JP2008262737A - 密閉型電池 - Google Patents

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妥則 政岡
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Abstract

【課題】長期間保存しても電池の使用時には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られながら、そのために高価な電解質を用いなくても済むようにして安価に製造できる密閉型電池を得る。
【解決手段】正極11と負極12との間にセパレータ13を介在させて成る電極体2を電池の内部に収容してある。その電池内には電解液容器5が収容されていて、電解液容器5は、非水電解液4を内部に収容した状態で密封されている。電解液容器5は、その素材の融点が50℃以上であるとともにセパレータ13の微多孔性薄膜状のフィルムの融点よりも低くなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、二酸化マンガンリチウム一次電池等の密閉型電池に関するものである。
特許文献1には、電解質として高温で溶融する溶融塩を用いて、高温に加熱されるまでは電池反応が生じないようにすることで、非加熱状態で長期間保存しても加熱後には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られるようにした密閉型電池が開示されている。
特開2007−12599号公報(段落番号0002、図1−2)
特許文献1の密閉型電池では、高温で溶融する特殊な電解質を用いており、その電解質が高価である。また、構造が特殊なために電池の生産性も悪いことになる。そのため、電池の高価格化を招いてしまうところに問題がある。
そこで本発明の目的は、安価であるうえに生産性が良好であるとともに、長期間保存しても使用時には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られる密閉型電池を提供することにある。
本発明に係る密閉型電池は、正極11と負極12との間にセパレータ13を介在させて成る電極体2を内部に収容した密閉型電池であって、当該電池内に電解液容器5が収容されていて、電解液容器5は、電解液4を内部に収容した状態で密封されており、電解液容器5は、その素材の融点が、50℃以上であるとともにセパレータ13の素材の融点よりも低くなっていることを第1の特徴とする。
本発明に係る密閉型電池の第2の特徴は、前記第1の特徴に加えて、電解液容器5の素材の融点が、50〜100℃の温度範囲内である点にある。
本発明に係る密閉型電池の第3の特徴は、前記第1および第2の何れかの特徴に加えて、電解液容器5の素材は、低密度ポリエチレンが主成分である点にある。
本発明に係る密閉型電池の第4の特徴は、前記第1、第2および第3の何れかの特徴に加えて、電極体2が収容されている電池の内部空間17は、その内部空間17内の絶対圧が3kPa(3×103 Pa)以下に設定されている点にある。
本発明に係る密閉型電池の第5の特徴は、前記第1、第2、第3および第4の何れかの特徴に加えて、電極体2は、正極11と負極12とセパレータ13とがそれぞれ帯状に形成されていて、正極11と負極12との間にセパレータ13を介在させた状態で渦巻き状に巻回することで形成されており、巻回に伴って電極体2の中心部に生じる空間14内に電解液容器5が収容されている点にある(図1・図2)。
本発明に係る密閉型電池の第6の特徴は、前記第1、第2、第3、第4および第5の何れかの特徴に加えて、電解液容器5が、中空の球体形状になっている点にある(図4)。
本発明の密閉型電池は、電解液4を収容した電解液容器5を電池内に収容しており、その電解液容器5の素材の融点が50℃以上であるので、使用に先立って電池を50℃以上に加熱するまでは、電解液容器5が溶融して電解液容器5から電解液4が放出されてしまうことがない。つまり、電池を加熱するまでは、電解液容器5から電極体2に電解液4が供給されることがなく、それによって電池反応が生じず、自己放電等による電池の容量低下が防止される。そして、使用に先立って電池を50℃以上に加熱したときには、電解液容器5が溶融して電解液容器5から電解液4が放出され、電解液4が電極体2のセパレータ13等に浸透して電池反応が開始し、電池の使用すなわち電池からの電流の取り出し(放電)が可能になる。このように本発明の密閉型電池は、未使用状態で長期間保存しても電池反応がない分だけ電池の容量低下がなく、使用の際には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られることになる。
