JP2008261397A - 動圧軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の軸受スリーブの組立時の不具合を解消して組立精度を高めることで、ばらつきの少ない優れた軸受剛性を発揮し得る動圧軸受装置を提供する。
【解決手段】ハウジング部10の内周に配設される第1のスリーブ部11の内周面11aには複数の動圧溝領域A、Bが軸方向に離隔して形成される。動圧溝領域Aと動圧溝領域Bとは、第1のスリーブ部11の内周面11aの軸方向中央から互いに離隔しかつ等距離となる位置に設けられている。また、動圧溝領域Cと動圧溝領域Dとは、第2のスリーブ部12の軸方向中央から互いに離隔しかつ等距離となる位置に設けられている。第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12には共に焼結金属製の同一の成形品が使用される。これら動圧溝領域A〜Dは何れも、正逆双方向の回転用の配列態様をなすよう、各動圧溝A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3を配列している。
【選択図】図2

Description

本発明は、動圧軸受装置に関するものである。
動圧軸受装置は、軸受隙間に生じる流体の動圧作用で回転側の部材を非接触支持するものである。この種の軸受装置は、高速回転時の回転精度や耐摩耗性、あるいは静粛性等に優れたものであり、情報機器をはじめ種々の電気機器に搭載されるモータ用の軸受装置として使用されている。具体的には、HDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等におけるスピンドルモータ用の軸受装置として、あるいはレーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイールモータ、ファンモータなどのモータ用軸受装置として好適に使用される。
例えば、HDD等のディスク駆動装置のスピンドルモータに組み込まれる動圧軸受装置では、軸部材をラジアル方向に支持するラジアル軸受部およびスラスト方向に支持するスラスト軸受部の双方を動圧軸受で構成する場合がある。この種の動圧軸受装置におけるラジアル軸受部としては、例えば軸受スリーブの内周面と、これに対向する軸部材の外周面との何れか一方に、動圧発生用の溝(動圧溝)を形成すると共に、両面間にラジアル軸受隙間を形成するものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、上記構成の動圧軸受装置を組込んだ情報機器、例えばHDD等のディスク駆動装置においては、読み取り速度の向上を目的として、一層の高速回転化が要請されているが、その場合には、スピンドル軸を回転支持する軸受部に作用するモーメント荷重が大きくなる。そのため、このモーメント荷重の増大に対応するために、ラジアル軸受部を軸方向に離隔して複数箇所に設けると共に、ラジアル軸受部間のスパン(いわゆる軸受スパン)を大きくする必要が生じる。これら複数のラジアル軸受部を1つの軸受スリーブの内周側に設けた構成は従来より採用されているが、軸受スリーブの長大化による内径面精度(円筒度など)が確保できないなど、ラジアル軸受部間のスパン増大に対応し得る軸受スリーブを製造することが困難になる場合が推測される。
ラジアル軸受部間のスパンを増大させ、かつ、軸受スリーブの製造を容易にする手段として、軸受スリーブを複数個とし、これらを軸方向に離隔して複数箇所に配置することが考えられる(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、この構成では、たとえ個々の軸受スリーブ内周のラジアル軸受面が高精度に形成されていても、各軸受スリーブを接着、圧入等の手段でハウジングに固定する際に芯ずれが生じるおそれがある。
また、複数個の軸受スリーブをハウジングに固定する場合には、その取り付け方向も重要となる。通常、動圧溝は、軸部材の回転方向に合わせてその配列態様が定められている(例えば、特許文献1を参照)。そのため、取り付け時、その上下方向を間違えて取り付けると、十分な動圧作用を発揮することができない。例えば軸受スリーブの外観部分に、取り付け方向の目印を設けておけば上述のミスを回避することはできるが、目印を付けるための作業が余分に必要となるため、工程数の増加を招く。また、軸受スリーブ等の構成部品が小さいために目印を目視で確認すること自体容易ではなく、目印を設けることで、取り付け方向のミスが完全に回避できるとは言い難い。
特開2003−239951号公報 特許第3602707号公報
