JP2008257051A - 画像形成装置、画像形成方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract


【課題】 ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、画像形成装置を短時間および低コストで製造可能な画像形成装置、画像形成方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【解決手段】記憶部および算出部が印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、判断部が記憶部および算出部によって決定された印字濃度差に基づいて、あらかじめ定められる印刷方向を変更するか否かを判断し、制御手段が前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、画像形成部、給紙部および画像読取部が印刷媒体に分割画像データを印刷するようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差に基づいて分割画像データの印刷方向の制御を行う画像形成装置、画像形成方法、画像処理プログラムおよびその画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
最近のプリンタ、複写機などの電子写真方式を用いた画像形成装置には、ポスター印刷機能または拡大連写機能と呼ばれる機能を備えるものがある。このポスター印刷機能または拡大連写機能とは、画像形成装置が印刷可能な印刷媒体の大きさを超える画像データを印刷する場合に、その画像データを印刷可能な大きさの複数の分割画像データに分割し、これらを印刷可能な大きさの複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する機能である。そして印刷後に得られる複数の図面をつなぎ合わせることによって画像形成装置の最大出力サイズを超える大きさの図面を作製することができる。
上述のような画像形成装置の印刷によって得られる図面には、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部、すなわち感光体の長手方向両端部に相当する部分において印字濃度差を生じるものが多々ある。このような印字濃度差は現像剤や帯電器の劣化に伴って徐々に大きくなり、上述のような機能を用いて画像形成装置の最大印刷サイズを超える大きさの図面を作製する場合に、以下に示すような問題を生じさせる。
図9は、従来の画像形成装置においてポスター印刷機能を用いるときに生じる問題を説明するための図である。図9では、図面の印字濃度差を矢印により表した。印字濃度は、矢印の終点(矢尻)に向かって一定の割合で濃くなっていくものとする。
たとえば、最大出力サイズがA4サイズのプリンタにおいて、ポスター印刷機能により、図9(a)に示すような、上部に「あ」と「い」が左側からこの順に並び,下部に「う」と「え」が左側からこの順に並ぶA4サイズの画像データを用いてA2サイズの図面を作製する場合について説明する。従来の画像形成装置は、上記の画像データを4倍に拡大した後、A4サイズの4つの分割画像データに分割する。これらの4つの分割画像データの印刷方向を全て同じにしてA4サイズの印刷媒体にそれぞれ印刷すると、図9(b)に示すように、「あ」、「い」、「う」、「え」がそれぞれ印刷された、4枚の図面が得られる。その後、得られた4つの図面をつなぎ合わせることによって、最大出力サイズの4倍の大きさであるA2サイズの図面を作製できる。このようにして作製したA2サイズの図面は、図9(c)に示すように、上部に位置する「あ」と「い」がそれぞれ印刷された2枚の図面と、下部に位置する「う」と「え」がそれぞれ印刷された2枚の図面とをつなぎ合わせた部分において、矢印の起点部分と終点部分とがつなぎ合わされた状態、すなわち印字濃度の薄い部分と濃い部分とがつなぎ合わされた状態となるため、図面の上部と下部とにおける印字濃度差が顕著に現れる。人間の視覚は、このような印字濃度の急激な変化には敏感であるため、上述のような印字濃度差は目立って感じられてしまう。このような印字濃度差は、背景の色調がハーフトーン領域付近の画像データを印刷する場合に、特に顕著に現れる。
上述のように、印刷後に得られる図面において印字濃度差が生じてしまう原因として、感光体の表層部の膜厚や材料特性のばらつきなどに起因する帯電むらや感度むらが挙げられる。この原因に対する対策として、たとえば特許文献1の画像形成装置では、帯電むらや感度むらを有する感光体に対して、感光体の表面を複数に分割した各々複数画素分の領域からなる分割領域ごとに、補正画素および階調情報に従って画素階調を補正し、補正後の画素階調に従って露光量を制御することで印字濃度差の発生を防止している。
特開2006−208852号公報
特許文献1の画像形成装置では、感光体の帯電むらや感度むらに起因する印字濃度差を防止することはできるが、露光量を制御するために画素階調の補正を行わなければならず、多くの手間がかかってしまう。
また従来の画像形成装置の製造工程では、上述の印字濃度差をなくすために感光体表層部の膜厚および材料特性などの調整を厳密に行わなければならず、製造にかかる時間が長くなりコストが大きくなってしまう。
本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、画像形成装置を短時間および低コストで製造可能な画像形成装置、画像形成方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
本発明は、画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成装置において、
印刷媒体の、印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断する判断手段と、
前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御する制御手段と、
印刷媒体に画像データを印刷する出力手段とを備え、
前記判断手段が前記印刷方向を変更すると判断した場合に、前記出力手段は、前記制御手段により制御されて変更された印刷方向で印刷媒体に分割画像データを印刷することを特徴とする画像形成装置である。
また本発明の画像形成装置は、前記出力手段は、前記印刷方向を180°回転させて分割画像データを印刷することを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、前記決定および判断は、電源を入れる毎、または印刷枚数があらかじめ定められる枚数に達する毎に行われることを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、前記判断手段は、前記決定手段により決定される前記印字濃度差が、あらかじめ定められる閾値を超えると判断した場合に、前記印刷方向を変更すると判断することを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、前記決定手段は、
前記印字濃度差を求めるための情報を読取る読取部と、
前記読取部により読取られた情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される情報から、前記印字濃度差を求める算出部とを備えることを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、画像データの印刷前に、画像データ印刷後の印刷媒体の状態を確認可能な確認手段を備えることを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、前記制御手段は、分割画像データを印刷する際の解像度を制御し、前記出力手段は、前記制御手段により制御された解像度で印刷媒体に分割画像データを印刷することを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、前記出力手段は、複数の分割画像データがそれぞれ印刷された複数の印刷媒体に、前記印刷媒体の前記複数の印刷媒体における位置関係を示す記号を印刷することを特徴とする。
また本発明は、画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成方法において、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、決定した前記印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断し、前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、印刷媒体に分割画像データを印刷することを特徴とする画像形成方法である。
また本発明の画像形成方法は、画像データの背景濃度がハーフトーン領域付近であることを特徴とする。
また本発明は、コンピュータに前記画像形成方法を実行させることを特徴とする画像処理プログラムである。
また本発明は、コンピュータに前記画像形成方法を実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成装置において、決定手段が印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、判断手段が前記決定手段によって決定された印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断し、制御手段が前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、出力手段が印刷媒体に画像データを印刷する。そして、判断手段が前記印刷方向を変更すると判断した場合に、出力手段は、制御手段により制御されて変更された印刷方向で印刷媒体に分割画像データを印刷する。
これにより、画素階調の補正などの手間をかけることなく、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感をなくすことができる。したがって、上述の印字濃度差をなくすための感光体表層部の膜厚および材料特性などの調整を緩くすることができ、画像形成装置の製造にかかる時間が短くなりコストを低くすることができる。
また本発明によれば、前記出力手段は、前記印刷方向を180°回転させて分割画像データを印刷することが好ましい。これにより、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差を確実になくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感を確実になくすことができる。
また本発明によれば、前記決定および判断は、電源を入れる毎、または印刷枚数があらかじめ定められる枚数に達する毎に行われることが好ましい。これにより、画像形成装置の使用期間に対応した印字濃度差に基づいて前記決定および判断を定期的に行うことができるため、画像形成装置の使用期間に係わらず、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、視覚的な違和感をなくすことができる。
