JP2008262753A - 固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムとその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】Niを含む脱硫触媒を用いて高温・高圧状態で脱硫を行い、脱硫器でガスが発生しても液体燃料を安全に改質器に供給する。
【解決手段】未脱硫燃料タンク1aの未脱硫灯油をポンプ3により昇圧し、予熱器5、ヒータ15により加熱して脱硫器6で硫黄分を除去し、圧力調整弁7及び燃料供給弁9aを介して流出する脱硫灯油を脱硫燃料タンク1bを経てポンプ4により改質触媒層14に送込む。脱硫器6より未脱硫灯油を未脱硫燃料タンク1aに戻す流路に脱硫器内の圧力が限値を超えると開放する安全弁11又は遮断弁10を設け、圧力調整弁7と燃料供給弁9aとの間の流路を分岐して未脱硫液体燃料タンクに繋がるバイパス流路に、未脱硫灯油を昇圧するポンプの起動時開放し、脱硫器の温度が運転温度に達してから所定時間経過すると閉止する遮断弁9bを設け、前記脱硫燃料タンクは、逆止弁12を介して燃焼器13に繋がるアノード排ガス系に接続される。
【選択図】図1
【解決手段】未脱硫燃料タンク1aの未脱硫灯油をポンプ3により昇圧し、予熱器5、ヒータ15により加熱して脱硫器6で硫黄分を除去し、圧力調整弁7及び燃料供給弁9aを介して流出する脱硫灯油を脱硫燃料タンク1bを経てポンプ4により改質触媒層14に送込む。脱硫器6より未脱硫灯油を未脱硫燃料タンク1aに戻す流路に脱硫器内の圧力が限値を超えると開放する安全弁11又は遮断弁10を設け、圧力調整弁7と燃料供給弁9aとの間の流路を分岐して未脱硫液体燃料タンクに繋がるバイパス流路に、未脱硫灯油を昇圧するポンプの起動時開放し、脱硫器の温度が運転温度に達してから所定時間経過すると閉止する遮断弁9bを設け、前記脱硫燃料タンクは、逆止弁12を介して燃焼器13に繋がるアノード排ガス系に接続される。
【選択図】図1
Description
本発明は、硫黄分を含む液体燃料を高圧・高温状態で脱硫し、改質器に安定に脱硫液体燃料が供給可能な固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムとその運転方法に関する。
灯油等の硫黄分を含む液体燃料を用いた固体高分子型燃料電池システムにおいては、液体燃料を改質器により改質して水素を精製する際、改質反応を行う改質触媒が液体燃料中の硫黄分に晒されると硫黄被毒し、寿命等の性能劣化が生じる。
従って、改質触媒の硫黄被毒を防止するため、改質触媒に液体燃料を導入する前段階で、脱硫触媒を用いて液体燃料の硫黄濃度を50ppb以下に低減する必要がある。
従来、Niを含む脱硫触媒を用いて液体燃料から効果的に硫黄分を除去する方法として、温度を高温にして脱硫性能を確保し、液体燃料が高温でも蒸発しないように高圧状態を保って脱硫を行う方法が提案されている。(例えば、特許文献1、特許文献2)。
また、脱硫触媒の温度を高温に保つことを可能にした脱硫システムとして、脱硫器の周りに巻いた配管で、予め予熱した液体燃料を脱硫器に導入する構成として脱硫触媒の昇温を可能にしたもの(例えば、特許文献3)、バーナ排ガスを用いて脱硫触媒を加熱昇温するようにしたもの(例えば、特許文献4)などがある。
また、起動時に未脱硫の灯油を灯油タンクに戻すことで、起動時の改質触媒の硫黄被毒を防止するようにしたもの(例えば、特許文献5)、脱硫器内に灯油が滞留した状態で高温の状態が長時間続いたときに、コーキングが生じて脱硫性能が低下することを防止するため、脱硫した灯油を再循環させるシステムとしたもの(例えば、特許文献6)がある。
さらに、このような脱硫システムにおいて、脱硫触媒が不活性ガスが離脱発生し、改質器に供給する液体燃料が気液二相流となって流量が不規則に変動する現象を解決するようにしたもの(例えば、特許文献7)がある。
特開2004―175966
特開2005―146055
特開2004―263118
特開2005―255896
特開2004―031025
