JP2008253939A - 廃液処理方法および廃液処理装置 - Google Patents

廃液処理方法および廃液処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】砒素を含む廃液が酸化性物質を含有する場合であっても、沈殿物として砒素を確実に除去する。
【解決手段】廃液処理方法は、酸化性物質および砒素を含む廃液を準備する準備工程(S10)と、工程(S30)と、沈殿工程(S50)と、後処理工程(S60)とを備える。工程(S30)では、廃液に、研磨剤などの酸化性物質を還元するために必要な量のFeClを投入する。沈殿工程(S50)では、酸化性物質を還元することによりFeClから変化したFeClを凝集剤の少なくとも一部として用いて、廃液から砒素を沈殿物として沈殿させる。後処理工程(S60)では、沈殿物を廃液から分離する。
【選択図】図1

Description

この発明は、廃液処理方法および廃液処理装置に関し、より特定的には、酸化性物質および砒素を含む廃液を処理する廃液処理方法および廃液処理装置に関する。
従来、砒素含有廃液に金属塩を添加して砒素を凝集・沈殿させた後、固形物を廃液から分離することにより当該廃液から砒素を除去する方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平11−333468号公報
砒素を含有する廃液の処理方法として、上述した方法を用いる場合の例として、たとえば以下のような処理方法を考えることができる。具体的には、まず、廃液に水酸化カルシウム(Ca(OH))を投入して廃液のpHを高アルカリにする。その後、凝集剤して金属塩(たとえば塩化第2鉄(FeCl))を一定量廃液に投入しpHを中性付近まで下げるとともに砒素を共沈させ、さらに凝集助剤を廃液に投入して砒素を含む固形物を凝集・沈殿させ、当該沈殿した固形物(沈殿物)を除去する。このような方法により、砒素を含む廃液から砒素を沈殿物(スラッジ)として除去することができる。
しかし、上述の方法を用いても、廃液での沈殿が遅くなり、実質的に廃液からの砒素の除去ができない場合があった。このような場合、従来はたとえば処理対象の廃液を数倍に希釈してから、上述した処理方法を適用することによって砒素を除去するといった対応がなされていた。発明者は、このように砒素の除去ができない場合の廃液について研究した結果、廃液に研磨剤などの酸化性物質が多量に含まれている廃液について、上述のように砒素の除去がうまくいかないという知見を得た。
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、砒素を含む廃液が酸化性物質を含有する場合であっても、沈殿物として砒素を確実に除去することができる廃液処理方法および廃液処理装置を提供することである。
発明者は、上述のように酸化性物質が含まれた廃液について、沈殿が遅くなる現象について研究した結果、廃液中の酸化性物質を還元できれば、従来と同様の凝集剤(たとえばFeCl)を用いた凝集沈殿法によって当該廃液から砒素を除去できるという知見を得た。また、酸化性物質を還元するため、第1鉄塩を用いれば、酸化性物質を還元することにより2価の鉄を含む第1鉄塩が3価の鉄を含む第2鉄塩に変化する(酸化される)。そして、この第2鉄塩は砒素の沈殿にも必要なものである(凝集剤として作用する)。
また、発明者は、酸化性物質を還元するための還元剤として、第1鉄塩以外の物質についても検討した。たとえば、還元剤として過酸化水素(H)を廃液に添加した場合、過酸化水素によって酸化性物質を還元することは可能であった。しかし、過酸化水素の添加によって廃液中に泡が発生するため、凝集した固形物の沈殿が泡によって妨げられるという問題があった。また、還元剤としてチオ硫酸ナトリウムを廃液に添加した場合にも、酸化性物質を還元することは可能であった。しかし、チオ硫酸ナトリウムの添加によって廃液中の総イオン量が増加するため、廃液において凝集した固形物の沈殿性が悪くなるという問題があった。このため、チオ硫酸ナトリウムを還元剤として用いた場合には、より多くの凝集助剤を廃液に投入する必要があった。このように、酸化性物質を還元する還元剤として、上述のような問題(泡の発生や沈殿性の悪化といった問題)を発生させること無く使用できるものとしては、上述した第1鉄塩が最も適していると考えられる。
