電圧を入力してフライバック方式の電力変換動作を行う複数の電力変換回路と、
前記複数の電力変換回路の出力を合成して脈流電圧を生成する出力合成回路と、
前記出力合成回路によって生成された脈流電圧を周期的に極性反転することによって交流電圧に変換する極性反転回路と、
前記複数の電力変換回路に含まれている駆動回路における駆動信号の生成動作を制御すると共に、前記極性反転回路における極性反転動作のタイミングを制御する制御部と、
を具備するインバータ電源装置。 - 前記トランスが、アモルファス金属の磁性体を含むコアを有する、請求項1記載のインバータ電源装置。
- 前記複数の電力変換回路に含まれている前記トランスの2次側巻線の一端が共通接続されており、前記出力合成回路が、前記複数の電力変換回路の出力と前記極性反転回路の入力との間にそれぞれ接続された複数の逆流防止素子を含み、前記複数の電力変換回路の出力電流が合成されて前記極性反転回路に入力される、請求項1又は2記載のインバータ電源装置。
- 前記出力合成回路が、前記複数の電力変換回路の出力にそれぞれ接続された複数の逆流防止素子を含み、前記複数の電力変換回路に含まれている前記トランスの2次側巻線及び前記出力回路が前記複数の逆流防止素子を介してカスケード接続されており、前記複数の電力変換回路の出力電圧が合成されて前記極性反転回路に入力される、請求項1又は2記載のインバータ電源装置。
- 前記出力合成回路が、前記制御部から供給される制御信号に従って、前記複数の電力変換回路の出力を合成して得られる電圧をゼロにするためのスイッチ回路を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のインバータ電源装置。
- 前記制御部が、DSP(ディジタル信号処理装置)を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のインバータ電源装置。
- 前記複数の電力変換回路の各々が、前記出力回路に接続されたローパスフィルタを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載のインバータ電源装置。
Priority Applications (1)
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2007
- 2007-04-13 JP JP2007105735A patent/JP2008263748A/ja not_active Withdrawn
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