特開2006―008443
特開2005―346985
しかしながら、特許文献4に記載の脱硫システムでは、脱硫触媒を加熱するために、脱硫触媒層内部に燃焼ガスが流れる流路を設ける必要がある。そのため、脱硫触媒側が高圧になる脱硫システムに適用しようとした場合、燃焼ガスが流れる流路の圧力が相対的に低くなるため、燃焼ガス流路に外圧が加わって流路を構成する材料に必要以上の強度が要求されるという課題があった。
また、特許文献5に記載のように起動時に未脱硫灯油を灯油タンクに戻す方法では、脱硫器内に常に未脱硫の液体燃料が供給され続けるため、脱硫器内に前回停止時に残存する脱硫された液体燃料が昇温中に排出されてしまい、昇温が完了してもすぐには脱硫された液体燃料が得られず、起動時間が長くなる問題があった。
さらに、特許文献6に記載の脱硫システムでは、脱硫器から発生するガスの処理方法がないため、燃料タンク内の圧力が上昇するという問題があった。
また、特許文献7に記載の方法では、脱硫触媒から初期のみ発生する不活性ガスを対象としているため、ガスを排気することはできるが、高温・高圧下でNI触媒を使った場合には、不活性以外にも可燃性のメタンガスが発生するため、実際に排気すれば発火の危険性を伴うという問題があった。
本発明は上記ような問題を解消するためになされたもので、灯油などの硫黄分を含む液体燃料を用いる固体高分子型燃料電池システムにおいて、Niを含む脱硫触媒を用いて高温・高圧状態で脱硫を行い、脱硫器でガスが発生しても液体燃料を安全に改質器に供給することができる固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムとその運転方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により液体燃料脱硫システムを構成し、その運転を行うものである。
本発明は、硫黄分を含む液体燃料を高圧・高温状態で脱硫して改質器に液体燃料を供給する固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムにおいて、未脱硫の液体燃料が収容された未脱硫燃料タンクと、この未脱硫燃料タンクより流出する未脱硫液体燃料を昇圧するポンプと、このポンプにより昇圧された未脱硫液体燃料を予熱する予熱器と、この予熱器により予熱された未脱硫液体燃料が流入し脱硫触媒により硫黄分を除去する脱硫器と、この脱硫器に設けられ前記予熱手段で予熱された未脱硫液体燃料を保温する保温手段と、前記脱硫器より圧力調整弁及び脱硫液体供給弁を直列に介して流入する脱硫液体燃料を溜める脱硫燃料タンクと、この脱硫燃料タンクに溜められた脱硫液体燃料を前記改質器に供給する脱硫燃料ポンプと、前記脱硫器より未脱硫液体燃料を前記未脱硫燃料タンクに戻す流路に設けられ前記脱硫器内の圧力が限値を超えると開放する安全弁又は逃がし弁と、前記圧力調整弁と前記脱硫燃料供給弁との間の流路を分岐して前記未脱硫燃料タンクに繋がるバイパス流路に設けられ前記未脱硫液体燃料を昇圧するポンプの起動時に開放し前記脱硫器の温度が運転温度に達してから所定時間経過すると閉止するバイパス弁とを備え、前記脱硫燃料タンクは、逆止弁を介して前記改質器の燃焼器に繋がるアノード排ガス配管に接続された構成とする。
また、本発明は上記液体燃料脱硫システムの運転方法において、停止状態から起動するに際して、前記脱硫燃料ポンプを起動し、前記バイパス弁を開放した後、前記未脱硫燃料ポンプを起動し、前記脱硫器内の圧力が運転圧力に達すると前記未脱硫燃料ポンプを停止すると共に、前記保温手段を作動させ、前記脱硫器内の温度がスタンバイ温度に達するとスタンバイ状態とし、この状態で前記脱硫燃料タンク内の脱硫液体燃料の液位が運転に必要な液位よりも低いとき、前記未脱硫燃料ポンプを起動すると同時に前記保温手段を動作させ、前記脱硫器内の温度が運転温度に達すると所定時間経過後に前記バイパス弁を開放し且つ前記脱硫器より前記脱硫燃料タンクへの脱硫液体燃料の供給を閉止して運転状態とする。