上記のような知見に基づいて、この発明に従った廃液処理方法は、酸化性物質および砒素を含む廃液の処理方法であって、酸化性物質および砒素を含む廃液を準備する工程と、処理工程と、沈殿工程と、分離工程とを備える。処理工程では、廃液に、酸化性物質を還元するために必要な量の第1鉄塩を投入する。沈殿工程では、酸化性物質を還元することにより第1鉄塩から変化した第2鉄塩を凝集剤の少なくとも一部として用いて、廃液から砒素を沈殿物として沈殿させる。分離工程では、沈殿物を廃液から分離する。
このようにすれば、砒素の沈殿を阻害する要因である酸化性物質を第1鉄塩によって還元できるため、砒素の沈殿を促進することができる。さらに、酸化性物質を還元することによって第1鉄塩が酸化されることにより生成される第2鉄塩は、砒素を除去するための凝集沈殿プロセスにおける凝集剤として作用する。このため、酸化性物質を還元するために他の物質(凝集剤としては利用できない物質)を用いる場合のように、酸化性物質を還元するための還元剤とは別個に凝集剤を廃液に添加する場合より、凝集剤として投入する物質の量を低減できる。
なお、ここで第1鉄塩としては、FeClを、また第2鉄塩としてはFeClを用いることができる。また、第1鉄塩としてFeSOなども用いることができる。
上記廃液処理方法において、処理工程では、廃液の酸化還元電位を測定し、測定した廃液の酸化還元電位の測定結果に基づいて第1鉄塩の投入量が酸化性物質を還元するために必要な量に到達したか否かを判定してもよい。ここで、酸化性物質を含む廃液の酸化還元電位はプラス側で比較的高い値を示すが、第1鉄塩により廃液中の酸化性物質の還元が完了すると、当該酸化還元電位は0〜マイナス側に変化する。このため、廃液の酸化還元電位を測定することによって、酸化性物質の還元が完了したかどうかを確認することができる。つまり、当該測定結果によって、酸化性物質の還元に必要な量の第1鉄塩が廃液に投入されたかどうかを判別することができる。この結果、酸化性物質の還元に必要十分な量の第1鉄塩を廃液に投入することが可能になる。そして、廃液中の酸化性物質を確実に還元することで、固形物の沈殿を確実に行なうことができ、その結果、廃液からの砒素の除去を確実に行なうことができる。
また、廃液への第1鉄塩の過剰な投入を防止できるので、処理後の排出液(沈殿物を除去した後の廃液)に第1鉄塩が過剰に残存することを防止できる。
この発明に従った廃液処理装置は、酸化性物質および砒素を含む廃液の処理装置であって、反応槽と、測定装置と、投入装置とを備える。反応槽は廃液を保持する。測定装置は、反応槽に保持された廃液の酸化還元電位を測定する。投入装置は、測定装置の出力に基づいて、反応槽に第1鉄塩を投入する。
このようにすれば、測定装置の出力によって、酸化性物質の還元に必要な量の第1鉄塩が廃液に投入されたかどうかを判別することができる。この結果、酸化性物質の還元に必要十分な量の第1鉄塩を廃液に投入することが可能になる。そして、廃液中の酸化性物質を確実に還元することで、廃液中での固形物の沈殿を確実に行なうことができる。その結果、廃液からの砒素の除去を確実に行なうことができる。
本発明によれば、砒素を含む廃液に、酸化性物質が含有されている場合であっても、当該廃液から砒素を確実に凝集沈殿法によって除去することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1は、本発明に従った廃液処理方法を説明するためのフローチャートである。図2は、図1に示したフローチャートにおけるFeCl、FeCl投入工程の内容を説明するためのフローチャートである。図3は、図1に示した廃液処理方法を実施した場合の、廃液における酸化還元電位(ORP:Oxidation Reduction Potential)とpHとの関係を示すグラフである。図4は、図1に示した廃液処理方法を実施するための廃液処理装置の構成を示す模式図である。図1〜図4を参照して、本発明に従った廃液処理方法および廃液処理装置を説明する。
図1を参照して、本発明に従った廃液処理方法では、まず、参加性物質を含む砒素含有廃液を準備する準備工程(S10)が実施される。具体的には、準備工程(S10)では所定の処理浴槽に当該廃液を注入する。
次に、廃液のpHを制御するため、廃液に水酸化カルシウム(Ca(OH))を投入して当該廃液のpHを所定の値になるよう制御するpH調整工程としてのCa(OH)投入工程(S20)を実施する。この工程(S20)により、廃液のpHをたとえば11.5以上11.8以下という数値範囲に入るように制御する。
