JP2008255687A - コンクリート用アンカー - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな引抜き耐力を得ることができるようにしたコンクリート用アンカーを提供することである。
【解決手段】軟質の金属材料からなる円筒状のスリーブ1の周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部2を形成する。スリーブ1の一端部内周にテーパ孔4を設け、そのテーパ孔4の小径端に連続してスリーブ1の他端に至るストレート孔5を形成する。スリーブ1内に打込まれるロッド10に上記ストレート孔5より大径のストレート軸部11を設ける。ストレート軸部11をテーパ孔4からストレート孔5内に打込んでスリーブ1を軸方向の略全長にわたって拡径させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、コンクリートからなる壁に物品を取付ける際に使用されるコンクリート用アンカーに関するものである。
コンクリート(気泡コンクリート)からなる壁面にアンカーを固定して各種の物品(以下、取付け対象物)を固定することは従来から普通に行われている。
この種のコンクリート用アンカーとして、図13に示したものが従来から知られている。このアンカーは、円筒状のアンカー本体70と、そのアンカー本体70内に打込まれるロッド71とからなり、アンカー本体70には上記ロッド71が挿入されるストレート孔72と、そのストレート孔72の先端に連続して先端に向けて次第に小径となる段付き孔73とを形成している。また、アンカー本体70の先端部には、その先端面からストレート孔72の先端部に至る十字状の割り溝74を形成し、後端部の外周に雄ねじ75を形成している。
一方、ロッド71は、その外径をストレート孔72の内径に略等しくし、その先端部にはテーパ部76を設けている。
上記の構成からなるアンカーの固定に際しては、コンクリート壁Aに下孔aを形成し、その下孔aにアンカー本体70の先端部を挿入した後、ストレート孔72に挿入されたロッド71を打込むようにしている。その打込みにより十字状の割り溝74間に形成された分割片77が径方向外方に押し拡げられ、下孔aの内周面に対する分割片77の圧接係合によってアンカー本体70が固定される。
上記のようなアンカー本体70の固定後、そのアンカー本体70の雄ねじ75にナットをねじ係合し、そのナットの締め付けによって取付け対象物の固定化を図るようにしている。
ところで、上記従来のアンカーにおいては、ロッド71を打込む簡単な操作によってアンカー本体70を固定することができるという特徴を有するものの、そのアンカー本体70が硬質の金属から成る厚みの厚いものであるため、ロッド71の打込みに大きな打撃力を必要とし、しかも、数多くの打込みを必要とする。
また、アンカー本体70の先端部に形成された十字状の割り溝74間の分割片77のみを拡径させてアンカー本体70の固定化を図るため、下孔aの内周面に対して圧接係合する範囲が短く、大きな引抜き耐力を得ることができない。
さらに、ロッド71の打込みに数多くの打込みを必要とするため、分割片77は段階的に拡径し、その拡径後のスプリングバックにより縮径してロッド71を押し戻し、拡径と縮径の交互の繰り返しによって下孔aの内周が破損し易い。
ここで、下孔aの内周が破損すると、その下孔aの内周に対する分割片77の圧接係合力が低下するため、設計通りの引抜き耐力を得ることができなくなる。
また、十字状の割り溝74は旋削によって形成するため、割り溝74の交点がアンカー本体70の軸心からずれを生じる場合がある。この場合、複数の分割片77を均等に拡径させることができなくなるため、アンカー本体70の引抜き耐力は低いものとなる。
この発明の課題は、大きな引抜き耐力を得ることができるようにしたコンクリート用アンカーを提供することである。
上記の課題を解決するため、第1の発明においては、周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された軟質の金属材料からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの一端部内周にテーパ孔を設け、そのテーパ孔の小径端に連続してスリーブの他端に至るストレート孔を形成し、前記ロッドがストレート孔の内径より大径とされ、テーパ孔からの打込みによってストレート孔を略全長にわたって拡径させるストレート軸部を有してなる構成を採用したのである。
上記の構成からなるコンクリート用アンカーにおいて、コンクリート壁に形成された下孔にストレート孔の開口端を先にしてスリーブを挿入し、そのスリーブのテーパ孔にロッドのストレート軸部の先端部を挿入して、そのロッドを打込むと、ストレート孔に対するストレート軸部の侵入によりスリーブが拡径して外周の略全体が下孔の内周面に圧接係合し、その圧接係合によってスリーブは固定される。