しかも、電解液容器5の素材の融点がセパレータ13の素材の融点よりも低いので、電池の加熱温度を、50℃以上であってセパレータ13の素材の融点よりも低く設定しておくことで、セパレータ13が溶融して正極11と負極12との間が遮断されて、電池反応が起きなくなることを確実に回避できながら、電解液容器5のみを溶融させることができる。そのうえで、従来から用いられている電解液をそのまま使用することができるので、高価な電解質を用いなくても済み、その分だけ電池の高価格化を回避できる。
本発明では、電解液容器5の素材の融点が50〜100℃の温度範囲内であるので、電解液容器5の素材の融点が、セパレータ13の素材の融点(120〜140℃)よりも確実に低くなって、セパレータ13が溶融することを確実に回避できながら電解液容器5のみを確実に溶融させるように電池を加熱でき、それによって使用時に電池反応を確実に開始させることができる。
本発明では、電解液容器5の素材が、融点が100℃以下である低密度ポリエチレンを主成分としてあるので、電池を50〜100℃の温度範囲内に加熱したときには、電解液容器5が確実に溶融して、電池反応を確実に開始させることができる。
本発明では、電池の内部空間17内の絶対圧が3kPa以下に設定されているので、電解液容器5が溶融したときには、電解液容器5の内部の非水電解液4が迅速に放出されて、電極体2のセパレータ13等に短時間で浸透する。それによって、加熱から電池が使用できるまでの時間を短縮でき、その分だけ電池の迅速な使用が可能になる。
正極11と負極12との間にセパレータ13を介在させた状態で渦巻き状に巻回する際には、巻き取り軸を芯にして正極11と負極12とセパレータ13とを巻回するが、その巻回の完了後に巻き取り軸を抜いたときには、電極体2の中心部に空間14が生じる。本発明では、その空間14内に電解液容器5を収容するので、電池内のデッドスペースを有効に利用でき、それによって電池内に電解液容器5を収容することに伴う電極体2の収容スペースの低下を抑えることができる。しかも、正極11と負極12との間にセパレータ13を介在させた状態で渦巻き状に巻回する従来の密閉型電池の構造をそのまま用いるので、従来の生産設備等をほとんど変更しなくても済み、その分だけ設備投入に伴う手間等を軽減できて電池の生産性を良好にできる。
本発明では、電解液容器5が中空の球体形状になっているので、未使用の電池を長期間保存しても加熱後には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られるうえに、電池を誤って落下させた場合等に、電解液容器5が簡単に破裂してしまうことを確実に低減することができる。
(第1実施例) 図1と図2とは、本発明が対象とする密閉型電池の第1実施例を示している。本密閉型電池は、二酸化マンガンリチウム一次電池等から成り、図1に示すように、上面が開口する有底円筒形状の電池缶1と、電池の内部すなわち電池缶1内に収容される電池反応要素としての電極体2と、電池缶1の開口上面を塞ぐ円板形状の蓋3と、非水電解液4を収容した状態で電池の内部すなわち電池缶1内に収容される電解液容器5と、電極体2と蓋3との間に配置されて電極体2および電解液容器5の上方への移動を規制する絶縁体6とを有する。電池缶1および蓋3は、冷間圧延鋼板(SPCC)等で形成される。そして、蓋3の外周縁が電池缶1の開口内周面にレーザー等でシーム溶接されることで、電池缶1が蓋3で密封されるとともに電池缶1と蓋3とが導通する。前記電池は、その外径寸法が17mm、高さ寸法が33.5mmである。
蓋3の中央には、円形の端子取付孔7が形成されており、その端子取付孔7に出力端子8が絶縁ガスケット9を介して貫通状に取り付けられる。絶縁ガスケット9は、出力端子8を蓋3から絶縁する。絶縁ガスケット9の下側には、押さえ板10が配置されており、出力端子8を上下方向にかしめることで、出力端子8が、押さえ板10および絶縁ガスケット9を介して蓋3の端子取付孔7の周縁に取り付け固定される。なお、出力端子8の下部は電池内に露出している。絶縁ガスケット9は、ポリプロピレンやポリフェニレンサルファイド等から成る。押さえ板10は、ステンレス鋼でリング状に形成される。
絶縁体6は、電極体2および電解液容器5の上面に対面する平板状の規制部6aと、規制部6aの外周縁から蓋3側へ延びる支持部6bとを有しており、絶縁体6によって電極体2の上面と蓋3との間に空間が形成される。そして、例えば出力端子8を下にした状態で電池を誤って落下させた際には、絶縁体6の規制部6aが電極体2および電解液容器5を受け止めるとともに、支持部6bの上端が蓋3の内面に当たって落下時の衝撃を支える。絶縁体6は、ポリプロピレン等から成る。