本発明の課題は、複数の軸受スリーブの組立時の不具合を解消して組立精度を高めることで、ばらつきの少ない優れた軸受剛性を発揮し得る動圧軸受装置を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明は、ハウジング部と、ハウジング部の内周に配設されるスリーブ部と、スリーブ部の内周に挿入される軸部と、複数の動圧溝を配列してなり、スリーブ部の内周に設けられる動圧溝領域とを備え、動圧溝領域による流体の動圧作用で軸部とスリーブ部との何れか一方が他方に対して非接触に回転支持されるものにおいて、複数のスリーブ部をハウジング部の内側に配し、各スリーブ部の内周面の軸方向両側に双方向回転用の動圧溝領域を形成したことを特徴とする動圧軸受装置を提供する。なお、ここでいう『軸方向両側』は、『(スリーブ部の内周面の)軸方向中央を境としてその両側』との意であり、一のスリーブ部に形成される複数の動圧溝領域同士が連続している(接している)か否かは問わない。
上述のように、本発明は、(1)動圧溝領域を設けた複数のスリーブ部をハウジング部の内側に設けた点、(2)動圧溝領域の配列態様を双方向回転用とした点、(3)(2)の特徴を有する複数の動圧溝領域をスリーブ部内周面の軸方向両側に設けた点、(4)使用する全てのスリーブ部を(1)〜(3)の特徴を有するスリーブ部とした点、を技術的特徴とするものである。
本発明は、既述の通り、複数の軸受スリーブの取り付け方向のミスを回避する目的で創作されたものであり、かつ下記の問題をも解決し得る発明を創作、提供するものである。
すなわち、動圧溝領域を設けた複数のスリーブ部をハウジング部の内側に設け(特徴1)、かつ動圧溝領域の配列態様を双方向回転用とする(特徴2)ことで、一のスリーブ部に対して他のスリーブ部が上下反転して取り付けられた場合であっても、動圧溝による所要の動圧作用効果を変わらず得ることができる。また、複数のスリーブ部を配設することで軸受スパンの長大化を図ることもできる。
しかしながら、この構成(特徴1および2に係る構成)のみでは、ハウジング部に対する組付け精度を満足することは難しい。ここで、例えば図8に示すように、動圧溝領域101、102を各軸受スリーブ111、112の一端側(非当接側)にそれぞれ設けて、軸受スパンを極力長くとるようにした場合の芯出し作業を考える。この場合、動圧溝領域101を成形していない側の領域(スリーブ隣接側)では、動圧溝領域101の側に比べて内径寸法が若干大きくなる。そのため、ピン21を用いた軸受スリーブ111、112間の芯出しの際、他端側(大径側)が傾いた状態(図7中1点鎖線の状態に示す、いわゆる中折れの状態)で芯出しが行われる可能性がある。これでは、双方の軸受スリーブ111、112間で同軸度の低下を招き、軸受剛性の低下、ひいては軸受性能の低下が懸念される。
そこで、本発明では、上記特徴2を有する動圧溝領域を、スリーブ部の内周面の軸方向両側に設けることとした(特徴3)。このように、一のスリーブ部の内周面の軸方向両側に複数の動圧溝領域を設けることで、複数個のスリーブ部をハウジング部に固定する場合、位置決め時のスリーブ部の傾きを防いで、かかる芯出しを精度良く行うことができる。従って、高い組立精度を有する動圧軸受装置を得ることができる。
また、上記特徴1〜3を併せ持つ動圧軸受装置であれば、スリーブ部が何れの向きに取り付けられた場合であっても軸受スパンはそれほど変わらないから、高いモーメント剛性をその取り付け方向によらず安定して得ることができる。
さらに、ハウジング部の内周に配設されるスリーブ部全てを上記特徴を有するスリーブ部とする(特徴4)ことで、一種類のスリーブ部のみを製造するだけで済む。これにより、部品点数の削減に伴う低コスト化はもちろん、金型ごとの寸法精度に起因したマッチング作業が不要となり、より組立後の寸法精度のばらつきが少ない動圧軸受装置を得ることができる。
動圧溝領域がなす双方向回転用の配列態様については、特に限定されることなく種々の態様が使用可能である。また、一のスリーブ部の軸方向両側に設けられる二つの動圧溝領域は、それぞれ双方向回転用の配列態様をなすものであればよく、これらが同一であるか否かは問わない。
例えば図3に示すように、一の動圧溝領域Aと他の動圧溝領域Bとが、同一方向から見て同一の配列態様をなすものであってもよい。あるいは、図6に示すように、一の動圧溝領域Gと他の動圧溝領域Hとが、軸方向中央の断面を境に鏡像関係にあるような配列態様をなすものであってもよい。このうち、前者の配列態様(同一の配列態様)をなすものであれば、一のスリーブ部に対する他のスリーブ部の取り付け方向によらず、軸受スパン(図2中でいえば幅寸法Lで示すスパン)が一定になるので、モーメント剛性のばらつきを一層小さく抑えて信頼性の高い優れた動圧軸受装置を提供することが可能となる。もちろん、何れの場合にしても双方の動圧溝領域により形成されるラジアル軸受部が軸方向になるべく離隔して形成されるようその溝配列態様を定めることが好ましい。動圧軸受装置全体で見た場合のラジアル軸受スパンの長大化を図ることができ、また、結果的に、スリーブ部の取り付け方向によらず軸受スパンを極力一定に保つことができるためである。