本発明によれば、Niを含む脱硫触媒を用いて高温・高圧状態で脱硫を行い、脱硫器でガスが発生しても液体燃料を安全に改質器に供給することができる。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明による固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムの第1の実施形態を示す系統構成図である。
図1において、1aはホームタンクより供給される硫黄分を含む液体燃料、本例では灯油を収容する未脱硫燃料タンク、3は未脱硫燃料タンク1aよりフィルタ2aを通して流出する灯油を昇圧する未脱硫燃料ポンプ、5はこの未脱硫燃料ポンプ3により昇圧された灯油を予熱する液体燃料予熱器、6はこの液体燃料予熱器5で予熱された灯油からNiを含む脱硫触媒の作用により硫黄分を除去する脱硫器である。
また、1bはこの脱硫器6で脱硫された灯油がフィルタ2b、圧力調整弁7及び遮断弁(脱硫燃料供給弁)9aを介して導入される脱硫燃料タンク、13はこの脱硫燃料タンク1b内で気液分離されたメタンガスが逆止弁12を介してアノード排ガスと合流して流入する燃焼器である。この場合、未脱硫燃料タンク1aと逆止弁を介してアノード排ガス配管に接続されている。
さらに、4は脱硫燃料タンク1bよりフィルタ2cを通して流出する脱硫灯油を加圧する脱硫燃料ポンプ、14はこの脱硫燃料ポンプ4より遮断弁8を介して所定量の脱硫灯油が送込まれる改質器内の改質触媒層である。
一方、10は緊急時に脱硫器6内の灯油を未脱硫燃料タンク1aに戻す2系統の流路が形成され、その一方の流路に設けられた遮断弁(逃がし弁)、11は他方の流路に設けられた安全弁、9bは圧力調整弁7の流出側を分岐して原燃料タンク1aに繋がるバイパス路に設けられた遮断弁(バイパス弁)である。
この他、図示しない燃料電池スタック、シフト反応器、CO選択反応器、燃焼空気予熱器及び熱利用系などから脱硫システムが構成されている。
このような構成の脱硫システムにおいて、液体燃料予熱器5と脱硫器6とを結ぶ系統に液体燃料予熱器5で予熱された灯油を加熱する加熱用ヒータ15を設けると共に、脱硫器6の外周部に保温用ヒータ16を設け、また脱硫器6内の圧力を検出する圧力センサ17、脱硫器6内の温度を検出する温度センサ18をそれぞれ設け、さらに脱硫燃料タンク1b内の脱硫灯油の液位を検出する液面センサ19を設ける。
また、液体燃料脱硫システム全体の制御を担う制御装置20を設け、この制御装置20に上記圧力センサ17、温度センサ18及び液面センサ19の計測信号をそれぞれ入力し、詳細を後述する制御により加熱用ヒータ15及び保温用ヒータ16に作動又は停止指令を出力すると共に、未脱硫燃料ポンプ3、脱硫燃料ポンプ4に起動又は停止指令を出力し、さらに遮断弁8、9a,9b,10に対して開放又は閉止指令を出力する機能を有している。
次にこのように構成された液体燃料脱硫システムの作用を説明する。
まず、液体燃料脱硫システムの基本的な動作について述べる。
ホームタンクなどの固体高分子型燃料電池システムの外部タンクから、ヘッド差などを利用して未脱硫燃料タンク1aに灯油が供給される。この状態で未脱硫燃料ポンプ3が起動されると、未脱硫燃料タンク1a内の灯油はフィルタ2aにより不純物がろ過された後、未脱硫燃料ポンプ3によって昇圧され、圧力調整弁7の作用によって0.3MPa〜0.6MP程度の圧力となって液体燃料予熱器5に流入する。
この液体燃料予熱器5では、例えば燃焼器13で燃焼し、改質器と蒸発器に熱を与えた後の燃焼排ガスによって予熱される。その後、加熱用ヒータ15によって脱硫に必要な200℃〜260℃程度に昇温された後、脱硫器6に流入する。この脱硫器6で脱硫された灯油は、脱硫の際に発生するメタンガスと共に気液二相流の状態で、圧力調整弁7を通過して脱硫燃料タンク1bへ流入する。
ここで、脱硫器6内の圧力が限界圧力を超えた場合は、緊急措置として遮断弁(逃がし弁)10の開放又は安全弁11の自立的作用により、灯油は未脱硫燃料タンク1aに戻る。このとき、未脱硫燃料タンク1aは、脱硫器6より大きな容量に設計されていれば、システム全体の圧力が高くなることはない。