また本発明によれば、判断手段は、決定手段により決定される前記印字濃度差が、あらかじめ定められる閾値を超えると判断した場合に、前記印刷方向を変更すると判断することが好ましい。これにより、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が大きい場合であっても、前記図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差を確実になくすことができ、視覚的な違和感を確実になくすことができる。
また本発明によれば、決定手段は、前記印字濃度差を求めるための情報を読取る読取部と、読取部により読取られた情報を記憶する記憶部と、記憶部に記憶される情報から、前記印字濃度差を求める算出部とを備えることが好ましい。これにより、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を簡便に算出することができるようになる。したがって、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をより簡便になくすことができ、視覚的な違和感を簡便になくすことができる。
また本発明によれば、画像データの印刷前に、画像データ印刷後の印刷媒体の状態を確認可能な確認手段を備えることにより、印刷前に印刷後の画像の仕上がり状態を確認したり不具合を発見したりすることが可能になるため、不具合のある画像を印刷してしまうのに要する時間や印刷媒体が無駄になることを防ぐことができる。
また本発明によれば、制御手段は分割画像データを印刷する際の解像度を制御し、出力手段は制御手段により制御された解像度で印刷媒体に分割画像データを印刷する。これにより、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、画像データの拡大に伴う印刷画像の画質の低下を防ぐことが可能になり、高画質な印刷画像を得ることができる。
また本発明によれば、出力手段は、複数の分割画像データがそれぞれ印刷された複数の印刷媒体に、前記印刷媒体の前記複数の印刷媒体における位置関係を示す記号を印刷することが好ましい。これにより、印刷後に得られる複数の図面の、最終的に作製される図面におけるそれぞれの位置を容易に知ることができる。したがって、印刷後に得られる複数の図面のつなぎ合わせを素早く行うことができ、効率よく目的の図面を作製することができる。
また本発明によれば、画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成方法において、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、決定した前記印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断し、前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、印刷媒体に分割画像データを印刷する。
これにより、画素階調の補正などの手間をかけることなく、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感をなくすことができる。したがって、上述の印字濃度差をなくすための感光体表層部の膜厚および材料特性などの調整を緩くすることができ、画像形成装置の製造にかかる時間が短くなりコストを低くすることができる。
また本発明によれば、前記画像形成方法は、画像データの背景濃度がハーフトーン領域付近である場合に用いられることが好ましい。これにより、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が視覚的な違和感として特に顕著に現れやすい、背景濃度がハーフトーン領域付近の画像データを印刷する場合であっても、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、視覚的な違和感をなくすことができる。
また本発明によれば、上記の画像形成方法をコンピュータに実行させるための画像形成プログラムおよびこの画像形成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として提供することができる。
本発明の画像形成装置は、画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成装置であって、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断する判断手段と、前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御する制御手段と、印刷媒体に画像データを印刷する出力手段とを備える。そして、判断手段が前記印刷方向を変更すると判断した場合に、出力手段は、制御手段により制御されて変更された印刷方向で印刷媒体に分割画像データを印刷する。
これにより、画素階調の補正などの手間をかけることなく、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感をなくすことができる。したがって、上述の印字濃度差をなくすための感光体表層部の膜厚および材料特性などの調整を緩くすることができ、画像形成装置の製造にかかる時間が短くなりコストを低くすることができる。
図1は、本発明の一実施形態における画像形成装置1の構成を示す断面図であり、図2は、図1の画像形成装置1の構成の一部を簡略化して示す概略図である。
以下本明細書において、ポスター印刷機能は、ポスター印刷機能と拡大連写機能とを示すものとする。
画像形成装置1は、図1に示すように、紙などの印刷媒体5に画像を形成する画像形成部2と、印刷媒体5を画像形成部2に供給する給紙部3と、原稿台6に載置される原稿の画像を読取る画像読取部4とを含んで構成される。画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は出力手段に相当する。また画像形成装置1には、図示しない表示部および操作部が設けられる。表示部および操作部は確認手段に相当する。
表示部は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)などから構成される表示画面であり、画像形成装置1の各種動作に関する指示内容や印刷プレビューなどを表示する。印刷プレビューとは、印刷を実行する前に印刷後の図面の仕上がり具合を確認するために表示画面に表示する印刷後の図面のイメージ像である。
操作部は、画像形成装置1の各種動作に関する指示を入力するためのキーボードなどから構成され、ポスター印刷選択手段、印刷モード選択手段、印刷媒体選択手段などを含む。ポスター印刷選択手段では、ポスター印刷動作を指示することができ、倍率情報、配置順序情報、印刷媒体サイズ情報などを指定することができる。たとえば、A4サイズの画像データを用いてA2サイズの図面を作製する場合には、ポスター印刷選択手段によりポスター印刷動作を指示した後、倍率を4倍に、配置順序を左上から右向きに、印刷媒体サイズをA4に指定する。前記配置順序情報は、上記の構成に限定されるものではなく、たとえば左上から下向き、右上から左向き、右上から下向きなどを選択できる。ポスター印刷選択手段を選択しない場合は、通常の印刷動作が行われる。
印刷モード選択手段では、印刷媒体5の第1面のみ、すなわち片面のみに画像データを印刷する片面印刷モードと、印刷媒体5の第1面と、その反対側の面である第2面との両方の面に画像データを印刷する両面印刷モードとのうちいずれか一方を選択できる。印刷媒体選択手段では、印刷媒体5の種類を選択できる。これらの選択手段によって選択される条件のそれぞれに対して、制御手段7が、画像形成装置1の動作を制御する。制御手段7による画像形成装置1の動作の制御については後述する。前記表示部および操作部が設けられる場所としては、上記構成に限定されるものではなく、たとえば画像形成装置1に接続される図示しないパーソナルコンピュータなどの外部機器に設けられていてもよい。
画像形成部2は、画像形成ユニット10y,10m,10c,10kと、転写ユニット11と、定着ユニット12と、排紙ユニット13とを含んで構成される。
画像形成ユニット10y,10m,10c,10kは、各色相の画像データに対応する静電潜像を像担持体である感光体14y,14m,14c,14k表面に形成し、該静電潜像を現像して、各色のトナー像を形成する。すなわち、画像形成ユニット10yはイエロー色の画像データに対応するトナー像を形成し、画像形成ユニット10mはマゼンタ色の画像データに対応するトナー像を形成し、画像形成ユニット10cはシアン色の画像データに対応するトナー像を形成し、画像形成ユニット10kはブラック色の画像データに対応するトナー像を形成する。
画像形成ユニット10y,10m,10c,10kは、それぞれイエロー色現像剤、マゼンタ色現像剤、シアン色現像剤またはブラック色現像剤を使用すること、および画像形成部2に入力される画像データのうち、イエロー色成分像に対応する画素信号、マゼンタ色成分像に対応する画素信号、シアン色成分像に対応する画素信号、ブラック色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力されること以外は構成を同じくするので、図2に示すように、イエロー色に対応する画像形成ユニット10yを代表例として示し、他については説明を省略する。なお、各色に対応する画像形成ユニット10などを個々に示す場合には、アルファベットの添字:y(イエロー色)、m(マゼンタ色)、c(シアン色)、k(黒色)を付して表す。画像形成ユニット10y,10m,10c,10kは、印刷媒体担持体である搬送ベルト23の移動方向(副操作方向)、すなわち矢符23aの方向の上流側から下流側にこの順番で一列に並んで配列される。
画像形成ユニット10yは、イエロー色のトナー像を担持するイエロー色トナー像担持体である感光体14yと、感光体14yの表面を均一に帯電する帯電手段15yと、帯電された感光体14y表面に画像データに応じた光を露光して静電潜像を形成する露光ユニット16yと、トナーを感光体14y表面に形成された静電潜像に付着させることによってトナー像を形成する現像装置17yと、後述する転写ユニット11によって印刷媒体5に転写されずに感光体14y表面に残ったトナーを除去回収するクリーニング手段18yとを含んで構成される。感光体14yの表面には、感光体14y表面の電位を検出する濃度センサ140yが設けられる。濃度センサ140yは読取部に相当する。
感光体14yは、画像データに応じた光で露光されることによってその表面に静電潜像が形成される像担持体であり、回転自在に設けられる。感光体14yは、図示しない回転駆動手段により、軸線回りに回転駆動可能に支持され、円筒状または円柱状の導電性基体と、導電性基体の表面に形成される感光層とを含んで構成される。感光体14yの回転駆動手段は、制御手段7によって制御され、これにより感光体14yの回転速度が制御される。感光体14yの導電性基体には、たとえば、アルミニウム素管を用いることができる。また感光層は、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層して形成されてもよく、電荷発生物質と電荷輸送物質とを1つの層に含むものであってもよい。また感光層と導電性基体との間に下地層を設けてもよい。さらに、感光層の表面に保護層を設けてもよい。感光体14yは、図1の紙面に向って時計周りの方向に回転駆動する。
