JP2008261400A - 伝動ケースの補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伝動ケースの軽量化やコストの削減を図りながら、伝動ケースの耐久性を向上させる。
【解決手段】 伝動係16を収容する収容空間を有するように膨出形成されたケース部材53,54を備え、ケース部材53,54の膨出端側に、伝動系16の伝動軸43を相対回転可能に支持する軸支部53B,54Bが形成され、ケース部材53,54における軸支部53B,54Bが形成される側とは反対側の端部に、連結用のフランジ53E,54Eが形成された伝動ケースの補強構造において、ケース部材53,54の外面に、軸支部53B,54Bからフランジ53E,54Eに向けて放射状に延出する複数の第1リブ53K,54Kと、それらの第1リブ53K,54Kと直交するように湾曲する第2リブ53L,54Lとを形成してある。
【選択図】 図3

Description

本発明は、伝動係を収容する収容空間を有するように膨出形成されたケース部材を備え、前記ケース部材の膨出端側に、前記伝動系の伝動軸を相対回転可能に支持する軸支部が形成され、前記ケース部材における前記軸支部が形成される側とは反対側の端部に、連結用のフランジが形成された伝動ケースの補強構造に関する。
上記のような伝動ケースの補強構造としては、ケース部材の外面に、軸支部からフランジに向けて放射状に延出する複数の補強用リブを形成したものがある(例えば特許文献1参照)。
特開平8−128517号公報
上記の構成では、伝動系からの反力が軸支部に作用した場合に、軸支部に集中する応力を、その周囲に分散させることができ、軸支部への応力集中に起因した軸支部の破損を防止することができる。
しかしながら、実験の結果、複数の補強用リブを放射状に形成するだけでは、破損を招くほどではないが、各補強用リブの基端部(軸支部側の端部)において応力が集中することが判明した。
そのため、伝動ケース全体としての軽量化やコストの削減を図るために伝動ケース全体の肉厚を薄くすると、伝動系からの反力が軸支部に作用した場合に、各補強用リブの基端部(軸支部側の端部)に応力が集中することにより、比較的短時間の間に、伝動ケースにおける補強用リブの基端部近傍箇所において亀裂が発生することを確認できた。
本発明の目的は、伝動ケースの軽量化やコストの削減を図りながら、伝動ケースの耐久性を向上させることにある。
上記の目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、
伝動係を収容する収容空間を有するように膨出形成されたケース部材を備え、
前記ケース部材の膨出端側に、前記伝動系の伝動軸を相対回転可能に支持する軸支部が形成され、
前記ケース部材における前記軸支部が形成される側とは反対側の端部に、連結用のフランジが形成された伝動ケースの補強構造において、
前記ケース部材の外面に、前記軸支部から前記フランジに向けて放射状に延出する複数の第1リブと、それらの第1リブと直交するように湾曲する第2リブとを形成してあることを特徴とする。
この特徴構成によると、伝動系からの反力が軸支部に作用した場合には、軸支部に集中する応力を、複数の第1リブによって、その周囲に分散させることができ、その分散された応力を、第2リブによってさらに好適に分散させることができる。これにより、複数の第1リブのみを形成した場合に生じる、各第1リブの基端部での応力集中を効果的に抑制することができる。
その結果、伝動ケース全体としての軽量化やコストの削減を図るためにケース部材の肉厚を薄くしても、伝動系からの反力に起因して、ケース部材の軸支部周辺における補強用リブの基端部近傍箇所において亀裂が発生する虞を回避することができる。
しかも、第1リブおよび第2リブを形成したことにより、ケース部材の表面積が大きくなることから、ケース部材の内部に備えた発熱部(例えば摩擦式のクラッチやブレーキなど)から発生する熱を、より効率良くケース外に放射することができる。
従って、伝動ケースの軽量化やコストの削減を図りながら、伝動ケースの耐久性および放熱効率を向上させることができる。
