JP2008261871A - 鉄筋コンクリート管の検査方法、および鉄筋コンクリート管の検査機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉄筋コンクリート管の検査方法では、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、弾性波の受信子として、先端形状が錐状または針状の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行う。
【選択図】図26
Description
鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する方法であって、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、
弾性波の受信子として、先端形状が錐状または針状の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行うことを特徴としている。
鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する方法であって、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、
弾性波の受信子として、先端面が平面でその先端面の面積が3cm2以下の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行うことを特徴としている。
鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する方法であって、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、
弾性波の受信子として、先端面が曲面でその先端面の曲率半径が25mm以下の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行うことを特徴としている。
鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する際に使用される検査機器であって、
打撃機構が搭載された台車と、受信機構が搭載された台車と、これら2台の台車を一定間隔で連結する連結部材とを備え、
前記連結部材の長さは、
弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とする長さとされていることによって特徴づけられる。
請求項4記載の鉄筋コンクリート管の検査機器において、
テレビカメラを搭載した台車を用いて、弾性波入射位置と弾性波受信位置とを決定するように構成してもよい。
検査対象管の内面に付着物が大量に存在していると、欠陥の検出が困難となるため、切削機による切削や水による高圧洗浄により付着物を取り除く。
下記の外観試験及び衝撃弾性波試験を行う。
管内面で顕在化している腐食摩耗やクラック、破損、浸入水の有無などを確認する。検査方法は、検査対象管の口径が大きい場合は検査員が肉眼で検査し、検査員が入れない口径(φ800mmが基準)の場合はTVカメラを管内に入れて検査を行う。
ハンマや鋼球またはインパルスハンマなどで検査対象管の端部内面に打撃を与え、検査対象管の他端部内面にセットした加速度センサまたはマイクロフォンにて伝搬波をキャッチして、伝搬波の速度、減衰時間、振幅、共振周波数、位相等を求め、健全品との比較から劣化の有無を確認する。
調査工程S1の調査結果から詳細調査部位を選択する。
検査対象管の管厚みの測定、劣化部位(クラック位置)の特定、及びクラック深さの測定を行う。いずれの測定にも、入射装置からの20kHz〜1MHzの弾性波を検査対象管に入射し、受信装置で伝搬波を検知して測定を行う。なお、弾性波の周波数が、20kHzよりも低いと定量ができなくなり、1MHzよりも高いと散乱が大きくなって解析が困難となる。
検査対象管の内部側から管壁体に弾性波を入射した時点から、管外面で反射された弾性波を受信装置がキャッチするまでの伝搬時間から管厚みを測定する。なお、管厚みの測定には、測定の便宜上、発信子と受信子とが一体となった受発信センサを用いるのが望ましい。
検査対象管の複数箇所に受信子を配置し、発信子から各受信子への伝搬時間を測定することにより、劣化部位を特定する。
特定された劣化部位のクラック深さを、例えば“コンクリート診断技術 `01[基礎編]4.4.2(5)(a)(c)”に記載されている方法、あるいは特公平6−52259号公報に開示されているような手法で測定する。
コンクリート強度を、通常のコア抜きによる圧縮強度試験、小口径コアを用いた針貫入試験(特開平10−090150号公報)、あるいはシュミットハンマによる強度試験等によって測定する。
コア抜きを行い、鉄筋が含まれて場合は鉄筋径を直接測定する。
以上の工程で得られたデータを用いて構造解析を行って鉄筋コンクリート管の管強度(破壊荷重)を求める。
なお、以上の構造解析を行う構造計算ソフトは市販されており、これを利用するのが作業面で有利である。
