JP3620829B2 - ブラインドナットのかしめ処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイプ用のブラインドナットのかしめ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パイプ用のブラインドナットとしては、図3に示すものが公知である。該ブラインドナット1’は、パイプ7’に穿設された円形の孔8’に挿入される筒状部2’と、該筒状部2’の一端側に形成された鍔状の頭部3’とを備えたスリーブからなり、筒状部2’の他端側の内周には、かしめ工具の作動部に設けられた雄ネジ部(図示しない)を螺合させるための雌ネジ部4’が形成されている。
【0003】
前記筒状部2’は、雌ネジ部4’を除き、薄肉に形成されており、可塑性を備えている。そこで、かしめ作業においては、まず、パイプ7’の円孔8’にブラインドナット1’を挿入し、頭部3’がパイプ7’の外周面に当接した状態にする。次に、かしめ工具の作動部の雄ネジ部を筒状部2’内に挿入し、雌ネジ部4に螺合させる。しかる後、かしめ工具のノーズピース(図示しない)を頭部3’に押し当てた状態で、かしめ工具の作動部を径外方向に後退させる。すると、頭部3’がパイプ7’の外周面に当接したままの状態で、筒状部2’の他端側が頭部3’側に引き込まれるため、筒状部2’の薄肉部が座屈して、パイプ7’の内周面に当接する環状の座屈部6’が形成される。その結果、頭部3’と座屈部6’とがパイプ7’を挟み込む格好となり、ブラインドナット1’は、パイプ7’に固着される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、前記筒状部2’の座屈態様を説明すると、まず始めに、孔8’の最下位部におけるパイプ7’の内周面との当接により、A部を通る周方向の座屈部が形成される。そして、パイプ7’の内周面は曲面となっているため、A部を除き、座屈部とパイプ7’の内周面との間には隙間が生じる。しかる後、かしめ工具のさらなる引き込み力により、座屈部は、該隙間を埋めるようにして上方に変位し、次第に湾曲してパイプ7’の内周面に当接した格好となる。
【0005】
しかしながら、前記座屈部6’は、所定の幅を有して環状に形成されるものであるため、変位量の大きいB部側ほど、湾曲に抗する方向に作用する弾性復元力が大きく、従って、特にB部においては、座屈部6’とパイプ7’の内周面との十分な密着状態が得られないまま座屈が完了する。その結果、パイプ7’の軸方向におけるブラインドナット1’の固着強度は不十分となり、該ブラインドナット1’に螺着される部材の固定安定性が損なわれるという問題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、パイプの周方向はもちろんのこと、パイプの軸方向においても十分な固着強度が確保されるブラインドナットのかしめ処理方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、パイプ7に穿設された孔8に挿入される筒状部2と、該筒状部2の一端側に形成された頭部3とを備え、筒状部2の他端側の引き込み操作により該筒状部2の一部が座屈して、前記パイプ6の内周面に当接するよう構成されてなるブラインドナットのかしめ処理方法において、前記筒状部2の座屈部位のうちの径方向にて対向する部位に一対の切欠部5,5が形成されてなるブラインドナット1の前記筒状部2を他端側からパイプ7の孔8に挿入し、一対の切欠部5,5がパイプ7の周方向に沿う配置状態にした後、筒状部2の他端側の引き込み操作を行ってかしめ処理を行うことを特徴とするブラインドナットのかしめ処理方法を提供するものである。
【0008】
上記構成からなるブラインドナットのかしめ処理方法によれば、一対の切欠部5,5、即ち、最下位部においては座屈が生じないため、座屈部の湾曲量は小さく、周方向に沿って略直線状となる。従って、最上位部における座屈部6とパイプ7の内周面との十分な密着状態が得られ、パイプ7の軸方向におけるブラインドナットの固着強度は向上する。尚、「座屈」とは、軸方向に加える力が限界値に達すると、径方向に変形を起こす現象をいう。
【0011】
