JP5875152B2 - 配管内における閉塞異物位置の診断方法 - Google Patents

配管内における閉塞異物位置の診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5875152B2
JP5875152B2 JP2012090648A JP2012090648A JP5875152B2 JP 5875152 B2 JP5875152 B2 JP 5875152B2 JP 2012090648 A JP2012090648 A JP 2012090648A JP 2012090648 A JP2012090648 A JP 2012090648A JP 5875152 B2 JP5875152 B2 JP 5875152B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
span
foreign matter
mode
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012090648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013217867A (ja
Inventor
塩幡 宏規
宏規 塩幡
純 大田
純 大田
博誉 石垣
博誉 石垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Atomic Power Co Ltd
Ibaraki University NUC
Original Assignee
Japan Atomic Power Co Ltd
Ibaraki University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Atomic Power Co Ltd, Ibaraki University NUC filed Critical Japan Atomic Power Co Ltd
Priority to JP2012090648A priority Critical patent/JP5875152B2/ja
Publication of JP2013217867A publication Critical patent/JP2013217867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5875152B2 publication Critical patent/JP5875152B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、配管内における閉塞異物位置の診断方法に係り、特に、プラントのドレン配管の閉塞異物位置の診断に適用するのに好適な配管内における閉塞異物位置の診断方法に関する。
原子力プラント等のプラントにはドレン配管が設けられている。ドレン配管は、建屋内に配置され、高所に設置されているものもある。このドレン配管内に異物が堆積した場合にはドレン水の排出に支障が生じ、場合によってはドレン配管が堆積した異物によって完全に閉塞され、ドレン水の排出が不可能になる可能性もある。
ドレン配管内に異物が堆積してドレン水の排出に支障が生じた場合には、作業者が、ドレン配管の、異物の堆積が予想される部分を切断して、配管内に堆積した異物を除去する。その後、配管の切断した部分に新たな配管を溶接にて接合してドレン配管を修復している。
配管内部の目詰まりを診断する方法が、特開昭62−19756号公報および特開平6−201364号公報に記載されている。
特開昭62−19756号公報に記載された配管の目詰まり診断方法は、診断対象の配管(建築用配管)の外面をハンマリングしたときに配管に発生する反響音を信号処理することによって目詰まりを診断している。その反響音は、マイクロフォンによって集音され、電気信号に変換される。電気信号の信号処理が行われて反響音の減衰率が求められ、この減衰率とその配管に対する基準減衰率を比較することにより、配管に目詰まりが発生しているか否かを診断する。ここでの減衰率は、正常時のハンマリング後の時刻Tにおける反響音の振幅aと、任意時のハンマリング後の時刻Tにおける反響音の振幅a’の振幅比(a’/a)である。
特開平6−201364号公報は、診断対象の配管を加振することにより目詰まりを診断している。配管の外面に接触させた加振棒を振動させて配管を加振させ、配管の振動を、振動伝達棒を介して加速度センサで検出する。加速度センサで検出された配管の振動波形と配管の正常状態(目詰まりが生じていない状態)の振動波形を比較し、配管に目詰まりが生じているか否かを診断する。
特開昭62−19756号公報 特開平6−201364号公報
特開昭62−19756号公報に記載された、ハンマリングにより配管に発生する反響音の減衰率に基づいた配管の目詰まり診断方法、および特開平6−201364号公報に記載された、診断対象の配管を振動させる叩打具で加振させて配管の振動波形に基づいて目詰まりの診断を行う配管の目詰まり診断方法は、配管内における異物の堆積を精度良く診断することができない。
さらに、これらの配管の目詰まり診断方法では、配管内で閉塞物が堆積している位置を診断することができない。
本発明の目的は、配管内における閉塞異物が堆積している位置を診断することができる配管内における閉塞異物位置の診断方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、複数の配管サポートによって支持されて隣り合う配管サポート間に形成される複数のスパンを有する配管内に閉塞異物が堆積されていると診断されるとき、その配管を外部から叩いて振動させ、この配管のそれぞれのスパンにおける振動を測定することによって得られる加速度時刻歴波形をウェーブレット変換してスパンごとのウェーブレット値W(a,b)を求め、このウェーブレット値W(a,b)に基づいて加速度時刻歴波形の時間-周波数波形の表示情報をその配管のスパンごとに作成し、この時間-周波数波形の表示情報に基づいて配管内に堆積された閉塞異物が存在するスパンを診断することにある。
外部から叩くことにより配管のそれぞれのスパンにおける振動を測定することによって得られる加速度時刻歴波形をウェーブレット変換してスパンごとのウェーブレット値W(a,b)を求め、このウェーブレット値W(a,b)に基づいて加速度時刻歴波形の時間-周波数波形の表示情報をその配管のスパンごとに作成し、この時間-周波数波形の表示情報に基づいて配管内に堆積された閉塞異物が存在しているスパンを診断するので、配管内における閉塞異物の堆積位置、すなわち、その閉塞異物が堆積しているスパンを精度良く診断することができる。
上記の目的は、複数の配管サポートによって支持されて隣り合う配管サポート間に形成される複数のスパンを有する配管内に閉塞異物が堆積されていると診断されるとき、その配管を外部から叩いて振動させ、この配管のそれぞれのスパンにおける振動を測定することによって得られる加速度時刻歴波形をウェーブレット変換してスパンごとのウェーブレット値W(a,b)を求め、このウェーブレット値W(a,b)に基づいてパワー積分値をその配管のスパンごとに求め、このパワー積分値を用いてパワー積分値の表示情報をスパンごとに作成し、パワー積分値の表示情報に基づいて配管内に堆積された閉塞異物が存在するスパンを診断することによっても達成できる。