JIS A 5303のA型2種に準ずる、日本ヒューム管社製の製品(内径400mm)について、以下のサンプルを準備した。
サンプルT12:漏水クラック導入品(劣化進行度が最大)
サンプルT13:1%硫酸で管内面底部の一部(中央部)を、厚み1mmほど腐食させたもの(図6参照)。
打撃:シュミットハンマNR型(富士物産製)
受信子:AS−5GB(共和電業製)
記録装置:EDX1500A(アンプ付き)(共和電業製)
[計測機器の配置]
図7に示す配置とした。
図7に示す計測機器の配置で測定された伝搬弾性波のデータを、記録装置に付随しているFFT機能で共振周波数のパワースペクトルを作成し、トップピークを求めた。その結果を下記の表1に示す。
本発明の実施形態を以下に説明する。
入射装置によって検査対象管の端部内面に打撃を与え、検査対象管の他端部内面にセットした受信子にて伝播波をキャッチし、その波形データを記録装置に記憶する。このような計測において、入射装置による弾性波入射位置と受信子による弾性波受信位置との間隔は検査対象管の管長の1/4以上離しておく。このように弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を規定しておくと、亀裂などによる劣化による管全体の振動モードの変化が捉えられやすくなる。
まず、前記記録装置に記憶した波形データについてFFT分析を行って共振周波数スペクトル図を作成する(図11参照)。次に、作成した共振周波数スペクトル図について積分計算を行って高周波成分と低周波成分とを求める。そして、高周波成分の面積と低周波成分の面積との面積比率を計算する。具体的には、共振周波数スペクトルについて4kHzを境界値として0〜4kHzと4〜8kHzの面積比率を求め、その面積比率から検査対象管の劣化度合いを判定する。
本発明の具体的な実施例を説明する。
JIS A 5303のB型に属する日本ヒューム管製の製品(内径250mm)について、図8に示すような要領で切断を行って、以下のサンプルを準備した。
・サンプルT21:無処理品
・サンプルT22:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させ軸方向に4本のクラックを発生させたもの。
・サンプルT23:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させ軸方向に10本のクラックを発生させたもの(図10参照)。なお、サンプルT22,T23のクラックの本数は、片端面で内面外面に発生していたクラック本数を目視で確認した。
・サンプルT24:管内面研削品
ウォータージェットブラストにより内面表層に骨材露出させたもの。研削量は平均研削厚みが1.6mmとなるようにした。なお、研削量は管端面付近で片端10点ずつ、計20点をノギスで測定を行った。
入射装置と受信装置を図9に示す位置に配置して弾性波の入射及び伝播波の受信を行った。
図9においては、入射装置と受信装置との間隔(弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔)を検査対象管(1000mm)の管長の1/4以上(250mm以上)である800mmに設定した。
入射装置:P型シュミットハンマ
受信子:振動センサGH−313A(キーエンス製)の雄ねじ部に、直径10mm、高さ15mmの円柱物をねじ込んで使用した。なお、受信子は手で押しつけてセットした。
データロガー(記録装置):NR−350(キーエンス製)
[データ解析]
以上の装置で受信・記録した伝播波の波形データを用い、FFT解析プログラム(株式会社アプティック製)で共振周波数のパワースペクトルを作成した。各サンプルの共振周波数スペクトルを図11(a)〜(d)に示す。
入射装置によって検査対象管の端部内面に打撃を与え、検査対象管の他端部内面にセットした受信子にて伝播波をキャッチし、その波形データを記録装置に記憶する。このような計測において、入射装置による弾性波入射位置と受信子による弾性波受信位置との間隔は検査対象管の管長の1/4以上離しておく。このように弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を規定しておくと、亀裂などによる劣化による管全体の振動モードの変化が捉えられやすくなる。
まず、前記記録装置に記憶した波形データについてFFT分析を行って共振周波数スペクトルを作成する(図15参照)。次に、作成した共振周波数スペクトルの4〜10kHzの周波数範囲(高周波域)のトップピーク強度と、3〜4kHzの周波数範囲(低周波域)のトップピーク強度との強度比率を計算する。そして、算出したトップピーク強度比率から検査対象管の劣化度合いを判定する。
JIS A 5303のB型に属する日本ヒューム管製の製品(内径250mm)について、図8に示すような要領で切断を行って、以下のサンプルを準備した。
・サンプルT31:無処理品
・サンプルT32:周方向クラック導入品
図13に示すような導入方法にてクラック幅0.15mmのクランクを導入したもの(図14参照)。
・サンプルT33:周方向クラック導入品