さらに、本発明は、請求項記載の如く、筒状部2の他端側の内周に、引き込み操作のための雌ネジ部4を形成するものであってもよい。かかる場合、雄ネジを雌ネジ部4と螺合させ、しかも、頭部3をパイプ7の外周面に当接させた状態で、該雄ネジを径外方向に引き抜くことにより、筒状部2の他端側の引き込み操作が行われる。
【0012】
また、本発明は、請求項記載の如く、頭部3の下面を、パイプ7の外周面と面当接させるべく、曲面状に形成するのが好ましい。かかる場合、頭部3の曲面の曲線方向にて対向する部位に、それぞれ切欠部5が形成される。そして、頭部3とパイプ7とが面当接するため、切欠部5,5の位置が筒状部2の周方向にずれることはなく、所望の固着強度を発揮する座屈部6を確実に形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1(イ)に示す如く、本実施形態に係るブラインドナット1は、パイプ7に径方向に沿って穿設された円形の孔8に挿入される筒状部2と、該筒状部2の一端側に形成された鍔状の頭部3とを備えたアルミ製のスリーブからなり、筒状部2の他端側の内周には、かしめ工具の作動部に設けられた雄ネジ部(図示しない)を螺合させるための雌ネジ部4が形成されている。
【0014】
前記筒状部2は、他端側にテーパ部を有して、パイプ7の円孔8と略同一の単一外径からなる筒体である。また、筒状部2は、雌ネジ部4を除き、同一肉厚からなる薄肉に形成されており、可塑性を備えている。該薄肉部は、可塑性の観点から、アルミ製の場合、0.5〜1.0mmの肉厚であるのが好ましい。
【0015】
前記頭部3は、パイプ7の外周面と面当接させるべく、その下面が曲面状に形成されている。該頭部3の下面とパイプ7の外周面とが面当接することにより、ブラインドナット1は、筒状部2の軸周り方向における回転が規制される。
【0016】
また、前記筒状部2には、薄肉部のうち、パイプ7の周方向にて対向する部位(図中では、薄肉部の左右位置)に、それぞれ円孔からなる切欠部5が形成されている。該一対の円孔5,5は、その上縁がパイプ7の内周面と近接し、その下縁が薄肉部と雌ネジ部4との境界と近接するようにして筒状部2の径方向に沿って同軸に穿設されている。
【0017】
本実施形態に係るブラインドナット1は、上記構成からなり、以下、そのかしめ作業について説明する。まず、パイプ7の円孔8に筒状部2を他端側から挿入し、頭部3の下面がパイプ7の外周面に当接した状態にする。次に、かしめ工具の作動部の雄ネジ部を頭部3側から筒状部2内に挿入し、雌ネジ部4に螺合させる。しかる後、かしめ工具のノーズピース(図示しない)を頭部3に押し当てた状態で、かしめ工具の作動部を径外方向に引き抜く。
【0018】
さすれば、頭部3がパイプ7の外周面に当接したままの状態で、筒状部2の他端側が頭部3側に引き込まれる。詳細に説明すると、まず、円孔5,5が次第に上下に押しつぶされ、横長の楕円形状となっていく。しかる後、図1(ロ)に示す如く、円孔5,5が完全につぶれて上縁と下縁とが当接した時、引き込みが規制されてかしめ処理が完了する。
【0019】
この一連の処理において、筒状部2の薄肉部は座屈し、筒状部2の外周面に座屈部6が形成される。ただし、この座屈部6は、従来の座屈部6’と異なり、所定の幅を有して環状に形成されるものではない。最下位部においては、円孔5の存在によって座屈部が形成されないから、本実施形態に係る座屈部6は、二カ所位置(円孔5部位)にて分断された格好となる。従って、図1(ロ)の左半分に示す如く、座屈部6は、従来と比べて湾曲量は極めて小さく、略直線状となる。従って、最下位部から最上位部にかけて座屈部6とパイプ7の内周面とは完全に密着し、パイプ7の周方向はもちろん、パイプ7の軸方向におけるブラインドナット1の固着強度が担保される。
【0020】
ここで、付言すると、最上位における座屈部6とパイプ7の内周面との密着性が良くなるということは、それだけ筒状部2が頭部3側に引き込まれたことを意味する。図1(ロ)と図3(ロ)とにおける筒状部2の長さを比較すれば、一目瞭然である。従って、本実施形態においては、かしめ工具の作動部の移動ストロークを従来より長く設定する必要がある。
【0021】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の設計変更が可能である。