また、これらスリーブ部の内周に挿入されて使用される軸部は、動圧溝領域による流体の動圧作用で軸部とスリーブ部との何れか一方が他方に対して非接触に回転支持される限りにおいて、種々の形態をとることができる。例えば少なくともスリーブ部の内周に位置する領域については、その軸方向全長にわたって径一定であることが望ましい。各スリーブ部の内径寸法、特に動圧溝領域のうち実質的に軸受面となる最内径面との対向間隔(ラジアル隙間)を一定に保つためである。
あるいは、回転時のロストルクを極力減らす目的で、一のスリーブ部の内周面に形成した複数の動圧溝領域のうち、隣接する他のスリーブ部の側に配した動圧溝領域とラジアル方向に対向する軸部の外周面に逃げ部(小径部)を設けた構成を採ることもできる。これは、実質的なラジアル軸受部は、軸方向に最も離隔した位置で形成されればよく、隣接する他のスリーブ部に近い側の動圧溝領域では、動圧発生作用をそれほど必要としないためである。むしろ、当該動圧溝領域におけるラジアル隙間を外周面の他領域に比べて大きくとることで、軸受スパンを極力大きくとって必要なモーメント剛性を確保しつつも、回転時のロストルクを低減して、出力効率をはじめとする軸受性能の更なる改善を図ることができる。
また、上記構成のスリーブ部を設ける場合、例えば、軸部に、スリーブ部の外径寸法よりも大径となるフランジ部を設け、かつ、フランジ部の端面のうち、スリーブ部との対向領域よりも外径側の領域で、流体の動圧作用が生じるスラスト軸受隙間を形成した構成とするのがよい。かかる構成とすれば、実質的にスラスト軸受部を、スリーブ部とフランジ部との対向領域よりも外径側に移行することができるので、フランジ部と対向するスリーブ部の端面に動圧発生領域を設けずに済むためである。従って、スリーブ部は1つで済み、かつスラスト方向にも回転側の部材(軸部あるいはスリーブ部)を非接触支持することが可能となる。
なお、この場合、スラスト軸受隙間に流体の動圧作用を発生させる動圧発生領域を、複数の動圧溝をへリングボーン状に配列することにより形成することもできる。へリングボーン状に配列することで、潤滑油等の流体が動圧溝領域の半径方向中央に集められるので、本来スラスト軸受隙間となるべき領域で流体圧を高めることができ効果的である。
以上の構成を有する動圧軸受装置は、例えばこの動圧軸受装置を備えたモータとして好適に提供可能である。
以上のように、本発明によれば、複数の軸受スリーブの組立時の不具合を解消して組立精度を高めることで、ばらつきの少ない優れた軸受剛性を発揮し得る動圧軸受装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。なお、以下の説明における『上下』方向は単に各構成要素間の位置関係を容易かつ明確に理解するために用いるに過ぎず、動圧軸受装置の設置方向や使用態様等を特定するものではない。後述する実施形態の説明についても同様である。
図1は、本発明の一実施形態に係る動圧軸受装置を具備したスピンドルモータの断面図を示している。このスピンドルモータは、例えばHDD等のディスク駆動用に使用されるもので、フランジ部7、8を有する軸部6をラジアル方向に非接触支持する動圧軸受装置1と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル2aおよびロータマグネット2bとからなる駆動部2と、ブラケット3とを備えている。軸部6にはハブ4が取り付けられ、ハブ4にロータマグネット2bが固定される。また、ブラケット3にステータコイル2aが固定される。動圧軸受装置1のハウジング部10は、ブラケット3の内周に固定される。また、同図に示すように、ハブ4にはディスク5(図1では2枚)が保持される。このように構成されたモータにおいて、ステータコイル2aに通電すると、ステータコイル2aとロータマグネット2bとの間に発生する励磁力でロータマグネット2bが回転し、これに伴って、ハブ4に固定されたディスク5が軸部6と一体に回転する。
図2は、動圧軸受装置1の断面図を示している。この動圧軸受装置1は、複数のスリーブ部11、12を有する軸受部材9と、軸受部材9の内周に挿入された軸部6と、複数のスリーブ部11、12を挟んで軸部6に固定されるフランジ部7、8と主な構成部品として構成される。
軸受部材9は、ハウジング部10と、ハウジング部10の内周に固定された複数のスリーブ部、ここでは第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12とを備える。
