JP2008261592A - 気化冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷却効率をより高めることのできる気化冷却装置を提供すること。
【解決手段】 反応釜1の外周にジャケット部2を取り付ける。ジャケット部2内に冷却流体管路6を配置する。冷却流体管路6の反応釜1側に、反応釜1の外表面へ冷却流体を噴射する複数の冷却流体噴射ノズル25を取り付ける。反応釜1に複数の貫通孔40,41,42,43を設けて、それぞれの貫通孔を連通する連通路44,45を形成する。
反応釜1を冷却する場合は、冷却流体噴射ノズル25からジャケット部2内へ冷却流体を噴射することによって、冷却流体の一部が連通路44,45内を流下して、より広い冷却面積でもって、反応釜1を冷却することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 反応釜1の外周にジャケット部2を取り付ける。ジャケット部2内に冷却流体管路6を配置する。冷却流体管路6の反応釜1側に、反応釜1の外表面へ冷却流体を噴射する複数の冷却流体噴射ノズル25を取り付ける。反応釜1に複数の貫通孔40,41,42,43を設けて、それぞれの貫通孔を連通する連通路44,45を形成する。
反応釜1を冷却する場合は、冷却流体噴射ノズル25からジャケット部2内へ冷却流体を噴射することによって、冷却流体の一部が連通路44,45内を流下して、より広い冷却面積でもって、反応釜1を冷却することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、冷却流体の蒸発潜熱によって冷却室で被冷却物を冷却する気化冷却装置に関する。
気化冷却装置は、気化冷却室に冷却流体管路を接続すると共に、冷却室を吸引手段と接続したもので、被冷却物を冷却流体の蒸発潜熱でもって気化冷却することができるものである。
この気化冷却装置においては、気化冷却室の外壁面だけでの気化冷却であるために、冷却効率が低くとどまってしまう問題があった。
実公平5−37181号公報
解決しようとする課題は、気化冷却室の外表面以外にも冷却部を形成することによって、冷却効率をより高めることのできる気化冷却装置を提供することである。
本発明は、被冷却物を冷却する冷却室を形成して、当該冷却室の外壁面に冷却流体を供給する冷却流体供給管を接続すると共に、冷却室を吸引手段と接続したものにおいて、冷却室の外壁面の一部に貫通孔を設けて、当該貫通孔を連通する連通路を冷却室内部に形成したものである。
本発明の気化冷却装置は、冷却室の外壁面を貫通する連通路を形成したことによって、外壁面に供給された冷却流体の一部がこの連通路内を流下して、被冷却物を冷却することができるために、冷却面積が連通路に相当する割合だけ大きくなり、その分だけ冷却効率を高めることができる。
本発明は、外壁面を貫通する連通路を形成するものであるが、連通路の形状は、冷却室の形状に応じて、直線状や曲線状、あるいは、両者の組み合わせ等適宜選択することもできる。
本実施例においては、冷却室として反応釜1のジャケット部2を用いた例を示す。反応釜1の内部に入れた図示しない被冷却物を、ジャケット部2に供給する冷却源としての冷却流体によって冷却するものである。
反応釜1のほぼ全周にわたりジャケット部2を形成して、このジャケット部2に吸引手段としての組み合わせ真空ポンプ4と、冷却流体供給管5を接続する。冷却流体供給管5には、熱交換部としてのエゼクタ18を介在して、ジャケット部2内に配置した冷却流体管路6と接続する。
エゼクタ18は、ジャケット部2に極力接近した位置に配置すると共に、エゼクタ18の吸引口には加熱用の蒸気供給管19を接続する。冷却流体供給管5から供給される冷却流体と、蒸気供給管19から供給される加熱用の蒸気とが、エゼクタ18内で混合され所定温度に制御されて、冷却流体管路6へと供給される。
エゼクタ18をジャケット部2の近傍に配置したことによって、エゼクタ18で所定温度に制御された冷却流体の温度が変化するまでに、冷却流体を冷却流体管路6へ供給することができ、ジャケット部2内へ温度精度良くコントロールされた冷却流体を供給することができる。
ジャケット部2内に配置した冷却流体管路6の端部は図2に示すようにノズル25として、当該ノズル25を3個の冷却流体噴射口27,28,29で形成し、冷却流体噴射口29を反応釜1の外壁面の接線方向に冷却流体を噴霧する冷却流体噴霧口29とし、冷却流体噴射口27,28を境界部冷却流体噴射口27,28とする。