本発明によれば、配管内における閉塞異物が堆積している位置、すなわち、その閉塞異物が堆積しているスパンを診断することができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法に用いられる閉塞異物位置診断装置の構成図である。 図1に示す信号処理装置で実施される処理手順のフローチャートである。 図1に示すFFTアナライザの周波数解析で得られる伝達関数の一例を示す説明図である。 図1に示す信号処理装置でモード減衰比を求めるために実行される半値幅法の概略を示す説明図である。 配管の固有振動モードの例を示す説明図である。 閉塞異物の体積位置の診断に関する実験に用いられた実験装置の構成図である。 図6に示す模擬配管の閉塞異物が存在していないスパンにおける模擬配管下部での時間-周波数波形を示す説明図である。 図6に示す模擬配管の閉塞異物が存在しているスパンにおける模擬配管下部での時間-周波数波形を示す説明図である。 図6に示す模擬配管の閉塞異物が存在していないスパンにおける模擬配管上部での時間-周波数波形を示す説明図である。 図6に示す模擬配管の閉塞異物が存在しているスパンにおける模擬配管上部での時間-周波数波形を示す説明図である。 図6に示す模擬配管の閉塞異物が存在していないスパンおよび閉塞異物が存在しているスパンのそれぞれにおける模擬配管下部でのパワー積分値を示す説明図である。 図6に示す模擬配管の閉塞異物が存在していないスパンおよび閉塞異物が存在しているスパンのそれぞれにおける模擬配管上部でのパワー積分値を示す説明図である。 配管内に閉塞異物が堆積している場合および堆積していない場合における配管の固有振動モードの次数に対する配管の固有振動数を示す説明図である。 配管内に閉塞異物が堆積している場合および堆積していない場合における配管の固有振動モードの次数に対するモード減衰比を示す説明図である。 は意見の打撃点を示す説明図である。 打撃点を変えた場合における配管の固有振動モードの次数に対する配管の固有振動数を示す説明図である。 打撃点を変えた場合における配管の固有振動モードの次数に対するモード減衰比を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例2の配管内における閉塞異物位置の診断方法に用いられる閉塞異物位置診断装置の信号処理装置で実施される処理手順のフローチャートである。 本発明の他の実施例である実施例3の配管内における閉塞異物位置の診断方法に用いられる閉塞異物位置診断装置の構成図である。 図19に示す信号処理装置で実施される処理手順のフローチャートである。 本発明の他の実施例である実施例4の配管内における閉塞異物位置の診断方法に用いられる閉塞異物位置診断装置の信号処理装置で実施される処理手順のフローチャートである。
発明者らは、配管内における閉塞異物の堆積位置を診断できる方法について種々の検討を行った。この検討の結果、発明者らは、振動のウェーブレット変換によって得られた情報を用いることにより、配管内における閉塞異物の堆積位置を診断できることを見出した。本発明はこの新たな知見に基づいて成されたものである。
上記の検討結果を以下に詳細に説明する。
発明者らは、長さ900mmの円管(以下、模擬配管という)を用いて、配管内における閉塞異物の堆積位置の診断に関する実験を行った。この実験においては、図6に示すように、長手方向で模擬配管の中央をUボルトで固定し、模擬配管の両端部をそれぞれ同じUボルトで固定した。模擬配管の両端部を固定している各Uボルトは、模擬配管の中央を固定しているUボルトからそれぞれ375mm離れた位置に配置されている。おがくずを粘土で固めて作成した模擬閉塞異物を、中央のUボルトから模擬配管の1つの端部に向かう1つのスパンの真ん中(中央のUボルトから187.5mmの位置)で模擬配管の内面に付着させた。模擬閉塞異物は400gであり、粘土が9に対しておがくずが1の割合で含まれている。模擬閉塞異物の模擬配管の長手方向における厚みが75mmであり、模擬閉塞異物の高さは模擬配管の内径の1/2である。模擬閉塞異物は、模擬配管の内面の下側で模擬配管の内側の横断面積の半分を塞いでいる。加速度センサが、図6に示すように、中央のUボルから両端に向かってそれぞれ187.5mmの位置で模擬配管の外面の下側および上側にそれぞれ取り付けられる。模擬配管外面の下側および上側にそれぞれ取り付けられた各加速度センサは、模擬配管の周方向において、180°離れている。
模擬配管は、3個のUボルトで支持された2つのスパンを有する。1つのスパンには模擬閉塞異物が存在し、もう1つのスパンには模擬閉塞異物が存在していない。模擬閉塞異物が存在しないスパンにおいて模擬配管の外面に加速度センサを取り付けた位置を測定点A,B、および模擬閉塞異物が存在するスパンにおいて模擬配管の外面に加速度センサを取り付けた位置を測定点A’,B’と称する。測定点A,A’は模擬配管の下部の外面に配置され、測定点B,B’は模擬配管の上部の外面で測定点A,A’から模擬配管の周方向に180°離れている位置に配置される。なお、測定点A,A’,B,B’は、該当するスパンの長手方向において真ん中に位置している。
インパクトハンマで中央に位置するUボルトを叩く。インパクトハンマによるこのUボルトへの打撃によって模擬配管が振動し、この振動の加速度αが模擬配管に取り付けた各加速度センサで測定される。加速度センサから出力された加速度αの時刻歴波形である加速度時刻歴波形x(t)をウェーブレット変換する。
ウェーブレット変換は、突発的または非定常的な音響や振動などの複雑な形状の波形の、時間的変動および空間的推移を同時に解析することを可能にした解析手法である。ウェーブレット変換では、1つのマザーウェーブレットという基本的な関数ψを拡大・縮小させることにより、信号の周波数−時間軸の解析を行うことができる。関数ψを時間方向に拡大・縮小・シフトした関係式を式(1)に示す。
Figure 0005875152
ここで、パラメータaは、マザーウェーブレットψ(t)を時間方向に拡大・縮小する比率を決定するものであり、周波数に相当する。また、パラメータbは、短時間のフーリエ変換と同様に時間のシフト量に対応し、窓の位置(解析する時間)を決定する。式(1)を用いて、連続ウェーブレット変換を式(2)のように定義する。W(a,b)はウェーブレット値である。
Figure 0005875152
インパクトハンマによる中央に位置するUボルトへの打撃後において測定点A,A’に位置する各加速度センサから出力されたそれぞれの加速度時刻歴波形x(t)を、式(2)に代入してウェーブレット変換を行い、各時間におけるそれぞれのウェーブレット値W(a,b)を求める。測定点Aに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)のウェーブレット変換により得られた、模擬閉塞異物が存在していないスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形が、測定点Aに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)とともに、図7に示されている。また、測定点A’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)のウェーブレット変換により得られた、模擬閉塞異物が存在しているスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形が、測定点A’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)とともに、図8に示されている。図7および図8では、時間-周波数波形が加速度時刻歴波形x(t)の上方に示されている。
図7および図8は、ともに、模擬配管の下部での加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数解析結果を示しており、この時間-周波数解析結果の振幅を時間と周波数で表現した時間-周波数波形を示している。図7および図8示すそれぞれの時間-周波数波形は1000Hz〜6000Hzの周波数波形(以下、時間-周波数波形(1000〜6000Hz)と記載する)である。模擬閉塞異物が存在していないスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形(図7参照)と模擬閉塞異物が存在しているスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形(図8参照)は、1500Hz〜3500Hzの範囲で大きな差がみられ、模擬閉塞異物が存在しているスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形が、模擬閉塞異物が存在していないスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形よりも早く減衰している。