ハウジング部10は、例えば金属材料あるいは樹脂材料等で形成されるもので、小径面10aと、小径面10aの軸方向両端に位置し、小径面10aに比べて相対的に大径となる大径面10b、10cとを有する。小径面10aの内周には第1のスリーブ部11と、第2のスリーブ部12とが軸方向に並んで配設される。また、大径面10b、10cは、段差面10d、10eを介してそれぞれ小径面10aとつながっている。
軸部6は例えばステンレス鋼等の金属材料で形成され、その外周面6aに環状のフランジ部7、8を固定してなる。また、外周面6aのうち、図2に示す形状に動圧軸受装置1を組立てた状態で、隣接する他のスリーブ部に近い側の動圧溝領域(第1のスリーブ部11でいえば、動圧溝領域Bであり、第2のスリーブ部12でいえば、動圧溝領域Cである。)とラジアル方向に対向する領域には、他所に比べて小径となる逃げ部6bが形成されている。
フランジ部7、8は、軸部6に固定した状態では、外周面6aから外径側に突出した形態となり、それぞれハウジング部10の内部(大径面10b、10cの内周)に収容される。フランジ部7、8の軸部6への固定手段としては、接着や圧入、圧入と接着との併用など種々の手段が使用可能である。この実施形態では、軸部6の外周面6aのうちフランジ部7、8の内周面7c、8cが固定される箇所に、接着剤溜まりとなる円周溝6a1、6a2を設けることで、接着強度の向上を図っている。なお、フランジ部7、8は、真ちゅう(黄銅)等の軟質金属材料やその他の金属材料で形成されたものでもよく、樹脂材料で形成されたものでもよい。
フランジ部7の外周面7aは、ハウジング部10の大径面10bとの間に所定の容積を有するシール空間S1を形成し、フランジ部8の外周面8aはハウジング部10の大径面10cとの間に所定の容積を有するシール空間S2を形成する。この実施形態において、フランジ部7の外周面7aおよびフランジ部8の外周面8aは、それぞれハウジング部10の外部側に向かって漸次縮径したテーパ形状をなす。そのため、シール空間S1、S2は、ハウジング部10の内部側(第1のスリーブ部11の側)に向かって漸次縮小したテーパ形状を有する。従って、これらシール空間S1、S2はバッファ機能と共に、軸部6の回転時、毛細管力による引き込み力と、遠心力による引き込み力とにより高いシール機能を発揮する。
ハウジング部10の内周に配設される複数のスリーブ部11、12のうち第1のスリーブ部11は、例えば焼結金属からなる多孔質体で円筒状に形成される。この実施形態では、第1のスリーブ部11は、銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成され、ハウジング部10の内周面(小径面10a)に圧入、接着、あるいは圧入接着等の手段で固定される。なお、第1のスリーブ部11は、樹脂やセラミック等の非金属材料からなる多孔質体で形成することもでき、また焼結金属等の多孔質体以外にも、内部空孔を持たない、あるいは潤滑油の出入りができない程度の大きさの空孔を有する構造の材料で形成することもできる。
第1のスリーブ部11の内周面11aには複数の動圧溝領域A、Bが軸方向に離隔して形成される。詳細には、動圧溝領域Aは、何れも傾斜状をなし、かつ円周方向に配列される複数の動圧溝A1、A2、A3と、これら動圧溝A1、A2、A3をそれぞれ区画する区画部A4、A5、A6とで構成される。同様に、動圧溝領域Bは、何れも傾斜状をなし、かつ円周方向に配列される複数の動圧溝B1、B2、B3と、これら動圧溝B1、B2、B3をそれぞれ区画する区画部B4、B5、B6とで構成される。動圧溝領域Aと動圧溝領域Bとは、第1のスリーブ部11の内周面11aの軸方向中央から互いに離隔しかつ等距離となる位置(軸方向中央断面を基準として対称となる位置)に設けられている。
第2のスリーブ部12の内周面12aには複数の動圧溝領域C、Dが軸方向に離隔して形成される。ここで、第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12とは共に同じものを使用しているため、動圧溝領域C、Dのうち何れか一方が動圧溝領域Aで、他方が動圧溝領域Bに等しい。もちろん、動圧溝領域Cと動圧溝領域Dとは、第2のスリーブ部12の軸方向中央から互いに離隔しかつ等距離となる位置に設けられている。
以上より、これら動圧溝領域A、B、C、Dは何れも各スリーブ部11、12の内周に挿入された軸部6の外周面6aと対向するが、この実施形態では、外周面6aのうち、第1のスリーブ部11の動圧溝領域B、および第2のスリーブ部12の動圧溝領域Cとラジアル方向に対向する領域には、他所より小径となる逃げ部6bが設けられている。そのため、軸部6の回転時、各スリーブ部11、12の軸方向両端に位置する動圧溝領域Aと動圧溝領域Dと外周面6aとの間に、後述する第1、第2ラジアル軸受部R1、R2(図2を参照)のラジアル軸受隙間がそれぞれ形成される。