次に、FeCl、FeCl投入工程(S30)を実施する。この工程(S30)では、具体的には予め設定されている一定量のFeClを廃液に投入するとともに、FeClを廃液中の酸化性物質を還元するために必要な量だけ廃液に投入する。この工程(S30)の具体例を、図2を参照して説明する。
図2に示すように、上述した工程(S30)では、まずFeCl投入工程(S31)を実施する。この工程(S31)では、予め決定されている一定量のFeClを廃液中に投入する。このFeClは凝集剤として作用する。
次に、ORP測定工程(S32)を実施する。この工程(S32)では、たとえば従来周知の任意の測定装置を用いて廃液の酸化還元電位を測定する。
次に、測定したORPの値が基準値に達しているかどうかを判別する工程(S33)を実施する。工程(S33)では、測定したORPの値が、予め設定されている基準値と比較され、当該基準値とORPの測定値とが一致するかどうかが判断される。当該基準値は、廃液中の酸化性物質がすべて還元された状態でのORPの値を用いることができる。そして、工程(S33)でYESと判断されると、廃液中の酸化性物質がすべてFeClによって還元されたと考えられるため、工程(S30)を終了する。一方、工程(S33)でNOと判断されると、廃液中にまだ還元されていない酸化性物質が存在すると考えられるため、FeClを廃液に所定量投入する工程(S34)を実施する。この工程(S34)では、予め決定しておいた一定量のFeClを廃液に投入する。そして、工程(S34)が終わると、再度工程(S32)が実施される。このようにして、工程(S33)においてORPの測定値が基準値に到達するまで、工程(S32)〜工程(S34)が繰返される。
なお、図2に示した工程では、FeClを一定量投入する工程(S31)を実施しているが、廃液の条件によっては、上記工程(S31)を省略してもよい(つまり、工程(S34)に示したようにFeClのみを廃液に投入してもよい)。
次に、図1に示すように凝集助剤投入工程(S40)が実施される。凝集助剤としては、たとえばアクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合物(たとえば、CASナンバー:25085−02−3で特定される化学物質)などを用いることができる。
次に、沈殿工程(S50)を実施する。沈殿工程(S50)では、具体的には上述のように凝集助剤が投入された廃液を沈殿槽などに保持し、廃液中で凝集した固形物を沈殿させる。この固形物には砒素が含まれる。
次に、廃液中で沈殿した固形物(沈殿物)を廃液から除去する(たとえば、沈殿槽から固形物が沈殿した後の処理液を排出すると共に、沈殿槽の底部に堆積している沈殿物を沈殿槽から外部へ取出す)工程などを含む後処理工程(S60)を実施する。このようにすれば、廃液から砒素を沈殿物として除去できるため、処理液の砒素濃度を低減することができる。
上述のように、上記廃液処理方法ではFeClの投入量を決定するために廃液についてORPの測定を行なっている。上述した廃液処理方法における廃液のORPとpHの関係について、図3を参照しながら簡単に説明する。
図3に示すように、上記廃液処理方法においては、薬剤などの投入に伴い廃液のORPおよびpHが変化する。図3の横軸は廃液のpHの値を示し、縦軸はORPを示す。ORPの単位はmVである。図3に示すように、廃液処理を開始する前の廃液の原液は点P1に示すようなORPおよびpHの値を示す。点P1に示す原液のORPの値V1としてはたとえば700mV、またpHの値S1としてたとえば6.8といった値が考えられる。
そして、図1の工程(S20)を実施することにより、廃液のORPおよびpHの値が点P1から点P2にまで、図3に示すように変化する。点P2におけるORPの値V2としてはたとえば460mV、pHの値S2としてはたとえば11.8といった値が考えられる。
次に、図1の工程(S30)を実施することにより、廃液のORPおよびpHの値が点P2から点P3にまで図3に示すように変化する。すなわち、FeClが廃液に投入されることにより、廃液中の酸化性物質が還元され、これに伴ってORPの値が図3に示すように低下する。また、工程(S30)におけるFeCl、FeClの投入に伴い、廃液のpHもほぼ7程度になる。点P3におけるORPの値V3としてはたとえば30mV、pHの値S3としてはたとえば7.3といった値が考えられる。上記ORPの値V3は、図2に示した工程S(33)において用いられる基準値に相当する。
