JP2008254797A - 缶蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】内圧の異常増大に伴うバックリング現象によって亀裂発生を防止するとともに、不慮にスコアが破断される事態の発生を効果的に防止しうる飲料用金属缶の缶蓋を提供する。
【解決手段】中央パネル部2の外周縁に沿って設けられた強化環状溝3における外側壁3aの高さ方向中間部に、半径方向外側に向って棚状に張り出した棚段部12を前記環状溝の全周に亘って連続状に設ける、この棚段部12の段幅Wは、缶蓋中心と開口片先端を通るY軸線を基準として、開口片8が存する側のY軸線近傍領域において、反対側のY軸線上近傍領域より相対的に広幅に形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ビール缶や炭酸飲料缶等の内部が比較的高い陽圧となる飲料用金属缶に適用される缶蓋、更に具体的には、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)缶、スチール缶等の金属缶に適用されるプッシュオープンタイプのイージーオープン缶蓋について、内圧の異常増大によって発生することのあるバックリング対策技術の改善に関するものである。
近時、一般にこの種のイージーオープンタイプの缶蓋は、多くはアルミニウム製であり、中央パネル部の周縁に補強用の強化環状溝を介して缶胴側への巻締め部が設けられる一方、上記中央パネル部に切欠環状の開口スコアが形成され、この開口スコアに囲まれた開口片に対応する位置に、開缶操作用のタブが設けられ、このタブの操作端側を指先で引き上げることにより、てこの作用で上記開口スコアを切断し、開口片を缶内方に押し込み態様に位置させて飲み口ないし注出口を開口するようになされている。
この種のプッシュオープンタイプの缶蓋は、開口操作を確実かつ軽快に行いうるように、開口スコアの深さが比較的深く切り込まれ、残厚が極く薄いものとなされるため、プルオープンタイプの缶蓋に較べバックリングの発生によって不本意にスコアが破断し易い傾向がある。
ここに、バックリングというのは、飲料缶の運搬時における振動や不慮の落下、あるいは高温の車室内での保存等によって缶内圧が異常に増大した場合に、缶蓋に対してこれを内方から押し上げる強い力が働き、これが例えば規定内圧値の539kPa(5.5kgf/cm2)を大きく超えるような事態に至ると、缶蓋の周縁部が強化環状溝の一部の反転現象を伴って上方に山形に盛り上がる現象である、環状溝の領域内での初期段階での軽度の角出し状態の盛り上がりはピーキングと称されることもある。
このようなバックリングの発生状態の一例を、従来の最も一般的な形式の缶蓋(100)を例示物として、図12〜図14に示している。
これらの図において、缶蓋(100)は、中央パネル部(101)の周縁に断面U字状の強化環状溝(102)を有し、その外側壁の延長部によって構成される巻締め部(103)が、別途製作される缶胴(110)の上端開口部周縁に巻き締め固定されるものである。そしてまた、上記中央パネル部(101)には、僅かに凹陥状に成形されるパネルリセス部(104)(図12参照)の内側領域において、その一端側に切欠環状の開口スコア(105)が設けられ、このスコアに囲まれた領域が飲み口ないし注ぎ口を形成する開口片(106)となされている。そして更に、上記パネルリセス部(104)上に開口用タブ(107)がリベット(108)を介して取付固定され、その押圧作用側の先端部が上記開口片(106)の基部側の上面に臨ませられたものとなされている。
このような缶蓋(100)において、前記のバックリングは、図14の(イ)に示すように、元来下方にU字状に形成されている周縁の強化環状溝(102)の一部が、缶内の異常な内圧の上昇に伴って同図(ロ)に示すように大きく上方に膨れ上がる現象として現れる。
このバックリングの発生部位は、元来不特定であり、缶蓋の周方向のいずれかの位置に無差別に発生する。このため、その発生個所が、開口スコア(105)に直接影響を及ぼすようなその近傍領域で発生すると、スコア(105)がバックリングによって破断され、缶に致命的なダメージを与える結果になるのみならず、内容物の噴出事故等を招くおそれがある。
そこで、従来では、バックリングの発生を不可避なものとした上で、このようなスコア破断事故を最小限にくい止めるべく、バックリングの発生位置を、中央パネル面上の、開口片が存する側と反対側の半円領域内に誘導制御するという考え方を基本として、特許文献1〜4に示されるような種々の改善提案がなされてきた。図12および図13に示すバックリング発生状態は、このような制御によって、バックリング(B)がタブ(107)の操作端側の斜め後方位置で、指掛け凹部(104a)の一端側に発生した状態を示している。
特公平7−98234号公報 特許第3223453号公報 特許第2799795号公報 特許第3796057号公報