この実施形態では、互いに異なる傾斜角を有する動圧溝A1と動圧溝A2とが正回転用の動圧溝として(いわゆるへリングボーン状に配列された動圧溝として)機能すると共に、互いに異なる傾斜角を有する動圧溝A2と動圧溝A3とが同様にへリングボーン状に配列された逆回転用の動圧溝として機能するように配列されている。動圧溝A1と動圧溝A2、および動圧溝A2と動圧溝A3とはそれぞれ軸方向で連続している。
また、この実施形態では、動圧溝領域Bを構成する動圧溝B1、B2、B3は、上述の動圧溝A1、A2、A3と同じ態様に配列されている。そのため、動圧溝A1、A2、A3と同様に、動圧溝B1と動圧溝B2とが正回転用の動圧溝として機能すると共に、動圧溝B2と動圧溝B3とが逆回転用の動圧溝として機能する。なお、本発明において言う「正回転」、「逆回転」は相対的な回転方向の違いを明確にする意で使用しているに過ぎず、動圧軸受装置1の主たる回転方向を意図するものではない。
なお、この実施形態では、フランジ部7の上端面7bとスラスト方向に対向するハウジング部10の段差面10dの全面又は一部領域に、例えば図4(a)に示すように、互いに傾斜角の異なる複数の動圧溝E1、E2をへリングボーン形状に配列した領域(動圧溝領域E)が形成される。この動圧溝領域Eは、軸部6の回転時、対向する上端面7bとの間に後述する第1スラスト軸受部T1(図2を参照)のスラスト軸受隙間を形成する。
また、フランジ部8の下端面8bとスラスト方向に対向する段差面10eの全面又は一部領域に、例えば図4(b)に示すように、互いに傾斜角の異なる複数の動圧溝F1、F2をへリングボーン形状に配列した領域(動圧溝領域F)が形成される。この動圧溝領域Fは、軸部6の回転時、対向する下端面8bとの間に後述する第2スラスト軸受部T2(図2を参照)のスラスト軸受隙間を形成する。
また、この実施形態では、各スリーブ部11、12の外周面11d、12dには、それぞれ複数本(図示例では3本)の軸方向溝11d1、12d1が円周方向で等間隔に形成されている。これにより、軸方向に離隔して形成されるスラスト軸受部T1、T2間を連通可能な流体流路が形成される。これら軸方向溝11d1、12d1によって流体流路を設けることで、潤滑油の圧力バランスが崩れた場合も早急にかかる圧力差を解消することができる。また、局部的な負圧の発生に伴う気泡の生成、気泡の生成に起因する潤滑油の漏れや振動の発生等を防止することができる。
この動圧軸受装置1は、例えば次のような工程で組立てられる。
まず、図5に示すように、第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12とを軸方向に当接させた状態で、その内周に、軸方向にわたって均一径をなす組立用のピン21を挿通する。これにより、ピン21に対して第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12との間で内周面11a、12aを基準に芯出しがなされ、各スリーブ部11、12がピン21に対して位置決め保持される。
この場合、詳細には、ピン21の外周面と、各スリーブ部11、12の内径寸法最小部(動圧溝領域A、B、C、Dの区画部A4〜A6、B4〜B6、C4〜C6、D4〜D6の内周面)との間には、ピン21に対して軸方向に移動可能で、かつピン21と各スリーブ部11、12との間にガタが生じない程度のハメアイすき間が存在している。図5では、負のハメアイすき間が形成された場合(ピン21が各スリーブ部11、12に対して軽圧入された場合)を例示している。
次に、アセンブリ化された状態のピン21および双方のスリーブ部11、12をハウジング部10の内周に挿入し、この状態で双方のスリーブ部11、12の外周面11d、12dをハウジング部10の小径面10aの所定位置に接着、圧入、溶着(超音波溶着)等の手段で固定する。これにより軸受部材9のアセンブリが完了する。
上述のようにして軸受部材9のアセンブリを行った後、ピン21を抜き取る。そして、軸部6を各スリーブ部11、12の内周に挿入し、フランジ部7、8を軸部6の所定位置に固定する。この際、一方のフランジ部7の上端面7bから他方のフランジ部8の下端面8bまでの軸方向離間距離を所定の値に管理した状態で各フランジ部7、8を軸部6に固定することで、後述する各スラスト軸受部T1、T2のスラスト軸受隙間の総和が所定の範囲内に設定される。なお、フランジ部7、8のうち一方は、挿入前に予め軸部6に固定しておいてもよく、軸部6に一体形成してもよい。
上記の工程を経て組立が完了した後、フランジ部7、8でシールされるハウジング部10の内部空間に、潤滑流体として例えば潤滑油を注油する。これにより、各スリーブ部11、12の内部空孔(多孔質体組織の内部空孔)を含めた軸受部材9の内部空間が潤滑油で満たされる。