本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、
複数の前記第1リブのうち、前記フランジに形成した連結孔に向けて延出する所定の第1リブを、他の第1リブよりも短い長さに形成してあることを特徴とする。
この特徴構成によると、ケース部材を、そのフランジに形成した連結孔を利用して組み付ける際に、その連結孔に向けて延出する第1リブが邪魔になる虞を、フランジの張り出し量を大きくすることなく回避することができる。
従って、不適切なリブの追加形成によるケース部材の組み付け性の低下や伝動ケースの大型化を招くことなく、伝動ケースの耐久性および放熱効率を向上させることができる。
本発明のうちの請求項3に記載の発明では、上記請求項2に記載の発明において、
前記ケース部材の内面における、前記所定の第1リブの形成箇所に対応する箇所に、前記軸支部から放射状に延出する第3リブを形成してあることを特徴とする。
この特徴構成によると、フランジに形成した連結孔に向けて延出する第1リブの長さを短くすることによる強度の低下を、ケース部材の組み付け性を低下させることなく、好適に補うことができる。
従って、不適切なリブの追加形成によるケース部材の組み付け性の低下を招くことなく、伝動ケースの耐久性をより効果的に向上させることができる。
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項3に記載の発明において、
前記ケース部材の内面に、前記第3リブに対して所定の角度を有する第4リブを形成してあることを特徴とする。
この特徴構成によると、第1リブや第3リブでは補うことのできないケース部材での応力集中箇所を適切に補強することができる。
従って、伝動ケースの耐久性をより効果的に向上させることができる。
図1には、稲や麦などを収穫対象とする全稈投入型コンバインの全体側面が示されている。この図に示すように、全稈投入型コンバインは、角パイプ材などによって機体フレーム1が形成されている。機体フレーム1の右前部には、エンジン(図示せず)などが搭載されるとともに搭乗運転部2が形成されている。機体フレーム1の下部には、エンジンからの動力で駆動されることにより機体を走行させる左右一対のクローラ式走行装置3が配備されている。機体フレーム1の前部には、エンジンからの動力で駆動されることにより、収穫対象の植立穀稈を刈り取って後方に向けて搬送する刈取搬送装置4が昇降可能に配備されている。機体フレーム1の左後部には、エンジンからの動力で駆動されることにより、刈取搬送装置4からの刈取穀稈に対して脱穀処理を施すとともに、その脱穀処理で得られた処理物に対して選別処理を施す脱穀装置5が搭載されている。機体フレーム1の右後部には、脱穀装置5からの単粒化穀粒を貯留し、単粒化穀粒の袋詰めを可能にする袋詰装置6が搭載されている。
刈取搬送装置4における前端の左右両側端部には、機体の走行に伴って、植立穀稈を収穫対象の植立穀稈と収穫対象外の植立穀稈とに梳き分ける左右一対のデバイダ7が配備されている。刈取搬送装置4の前部上方には、左右のデバイダ7で梳き分けられた収穫対象の植立穀稈の穂先側を後方に向けて掻き込む回転リール8が装備されている。刈取搬送装置4の底部には、収穫対象の植立穀稈の株元側を切断するバリカン形の切断機構9が配備されている。切断機構9の後方には、切断機構9による切断後の植立穀稈(刈取穀稈)を左右方向の所定箇所に寄せ集めるとともに、その所定箇所から後方に向けて送り出すオーガ10が配備されている。オーガ10の所定箇所には、その所定箇所から送り出された刈取穀稈を脱穀装置5の前上部に形成した穀稈投入口(図示せず)に向けて供給搬送する搬送コンベヤからなるフィーダ11が装備されている。
刈取搬送装置4は、機体フレーム1とフィーダ11とにわたって架設した油圧シリンダ12の作動によって、機体フレーム1とフィーダ11との連結点を支点にして昇降揺動する。油圧シリンダ12の作動は、搭乗運転部2に配備した十字揺動式で中立復帰型の操縦レバー13の前後方向への揺動操作に基づいて、油圧シリンダ12に対する作動油の流れを制御する制御弁(図示せず)の作動状態が切り換えられることによって制御される。つまり、操縦レバー13を前後方向に揺動操作することにより、刈取搬送装置4を昇降させることができ、植立穀稈に対する切断機構9の高さ位置を変更する刈り高さ調節などを行えるように構成されている。