上記の各特許文献1〜4は、いずれもバックリングの初期の誘発位置を、下記の第1象限及び/または第2象限の領域に誘導制御できるようにしているものである。即ち、缶蓋の平面を、その中心と開口片先端を通る直線(以下「Y軸線」という)と、Y軸線と直交して蓋中心を通る直線(以下「X軸線」という)で四等分し、開口片先端と反対側のY軸線上の位置を時計の12時に見立てて、12時と3時の間の扇形領域を第1象限とし、これより反時計回り方向に、9時と12時との間を第2象限、6時と9時との間を第3象限、3時と6時との間を第4象限とした場合、少なくとも1回目のバックリングの発生位置を上記第1象限と第2象限の領域内に誘導制御しうるようにしているものである。
ところで、従来から最も一般的に広く採用されてきた缶蓋は、前記図14(イ)に示されているように、中央パネル部(101)の周縁の強化環状溝(102)の外側壁から延長されたチャックウォール(109)が缶軸方向と平行してほぼ垂直に立上がっているか、あるいは傾斜していてもせいぜい15°未満の傾斜角度を有する程度のものとなされていた。このような缶蓋では、チャックウォール(109)が比較的急傾斜に立上っているので、バックリングが発生しても円周方向及び半径方向に大きく拡がることがなく、上方に急峻な嘴状に伸びた局部的な変形に終わるため、該バックリングがスコアに直接影響を与えないかぎり、前記特許文献1〜4のようなバックリング対策技術で一応の満足度が得られるものであった。
ところが、近時、コストの一層の削減のために、缶蓋にあっても更に一層の薄肉化が求められ、これに伴って耐圧強度の強化策が求められ、その一環として下記特許文献5〜8に見られるような、一般にスーパーエンド(商標)とも称される、例えば板厚を従来の0.245mmから0.240mmに薄肉化しつつ、パネル部直径を縮径した改良形の缶蓋(以下「パネル縮径型缶蓋」という)が提案され現実に実用化されはじめるに至っている。
特許第3809190号公報 特表2006−514595号公報 特開2002−178072号公報 特開2003−136168号公報
このパネル縮径型の缶蓋(200)は、図15及び図16に示すように、中央パネル部(201)の周縁のカウンターシンクとも称される強化環状溝(202)の外側壁から、チャックウォール(209)が缶軸に対して20°〜70°、多くの場合40°〜60°の比較的大きな傾斜角度(θ)をもって斜め上方に傾斜したものとなされている。図16においてこのチャックウォール(209)は、単一の平面をもった直線的な傾斜状のものとして示されているが、変形態様の縮径型缶蓋においては、特許文献7,8に見られるように、チャックウォールが、中窪み状のアール屈曲部を介して緩傾斜の下方ウォール部と急傾斜の上方ウォール部とで屈折形に形成されることもある。従って本明細書において、縮径型缶蓋の用語は、上記のようにストレート型のチャックウォール(209)をもったもののほか、屈折形のチャックウォールに構成されたものも、少なくとも下方ウォール部の傾斜角度が40°〜60°の範囲にあるチャックウォールを備えた缶蓋のすべてを含む概念で用いられるものとする、尚、図15,16において、(203)は巻き締め部、(204)はパネルリセス部、(204a)は指掛け凹部、(205)は開口スコア、(206)は開口片、(207)はタブ、(208)はリベットである。
さて、このようなパネル縮径型缶蓋(200)の場合にあっては、従来からの常識的な前述したようなバックリング対策が実際にはほとんど役に立たず、むしろ有害な影響を及ぼすものとなるという新たな問題が発生してきた。
即ち、パネル縮径型缶蓋(200)にあっては、チャックウォール(209)が緩やかな傾斜をもったものとなされている結果、該缶蓋の製造のためのAl材料の打ち抜きブランク径を縮小して材料節減をはかり得る一方で、図17(イ)に示すように缶胴(110)に巻き締め装着した状態において、パネル部(201)周縁の強化環状溝(202)と巻き締め部(203)との間に、やはり緩傾斜のウォール部分(209a)が残存される。この傾斜ウォール部分(209a)を備えた缶蓋は、缶の内圧増大に対抗する耐圧性の点では、従来の汎用型の図14(イ)のような缶蓋に較べ、更に一層優れている。
ところが、それ故に、限界耐圧力を超えて一旦バックリングが生じ始めると、中央パネル部(201)を含む膨出変形度合いは、変形速度、大きさともに顕著に大きなものとなる。図17(ロ)にその態様の一例を略図的に示す。
このように、バックリングによる変形量が非常に大きなものとなることに加えて、急速に、即ち、時間当りの変形速度が極めて速い状態で、極端にいえば爆発的にバックリングが進行する。
その結果、特に上方に裏返し状態に反転変形することになる強化環状溝(202)の溝底部分で亀裂が発生し易く、液漏れを生じるおそれがある。
そこで、このようなバックリングの急速な進行に伴う亀裂の発生を防止するため、前記特許文献6においては、強化環状溝(202)の外側壁に部分的にまたは全周に亘って棚状の段部を形成付与し、該外側壁の耐圧力を弱化せしめたものとすることにより、その易変形性を利用してバックリング時の突出力の一点集中を避け、変形速度を緩慢なものとして、強化環状溝部分からの亀裂の発生を防ぐものとすることが提案されている。