上記構成の動圧軸受装置1において、例えば軸部6の正回転時、第1のスリーブ部11の動圧溝領域Aを構成する動圧溝A1〜A3のうち、上端面11b側の動圧溝A1、A2による潤滑油の引き込み作用が生じる。これにより、潤滑油が動圧溝A1、A2間の連続部分(軸方向中央部分)に向けて押し込まれ、その圧力が上昇する。このような動圧溝A1、A2の動圧作用によって、軸部6をラジアル方向に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1が構成される。また、第2のスリーブ部12では、動圧溝領域Dを構成する動圧溝D1〜D3のうち、上端面12c側の動圧溝D1、D2間の連続部分に向けて潤滑油が押し込まれる。このような動圧溝D1、D2の動圧作用によって、軸部6をラジアル方向に非接触支持する第2ラジアル軸受部R2が構成される(図2を参照)。
これと同時に、ハウジング部10の下側の段差面10dに形成された動圧溝領域Eとこれに対向するフランジ部7の上端面7bとの間のスラスト軸受隙間において、動圧溝領域Eによる潤滑油の引き込み作用が生じ、潤滑油が動圧溝E1、E2間の連続部分(半径方向中央部分)に向けて押し込まれる。同様に、ハウジング部10の上側の段差面10eに形成された動圧溝領域Fとこれに対向するフランジ部8の下端面8bとの間のスラスト軸受隙間において、動圧溝領域Fにより、潤滑油が動圧溝F1、F2間の連続部分に向けて押し込まれる。このようにして、各スラスト軸受隙間に潤滑油の油膜が形成される。そして、これら油膜の圧力によって、軸部6を両スラスト方向に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とがそれぞれ構成される(図2を参照)。
このように、軸方向両側に動圧溝領域A、Bを設けた第1のスリーブ部11に対してピン21で位置決め(芯出し)を行うことで、ピン21の挿通時、ピン21の外周面と、下端側の動圧溝領域Bとの間に、動圧溝領域Aの間と同程度のハメアイすき間(例えば零あるいは負のすき間)が形成される。そのため、図7に示すような軸受スリーブの中折れを確実に防止し、かつ双方のスリーブ部11、12間での傾きを矯正して高い同軸度を確保することができる。もちろん、第2のスリーブ部12に関しても、その軸方向両側に動圧溝領域C、Dを設けた構成を有するものを使用しているので、第1のスリーブ部11と同様の作用を得ることができる。
また、この実施形態のように、双方のスリーブ部11、12を焼結金属で形成する場合、動圧溝領域A、Bはいわゆる溝サイジングにより、内周面11a、12aを圧迫変形させることで成形するのが通常である。ここで、芯出し時の中折れを防止するだけであれば、何も同一態様の動圧溝領域を両端側に形成する必要はなく、例えば帯状の凸部(小径部)をスリーブ部11の一端側に設ければ済む。しかし、焼結金属の溝サイジングでかかる動圧溝領域や凸部を形成する場合には、その圧迫面積の違いから、内径側への突出量に違いがでる(区画部A4〜A6などの内径寸法と凸部の内径寸法とに違いがでる)恐れがある。そのため、なるべく同一形状の、言い換えると圧迫面積(変形面積)の等しい凸部、ここでは動圧溝領域A、B(の凸部となる区画部A4〜A6、B4〜B6)を両端に設けることで、内径寸法を極力揃えることができ、これにより芯出しを精度良く行うことが可能となる。
さらに、第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12とは共に同一の成形品を使用していることから、動圧溝領域A〜Dを含めた内周面11a、12aの寸法に関しても非常にばらつきが少ない。そのため、図5に示す芯出し作業においても、同軸度のばらつきを一層小さく抑えて、アセンブリ後の軸受部材9の内周面精度を高めることができる。もちろん、一種類の金型で双方のスリーブ部11、12を成形可能であるから、実質的な部品点数の削減に伴う低コスト化が可能となる。
また、図3に示すように、第1のスリーブ部11の動圧溝領域A、Bの配列態様を共に双方向回転用とし、かつ二つの動圧溝領域A、Bをスリーブ部11内周の軸方向対対称位置に配設することで、例えば図5に示す芯出し時、第2のスリーブ部12に対して第1のスリーブ部11が上下反転して取り付けられた場合であっても、特に問題なく所要の動圧効果を得ることができる。また、何れの向きに取り付けられた場合であっても軸受スパンがほぼ一定であるから、高いモーメント剛性をその取り付け方向によらず安定して得ることができる。もちろん、双方のスリーブ部11、12は共に同一の成形品を使用しているので、上述の作用に関し、第1のスリーブ部11と第2のスリーブ部12とを入れ替えた場合であっても同様に成立する。