電極体2は、帯状にそれぞれ形成された正極11と負極12とセパレータ13とを有しており、帯状の正極11と帯状の負極12との間に帯状のセパレータ13を介在させた状態で渦巻き状に巻回することで形成される。その電極体2の巻回の中心部には、巻回に伴って空間14が生じており、その空間14内に電解液容器5が収容されている。空間14は、上下方向に延びるほぼ円柱状に形成されている。セパレータ13は、ポリエチレン製の微多孔性薄膜状のフィルムとポリプロピレン製の不織布とを重ねることで形成してある。セパレータ13を形成するフィルムは、その素材の融点が120〜140℃である。つまり、セパレータ13のフィルムは、所定温度(120℃)以上で溶融するようになっており、その溶融に伴ってフィルムの微孔が塞がれることで、正極11と負極12との間が遮断される。なお、セパレータ13を形成する不織布の素材の融点は160℃である。
正極11は、網状ステンレス箔製の正極集電体の裏表両面に正極剤をそれぞれ配置することで形成される。正極剤は、正極活物質としての二酸化マンガンとバインダーとカーボンブラック等を含有する。負極12は、銅箔製の負極集電体の裏表両面に負極活物質としてのリチウム金属又はリチウム合金をそれぞれ配置することで形成される。正極11からは薄板状の正極集電リード15が導出されており、負極12からは薄板状の負極集電リード16が導出されている。絶縁体6の規制部6aには、正極集電リード15を通すためのリード通孔が形成されており、正極集電リード15は、リード通孔を通って出力端子8の下端面に溶接固定される。負極集電リード16は、電池缶1の内周上端部に溶接固定される。それによって、出力端子8が正極の電位になり、電池缶1および蓋3が負極の電位になる。
電解液容器5は、図1および図2に示すように、中空の円柱形状に形成してあり、その内部に非水電解液4を充填(収容)した状態で密封してある。電解液容器5は、その素材として耐薬品性等に優れた低密度ポリエチレンを主成分に用いてあり、必要に応じて低密度ポリエチレン以外の成分を含ませている。そして、電解液容器5の素材は、その密度が0.88〜0.92g/cm3 の範囲内になっており、融点が50〜100℃の温度範囲内になっている。電解液容器5は、その外径寸法が8mm、高さ寸法が30mm、厚さ寸法が0.1〜1.0mmである。電解液容器5は、非水電解液4を1.5cm3 程度収容する。
つまり、電解液容器5は、50℃以上に加熱されたときに溶融して穴があくようになっており、それに伴って内部の非水電解液4が放出される。電池の組み立て時には、電池内において電極体2等が収容されている内部空間17に対して真空引きが行われており、その真空引き後の内部空間17内の絶対圧が3kPa以下になるよう設定されている。非水電解液4は、常圧で電解液容器5内に充填される。それによって、電解液容器5に穴があいたときには、非水電解液4が、電解液容器5から圧力の低い内部空間17内へ迅速に放出されて、電極体2のセパレータ13等に素早く浸透する。なお、電池の内部空間17内の絶対圧は、できるだけ低い方が好ましく、その下限は真空引きの装置の能力等で決定される。電解液容器5の素材の融点は、セパレータ13の微多孔性薄膜状のフィルムの素材の融点よりも低くなっている。
電解液容器5の素材の融点が50℃よりも低いときには、夏場や電池を直射日光の下に置いた場合等に、電池の温度が電解液容器5の素材の融点よりも高くなって、電解液容器5が溶融してしまい内部の非水電解液4が放出されるおそれがある。電解液容器5の素材の融点が100℃よりも高いときには、その電解液容器5が溶融するまで電池を加熱した際に、セパレータ13の微多孔性薄膜状のフィルムも溶融してしまうおそれがある。
電解液容器5の厚さ寸法が0.1mmよりも小さいときには、電池を誤って落下させた場合等に電解液容器5が簡単に破裂してしまうおそれがある。電解液容器5の厚さ寸法が1.0mmよりも大きいときには、その厚さの分だけ電解液容器5に収容できる非水電解液4の量が少なくなって十分な電池反応が得られなくなるうえ、電解液容器5が溶融して穴があくまでに時間が掛かってしまい、その分だけ電池が使用可能になるまでに時間が掛かることになる。なお、電解液容器5の厚さ寸法は、0.3〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。電解液容器5に収容される非水電解液4は、プロピレンカーボネート(PC)やジメチルエーテル(DME)等を含有する有機溶剤から成る。