模擬閉塞異物が存在している、模擬配管のスパンにおける時間-周波数波形の収れん時間は、模擬閉塞異物が存在していない、模擬配管のスパンにおける時間-周波数波形の収れん時間に比べて短くなる。前者の収れん時間は後者の収れん時間の1/2となる。このように、時間-周波数波形の収れん時間に基づいて、模擬配管内での閉塞異物の堆積位置(閉塞異物が堆積しているスパン)を診断することができる。
図7および図8は、模擬配管の下部の外面に位置する測定点A,A’にそれぞれ設置された各加速度センサから出力されたそれぞれの加速度時刻歴波形x(t)のウェーブレット変換により得られたそれぞれの時間-周波数波形を示しているが、模擬配管の上部の外面に位置する測定点B,B’にそれぞれ設置された各加速度センサから出力されたそれぞれの加速度時刻歴波形x(t)のウェーブレット変換により得られたそれぞれの時間-周波数波形を、図9および図10にそれぞれ示す。図9は、測定点Bに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)のウェーブレット変換により得られた、模擬閉塞異物が存在していないスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形を、測定点Bに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)とともに示している。また、図10は、測定点B’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)のウェーブレット変換により得られた、模擬閉塞異物が存在しているスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形を、測定点B’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)とともに示している。
1500Hz〜3500Hzの範囲では、模擬閉塞異物が存在しているスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形が、測定点Aに対する測定点A’と同様に、模擬閉塞異物が存在していないスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形よりも早く減衰している。このため、加速度センサを配管の上部に設置しても、配管内での閉塞異物の堆積位置を診断することができる。
閉塞異物が模擬配管内で下部に存在する場合には、模擬閉塞異物が存在しているスパンにおいて、模擬配管の下部の測定点Aでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の収れん時間と模擬配管の上側の測定点A’での加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の収れん時間を比較すると、前者の収れん時間が後者の収れん時間よりも短くなる。閉塞異物は配管内で一般的に配管内面の下部に堆積しやすいため、加速度センサを配管の下部に設置することにより、配管内での閉塞異物の堆積位置をより精度良く診断することができる。
また、発明者らは、配管の閉塞による加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の変化を定量的に把握する手法について検討した。この結果、発明者らは、ウェーブレット値W(a,b)を時間領域で積分処理して得られるパワー積分値(面積値)を用いることによって、その変化を定量的に把握できることを見出した。このパワー積分値Sは、式(3)で定義される。
Figure 0005875152
ここで、Tは積分処理を行う時間範囲である。
測定点Aに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を式(2)に代入してウェーブレット変換を行うことにより求めた各ウェーブレット値W(a,b)を、式(3)に代入し、パワー積分値を求めた。測定点Aに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を用いて求めたパワー積分値の周波数に対する変化を図11に示す。このパワー積分値は、図7に示す加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形に対応するものである。
測定点A’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を式(2)に代入してウェーブレット変換を行うことにより求めた各ウェーブレット値W(a,b)を、式(3)に代入し、パワー積分値を求めた。測定点A’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を用いて求めたパワー積分値の周波数に対する変化も図11に示される。このパワー積分値は、図8に示す加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形に対応するものである。
図11において、測定点Aに対応するパワー積分値と測定点A’ に対応するパワー積分値を比較した場合、後者のパワー積分値は、前者のパワー積分値がピークになる2170Hzにおいて、前者のパワー積分値よりも74.3%小さくなっている。
測定点Bに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を式(2)に代入してウェーブレット変換を行うことにより求めた各ウェーブレット値W(a,b)を、式(3)に代入し、パワー積分値を求めた。測定点Bに位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を用いて求めたパワー積分値の周波数に対する変化を図12に示す。このパワー積分値は、図9に示す加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形に対応するものである。
測定点B’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を式(2)に代入してウェーブレット変換を行うことにより求めた各ウェーブレット値W(a,b)を、式(3)に代入し、パワー積分値を求めた。測定点B’に位置する加速度センサから出力された加速度時刻歴波形x(t)を用いて求めたパワー積分値の周波数に対する変化も図12に示される。このパワー積分値は、図10に示す加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形に対応するものである。
図12において、測定点Bに対応するパワー積分値と測定点B’ に対応するパワー積分値を比較した場合、後者のパワー積分値は、前者のパワー積分値がピークになる2224Hzにおいて、前者のパワー積分値よりも44.5%小さくなっている。
このように、パワー積分値に基づいても閉塞異物の堆積位置を診断することができる。
以上に述べた発明者らが見出した新たな知見を反映した、本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法を、図1を用いて説明する。
本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法に用いられる閉塞異物位置診断装置1は、加速度センサ2、FFT(高速フーリエ変換)アナライザ(周波数分析装置)3、信号処理装置4、表示装置5および荷重センサ(図示せず)を備えている。加速度センサ2がFFTアナライザ3および信号処理装置4に接続される。FFTアナライザ3も信号処理装置4に接続されている。表示装置5が信号処理装置4に接続される。荷重センサはドレン配管7を叩くインパクトハンマ6に設けられ、荷重センサからの荷重信号はFFTアナライザ3に入力される。