帯電手段15yは、感光体14yの表面を所定の極性の電位に帯電させる。本実施形態では帯電手段15yは、非接触のコロナ帯電方式によって感光体14yを帯電させる。なお、帯電手段は、上記非接触のコロナ帯電方式のものに限定されるものではなく、たとえば、帯電ローラ、帯電ブラシなどの接触方式の帯電手段であってもよい。
露光ユニット16yは、入力される画像データのイエロー色に対応する画素信号が入力され、該画素信号に応じて変調されるドット光であるレーザ光を発する図示しない半導体レーザ素子と、半導体レーザ素子からのレーザ光を主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラー19yと、ポリゴンミラー19yによって偏向されるレーザ光を感光体14y表面に結像させるためのfθレンズ20yおよび複数のミラー21y,22yとを含んで構成される。露光ユニット16yは、レーザ光を感光体14y表面に照射し、感光体14yの表面に、イエロー色の画像データに対応する静電潜像を形成する。
現像装置17yは、感光体14yを臨んで設けられ、感光体14yにトナーを供給して露光ユニット16yによって形成される感光体14y上の静電潜像をトナー像とする。現像装置17yは、感光体14y表面に接触し、かつ軸線回りに回転駆動可能に設けられ、イエロー色トナーを感光体14y表面の静電潜像に供給する現像ローラと、イエロー色トナーを収容するトナー収容容器と、トナー収容容器の内部に軸線回りに回転駆動可能に設けられ、現像ローラ表面にイエロー色トナーを供給する攪拌ローラとを含んで構成される。トナー収容容器に収容されるイエロー色トナーは、攪拌ローラの攪拌によって摩擦帯電されて現像ローラに供給される。なお、現像ローラは、固定磁極を内包し、図1の紙面に向って反時計周りの方向に回転駆動するように、トナー収容容器に支持されており、現像ローラには、図示しない現像バイアス印加手段によって、トナーと同極性の現像バイアスが印加される。現像ローラ表面に供給されたイエロー色トナーは、感光体14yと現像ローラとの電位差などを利用して感光体14y表面の静電潜像に供給され、イエロー色の画像データに対応するトナー像を形成する。
クリーニング手段18yは、感光体14y表面のイエロー色トナー像が、後述する搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5に転写された後に、感光体14y表面に残存するイエロー色トナーを除去し回収する。
濃度センサ140yは、感光体14y表面の電位を検出する手段である。濃度センサ140yとしては特に限定されるものではないが、たとえば、表面電位計や表面電位センサなどが挙げられる。図3は、濃度センサ140yの配置の一例を示す概略図である。濃度センサ140yは、図3に示すように、たとえば長手方向の長さが340mmである感光体14yの長手方向両端部から、5mm、15mm、25mm離れた位置にそれぞれ3つずつ配置される。濃度センサ140yの配置位置および配置される個数は、特に上記構成に限定されるものではなく、たとえば、感光体14yの長手方向両端部から10mm離れた位置にそれぞれ1つずつ配置されてもよいし、16個の濃度センサ140yが感光体14yの長手方向一端部から20mmごとに1つずつ等間隔に配置されてもよい。濃度センサ140yは、検出した感光体14y表面の電位を制御手段7に出力する。
以下、画像形成ユニット10yの動作について説明する。まず、感光体14yの表面電位(V)と現像バイアス電位との差である実効現像電位が200Vとなるように感光体14yの表面電位と現像バイアス電位とを設定する。まず、感光体14yをその軸線回りに回転駆動させながら、帯電手段15yにより感光体14yの表面をたとえば−600Vに帯電する。次いで、帯電状態にある感光体14yの表面に、露光ユニット16yからハーフトーン画像の画像データに対応するレーザ光を照射する。そしてハーフトーン画像の画像データに対応する露光電位、たとえば平均−240Vの静電潜像が形成されたことを濃度センサ140yで確認する。濃度センサ140yにより上記静電潜像が形成されたことを確認できた場合、実効現像電位を200Vとするために、現像装置17yの現像ローラには現像バイアスとして−440Vの直流電圧を印加すればよいことになる。このとき現像装置17yの現像ローラおよび攪拌ローラは回転されず、感光体14yにイエロー色トナーは供給されない。そして、感光体14yの長手方向両端部にそれぞれ3つずつ設けられる6つの濃度センサ140yは、感光体14y表面の電位を検出し、その検出値を制御手段7に出力する。
その後、感光体14yをその軸線回りに回転駆動させながら、再度帯電手段15yにより感光体14yの表面をたとえば−600Vに帯電する。次に、帯電状態にある感光体14yの表面に、露光ユニット16yから上記と同じ条件でイエロー色の画像データに対応するレーザ光を照射し、イエロー色の画像データに対応する露光電位−240Vの静電潜像を形成する。次いで、感光体14yの表面に、現像装置17yの現像ローラ表面に供給されるイエロー色トナーを接触させる。現像ローラには現像バイアスとして−440Vの直流電圧が印加されており、負帯電状態のイエロー色トナーが、現像ローラと感光体14yとの電位差200Vによって静電潜像に付着し、感光体14yの表面にイエロー色のトナー像が形成される。感光体14y表面に形成されるイエロー色トナー像は、後述するように、感光体14yの表面に圧接し、矢符23aの方向に駆動する搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5に転写される。印刷媒体5へのトナー像の転写が行われると、感光体14yの表面に残留するイエロー色トナーは、クリーニング手段18yにより除去回収される。
転写ユニット11は、印刷媒体担持体である搬送ベルト23と、転写手段24y,24m,24c,24kと、印刷媒体担持体駆動手段である駆動ローラ25と、従動ローラ26とを含んで構成される。
搬送ベルト23は、複数の像担持体である感光体14y,14m,14c,14kに当接するように設けられ、感光体14y,14m,14c,14kに形成されるトナー像が重ね合わされて転写される印刷媒体5を担持して搬送する印刷媒体担持体である。搬送ベルト23は、搬送ベルト23を駆動する印刷媒体担持体駆動手段である駆動ローラ25と従動ローラ26との間に張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルトであり、副操作方向、すなわち矢符23a方向に駆動される。
搬送ベルト23は、感光体14y,14m,14c,14kにこの順番で圧接する。搬送ベルト23の感光体14y,14m,14c,14kに圧接する位置が、各色相のトナー像の転写位置である。後述する給紙部3によって供給される印刷媒体5および搬送ベルト23を介して感光体14y,14m,14c,14kに対向する位置に、転写手段24y,24m,24c,24kが配置される。
転写手段24y,24m,24c,24kは、それぞれ、搬送ベルト23に圧接し、かつ図示しない駆動手段によりその軸線回りに回転駆動可能な転写駆動ローラと、転写ローラの回転に従動する転写従動ローラと、転写駆動ローラと転写従動ローラとの間に張架される転写ベルトとを含んで構成される。また転写手段24y,24m,24c,24kには、感光体14y,14m,14c,14kの表面に形成されるトナー像を搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5上に転写するために、トナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
転写手段24y,24m,24c,24kに印加される転写バイアスによって、搬送ベルト23および搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5に高電圧が均一に印加される。これにより、感光体14y,14m,14c,14kに形成されるイエロー色、マゼンタ色、シアン色およびブラック色の各色相のトナー像が印刷媒体5に順次重ね合わさって転写され、印刷媒体5に多色トナー像が形成される。但し、イエロー色、マゼンタ色、シアン色およびブラック色の色相の一部のみの画像データが入力される場合には、画像形成ユニット10y,10m,10c,10kのうち、入力される画像データの色相に対応する画像形成ユニットのみにおいてトナー像が形成される。
駆動ローラ25は、搬送ベルト23を駆動する印刷媒体担持体駆動手段である。駆動ローラ25は、制御手段7によって制御され、駆動ローラ25の回転によって移動する搬送ベルト23の速度が制御される。従動ローラ26は、搬送ベルト23がたるまないように、搬送ベルト23に所定の張力を付与しながら、駆動ローラ25の回転に従動して回転する。
画像形成ユニット10kと後述する定着ユニット12との間には、除電手段27が設けられる。除電手段27には、図示しない交流電圧印加手段によって交流電流が流され、搬送ベルト23に静電吸着される印刷媒体5を搬送ベルト23から分離する。
転写ユニット11は、感光体14y,14m,14c,14k上に形成される各色のトナー像を、搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5の所定位置に重ね合わせて転写し、多色トナー像を形成する。このトナー像は、定着ユニット12によって印刷媒体5上に定着される。
定着ユニット12は、加熱ローラ28および加圧ローラ29を備える。加熱ローラ28は、図示しない駆動手段により、軸線回りに回転駆動可能に設けられる。加熱ローラ28の内部には、ハロゲンランプなどの加熱ヒータが設けられる。加圧ローラ29は、印刷媒体5を介して加熱ローラ28に圧接して設けられる。定着ユニット12では、転写ユニット11によってトナー像が転写された印刷媒体5が、加熱ローラ28と加圧ローラ29との圧接部に搬送され、加熱ローラ28と加圧ローラ29とによって加熱および加圧される。このような熱転写方式によって、印刷媒体5に転写されたトナー像は印刷媒体5に定着される。
定着ユニット12によってトナー像が定着された印刷媒体5は、画像形成装置1の排紙ユニット13に搬送される。排紙ユニット13は、画像形成装置1の筐体外側に設けられる排紙トレイ30と、排紙トレイ30近傍に設けられる排紙ローラ31a,31bとを含んで構成される。定着ユニット12でトナー像が定着された印刷媒体5は、印刷モード選択手段によって片面印刷モードが選択される場合、排紙ローラ31a,31bによって送給され、画像形成装置1の外部に排出されて排紙トレイ30に載置される。