ここで、スリーブに形成されたテーパ孔の大径端に前記ストレート軸部の外径と略同径の大径孔を連続して形成しておくと、上記大径孔内にストレート軸部の先端部を挿入することでスリーブとロッドを組み合わせ状態に保持することができるため、スリーブの固定作業を能率よく行うことができる。
また、大径孔の内周に環状の係合溝を形成し、ロッドのストレート軸部の外周に、そのロッドの打込み状態で上記係合溝に係合する係合片を設けておくと、ロッドを確実に抜止めすることができる。
さらに、大径孔の周壁に切り越しの突片を形成し、あるいは、スリーブの外周に環状溝を軸方向に間隔をおいて形成すると、下孔に対するスリーブの係合力が増大し、スリーブをより確実に抜止めすることができる。
また、スリーブの切り離し部を波形とすると、下孔の内周面に対するスリーブの接触面積が大きくなり、スリーブをより強固に固定することができる。
第1の発明に係るコンクリート用アンカーにおいて、ロッドの打込み側端部に大径軸部を設けておくと、スリーブの一端面に対する大径軸部の当接によってロッドの打込み量を制限することができる。その大径軸部の外周に雄ねじを形成し、あるいは、大径軸部の後端面で開口するねじ孔を設けておくと、ナットあるいはボルトの締付けで取付け対象物を固定することができる。
また、ロッドの先端部にスリーブのテーパ孔に略適合するテーパ状のパイロット軸部を設けておくと、ロッドをスムーズに打込むことができる。
上記の課題を解決するため、第2乃至第4の発明においては以下の構成を採用している。
第2の発明においては、周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された軟質の金属材料からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの中心孔を全長にわたって傾斜するテーパ孔とし、前記ロッドがスリーブ内への打込みによってテーパ孔を略全長にわたって拡径させるテーパ軸部を有してなる構成としている。
上記第2の発明に係るコンクリート用アンカーにおいて、スリーブのテーパ孔の大径端部内にロッドの小径端部を挿入してロッドを打込むことにより、スリーブを全長にわたって拡径させることができる。このため、コンクリート壁に形成された下孔内でスリーブを拡径させることにより、スリーブの外周面の全体をコンクリート壁に形成された下孔の内周面に圧接係合させることができる。
第3の発明においては、周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された硬質の金属薄板からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの内周に軸方向に延びる複数の突出部を周方向に間隔をおいて形成し、前記ロッドにはスリーブ内への打込みによって前記突出部を径方向外方に押し拡げるストレート軸部を設け、そのストレート軸部の外周に環状のV溝を軸方向に連続して設け、各V溝のロッド打込みの際に先行する側の内側面を軸心に略直交する垂直面とした構成としている。
上記第3の発明に係るアンカーにおいて、スリーブ内にロッドを挿入して、そのロッドを打込むことにより、突出部が径方向外方に向けて押し拡げられ、スリーブを全長にわたって拡径させることができる。したがって、この場合においても、コンクリート壁に形成した下孔の内周面にスリーブの外周面の略全体を圧接係合させることができる。
第4の発明においては、周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された硬質の金属薄板からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの内周に軸方向に延びる複数の突出部を周方向に間隔をおいて形成し、各突出部に斜め外方に向く切り起こし片を突出部の長さ方向に間隔をおいて形成し、前記ロッドにはスリーブ内への打込みによって前記突出部を径方向外方に押し拡げるストレート軸部を設けた構成としている。
上記第4の発明に係るアンカーにおいて、コンクリート壁に形成された下孔内にスリーブを挿入し、そのスリーブ内にロッドの先端部を挿入して打込むことにより、突出部が径方向外方に押し拡げられてスリーブが全長にわたって拡径し、そのスリーブの外周面の略全体を下孔の内周面に圧接係合させることができると共に、切り起こし片の先端を下孔の内周面に係合させることができる。
上記のように、第1の発明乃至第4の発明のいずれの発明も、コンクリート壁に形成された下孔内にスリーブを挿入し、そのスリーブ内に対するロッドの打込みによってスリーブは略全長にわたって拡径して外周面の略全体が下孔の内周面に圧接係合するため、極めて大きな引抜き耐力を得ることができ、極めて強固な固定状態を得ることができる。