また、この実施形態では、図3に示すように、同一の配列態様をなす動圧溝領域を軸方向両側に設けたスリーブ部を、第1のスリーブ部11および第2のスリーブ部12として使用したので、何れの向きに取り付けられた場合であっても、ラジアル軸受部R1、R2の軸方向スパンL(いわゆる軸受スパン)が一定となる。そのため、モーメント剛性の製品ごとのばらつきをさらに小さくして、より安定性および信頼性を高めた動圧軸受装置1を提供することができる。
また、この実施形態では、ハウジング部10の一方の段差面10dに動圧溝領域Eを、他方の段差面10eに動圧溝領域Fをそれぞれ形成するようにしたので、各スリーブ部11、12の端面にこれらスラスト動圧用の動圧溝領域E、Fを設ける必要はない。そのため、軸部6の回転方向によらずスリーブ部11、12は1種類で済み、上述の作用(各スリーブ部11、12の上下方向を選別することなくハウジング部10に固定可能)を同様に得ることができる。また、双方のスリーブ部11、12の軸方向の位置決め精度によらず、スラスト軸受部T1、T2間の軸方向間隔を設定することができる点も、アセンブリ作業の簡略化を図る上では好ましい。もちろん、上記構成の場合、スラスト軸受部Tがスリーブ部11、12とフランジ部7、8との対向領域よりも外径側に移行することとなるため、モーメント剛性の向上にもつながる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、この実施形態に限定されることなく、上記以外の構成をなす動圧軸受装置にも適用可能である。
上記実施形態では、ハウジング部10に固定されるスリーブ部11に、同一の配列態様をなす動圧溝領域A、Bを設けた場合を説明したが、特にこの形態に限る必要はない。これら動圧溝領域A、Bは、少なくとも双方向回転用の配列態様をなすものである限り、その詳細な配列態様が互いに異なるものであっても構わない。
図6はその一例を示すもので、第1のスリーブ部11の内周に配設された動圧溝領域G、Hが、何れも双方向回転用の配列態様をなしている点、および動圧溝領域G、Hが第1のスリーブ部11内周の軸方向対称位置に配設されている点は、図3に示す配列態様と変わらない。異なる点は、一方の動圧溝領域Gと、他方の動圧溝領域Hとが、第1のスリーブ部11の軸方向中央断面を境に鏡像関係にある点である。すなわち、図6に示すように、動圧溝領域G、Hをそれぞれ構成する動圧溝G1〜G3、H1〜H3のうち、動圧溝G1と動圧溝H3とが第1のスリーブ部11の軸方向中央を境に対称的な配置関係にある。同様に、動圧溝G2と動圧溝H2、および動圧溝G3と動圧溝H1とがそれぞれ対称的な配置関係にある。もちろん、第2のスリーブ部12内周に配設される動圧溝領域Iと動圧溝領域Jについても同様の配置関係にある。
また、以上の実施形態では、ハウジング部10の内周に、2個のスリーブ部11、12を配設した場合を例示したが、これに限らず、例えば3個以上のスリーブ部を軸方向に並べて配設することも可能である。また、その場合、逃げ部(小径部)6bは、軸受部材9の軸方向両端に位置する動圧溝領域を除く、残りの動圧溝領域全てとラジアル方向に対向するよう、軸部6の外周に形成するのがよい。なお、軸方向両端に動圧溝領域が形成されていれば良いため、軸方向両端を除く位置(3個の場合には軸方向中央)に配置されるスリーブ部には、動圧溝領域が形成されていないものを使用することもできる。
また、以上の実施形態では、ラジアル動圧溝領域A〜D(あるいはラジアル動圧溝領域G〜J)を、スリーブ部11、12の内周面11a、12aに軸方向に離隔して形成した場合を例示したが、特にこの形態に限定する必要はない。すなわち、動圧溝領域は、スリーブ部の内周面の軸方向両側(内周面の軸方向中央位置を境としてその両側)に形成されていればよく、結果的に、動圧溝領域同士が軸方向で接している(あるいは動圧溝が連続して形成されている)ものであってもよい。
また、以上の実施形態では、第1のスリーブ部11の上端面11bの外径側に位置し、かつフランジ部8の下端面8bと対向する領域(段差面10e)に、動圧溝領域Fを形成した場合を例示したが、これとは逆に、対向するフランジ部8の下端面8bの側に動圧溝領域Fを形成することも可能である。同様に、フランジ部7の上端面7bと対向するハウジング部10の段差面10dに形成される動圧溝領域Eについても、この動圧溝領域Eを段差面10dと対向するフランジ部7の上端面7bの側に形成することが可能である。もちろん、動圧溝領域E、Fが取り得る配列態様としては、例示のへリングボーン形状に限らず、スパイラル形状など種々の配列態様が採用可能である。