一方、印刷モード選択手段によって両面印刷モードが選択される場合、定着ユニット12によってトナー像が定着された印刷媒体5は、トナー像が定着された第1面の反対側の面である第2面に画像を形成するべく、第2面が感光体14y,14m,14c,14kに当接するように、複数のレジストローラを含む用紙搬送手段32によって経路A,B,C,Dの順に搬送され、印刷媒体5はその表裏面が反転されて、感光体14yと搬送ベルト23との当接部に供給され、第2面にトナー像が転写される。第2面にトナー像が転写された印刷媒体5は、排紙ローラ31a,31bによって送給され、画像形成装置1の外部に排出されて排紙トレイ30に載置される。
なお、片面印刷モードおよび両面印刷モードの各動作モードは、画像形成の度に選択される必要はない。印刷モード選択手段によって印刷モードが選択されない場合には、たとえば、前回の画像形成時の印刷モードを記憶する印刷モード記憶手段により記憶される印刷モード、使用頻度の高い印刷モード、およびあらかじめ定められる印刷モードなどのうちいずれかが選択されたとみなされて、画像形成が行われる。
給紙部3は、印刷媒体5を収容する印刷媒体カセット33と、印刷媒体5を搬送経路Pに1枚ずつ送給するピックアップローラ34と、感光体14y上のトナー像が、転写手段24yと感光体14yとの圧接部である転写位置に搬送されるのに同期して、該転写位置に印刷媒体5を送給する複数組のレジストローラとを含んで構成される。
給紙部3では、印刷媒体カセット33内に収容される印刷媒体5を、ピックアップローラ34によって1枚ずつ搬送経路Pに送給し複数組のレジストローラによって転写手段24yと感光体14yとの圧接部である転写位置に送給する。
画像読取部4は、原稿台6に載置される原稿の画像を読取り、画像データを作成する。原稿台6は、その上面が原稿台6に対して開閉可能な状態で支持され、原稿が載置される原稿載置面が設けられる。原稿台6への原稿の載置は、ユーザによって手動で行われるものであってもよく、両面自動原稿送り装置(RADF;Reversing Automatic
Document Feeder)35によって行われるものであってもよい。
両面自動原稿送り装置35は、原稿の一方の面が原稿台6のあらかじめ定められる位置に画像読取部4に対向して載置されるように原稿を搬送し、この一方の面についての画像読取りが終了した後に、他方の面が原稿台6のあらかじめ定められる位置に画像読取部4に対向して載置されるように原稿を反転して原稿台6に搬送する。両面自動原稿送り装置35は、1枚の原稿について両面の画像読取りが終了した後にこの原稿を排出し、次の原稿についての上述の搬送動作を繰り返し実行する。以上の両面自動原稿送り装置35による原稿の搬送および表裏面反転動作は、制御手段7によって画像形成装置1全体の動作に関連して制御される。
画像読取部4は、原稿台6に載置される原稿の画像を読取り、画像データを作成するために、原稿台6の下方に配置される。画像読取部4は、原稿台6の下面に沿って平行に往復移動する第1原稿走査ユニット36および第2原稿走査ユニット37と、光学レンズ38と、光電変換素子であるCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ39とを含んで構成される。
第1原稿走査ユニット36は、原稿の画像読取部4に対向する側の面の原稿画像を露光する露光ランプと、原稿からの反射光像を第2原稿走査ユニット37の方向に向かって偏向する第1ミラーとを含み、原稿台6の下面に対して一定の距離を保ちつつ、一定の走査速度で平行に往復移動する。第2原稿走査ユニット37は、第1原稿走査ユニット36の第1ミラーにより偏向された原稿からの反射光像をさらに光学レンズ38の方向に向かって偏向する第2および第3ミラーを含み、第1原稿走査ユニット36と一定の速度関係を保って第1原稿走査ユニット36と平行に往復移動する。
光学レンズ38は、第2原稿走査ユニット37の第3ミラーにより偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ39上の所定位置に結像させる。CCDラインセンサ39は、白黒画像あるいはカラー画像を読取り、結像された該画像の光像を順次光電変換して各色の電気信号に変換する。そしてこれらの電気信号に基づく画像データを作成して前述の露光ユニット16y,16m,16c,16kまたは制御手段7に出力する。
なお、前述の露光ユニット16y,16m,16c,16kまたは制御手段7に出力される画像データとしては、上述のCCDラインセンサ39により作成されるものに限定されるものではなく、たとえば、画像形成装置1に接続される図示しないパーソナルコンピュータなどの外部機器により作成された画像データであってもよい。画像形成装置1にはパーソナルコンピュータとデータ通信を行うためのインターフェイスが設けられ、パーソナルコンピュータはこのインターフェイスを介して作成した画像データを前述の露光ユニット16y,16m,16c,16kまたは制御手段7に出力する。
制御手段7は、マイクロコンピュータを主体とする中央演算処理装置(以下、CPU(
Central Processing Unit)と記す)から構成され、図2に示すように、画像処理部7aと、記憶部7bと、算出部7cと、判断部7dとを備える。記憶部7b、算出部7cおよび濃度センサ140yは決定手段に相当し、判断部7dは判断手段に相当する。
画像処理部7aは、倍率制御手段70aと、画像データ分割手段70bと、配置順序決定手段70cと、メモリ70dとを備える。倍率制御手段70aは、CCDラインセンサ39またはパーソナルコンピュータにより制御手段7に入力される画像データを操作部などから入力される倍率情報に基づいて、たとえば4倍に拡大する。画像データ分割手段70bは、倍率制御手段70aにより拡大された画像データを、操作部などにより入力される印刷媒体サイズ情報に基づいて複数の、たとえば4つの分割画像データに分割する。配置順序決定手段70cは、分割画像データの分割前の画像データにおける位置と、操作部から入力される配置順序情報とに基づいて各分割画像データの配置番号を、たとえば以下に示すようにして決定する。
図4は、操作部から入力される配置順序情報と、分割画像データの配置番号との関係を示す図である。ここで、分割画像データの分割前の画像データにおける位置について説明する。以下、複数の分割画像データが横に並んで形成される組を行と呼び、複数の分割画像データが縦に並んで形成される組を列と呼ぶ。すなわち、図4(a)は1行2列に分割された画像データを示し、図4(b)は2行2列に分割された画像データを示す。そして、たとえば図4(a)の画像データにおいて左側にある分割画像データの位置を1行1列目と表し、右側にある分割画像データを1行2列目と表す。これらの位置の表し方は、本明細書中で共通して用いられる。
操作部から入力される配置順序情報が、図4(a)の矢印に示すような、「左から右向き」の配置順序である場合、分割画像データの配置番号は、1行1列目の分割画像データから1行目最終列の分割画像データまで、右に向って1から順に決定される。すなわち、図4(a)に示す分割画像データの場合は、1行1列目に位置する分割画像データの配置番号は1となり、1行2列目に位置する分割画像データの配置番号は2となる。
操作部から入力される配置順序情報が、図4(b)の矢印に示すような、「左上から右向き」の配置順序である場合、分割画像データの配置番号は、まず1行1列目の分割画像データから1行目最終列の分割画像データまで右に向って1から順に決定され、その後1つ下の行に移行し、2行1列目の分割画像データから2行目最終列の分割画像データまで右に向って1行目最終列の分割画像データの配置番号に続く番号から順に決定される。この動作は、最終行最終列の分割画像データの配置番号が決定されるまで繰り返される。すなわち、図4(b)に示す分割画像データの場合は、1行1列目に位置する分割画像データの配置番号は1となり、1行2列目に位置する分割画像データの配置番号は2となり、2行1列目に位置する分割画像データの配置番号は3となり、2行2列目に位置する分割画像データの配置番号は4となる。
メモリ70dは、RAM(Random Access Memory)などから構成され、画像データ分割手段70bによって作成された複数の分割画像データと、配置順序決定手段70cにより決定された各分割画像データに対応する配置番号とを記憶する。そして画像処理部7aは、メモリ70dに記憶される複数の分割画像データおよび前記配置番号情報を、前述の露光ユニット16y,16m,16c,16kに出力する。
記憶部7bは、各感光体14y,14m,14c,14k(以下、単に感光体14と記す場合がある)の長手方向両端部にそれぞれ3つずつ設けられる濃度センサ140y,140m,140c,140k(以下、単に濃度センサ140と記す場合がある)から制御手段7に出力される出力値およびあらかじめ定められる閾値を記憶する。
算出部7cは、記憶部7bに記憶される、たとえば濃度センサ140yの出力値から、感光体14yの長手方向一端部に設けられる3つの濃度センサ140yの出力値の平均値と、もう一方の一端部に設けられる3つの濃度センサ140yの出力値の平均値とを求める。そして、得られた2つの平均値の差をとることにより、感光体14yの長手方向両端部における濃度センサ140yの出力値の差を求める。この出力値の差は、印刷後の印字媒体5の、印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差として現れる。同様にして、各感光体14m,14c,14kの長手方向両端部における濃度センサ140m,140c,140kの出力値の差を求める。
判断部7dは、算出部7cにより求められた前記濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差が、記憶部7bに記憶されるあらかじめ定められる閾値を超えるか否かを判断し、その判断結果に基づいて分割画像データの印刷方向を以下に示すようにして判断する。
図5は、本発明の画像形成装置1における分割画像データの印刷方向の一例を示す概略図である。図5では、印字濃度差を矢印により表した。印字濃度は、矢印の終点(矢尻)に向って一定の割合で濃くなっていくものとする。
たとえば、ポスター印刷機能を用いて、図5(a)に示すような、上部に「あ」と「い」が左側からこの順に並び,下部に「う」と「え」が左側からこの順に並ぶA4サイズの画像データからA2サイズの図面を作製する場合における、判断部7dの分割画像データの印刷方向の判断方法について説明する。
上記画像データは、制御手段7に備えられる倍率制御手段70aにより4倍に拡大され、さらに画像データ分割手段70bによりA4サイズの4つの分割画像データに分割される。また、制御手段7に設けられるRAMなどから構成される図示しないメモリには、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向および印刷方向変更パターンが記憶される。
判断部7dは、前記濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差全てがあらかじめ定められる閾値以下であると判断した場合には、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向の変更を行わないと判断する。この場合、4つの分割画像データの印刷方向は全て同じになる。そして制御手段7は、判断部7dの前記判断に基づいて分割画像データの印刷方向を制御し、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は、あらかじめ定められる印刷方向で4枚のA4サイズの印刷媒体5に4つの分割画像データをそれぞれ印刷する。そして、得られたA4サイズの4つの図面をつなぎ合わせることにより、A2サイズの図面を作製する。