図2に示すように、エンジンから左右のクローラ式走行装置3への伝動は、主変速装置として装備された静油圧式無段変速装置(以下、HSTと略称する)14、および、ミッションケース(伝動ケースの一例)15の内部に装備した走行伝動系16などを介して行われる。
HST14は、収容空間を有するように膨出形成された変速ケース17と板状のポートブロック18とを連結して形成される内部空間に、アキシャルプランジャ型の可変容量ポンプ19と、アキシャルプランジャ型の定容量モータ20とを、ポンプ軸21とモータ軸22とが左右向きになる姿勢で収容して構成されている。可変容量ポンプ19は、その斜板23が連係機構(図示せず)を介して搭乗運転部2に配備した主変速レバー24(図1参照)に連係されている。つまり、HST14は、主変速レバー24の揺動操作に基づいて、走行用の動力を無段階に変速するように構成されている。
ポンプ軸21は、その右端部がベルト伝動式の伝動機構(図示せず)を介してエンジンの出力軸(図示せず)に伝動連結されている。また、ポンプ軸21は、その左半部がミッションケース15を貫通し、その左端部がベルトテンション式の刈取クラッチ25を介して刈取搬送装置4の入力軸(図示せず)に伝動連結されている。モータ軸22は、その左端部がミッションケース15の内部に向けて突出し、その左端部にスプライン嵌合した出力ギヤ26が走行伝動系16の入力ギヤ27に咬合されている。つまり、HST14は、変速前の動力を刈取搬送装置4に伝達し、変速後の動力を走行伝動系16に伝達するように構成されている。
HST14には、ポンプ軸21によって駆動されるトロコイド型のチャージポンプ28、および、その駆動によってチャージポンプ28からHST14のチャージ油路(図示せず)に向けて圧送されるオイルを濾過するオイルフィルタ29が装備されている。
走行伝動系16は、HST14による変速後の動力を高低2段に変速する副変速装置30、副変速装置30から左右の対応するクローラ式走行装置3への伝動を断続する左右一対のサイドクラッチ31、および、左右のサイドクラッチ31を介して伝達される動力を減速して左右の対応するクローラ式走行装置3に伝達する左右一対の減速装置32、などによって構成されている。
副変速装置30は、入力ギヤ27がスプライン嵌合された左右向きの第1伝動軸33、第1伝動軸33に相対摺動可能にスプライン嵌合された第1ギヤ34、第1伝動軸33の近傍に配置された左右向きの第2伝動軸35、および、第2伝動軸35に相対回転可能に外嵌された第2ギヤ36、などによって構成されている。第1ギヤ34には、低速伝動用の小径ギヤ部34Aと高速伝動用の大径ギヤ部34Bとが一体形成されている。第2ギヤ36には、低速伝動用の大径ギヤ部36Aと高速伝動用の小径ギヤ部36Bとが一体形成されている。第1ギヤ34は、連係機構(図示せず)を介して搭乗運転部2に配備した副変速レバー37(図1参照)に連係されている。連係機構は、副変速レバー37の揺動操作に基づいて、第1ギヤ34が、その小径ギヤ部34Aを第2ギヤ36の大径ギヤ部36Aに咬合する低速位置、その大径ギヤ部34Bを第2ギヤ36の小径ギヤ部36Bに咬合する高速位置、および、それらの咬合を解除する中立位置、などの操作位置に摺動変位するように、第1ギヤ34と副変速レバー37とを連係する。つまり、副変速装置30は、副変速レバー37の揺動操作に基づいて、HST14による変速後の動力を高低2段に切り換えるように構成されている。