冷却流体噴霧口29からは、図2において直線30で示すように冷却流体が噴射され、一方、境界部冷却流体噴射口27,28からは、直線31,32で示すように冷却流体が噴射される。なお、図2は冷却流体の供給を模擬的に示したものであり、反応釜1外表面の領域33,34部分に冷却流体噴霧口29から冷却流体が供給され、一方、領域35,36部分に境界部冷却流体噴射口27,28から冷却流体が供給される状態を示す。
図1において、冷却流体供給管5の下方部は、組み合わせ真空ポンプ4の循環路15の一部と接続すると共に、上方部を冷却流体管路6の一端部と接続する。冷却流体管路6は、ジャケット部2内に螺旋状に配置して、図2に示すとおりに冷却流体管路6の反応釜1側に複数の冷却流体噴射ノズル25を取り付ける。
本実施例においては、ジャケット部2の左側上部に流量調節弁7を介在した蒸気供給管8を接続する。この蒸気供給管8から、所定圧力すなわち所定温度の加熱用蒸気を、ジャケット部2へ供給することによって、反応釜1内の被加熱物を加熱することもできるものである。
ジャケット部2の右側下方に排出管9を接続して、組み合わせ真空ポンプ4のエゼクタ10と接続する。排出管9には、開閉弁11と気液分離器12をそれぞれ取り付ける。気液分離器12は、排出管9から流下してくる蒸気と液体をそれぞれ分離することができるものであり、分離された蒸気は蒸気エゼクタ3へ吸引され、一方、分離された液体は管路20を通って下方のエゼクタ10へ吸引される。
蒸気エゼクタ3は、蒸気供給管8を分岐した分岐管21に入口側を接続し、出口側を管路22によって再度、蒸気供給管8の流量調節弁7の手前側に接続したもので、排出管9から流下してくるジャケット部2内の一部の蒸気を、蒸気エゼクタ3で吸引して再度、蒸気供給管8からジャケット部2へ供給することによって、ジャケット部2内の加熱用蒸気を強制的に循環させることができるものである。
組み合わせ真空ポンプ4を、エゼクタ10とタンク13と循環ポンプ14を順次に循環路15で連通して形成する。タンク13の上部には、冷却流体としての冷却水を補給する冷却水補給管16を接続する。循環路15の一部を分岐して余剰水排出管17と、上述した冷却流体供給管5をそれぞれ接続する。冷却流体供給管5は、組み合わせ真空ポンプ4を循環する循環流体の一部を、ジャケット部2の冷却流体管路6へ供給することによって、反応釜1を気化冷却することができるものである。
ジャケット部2の左側面に、管路23と開閉弁24を介在して組み合わせ真空ポンプ4のエゼクタ10と接続する。この管路23は、ジャケット部2内で発生した冷却流体の気化蒸気をエゼクタ10へ吸引するためのものである。
図3に示すように、反応釜1の外壁面に貫通孔40,41,42,43を設けて、貫通孔40と41を連通路44で連通すると共に、貫通孔42と43を連通路45でそれぞれ連通する。連通路44,45は、銅製の中空パイプで形成して傾斜を持たせることによって、図2に示すノズル25から供給される冷却流体の一部が、連通路44,45内を流下することができるものである。
本実施例においては、連通路44,45を2本形成した例を示したが、連通路は反応釜1の形状に応じて、1本でも、あるいは、2本以上でも適宜形成することができる。
反応釜1内の被冷却物を冷却する場合は、冷却流体供給管5及びエゼクタ18から所定温度に制御された冷却流体を冷却流体管路6内へ供給して、冷却流体管路6内を冷却流体で満たすと同時に、冷却流体管路6の反応釜1側に設けた複数の冷却流体噴射ノズル25から反応釜1の外表面へ冷却流体を噴射する。噴射された冷却流体は、冷却流体噴霧口29から反応釜1の外壁面の接線方向に噴霧され領域33へ供給されると同時に、境界部冷却流体噴射口27,28から領域35,36へ供給されることによって、反応釜1の外表面の全体にムラなく供給される。
図2に示す冷却流体噴射ノズル25から噴射された冷却流体の一部は、図3に示す連通路44,45内を流下することによって、冷却面積が増大する。
一方、図1における、組み合わせ真空ポンプ4の循環ポンプ14を駆動して、エゼクタ10の発生する吸引力で排出管9または管路23を介してジャケット部2内を所定の圧力状態、例えば、大気圧以下の真空状態、とすることにより、反応釜1の外表面及び連通路44,45内へ噴射される冷却流体が反応釜1内の被冷却物の熱を奪って蒸発気化することにより、その蒸発潜熱によって被冷却物を気化冷却することができる。