このようにして作製されるA2サイズの図面は、感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部における濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差、すなわち印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が小さいため、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度の差は小さい。したがって、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感は小さい。
一方、判断部7dは、前記濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差のうち少なくとも1つがあらかじめ定められる閾値を超えると判断した場合には、あらかじめ定められる印刷方向変更パターンに従って、たとえば偶数行目に位置する複数の分割画像データの印刷方向を180°回転させて、偶数行目に位置する分割画像データの印刷方向と奇数行目に位置する分割画像データの印刷方向とが反対になるように、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向を変更すると判断する。そして制御手段7は、判断部7dの前記判断に基づいて分割画像データの印刷方向を制御し、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は、変更された印刷方向で4枚のA4サイズの印刷媒体5に4つの分割画像データをそれぞれ印刷する。そして、図5(b)に示すような、得られたA4サイズの4つの図面をつなぎ合わせることにより、A2サイズの図面を作製する。
このようにして作製されるA2サイズの図面は、図5(c)に示すように、上部に位置する「あ」と「い」がそれぞれ印刷された2枚の図面と、下部に位置する「う」と「え」がそれぞれ印刷された2枚の図面とをつなぎ合わせた部分において、矢印の終点(矢尻)部分同士がつなぎ合わされた状態、すなわち印字濃度の濃い部分同士がつなぎ合わされた状態となるため、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度の差がなくなる。したがって、感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部における濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差、すなわち印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が大きい場合であっても、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感をなくすことができる。
また上述のように、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向を、偶数行目に位置する複数の分割画像データの印刷方向を180°回転させて、偶数行目に位置する分割画像データの印刷方向と奇数行目に位置する分割画像データの印刷方向とが反対になるように変更することによって、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差を確実になくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感を確実になくすことができる。
上記濃度センサ140の出力値の差の閾値としては、0.1Vに定められる。濃度センサ140の出力値は、前記閾値として定められる0.1Vがマクベス反射濃度計(商品名:RD−914、Macbeth社製)により測定した印字濃度の差の値で0.1に相当するように抵抗などにより事前に調整されている。印字濃度差の値は、マクベス反射濃度計で測定した値において0.05以下の場合は、その差を人間の視覚では判断できない。したがって、閾値は、印字濃度の差を視覚的に違和感として認識される最小値以上の値である前記0.1に相当する0.1Vに定められることにより、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差を確実になくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感を確実になくすことができる。
なお上記構成では、判断部7dは、前記濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差と閾値である、たとえば0.1Vとを直接比較して前記判断を行ったが、これに限定されるものではなく、たとえばマクベス反射濃度計で測定した印字濃度の差の値である、たとえば0.1を閾値として用いて前記判断を行う構成であってもよい。この場合、制御手段7に設けられる図示しない他の記憶部には、前記濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差と、この出力値の差に対応する前記マクベス反射濃度計で測定した印字濃度の差の値との関係を示すテーブルデータT1があらかじめ記憶される。算出部7cは、このテーブルデータT1を呼び出してテーブルサーチを行い、前述のようにして求めた前記濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差に対応する前記印字濃度の差の値を求める。そして判断部7dは、算出部7cにより求められた前記印字濃度の差の値が、前記閾値である0.1を超えるか否かを判断する。
図6は、本発明の画像形成装置1の初期印刷時および10万枚(100k枚)印刷後の図面における、感光体14の長手方向一端部からの距離の異なる各位置に相当する部分の印字濃度を示すグラフである。図6における印字濃度は、マクベス反射濃度計により測定した値である。図6に示すグラフから、10万枚(100k枚)印刷後における感光体14の長手方向両端部に相当する部分における印字濃度差は、初期印刷時における前記印字濃度差と比較して大きいことがわかる。すなわち、画像形成装置1の使用時間が長くなるほど、感光体14の長手方向両端部に相当する部分における印字濃度差は大きくなる。したがって、記憶部7bおよび算出部7cによる感光体14の長手方向両端部における濃度センサ140の出力値の差の決定および判断部7dによるあらかじめ定められる分割画像データの印刷方向を変更するか否かの判断は、たとえば、電源を入れる毎、または印刷枚数があらかじめ定められる枚数、たとえば5千枚(5k枚)に達する毎などに行われることが好ましい。これにより、画像形成装置1の使用期間に対応した印字濃度差に基づいて前記決定および判断を定期的に行うことができるため、画像形成装置1の使用期間に係わらず、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、視覚的な違和感をなくすことができる。
また、感光体14の長手方向両端部における濃度センサ140の出力値の差が小さい場合であっても、印刷媒体5の種類によっては、印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が目立ちやすくなる場合がある。たとえば、厚みの大きい印刷媒体5を用いた場合には前記印字濃度差が目立ちやすく、厚みの小さい印刷媒体5を用いた場合には前記印字濃度の差が目立ちにくい。したがって、たとえば厚みの大きい印刷媒体5を用いた場合には閾値を小さくし、厚みの小さい印刷媒体5を用いた場合には閾値を大きくするというように、印刷媒体5の厚み、すなわち印刷媒体5の種類に応じて、あらかじめ定められる閾値を変更することが好ましい。具体的には、記憶部7bには、複数種類の印刷媒体5に対応する複数の閾値があらかじめ定められて記憶される。そして判断部7dは、ユーザにより操作部に設けられる印刷媒体選択手段から印刷媒体5の種類が選択されると、選択された印刷媒体5に対応する閾値を記憶部7bから呼び出し、これに基づいて上述のような判断を行う。上記印刷媒体5の種類としては、特に限定されるものではないが、たとえば、上質紙、コート紙、OHP(OverHead Projector)フィルムなどが挙げられる。
このように、記憶部7bがあらかじめ定められる閾値を印刷媒体5の種類に応じて複数記憶することにより、判断部7dは、感光体14の長手方向両端部における濃度センサ140の出力値の差が、印刷媒体5の種類に応じてあらかじめ定められる閾値を超えるか否かを判断することができる。したがって、印刷媒体5の種類が変更した場合においても、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、視覚的な違和感をなくすことができる。
なお、印刷媒体5の種類は、画像形成の度に選択される必要はない。印刷媒体選択手段によって印刷媒体5の種類が選択されない場合には、たとえば、前回の画像形成時に使用した印刷媒体5の種類を記憶する印刷媒体記憶手段により記憶される印刷媒体5、使用頻度の高い印刷媒体5、およびあらかじめ定められる印刷媒体5などのうちいずれかが選択されたとみなされて、画像形成が行われる。
以下に、標準印刷動作が行われるときの画像形成装置1の動作について説明する。
画像読取部4のCCDラインセンサ39は、原稿台6に載置される原稿の画像を読取ることにより画像データを作成して露光ユニット16y,16m,16c,16kに出力する。または、画像形成装置1に接続される図示しないパーソナルコンピュータは画像データを作成して露光ユニット16y,16m,16c,16kに出力する。画像形成部2は、画像形成ユニット10y,10m,10c,10kによって感光体14y,14m,14c,14k表面に、入力された画像データに対応する各色トナー像を形成する。このとき、制御手段7は、画像データの解像度を、たとえば600dpi(dots per inch)になるように制御する。転写ユニット11は、感光体14y,14m,14c,14k上のトナー像を、給紙部3により供給され、搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5上に転写し、多色トナー像を形成する。定着ユニット12は、印刷媒体5に転写された多色トナー像を、加熱ローラ28および加圧ローラ29による加熱および加圧によって印刷媒体5上に定着させる。定着ユニット12によってトナー像が定着された記録媒体5は、排紙ローラ31a,31bによって送給され、画像形成装置1の外部に排出されて排紙トレイ30に載置される。
以下に、ポスター印刷選択手段によってポスター印刷動作が選択されているときの画像形成装置1の動作について説明する。