左右のサイドクラッチ31は、第2ギヤ36の内周に一体形成されたクラッチギヤ部36C、第2伝動軸35の左右に相対回転可能かつ相対摺動可能に外嵌された筒軸38、対応する筒軸38を第2ギヤ36に向けて摺動付勢する押しバネ39、および、対応する筒軸38の第2ギヤ36から離れる方向への摺動操作を可能にする左右一対のピストン40、などによって構成されている。左右の筒軸38は、それらの内端部(第2ギヤ側の端部)に、クラッチギヤ部36Cに対して咬合可能なギヤ部38Aが一体形成されている。左右のピストン40は、それらに対する油圧が制御弁(図示せず)によって制御されている。制御弁は、連係機構(図示せず)を介して操縦レバー13(図1参照)に連係されている。連係機構は、操縦レバー13の左右方向への揺動操作に基づいて、その操縦レバー13の傾倒方向に対応するピストン40に対する油圧が、操縦レバー13の操作位置に対応する圧力値に調節されるように、操縦レバー13と制御弁とを連係する。ピストン40に対する油圧は、操縦レバー13の中立位置から左右方向への揺動操作量が大きいほど大きくなるように設定されている。
この構成から、操縦レバー13が中立位置から左右いずれかの操作領域に揺動操作された場合には、操縦レバー13が揺動操作された操作領域に対応する側のピストン40に対する油圧が上昇し、その昇圧によってピストン40が突出作動することにより、対応する筒軸38が、押しバネ39の付勢に抗して第2ギヤ36から離れる方向に摺動変位する。そして、操縦レバー13が左右いずれかのクラッチ切り位置まで揺動操作されると、対応する筒軸38のギヤ部38Aがクラッチギヤ部36Cに咬合する状態からクラッチギヤ部36Cとの咬合を解除する状態に切り換わる。また逆に、操縦レバー13が左右いずれかの操作領域から中立位置に揺動操作された場合には、操縦レバー13が揺動操作されていた操作領域に対応する側のピストン40に対する油圧が低下し、その減圧により、押しバネ39の付勢によってピストン40が退避作動するとともに、対応する筒軸38が第2ギヤ36に向けて摺動変位する。これにより、対応する筒軸38のギヤ部38Aがクラッチギヤ部36Cとの咬合を解除する状態からクラッチギヤ部36Cに咬合する状態に切り換わる。
つまり、左右のサイドクラッチ31は、操縦レバー13の左右方向への揺動操作に基づいて、副変速装置30による変速後の動力を、左右の両クローラ式走行装置3に伝達し、左右のクローラ式走行装置3を等速駆動させて、機体を直進させる直進状態と、副変速装置30による変速後の動力を、操縦レバー13が揺動操作された操作領域に対応する側とは反対側のクローラ式走行装置3のみに伝達し、左右のクローラ式走行装置3を差動させて、操縦レバー13が揺動操作された操作領域に対応する方向に機体を旋回させる旋回状態とに、機体の走行状態を切り換えるように構成されている。
左右の減速装置32は、対応する筒軸38のギヤ部38Aに咬合された左右一対の大径ギヤ41、対応する大径ギヤ41と一体回転する左右一対の小径ギヤ42、左右の小径ギヤ42を相対回転可能に支持する左右向きの第3伝動軸43、および、対応する小径ギヤ42に咬合された大径で左右一対の駆動ギヤ44、などによって構成されている。左右の駆動ギヤ44は、左右の対応する左右向きの駆動軸45にスプライン嵌合されている。左右の駆動軸45は、左右の対応するクローラ式走行装置3の駆動スプロケット46(図1参照)と一体回転する。
ミッションケース15の内部には、左右のクローラ式走行装置3を停止状態に維持する駐車ブレーキ47が装備されている。駐車ブレーキ47は、第1ギヤ34の左端部に一体形成された複数の係合爪34C、および、ミッションケース15と第1伝動軸33の左端部との間に回転不能に介装された制動板48によって構成されている。複数の係合爪34Cは、第1ギヤ34の左端部において、その周方向に一定距離を隔てて整列する状態で、左外方に向けて突出するように形成されている。制動板48には、複数の係合爪34Cの係脱を許容する複数の係合孔48Aが穿設されている。そして、副変速レバー37の操作に基づいて、第1ギヤ34が、低速位置からさらに左方の駐車位置に摺動操作された場合に、複数の係合爪34Cが、制動板48のいずれかの係合孔48Aに係入して、第1ギヤ34の回転を阻止するように操作設定されている。また、第1ギヤ34を駐車位置に位置させた状態では、第1ギヤ34の小径ギヤ部34Aと第2ギヤ36の大径ギヤ部36Aとが咬合する低速伝動状態が維持されるように操作設定されている。