異常圧力が検知されない通常の場合には、脱硫灯油が圧力調整弁7を通して脱硫燃料タンク1bに流入するが、このとき脱硫灯油とメタンガスの混合物は、その密度差から自然に脱硫灯油とメタンガスに気液分離される。
脱硫燃料タンク1bに溜まった脱硫灯油は、フィルタ2cを通過することで不純物がろ過され、脱硫燃料ポンプ4によって所定流量の脱硫燃料が改質器に送られる。この改質器に送られた脱硫灯油は、図示しない蒸発器で得られた蒸気と混合されて改質触媒層14に入り、水素を発生した後、図示しないCO変成器へ供給される。
そして、このCO変成器を経て図示しない選択酸化反応器を出た水素リッチなガスは、図示しない燃料電池スタックのアノードに供給され、アノードで消費されなかった水素リッチなガスはアノード排ガスとして、燃焼器13に導かれる。この燃焼器13で発生した熱は改質触媒層14や図示しない蒸発器に供給される。
一方、脱硫燃料タンク1bで分離されたメタンガスは、逆止弁12を通ってアノード排ガスと混合され、燃焼器13で燃焼される。
次に制御装置20による脱硫システムの具体的な動作を図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、脱硫システムが停止してときの各部の状態について述べる。
脱硫システムの停止状態では、図2(c)のイに示すように圧力センサ17は大気圧、温度センサ18は室温を示しており、このとき液面センサ19は運転に必要な液位より高い液位(以下液位高と呼ぶ)となっている。また、未脱硫燃料ポンプ3及び脱硫燃料ポンプ4は停止状態、遮断弁8,9a,9b,10は閉止状態になっている。
この状態で制御装置20が固体高分子型燃料電池から燃料供給指令を受けると、この制御装置20は、図2(a)に示すような処理を実行する。
まず、遮断弁8を開放した後、脱硫燃料ポンプ4を起動し、脱硫燃料タンク1bから改質器へ所定流量の脱硫灯油の供給を開始する。次いで遮断弁9bを開放し、未脱硫燃料ポンプ3を起動すると、脱硫器6の圧力が上昇し始める。そして、圧力センサ17からの圧力計測値が所定圧力以上の運転圧力になると、未脱硫燃料ポンプ3を停止する。
次に保温用ヒータ16が作動して、脱硫器6を加熱すると、一定時間経過後の温度センサ18からの温度計測値が150℃〜180℃の間のスタンバイ設定温度になると、図2(a)のロに示すスタンバイ状態となる。
この状態では、保温用ヒータ16を作動状態とし、温度センサ18からの温度計測値が150℃〜180℃の間に入るように保温用ヒータ16に供給する電力を調整する。
スタンバイ状態では、脱硫燃料ポンプ4は脱硫灯油を改質器に供給し続けるため、脱硫燃料タンク1bの液面が低下する。
このとき、制御装置20は固体高分子燃料電池からの停止指令がなければ、図2(b)に示すような処理を実行する。
液面センサ19からの液位計測値が運転に必要な液位よりも低い(以下液位低と呼ぶ)ことを検知すると、未脱硫燃料ポンプ3を起動してから加熱用ヒータ15を起動し、保温用ヒータ16の温度設定を200℃から260℃の脱硫触媒に好適な運転温度に再設定する。
これにより、加熱用ヒータ15及び保温用ヒータ16の作動により脱硫器6内の温度が上昇する。
温度センサ18からの温度計測値が運転温度に到達し、所定時間経過すると遮断弁(燃料供給弁)9aを開放すると共に、遮断弁(バイパス弁)9bを閉止して脱硫器6より脱硫燃料タンク1bに脱硫灯油の供給を開始し、これにより図2(c)のハに示す脱硫システムの運転状態に入り、制御装置20は図2(c)に示す処理を実行する。
このとき、未脱硫燃料ポンプ3の流量を脱硫燃料ポンプ4の最大供給流量よりも多くすることにより、未脱硫燃料ポンプ3の流量が変化した場合でも、脱硫燃料タンク1bの液面は上昇し続けることになる。
再び、液面センサ19からの液位計測値が液位高を検知すると、遮断弁(バイパス弁)9bを開放、遮断弁(燃料供給弁)9aを閉止、加熱用ヒータ15を停止、未脱硫燃料ポンプ3を停止、保温用ヒータ16の設定温度をスタンバイ温度に設定することで、再び図2(a)のロに示すスタンバイ状態となる。