また、スリーブは軟質の金属からなるため、ロッドの打込みによってスムーズに拡径させることができ、スリーブに負荷する操作力の低減化を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図1乃至図12に基づいて説明する。図1および図2はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第1の実施の形態を示す。図示のように、コンクリート用アンカーは、アルミニウムや軟鉄等の軟質な金属材料を素材とするスリーブ1と、そのスリーブより硬質の金属を素材とするロッド10とからなる。
スリーブ1は円筒状をなし、周方向の一部には一端から他端に至る切り離し部2が形成されている。また、スリーブ1には大径孔3と、その大径孔3の端に連続してテーパ孔4と、そのテーパ孔4の小径端に連続してストレート孔5とが形成されている。
ロッド10は、ストレート軸部11を先端部に有している。このストレート軸部11はスリーブ1の大径孔3と略同径とされてストレート孔5より大径とされ、上記ストレート孔5を略全長にわたって拡径させることができる軸方向長さとされている。
ストレート軸部11の先端にはストレート孔5に挿入可能な丸軸からなるパイロット軸部12が形成され、後端にはスリーブ1より大径の大径軸部13が設けられ、その大径軸部13の後端に頭部14が形成されている。
図1(I)は、コンクリート壁Aに形成された下孔a内にスリーブ1を挿入し、そのスリーブ1の大径孔3内にロッド10のストレート軸部11の先端部を挿入した状態を示す。
図1(I)に示す状態からロッド10の頭部14を打込むと、ストレート軸部11の先端はテーパ孔4に案内されてストレート孔5内に侵入する。このとき、ストレート軸部11はストレート孔5の内径より大径であるため、ストレート孔5内に対するストレート軸部11の侵入によってストレート孔5が拡径する。
ロッド10の頭部14の打込みを継続すると、図2(II)に示すように、大径軸部13の先端面がスリーブ1の端面に当接し、その当接によってロッド10の打込み量が制限され、ロッド10の打込みが完了する。
ロッド10の打込み完了状態では、ストレート軸部11がストレート孔5内の略全長にわたって侵入する状態となる。このため、ストレート孔5は略全長にわたって拡径し、そのストレート孔5の拡径は、スリーブ1の拡径であるため、スリーブ1の外周面の略全体が下孔aの内周面に圧接係合する。
このように、ロッド10の打込みによってスリーブ1の外周面の略全体が下孔aの内周面に圧接係合するため、引抜きに対する耐力は大きく、極めて強固な固定状態を得ることができる。
ここで、スリーブ1は軟質の金属材料を素材としているため、スリーブ1内に対してロッド10をスムーズに打込むことができる。
なお、図示省略した取付け対象物の取付けに際しては、その取付け対象物に大径軸部13の外径より大きく、かつ、頭部14の外径より小さな取付け孔を形成し、下孔aにスリーブ1を挿入した後、取付け対象物をコンクリート壁面に添わせて取付け孔を下孔に一致させ、その取付け孔からスリーブ1内にロッド10の先端部を挿入して、ロッド10を、大径軸部13の端面がスリーブ1の端面に当接する位置までロッド10を打込み、ロッド10の頭部14で取付け対象物を抜止めする。
ここで、第1の実施の形態では、スリーブ1に対し、図3(I)で示すように、直線状の切り離し部2を形成したが、切り離し部2はこれに限定されるものではない。図3(II)では、切り離し部2を波状としている。切り離し部2を波状すると、スリーブ1の表面積が増大するため、下孔aに対する圧接係合力の増大化を図ることができ、スリーブ1をより強固に固定することができる。
また、図3(III)に示すように、スリーブ1の外周に環状溝6を軸方向に間隔をおいて形成することにより、スリーブ1の固定状態で下孔aの内周がその環状溝6に係合するため、スリーブ1をより強固に固定することができる。
図1に示す第1の実施の形態では、大径軸部13により取付け対象物を支持し、頭部14によってその取付け対象物を抜止めするようにしたが、図4(I)に示すように、大径軸部13の外周に雄ねじ15を形成し、その雄ねじ15にねじ係合するナットの締付けによって取付け対象物をコンクリート壁Aに押付けるようにしてもよい。
また、図4(II)に示すように、大径軸部13にその端面で開口するねじ孔16を形成し、そのねじ孔16にねじ係合するボルトの締付けで取付け対象物を固定するようにしてもよい。
図5に示すように、スリーブ1の大径孔3の周壁に切り越しの複数の突片7を形成を形成しておくと、下孔aに対するスリーブ1の固定によって、その突片7は下孔aの内周に係合するため、スリーブ1をより強固に固定することができる。