これにより、副変速レバー37を揺動操作して第1ギヤ34を駐車位置に摺動変位させた場合には、第1伝動軸33の各係合爪34Cが制動板48の各係合孔48Aに係合して第1ギヤ34の回転を阻止し、この回転阻止により、左右のクローラ式走行装置3が停止状態に維持される。また、副変速レバー37を揺動操作して第1ギヤ34を駐車位置から他の操作位置に摺動変位させた場合には、第1伝動軸33の各係合爪34Cが制動板48の各係合孔48Aとの係合を解除して第1ギヤ34の回転を許容し、この回転許容により、左右のクローラ式走行装置3の停止状態での維持が解除される。つまり、駐車ブレーキ47は、副変速レバー37の揺動操作に基づいて、左右のクローラ式走行装置3を停止状態に維持する駐車状態と、その停止状態の維持を解除する駐車解除状態とに切り換えられるように構成されている。
ミッションケース15の内部には、旋回状態において、操縦レバー13の中立位置から左右方向への揺動操作量に基づく旋回半径の調節を可能にする左右一対のサイドブレーキ49が配備されている。左右のサイドブレーキ49は、左右の筒軸38にスプライン嵌合された複数の第1摩擦板50、および、それらの第1摩擦板50に対する面接触が可能となるようにミッションケース15の内部における所定箇所に回転不能に内嵌された複数の第2摩擦板51、などによって多板の摩擦式に構成されている。また、左右のサイドブレーキ49は、左右の対応するピストン40による左右のサイドクラッチ31との一連操作が可能となるように、対応するサイドクラッチ31に隣接配備されている。複数の第1摩擦板50および第2摩擦板51は、操縦レバー13が中立位置からクラッチ切り位置を越えた左右いずれかの制動操作領域まで揺動操作された場合に、操縦レバー13の中立位置からの揺動操作量に比例して変化するピストン40の突出量に応じた圧接力で面接触し、その面接触によって発生する摩擦力を制動力として、操縦レバー13の傾倒方向に対応する側のクローラ式走行装置3に付与する。つまり、左右のサイドブレーキ49は、操縦レバー13が左右いずれかの制動操作領域において中立位置から離れる方向に大きく揺動操作されるほど、操縦レバー13の傾倒方向に対応する側のクローラ式走行装置3に付与する制動力を大きくして、機体を、操縦レバー13の傾倒方向に対応する方向に、より小さい旋回半径で旋回させるように構成されている。
要するに、このコンバインにおいては、左右のサイドクラッチ31および左右のサイドブレーキ49によって、操縦レバー13の中立位置から左右方向への揺動操作に基づいて、機体を、操縦レバー13の傾倒方向に、操縦レバー13の中立位置からの操作量に応じた旋回半径で旋回させる旋回装置52が構成されている。
図2〜4に示すように、ミッションケース15は、走行伝動系16を収容する収容空間を有するように膨出形成された4つのケース部材53〜56をボルト連結して構成されている。4つのケース部材53〜56のうち、第1ケース部材53および第2ケース部材54は、それらの膨出端側に、ベアリング57を介して第1伝動軸33を相対回転可能に支持する第1軸支部53A,54A、ベアリング58を介して第3伝動軸43を相対回転可能に支持する第2軸支部53B,54B、ベアリング59を介して対応する駆動軸45を相対回転可能に支持する第3軸支部53C,54C、および、対応するサイドブレーキ49を収容するブレーキ収容部53D,54Dが、さらに膨出形成されている。第1ケース部材53および第2ケース部材54において、各軸支部53A〜53C,54A〜54Cなどが形成される側(膨出端側)の端部とは反対側の端部には、第1ケース部材53と第2ケース部材54とのボルト連結を可能にするフランジ53E,54Eが形成されている。