図13に示すような導入方法にてクラック幅1.3mmのクランクを導入したもの(図14参照)。なお、サンプルT32,T33のクラック幅は、スケール付きルーペで拡大して測定した(5点の平均値)。
入射装置と受信装置を図9に示す位置に配置して弾性波の入射及び伝播波の受信を行った。
図9においては、入射装置と受信装置との間隔(弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔)を検査対象管(1000mm)の管長の1/4以上(250mm以上)である800mmに設定した。
入射装置:P型シュミットハンマ
受信子:振動センサGH−313A(キーエンス製)の雄ねじ部に、直径10mm、高さ15mmの円柱物をねじ込んで使用した。なお、受信子は手で押しつけてセットした。
データロガー(記録装置):NR−350(キーエンス製)
[データ解析]
以上の装置で受信・記録した伝播波の波形データを用い、FFT解析プログラム(株式会社アプティック製)で共振周波数のパワースペクトルを作成した。各サンプルの共振周波数スペクトルを図15(a)〜(c)に示す。
本発明の更に別の実施形態を以下に説明する。
入射装置によって検査対象管の端部内面に打撃を与え、検査対象管の他端部内面にセットした受信子にて伝播波をキャッチし、その波形データを記録装置に記憶する。このような計測において、入射装置による弾性波入射位置と受信子による弾性波受信位置との間隔は検査対象管の管長の1/4以上離しておく。このように弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を規定しておくと、亀裂などによる劣化による管全体の振動モードの変化が捉えられやすくなる。
まず、前記記録装置に記憶した伝播波の最大振幅値を求め、その最大振幅値から検査対象管の管全体の劣化度合いを判定する。なお、「伝播波の最大振幅値」とは、図16に示すように、伝播波の波形データにおいて絶対値が最大値となる振幅を最大振幅値と定義する。
本発明の具体的な実施例を説明する。
JIS A 5303のB型に属する日本ヒューム管製の製品(内径250mm)について、図8に示すような要領で切断を行って、以下のサンプルを準備した。
・サンプルT41:無処理品
・サンプルT42:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させ軸方向に4本のクラックを発生させたもの。
・サンプルT43:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させることにより軸方向に10本のクラックを発生させたもの(図10参照)。なお、サンプルT42,T43のクラックの本数は、片端面で内面外面に発生していたクラック本数を目視で確認した。
・サンプルT44:周方向クラック導入品
図13に示すようなクラック導入方法による処理により、周方向にクラック幅0.15mmのクラックを発生させたもの(図14参照)。
・サンプルT45:周方向クラック導入品
図13に示すようなクラック導入方法による処理により、周方向にクラック幅1.3mmのクラックを発生させたもの(図14参照)。なお、サンプルT44,T45のクラック幅は、スケール付きルーペで拡大して測定した(5点の平均値)。
入射装置と受信装置を図9に示す位置に配置して弾性波の入射及び伝播波の受信を行った。
図9においては、入射装置と受信装置との間隔(弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔)を検査対象管(1000mm)の管長の1/4以上(250mm以上)である800mmに設定した。
入射装置:P型シュミットハンマ
受信子:振動センサGH−313A(キーエンス製)の雄ねじ部に、直径10mm、高さ15mmの円柱物をねじ込んで使用した。なお、受信子は手で押しつけてセットした。
データロガー(記録装置):NR−350(キーエンス製)
[データ解析]
以上の装置で受信・記録した伝播波の波形データを用いて、各サンプルの最大振幅値(図16参照)を求めた。その結果を下記の表7に示す。
この実施形態では、劣化現象を表わすデータ、つまり前記した(1)伝播波の共振周波数スペクトルの高周波成分と低周波成分との面積比率、(2)伝播波の共振周波数スペクトルの4〜10kHzの周波数範囲と3〜4kHzの周波数範囲とのトップピーク強度比率、(3)伝播波の最大振幅値、(4)伝播波の減衰時間の各現象データを組み合わせることにより、劣化現象区別及び劣化進行度合いを、下記の表8に基づいて判定する。
ステップS101:伝播波の減衰時間変化を解析し、その減衰時間に変化がなければステップS102に進む。減衰時間に変化がある場合にはステップS111に進む。なお、減衰時間変化の解析は健全品と比較して行う。
ステップS201:伝播波の減衰時間変化を解析し、その減衰時間に変化がなければステップS202に進む。減衰時間に変化がある場合にはステップS211に進む。なお、減衰時間変化の解析は健全品と比較して行う。