原子力プラントのドレン配管7は、建屋内で側壁等にUボルト等の配管サポートを用いて設置されている。配管サポートは3〜5m間隔に配置される。
閉塞異物位置診断装置1を用いた配管の配管内における閉塞異物位置の診断方法を詳細に説明する。閉塞異物位置診断対象の配管、例えば、ドレン配管7の下部の外面に加速度センサ2を取り付ける。作業員がインパクトハンマ6でドレン配管7の外面を叩く。本実施例では、荷重センサを内蔵したインパクトハンマ6によるドレン配管7への打撃は、ドレン配管7の長手方向で所定の間隔に置かれた5箇所のそれぞれの位置において、ドレン配管7の外面の、周方向における複数点(例えば、周方向に22.5°置きに配置された16点)でそれぞれ与えられる。さらに、ドレン配管7の長手方向において所定の間隔で置かれたインパクトハンマ6による打撃によってドレン配管7が振動する。これによって生じるドレン配管7の下部における振動の加速度αが加速度センサ2によって測定される。振動の加速度αの測定によって加速度センサから出力された振動信号が、上記の複数の打撃点に対して、FFTアナライザ3にそれぞれ入力される。インパクトハンマ6のドレン配管7への打撃により発生する打撃力Fは、インパクトハンマ6に内蔵した荷重センサによって測定される。荷重センサによって測定された打撃力Fが、有線または無線によってFFTアナライザ3に入力される。
FFTアナライザ3は、それぞれの振動信号の周波数分析を行い、さらに、打撃力Fおよび振動の加速度αに基づいてドレン配管6の長手方向の伝達関数T(=α/F)を求める。複数点の伝達関数Tが求められる。FFTアナライザ3で得られた振動信号の周波数と伝達関数Tの関係の一例を図3に示す。
FFTアナライザ3で得られた、図3に示された振動信号の周波数と伝達関数Tの関係を表す情報(複数点分の情報)が、信号処理装置4に入力される。FFTアナライザ3が図3に示された情報を信号処理装置4に入力するのではなく、FFTアナライザ3が図2に示された情報を記憶装置に格納し、信号処理装置4が記憶装置から図3に示された情報を取り込むようにしても良い。
本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法において、信号処理装置4は、図2に示す処理手順に沿って、ステップS1〜S6の各処理を実行する。信号処理装置4において実行される各処理を、図2を用いて説明する。ステップS1〜S6の各処理のうち、ステップS1〜S4の各処理は配管内に閉塞異物が堆積しているかを診断する処理であり、ステップS5およびS6の処理は配管内における閉塞異物位置を診断する処理である。
まず、モード減衰比を算出する(ステップS1)。モード減衰比は、例えば、半値幅法を用いて求められる。
入力した、ドレン配管7の長手方向の各伝達関数を用いて、この伝達関数の振幅がピークを示す周波数において、ドレン配管7の長手方向を棒とみなす曲げおよびねじり等の固有振動モード(図5に示す配管長手方向の各変形モード)を求める。また、ドレン配管7の周方向の各伝達関数を用いて、ドレン配管7の横断面の半径方向に変形する固有振動モード(図に示す配管横断面の各変形モード)が求められる。配管長手方向の変形モードおよび配管横断面の変形モードに基づいて、ドレン配管7の各モード次数の固有振動モード(例えば、(1,1)モード、(2,0)モードおよび(2,1’)モード等)を求める。
図3に示す伝達関数の振幅のピーク(極大値)における周波数(ピーク周波数)に対応する固有振動モードの減衰比であるモード減衰比は、前述の複数点の伝達関数を用いて実験モード解析法により求めることができる。モード減衰比は、信号処理装置4で求められる。
説明を簡単化するために、ドレン配管7の下部の外面で1箇所に加速度センサ2を設置し、伝達関数の1つのピークを基に減衰比を求める半値幅法について説明する(図4参照)。
伝達関数の振幅の極大値をH、伝達関数の振幅の極大値Hにおける周波数(ドレン配管7の固有振動数)をfとする。信号処理装置4は、ピークとなる周波数f付近で振幅がH/√2となる点の周波数(振動数)fおよびfをそれぞれ読み取り,式(4)により減衰比ζを算出する。
ζ=(f−f)/2f …(4)
以上に述べた減衰比ζの算出を、ステップS1において、図3に示す伝達関数の各ピーク周波数である固有振動数ごとに行うことによって、ドレン配管7の各固有振動モードにおけるモード減衰比が求めることができる。
ステップS1において求められたドレン配管7の固有振動数、固有振動モードおよびモード減衰比(便宜的に、算出固有振動数、算出固有振動モードおよび算出モード減衰比と称する)の各情報は、表示装置5に表示される。なお、原子力プラントが建設されて原子力プラントの運転が開始される前に、閉塞異物位置診断装置1を用いて、配管が閉塞していない状態(新品状態、又は異物を除去して修復した状態)でのドレン配管7の固有振動数、固有振動モードおよびモード減衰比を予め求め、信号処理装置4のメモリ(図示せず)に記憶しておく。予めメモリに記憶された新品のドレン配管7の固有振動数、固有振動モードおよびモード減衰比(便宜的に、基準固有振動数、基準固有振動モードおよび基準モード減衰比と称する)の各情報も、算出固有振動数、算出固有振動モードおよび算出モード減衰比のそれぞれの情報と併せて表示装置5に表示される。
算出モード減衰比が基準モード減衰比以上であるかを判定する(ステップS2)。ステップS1で算出された算出モード減衰比が基準モード減衰比以上であるかの判定は、(2,0)モードの算出モード減衰比および(2,0)モードの基準モード減衰比を用いて行うことが好ましい。この判定に(2,0)モードのそれぞれのモード減衰比を用いた理由は、後述するように、(2,0)モードは、配管の長さおよび打撃点の位置の影響を受けず、大きな値を示し、配管内における閉塞異物の堆積の診断に最適であるからである。算出モード減衰比が基準モード減衰比以上であると判定された場合には、「閉塞異物による閉塞がドレン配管7に生じている」と表示装置5に表示される(ステップS3)。また、算出モード減衰比が基準モード減衰比以上ではない、すなわち、算出モード減衰比が基準モード減衰比未満であると判定された場合には、「閉塞異物による閉塞がドレン配管7に生じていない」と表示装置5に表示される(ステップS4)。
ドレン配管7の長手方向においてドレン配管7内の閉塞異物の堆積を診断する場合には、加速度センサ2をドレン配管7の或る位置に設置したまま、インパクトハンマ6による打撃点をドレン配管7の長手方向に移動させることによって、ドレン配管の長手方向の或る距離の範囲、例えば、ドレン配管7の全長に亘って、閉塞異物の堆積の有無を診断することができる。ドレン配管7の長手方向における打撃点の移動は、インパクトハンマ6によってドレン配管7の各スパンにおいて一箇所ずつ数点打撃するように行われる。
ここで、モード減衰比に基づいて、配管(例えば、ドレン配管7)内における閉塞異物の堆積の有無を診断できる理由を、以下に説明する。なお、配管の振動振幅のピークにおける周波数に対応する固有振動モードの減衰比をモード減衰比という。
まず、管である配管の固有振動モードを、図5を用いて説明する。図5において、配管の固有振動モードは、(m,n)または(m,n’)で表されている。「m」は配管の横断面におけるモード次数、「n」は配管の長手方向におけるモード次数、および「’」は配管の両端逆相モードの円環次数を示す。図5に示された配管の固有振動モードは、(1,1)モード、(2,0)モード、(2,1’)モードおよび(2,2’)モードである。(1,1)モードは、横断面が円管であり(横断面が変形していない)、配管が長手方向で曲っているモードである。(2,0)モードは、横断面が変形しており(楕円形状)、配管が長手方向で変形していないモードである。(2,1’)モードは、横断面が変形しており(楕円形状であり、楕円の短軸方向および長軸方向で変形)、配管が長手方向において一端部の長軸が他端部で短軸となり一端部の短軸が他端部では長軸を示すモードである。すなわち、90度ねじれている状態である。(2,2’)モードは、横断面が(2,1’)モードと同様に変形しており(楕円形状であり、楕円の短軸方向および長軸方向で変形)、配管が長手方においてその中央部が振れない、すなわち節となり、両端部の長軸と短軸が逆になっている、すなわち90度ずれているモードである。配管をハンマで叩いたときには、(1,1)モード(曲げモード)、(2,0)モード(円環モード)、(2,1’)モード(ねじりモード)および(2,2’)モード(ねじりモード)が複合して現れる。