次に、図4を参照して、上述した廃液処理方法を実施することが可能な本発明に従った廃液処理装置を説明する。
図4を参照して、廃液処理装置1は、pH調整槽2、反応槽3、凝集槽4、沈殿槽5、投入装置21、24〜26、廃液のORPを測定するための測定装置22、制御部23を備える。pH調整槽2は、処理対象である廃液の原液を矢印11に示すように投入可能な供給配管が設置されている。また、pH調整槽2には、pH調整剤(たとえばCa(OH))を槽内に投入するための投入装置21が設置されている。pH調整槽2において、図1に示した工程(S20)が実施される。
反応槽3には、pH調整槽2からpH調整された廃液を矢印12に示すように供給するための配管が設置されている。当該配管には廃液を移送するための図示しない移送部材(たとえばポンプなど)が設置されている。また、反応槽3には、FeClを槽内部に投入するための投入装置25と、FeClを槽内部に投入するための投入装置24とが設置されている。また、反応槽3には、反応槽3の内部に保持された廃液の酸化還元電位(ORP)を測定するための測定装置22が設置されている。また、当該測定装置22の測定結果は、測定装置22に接続された制御部23に入力される。制御部23は、入力された測定結果のデータに基づいて投入装置24を制御する。制御部23の制御内容としては、たとえば図2に示したようなフローチャートに基づいてFeClの投入量を制御することができる。反応槽3においては、図1に示した工程(S30)が実施される。
凝集槽4には、反応槽3からFeClなどが投入された廃液を矢印13に示すように供給するための配管が設置されている。当該配管には廃液を移送するための図示しないポンプなどが設置されている。凝集槽4には、凝集助剤を槽内部に投入するための投入装置26が設置されている。凝集槽4において、図1に示した工程(S40)が実施される。
沈殿槽5には、凝集槽4から凝集助剤が投入された廃液を矢印14に示すように供給するための配管が設置されている。当該配管には廃液を移送するための図示しないポンプなどが設置されている。沈殿槽5の底部には、沈殿槽5の底部に沈殿する固形物である沈殿物(スラッジ)を排出するための排出機構(排出配管など)が設置されている。また、沈殿槽5には、当該沈殿槽5から沈殿物以外の液体(処理液)を矢印15に示すように外部に排出するための配管が設置されている。当該配管にはポンプなどが設置されている。また、pH調整槽2、反応槽3、凝集槽4には、それぞれ内部に保持される廃液を攪拌するためモータで回転可能なプロペラなどの攪拌部材が設置されている。沈殿槽5において、図1に示した工程(S50)および工程(S60)が実施される。
上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を以下に要約すれば、この発明に従った廃液処理方法は、酸化性物質および砒素を含む廃液の処理方法であって、図1および図2に示すように、酸化性物質および砒素を含む廃液を準備する準備工程(S10)と、処理工程としての工程(S30)と、沈殿工程(S50)と、分離工程としての後処理工程(S60)とを備える。工程(S30)では、廃液に、研磨剤などの酸化性物質を還元するために必要な量の第1鉄塩としてのFeClを投入する。沈殿工程(S50)では、酸化性物質を還元することによりFeClから変化した第2鉄塩としてのFeClを凝集剤の少なくとも一部として用いて、廃液から砒素を沈殿物として沈殿させる。後処理工程(S60)では、沈殿物を廃液から分離する。
このようにすれば、砒素の沈殿を阻害する要因である酸化性物質をFeClによって還元できるため、砒素の沈殿を促進することができる。さらに、酸化性物質を還元することによって生成されるFeClは、砒素を除去するための凝集沈殿プロセスにおける凝集剤として作用する。このため、酸化性物質を還元するために他の物質(凝集剤としては利用できない物質)を用いる場合のように、酸化性物質を還元するための還元剤とは別個に凝集剤を廃液に添加する場合より、凝集剤として投入する物質の量を低減できる。
上記廃液処理方法において、工程(S30)では、図2に示すように、廃液の酸化還元電位(ORP)を測定し、測定した廃液のORPの測定結果に基づいてFeClの投入量が酸化性物質を還元するために必要な量に到達したか否かを判定する。より具体的には、測定したORPの測定結果を、予め決定されている基準値と対比して、対比の結果によりFeClの投入量を判断するようにしてもよい。また、対比の結果によりFeCl2の投入量を判断する基準としては、ORPの測定結果の値が基準値と同じになったか否かという判断基準を用いてもよい。