また、同図で示すように、大径孔3の内周に環状の係合溝9を形成し、ロッド10のストレート軸部11の外周に、そのロッド10の打込み状態で上記係合溝9に係合する係合片17を設けておくと、ロッド10を確実に抜止めすることができる。ここで、係合片17は周方向に不連続のものであってもよく、あるいは、周方向に連続するものであってもよい。
図6に示すように、スリーブ1に径方向に貫通する複数の孔21を形成しておくと、スリーブ1の固定状態で、下孔aの内周面がその孔21に侵入して係合するため、スリーブ1を強固に固定することができる。
図7はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第2の実施の形態を示す。この実施の形態では、図1に示すスリーブ1の大径孔3を省略して、テーパ孔4の小径端にストレート孔5を連続させ、ロッド10のストレート軸部11の先端にテーパ状のパイロット軸部12を形成している。他の構成は図1に示すアンカーと同じであるため、同一のものは同一の符号を付して説明を省略する。
上記のように、テーパ孔4の小径端にストレート孔5を連続させることによってスリーブ1の軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。また、パイロット軸部12をテーパ状とすることによってスリーブ1に対してロッド10をスムーズに打込むことができる。
図8はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第3の実施の形態を示す。この実施の形態では、周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部32が形成された軟質の金属材料からなる円筒状のスリーブ31の中心孔を全長にわたって傾斜するテーパ孔33としている。そして、スリーブ31の一端から内部に打込まれる拡径用のロッド41には上記スリーブ31内への打込みによってテーパ孔33を略全長にわたって拡径させるテーパ軸部42の大径端にスリーブ31の端面に対する当接によってロッド41の打込み量を制限する大径軸部43を設け、その大径軸部43の端部に頭部44を形成している。
上記の構成からなるコンクリート用アンカーにおいて、図8(I)に示すように、コンクリート壁Aに形成された下孔a内にスリーブ31を挿入し、そのスリーブ31のテーパ孔33の大径端部内にロッド41のテーパ軸部42の小径端部を挿入してロッド41を打込むことにより、スリーブ31は全長にわたって拡径し、図8(II)に示すように、スリーブ31の外周面の全体が下孔aの内周面に圧接係合する。
このように、スリーブ31の外周面の全体を下孔aの内周面に圧接係合させることができるため、スリーブ31を強固に固定することができる。
この第3の実施の形態においても、図3(II)に示したように、切り離し部32を波形としてもよい。また、スリーブ31の外周に図3(III)に示す環状溝6を形成してもよい。
図9はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第4の実施の形態を示す。この実施の形態では、テーパ孔33の大径端に連続してストレート孔34を設け、そのストレート孔34の内周に環状の係合溝35を形成し、ロッド41のテーパ軸部42の大径端と大径軸部43との間に上記ストレート孔34に嵌合されるストレート軸部45を連設し、そのストレート軸部45の外周にロッドの打込み状態で上記係合溝35に係合する係合片46を設けている点で図8に示すアンカーと相違している。このため、図8のアンカーと同一のものについては同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、スリーブ31のストレート孔34の内周に係合溝35を形成し、ロッド41のストレート軸部45に係合片46を設けることにより、スリーブ31内に対するロッド41の打込みによって、図9(II)に示すように、係合片46が係合溝35に係合するため、ロッド41を確実に抜止めすることができる。
図10はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第5の実施の形態を示す。この実施の形態では、円筒状のスリーブ51を硬質の金属薄板によって形成し、そのスリーブ51に一端から他端に至る切り離し部52を設けている。また、スリーブ51の内周にはプレス成形によって軸方向に延びる複数の突出部53を周方向に間隔をおいて形成し、その突出部53の両端部にテーパ部54を設けている。
一方、スリーブ51の一端から内部に打込まれる拡径用のロッド61にはスリーブ51内への打込みによって上記突出部53を径方向外方に押し拡げるストレート軸部62を設け、そのストレート軸部62の先端にテーパ状のパイロット軸部63を形成し、ストレート軸部62の後端にスリーブ51の端面に対する当接によってロッド61の打込み量を規制する大径軸部64を設けている。