また、制御装置20が固体高分子型燃料電池から停止指令を受けた場合には、脱硫燃料ポンプ4を停止、遮断弁8を閉止する。この停止指令が脱硫システムの運転状態にあるとるとき受けた場合には、そのまま運転状態を継続し、液面センサ19からの液位計測値が液位高であることを検知した後、遮断弁(燃料供給弁)9aを閉止、遮断弁(バイパス弁)9bを開放、加熱用ヒータ15及び保温用ヒータ16を停止、未脱硫燃料ポンプ3を停止の操作を順次行い、脱硫システムを図2(c)のイに示す停止の状態にする。
また、制御装置20が停止指令を受けたとき、図2(a)のロに示すスタンバイ状態にあった場合は、脱硫燃料ポンプ4を停止、遮断弁8を閉止した後、液面センサ19からの液位計測値が液位低かどうかにかかわらず、図2(a)のロに示すスタンバイ状態から液面センサ19からの液位計測値が液位低を示したときと同様の手順を行って図2(c)のロに示す運転状態とし、上記の運転状態からの停止操作と同様の手順を行って図2(c)のイに示す停止状態とする。
このように本発明の実施形態によれば、未脱硫燃料ポンプ3、液体燃料予熱器5、加熱用ヒータ15及び保温用ヒータ16、圧力調整弁7の作用により、脱硫器6の温度を高温・高圧に保つことができる。
また、脱硫器6で可燃性ガスが発生しても、脱硫燃料タンク1bで一旦気液分離され、液体のみ脱硫燃料ポンプ4により改質器内の改質触媒層14に送出されるので、少ない変動で脱硫灯油を改質触媒層14に供給することができる。また、脱硫器6で発生した可燃性ガスは脱硫燃料タンク1bより逆止弁12を通して燃焼器13に導入され、この燃焼器13でアノード排ガスと共に燃焼することができ、かつ逆止弁12により脱硫燃料タンク1bへの逆流を防止することができるので、より安全性を高めることができる。
さらに、液体燃料予熱器5により原燃料灯油を予熱しているので、加熱用ヒータ15及び保温用ヒータ16の消費電力を少なくすることができる。
また、脱硫器6の圧力が万一所定圧力よりも高くなっても遮断弁(逃がし弁)10又は安全弁11の開放により、脱硫器6内の灯油が未脱硫燃料タンク1aに流れることになっても、未脱硫燃料タンク1aの容積が十分大きければ、脱硫システム全体の圧力上昇を抑制することができる。
また、スタンバイ状態から運転状態に移行する際、温度センサ18からの温度測定値を検知して加熱用ヒータ15及び保温用ヒータ16を制御しているので、脱硫器6が十分昇温された状態で脱硫できること、および昇温完了後遮断弁(バイパス弁)9bを所定時間開放することにより、未脱硫の灯油を未脱硫燃料タンク1aに戻すことができるので、初期の脱硫不十分な原燃料が脱硫燃料タンク1bに流入することがなく、脱硫燃料タンク1b内を常に硫黄濃度の低い状態に保つことができる。
さらに、このような運転方法を行うことにより固体高分子型燃料電池システムの他の部分が停止した後、脱硫器6の運転を液面センサ19からの液位計測値が液位高の状態になるまで脱硫システムの運転を継続するようにしているので、起動時には常に脱硫燃料タンク1bに脱硫灯油が存在することになり、脱硫システムの起動を待たずに発電を開始することが可能となる効果も得られる。
また、脱硫器6内の温度が150℃〜180℃のスタンバイ状態に保持することにより、200℃〜260℃の温度に保持する場合よりも、脱硫器6内でのコーキングが抑制できる。また、室温で保持するよりも、スタンバイ状態から運転状態までの移行時間を短縮することができる。
1a…未脱硫燃料タンク、1b…脱硫燃料タンク、2a,2b,2c…フィルタ、3…未脱硫燃料ポンプ、4…脱硫燃料ポンプ、5…液体燃料予熱器、6…脱硫器、7…圧力調整弁、8,9a,9b,10…遮断弁、11…安全弁、12…逆止弁、13…燃焼器、14…改質触媒層、15…加熱用ヒータ、16…保温用ヒータ、17…圧力センサ、18…温度センサ、19…液面センサ、20…制御装置
Claims (6)
- 硫黄分を含む液体燃料を高圧・高温状態で脱硫して改質器に液体燃料を供給する固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムにおいて、