画像形成装置1は、以下のようにして、感光体14y,14m,14c,14kの表面電位(V)と現像バイアス電位との差である実効現像電位が200Vとなるように感光体14y,14m,14c,14kの表面電位と現像バイアス電位とを設定する。すなわち、画像形成部2に含まれる画像形成ユニット10y,10m,10c,10kによって、感光体14y,14m,14c,14kをその軸線回りに回転駆動させながら、帯電手段15y,15m,15c,15kにより感光体14y,14m,14c,14kの表面をたとえば−600Vに帯電する。次いで、帯電状態にある感光体14y,14m,14c,14kの表面に、露光ユニット16y,16m,16c,16kからハーフトーン画像の画像データに対応するレーザ光を照射する。そしてハーフトーン画像の画像データに対応する露光電位、たとえば平均−240Vの静電潜像が形成されたことを濃度センサ140y,140m,140c,140kで確認する。濃度センサ140y,140m,140c,140kにより上記静電潜像が形成されたことを確認できた場合、実効現像電位を200Vとするために、現像装置17y,17m,17c,17kの現像ローラには現像バイアスとして−440Vの直流電圧を印加すればよいことになる。このとき現像装置17y,17m,17c,17kの現像ローラおよび攪拌ローラは回転されず、感光体14y,14m,14c,14kに各色のトナーは供給されない。
各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部にそれぞれ3つずつ設けられる6つの濃度センサ140y,140m,140c,140kは、上述のようにして実効現像電位が200Vとなるように設定された後の、各感光体14y,14m,14c,14k表面の電位を検出し、その検出値を制御手段7に出力する。そして制御手段7の記憶部7bは、各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値を記憶する。
制御手段7の算出部7cは、記憶部7bに記憶される各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値から、各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向一端部にそれぞれ設けられる3つの濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の平均値と、もう一方の一端部にそれぞれ設けられる3つの濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の平均値とを求める。そして、得られた2つの平均値の差をとることにより、各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部における各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差を求める。
このように、濃度センサ140が、印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を求めるための情報である感光体14表面の電位を読取り、記憶部7bが前記情報を記憶し、算出部7cが記憶部7bに記憶された前記情報から、前記印字濃度差に相当する値を求めることにより、前記印字濃度差を簡便に算出することができるようになる。したがって、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をより簡便になくすことができ、視覚的な違和感を簡便になくすことができる。
判断部7dは、算出部7cにより求められた各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部における各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差が、あらかじめ定められる閾値、たとえば0.1Vを超えるか否かを判断する。そして判断部7dは、前記各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差のうち少なくとも1つが0.1Vを超えると判断した場合には、あらかじめメモリに記憶される印刷方向変更パターンに従って、たとえば偶数行目に位置する複数の分割画像データの印刷方向を180°回転させて、偶数行目に位置する分割画像データの印刷方向と奇数行目に位置する分割画像データの印刷方向とが反対になるように、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向を変更すると判断する。
一方、判断部7dは、前記各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差全てが0.1V以下であると判断した場合には、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向の変更を行わないと判断する。この場合、分割画像データの印刷方向は全て同じになる。
制御手段7は、判断部7dの前記判断に基づいて分割画像データの印刷方向を制御し、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は、変更された印刷方向またはあらかじめ定められる印刷方向で、以下に示すような画像形成プロセスにより分割画像データの画像形成を行う。
画像読取部4のCCDラインセンサ39は、原稿台6に載置される原稿の画像を読取ることにより画像データを作成して制御手段7に出力する。または、画像形成装置1に接続される図示しないパーソナルコンピュータは画像データを作成して制御手段7に出力する。
画像処理部7aは、倍率制御手段70aによりCCDラインセンサ39またはパーソナルコンピュータにより制御手段7に入力される画像データを操作部などから入力される倍率情報に基づいて、たとえば4倍に拡大する。その後、画像データ分割手段70bにより拡大された画像データを操作部などにより入力される印刷媒体サイズ情報に基づいて複数の、たとえば4つの分割画像データに分割する。そして、配置順序決定手段70cによりこれらの分割画像データの分割前の画像データにおける位置と、操作部から入力される配置順序情報とに基づいて、各分割画像データに対応する配置番号を決定する。上記複数の分割画像データと、各分割画像データに対応する配置番号情報とは画像処理部7aに備えられるメモリ70dに記憶される。
画像処理部7aは、印刷媒体5の第1面への画像形成時にはメモリ70dに記憶される分割画像データを露光ユニット16y,16m,16c,16kに出力し、印刷媒体5の第2面への画像形成時にはメモリ70dに記憶される第1面に印刷された分割画像データに対応する配置番号情報を露光ユニット16y,16m,16c,16kに出力する。
画像形成部2は、画像形成ユニット10y,10m,10c,10kによって感光体14y,14m,14c,14k表面に、まず入力された分割画像データに対応する各色トナー像を形成する。このとき、制御手段7は、分割画像データの解像度が標準印刷動作時の解像度よりも高くなるように、たとえば1200dpiになるように制御する。そして転写ユニット11は、感光体14y,14m,14c,14k上のトナー像を、給紙部3により供給され、搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5の第1面に転写し、多色トナー像を形成する。定着ユニット12は、印刷媒体5に転写された多色トナー像を、加熱ローラ28および加圧ローラ29による加熱および加圧によって印刷媒体5上に定着させる。
上述のように、制御手段7は分割画像データを印刷する際の解像度を制御し、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は、制御手段7により制御された解像度で印刷媒体5に分割画像データを印刷することが好ましい。これにより、ポスター印刷動作時の画像データの拡大に伴う、印刷画像の画質の低下を防ぐことが可能になり、高画質な印刷画像を得ることができる。
定着ユニット12によって第1面にトナー像が定着された記録媒体5は、第2面に画像を形成するべく、第2面が感光体14y,14m,14c,14kに当接するように、複数のレジストローラを含む用紙搬送手段32によって経路A,B,C,Dの順に搬送される。そして印刷媒体5はその表裏が反転されて、感光体14yと搬送ベルト23との当接部に供給され、第2面のたとえば右下部分に、入力された配置番号情報に対応する配置番号のトナー像が転写され定着される。第2面に前記トナー像が定着された印刷媒体5は、排紙ローラ31a,31bによって送給され、画像形成装置1の外部に排出されて排紙トレイ30に載置される。
このようにして、印刷媒体5の第2面に、第1面に印刷された分割画像データに対応する配置番号を印刷することにより、複数の分割画像データがそれぞれ印刷された複数の印刷媒体5に、前記印刷媒体5の前記複数の印刷媒体5における位置関係を示す記号を印刷することができる。これにより、印刷後に得られる複数の図面の、最終的に作製される図面におけるそれぞれの位置を容易に知ることができる。したがって、印刷後に得られる複数の図面のつなぎ合わせを素早く行うことができ、効率よく目的の図面を作製することができる。
図7は、印刷後に得られる図面の、最終的に作製される図面における位置を示す記号の一例を示す図である。前記位置関係を示す記号としては、特に上記構成で用いた配置番号に限定されるものではなく各図面の位置がわかるものであればよい。たとえば、図7の7Aおよび7Bに示すように、印刷後に得られる図面の、最終的に作製される図面における位置を塗りつぶすことで示す図が印刷される構成であってもよい。また、前記位置関係を示す記号が印刷される位置も、上記構成に限定されるものではなく、たとえば、第2面の中央部分であってもよい。
そして上述の画像形成プロセスにより全ての分割画像データとそれに対応する配置番号の印刷が終了すると、ポスター印刷動作が終了する。
このように、本発明の画像形成装置1では、記憶部7bおよび算出部7cが印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、判断部7dが記憶部7bおよび算出部7cによって決定された前記印字濃度差に基づいて、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向を変更するか否かを判断し、制御手段7が前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4が印刷媒体5に画像データを印刷する。そして、判断部7dが前記印刷方向を変更すると判断した場合に、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は、制御手段7により制御されて変更された印刷方向で印刷媒体5に分割画像データを印刷する。
これにより、画素階調の補正などの手間をかけることなく、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感をなくすことができる。したがって、上述の印字濃度差をなくすための感光体表層部の膜厚および材料特性などの調整を緩くすることができ、画像形成装置の製造にかかる時間が短くなりコストを低くすることができる。