この先行提案技術は、強化環状溝部分からの亀裂発生の防止には、予測どおり有効である。
ところが、パネル縮径型缶蓋にあっては、近時新たな問題が生じてきている。それは、バックリングの発生領域の不定性と、変形量の大きさとの相関によって生じる問題である。
即ち、パネル縮径型缶蓋において発生するバックリングの変形量と大きさは、前述のように従来汎用型の缶蓋に較べて極めて大きいため、この変形が開口片(206)と反対側の第1,第2象限の領域で起こると、バックリングによってねじれ現象を伴いながらタブの後方で大きく盛り上ったパネル部(201)がタブ(207)の操作部に干渉し、恰もタブ(207)を僅かにねじり上げたときのように開口片(206)基部に作用して、結果的に開口スコア(205)の特にリベット(208)近傍部分に不本意な破断を生じさせるおそれが生じている。
最近の傾向として、この種のプッシュオープンタイプの缶蓋にあっては、開缶操作性を向上するために指掛け凹所(208)を深く形成するため、バックリング開始点がこの指掛け凹所(208)の周辺近傍部位に集中する傾向があり、上記のようなバックリングに伴うスコア切れの問題は、益々看過し難い問題となってきている。
本発明は、上記のような従来技術の背景下において、緩勾配のチャックウォールをもったパネル縮径型缶蓋においてもバックリング対策として有効に機能し、飲料用金属缶として致命的な欠陥となる亀裂やスコア破断を生じることのない、保存安定性に優れた缶蓋を提供すること、そしてまた該缶蓋の最も簡便な製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題に対し、下記の解決手段を提供する。
[1]中央パネル部の外周縁に沿って設けられた強化環状溝における外側壁の高さ方向中間部に、半径方向外側に向って棚状に張り出した棚段部が前記環状溝の全周に亘って連続状に設けられると共に、
上記棚段部の段幅が、缶蓋中心と開口片先端を通るY軸線を基準として、開口片が存する側のY軸線近傍領域において、反対側のY軸線上近傍領域より相対的に広幅に形成されていることを特徴とする缶蓋。
[2]強化環状溝の外側壁上端から延設されたチャックウォールの下方ウォール部が、缶軸に対して40〜60°の傾斜角度を有するものとなされている前項[1]に記載の缶蓋。
[3]棚段部の段幅が、開口部の存するY軸線上の位置を最大幅部とし、開口片と反対側のY軸線上の位置を最小幅部として、周方向に連続的に変化したものとなされている前項[1]または[2]に記載の缶蓋。
[4]棚段部の段幅は、最大幅部において0.20〜0.50mm、最小幅部において0.05〜0.30mmであり、かつ最大幅部と最小幅部との差が0.05mm以上に設定されている前項[1]〜[3]のいずれか1に記載の缶蓋。
[5]前項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の缶蓋の製造方法において、
強化環状溝の外側壁に棚段部を成形する、成形用段部を内外周面にそれぞれ有する円環状の下金型と同上金型とを用い、両金型の中心軸線を前記Y軸線上で所定寸法ずらした状態でプレス加工することにより、段幅が周方向に連続的に変化した棚段部を成形加工することを特徴とする缶蓋の製造方法。
[6]前記段付け加工を、コンバージョンプレス加工工程中の任意の一工程で行う前項[5]に記載の缶蓋の製造方法。
[7]前記段付け加工を、コンバージョンプレス加工工程中の、パネルリセス部を成形するパネルフォーム加工工程後の1ないし複数の加工工程において同時に行う前項[6]に記載の缶蓋の製造方法。
本発明の前記[1]の構成によれば、先ず、強化環状溝の外側壁の高さの中間部に外方に向って張り出した棚状の棚段部が形成されている結果、この棚段部が上記外側壁の突っ張り強度(耐圧剛性)を若干下げ、バックリングが発生したときのその変形速度を緩やかにさせる。
即ち、急速な、極端に言えば爆発的なバックリング変形が生じるのを防止する。
しかも、上記棚段部は強化環状溝の外側壁の全周に亘って設けられている。これがバックリング開始点の近傍の周方向の一部だけに設けられている場合には、バックリングの変形量が大きく成長した時点で、棚段部を設けていない部分の環状溝に亀裂を発生させるおそれが残るのに対し、本発明にあっては、棚段部が全周に亘って設けられていることにより、バックリングが周方向に成長していく過程でも、その変形の進行が比較的緩慢に行われる。
このため、衝撃的な極めて速いバックリングの変形速度に基因する亀裂発生のおそれを回避しうる。
そしてまた、上記棚段部は、その段幅が、周方向に変化したものとなされている。しかも、この変化は、缶蓋中心と開口片先端とを通るY軸線を基準として、開口片が存する側のY軸線近傍領域における段幅が、開口片と反対側のY軸線近傍領域における段幅より相対的に大きい、広幅なものに設定されている。その結果、バックリングは、開口片が存する半周領域、即ち前記第3象限及び/または第4象限の領域内で発生し易くなり、その変形量が、図17(ロ)に示したように大きく、丘状に盛り上がったときにも、タブやスコアに対して有害に干渉するおそれが少なく、リベット近傍位置でのスコア切れの発生の危惧を減少する。