このように反応釜1を冷却する場合に、冷却流体管路6の冷却流体噴射ノズル25から反応釜1の外表面の全体にムラなく冷却流体が供給されることによって、反応釜1の全体を均一に気化冷却することができる。
ジャケット部2で被冷却物を冷却した冷却流体の気化蒸気及び気化しきれなかった冷却流体の一部は、排出管9または管路23を通ってエゼクタ10に吸引されタンク13に至る。
エゼクタ10で発生することのできる吸引力は、エゼクタ10を流下する流体の温度によって決まるために、冷却水補給管16から適宜所定温度の冷却水をタンク13へ補給することによって、エゼクタ10を流下する流体温度を調節して、エゼクタ10の吸引力をコントロールすることができる。
1 反応釜
2 ジャケット部
4 吸引手段
5 冷却流体供給管
6 冷却流体管路
9 排出管
10 エゼクタ
13 タンク
14 循環ポンプ
15 循環路
25 ノズル
27,28 境界部冷却流体噴射口
29 冷却流体噴霧口
40,41,42,43 貫通孔
44,45 連通路
2 ジャケット部
4 吸引手段
5 冷却流体供給管
6 冷却流体管路
9 排出管
10 エゼクタ
13 タンク
14 循環ポンプ
15 循環路
25 ノズル
27,28 境界部冷却流体噴射口
29 冷却流体噴霧口
40,41,42,43 貫通孔
44,45 連通路
Claims (1)
- 被冷却物を冷却する冷却室を形成して、当該冷却室の外壁面に冷却流体を供給する冷却流体供給管を接続すると共に、冷却室を吸引手段と接続したものにおいて、冷却室の外壁面の一部に貫通孔を設けて、当該貫通孔を連通する連通路を冷却室内部に形成したことを特徴とする気化冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007105868A JP2008261592A (ja) | 2007-04-13 | 2007-04-13 | 気化冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007105868A JP2008261592A (ja) | 2007-04-13 | 2007-04-13 | 気化冷却装置 |
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Family
ID=39984198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007105868A Pending JP2008261592A (ja) | 2007-04-13 | 2007-04-13 | 気化冷却装置 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5249419B2 (ja) * | 2009-08-04 | 2013-07-31 | 大陽日酸株式会社 | 反応装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01218632A (ja) * | 1988-02-29 | 1989-08-31 | Osamu Takahashi | 熱交換形管式混合反応装置 |
JPH04309503A (ja) * | 1991-04-04 | 1992-11-02 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 新規な重合用反応機 |
JPH0537181Y2 (ja) * | 1989-09-14 | 1993-09-20 | ||
JP2006258316A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Tlv Co Ltd | 加熱冷却装置 |
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2007
- 2007-04-13 JP JP2007105868A patent/JP2008261592A/ja active Pending
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