図2に示すように、第1ケース部材53の上部には、HST14がボルト連結される連結部53F、ベアリング60を介してポンプ軸21を相対回転可能に支持する第4軸支部53G、および、ベアリング61を介してモータ軸22を相対回転可能に支持する第5軸支部53Hが形成されている。第3ケース部材55および第4ケース部材56は、それらの膨出端側に、ベアリング62を介して第2伝動軸35を相対回転可能に支持する軸支部55A,56Aが形成されている。第3ケース部材55および第4ケース部材56において、軸支部55A,56Aが形成される側(膨出端側)の端部とは反対側の端部には、第1ケース部材53または第2ケース部材54とのボルト連結を可能にするフランジ55B,56Bが形成されている。
ところで、このコンバインにおいては、ミッションケース15の内部に装備される走行伝動系16を上記のように構成したことにより、直進走行と旋回走行とを繰り返した場合には、ミッションケース15における左右の第2軸支部53B,54Bに応力が集中する。そのため、ミッションケース15の全体としては、肉厚を薄くすることによる軽量化やコストの削減を図りながらも、左右の第2軸支部53B,54Bに対しては適切な補強が施されている。以下、その補強構造について説明する。
図3〜6に示すように、第1ケース部材53および第2ケース部材54の外面において、第2軸支部53B,54Bの周囲には、第2軸支部53B,54Bからフランジ53E,54Eに向けて放射状に延出する9本の第1リブ53K,54Kが形成されている。また、各第1リブ53K,54Kと直交するように第3伝動軸43の軸心を中心にして湾曲する第2リブ53L,54Lが、第3軸支部53C,54Cとブレーキ収容部53D,54Dとにわたって形成されている。これにより、左右の第2軸支部53B,54Bに集中する応力を好適に分散させることができる。
つまり、9本の第1リブ53K,54Kと、それらの第1リブ53K,54Kと直交する円弧状の第2リブ53L,54Lを形成したことにより、直進走行と旋回走行とを繰り返した場合に招く虞のある、そのときの反力に起因したミッションケース15の左右の第2軸支部53B,54Bでの破損を効果的に防止することができる。
しかも、ミッションケース15の表面積が大きくなり、また、それらのリブ53K,54K,53L,54Lの形成箇所がブレーキ収容部53D,54Dの近傍であることから、旋回走行の際に発生するサイドブレーキ49の摩擦熱を効率良く放射することができる。
9本の第1リブ53K,54Kのうち、3本の第1リブ53Ka,54Kaは、第1ケース部材53および第2ケース部材54のフランジ53E,54Eに形成した連結孔53M,54Mに向けて延出している。そのため、それらの第1リブ53Ka,54Kaは、他の第1リブ53Kb,54Kbよりも短い長さ、具体的には、その延出端が対応するケース部材53,54の側壁外縁53N,54Nからはみ出さない長さに形成されている。これにより、フランジ53E,54Eの張り出し量を大きくすることによるミッションケース15の大型化を招くことなく、第1リブ53K,54Kが、第1ケース部材53と第2ケース部材54との連結に支障を来す虞を回避することができる。
第1ケース部材53および第2ケース部材54の内面において、短尺の第1リブ53Ka,54Kaの形成箇所に対応する箇所には、第2軸支部53B,54Bから放射状に延出する3本の第3リブ53P,54Pが形成されている。これにより、連結孔53M,54Mに向かう3本の第1リブ53Ka,54Kaを短尺に形成したことによる強度の低下を補うことができる。
図4に示すように、第1ケース部材53および第2ケース部材54の内面には、第2軸支部53B,54Bと第3軸支部53C,54Cとにわたるように、第3リブ53P,54Pに対して所定の角度を持たせた第4リブ53Q,54Qが形成されている。これにより、第2軸支部53B,54Bとフランジ53E,54Eとの間を上記のように補強したことで、直進走行と旋回走行とを繰り返した場合に応力が集中する虞のある、第2軸支部53B,54Bの周囲のうちの、第2軸支部53B,54Bと第3軸支部53C,54Cとの間を適切に補強することができる。その結果、直進走行と旋回走行とを繰り返した場合に招く虞のある、そのときの反力に起因した第2軸支部53B,54Bでの破損をより確実に防止することができる。