ステップS301:伝播波の最大振幅値を解析し、その最大振幅値に変化(振幅値低下)がある場合にはステップS302に進む。最大振幅値に変化がない場合にはステップS321に進む。なお、最大振幅値変化の解析は健全品と比較して行う。
ステップS401:伝播波の最大振幅値を解析し、その最大振幅値に変化(振幅値低下)がある場合にはステップS402に進む。最大振幅値に変化がない場合にはステップS411に進む。なお、最大振幅値変化の解析は健全品と比較して行う。
ステップS501:伝播波の最大振幅値を解析し、その最大振幅値に変化(振幅値低下)がある場合にはステップS502に進む。最大振幅値に変化がない場合にはステップS511に進む。なお、最大振幅値変化の解析は健全品と比較して行う。
本発明の具体的な実施例を説明する。
JIS A 5303のB型に属する日本ヒューム管製の製品(内径250mm)について、図8に示すような要領で切断を行って、以下のサンプルを準備した。
・サンプルT51:無処理品
・サンプルT52:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させ軸方向に4本のクラックを発生させたもの。
・サンプルT53:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させることにより軸方向に10本のクラックを発生させたもの(図10参照)。なお、サンプルT52,T53のクラックの本数は、片端面で内面外面に発生していたクラック本数を目視で確認した。
・サンプルT54:周方向クラック導入品
図13に示すようなクラック導入方法による処理により、周方向にクラック幅0.15mmのクラックを発生させたもの(図14参照)。
・サンプルT55:周方向クラック導入品
図13に示すようなクラック導入方法による処理により、周方向にクラック幅1.3mmのクラックを発生させたもの(図14参照)。なお、サンプルT54,T55のクラック幅は、スケール付きルーペで拡大して測定した(5点の平均値)。
・サンプルT56:管内面研削品
ウォータージェットブラストにより内面表層に骨材露出させたもの。研削量は平均研削厚みが1.6mmとなるようにした。なお、研削量は管端面付近で片端10点ずつ、計20点をノギスで測定を行った。
入射装置と受信装置を図9に示す位置に配置して弾性波の入射及び伝播波の受信を行った。
図9においては、入射装置と受信装置との間隔(弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔)を検査対象管(1000mm)の管長の1/4以上(250mm以上)である800mmに設定した。
入射装置:P型シュミットハンマ
受信子:振動センサGH−313A(キーエンス製)の雄ねじ部に、直径10mm、高さ15mmの円柱物をねじ込んで使用した。なお、受信子は手で押しつけてセットした。
データロガー(記録装置):NR−350(キーエンス製)
[データ解析]
(1)クラック品の判定:受信した波形データより最大振幅値(図16参照)を求めた。その結果を下記の表10に示す。
サンプルT51とサンプルT56について採取した伝播波の波形データを用いてFFT解析プログラム(株式会社アプティック製)で共振周波数スペクトルを解析し、次いでその各共振周波数スペクトルについて、4kHzを境界値として0〜4kHzと4〜8kHzとの面積比率をIgor Pro(Wave Metrics社製)で求めた。その結果を図23に示す。
(3)クラック種の区別
サンプルT52〜サンプルT55について採取した伝播波の波形データを用いて記録装置のFFT機能で共振周波数スペクトルを解析し、次いでその各共振周波数スペクトルについて、4kHzを境界値として0〜4kHzと4〜8kHzとの面積比率をIgor Pro(Wave Metrics社製)で求めた。その結果を図24に示す。
サンプルT54とサンプルT55について採取した伝播波の波形データを用い、記録装置のFFT機能で共振周波数ペクトルを求め、その各共振周波数スペクトル図を作成した。各サンプルの共振周波数スペクトルを図25(a)及び(b)に示す。
本発明の更に別の実施形態を以下に説明する。
本発明の具体的な実施例を説明する。
JIS A 5303のB型に属する日本ヒューム管製の製品(内径250mm)について、図8に示すような要領で切断を行って、以下のサンプルを準備した。
・サンプルT61:無処理品
・サンプルT62:軸方向クラック導入品
コンクリート面に落下させることにより軸方向に10本のクラックを発生させたもの(図10参照)。なお、クラックの本数は、片端面で内面外面に発生していたクラック本数を目視で確認した。
入射装置と受信装置を図26に示す位置(実施例3−1〜3−5と比較例3−1,3−2)に配置して弾性波の入射及び伝播波の受信を行った。
入射装置:P型シュミットハンマ
受信子:振動センサGH−313A(キーエンス製)の雄ねじ部に、直径10mm、高さ15mmの円柱物(SUS製)をねじ込んで使用した。なお、受信子は手で押しつけてセットした。
データロガー(記録装置):NR−350(キーエンス製)
[データ解析]