また、ストレート軸部62の外周に環状のV溝65を軸方向に連続して設け、各V溝65のロッド打込みの際に先行する側の内側面を軸心に略直交する垂直面66としている。
上記の構成からなるアンカーにおいて、コンクリート壁Aに形成された下孔a内にスリーブ51を挿入し、そのスリーブ51の端部から内部にロッド61を打込むと、そのロッド61のストレート軸部62によって突出部53が径方向外方に向けて押し拡げられ、スリーブ51が全長にわたって拡径し、図11(II)に示すように、スリーブ51の外周面が下孔aの内周面に圧接係合する。
このように、ロッド61の打込みによってスリーブ51の外周面の全体を下孔aの内周面に圧接係合させることができるため、スリーブ51を強固に固定することができる。
また、ロッド61の打込み状態でストレート軸部62に形成されたV溝65の垂直面66の外周のエッジが突出部53の内周面に係合するため、ロッド61は抜止め状態に保持される。
ここで、図10(I)に示すように、スリーブ51の先端部に切り起こしの突片55を形成しておくと、スリーブ51の固定状態で、その突片55は下孔aの内周面に係合するため、スリーブ51をより強固に固定することができる。
また、スリーブ51の一端部の内周に係合溝56を形成し、ストレート軸部62の外周に係合片67を設け、ロッド61の打込み状態でその係合片67が係合溝56に係合するようにしておくことによって、ロッド61をより確実に抜止めすることができる。
図10(I)に示すようなスリーブ51は、図11(III)に示すように、硬質の金属薄板57に突出部53をプレス成形によって形成すると共に、切り起こしの突片55を設け、さらに、係合溝56を形成した後、その金属薄板57を円筒状に曲げ成形することによって簡単に形成することができる。
図12はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第6の実施の形態を示す。この実施の形態で示すアンカーは、スリーブ51に形成された複数の突出部53のそれぞれに斜め外方に向く切り起こし片58を突出部の長さ方向に間隔をおいて形成している点において図10(I)に示すアンカーと相違している。
このため、図10(I)に示すアンカーと同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
第6の実施の形態で示すように、突出部53に切り起こし片58を形成すると、スリーブ51の固定状態で切り起こし片58の先端が下孔aの内周面に係合するため、スリーブ51をより強固に固定することができる。
(I)はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第1の実施の形態を示す縦断正面図、(II)は(I)のa−a線に沿った断面図 (I)は図1に示すアンカーの固定状態を示す断面図、(II)は(I)のb−b線に沿った断面図 (I)は図1に示すアンカーのスリーブを示す平面図、(II)および(III)はスリーブの他の例を示す断面図 (I)および(II)はロッドの他の例を示す断面図 (I)はスリーブおよびロッドの他の例を示す断面図、(II)はスリーブの固定状態を示す断面図、(III)は(II)のc−c線に沿った断面図、(IV)は(II)のd−d線に沿った断面図 (I)はスリーブのさらに他の例を示す断面図、(II)は(I)のe−e線に沿った断面図 この発明に係るコンクリート用アンカーの第2の実施の形態を示す縦断正面図 (I)はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第3の実施の形態を示す縦断正面図、(II)はスリーブの固定状態を示す断面図 (I)はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第4の実施の形態を示す縦断正面図、(II)はスリーブの固定状態を示す断面図 (I)はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第5の実施の形態を示す縦断正面図、(II)は(I)のf−f線に沿った断面図 (I)は図10に示すアンカーの固定状態を示す断面図、(II)は(I)のg−g線に沿った断面図、(III)はスリーブの展開図 (I)はこの発明に係るコンクリート用アンカーの第6の実施の形態を示す縦断正面図、(II)は(I)のh−h線に沿った断面図 (I)は従来のアンカーを示す断面図、(II)は(I)のi−i線に沿った断面図
符号の説明
1 スリーブ
2 切り離し部
3 大径孔
4 テーパ孔
5 ストレート孔
6 環状溝
7 突片
9 係合溝
10 ロッド
11 ストレート軸部
12 パイロット軸部
13 大径軸部
15 雄ねじ
16 ねじ孔