また、以上の実施形態では、軸部6が回転して、それを軸受部材9で支持する構成を説明したが、これとは逆に、軸受部材9の側が回転して、それを軸部6の側で支持する構成に対しても本発明を適用することが可能である。例えば図7に示すように、軸部6の一端をモータベースに取り付けられるブラケット3に固定し、ハウジング部10をハブ4の内周に固定することで、図1に例示のモータに軸固定型の動圧軸受装置1を組込むことができる。この場合、ステータコイル2aに通電すると、ステータコイル2aとロータマグネット2bとの間に発生する励磁力でロータマグネット2bが回転し、これに伴って、ハブ4に固定されたハウジング部10、およびハウジング部10の内周に固定されたスリーブ部11、12がディスク5と共に回転する。そして、ブラケット3に固定された軸部6との間に動圧溝領域A〜Dによる潤滑油の動圧作用が生じ、この動圧作用により形成された油膜でスリーブ部11、12が軸部6に対して非接触に回転支持される。
また、以上の実施形態では、フランジ部7、8として、その外周面7a、8aとラジアル方向に対向する面10b、10cとの間にシール空間S1、S2を形成するものを例示したが、何もこれに限る必要はない。対向する段差面10d、10eとの間にスラスト軸受隙間を形成するものであれば、シール空間S1、S2に面しているか否かは問わない。例えば図示は省略するが、ハウジング部10の一端を閉じた構成とし、閉口側のフランジ部とこれに対向する面(ハウジング部の端面、あるいは閉口部の端面)との間にスラスト軸受隙間を形成する構成を採ることも可能である。また、フランジ部を閉口側にのみ設け、開口側で、軸部の外周面とこれに対向する面との間にシール空間を形成することも可能である。
また、以上の実施形態では、動圧軸受装置1の内部に充満し、ラジアル軸受隙間やスラスト軸受隙間に流体の動圧作用を生じるための流体として潤滑油を例示したが、これ以外にも各動圧溝領域により動圧作用を発生可能な流体、例えば空気等の気体や、磁性流体等の流動性を有する潤滑剤、あるいは潤滑グリース等を使用することもできる。
本発明の一実施形態に係る動圧軸受装置を組み込んだモータの断面図である。 動圧軸受装置の断面図である。 動圧溝領域の配列態様の一例を示す軸受部材の端面図である。 (a)は図3に示す軸受部材を矢印aの方向から見た端面図であり、(b)は軸受部材を矢印bの方向から見た端面図である。 ピンを用いたスリーブ部間の芯出し作業を概念的に示す断面図である。 他の配列態様をなす動圧溝領域を備えた軸受部材の断面図である。 軸部を固定側とし、スリーブ部を回転側とした場合の動圧軸受装置のモータへの組付け態様の一例を示す断面図である。 従来の、複数の軸受スリーブ間の芯出し作業を概念的に示す断面図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
6 軸部
6b 逃げ部
11 第1のスリーブ部
12 第2のスリーブ部
21 ピン
A、B、C、D 動圧溝領域
A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3 動圧溝
A4〜A6、B4〜B6、C4〜C6、D4〜D6 区画部
L 軸受スパン
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部

Claims (5)

  1. ハウジング部と、ハウジング部の内周に配設されるスリーブ部と、スリーブ部の内周に挿入される軸部と、複数の動圧溝を配列してなり、各スリーブ部の内周に設けられる動圧溝領域とを備え、動圧溝領域による流体の動圧作用で軸部とスリーブ部との何れか一方が他方に対して非接触に回転支持される動圧軸受装置において、
    複数のスリーブ部をハウジング部の内側に配し、各スリーブ部の内周面の軸方向両側に双方向回転用の動圧溝領域を形成したことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 一のスリーブ部の内周面に形成した複数の動圧溝領域のうち、隣接する他のスリーブ部の側に配した動圧溝領域とラジアル方向に対向する軸部の外周面に逃げ部を設けた請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 軸部に、スリーブ部の外径寸法よりも大径となるフランジ部を設け、かつ、フランジ部の端面のうち、スリーブ部との対向領域よりも外径側の領域で、流体の動圧作用が生じるスラスト軸受隙間を形成した請求項1記載の動圧軸受装置。
  4. スラスト軸受隙間に流体の動圧作用を発生させる動圧発生領域を、複数の動圧溝をへリングボーン状に配列することにより形成した請求項3記載の動圧軸受装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の動圧軸受装置を備えたモータ。
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