また判断部7dは、記憶部7bおよび算出部7cにより決定される前記印字濃度差が、あらかじめ定められる閾値を超えると判断した場合に、前記印刷方向を変更すると判断することにより、印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が大きい場合であっても、前記図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差を確実になくすことができ、視覚的な違和感をなくすことができる。
また制御手段7は、操作部により印刷プレビューを表示する指示がなされている場合には、画像形成を実行する前に表示部の表示画面に印刷プレビューを表示する。ユーザは、表示された印刷プレビューにより印刷後の図面の仕上がり具合を確認し、画像形成を行うか否かを判断する。そして画像形成を行わないと判断した場合には、操作部により印刷中止指示を出す。
また判断部7dは、前記出力値の差が0.1Vを超える場合には、前記出力値の差が、たとえば印字濃度差が非常に大きい値である0.3Vを超えるか否かを判断する。そして前記出力値の差が0.3Vを超えると判断した場合には、制御手段7は表示部の表示画面に、たとえば「印字濃度差大」などの警告表示を行う。ユーザは、警告表示を見て画像形成を行うか否かを判断し、画像形成を行わないと判断した場合には、操作部により印刷中止指示を出す。
このように、画像形成装置1は、画像データの印刷前に、画像データ印刷後の印刷媒体5の状態を確認可能な確認手段を備えることにより、画像形成を実行する前に印刷後の図面の仕上がり状態を確認したり不具合を発見したりすることが可能になるため、不具合のある画像を印刷してしまうのに要する時間や印刷媒体5が無駄になることを防ぐことができる。
なお、上記構成では画像処理部7aが入力された画像データからあらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを作成する構成であったが、これに限定されるものではなく、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データが、画像読取部4のCCDラインセンサ39またはパーソナルコンピュータから入力される構成であってもよい。
以下に、本発明の画像形成装置1の動作手順の一例を用いて、本発明の画像形成方法について説明する。図8は、本発明の画像形成方法を示すフロー図である。
画像形成装置1において、たとえばユーザによって操作部に設けられるポスター印刷選択手段から倍率を4倍に、配置順序を左上から右向きに、印刷媒体サイズをA4にしてポスター印刷動作を行う指示がなされ、印刷媒体選択手段から印刷媒体5の種類が上質紙に選択されると、図8に示すように、ステップS0からステップS1に移行し、ポスター印刷が開始される。
ステップS1では、画像形成時の感光体14y,14m,14c,14kの表面電位(V)と現像バイアス電位との差である実効現像電位が200Vとなるように感光体14y,14m,14c,14kの表面電位と現像バイアス電位とを設定する。まず、画像形成部2に含まれる画像形成ユニット10y,10m,10c,10kによって、感光体14y,14m,14c,14kをその軸線回りに回転駆動させながら、帯電手段15y,15m,15c,15kにより感光体14y,14m,14c,14kの表面をたとえば−600Vに帯電する。次いで、帯電状態にある感光体14y,14m,14c,14kの表面に、露光ユニット16y,16m,16c,16kからハーフトーン画像の画像データに対応するレーザ光を照射する。そしてハーフトーン画像の画像データに対応する露光電位である平均−240Vの静電潜像が形成されたことを濃度センサ140y,140m,140c,140kで確認する。濃度センサ140y,140m,140c,140kにより上記静電潜像が形成されたことを確認後、実効現像電位を200Vとするために、現像装置17y,17m,17c,17kの現像ローラには現像バイアスとして−440Vの直流電圧を印加する。このとき現像装置17y,17m,17c,17kの現像ローラおよび攪拌ローラは回転されず、感光体14y,14m,14c,14kに各色のトナーは供給されない。
ステップS2では、感光体14y,14m,14c,14kの表面の電位を検出し、記憶する。まず、各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部にそれぞれ3つずつ設けられる6つの濃度センサ140y,140m,140c,140kは、上述のようにして実効現像電位が200Vとなるように設定された後の、各感光体14y,14m,14c,14k表面の電位を検出し、その検出値を制御手段7に出力する。そして制御手段7の記憶部7bは、各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値を記憶する。
ステップS3では、感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部において生じる各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差を求める。まず、制御手段7の算出部7cは、記憶部7bに記憶される各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値から、各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向一端部にそれぞれ設けられる3つの濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の平均値と、もう一方の一端部にそれぞれ設けられる3つの濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の平均値とを求める。そして、得られた2つの平均値の差をとることにより、各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部における各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差を求める。
ステップS4では、判断部7dは、算出部7cにより求められた各感光体14y,14m,14c,14kの長手方向両端部における各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差が、あらかじめ定められる閾値である0.1Vを超えるか否かを判断する。
そして判断部7dは、前記各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差のうち少なくとも1つが、0.1Vを超えると判断した場合には、ステップS5に移行し、あらかじめメモリに記憶される印刷方向変更パターンに従って、偶数行目に位置する複数の分割画像データの印刷方向を180°回転させて、偶数行目に位置する分割画像データの印刷方向と奇数行目に位置する分割画像データの印刷方向とが反対になるように、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向を変更すると判断する。その後ステップS6に移行する。
一方、判断部7dは、前記各濃度センサ140y,140m,140c,140kの出力値の差全てが0.1V以下であると判断した場合には、あらかじめ定められる分割画像データの印刷方向の変更を行わないと判断し、ステップS6に移行する。この場合、分割画像データの印刷方向は全て同じになる。
ステップS6では、制御手段7は、判断部7dの判断に基づいて分割画像データの印刷方向を制御し、画像形成部2、給紙部3および画像読取部4は、変更された印刷方向またはあらかじめ定められる印刷方向で、以下に示すような画像形成プロセスにより分割画像データの画像形成を行う。
まず、画像読取部4のCCDラインセンサ39は、原稿台6に載置される原稿の画像を読取ることにより画像データを作成して制御手段7に出力する。画像処理部7aは、倍率制御手段70aによりCCDラインセンサ39により制御手段7に入力される画像データを操作部などから入力される倍率情報に基づいて4倍に拡大する。その後、画像データ分割手段70bにより拡大された画像データを操作部などにより入力される印刷媒体サイズ情報に基づいてA4サイズの4つの分割画像データに分割する。そして、配置順序決定手段70cによりこれらの分割画像データの分割前の画像データにおける位置と、操作部から入力される配置順序情報とに基づいて、各分割画像データに対応する配置番号を決定する。上記4つの分割画像データと、各分割画像データに対応する配置番号情報とは画像処理部7aに備えられるメモリ70dに記憶される。
画像処理部7aは、まずメモリ70dに記憶される分割画像データを露光ユニット16y,16m,16c,16kに出力し、画像形成部2は、画像形成ユニット10y,10m,10c,10kによって感光体14y,14m,14c,14k表面に、入力された分割画像データに対応する各色トナー像を形成する。このとき、制御手段7は、分割画像データの解像度が標準印刷動作時の解像度よりも高くなるように、たとえば1200dpiになるように制御する。そして転写ユニット11は、感光体14y,14m,14c,14k上のトナー像を、給紙部3により供給され、搬送ベルト23に担持搬送される印刷媒体5の第1面に転写し、多色トナー像を形成する。定着ユニット12は、印刷媒体5に転写された多色トナー像を、加熱ローラ28および加圧ローラ29による加熱および加圧によって印刷媒体5上に定着させる。
定着ユニット12によって第1面にトナー像が定着された記録媒体5は、第2面に画像を形成するべく、第2面が感光体14y,14m,14c,14kに当接するように、複数のレジストローラを含む用紙搬送手段32によって経路A,B,C,Dの順に搬送される。そして印刷媒体5はその表裏が反転されて、感光体14yと搬送ベルト23との当接部に供給される。露光ユニット16y,16m,16c,16kには、メモリ70dに記憶される第1面に印刷された分割画像データに対応する配置番号情報が入力され、印刷媒体5の第2面の右下部分には、前記配置番号情報に対応する配置番号のトナー像が転写され定着される。第2面に前記トナー像が定着された印刷媒体5は、排紙ローラ31a,31bによって送給され、画像形成装置1の外部に排出されて排紙トレイ30に載置される。
そして上述の画像形成プロセスにより全ての分割画像データとそれに対応する配置番号の印刷が終了すると、ステップS7に移行し、ポスター印刷動作が終了する。
このように、印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、決定した前記印字濃度差に基づいて、あらかじめ定められる印刷方向を変更するか否かを判断し、前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、印刷媒体5に分割画像データを印刷することにより、画素階調の補正などの手間をかけることなく、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができる。そのため、前記図面をつなぎ合わせた部分における視覚的な違和感をなくすことができる。したがって、上述の印字濃度差をなくすための感光体表層部の膜厚および材料特性などの調整を緩くすることができ、画像形成装置の製造にかかる時間が短くなりコストを低くすることができる。