【0022】
例えば、上記実施形態においては、切欠部5を円孔で構成しているが、四角形状、三角形状、多角形状、その他、図2に示すような構成であってもよい。図2に示す切欠部5は、方形状の孔からなり、頭部3側から薄肉部を所定幅且つ所定深さにて切り欠くことにより形成される。この場合の所定幅及び所定深さは、実験値あるいは経験値から適宜求められる。
【0023】
また、円孔である場合であっても、真円形には限定されず、楕円であってもよい。真円形及び楕円形の各寸法は、実験値あるいは経験値から適宜求められるが、真円形の場合、その直径は、筒状部2の薄肉部のうち、切欠部5と直交する部位、即ち、座屈部6の最上位部における座屈量に略一致させるのが好ましい。この構成によれば、円孔5の直径を変更することによって、座屈部6の最上部における座屈量を変更することができる。
【0024】
さらに、上記実施形態においては、円孔5の上縁がパイプ7の内周面に略一致するように形成されているが、これよりも上方、即ち、円孔5の上縁がパイプ7の内周面と外周面との間に所在するように円孔5を形成してもよい。
【0025】
一方、上記実施形態においては、円孔5の下縁が薄肉部と雌ネジ部4との境界と略近接するように形成されているが、これよりも上方、即ち、円孔5の下縁よりも下方側にまだ薄肉部が所在するようにしてもよい。
【0026】
また、上記実施形態においては、筒状部2の他端側の引き込みのために、雌ネジ部4を形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、筒状部2の他端側の端面にかしめ工具の作動部を係止させるようにしてもよい。
【0027】
そして、頭部3の下面を円弧面状に形成することも必須ではない。
【0028】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、筒状部の座屈部位のうち、パイプの周方向にて対向する部位に、それぞれ切欠部を形成することにより、最下位部においては座屈が生じず、座屈部の湾曲量が小さくなり、最上位部における座屈部とパイプの内周面との十分な密着状態が得られるため、パイプの軸方向におけるブラインドナットの固着強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るブラインドナットをパイプに装着した状態であって、(イ)は、かしめ処理前の半断面正面図、(ロ)は、かしめ処理後の半断面正面図を示す。
【図2】他実施形態のブラインドナットであって、(イ)は、平面図、(ロ)は、側面図を示す。
【図3】従来のブラインドナットをパイプに装着した状態であって、(イ)は、かしめ処理前の半断面正面図、(ロ)は、かしめ処理後の正面図を示す。
【符号の説明】
1 ブラインドナット
2 筒状部
3 頭部
4 雌ネジ部
5 切欠部
6 座屈部
7 パイプ
8 円孔

Claims (3)

  1. パイプ(7)に穿設された孔(8)に挿入される筒状部(2)と、該筒状部(2)の一端側に形成された頭部(3)とを備え、筒状部(2)の他端側の引き込み操作により該筒状部(2)の一部が座屈して、前記パイプ(6)の内周面に当接するよう構成されてなるブラインドナットのかしめ処理方法において、前記筒状部(2)の座屈部位のうちの径方向にて対向する部位に一対の切欠部(5,5)が形成されてなるブラインドナット(1)の前記筒状部(2)を他端側からパイプ(7)の孔(8)に挿入し、一対の切欠部(5,5)がパイプ(7)の周方向に沿う配置状態にした後、筒状部(2)の他端側の引き込み操作を行ってかしめ処理を行うことを特徴とするブラインドナットのかしめ処理方法。
  2. 前記筒状部(2)の他端側の内周に、引き込み操作のための雌ネジ部(4)が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のブラインドナットのかしめ処理方法
  3. 前記頭部(3)の下面は、前記パイプ(7)の外周面と面当接させるべく、曲面状に形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラインドナットのかしめ処理方法
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