17 係合片
31 スリーブ
32 切り離し部
33 テーパ孔
34 ストレート孔
35 係合溝
41 ロッド
42 テーパ軸部
45 ストレート軸部
46 係合片
51 スリーブ
52 切り離し部
53 突出部
58 切り越し片
61 ロッド
62 ストレート軸部
65 V溝
66 垂直面

Claims (14)

  1. 周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された軟質の金属材料からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの一端部内周にテーパ孔を設け、そのテーパ孔の小径端に連続してスリーブの他端に至るストレート孔を形成し、前記ロッドがストレート孔の内径より大径とされ、テーパ孔からの打込みによってストレート孔を略全長にわたって拡径させるストレート軸部を有してなるコンクリート用アンカー。
  2. 前記スリーブに形成されたテーパ孔の大径端に前記ストレート軸部の外径と略同径の大径孔を連続して形成した請求項1に記載のコンクリート用アンカー。
  3. 前記大径孔の内周に環状の係合溝を形成し、前記ロッドのストレート軸部の外周に、そのロッドの打込み状態で前記係合溝に係合する係合片を設けた請求項2に記載のコンクリート用アンカー。
  4. 前記大径孔の周壁に切り越しの突片を形成した請求項2又は3に記載のコンクリート用アンカー。
  5. 前記スリーブの切り離し部を波形とした請求項1乃至4のいずれかの項に記載のコンクリート用アンカー。
  6. 前記スリーブの外周に環状溝を軸方向に間隔をおいて形成した請求項1乃至5のいずれかの項に記載のコンクリート用アンカー。
  7. 前記ロッドの打込み側端部にスリーブの一端面に対する当接によってロッドの打込み量を規制する大径軸部を設けた請求項1乃至6のいずれかの項に記載のコンクリート用アンカー。
  8. 前記大径軸部の外周に雄ねじを形成した請求項7に記載のコンクリート用アンカー。
  9. 前記大径軸部に、その後端面で開口するねじ孔を形成した請求項7に記載のコンクリート用アンカー。
  10. 前記ロッドの先端部にスリーブのテーパ孔に略適合するテーパ状のパイロット軸部を設けた請求項1乃至9のいずれかの項に記載のコンクリート用アンカー。
  11. 周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された軟質の金属材料からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの中心孔を全長にわたって傾斜するテーパ孔とし、前記ロッドがスリーブ内への打込みによってテーパ孔を略全長にわたって拡径させるテーパ軸部を有してなるコンクリート用アンカー。
  12. 前記テーパ孔の大径端に連続してストレート孔を設け、そのストレート孔の内周に環状の係合溝を形成し、前記ロッドのテーパ軸部の大径端に前記ストレート孔に嵌合されるストレート軸部を連設し、そのストレート軸部の外周にロッドの打込み状態で前記係合溝に係合する係合片を設けた請求項11に記載のコンクリート用アンカー。
  13. 周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された硬質の金属薄板からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの内周に軸方向に延びる複数の突出部を周方向に間隔をおいて形成し、前記ロッドにはスリーブ内への打込みによって前記突出部を径方向外方に押し拡げるストレート軸部を設け、そのストレート軸部の外周に環状のV溝を軸方向に連続して設け、各V溝のロッド打込みの際に先行する側の内側面を軸心に略直交する垂直面としたコンクリート用アンカー。
  14. 周方向の一部に一端から他端に至る切り離し部が形成された硬質の金属薄板からなる円筒状のスリーブと、そのスリーブの一端から内部に打込まれる拡径用のロッドとからなり、前記スリーブの内周に軸方向に延びる複数の突出部を周方向に間隔をおいて形成し、各突出部に斜め外方に向く切り起こし片を突出部の長さ方向に間隔をおいて形成し、前記ロッドにはスリーブ内への打込みによって前記突出部を径方向外方に押し拡げるストレート軸部を設けたコンクリート用アンカー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014077260A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Fs Technical Corp 拡張アンカー、これを用いたネットバリア工法およびピンニング工法

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