前記[2]に係る構成は、本発明の適用対象を上記のパネル縮径型缶蓋への適用に限定するものであり、従来困難視されていたパネル縮径型缶蓋のバックリングによる破缶の問題を一挙解決し、薄肉化、径小化によりコストダウンをはかりつつ、取扱安全性、保存安定性に一段と優れたパネル縮径型缶蓋の提供を可能とする。
前項[3]に係る構成は、棚段部の段幅を缶蓋の周方向に連続的に変化させたものとしている。これによって、バックリングの発生位置、バックリング起点を一層確実に開口片の存する側の領域に誘導制御しうると共に、段幅を周方向で異にした棚段部の成形加工を、後述の[5]項に記載のような簡易な手段で正確に行うことが可能となり、製造上有利である。
また、前記[4]項に記載のような特定の寸法設定値を採用することにより、前記[1]〜[3]項に基づく効果をいずれも更に一層確実に達成することができる。
前記[5]項以下は、製造方法に関するものである。
[5]項に特定する加工方法によれば、前記のように周方向に段幅を連続的に異にするバックリング対策性能に優れた缶蓋を、単純で簡易なプレス加工によって正確かつ安易に製作することができ、製造コストの増大を制御しうる。すなわち、棚段部成形用の金型に、偏心状態に棚段部成形用段部を加工した金型を用いて周方向に段幅の変化した棚段部の成形加工を行うものとするときは、偏心状態の成形用段部を有する上記金型の製作がいささか厄介であるのに対し、[5]項に記載の方法によれば、棚段部を成形する成形用段部を真円状に有する金型を用いて段幅の連続状に変化した棚段部の成形加工を簡易に行うことができ、金型の製作コストの面で有利である。
また、[6]項に記載のように、棚段部の段付け加工をコンバージョンプレス加工工程中の任意の一工程を利用して行うことにより、別途加工工程を付加する必要がなく、コンバージョンプレス中の、例えばパネルリセス部の成形のためのパネルフォーム加工、タブの取付けのためのリベットかしめ工程、タブイヤーの整形工程、更には点文字等を付与するレタリングエンボス工程等の任意の一工程以上を利用して同時に段付け加工を行うことができ有利である。
更に前記[7]項に記載のように、パネルリセス部を成形するパネルフォーム加工工程後の任意の一工程を利用して前記段付け加工を行うものとする場合には、次のような利点も享受しうる。即ち、パネルフォーム加工を行うと、これによって強化環状溝の内外側壁の真円度が低下し易い傾向が見られる。そして、この真円度が低下すると、缶蓋の耐圧性が悪化する現象が起こり得る。このような危惧に対して、該パネルフォーム加工後に段付け加工を行うときは、強化環状溝部分に対して、上記の真円度の矯正、ないし補正作用を同時に及ぼし得て、結果的に耐圧性にバラツキのない信頼度の一層高い缶蓋の製作提供を可能にする利点がある。
次に、この発明の好ましい実施形態について説明する。
図1〜2は、本発明を最も有用に適用しうるパネル縮径型アルミニウム製缶蓋についての好適な実施形態を示しているものである。
これらの図1〜2において、缶蓋(1)は、プッシュオープンタイプのイージーオープン型缶蓋であり、中央パネル部(2)の周縁にカウンターシンクとも称される補強用の強化環状溝(3)を有する。そしてこの環状溝(3)の外側壁(3a)の上端から、緩傾斜のチャックウォール(4)が延設されている。このチャックウォール(4)は、40°〜60°の緩勾配の傾斜角度(θ1)を有する下方ウォール部(4a)と、アール状屈曲部(4c)を介して延設された1°〜40°未満の急勾配の傾斜角度(θ2)を有する上方ウオール部(4b)とで屈折形のものに形成されている。比較的傾斜角度の小さい上方ウォール部(4b)は、缶蓋の巻締め装着操作の容易かつ確実性を向上するために設けられるものである。
チャックウォール(4)の上端からは、更に取付用の巻き締め部を構成するフランジ部(5)が延設されている。一方、中央パネル部(2)には、その略中央部領域内にパネルフォーム成形によって浅い凹状のパネルリセス部(6)が形成され、その一端部内側領域内に切欠環状の開口用スコア(7)が形成されている。この開口用スコア(7)に囲まれた部分は開口片(8)を構成するものであり、その対応配置に開口操作用タブ(9)が設けられている。タブ(9)は、長さ方向の中間部が中央パネル部(2)から隆起形成されたリベット(10)によって止着されており、一端の押圧作用側端部(9a)が開口片(8)の基部近くの上面に臨ませられ、他端の操作用端部(9b)が中央パネル部(2)に設けられた指掛け凹所(11)に臨んで配置されている。