蓋3の外周寄りには、図1に示すように、開裂ベント20が形成されており、電池内圧が異常上昇したときに開裂ベント20が開裂して電池内圧を解放する。負極集電リード16は、蓋3の内面に溶接してもよい。電極体2は、その外周面がセパレータ13で巻回されるよう形成される。電池缶1の底部には、ポリプロピレン等からなる絶縁板21が配置される。
電池の組み立てに際しては、蓋3に対し、前述のように出力端子8、絶縁ガスケット9および押さえ板10を取り付けておき、絶縁板21、電極体2、非水電解液4を収容した電解液容器5および絶縁体6を電池缶1内に収容する。そののち、正極集電リード15を出力端子8の下端面に、負極集電リード16を電池缶1の内周面にそれぞれ溶接する。次いで、蓋3を電池缶1に前述の要領で溶接するとともに電池内を真空引きする。つまり、例えば蓋3に予め小孔を形成しておき、蓋3を電池缶1にシーム溶接したのちに、真空ポンプ等を用いて前記小孔から電池内の空気を吸引して真空引きし、その後に前記小孔を栓等で塞ぐことになる。それによって電池が完成する。
電池を使用する際には、砂鉄等の酸化に伴う発熱作用や、過冷却状態の液体の酢酸ナトリウム等が凝固する際の発熱作用や、生石灰と水とを混合させた際の発熱作用等を利用する発熱体を用いて電池を50〜100℃の温度範囲内で加熱する。すると、発熱体の熱によって電解液容器5が溶融して、内部の非水電解液4が電池の内部空間17に放出される。それによって、非水電解液4が、電極体2のセパレータ13等に浸透して、電池反応が開始される。つまり、電池の使用が可能になる。
このように、電池を使用するまでは電池反応が生じないようにできるので、電池の無駄な自己放電による容量低下を回避でき、電池を長期間保存しても加熱後には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られる。
(第2実施例) 図3は、本発明が対象とする密閉型電池の第2実施例を示している。第2実施例では、非水電解液4を収容した電解液容器5を電池缶1の底部に配置してある。つまり、第2実施例では、電池缶1の底部に絶縁体23が配置されており、その絶縁体23によって電極体2の下面と電池缶1の底面1aとの間に空間が形成され、その空間に電解液容器5が収容される。
第2実施例の絶縁体23は、ポリプロピレン等から成り、電極体2の下面に対面する円板形状の規制部23aと、規制部23aの外周縁から電池缶1の底面1a側へ延びる円筒形状の支持部23bとを有している。第2実施例の電解液容器5は、その外径寸法が絶縁体23の支持部23bの内径寸法よりも小さく設定されていて、支持部23bの内側に収容されている。電解液容器5は、その高さ寸法が10mm程度に設定されている。
電池を誤って落下させた等の際には、その衝撃を絶縁体23が受け止めて、電解液容器5に電極体2が衝突しないようにしてある。それによって、電池を落下させた等の際に、電解液容器5に電極体2が衝突して電解液容器5が破裂することが低減される。絶縁体23の規制部23aには、複数個の通液孔23cが分散状に形成されている。発熱体の熱によって電解液容器5が溶融したときには、電解液容器5から放出された非水電解液4が、絶縁体23の規制部23aの通液孔23cを通って、電極体2のセパレータ13等に浸透して、電池反応が開始される。その他の点は、第1実施例と同じであるので説明を省略する。
第2実施例でも、第1実施例と同様に電池を使用するまでは、電池反応が生じないようにできるので、電池の無駄な自己放電による容量低下を回避でき、電池を長期間保存しても加熱後には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られる。
(第3実施例) 図4は、本発明が対象とする密閉型電池の第3実施例を示している。第3実施例では、非水電解液4を収容した電解液容器5が、中空の小球体形状に形成されており、電極体2の中心部に生じた空間14に複数個収容されている。小球体の各電解液容器5は、その外径寸法が2mmである。そして、発熱体の熱によって各電解液容器5がそれぞれ溶融して、内部の非水電解液4が放出されることで、非水電解液4が、電極体2のセパレータ13等に浸透して、電池反応が開始される。その他の点は、第1実施例と同じであるので説明を省略する。
第3実施例でも、第1実施例と同様に電池を使用するまでは、電池反応が生じないようにできるので、電池の無駄な自己放電による容量低下を回避でき、電池を長期間保存しても加熱後には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られる。しかも、各電解液容器5を球体形状に形成してあるので、電池を誤って落下させた場合等に電解液容器5が簡単に破裂することを回避することができる。