以上の装置で受信・記録した伝播波の波形データを用いて、各サンプルの最大振幅値(図16参照)を求めた。その結果を下記の表11及び図27に示す。
本発明において衝撃弾性波試験に用いる受信子としては、図28(a)〜(e)に示すように、先端形状が円錐または角錐の受信子2a〜2eを挙げることができる。また、受信子の先端形状を錐状とする場合、図28(f)〜(i)に示すように、錐面(側面)を曲面に加工した受信子2f〜2iとしてもよい。
本発明の具体的な実施例を説明する。
JIS A 5303のB型に属する日本ヒューム管製の製品(内径250mm)について、図8に示すような要領で切断を行って、以下のサンプルを準備した。
・管厚減少サンプルT71:ウォータージェットブラストにより内面表層に骨材露出させたもの。研削量は平均研削厚みが1.6mmとなるようにした。なお、研削量は管端面付近で片端10点ずつ、計20点をノギスで測定を行った。
・ラード付着サンプルT72:管内面にラードを付着させたもの。なお、ラードは平均厚みが約1〜4m程度となるように付着した。
入射装置と受信装置を図9に示す位置に配置して弾性波の入射及び伝播波の受信を行った。
図9においては、入射装置と受信装置との間隔(弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔)を検査対象管(1000mm)の管長の1/4以上(250mm以上)である800mmに設定した。
入射装置:P型シュミットハンマ
受信子:振動センサGH−313A(キーエンス製)の雄ねじ部に、図31に示す形状物(受信子)をねじ込んで使用した。なお、受信子は手で押しつけてセットした。
データロガー(記録装置):NR−350(キーエンス製)
[計測結果]
図31に示す各受信子(実施例4−1〜4−3と比較例4−1)を用いて、衝撃弾性波試験を各3回ずつ実施して最大振幅値のバラツキを調べた。その結果を下記の表12及び図32に示す。
本発明の鉄筋コンクリート管の検査機器の実施形態を図33を参照しながら説明する。
なお、上記検査機器やジョイント50はステンレスやアルミ合金などの錆びにくい材質で作られていることが好ましく、また、防水性能を有するものが好ましい。
また、CCDカメラも既設管路の内部を走行するものであり、前記検査機器等と同様に防水性能を有するものが好ましい。
S0 洗浄工程
S1 調査工程
S2 調査部位選択工程
S3 測定工程
S4 鉄筋配置確認工程
S5 コンクリート物性測定工程
S6 鉄筋径測定工程
S7 演算工程
M 構造解析に使用するモデル
2a〜2i,3a〜3i,4a〜4g 受信子
10 打撃機構台車
11 入射装置
12 昇降機構
20 受信機構台車
21 受信装置
22 昇降機構
30 TVカメラ車
31 CCDカメラ
40 データ記録装置
41 モニタ
50 ジョイント部材
60 データ転送用電気ケーブル
Claims (5)
- 鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する方法であって、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、
弾性波の受信子として、先端形状が錐状または針状の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行うことを特徴とする鉄筋コンクリート管の検査方法。 - 鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する方法であって、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、
弾性波の受信子として、先端面が平面でその先端面の面積が3cm2以下の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行うことを特徴とする鉄筋コンクリート管の検査方法。 - 鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する方法であって、弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とし、
弾性波の受信子として、先端面が曲面でその先端面の曲率半径が25mm以下の受信子を用いて衝撃弾性波試験を行うことを特徴とする鉄筋コンクリート管の検査方法。 - 鉄筋コンクリート管の劣化状態を管内部から衝撃弾性波試験にて検査する際に使用される検査機器であって、
打撃機構が搭載された台車と、受信機構が搭載された台車と、これら2台の台車を一定間隔で連結する連結部材とを備え、
前記連結部材の長さは、
弾性波入射位置と弾性波受信位置との間隔を検査対象管の管長の1/4以上離した状態とする長さとされていることを特徴とする鉄筋コンクリート管の検査機器。 - 請求項4記載の鉄筋コンクリート管の検査機器において、
テレビカメラを搭載した台車を用いて、弾性波入射位置と弾性波受信位置とを決定するように構成されていることを特徴とする鉄筋コンクリート管の検査機器。
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