上記缶蓋(1)は、タブ(9)の操作端部(9b)を指先で引き起こすことにより、リベット(10)を中心とするてこの作用で押圧作用側端部(9a)が開口片(8)の根本部を強く押圧し、開口スコア(7)に上記端部(9a)近傍位置を起点として破断を生じさせる。そして開口片(8)をそのまま缶内方向に折込み状態とすることによってスコアに囲まれた部分を注出口ないし飲み口として開放するものである。
以上の缶蓋の構成と取扱い仕様は、従来公知のパネル縮径型缶蓋と同様である。
本発明は、上記のような缶蓋において、缶内に収容された飲料からのガスの影響による内圧の異常上昇に伴って発生するバックリング現象に対する安全対策技術として、当該バックリングの発生起点を特定部位に制御すると共に、そのバックリング時の変形速度を遅らせるように制御するものとして、不慮のスコア破断、亀裂発生による事故発生を防止するものである。
この対策技術として、本発明においては、図2〜4に示すように、前記強化環状溝(3)の外側壁(3a)の高さ方向の中間部に、半径方向外側に向って棚状に張り出した棚段部(12)が、前記環状溝(3)の全周に亘って設けられたものとなされている。
しかも、上記棚段部(12)の、その段幅(W)が周方向において一定ではなく、特定態様で変化したものとなされている。
そこで、この棚段部(12)の形成態様とその作用、機能について次に詳しく説明する。
上記棚段部(12)は、強化環状溝(3)における外側壁(3a)の耐圧強度を弱めて、強化環状溝(3)の反転現象を伴うバックリング時の変形速度を遅らせる機能を担うものである。そのために、周方向の全周に亘って設けたものとすることが必要である。即ち、周方向の一部のみに設けられたものであるときは、その部分だけが弱体化してバックリング起点となり易い。このこと自体は何ら有害な結果を招来しないが、一旦バックリングが発生したのちの変形の進行において、棚段部が設けられていない部分の変形速度が速いものとなり、亀裂発生のおそれが増大する。従って、棚段部(12)が全周に設けられることは、主としてバックリングの変形速度の制御に基づく亀裂発生の防止に有効な手段として重要である。
また、棚段部(12)の段幅(W)は、図3、図4および図5に示すように、中央パネル部(2)面上の、開口片(8)が存する側のY軸線上の位置において最も幅の広い最大幅部(W1)となされ、Y軸線上の反対側の位置において最も幅の狭い最小幅部(W3)に設定されたものとなされている。そして、左右のX軸線上の2個所の位置において上記最大幅部(W1)と最小幅部(W3)の中間幅、即ち(W1+W3)/2に相当する中間幅部(W2)(W2)を構成するものとなされ、上記の各幅部(W1)(W2)(W3)間で段幅(W)は連続的に変化したものとなされている。
ここに、上記Y軸線とは、缶蓋中心と開口片(8)の先端とを通る直線であり、X軸線とは、Y軸線に直交して缶蓋中心を通る直線である。これらのY軸線とX軸線とで観念的に区画される缶蓋上面の4つの扇形領域を、前述のように反時計回り方向に第1〜第4象限と称する。
また、棚段部(12)の段幅(W)は、図2に示すように、強化環状溝(3)の外側壁(3a)のうち、棚段部(12)より上方の部分の壁面の延長線と、これに平行な直線が棚段部(12)の下方の外側壁(3a)部分の上端に接する位置までの間の距離をもって定義されるものとする。
この棚段部(12)の段幅(W)の前述のような変化した設定は、これによってバックリングの発生起点を、前記の第3及び第4象限の領域内に誘導制御する上で有効に機能するものである。
すなわち、段幅の最も広い最大幅部(W1)が存する開口片(8)の先端側のY軸線上の位置で、強化環状溝(3)の外側壁(3a)の耐圧強度は最も弱いものとなる。そして、X軸線上の中間幅部(W2)(W2)を経て、反対側のY軸線上の最も幅の小さい最小幅部(W3)の位置に至って、最も耐圧強度が大きいものとなる。その結果、缶内圧の増大によって缶蓋(1)に缶内側から大きな圧力が加わった場合、耐圧力限界を超えて発生するバックリングは、最大幅部(W1)が存在する開口片(8)側のY軸線上ないしその近傍位置を起点として発生し易く、第3及び第4象限の領域内にバックリング変形領域が誘導制御される。即ち、バックリングはほとんどの場合第3及び第4象限の領域で発生し、開口片先端の前方のチャックウォール(4)部分の大きな山形の膨出変形を生じて、図6〜図8に示すようにY軸線近傍領域をやや平坦状の頂部とし、主としてチャックウォール(4)の部分が湾曲した山形膨出状のバックリング変形部(M)が、第3象限及び第4象限の両領域間にまたがって生じる。しかも、ほとんどの場合は、上記バックリング変形部(M)は、Y軸線をはさんで左右ほぼ対称形のものとなり、一部の場合は第3象限または第4象限内にピーク部を有する左右非対称のものとなるが、いずれの変形態様の場合にあっても、このようなバックリング変形部(M)の発生によっては、開口スコア(7)の存する領域部分はY軸線方向にもX軸線方向にも大きな変形を伴うことなく、僅かに湾曲状を呈する程度でほぼ平坦状態を維持し、その結果、バックリングに伴うスコア(7)の破断はほとんど生じない。