(第4実施例) 図5および図6は、本発明が対象とする密閉型電池の第4実施例を示している。第4実施例では、電極体2の正極11と負極12とがそれぞれ円筒形状に形成されている。つまり、電池の内部空間17の中心側に正極11が配置され、正極11の外側にセパレータ13を介して負極12が配置される。セパレータ13は、有底円筒形状に形成されている。
第4実施例では、非水電解液4を収容した電解液容器5は、正極11の内周側に形成されて上下方向に延びる円柱状の空間25内に収容されている。電解液容器5は、第1実施例と同様に中空の円柱形状に形成してあり、電解液容器5の下面がセパレータ13の底面13aに接している。そして、発熱体の熱によって電解液容器5が溶融して、内部の非水電解液4が放出されることで、非水電解液4が、電極体2のセパレータ13等に浸透して、電池反応が開始される。その他の点は、第1実施例と同じであるので説明を省略する。
第4実施例でも、第1実施例と同様に電池を使用するまでは、電池反応が生じないようにできるので、電池の無駄な自己放電による容量低下を回避でき、電池を長期間保存しても加熱後には製造直後の電池と同等の放電特性等が得られる。
(試験) 第1実施例の密閉型電池を作製し、その作製後の電池電圧を測定したところ電池電圧は測定できず、電池反応が生じていないことが確認できた。その後、第1実施例の密閉型電池に対して60℃で10分間加熱してから電池電圧と、5mAで放電した場合での放電容量とを測定した。その結果、電池電圧は3.2V、放電容量は800mAhであり、製造直後の電池と同等の放電特性等が得られた。
同様に第2実施例〜第4実施例の密閉型電池について、作製後の電池電圧を測定したところ、第1実施例と同様に電池電圧は測定できず、電池反応が生じていないことが確認できた。その後、第1実施例と同様に第2実施例〜第4実施例の密閉型電池に対して60℃で10分間加熱したところ第1実施例と同様に、製造直後の電池と同等の放電特性等が得られた。
本発明に係る密閉型電池は、電池缶1が有底角筒形状等であってもよい。本発明は、出力端子8を負極の電位、電池缶1および蓋3を正極の電位に設定した電池であっても適用できる。電解液容器5の素材としては、耐薬品性等に優れたものであって、その融点が50〜100℃の範囲内のものであれば低密度ポリエチレン以外のものを主成分にしてもよい。電解液容器5は、電池缶1の上部すなわち電極体2と蓋3との間に配置してもよい。第3実施例の小球体の各電解液容器5を電池缶1の上部や底部に形成した空間に収容してもよい。
本発明に係る密閉型電池の第1実施例を示す縦断面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に係る密閉型電池の第2実施例を示す縦断面図である。 本発明に係る密閉型電池の第3実施例を示す縦断面図である。 本発明に係る密閉型電池の第4実施例を示す縦断面図である。 図5のB−B線断面図である。
符号の説明
2 電極体
4 非水電解液
5 電解液容器
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 空間
17 内部空間

Claims (6)

  1. 正極と負極との間にセパレータを介在させて成る電極体を内部に収容した密閉型電池であって、
    前記電池内に電解液容器が収容されていて、当該電解液容器は、電解液を内部に収容した状態で密封されており、
    前記電解液容器は、その素材の融点が、50℃以上であるとともに前記セパレータの素材の融点よりも低くなっていることを特徴とする密閉型電池。
  2. 前記電解液容器の素材の融点が、50〜100℃の温度範囲内である請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記電解液容器の素材は、低密度ポリエチレンが主成分である請求項1と2の何れかに記載の密閉型電池。
  4. 前記電極体が収容されている電池の内部空間は、その内部空間内の絶対圧が3kPa以下に設定されている請求項1と2と3の何れかに記載の密閉型電池。
  5. 前記電極体は、前記正極と前記負極と前記セパレータとがそれぞれ帯状に形成されていて、前記正極と前記負極との間に前記セパレータを介在させた状態で渦巻き状に巻回することで形成されており、 前記巻回に伴って電極体の中心部に生じる空間内に前記電解液容器が収容されている請求項1と2と3と4の何れかに記載の密閉型電池。
  6. 前記電解液容器が、中空の球体形状になっている請求項1と2と3と4と5の何れかに記載の密閉型電池。
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