閉塞異物診断の実験に用いた、配管の長さ300mmの円管(以下、模擬配管という)の内面で長手方向の中央部に、おがくずを粘土で固めて作成した模擬閉塞異物を付着させた(図15参照)。模擬閉塞異物は200gであり、粘土10に対しておがくずが1の割合で含まれている。模擬閉塞異物の模擬配管の長手方向における厚みが40mmであり、模擬閉塞異物の高さは円管の内径の1/2である。模擬閉塞異物は模擬配管の内側の横断面積の半分を塞いでいる。この模擬配管の両端部をUボルトでそれぞれ支持し、この状態で模擬配管の長手方向の中央部を外側からハンマで叩いて配管を加振し、このときの配管の振動を測定した。測定した振動に基づいて、模擬配管の、固有振動モードの次数(以下、モード次数という)ごとの固有振動数およびモード減衰比を求めた。モード次数は、(1,1)モードでは(1,1)、(2,0)モードでは(2,0)、(2,1’)モードでは(2,1’)および(2,2’)モードでは(2,2’)である。求められた固有振動数およびモード減衰比を図13および図14にそれぞれ示す。
図13は、模擬配管内に閉塞異物が堆積している場合(閉塞異物あり)およびそれが堆積していない場合(閉塞異物なし)における模擬配管の固有振動モードの次数に対する模擬配管の固有振動数を示している。各モード次数の固有振動モードは模擬閉塞異物の有無にかかわらず同じであり、また、模擬配管の固有振動数は、模擬配管内に模擬閉塞異物が堆積している場合と模擬配管内に模擬閉塞異物が堆積していない場合で、ほとんど差が生じていない。
これに対して、模擬配管内に閉塞異物が堆積している場合および堆積していない場合における模擬配管の固有振動モードのモード次数に対するモード減衰比を示している図14では、模擬配管内に模擬閉塞異物が堆積している場合と模擬配管内に模擬閉塞異物が堆積していない場合で、模擬配管のモード減衰比が模擬配管の固有振動モードの各次数において差が生じている。すなわち、いずれの次数においても、模擬配管内に模擬閉塞異物が存在する場合のモード減衰比が、模擬配管内に模擬閉塞異物が存在しない場合のモード減衰比よりも大きくなっている。特に、(2,0)モードにおいて、前者のモード減衰比が後者のモード減衰比よりも非常に大きくなっている。図14に示す結果から、配管のモード減衰比に着目することによって、配管内の閉塞異物の堆積を精度良く診断することができることが分かった。
さらに、模擬配管におけるハンマの打撃点の位置、および模擬配管の長さの固有振動数及びモード減衰比への影響について説明する。長さ300mmの模擬配管の内面で模擬配管の長手方向の中央部に模擬閉塞異物を配置している。模擬配管の外面におけるハンマの打撃点は、図15に示すように、打撃点1、打撃点2、打撃点3および打撃点4の4箇所に設定した。具体的には、打撃点1の位置は模擬配管の一端から35.25mmに、打撃点2の位置は模擬配管の一端から105.75mmに、打撃点3の位置は模擬配管の一端から176.25mmに、および打撃点4の位置は模擬配管の一端から246.75mmにそれぞれ設定された。
模擬配管外面の4つの打撃点をそれぞれハンマで叩くことによって、図16および図17に示す結果が得られた。模擬配管の固有振動数は、打撃点の位置が変わっても、(1,1)モード、(2,0)モード、(2,1’)モード、(2,2’)モード、(3,0)モード、(3,1’)モードおよび(3,2’)モードのそれぞれにおいて実質的に同じになった(図8参照)。モード減衰比も、打撃点の位置が変わっても、それぞれのモードにおいて実質的に同じになった(図17参照)。
以上の検討結果から、配管の長さおよび打撃点の位置が異なっても、配管内の閉塞異物の堆積を、配管の固有振動モードでのモード減衰比に基づいて診断できることが分かった。特に、(2,0)モードは、配管の長さおよび打撃点の位置の影響を受けず、大きな値を示し、配管内における閉塞異物の堆積の診断に最適である。
特開昭62−19756号公報に記載された、ハンマリングにより配管に発生する反響音の減衰率に基づいた配管の目詰まり診断方法、および特開平6−201364号公報に記載された、診断対象の配管を振動する加振棒で加振させて配管の振動に基づいて目詰まりの診断を行う配管の目詰まり診断方法では、全固有振動数モード((1,1)モード、(2,0)モード、(2,1’)モードおよび(2,2’)モード等)を含む時刻歴波形の一定時間経過した振幅比で減衰比を定義している。このため、特開昭62−19756号公報および特開平6−201364号公報では、配管内における異物の堆積を精度良く診断することができない。本実施例は、特定の固有振動モードのモード減衰比に基づいて配管内における閉塞異物の堆積を診断するので、配管内における閉塞異物の堆積を精度良く診断することができる。
ステップS2において算出モード減衰比が基準モード減衰比未満であると判定された場合には、ドレン配管7が閉塞異物によって閉塞されていないため、このドレン配管7に対しては閉塞異物位置の診断が行われない。ステップS2において算出モード減衰比が基準モード減衰比以上であると判定された場合には、ドレン配管7が閉塞異物によって閉塞されているため、このドレン配管7に対する閉塞異物位置の診断が行われる。
閉塞異物位置の診断に際しては、まず、作業員は、表示装置5に表示された画像情報を見て、閉塞異物で閉塞されているドレン配管7を確認する。作業員は、閉塞したドレン配管7に対してスパンごとにインパクトハンマ6で外面を叩く。インパクトハンマ6により対象のドレン配管7のスパンごとに打撃を与えるときには、加速度センサ2が、打撃を与えるスパンにおいてドレン配管7の下部に設置されている。そのインパクトハンマ6を用いた打撃によってドレン配管7に生じた振動の加速度αの測定により加速度センサ2から出力された振動信号が、加速度時刻歴波形x(t)であり、信号処理装置4に入力されて信号処理装置4のメモリに記憶される。
ステップS2において算出モード減衰比が基準モード減衰比以上であると判定されたときには、信号処理装置4は、図2に示すステップS5及びS6の各処理を実行する。加速度時刻歴波形をウェーブレット変換する(ステップS5)。ステップS2において算出モード減衰比が基準モード減衰比未満であると判定された場合には、信号処理装置4のメモリに格納されている、ドレン配管7の1つのスパンに設けた加速度センサ2で測定された加速度時刻歴波形x(t)を、式(2)に代入してウェーブレット変換を行い、そのスパンを対象とした各時間におけるそれぞれのウェーブレット値W(a,b)を求める。1つのスパンに対して各時間におけるそれぞれのウェーブレット値W(a,b)の算出が終了した後に、閉塞異物位置を診断する対象のドレン配管7の他のスパンにおけるウェーブレット値W(a,b)を算出する。ウェーブレット値W(a,b)の算出は、閉塞異物位置を診断する対象のドレン配管7の全スパンを対象に順番に行われる。
加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の表示情報を作成する(ステップS6)。ステップS5で求めた各時間におけるそれぞれのウェーブレット値(a,b)を用いて、ドレン配管7の或るスパンでの加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の表示情報を作成する。この表示情報には、加速度センサ2で測定された加速度時刻歴波形x(t)の表示情報が含まれている。作成された加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の表示情報が表示装置5に表示される。