ところで、上記棚段部(12)の段幅(W)の絶対値は、Y軸線上の開口片側の最大幅部(W1)において0.20〜0.50mm、Y軸線上の反対側の最も幅の狭い最小幅部(W3)において0.05〜0.30mmの範囲に設定すべきである。かつ、上記最大幅部(W1)と最小幅部(W3)との差は、0.05mm以上に設定すべきである。
最大幅部(W1)の段幅(W)が、0.20mm未満の狭いものであるときは、外側壁部(3a)に好ましい弱化領域を形成することができないため、バックリング発生起点の誘導制御の点で満足な結果を得ることができない。最小幅部(W3)の段幅(W)が、0.30mmを超えて大きすぎるとき、また最大幅部(W1)と最小幅部(W3)との差が0.05mm未満の小さすぎるものであるときも、上記同様にバックリング発生起点の誘導制御作用が不十分なものとなり、バックリングが第1および第2象限の領域内で発生する可能性の増大が危惧される。
また、最大幅部(W1)の段幅(W)が、0.50mmを超えて大きすぎるときは、強化環状溝(3)の外側壁(3a)の耐圧強度が弱すぎるものとなり、規定内圧値の確保が困難なものとなり易い。
最小幅部(W3)の段幅(W)が0.05mm未満の狭すぎるものである場合には、稀にバックリングが、段幅の比較的狭い領域部分にまで及んだときに、当該部分でバックリングの変形速度が速いものとなり、亀裂発生の危惧が増大する。
上記各部の段幅(W)の好ましい範囲は、最大幅部(W1)において0.25〜0.30mm、最小幅部(W3)において0.10〜0.20mmの範囲である。また、最大幅部(W1)と最小幅部(W3)の差幅は、0.08〜0.15mmの範囲に設定することが好ましい。
なお、上記のようなバックリング発生起点の誘導制御作用をより一層確実なものとするために、X軸線上中間幅部(W2)(W2)の段幅(W)を、最大幅部(W1)と最小幅部(W3)の和の1/2より更に若干狭いものとし、例えば30〜45%の範囲に設定して、全周に亘って段幅を上記各部間で連続状に変化させたものとすることが推奨される。従って、本発明は、中間幅部(W2)の段幅が、最大幅部(W1)と最小幅部(W3)の丁度中間の幅であることに限定されるものではない。
次に、本発明に係る缶蓋(1)の好ましい製造方法について説明する。
この種の缶蓋(1)は、従来から一般に、シェルと呼ばれる皿状の中間製品をつくるシェルプレス加工工程と、これによって得られた中間製品に一般的には8〜10工程のプレス加工を加えて、タブ付きの所定の製品に仕上げるコンバージョンプレス加工工程とによって製造される。
図10は、シェルプレス加工工程によって製作されるシェルと呼ばれる中間製品(1A)を示すものであり、未だ全体に平板状である中央パネル部(2)を有し、その外周縁に強化環状溝(3)を有する。そして、この環状溝(3)の外側壁から斜め上方に屈折形のチャックウォール(4)が延び、更にその上端から巻き締めフランジ部(5)が延設されている。
この皿状中間製品(1A)は、シェルプレス加工後にカーラーで上記フランジ部(5)がカールされ(図10はこのカール後の形態で示している。)、続いて必要に応じて該カール部分の内側に、巻締められた後の気密性を向上するためのシール用コンパウンドが塗布されたのち、次工程のコンバージョンプレス工程に供される。
コンバージョンプレス工程では、自動送り機構を備えたコンバージョンプレス機により、次のような各加工が、8〜10工程に分けて順次自動的に遂行される。
即ち、先ず図11(A1)(A2)に示すように、パネル部(2)の中央部にリベット成形用のバブル(10a)が形成され、続いて図11(B1)(B2)に示すように、1〜2工程で上記バブル(10a)を成形してリベット(10)とその周縁部のリベットリセス(10b)が形成される。
次に、図11(C1)(C2)に示すように中央パネル部(2)にスコア(7)を形成したのち、続くパネルフォーム成形工程を含む1〜複数工程で、図11(D1)(D2)に示すようにパネルリセス(6)、補強ビード(7a)、指掛け凹所(11)等の成形加工が行われる。
そして最後に、タブ(9)が供給され、図11(E1)(E2)に示すようにリベット(10)のかしめによってタブ(9)の取付けが行われると共に、タブイヤーの折込み成形が行われ、更に図示しないが内容物表示用点文字等のレタリング加工が行われて缶蓋(1)製品が完成される。
本発明による前記棚段部(12)の形成加工は、上記のような缶蓋製造工程中のいずれかの工程で同時に行うものとしても良いし、別途独立の工程を付加して行うものとしても良い、もとより、前者の方が新たな工程の追加を必要としない点で、製造効率上有利である。この場合、シェルプレス工程中で棚段部(12)の成形プレスを行うものとしても良いが、製品時における段部幅の精度保持の観点から、なるべく一連の製造工程中の終わりに近い工程で同時に行うものとすることが好ましい。従って、図11に示した一連のコンバージョンプレス工程中の、特にパネルリセス(6)や指掛け凹所(11)の成形を行うパネルフォーム成形工程を終わった後の、タブの取付工程以降の工程中で、同時に1回または2回以上のプレス加工を加えることによって棚段部(12)の形成を行うものとすることが望ましい。