また、背景濃度がハーフトーン領域付近の画像データを印刷した場合の、印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差、すなわち感光体14の長手方向両端部に相当する部分における印字濃度差は、他の領域のものと比較して視覚的な違和感として特に顕著に現れやすい。背景濃度がハーフトーン領域付近とは、具体的にはマクベス反射濃度計により測定した値で0.2〜0.5に相当する。
したがって、上記の画像形成方法は、画像データの背景濃度がハーフトーン領域付近である場合に用いられることが好ましい。これにより、印刷媒体5の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差が視覚的な違和感として特に顕著に現れやすい、背景濃度がハーフトーン領域付近の画像データを印刷する場合であっても、ポスター印刷機能または拡大連写機能によって作製した図面において、図面をつなぎ合わせた部分における印字濃度差をなくすことができ、視覚的な違和感をなくすことができる。
さらに、本発明の他の実施形態として、上記の画像形成方法をコンピュータに実行させるための画像形成プログラムおよびこの画像形成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することも可能である。
なお、記録媒体としては、CPUで処理が行われるためのメモリ、たとえばRAMやROM(Read Only Memory)そのものが記録媒体であってもよいし、また、コンピュータの外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに挿入することで読み取り可能な記録媒体であってもよい。いずれの場合においても、記録されている画像形成プログラムは、CPUが記録媒体にアクセスすることで実行されてもよいし、CPUが記録媒体から画像形成プログラムを読み出し、読み出された画像形成プログラムをプログラム記憶エリアにダウンロードして、実行してもよい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め所定の記憶装置に格納されているものとする。CPUは、インストールされた画像形成用プログラムに従って所定の画像形成を行うようにコンピュータの各部を統括的に制御する。
また、プログラム読み取り装置で読み取り可能な記録媒体としては、磁気テープ、カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク、ハードディスクなどの磁気ディスクまたはCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)/MO(Magneto Optical
disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only
Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリを含めた固定的にプログラムを記録する媒体であってもよい。
また、コンピュータを、インターネットを含む通信ネットワークに接続可能な構成とし、通信ネットワークから画像形成プログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークから画像形成プログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムはあらかじめコンピュータに格納しておくか、他の記録媒体からインストールされるものであってもよい。
記録媒体から読み取った画像形成プログラムを実行するコンピュータシステムの一例は、フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ、デジタルカメラなどの画像読取装置と、各種プログラムを実行することにより上記の画像形成方法を含めた様々な処理を行うコンピュータと、このコンピュータの処理結果などを表示するCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイなどの画像表示装置と、コンピュータの処理結果を紙などに印刷するプリンタなどの画像印刷装置とが互いに接続されて構成されるシステムである。さらに、このコンピュータシステムには、通信ネットワークを介してサーバーなどに接続し、画像形成プログラムを含む各種プログラムや画像データなどの各種データを送受信するためのモデムなどが備えられる。
本発明の一実施形態における画像形成装置の構成を示す断面図である。 図1の画像形成装置の構成の一部を簡略化して示す概略図である。 濃度センサの配置の一例を示す概略図である。 操作部から入力される配置順序情報と、分割画像データの配置番号との関係を示す図である。 本発明の画像形成装置における分割画像データの印刷方向の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の初期印刷時および10万枚印刷後の図面における、感光体の長手方向一端部からの距離の異なる各位置に相当する部分の印字濃度を示すグラフである。 印刷後に得られる図面の、最終的に作製される図面における位置を示す記号の一例を示す図である。 本発明の画像形成方法を示すフロー図である。 従来の画像形成装置においてポスター印刷機能を用いるときに生じる問題を説明するための図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 給紙部
4 画像読取部
5 印刷媒体
6 原稿台
7 制御手段
7a 画像処理部
7b 記憶部
7c 算出部
7d 判断部
10y,10m,10c,10k 画像形成ユニット
11 転写ユニット
12 定着ユニット
13 排紙ユニット
14y,14m,14c,14k 感光体
140y,140m,140c,140k 濃度センサ
15y,15m,15c,15k 帯電手段
16y,16m,16c,16k 露光ユニット
17y,17m,17c,17k 現像装置
18y,18m,18c,18k クリーニング手段
19y,19m,19c,19k ポリゴンミラー
20y,20m,20c,20k fθレンズ
21y,21m,21c,21k,22y,22m,22c,22k ミラー
23 搬送ベルト
24y,24m,24c,24k 転写手段
25 駆動ローラ
26 従動ローラ
27 除電手段
28 加熱ローラ
29 加圧ローラ
30 排紙トレイ
31a,31b 排紙ローラ
32 用紙搬送手段
33 印刷媒体カセット
34 ピックアップローラ
35 両面自動原稿送り装置
36 第1原稿走査ユニット
37 第2原稿走査ユニット
38 光学レンズ
39 CCDラインセンサ

Claims (12)

  1. 画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成装置において、
    印刷媒体の、印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御する制御手段と、
    印刷媒体に画像データを印刷する出力手段とを備え、
    前記判断手段が前記印刷方向を変更すると判断した場合に、前記出力手段は、前記制御手段により制御されて変更された印刷方向で印刷媒体に分割画像データを印刷することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記出力手段は、前記印刷方向を180°回転させて分割画像データを印刷することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記決定および判断は、電源を入れる毎、または印刷枚数があらかじめ定められる枚数に達する毎に行われることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記判断手段は、前記決定手段により決定される前記印字濃度差が、あらかじめ定められる閾値を超えると判断した場合に、前記印刷方向を変更すると判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記決定手段は、
    前記印字濃度差を求めるための情報を読取る読取部と、
    前記読取部により読取られた情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶される情報から、前記印字濃度差を求める算出部とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 画像データの印刷前に、画像データ印刷後の印刷媒体の状態を確認可能な確認手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、分割画像データを印刷する際の解像度を制御し、前記出力手段は、前記制御手段により制御された解像度で印刷媒体に分割画像データを印刷することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  8. 前記出力手段は、複数の分割画像データがそれぞれ印刷された複数の印刷媒体に、前記印刷媒体の前記複数の印刷媒体における位置関係を示す記号を印刷することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  9. 画像データを分割して得られる、あらかじめ印刷方向が定められる複数の分割画像データを複数の印刷媒体にそれぞれ印刷する画像形成方法において、印刷媒体の印刷される方向に対して直交する方向の両端部における印字濃度差を決定し、決定した前記印字濃度差に基づいて、前記印刷方向を変更するか否かを判断し、前記判断に基づいて、分割画像データの印刷方向を制御し、印刷媒体に分割画像データを印刷することを特徴とする画像形成方法。
  10. 画像データの背景濃度がハーフトーン領域付近であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
  11. コンピュータに請求項9記載の画像形成方法を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  12. コンピュータに請求項9記載の画像形成方法を実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017124491A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 株式会社リコー 光ビーム走査装置及び光ビーム走査方法

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JP2017124491A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 株式会社リコー 光ビーム走査装置及び光ビーム走査方法

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