ステップS6で作成されたこの表示情報と共に、基準時間-周波数波形の表示情報が表示装置5に表示される。基準時間-周波数波形の表示情報は、予め作成されて処理装置5のメモリに格納されている。この基準時間-周波数波形の表示情報は、原子力プラントに設置された新品のドレン配管7の状態(閉塞異物が内部に堆積されていないドレン配管状態)で、このドレン配管7の外面をインパクトハンマ6で叩いたときに、新品のドレン配管7の下部の外面に取り付けた加速度センサ2で測定された加速度時刻歴波形x(t)をウェーブレット変換して求められたウェーブレット値(a,b)を用いて予め作成されている。
作業員が、表示装置5に表示された基準時間-周波数波形の表示情報と表示装置5に順次表示されたステップS6で作成された各時間-周波数波形の表示情報を比較し、ドレン配管7内において閉塞異物が堆積した位置(閉塞異物が堆積したスパン)を診断する。
加速度時刻歴波形x(t)の基準時間-周波数波形の表示情報は、閉塞異物が内部に存在しないドレン配管のスパンに対するものであるため、図7に示す表示情報である。ステップS6で作成された或るスパンに対する加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の表示情報が図7に示す表示情報であるときは、基準時間-周波数波形の表示情報も図7に示す表示情報であるため、そのスパンには閉塞異物が堆積されていないと診断される。ステップS6で作成された他のスパンに対する加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波波形の表示情報が図8に示す表示情報であるときは、基準時間-周波数波形の表示情報が図に示す表示情報であるため、そのスパンには閉塞異物が堆積されていると診断される。
本実施例は、インパクトハンマ6を用いてドレン配管7を打撃することによって測定された加速度時刻歴波形x(t)をウェーブレット変換して各時間におけるウェーブレット値(a,b)を求め、これらのウェーブレット値(a,b)を用いて加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の表示情報を作成するので、この時間-周波数波形の表示情報に基づいてドレン配管7内における閉塞異物の堆積位置を精度良く診断することができる。
本実施例では、ドレン配管7の下部の外面に取り付けた加速度センサ2でドレン配管7を打撃したときに発生するドレン配管7の振動を計測しているので、ドレン配管7内における閉塞異物の堆積位置の診断精度をさらに向上させることができる。
また、本実施例は、ドレン配管7の固有振動モードのモード減衰比に基づいて、ドレン配管7内における閉塞異物の堆積を診断するので、その閉塞異物の堆積を精度良く診断することができる。ドレン配管7内に閉塞異物が堆積すると、伝達関数の振幅が変わり、これに応じてモード減衰比も変化する。また、ドレン配管7内に閉塞異物が堆積したときの固有振動モードの減衰比は、ドレン配管7自体の減衰比およびドレン配管7の支持部での減衰比よりも大きくなる。このため、ドレン配管7内に閉塞異物が堆積しているか否かを精度良く診断することができる。
本発明の他の実施例である実施例2の配管内における閉塞異物位置の診断方法を、図18を用いて説明する。
本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法においても、実施例1で用いられた閉塞異物位置診断装置1が用いられる。本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法は、実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法において信号処理装置4で実施されるステップS6の処理をステップS7およびS8に替えた方法である。本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法における他の処理は、実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法における処理と同じである。
インパクトハンマ6による打撃によってドレン配管7に生じた振動の加速度αが、加速度センサ2によって測定され、FFTアナライザ3に入力される。インパクトハンマ6のドレン配管7への打撃により発生する打撃力Fは、インパクトハンマ6に内蔵した荷重センサによって測定され、FFTアナライザ3に入力される。FFTアナライザ3は、加速度αおよび打撃力Fに基づいて、実施例1と同様に、ドレン配管6の長手方向の伝達関数を求める。
図3に示された振動信号の周波数と伝達関数の関係を表す情報をFFTアナライザ3から入力した信号処理装置4は、その情報を用いて、図18に示されたステップS1およびS2の各処理を、実施例1と同様に、実施する。ステップS2の判定に基づいて、ステップS3またはステップS4の処理が実行される。ステップS2の判定が「NO」である場合には、そのドレン配管7に対する閉塞異物位置の診断が行われない。ステップS2の判定が「YES」である場合には、そのドレン配管7に対する閉塞異物位置の診断が行われる。
ステップS2の判定が「YES」である場合に行われる、そのドレン配管7に対する閉塞異物位置の診断に際して、閉塞異物位置の診断対象のドレン配管7がスパンごとにインパクトハンマ6で叩かれる。この打撃によってドレン配管7に生じた振動の加速度αの測定により加速度センサ2から出力された振動信号は、加速度時刻歴波形x(t)として、信号処理装置4に入力される。信号処理装置4は、ドレン配管7内における閉塞異物位置の診断を行うために、図18に示すステップS5、S7およびS8の各処理を実行する。
ステップS5の処理では、実施例1と同様に、測定された加速度時刻歴波形x(t)を、式(2)に代入してウェーブレット変換を行い、そのスパンを対象とした各時間におけるそれぞれのウェーブレット値W(a,b)を求める。次に、パワー積分値を算出する(ステップS7)。求められた各ウェーブレット値W(a,b)を式(3)に代入することによってパワー積分値Sが算出される。
そして、パワー積分値の表示情報を作成する(ステップS8)。ステップS7で算出されたパワー積分値Sを用いて、ドレン配管7の或るスパンでのパワー積分値の表示情報を作成する。この表示情報には、加速度センサ2で測定された加速度時刻歴波形x(t)の表示情報が含まれている。作成されたパワー積分値の表示情報が表示装置5に表示される。
ステップS8で作成されたこの表示情報と共に、基準パワー積分値の表示情報が表示装置5に表示される。基準パワー積分値の表示情報は、予め作成されて処理装置5のメモリに格納されている。この基準パワー積分値の表示情報は、原子力プラントに設置された新品のドレン配管7の状態(閉塞異物が内部に堆積されていないドレン配管状態)で、このドレン配管7の外面をインパクトハンマ6で叩いたときに、新品のドレン配管7の下部の外面に取り付けた加速度センサ2で測定された加速度時刻歴波形x(t)をウェーブレット変換してウェーブレット値(a,b)を求め、このウェーブレット値(a,b)を式(3)に代入して求めたパワー積分値を用いて予め作成されている。
作業員が、表示装置5に表示された基準パワー積分値の表示情報と表示装置5に順次表示されたステップS8で作成された各パワー積分値の表示情報を比較し、ドレン配管7内において閉塞異物が堆積した位置(閉塞異物が堆積したスパン)を診断する。
基準パワー積分値の表示情報は、閉塞異物が内部に存在しないドレン配管のスパンに対するものであるため、図11に示す測定点Aに対応するパワー積分値の表示情報である。ステップS8で作成された或るスパンに対するパワー積分値の表示情報が図11に示す測定点Aに対応するパワー積分値の表示情報であるときは、基準パワー積分値の表示情報も図11に示す測定点Aに対応するパワー積分値の表示情報であるため、そのスパンには閉塞異物が堆積されていないと診断される。ステップS8で作成された他のスパンに対するパワー積分値の表示情報が図11に示す測定点A’に対応するパワー積分値の表示情報であるときは、基準パワー積分値の表示情報が図11に示す測定点Aに対応するパワー積分値の表示情報であるため、そのスパンには閉塞異物が堆積されていると診断される。