ここで、酸化性物質を含む廃液のORPはプラス側で比較的高い値を示すが、FeClにより廃液中の酸化性物質の還元が完了すると、当該ORPの値は0〜マイナス側に変化する。このため、廃液のORPの値を測定することによって、酸化性物質の還元が完了したかどうかを確認することができる。つまり、当該測定結果によって、酸化性物質の還元に必要な量のFeClが廃液に投入されたかどうかを判別することができる。この結果、酸化性物質の還元に必要十分な量のFeClを廃液に投入することが可能になる。そして、廃液中の酸化性物質を確実に還元することで、固形物の沈殿を確実に行なうことができ、その結果、廃液からの砒素の除去を確実に行なうことができる。
また、廃液へのFeClの過剰な投入を防止できるので、処理後の排出液(沈殿物を除去した後の廃液)にFeClが過剰に残存することを防止できる。
なお、上述した廃液処理方法では、処理工程に対応する工程(S30)において、第1鉄塩としてのFeClのみを廃液に投入してもよい。あるいは、予め設定された所定量の第2鉄塩としてのFeClを廃液に投入する一方、上述のように第1鉄塩としてのFeClを廃液に投入してもよい。
この発明に従った廃液処理装置1は、酸化性物質および砒素を含む廃液の処理装置であって、図4に示すように、反応槽3と、測定装置22と、投入装置24とを備える。反応槽3は廃液を保持する。測定装置22は、反応槽3に保持された廃液の酸化還元電位(ORP)を測定する。投入装置24は、測定装置22の出力に基づいて、反応槽3にFeClを投入する。
このようにすれば、測定装置22の出力によって、酸化性物質の還元に必要な量のFeClが廃液に投入されたかどうかを判別することができる。この結果、酸化性物質の還元に必要十分な量のFeClを廃液に投入することが可能になる。そして、廃液中の酸化性物質を確実に還元することで、廃液中での固形物の沈殿を確実に行なうことができる。その結果、廃液からの砒素の除去を確実に行なうことができる。なお、上述した廃液処理装置1では、反応槽3に対して、第1鉄塩としてのFeClを投入する投入装置24のみが設置されていてもよい。
(実験例1)
本発明の効果を確認するために、廃液に対してFeCl3のみを凝集剤として添加した場合と、FeCl2およびFeCl3を投入した場合とで、凝集した固形物(汚泥)の沈降速度を比較する実験を行なった。以下、説明する。
(実験方法)
まず、酸化性物質としての研磨剤を含む砒素含有廃液を準備した。当該廃液は、GaAsウェハの研磨工程の結果得られたものであり、研磨剤として商品名INSEC(登録商標)(株式会社フジミインコーポレーテッド製)を含有していた。また、当該廃液のpHは7.1であり、ORPは630mVであった。また、廃液の砒素の含有濃度は37ppmであった。
比較例および実施例の試料として、それぞれ1リットルづつの上記廃液をビーカーに入れた。そして、実施例としての廃液が入れられたビーカーについては、pH調整剤としてのCa(OH)の5%溶液を50cc投入し、その後FeClの33%溶液を2cc、また凝集助剤の0.1%溶液を4ccだけ投入した。
また、比較例としての廃液が入れられたビーカーについては、pH調整剤としてのCa(OH)の5%溶液を50cc投入し、その後FeCl38%溶液を2cc、凝集助剤の0.1%溶液を4ccだけ投入した。
そして、凝集助剤の投入後廃液を一定時間攪拌し、当該攪拌作業が終了した時点から、廃液中で凝集した固形物(汚泥)の沈殿の時間の経過に応じた沈殿高さを目視で測定した。具体的には、廃液中で汚泥が存在している最も上部の境界位置(汚泥が存在しない液体のみの領域と汚泥が存在する領域との界面の位置)を目視で確認し、ビーカー底壁から廃液の液面までの距離(廃液の深さ)に対する、ビーカー底壁から上記境界位置までの距離の割合を測定した。当該測定は、上記攪拌作業が終了した時点から所定の時間が経過した複数のタイミングで実施した。
(実験結果)
比較例の試料については、上記攪拌作業が終了した時点から、2分経過した時点で、上記割合が約90%程度であり、また、5分経過した時点でも70%以上であった。そして、10分経過した時点で約55%程度であった。一方、実施例の試料については、攪拌作業が終了してから約1分後には上記割合が約40%になり、2分後には当該割合が約30%になっていた。また、実施例について沈殿物を除去した処理液の砒素濃度は0.034ppmであり、十分に砒素を除去できていた。