未脱硫の液体燃料が収容された未脱硫燃料タンクと、
この未脱硫燃料タンクより流出する未脱硫液体燃料を昇圧するポンプと、
このポンプにより昇圧された未脱硫液体燃料を予熱する予熱器と、
この予熱器により予熱された未脱硫液体燃料が流入し脱硫触媒により硫黄分を除去する脱硫器と、
この脱硫器に設けられ前記予熱器で予熱された未脱硫液体燃料を保温する保温手段と、
前記脱硫器より圧力調整弁及び脱硫燃料供給弁を直列に介して流入する脱硫液体燃料を溜める脱硫燃料タンクと、
この脱硫燃料タンクに溜められた脱硫液体燃料を前記改質器に供給する脱硫燃料ポンプと、
前記脱硫器より未脱硫液体燃料を前記未脱硫燃料タンクに戻す流路に設けられ前記脱硫器内の圧力が限値を超えると開放する安全弁又は逃がし弁と、
前記圧力調整弁と前記脱硫燃料供給弁との間の流路を分岐して前記未脱硫燃料タンクに繋がるバイパス流路に設けられ前記未脱硫液体燃料を昇圧するポンプの起動時に開放し前記脱硫器の温度が運転温度に達してから所定時間経過すると閉止するバイパス弁と、
を備え、
前記脱硫燃料タンクは、逆止弁を介して前記改質器の燃焼器に繋がるアノード排ガス配管に接続されたことを特徴とする固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システム。 - 請求項1記載の固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムにおいて、
前記未脱硫燃料タンクは、前記脱硫器よりも大きな容量にしたことを特徴とする固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システム。 - 請求項1又は請求項2記載の固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システムにおいて、
未脱硫燃料ポンプの流量は、前記脱硫燃料ポンプの最大流量以上の流量であることを特徴とする固体高分子型燃料電池システムの液体燃料脱硫システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体燃料脱硫システムの運転方法において、
停止状態から起動するに際して、前記脱硫燃料ポンプを起動し、前記バイパス弁を開放した後、前記未脱硫燃料ポンプを起動し、前記脱硫器内の圧力が運転圧力に達すると前記未脱硫燃料ポンプを停止すると共に、前記保温手段を作動させ、前記脱硫器内の温度が運転温度に達するとスタンバイ状態とし、
この状態で固体高分子型燃料電池から停止指令がなく、且つ前記脱硫燃料タンク内の脱硫液体燃料の液位が運転に必要な液位よりも低いとき、前記未脱硫燃料ポンプを起動すると同時に前記保温手段を動作させ、前記脱硫器内の温度が運転温度に達すると所定時間経過後に前記バイパス弁を開放し且つ前記脱硫器より前記脱硫燃料タンクへの脱硫液体燃料の供給を閉止して運転状態とする
ことを特徴とする液体燃料脱硫システムの運転方法。 - 請求項4記載の液体燃料脱硫システムの運転方法において、
運転状態で固体高分子型燃料電池から停止指令がないとき、前記脱硫燃料タンク内の脱硫液体燃料の液位が運転に必要な液位よりも高くなると、前記脱硫器から前記脱硫燃料タンクへの脱硫液体燃料の供給を止め、前記脱硫器からバイパス流路を通して前記未脱硫燃料タンクへ脱硫液体燃料を再循環させると同時に、前記保温手段及び未脱硫燃料ポンプを作動状態とすることを特徴とする液体燃料脱硫システムの運転方法。 - 請求項4記載の液体燃料脱硫システムの運転方法において、
運転状態で固体高分子型燃料電池から停止指令をあるとき、前記脱硫燃料ポンプを停止し、前記脱硫燃料タンク内の脱硫液体燃料の液位が運転に必要な液位よりも高くなるまで、前記脱硫器から前記脱硫燃料タンクへの脱硫液体燃料の供給を続けることを特徴とする液体燃料脱硫システムの運転方法。
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