本実施例は、インパクトハンマ6を用いてドレン配管7を打撃することによって測定された加速度時刻歴波形x(t)をウェーブレット変換して各時間におけるウェーブレット値(a,b)を求め、これらのウェーブレット値(a,b)を用いて求めたパワー積分値の表示情報を作成するので、このパワー積分値の表示情報に基づいてドレン配管7内における閉塞異物の堆積位置を診断することができる。本実施例は、パワー積分値を用いてドレン配管7内における閉塞異物の堆積位置を診断しているので、実施例1の時間-周波数波形の表示情報に基づいて行う閉塞異物の堆積位置を診断に比べて、閉塞異物の堆積位置の診断を定量的に行うことができる。
本実施例は、実施例1で生じる他の各効果も得ることができる。
本発明の他の実施例である実施例3の配管内における閉塞異物位置の診断方法を、図19および図20を用いて説明する。
本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法において用いられる閉塞異物位置診断装置1Aは、実施例1で用いられた閉塞異物位置診断装置1においてFFTアナライザ3を削除した構成を有する(図19参照)。閉塞異物位置診断装置1Aの他の構成は閉塞異物位置診断装置1と同じである。本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法は、実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法において信号処理装置4で実施されるステップS1〜S4の処理を削除した方法である。本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法における他の処理は、実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法における処理と同じであり、ステップS5およびS6が実行される。
閉塞異物位置の診断対象のドレン配管7がスパンごとにインパクトハンマ6で叩かれる。この打撃によってドレン配管7に生じた振動の加速度αの測定により加速度センサ2から出力された振動信号は、加速度時刻歴波形x(t)として、信号処理装置4に入力される。信号処理装置4は、ドレン配管7内における閉塞異物位置の診断を行うために、図20に示すステップS5およびS6の各処理を実行する。これらの処理内容は、実施例1におけるステップS5およびS6の各処理と同じである。
本実施例も、実施例1と同様に、ステップS6で作成された加速度時刻歴波形x(t)の時間-周波数波形の表示情報が基準時間-周波数波形の表示情報と共に表示装置5に表示される。このため、ドレン配管7内において閉塞異物が堆積した位置(閉塞異物が堆積したスパン)を診断することができる。また、本実施例では、ドレン配管7の下部の外面に取り付けた加速度センサ2でドレン配管7を打撃したときに発生するドレン配管7の振動を計測しているので、ドレン配管7内における閉塞異物の堆積位置の診断精度をさらに向上させることができる。
本実施例は、ドレン配管7内における閉塞異物の堆積を診断するステップS1〜S4の各処理を実施していないので、実施例1に比べて閉塞異物の堆積位置の診断を短時間に行うことができる。
本発明の他の実施例である実施例4の配管内における閉塞異物位置の診断方法を、図21を用いて説明する。
本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法において用いられる閉塞異物位置診断装置1Aは、実施例3で用いられた閉塞異物位置診断装置1Aと同じ構成を有する。本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法は、実施例2の配管内における閉塞異物位置の診断方法において信号処理装置4で実施されるステップS1〜S4の処理を削除した方法である。本実施例の配管内における閉塞異物位置の診断方法における他の処理は、実施例1の配管内における閉塞異物位置の診断方法における処理と同じであり、ステップS5、S7およびS8が実行される。
閉塞異物位置の診断対象のドレン配管7がスパンごとにインパクトハンマ6で叩かれる。この打撃によってドレン配管7に生じた振動の加速度αの測定により加速度センサ2から出力された振動信号は、加速度時刻歴波形x(t)として、信号処理装置4に入力される。信号処理装置4は、ドレン配管7内における閉塞異物位置の診断を行うために、図21に示すステップS5、S7およびS8の各処理を実行する。これらの処理内容は、実施例2におけるステップS5、S7およびS8の各処理と同じである。
本実施例も、実施例2と同様に、ステップS8で作成されたパワー積分値の表示情報が基準パワー積分値の表示情報と共に表示装置5に表示される。このため、ドレン配管7内において閉塞異物が堆積した位置(閉塞異物が堆積したスパン)を診断することができる。また、本実施例では、ドレン配管7の下部の外面に取り付けた加速度センサ2でドレン配管7を打撃したときに発生するドレン配管7の振動を計測しているので、ドレン配管7内における閉塞異物の堆積位置の診断精度をさらに向上させることができる。
本実施例は、ドレン配管7内における閉塞異物の堆積を診断するステップS1〜S4の各処理を実施していないので、実施例2に比べて閉塞異物の堆積位置の診断を短時間に行うことができる。
前述の実施例1〜4は、原子力プラントのドレン配管だけでなく、火力プラントおよび化学プラント等の他のプラントのドレン配管における閉塞異物の堆積の診断に適用することができる。さらに、本実施例は、プラント以外ではビルディング内に施設されている配管における閉塞異物の堆積の診断にも適用することができる。
本発明は、プラント等において閉塞異物が内部に堆積する配管における閉塞異物位置の診断に適用することができる。
1,1A…閉塞異物診断装置、2…加速度センサ、3…FFTアナライザ、4…信号処理装置、5…表示装置、6…インパクトハンマ、7…ドレン配管。

Claims (4)

  1. 複数の配管サポートによって支持されて隣り合う配管サポート間に形成される複数のスパンを有する配管を外部から叩いて振動させ、この配管の振動を測定し、前記配管を叩いたときの打撃力を測定し、前記振動の測定により得られる振動信号および測定された前記打撃力に基づいて前記配管の横断面の半径方向に変形する固有振動モードのモード減衰比を求め、前記モード減衰比に基づいて前記配管内における閉塞異物の堆積を診断し、
    前記配管内に前記閉塞異物が堆積されていると診断されるとき、前記配管を、外部から叩いて振動させ、この配管のそれぞれのスパンにおける振動を測定することによって得られる加速度時刻歴波形をウェーブレット変換して前記スパンごとのウェーブレット値W(a,b)を求め、前記ウェーブレット値W(a,b)に基づいて加速度時刻歴波形の時間-周波数波形の表示情報を前記配管の前記スパンごとに作成し、前記時間-周波数波形の表示情報に基づいて前記配管内に堆積された前記閉塞異物が存在するスパンを診断することを特徴とする配管内における閉塞異物位置の診断方法。
  2. 前記加速度時刻歴波形は、前記配管の下部の外面に設置された加速度センサで測定された振動に基づいて得られる請求項1に記載の配管内における閉塞異物位置の診断方法。
  3. 複数の配管サポートによって支持されて隣り合う配管サポート間に形成される複数のスパンを有する配管を外部から叩いて振動させ、この配管の振動を測定し、前記配管を叩いたときの打撃力を測定し、前記振動の測定により得られる振動信号および測定された前記打撃力に基づいて前記配管の横断面の半径方向に変形する固有振動モードのモード減衰比を求め、前記モード減衰比に基づいて前記配管内における閉塞異物の堆積を診断し、