このように、本発明の実施例の方が、廃液における沈殿物の沈降速度が比較例より速いことが分かる。これは、実施例で廃液に投入されたFeClが、酸化性物質を還元することで凝集した固形物の沈殿性が向上するとともに、当該酸化性物質の還元にともなってFeClを構成する2価の鉄イオンが3価の鉄イオンとなり、凝集剤としての機能を示したと考えられる。
(実験例2)
次に、工場から排出される砒素含有廃液の処理を本発明に従った廃液処理方法を用いて行なった。具体的には、GaAsウェハの研磨工程での廃液について、以下のように廃液処理を行なった。なお、廃液の原水に関して、砒素濃度は40ppm、ORPは650mV、pHは6.8であった。また、この廃液は、従来のFeCl3のみを用いた凝集沈殿法を用いた場合、原液のままでは凝集した固形物を十分沈殿させることができなかったため、原液を2倍に希釈した上で処理を行なっていたものである。
まず、図1の工程(S20)と同様に、廃液のpHを11.5〜11.8の間にするように、廃液の原水にpH制御のためのCa(OH)2を投入した。この結果、廃液のpHは11.8となった。
次に、図1の工程(S30)と同様に、廃液にFeClおよびFeClを投入した。このとき、FeClは処理後の廃液のpHが7以上7.5以下の範囲となるように投入する一方、FeClは、図2に示したように廃液の酸化還元電位(ORP)が30mVになるように、その投入量を調整した。
次に、図1の工程(S40)と同様に、廃液に凝集助剤としてアクリルアミド・アクリル酸ナトリウムを投入した。凝集助剤の投入量は、廃液に対して2ppmとなるように決定された。
その後、廃液において凝集した固形物を沈殿させた。沈殿物の沈降速度は十分速くなっていた。その後、沈殿物と残りの液体(処理液)とを分離した。処理液の砒素濃度は0.05ppmであった。このように、本発明に従った廃液処理方法を用いることで、従来は原液のままで処理することができなかった廃液について、原液のままで砒素を除去する処理を行なうことができた。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、砒素含有廃液の処理、特に酸化性物質を含む砒素含有廃液の処理の有利にて適用される。
本発明に従った廃液処理方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示したフローチャートにおけるFeCl、FeCl投入工程の内容を説明するためのフローチャートである。 図1に示した廃液処理方法を実施した場合の、廃液における酸化還元電位(ORP:Oxidation Reduction Potential)とpHとの関係を示すグラフである。 図1に示した廃液処理方法を実施するための廃液処理装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
1 廃液処理装置、2 pH調整槽、3 反応槽、4 凝集槽、5 沈殿槽、
11〜16 矢印、21,24〜26 投入装置、22 測定装置、23 制御部。

Claims (3)

  1. 酸化性物質および砒素を含む廃液の処理方法であって、
    酸化性物質および砒素を含む廃液を準備する工程と、
    前記廃液に、前記酸化性物質を還元するために必要な量の第1鉄塩を投入する処理工程と、
    前記酸化性物質を還元することにより前記第1鉄塩から変化した第2鉄塩を凝集剤の少なくとも一部として用いて、前記廃液から砒素を沈殿物として沈殿させる沈殿工程と、
    前記沈殿物を前記廃液から分離する分離工程とを備える、廃液処理方法。
  2. 前記処理工程では、前記廃液の酸化還元電位を測定し、測定した前記廃液の酸化還元電位の測定結果に基づいて前記第1鉄塩の投入量が前記酸化性物質を還元するために必要な量に到達したか否かを判定する、請求項1に記載の廃液処理方法。
  3. 酸化性物質および砒素を含む廃液の処理装置であって、
    前記廃液を保持する反応槽と、
    前記反応槽に保持された廃液の酸化還元電位を測定する測定装置と、
    前記測定装置の出力に基づいて、前記反応槽に第1鉄塩を投入する投入装置とを備える、廃液処理装置。
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