図3に示すように、第1ケース部材53および第2ケース部材54の外面において、第3軸支部53C,54Cの周囲には、第3軸支部53C,54Cからフランジ53E,54Eにわたって放射状に延出する15本の補強リブ53R,54Rが形成されている。また、ブレーキ収容部53D,54Dの周囲には、ブレーキ収容部53D,54Dから放射状に延出する10本の補強リブ53S,54Sが形成されている。
つまり、上記のような補強構造を採用したことにより、ミッションケース15全体としての軽量化やコストの削減を図りながらも、ケース部材53,54同士の連結に支障を来すことなく、ミッションケース15の剛性を高めることができ、直進走行と旋回走行とを繰り返した場合に招く虞のある、そのときの反力に起因したミッションケース15の破損を効果的に防止することができる。
〔別実施形態〕
〔1〕伝動ケース15としては、全稈投入型コンバイン以外の、例えば、自脱型コンバイン、田植機、トラクタ、草刈機、およびバックホーなどに装備されるものであってもよい。
〔2〕伝動ケース15としては、ミッションケース15に限定されるものではなく、例えば、HST14の変速ケース17、前車軸ケース、あるいは後車軸ケースなどであってもよい。
〔3〕伝動ケース15としては、左右2分割構造に構成されたものであってもよく、また、前後あるいは上下に複数分割可能に構成されたものであってもよい。
〔4〕第1リブ53K,54Kおよび第2リブ53L,54Lの数量は、伝動系16の反力などに応じて種々の変更が可能である。
〔5〕第1リブ53K,54Kおよび第2リブ53L,54Lを、第1軸支部53A,54Aの周囲、第3軸支部53C,54Cの周囲、あるいは、軸支部55A,56Aの周囲などに形成するようにしてもよい。
〔6〕第3リブ53P,54Pの数量は、短尺の第1リブ53Ka,54Kaの数量や、伝動系16の反力などに応じて種々の変更が可能である。
〔7〕第4リブ53Q,54Qの数量や形成箇所は、第1リブ53K,54Kや第2リブ53L,54Lの形成箇所などに応じて適宜変更可能である。
全稈投入型コンバインの全体側面図 ミッションケースの縦断正面図 第2ケース部材(第1ケース部材)の表面形状を示す側面図 第2ケース部材(第1ケース部材)の裏面形状を示す側面図 第1リブと第2リブの形状を示す要部の断面図 第1リブと第2リブと第3リブの形状を示す要部の断面図
符号の説明
16 伝動係
43 伝動軸
53 ケース部材
53B 軸支部
53E フランジ
53K 第1リブ
53Ka 所定の第1リブ
53Kb 他の第1リブ
53M 連結孔
53L 第2リブ
53P 第3リブ
53Q 第4リブ
54 ケース部材
54B 軸支部
54E フランジ
54K 第1リブ
54Ka 所定の第1リブ
54Kb 他の第1リブ
54L 第2リブ
54M 連結孔
54P 第3リブ
54Q 第4リブ

Claims (4)

  1. 伝動係を収容する収容空間を有するように膨出形成されたケース部材を備え、
    前記ケース部材の膨出端側に、前記伝動系の伝動軸を相対回転可能に支持する軸支部が形成され、
    前記ケース部材における前記軸支部が形成される側とは反対側の端部に、連結用のフランジが形成された伝動ケースの補強構造であって、
    前記ケース部材の外面に、前記軸支部から前記フランジに向けて放射状に延出する複数の第1リブと、それらの第1リブと直交するように湾曲する第2リブとを形成してあることを特徴とする伝動ケースの補強構造。
  2. 複数の前記第1リブのうち、前記フランジに形成した連結孔に向けて延出する所定の第1リブを、他の第1リブよりも短い長さに形成してあることを特徴とする請求項1に記載の伝動ケースの補強構造。
  3. 前記ケース部材の内面における、前記所定の第1リブの形成箇所に対応する箇所に、前記軸支部から放射状に延出する第3リブを形成してあることを特徴とする請求項2に記載の伝動ケースの補強構造。
  4. 前記ケース部材の内面に、前記第3リブに対して所定の角度を有する第4リブを形成してあることを特徴とする請求項3に記載の伝動ケースの補強構造。
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