    前記配管内に前記閉塞異物が堆積されていると診断されるとき、前記配管を、外部から叩いて振動させ、この配管のそれぞれのスパンにおける振動を測定することによって得られる加速度時刻歴波形をウェーブレット変換して前記スパンごとのウェーブレット値W(a,b)を求め、前記ウェーブレット値W(a,b)に基づいてパワー積分値を前記配管の前記スパンごとに求め、前記パワー積分値を用いて前記パワー積分値の表示情報を前記スパンごとに作成し、前記パワー積分値の表示情報に基づいて前記配管内に堆積された閉塞異物が存在する前記スパンを診断することを特徴とする配管内における閉塞異物位置の診断方法。
  4. 前記加速度時刻歴波形は、前記配管の下部の外面に設置された加速度センサで測定された振動に基づいて得られる請求項に記載の配管内における閉塞異物位置の診断方法。
JP2012090648A 2012-04-12 2012-04-12 配管内における閉塞異物位置の診断方法 Active JP5875152B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012090648A JP5875152B2 (ja) 2012-04-12 2012-04-12 配管内における閉塞異物位置の診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012090648A JP5875152B2 (ja) 2012-04-12 2012-04-12 配管内における閉塞異物位置の診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013217867A JP2013217867A (ja) 2013-10-24
JP5875152B2 true JP5875152B2 (ja) 2016-03-02

Family

ID=49590108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012090648A Active JP5875152B2 (ja) 2012-04-12 2012-04-12 配管内における閉塞異物位置の診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5875152B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101541978B1 (ko) * 2013-12-31 2015-08-04 한국원자력연구원 배관 감육 검사장치 및 검사방법
JP6371409B2 (ja) * 2014-12-10 2018-08-15 原子燃料工業株式会社 部材の状態評価方法
JP6834952B2 (ja) * 2015-05-29 2021-02-24 日本電気株式会社 劣化分析装置、劣化分析方法および劣化分析プログラムおよび記録媒体
KR101931686B1 (ko) * 2017-05-30 2018-12-21 한국원자력연구원 배관의 감육상태 감시 시스템 및 그 방법
CN109540560B (zh) * 2018-11-30 2020-03-24 厦门大学 旋转机械结构复谐动态过程的绝对抗混叠多尺度滤波方法
CN109916742B (zh) * 2019-01-18 2021-10-08 昆明理工大学 一种基于光纤光栅传感的高精度复合材料冲击定位算法
JP2020165849A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 東京瓦斯株式会社 管路診断システムおよび管路診断方法
CN110609088B (zh) * 2019-11-04 2022-08-26 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种支柱绝缘子故障识别方法及装置
CN113309987B (zh) * 2021-05-21 2022-10-18 华能秦煤瑞金发电有限责任公司 一种混凝土泵送管道堵塞部位检测装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08114638A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Meidensha Corp 機器異常診断装置
EP2319400B1 (en) * 2001-06-22 2012-08-22 Nellcor Puritan Bennett Ireland Wavelet-based analysis of pulse oximetry signals
JP5083956B2 (ja) * 2007-09-19 2012-11-28 独立行政法人産業技術総合研究所 詰まり検出システム
JP2009236383A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 廃棄物の詰まり検知方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013217867A (ja) 2013-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5875152B2 (ja) 配管内における閉塞異物位置の診断方法
JP5692783B2 (ja) 配管の閉塞物診断方法
JP4162967B2 (ja) 鉄筋コンクリート管の検査方法
KR20040106469A (ko) 철근 콘크리트관의 검사 방법 및 검사 기기
JP5942059B1 (ja) 非破壊検査方法、及び非破壊検査装置
US20180348080A1 (en) Device, method, and recording medium
US20170343514A1 (en) Piping inspection system, piping inspection device, piping inspection method, and recording medium
KR101577733B1 (ko) 음향 전달 행렬을 이용한 배관계의 막힘 진단 시스템
JP4603599B2 (ja) 鉄筋コンクリート管の検査機器
JP6364742B2 (ja) 構造物診断装置、構造物診断方法、及びプログラム
JP6527999B1 (ja) 内部状態推定システム
JP5735369B2 (ja) 埋設管の検査方法および更生工法
JP7078060B2 (ja) 分析装置および診断システム
JP7004005B2 (ja) 推定装置、推定方法及びコンピュータプログラム
JP2005148061A (ja) 共振分析を使用した超音波探知装置及び超音波探知方法
JP6881432B2 (ja) 診断装置、診断方法及びプログラム
WO2015059956A1 (ja) 構造物診断装置、構造物診断方法、及びプログラム
JP4756150B2 (ja) 埋設管の検査方法
JP2006038598A (ja) 埋設管の検査方法
KR101931686B1 (ko) 배관의 감육상태 감시 시스템 및 그 방법
JP5612535B2 (ja) 敷設鋳鉄管の材質判定方法及び敷設鋳鉄管材質判定システム
JP4413089B2 (ja) 埋設管の検査方法
KR101415359B1 (ko) 배관의 원주방향 두께 추정 시스템 및 방법
Shamsudin Structural health monitoring of fatigue cracks using acoustic emission technique
WO2016185726A1 (ja) 状態判定装置、状態判定方法及びプログラム記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5875152

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250