かかる棚段部(12)の成形加工は、例えば固定側の下金型上にワークを担持支承させた状態で、可動側上金型でプレス成形することによって行い得る。
ここに、棚段部(12)の段幅(W)を周方向に連続状に変化させたものとする加工は、上記上下両金型の少なくともいずれか一方の棚段部成形用段部を、製品に求める棚段部の各部の段幅に対応したものに製作した金型を用いてプレスすることで簡単に行い得るが、次のような加工方法によって行うことが有利である。
即ち図9に示すように、周方向に均一な幅の成形用段部(12A)(12B)を内外周面にそれぞれ有する円環状の下金型(13)と上金型(14)とを用い、両金型(13)(14)の軸心(C1)(C2)をY軸線上で所定寸法ずらした状態でプレス加工することにより、両成形用段部(12A)(12B)で成形される缶蓋側の棚段部(12)の段幅(W)を、上記のずらした寸法分だけ円周方向に変化させたものとすることができる。この場合、上下両金型(13)(14)の成形用段部(12A)(12B)の形成加工を金型の一軸回転切削加工によって容易に行うことができる点で有利である。即ち、上下各金型(13)(14)に周方向で段幅が変化した成形用段部を切削加工によって作り出す場合に較べ、金型の製作が容易であり、本発明を安易に適用実施できる。
尚、棚段部(12)の段面の傾斜角度(θ3)は、特に限定されるものではないが、25°〜45°の範囲に設定するのが好ましい。特に好ましくは30°〜40°の範囲である。この角度(θ3)が過度に大きいときは、外側壁(3a)の耐圧強度が劣るものとなり、逆に過度に小さいと、バックリング発生起点の誘導制御作用、バックリング変形速度の制御作用の点で不十分なものとなる。
[実験例]
次に、この発明の効果を確認するために行った各種実験例について説明する。
缶蓋材料として、JIS A5182合金からなる厚さ0.240mmのアルミニウム合金板材を用いて作成した下記仕様のプッシュオープンタイプのパネル縮径型缶蓋を用いた。
中央パネル部直径: 47.0mm
強化環状溝 : 深さ 2.3mm
: 溝底部半径 0.5mm
チャックウォール傾斜角度: 上方ウォール部 25°
下方ウォール部 55°
そして、上記缶蓋について、強化環状溝(3)の外側壁(3a)上部に、傾斜角度(θ3)が35°である棚段部(12)を表1に示す各種態様で形成したものと、棚段部(12)を形成しないものとを作製した。棚段部(12)の形成加工は、コンバージョンプレス工程中におけるタブの取付けのためのリベットかしめ工程において同時に行うものとした。また、棚段部成形用の金型としては、成形用段部(12A)の段幅を0.40mmに設定した下金型(13)と、これに対応する成形用段部(12B)の段幅を0.35mmに設定した上金型(14)とを用いた。そして、棚段部(12)の段幅(W)を周方向に変化させた缶蓋の製作は、下金型(13)に対する上金型(14)の軸心をY軸線方向に所定距離ずらしてプレスすることによって行った。そして、段幅の各部の微調整は、前記下金型(13)の成形用段部(12A)の下方の内周面を一部切削してその段幅を部分的に小さいものとすることで行った。従ってまた、最大幅部(W1)、最小幅部(W3)の配設方向は、最大幅部(W1)を開口片(8)の先端側に、最小幅部(W3)をこれと反対側に位置せしめるものとした。
そして、上記の各種缶蓋を供試体として、別途製作した缶胴に常法による二重巻き締め方式によって施蓋固着した。
このような施蓋缶を各実験例1〜15につき30缶づつ用意し、後記の耐圧バックリング試験を行った。
[バックリング試験]
上記各実験例1〜15の施蓋缶の缶胴部分を高さの中間部分で切断したのち、蓋付きの上部半体を供試体として、金属缶用耐圧試験機(株式会社テクノネット製「WBT−500」)にセッティングし、水圧により26kPa/秒の速度で缶内圧を上昇させ、初回のバックリングが発生して内圧が急降下した時点で試験を終了し、各試料の缶蓋部のバックリングの発生状態を調べて、「耐圧性」「バックリングの発生部位」「スコア破断」の有無、および「亀裂発生」の有無の4項目について下記の基準で評価し、表1に併記した。
[耐圧性]
缶蓋に第1次のバックリングが発生したことによって急激に内圧が降下しはじめたときのピーク圧を測定した。
[バックリング発生部位]
バックリングによる最大膨出変形部が第3象限と第4象限の領域内に位置しており、第1象限および第2象限の領域内にはほとんどバックリング影響が及んでいないと認められる試験体を良品とし、この良品の歩留り率を調べ、下記の基準で評価した。
○:50%以上
△:30%〜50%未満
×:30%未満
[スコア破断]
スコア破断により、液漏れが生じた缶蓋の発生率を調べ、下記の基準で評価した。
○:30%未満
△:30%〜50%未満
×:50%以上
[亀裂発生]
バックリング発生時に、亀裂が起きた缶蓋の発生率を調べ、下記の基準で評価した。
○:0%
△:10%未満
×:10%以上
Figure 2008254797
上表1の評価結果から判るように、本発明を適用した缶蓋は、従来品相当の比較品に較べて、相対的に顕著に高い確率で、バックリングの発生部位を第3及び第4象限の領域内に誘導制御しつつ、しかも該バックリングを変形速度の遅い大きな山形膨出状のものに制御しうるものであり、結果として、スコア破断の危険性を減ずるとともに、亀裂発生を生じることのない、バックリング対策品として卓越した性能を有するものであることを確認し得た。
本発明の好適な実施形態示す缶蓋の平面図である。 図1のII−II線の中間部省略断面図である。 図1のIII−III線の断面図である。 図1のIV−IV線の断面図である。 強化環状溝の外側壁に形成される棚段部の段幅の周方向の変化状態の説明図 である。 図1の缶蓋にバックリングを生じたときの状態を示す斜視図である。 図6のVII−VII線の断面図である。 図6のVIII−VIII線の断面図である。 本発明の適用によって形成する棚段部の形成加工状態を示す断面図である。 シェルプレス加工によって製作される中間製品の断面図である。 バブル成形工程の時点におけるワークの平面図である。 バブル成形工程の時点におけるワークの断面図である。 バトン成形及びバトンリフォーム成形工程の時点におけるワークの平面図である。 バトン成形及びバトンリフォーム成形工程の時点におけるワークの断面図である。 スコア成形工程の時点におけるワークの平面図である。 スコア成形工程の時点におけるワークの断面図である。 パネルフォーム成形工程の時点におけるワークの平面図である。 パネルフォーム成形工程の時点におけるワークの断面図である。 タブ取付工程の時点におけるワークの平面図である。 タブ取付工程の時点におけるワークの断面図である。 従来の汎用型の缶蓋においてバックリングを発生したときの典型的な1つの変形状態を示す斜視図である。 図12のバックリングを生じた缶蓋の平面図である。 図12のA−A線の断面図であって、(イ)はバックリング発生前、(ロ)はバックリング発生後の状態を示すものである。 従来公知であるパネル縮径型缶蓋の平面図である。 図15のB−B線の断面図である。 図15の缶蓋を缶胴に巻き締め装着した状態の周縁部の断面図であり、(イ)はバックリング発生前、(ロ)はバックリング発生後の状態を示すものである。
符号の説明
1…缶蓋
2…中央パネル部
3…強化環状溝
4…チャックウォール
4a…下方ウォール部
4b…上方ウォール部
5…フランジ部
6…パネルリセス部
7…開口スコア
8…開口片
9…タブ
10…リベット
11…指掛け凹所
12…棚段部
12A、12B…棚段部成形用段部
13…下金型
14…上金型
M…バックリング変形部

Claims (7)

  1. 中央パネル部の外周縁に沿って設けられた強化環状溝における外側壁の高さ方向中間部に、半径方向外側に向って棚状に張り出した棚段部が前記環状溝の全周に亘って連続状に設けられると共に、
    上記棚段部の段幅が、缶蓋中心と開口片先端を通るY軸線を基準として、開口片が存する側のY軸線近傍領域において、反対側のY軸線上近傍領域より相対的に広幅に形成されていることを特徴とする缶蓋。
  2. 強化環状溝の外側壁上端から延設されたチャックウォールの下方ウォール部が、缶軸に対して40〜60°の傾斜角度を有するものとなされている請求項1に記載の缶蓋。
  3. 棚段部の段幅が、開口部の存するY軸線上の位置を最大幅部とし、開口片と反対側のY軸線上の位置を最小幅部として、周方向に連続的に変化したものとなされている請求項1または2に記載の缶蓋。
  4. 棚段部の段幅は、最大幅部において0.20〜0.50mm、最小幅部において0.05〜0.30mmであり、かつ最大幅部と最小幅部との差が0.05mm以上に設定されている請求項1〜3のいずれか1に記載の缶蓋。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の缶蓋の製造方法において、
    強化環状溝の外側壁に棚段部を成形する、成形用段部を内外周面にそれぞれ有する円環状の下金型と同上金型とを用い、両金型の中心軸線を前記Y軸線上で所定寸法ずらした状態でプレス加工することにより、段幅が周方向に連続的に変化した棚段部を成形加工することを特徴とする缶蓋の製造方法。
  6. 前記段付け加工を、コンバージョンプレス加工工程中の任意の一工程で行う請求項5に記載の缶蓋の製造方法。
  7. 前記段付け加工を、コンバージョンプレス加工工程中の、パネルリセス部を成形するパネルフォーム加工工程後の1ないし複数の加工工程において同時に行う請求項6に記載の缶蓋の製造方法。
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WO2023095886A1 (ja) * 2021-11-26 2023-06-01 大和製罐株式会社 缶蓋及び缶容器

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